JPH04330094A - 有機化学における改良 - Google Patents

有機化学における改良

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JPH04330094A
JPH04330094A JP3201750A JP20175091A JPH04330094A JP H04330094 A JPH04330094 A JP H04330094A JP 3201750 A JP3201750 A JP 3201750A JP 20175091 A JP20175091 A JP 20175091A JP H04330094 A JPH04330094 A JP H04330094A
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K7/00Peptides having 5 to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • C07K7/04Linear peptides containing only normal peptide links
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K5/00Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • C07K5/04Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof containing only normal peptide links
    • C07K5/06Dipeptides
    • C07K5/06191Dipeptides containing heteroatoms different from O, S, or N
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P7/00Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
    • A61P7/02Antithrombotic agents; Anticoagulants; Platelet aggregation inhibitors
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、トロンビン、第Xa
因子、カリクレイン、プラスミンのようなセリンプロテ
アーゼ類、およびその他のプロリルエンドペプチターゼ
およびIgAIプロテアーゼのようなセリンプロテアー
ゼ類の阻害物質に関する。凝固系における最終酵素であ
るトロンビンは、可溶性フィブリノーゲンをフィブリン
へ分解し、フィブリンはついで架橋して、血栓のための
マトリックスを形成する不溶性ゲルを生成する。血管が
損傷した場合、上記の過程は出血を止めるために必要で
ある。正常状態では測定可能なトロンビン量は血漿中に
存在しない。トロンビン濃度が増大すると凝塊の生成が
起こり、現代の最も共通した重大な医学的課題の1つで
ある血栓性塞栓疾患をひき起こす危険を生じる。
【0002】
【従来の技術】トロンビンは、数種の生物反応によって
止血制御に関与している。フィブリノーゲンをフィブリ
ンへ変換する本来の機能に加えて、トロンビンは第XI
II因子を活性化し、これがフィブリン架橋の原因とな
る。 またトロンビンは、第Vおよび第VIIIの両因子の活
性化を含む正のフィードバック機構によって作動するが
、これらの両因子は何れもプロトロンビンからトロンビ
ン自身を生成するために必要である。またトロンビンは
、血小板へ結合して一次止血をもたらす血小板の放出、
凝集を開始するもう1つの重要な役割を有している。
【0003】さらにトロンビンの反応は、血漿中にある
天然の阻害因子によって制御される。これらのうち最も
重要なのは抗トロンビンIIIおよびヘパリンである。 これら2つの化合物は単離され、プロトロンビン活性化
の危険を伴う止血機構に不均衡のある状態に治療的およ
び予防的に使用される。
【0004】経口で活性を示す合成トロンビン阻害物質
は、これら天然の阻害因子の非経口投与の代替物として
有用である。この領域における多くの研究の結果、試験
管内でトロンビンの良好な阻害物質が合成されたが、経
口治療使用の目的に真に良好な候補はまだ見いだされて
いない。トロンビンの重要な天然基質であるフィブリノ
ーゲンのアミノ酸配列を真似ることによって、トロンビ
ンに対する幾つかの良好な短鎖ペプチド基質が生産され
た。またこれらのペプチド基質はこの酵素の阻害物質へ
と変形された。即ち、色素産生性基質であるD−Phe
−Pro−Arg−pNAおよびD−Phe−Pip−
Arg−PNAは、トロンビンによって分断される結合
に先行している配列を模倣したものである。対応する可
逆的または不可逆的な阻害物質、D−Phe−Pro−
アルギナルおよびD−Phe−Pro−Arg−CH2
Clは試験管内で10−8Mの範囲で阻害を示す。
【0005】一般にクロロメチルケトン類は、あまりに
非特異的に反応性であるため治療的用途に理想的である
とは言い難く、上に例示したペプチドアルデヒドは極め
て低いLD50値を示す。
【0006】第Xa因子はトロンビンのチモーゲンであ
るプロトロンビンの限定的タンパク質分解によって、ト
ロンビンを産生する働きをもつ凝固酵素である。重量対
重量基準で第Xa因子は、生体内でトロンビンより少な
くとも10倍強くトロンボゲン性である。 これは、第
Xa因子がカスケード系の増幅においてトロンビンより
一段階高いことに起因し、したがって第Xa因子の1分
子は、トロンビン前駆体から多くのトロンビン分子を産
生することができる。またその有効性は生体による第X
a因子の除去がやや遅いことにも起因し得る。トロンビ
ンは第Xa因子とは異なり、血管壁の高親和性部位へ循
環血から急速に除去される。内在性および外在性経路の
接合点での第Xa因子の中心的な位置を考慮すると、こ
の因子を止血機構を変化させ得る好適な標的とすべきで
ある。
【0007】カリクレインは、負に荷電した表面上にあ
るとき第XII因子の作用によってプレカリクレインか
ら生成される。ついで今度はカリクレインが第XII因
子を第XIIa因子へ切断することができ、それによっ
て相互活性化系が成立する。第XIIa因子は凝固系内
在性部分の最初の因子である。接触系の意味は、恐らく
表面媒介性の防御機構であり、ショックまたは播種性血
管内凝固(DIC)の際にこの系の大規模な活性化が自
然に出現する。この段階でのカリクレインの役割は、高
分子量のキニノーゲンを切断し、血管拡張因子であるブ
ラジキニンを放出することである。ブラジキニンはまた
、血管透過性、疼痛、および好中球遊走の増大を起こす
。キニン生成阻害物質は関節炎および膵炎等を含む一定
の型の炎症に有用であることが判明し、喘息の処置にも
有用であり得る。カリクレイン阻害物質として臨床的な
意義をかち得た唯一の物質は、アプロチニン(トラジロ
ール(Trasyl−ol))である。アプロチニンは
分子量6500のポリペプチドであり、タンパク質分解
酵素類と10−10〜10−13Mの結合定数を有する
安定した複合体を形成する。
【0008】線溶はフィブリノーゲンおよびフィブリン
塊の酵素的溶解を起こす反応過程である。血漿はタンパ
ク質プラスミノーゲンを含有しており、このタンパク質
は、種々の活性化因子の影響下にタンパク質分解酵素プ
ラスミンへ変換されるが、その活性はトリプシンの活性
と似ている。プラスミンはフィブリノーゲンおよびフィ
ブリンをフィブリン/フィブリノーゲン分解産物へ分解
する。
【0009】正常条件下では、線溶系は凝固系と均衡を
保っている。血流中で生成した小血栓は酵素的に溶解す
ることができ、血管内循環は生体内線溶系の活性化によ
って回復することができる。線溶活性があまり高すぎる
と出血を起こし、あるいは延引させる。その活性は血液
中の天然阻害因子によって阻害され得る。
【0010】プロリルエンドペプチダーゼはペプチド鎖
内のプロリン残基のカルボキシル側でペプチド結合を切
断する。この酵素は、サブスタンスP、ニューロテンシ
ン、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン、および黄体形成
ホルモン放出ホルモン等を含む多くの神経ペプチドを容
易に分解し、細胞のインターロイキン2(IL−2)産
生能に関係しているセリンプロテアーゼである。この酵
素は14nMのKiを有するベンゾイルオキシカルボニ
ル−プロリル−プロリナールによって阻害される。プロ
リルエンドペプチダーゼの生理学的な役割についてはほ
とんど分かっていないにもかかわらず、この酵素が種々
の神経ペプチドの生物活性調節に顕著な役割を演じてい
る可能性があり得る。
【0011】IgAプロテイナーゼが触媒する、感染防
御の第一線を構成する抗体の優勢な形であるIgAの分
解は、分子の抗原結合性Fab領域からFcを分離する
。そのような分解はその抗微生物活性を損ない、または
これを消失させることが予想される。即ち同定されたす
べてのIgAプロテイナーゼは、ヒトIgAのヒンジ領
域内のプロリン残基から後方を切断する。ペプチドプロ
リル−ボロン酸はナイセリア・ゴノロエエ(Neiss
eria gonorrhoea)およびヘモフィルス
・インフルエンゼ(Hemophilus influ
enzae)からIg A1プロテイナーゼを阻害し、
これらの酵素がタンパク質分解酵素のセリンプロテアー
ゼ系統群に属すことを示している。
【0012】ガン、炎症、およびニューロン活性のよう
な病理学的障害に随伴する種々の生理的過程でトロンビ
ンが演じる多様な役割は、心血管系に厳密に関連してい
ない幾つかの適応におけるトロンビン阻害物質の用途の
可能性を示唆している。
【0013】多数の腫瘍細胞がトロンビン生成に伴う凝
血促進性の活性を誘発することが報告されている。その
結果、腫瘍の増殖に重要であると思われる局所的なフィ
ブリンの蓄積および凝固が起こる。そのうえ内皮細胞に
対するトロンビンの効果からトロンビンが転移中の腫瘍
細胞の溢出を促進することも考えられ得る。したがって
トロンビン阻害物質は、ある種のガンの処置に有用であ
るばかりではなく、化学療法剤で治療中の患者でしばし
ば観察される凝固過多を低下させるのにも有用であり得
る。
【0014】内皮細胞のトロンビン活性化は、インター
ロイキン−1、プロスタグランジン類、および血小板活
性化因子の合成および放出のような多くの前炎症性変化
を誘発する。しかもトロンビンは、内皮細胞表面への白
血球接着の原因となる2つの接着性分子、GMP−14
0およびCD63の露出を誘発する。またトロンビンは
、好中球を含む作用であるタンパク質の血管透過性を増
大し、呼吸器系疾患、慢性関節リウマチ、および潰瘍性
大腸炎に関与すると推測されるペプチド、即ちインター
ロイキン−8−前駆体タンパク質を切断する。
【0015】トロンビンがこれらの前炎症性過程のすべ
てに関与していることから、トロンビンを、炎症が関係
している病理学的障害のトロンビン阻害物質による治療
的処置の可能性ある標的となし得る。
【0016】神経成長の活性調節因子であり特異的な天
然のトロンビン・アンタゴニストであるタンパク質分解
酵素ネキシン−1の活性は、アルツハイマー病患者で顕
著に特異的に減少する。このことは、アルツハイマー病
患者の脳でトロンビン様活性が増大する観察と相俟って
、トロンビン阻害物質がトロンビン機能亢進に関連する
ニューロン性病理的変化を抑制し、または逆行させ得る
可能性のあることを示唆している。
【0017】ボロン酸は種々のセリンエステラーゼおよ
びプロテアーゼの阻害物質として研究されてきた。プロ
テアーゼ阻害物質として使用された最初のボロン酸含有
アミノ酸類似体は、N−アセチル−L−フェニルアラニ
ンのボロン酸類似体であって、この物質はキモトリプシ
ンおよびズブチリシンの阻害物質として使用された。ペ
プチドボロン酸はキモトリプシン、ズブチリシンおよび
エラスターゼの阻害物質として使用された。
【0018】生体系におけるタンパク質分解酵素とボロ
ン酸の相互作用は既知であり、多数の簡単なボロン酸が
ヒトで使用して十分無毒であることが分かっている。最
近、エラスターゼのペプチドボロン酸阻害物質が、気腫
に関連した動物試験に使用された。ペプチドクロロメチ
ルケトンとは異なり、生物学的有効投与量の水準で報告
された毒性はなかった。
【0019】ヨーロッパ特許出願第293881号には
、リシン、オルニチン、アルギニンのC−末端ボロン酸
誘導体を含むペプチドの製造、およびそれらのトリプシ
ン様セリンプロテアーゼ阻害物質としての用途が報告さ
れた。ペプチド中のその他のアミノ酸は、すべて天然に
存在する20種類のアミノ酸のD−型またはL−型のど
ちらかである。
【0020】この発明によってペプチドが疎水性側鎖を
有する少なくとも1個の非天然α−アミノ酸を含んでい
る場合、トリプシン様セリンプロテアーゼの阻害物質と
して一層優れた性質を有する化合物が得られることが判
明した。
【0021】
【発明の構成】したがってこの発明は、式(I)
【化1
3】 [式中、Wは水素またはN−保護基、Yはn個のアミノ
酸からなる配列(ここで、nは1〜10、好ましくは1
〜4の整数で、配列中、少なくとも1個のアミノ酸は疎
水性側鎖を有する非天然アミノ酸である)であって、n
+1個のアミノ酸ペプチド、Y−LysまたはY−Ar
gがトリプシン様プロテアーゼの活性部位に対して親和
性を有するように選ばれた配列、Q1およびQ2は同一
でも異なってもよく、−OH、−COR1、−CONR
1R2、−NR1R2、および−OR3から選ばれ、ま
たはQ1およびQ2は互いに一緒になってジオール残基
を作り、R1、R2およびR3は同一でも異なってもよ
く、C1〜10アルキル、C6〜10アリール、C6〜
10アラルキル、またはC1〜4アルキル、ハロゲンお
よびC1〜4アルコキシから選ばれた3種類までの基に
よって置換され得るフェニル、R4は水素またはC1〜
10アルキル、R5は−A−X基(ここで、Aは−(C
H2)z−(式中、zは2、3、4、または5である)
、または−CH(CH3)−(CH2)2−、−CH2
−CH(CH3)−CH2、−(CH2)2−CH(C
H3)−、−(CH2)2−C(CH3)2−、−CH
(CH3)−(CH2)3−、−CH2−CH(CH3
)−(CH2)2−、−CH2−CH2−CH(CH3
)−CH2−、(CH2)3−CH(CH3)−、−(
CH2)3−C(CH3)2、C6〜10アリール、C
6〜10アラルキル、Xは−NH2、−NH−C(NH
)−NH2、−S−C(NH)−NH2、−N3、C1
〜4アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、または−Si
(CH3)3である)であり、またはR4およびR5は
一緒になってトリメチレン基を作り、*印で示した不斉
炭素原子はD−またはL−配置を有し得、またはこれら
の任意の混合物を表し得る]で示される化合物を提供す
る。
【0022】非天然アミノ酸とは、D−またはL−Al
a、Arg、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly
、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、
Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、またはVa
l以外の任意のアミノ酸をいう。
【0023】好ましくはN−保護基Wは、式H(CH2
CH2O)p−(ここで、pは3〜30)、R6CO−
、R7OCO−またはR8SO2−(ここで、R6はC
1〜6アルキル、R7はC1〜6アルキル、フェニル、
ベンジル、またはナフチル、R8はフェニル、ナフチル
、またはC1〜4アルキルフェニルである)で示される
基であり、このうちR7OCO−が好ましい。最も好ま
しい保護基は、式R7’OCO−[ここで、R7’は第
3級ブチル(Bocで表す)、およびR7’はベンジル
(Zで表す)]で示される基である。
【0024】好ましくはR5はR5’[ここで、R5’
は−(CH2)z’−X’(X’は−NH2、−NHC
(NH)−NH2、−N3 または−Si(CH3)3
、z’は2、3または4)]である。
【0025】好ましい化合物は、式(Ia)
【化14】 (式中、W、Y、R4およびR5は前記と同意義、R9
およびR10はジヒドロキシ化合物の残基を表す)で示
される化合物である。
【0026】有用な例は、2,3−ブタンジオール、カ
テコール、2,3−ジメチルブタンジオール−2,3、
シクロヘキサンジオール、エチレングリコール、1,2
−ヘキサンジオール、2,3−ヘキサンジオール、ジエ
タノールアミン、または隣接する炭素原子、または他の
1つの炭素原子で置換された炭素原子に置換したヒドロ
キシ基を有する脂肪族または芳香族化合物である。
【0027】特に好ましいのは、Q1およびQ2が一緒
になって、式(a)で示される基OPin、または式(
b)
【化15】 で示される基を表す化合物である。
【0028】Yを構成するアミノ酸は、タンパク質中に
天然に存在するL−アミノ酸、それらの対応する鏡像体
D−アミノ酸、またはグルタミン酸γ−ピペリジド
【化
16】 またはピペコリン酸(Pip)のような化学的に修飾さ
れたα−アミノ酸から選ばれ得るα−アミノ酸であり、
ただし少なくとも1アミノ酸は疎水性側鎖を有する非天
然アミノ酸である。
【0029】好ましい非天然アミノ酸は、式(II)

化17】 −NH−CH(−R11)−C(=O)−      
(II)(式中、R11は疎水基である)で示されるも
のである。 好ましい疎水基は、所望により極性基によって置換され
た少なくとも2個の環を有する芳香族基または脂環式基
および非極性置換基へ結合し、または第3級ブチルまた
はトリメチルシリル基へ結合したメチレン基からなる。 好ましくはR11はR11’(ここで、R11’は式(
c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)、また
は(i)
【化18】 で示される基)である。
【0030】式(II)の非天然アミノ酸は、D−型ま
たはL−型またはこれらの任意の混合物であって、ただ
し好ましくはD−型である。
【0031】一層好ましい化合物は、式(I)(式中、
Yは2個のアミノ酸配列であって、そのうちN−末端ア
ミノ酸は非天然アミノ酸であり、他のアミノ酸は、式

化19】 で示されるL−プロリン(Pro)である)で示される
トロンビン阻害物質である。
【0032】これらの一層好ましい化合物は、式(I’
【化20】 (式中、W、R4、R5、R11、Q1およびQ2は前
記と同意義である)を有する。特に好ましい化合物は、
式(I”)
【化21】 (式中、W、R4、R5’およびR11は前記と同意義
である)で示される化合物である。
【0034】最も好ましい化合物は、式(III)
【化
22】 の化合物、式(IV)
【化23】 の化合物、および式(V)
【化24】 の化合物である。
【0035】個々のペプチドが解離定数として10−3
Mまたはそれより低い値を示す場合、ペプチドはトリプ
シン様プロテアーゼの活性部位に対して親和性を有する
と考えられる。
【0036】式(I)(式中、Xは−NH−C(NH)
−NH2)の化合物は、式(I)(式中、Xは−NH2
)の化合物を、有機溶媒中、強酸条件下でシアナミドと
反応することによって製造し得る。また式(I)(式中
、Xは−NH2)の化合物は、式(I)(式中、Xは−
N3)の化合物を水素化することによって製造し得る。 水素化は標準的な条件下に、例えばPd/C触媒を使用
して実施する。
【0037】式(I)(式中、Xは−N3)の化合物は
、式(VI)
【化25】 [式中、W、Y、Q1およびQ2は前記と同意義、R1
2は−A−Br(ここで、Aは前記と同意義)である]
の化合物を、ジメチルスルホキシドのような極性疎水性
溶媒中でアジ化ナトリウムと反応することによって製造
し得る。式(I)(式中、Xはアルキルチオ基)の化合
物は、式(VI)の化合物を、グアニジンのような有機
塩基の存在でチオールと反応することによって製造し得
る。
【0038】式(VI)の中間体、および式(I)(式
中、Xは−Si(CH3)3 またはアルコキシ基)の
化合物は、式(VII)
【化26】 [式中、Q1およびQ2は前記と同意義、R13は−A
−Br、A−Oアルキル、または−A−Si(CH3)
3(ここで、Aは前記と同意義)]で示される化合物を
LiN[Si(CH3)3]2と反応させ、ついで3モ
ル当量の酸で加水分解し、式(VIII)
【化27】 (式中、WおよびYは前記と同意義)で示される保護ペ
プチドと結合することによって得ることができる。
【0039】反応は好ましくは乾燥した非プロトン性極
性溶媒、例えばテトラヒドロフラン中で−78℃〜室温
で実施する。
【0040】式(VII)の中間体はマテソンらの方法
[オーガノメタリックス(Organometal−l
ics)、3巻、1284〜8頁(1984年)]によ
って得ることができる。
【0041】式(VIII)の保護ペプチドは、ペプチ
ド化学で通常行われる方法によって、所望の非天然アミ
ノ酸から出発して製造し得る。そのようなアミノ酸は商
業的に入手可能であるか(例えば式中、R11が基cで
あるアミノ酸)、または文献上に報告されている方法[
例えばアンゲバンテ・ヒェミー(Angew. Che
m.)、93巻、793頁(1981年)、およびジャ
ーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ
ー(J. Am. Chem. Soc.)、109巻
、6881頁(1987年)]と類似の方法によって製
造し得る。
【0042】式(I)の化合物はトリプシン様プロテア
ーゼの阻害物質として有用であり、試験管内でこれらの
酵素の診断学的および作用機序的な研究に使用し得る。 またその阻害作用のため、調節系における酵素の過剰に
よって起こる疾患の予防または処置、例えば線溶系の凝
固の調節への使用に適用される。
【0043】トロンビンまたは第Xa因子の阻害物質で
あるこの発明の化合物類は、抗トロンボゲン作用を有し
、抗トロンボゲン剤を必要とする場合に使用し得る。 一般にこれらの化合物は経口または非経口で宿主に投与
して、抗トロンボゲン効果を挙げることができる。ヒト
のような比較的大きい哺乳動物の場合は、化合物を単独
または製薬用の担体または希釈剤と一緒に体重1kg 
当たり0.02〜15mg、好ましくは1〜10mgの
投与量で投与して、抗トロンボゲン効果を挙げることが
でき、1回投与または分割投与により、または徐放性製
剤として投与することができる。体外血液循環を患者に
設置する場合は、0.1〜1mg/kgを静脈内に投与
し得る。全血で使用するには、1リットル当たり1〜1
0mgによって、凝固防止を提供し得る。製薬用の希釈
剤は周知のものであり、錠剤、カプセル剤、注射用溶液
等を製造するのに使用し得る糖類、デンプン、水等が含
まれる。この発明の化合物は、血液凝固防止の目的で、
採血、または血液配布用容器、管材料、または血液と接
触する移植可能な装置で血液へ添加し得る。
【0044】この発明の化合物の利点は、経口による活
性、活性の迅速な発現、および低い毒性等である。しか
もこれらの化合物は、ヘパリンのような化合物に過敏性
である患者の処置に特に有用性を示し得る。
【0045】
【実施例】以下の実施例において、次の記号は下記の意
味を表す。     Z                    
    =ベンジルオキシカルボニル    Boc 
                   =第3級ブチ
ルオキシカルボニル    Ac          
            =アセチル    MeOH
                  =メチルアルコ
ール    EtOAc              
  =酢酸エチル    DCC          
          =ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド    HONSu               
 =N−ヒドロキシ−スクシンイミド    OPin
                  =ピナンジオー
ル    THF                 
   =テトラヒドロフラン    n−Bu    
              =正ブチル    Np
                      =p−
ニトロフェニル    TLC           
         =薄層クロマトグラフィー    
Bzl                    =ベ
ンジル    Baa               
     =−NH−CH−(CH2CH2CH2Br
)B−    TMSal             
   =トリメチルシリルアラニン    Adal 
                 =アダマンチルア
ラニン    Naphal            
  =2−ナフチルアラニン    BoroOrn 
           =−NH−CH−(CH2CH
2CH2NH2)B−    BoroArg             =−NH−CH−[CH2C
H2CH2NHC(NH)NH2]B−    Adg
ly                =1−アダマン
チルグリシン    BoroPro−Opin             =−COOH基をB−OPi
nで置き換えたプロリン類似体    BoroLys             =−NH−CH−(CH2−
CH2−CH2−CH2−NH2)B−    Bor
oHArg             =−NH−CH−(CH2C
H2CH2CH2NHC(NH)NH2)B−    
BoroMpg             =−NH−CH−(CH2C
H2CH2−OCH3)B−    p−OH−Me−
Phal  =p−ヒドロキシメチル−フェニルアラニ
ン    p−TBDPS−O−Me−Phal   
         =p−第3級ブチル−ジフェニル−
シリル−オキシ−メチル−             
 フェニルアラニン
【0046】ペプチド−arg−p
NAの酵素触媒による加水分解の阻害によって速度論的
パラメーターKi、kon、およびkoff を測定す
る。この加水分解はp−ニトロアニリンを生成するので
、時間に依存するその放出を、405nmで測定した光
学密度によって定量化し、阻害反応および阻害されない
反応の速度を測定する。
【0047】96穴マイクロウエル板を単一セル・カイ
ネティックリーダーと組み合わせて速度論的測定を実施
する。活性部位を滴定したヒト・トロンビンを0.1M
 NaClおよび0.1%ウシ血清アルブミンを含有す
る0.1Mリン酸塩緩衝液(pH7.4)に溶解し、活
性酵素400nMを含有する原液とする。色原体検定の
ため、この溶液をこれと同一の緩衝液に溶解して0.4
nMにする。基質2AcOH−H−D−シクロヘキシル
−ala−arg−pNAを同じ緩衝液に0.5mM濃
度で溶解する。阻害物質を最初クレモホル/エタノール
(1:1)に溶解し、ついで蒸留水で希釈して1mM原
液とする。その後の希釈は上記のリン酸塩緩衝液で実施
する。
【0048】酵素溶液100μlを阻害物質100μl
および基質50μl含有の混合溶液へ添加することによ
り、測定を開始する。405nMにおける光学密度の増
大を測定することによって、ペプチジル−p−ニトロア
ニリド基質の加水分解からのp−ニトロアニリンの放出
を30分〜1時間追跡する。得られた成績を使用して阻
害物質の存在する場合および存在しない場合の速度論的
パラメーターを計算する。他の作用機構を除外できない
が、トロンビン阻害物質のこの型の特徴は、観察される
2つの主要な機序、即ち高速可逆的結合阻害および低速
密着結合型競合阻害に限定される。高速可逆的結合阻害
機序を示すこれらの化合物の速度論的定数、即ちIt>
>Et(全阻害物質濃度/全酵素濃度)における高速結
合(対照の初速度v0>阻害物質添加のときの初速度v
0)を1/v:阻害物質濃度[I]のプロットから、線
形回帰に当てはめて計算する。Ki値は水平切片Ki,
appから、等式(1)
【数1】 Ki,app=Ki(1+S/KM)        
      (1)により求める。酵素との相互作用速
度が遅く(v0が阻害物質によって影響されない)、密
着する(KiがEtへ接近し、またはそれより低い)た
め、阻害された定常状態の速度に徐々にしか到達しない
なら、pNA生成の進行曲線は、等式(2)
【数2】 [式中、pは時間tで生成したpNA量、V0は初速度
、Vsは定常状態の速度、kobsはEt、It、Ki
,appの関数とした見掛けの包括的な反応速度であっ
て、阻害物質および酵素間の相互作用について観察され
た2次速度定数(k’on)である]で示される。低速
、密着結合型阻害測定の成績は、推定値kobsが得ら
れる非線形回帰分析によって等式(2)へ当てはめる。 ついでkobs:[I]のプロットからk’on、ko
ff、およびKi,appの値が得られる。koffの
値は垂直切片によって得られ、k’onおよびKiの値
は、等式(1)を用いて接線勾配および水平切片からそ
れぞれ計算する。
【0049】実施例1 Boc−TMSal−Pro−NH−CH[(CH2)
3N3]BOPin (A) Boc−D−TMSal−OHD−TMSal
エチルエステル(21.5g、113.7ミリモル)[
アンゲバンテ・ヒェミー、93巻、793頁(1981
年)に報告された方法にしたがって製造]をCH2Cl
2に溶解し、過剰量のBoc2OのCH2Cl2溶液を
添加する。室温で15時間後、氷冷した0.25N塩酸
500mlを加える。有機層を5%NaHCO3および
食塩水で洗浄し、ついでNa2SO4で乾燥し、真空で
濃縮する。
【0050】粗製物(無色の油状物質)を加水分解段階
に直接使用する。これをメタノールに溶解し、0℃に冷
却し、1N NaOH 510mlと混合し、0℃で3
時間撹拌する。1N HClでpH1の酸性にしたのち
、混合物をエーテルで数回抽出する。有機層を合わせ、
食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、真空で濃縮す
る。生成物(油状物質、29.7g)をそれ以上精製す
ることなく、次の段階に使用する。
【0051】(B) Boc−D−TMSal−Pro
−ONSu Boc−D−TMSal−OH(29.7g、113.
7ミリモル)およびp−ニトロフェノール(19.0g
、136.3ミリモル)をEtOAcに溶解する。0℃
に冷却したのち、DCC(23.4g、113.6ミリ
モル)を添加し、混合物を0℃で1時間、ついで室温で
15時間撹拌する。沈殿を濾去し、EtOAcで洗浄し
、濾液を真空で濃縮する。得られた油状物質をフラッシ
ュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、9:1
)によって精製し、所望のBoc−D−TMSal−O
Npを白色結晶として得る。
【0052】Boc−D−TMSal−ONp(51.
6g、113.7ミリモル)をTHFに溶解し、プロリ
ンおよびEt3Nの等モル量水溶液をこれに加える。室
温で20時間後、THFを真空で留去し、水性残留物を
水で希釈し、ついでEtOAcで数回抽出する。10%
クエン酸を加えることによって水層のpHを3に調節す
る。生じた油状生成物をEtOAcで数回抽出する。合
わせた有機層を食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し
、真空で濃縮する。無色の油状物質をエーテル/ヘキサ
ンから再結晶し、ジペプチドBoc−D−TMSal−
Pro−OHを白色結晶性化合物として得る。mp:1
76℃。
【0053】得られたジペプチド(26.0g、72.
5ミリモル)をEtOAcに溶解する。0℃に冷却した
のち、HONSu(9.8g、85.5ミリモル)およ
びDCC(14.9g、72.3ミリモル)を添加する
。混合物を0℃で3時間、ついで室温でさらに15時間
撹拌する。混合物を再度0℃に冷却し、ジシクロヘキシ
ル尿素を濾去し、EtOAcで数回洗浄する。濾液を0
.1M水性Na2CO3、ついで2%水性KHCO3で
洗浄する。Na2SO4で乾燥後、真空で濃縮してBo
c−D−TMSal−Pro−ONSuを白色の泡状物
質として得る。
【0054】(C) Boc−D−TMSal−Pro
−Baa−OPin この方法は、キラルなα−(ビストリメチルシリル)ア
ミドボロネートの生成、2個のトリメチルシリル基の加
水分解、および生成したα−アミノボロネートを段階B
で作成した活性エステル(Boc−D−TMSal−P
ro−ONSu)と結合させる反応を、そのまま連続的
に実施する1ポット−3段階法である。一連の反応はす
べてアルゴン大気下で実施する。キラルなα−クロロ−
ボロネート((+)−ピナンジオール−(S)−1−ク
ロロ−4−ブロモ−ブタン−1−ボロネート)(1.7
5g、5.0ミリモル)をTHF2.5mlに溶解し、
予め冷却したヘキサメチルジシラザンリチウムのヘキサ
ン溶液(−78℃)(1.0M溶液5ml、5.0ミリ
モル)へこれを添加する。30分間−78℃で撹拌し、
溶液を1夜加温して室温へ戻す。−78℃に再冷却後、
HCl 3モル当量のジオキサン溶液を加える。混合物
を加温して室温に戻し、この温度で2時間撹拌する。つ
いで−20℃に再冷却し、段階Bの活性エステルのCH
2Cl2溶液6ml(2.28g、5.0ミリモル)を
加え、さらにトリエチルアミン1.39ml(10.0
ミリモル)を加える。
【0055】混合物を−13℃で1時間撹拌し、加温し
て室温へ戻し、この温度で2時間撹拌する。混合物を濾
過し、濾液を真空で濃縮し、残留物をエーテルで希釈し
て、これを2N HCl、5%NaHCO3、食塩水で
順次洗浄する。有機層をNa2SO4で乾燥し、真空で
濃縮する。残留物を放置して結晶化させ、所望のキラル
なペプチドボロネートを白色結晶性化合物として得る。
【0056】(D) Boc−D−TMSal−Pro
−NH−CH[(CH2)3N3]BOPin段階Cの
生成物、Boc−D−TMSal−Pro−Baa−O
Pin(804mg、1.2ミリモル)をDMSO 1
3mlに溶解し、アジ化ナトリウム(156mg、2.
4ミリモル)を添加する。混合物を室温で3時間撹拌す
る。エーテル/氷水を加えると、直ちに白色の結晶が混
合物から沈殿する。白色沈殿を濾取し、エーテルで洗浄
して、アジ化物0.6gを白色結晶性化合物として得る
【0057】実施例2 Boc−D−TMSal−Pro−BoroOrn−O
pin 実施例1のアジ化物(569mg、0.9ミリモル)を
EtOAc 25ml に溶解し、10%Pd/C 0
.5gの存在で水素化する。2.5時間後、触媒を除去
し、溶液を真空で濃縮して、白色の泡状物質を得る。こ
れをEtOAc/エーテルから再結晶し、所望の生成物
を白色結晶性化合物として得る。 mp:200〜202℃。 [α]D20=−11.6°(c=0.5;MeOH溶
媒)。
【0058】実施例3 Boc−D−TMSal−Pro−boroArg−O
Pin(ベンゼンスルホン酸塩) 実施例2のBoc−D−TMSal−Pro−boro
Orn−OPin(250mg、0.412ミリモル)
をエタノール2mlに溶解する。ベンゼンスルホン酸(
65.2mg、0.412ミリモル)をこれに添加する
。室温で15分間撹拌後、シアナミド(86.6mg、
2.06ミリモル)を添加して、混合物を加熱還流する
。アミン出発物質のニンヒドリンスポットの消失と生成
物のサカグチ線の出現を観察するRP−TLCで反応の
進行を監視する。7日後に、アミンはもはや検出できず
、溶液を真空で濃縮する。残留物をMeOHに溶解し、
セファデックス(Sephadex) LH−20カラ
ム(5×55cm)でMeOHでクロマトグラフィー精
製を行う。所望の生成物を白色の泡状物質として得る。 [α]D20=−45.3°(c=1;CH2Cl2溶
媒)。
【0059】実施例4 Boc−D−TMSal−Pro−NH−CH((CH
2)3N3)B−OPin (A) (+)−ピナンジオール−(S)−1−クロロ
−5−ブロモ−ペンタン−1−ボロネート 4−ブロモ−1−ブテン(20.8ml、203.3ミ
リモル)をカテコールボラン(24.4g、203.3
ミリモル)と100℃で16時間反応させる。粗製物を
真空で蒸留して4−ブロモ−ブタン−1−ボロネートを
白色結晶性化合物として得る。(+)−ピナンジオール
(27.7g、163ミリモル)をTHFに溶解し、先
に合成した4−ブロモ−ブタン−1−ボロネート(41
.6g、163ミリモル)をこれに添加する。室温で1
時間後、THFを真空で留去し、残留物をフラッシュク
ロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、90:10
)により精製して、所望の(+)−ピナンジオール−4
−ブロモ−ブタン−1−ボロネートを無色の油状物質と
して得る。
【0060】オーガノメタリックス、3巻、1284頁
(1984年)に報告された方法により、所望の(+)
−ピナンジオール−(S)−1−クロロ−5−ブロモ−
ペンタン−1−ボロネートを製造する。即ち、塩化メチ
レン(9.8ml)のTHF溶液を−100℃に冷却し
、n−ブチルリチウム(1.6M溶液71.6ml、1
14.5ミリモル)を20分間かけて加える。−100
℃で15分後、(+)−ピナンジオール−5−ブロモ−
ペンタン−1−ボロネート(32.8g、104.1ミ
リモル)のTHF冷溶液(−78℃)を加える。−10
0℃でさらに1時間保ち、無水ZnCl2(7.1g、
52.0ミリモル)のTHF溶液を加える。−100℃
でさらに15分間保ったのち、反応混合物を室温に加温
し、この温度で2時間撹拌する。溶媒を真空で留去し、
残留物をヘキサン/水で希釈して、ヘキサンで数回抽出
する。Na2SO4で乾燥後、溶媒を真空で留去し、(
+)−ピナンジオール−(S)−1−クロロ−5−ブロ
モ−ペンタン−1−ボロネートを黄色の油状物質として
得る。生成物をそれ以上精製することなく次の段階に直
接使用する。
【0061】(B) Boc−D−TMSal−Pro
−NH−CH((CH2)4Br)B−OPinLiN
(SiMe3)2のTHF溶液(1.0M溶液65.2
ml、65.2ミリモル)を−78℃に冷却する。段階
Aのα−クロロ−ボロネート(23.7g、65.2ミ
リモル)のTHF溶液をこれに添加する。−78℃で1
時間撹拌後、混合物を室温で15時間撹拌する。この時
点で、反応混合物を−78℃に再冷却する。HClのジ
オキサン溶液(6.56N溶液29.8ml、196ミ
リモル)を加え、溶液を−78℃で45分間、ついで室
温で2時間撹拌する。混合物を−15℃に冷却し、実施
例1のBoc−TMSal−Pro−ONSu(29.
7g、65.2ミリモル)のCH2Cl2溶液を添加し
、ついでトリエチルアミン(18.1ml、130.4
ミリモル)を添加して、結合反応を開始する。−15℃
で1時間撹拌後、混合物を室温で2時間撹拌する。混合
物をハイフロー(Hyflo)で濾過し、真空で濃縮す
る。残留物をエーテル/水で希釈して、エーテルで数回
抽出する。Na2SO4で乾燥後、真空で濃縮し、所望
のBoc−D−TMSal−Pro−NH−CH((C
H2)4Br)B−OPinをエーテル/ヘキサンから
結晶化して、白色結晶性化合物を得る。mp:74℃。
【0062】(C) Boc−D−TMSal−Pro
−NH−CH((CH2)4N3)B−OPin段階B
の生成物(33.3g、48.6ミリモル)をDMSO
に溶解し、アジ化ナトリウム(6.3g、97.2ミリ
モル)を添加する。混合物を室温で6時間撹拌する。 エーテル/氷水を加え、混合物をエーテルで数回抽出す
る。Na2SO4で乾燥後、真空で濃縮し、得られた油
状物質を結晶化してBoc−D−TMSal−Pro−
NH−CH((CH2)4N3)B−Pinを白色結晶
性化合物として得る。mp:69〜70℃。αD=−7
4.4°(c=1.0;MeOH溶媒)。
【0063】実施例5 Boc−D−TMSal−Pro−BoroLys−O
Pin 実施例4のアジ化物(22.0g、34.0ミリモル)
をEtOAcに溶解し、10%Pd/C 4.0gの存
在で水素化する。9時間後、触媒を除去し、溶液を真空
で濃縮する。得られた泡状物質をEtOAcに溶解し、
結晶化して所望のBoc−D−TMSal−Pro−B
oroLys−OPinを白色結晶として得る。mp:
128〜129℃。 αD=−59.6°(c=1.0;MeOH溶媒)。
【0064】実施例6 Boc−D−TMSal−Pro−BoroHArg−
OPin(ベンゼンスルホン酸塩) 実施例5のBoc−D−TMSal−Pro−Boro
Lys−OPinのベンゼンスルホン酸塩(800mg
、1.03ミリモル)をエタノールに溶解する。シアナ
ミド(210mg、5.0ミリモル)を添加し、混合物
を還流下に加熱する。アミン出発物質のニンヒドリンス
ポットの消失と生成物のサカグチ線の出現を観察するR
P−TLCで反応の進行を監視する。7日後に、アミン
はもはや検出できず、溶液を真空で濃縮する。残留物を
MeOHに溶解し、セファデックスLH−20カラム(
5×55cm)でMeOHでクロマトグラフィー精製を
行う。所望の生成物を白色泡状物質として得る。 αD=−40.8°(c=0.5;CH2Cl2溶媒)
【0065】実施例7〜29 実施例1〜6の方法と類似の方法によって、式
【化28
】 (式中、R4、R5’、R11、Q1+Q2、およびA
Aは下表Iに示した内容を有する)の化合物を得ること
ができる。
【0066】
【表1】
【0067】実施例30 Boc−D−TMSal−Pro−BoroMpg−O
Pin (A) (+)−ピナンジオール−(S)−1−クロロ
−4−メトキシ−ブタン−1−ボロネート 3−メトキシ−1−プロペン(6.0g、83.3ミリ
モル)をカテコールボラン(10.0g、83.3ミリ
モル)と100℃で24時間反応する。粗製物を真空で
蒸留して、3−メトキシ−プロパン−1−ボロネートを
無色の油状物質として得る。(+)−ピナンジオール(
10.6g、62.5ミリモル)をTHFに溶解し、先
に合成した3−メトキシ−プロパン−1−ボロネート(
12.0g、62.5ミリモル)をこれに添加する。室
温で1時間後、THFを真空で留去し、残留物をフラッ
シュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、80
:20)により精製し、(+)−ピナンジオール−3−
メトキシ−プロパン−1−ボロネートを無色の油状物質
として得る。
【0068】オーガノメタリックス、3巻、1284頁
(1984年)に報告された方法により、所望の(+)
−ピナンジオール−(S)−1−クロロ−4−メトキシ
−ブタン−1−ボロネートを製造する。即ち、塩化メチ
レン(2.2ml)のTHF溶液を−100℃に冷却し
、n−ブチルリチウム(1.6M溶液13.8ml、2
2.0ミリモル)を20分間かけて加える。−100℃
で15分間後、(+)−ピナンジオール−3−メトキシ
−プロパン−1−ボロネート(5.04g、20ミリモ
ル)のTHF溶液を加え、さらに無水ZnCl2(1.
42g、10.0ミリモル)を加える。−100℃でさ
らに15分間保ち、反応混合物を室温に加温し、この温
度で2時間撹拌する。溶媒を真空で留去し、残留物をエ
ーテルで希釈し、水で洗浄する。有機層をNa2SO4
で乾燥して、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(
ヘキサン/EtOAc、9:1)により精製して、所望
の(+)−ピナンジオール−(S)−1−クロロ−4−
メトキシ−ブタン−1−ボロネートを無色の油状物質と
して得る。
【0069】(B) Boc−D−TMSal−Pro
−BoroMpg−OPin LiN(SiMe3)2 のTHF溶液(1.0M溶液
5ml、5.0ミリモル)を−78℃に冷却する。段階
Aのα−クロロ−ボロネート(1.53g、5.0ミリ
モル)のTHF溶液をこれに添加する。−78℃で1時
間撹拌後、混合物を室温で15時間撹拌する。この時点
で、反応混合物を−78℃に再冷却し、HClのジオキ
サン溶液(5.65N溶液2.7ml、15.0ミリモ
ル)を加え、溶液を−78℃で30分間、ついで室温で
2時間撹拌する。混合物を−15℃に冷却し、実施例1
のBoc−TMSal−Pro−ONSu(2.28g
、5.0ミリモル)のCH2Cl2溶液を加え、さらに
トリエチルアミン(1.39ml、10.0ミリモル)
を加えて、結合反応を開始する。−15℃で1時間撹拌
後、混合物を室温で2時間撹拌する。混合物をハイフロ
ーで濾過し、真空で濃縮する。残留物をEtOAcで希
釈し、0.2N HCl、5%NaHCO3で洗浄し、
最後に食塩水で洗浄する。溶媒を留去して、油状物質を
得、これをフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc
)により精製して、Boc−D−TMSal−Pro−
BoroMpg−OPinを白色の泡状物質として得る
。 αD=−48.8°(c=0.25;CH2Cl2溶媒
)。
【0070】実施例31 Boc−D−(p−(TBDPS−O)メチル)Pha
l−Pro−BoroOrn−OPin (A) Boc−D−(p−((1,1−ジメチルエチ
ル)ジフェニル−シリル)オキシ)メチル−フェニルア
ラニン 反応物のアジド基を選択的に還元するため、チオフェノ
ール(7.27g、66.0ミリモル)をSnCl2(
3.12g、16.5ミリモル)のCH2Cl2懸濁液
へ加える。トリエチルアミン(6.8ml、49.5ミ
リモル)を加えると、黄色の溶液が得られる。Boc無
水物(4.8g、22.0ミリモル)を加え、さらに(
3(2S),4S−3−(2−アジド−3−(p−((
1,1−ジメチル)ジフェニル−シリル)オキシ−メチ
ル)フェニル−1−オキソ−プロピル)−4−(フェニ
ル−メチル)−2−オキサゾリジノン(95<の%、6
.8g、11.0ミリモル)[ジャーナル・オブ・ジ・
アメリカン・ケミカル・ソサエティー、109巻、68
81頁(1987年)に報告された方法により製造]の
CH2Cl2溶液を加える。室温で2.5時間撹拌後、
混合物をEtOAc/2N NaOHで希釈し、ハイフ
ローで濾過する。有機層を2%NaHSO4水溶液、5
%NaHCO3水溶液で洗浄し、最後に食塩水で洗浄す
る。Na2SO4で乾燥後、真空で濃縮して、得られた
黄色の油状物質をフラッシュクロマトグラフィーにより
精製して、(3(2S),4S)−3−(2−(((第
3級ブチルオキシ)−カルボニル)アミノ)−3−(p
−(((1,1−ジメチルエチル)ジフェニル−シリル
)オキシ)−メチル)−フェニル−1−オキソプロピル
)−4−(フェニルメチル)−2−オキサゾリジノンを
白色の泡状物質として得る。この化合物(2.0g、2
.88ミリモル)をTHF/水に溶解し、0℃でその場
で発生させたLiOOH(5.76ミリモル)で加水分
解する。0℃で1.75時間後、Na2SO3(1.2
5g、9.9ミリモル)の水溶液を加える。THFを真
空で留去し、残留物のpHを1〜2に調節し、混合物を
EtOAcで3回抽出する。合わせた有機層を水洗し、
Na2SO4で乾燥し、真空で濃縮する。ヘキサン/エ
ーテルから結晶化して、オキサゾリジノンを白色結晶と
して得る。濾液を真空で濃縮し、所望の表題化合物を泡
状物質として得る。
【0071】(B) Boc−D−(p−(((1,1
−ジメチルエチル)ジフェニル−シリル)オキシ)−メ
チル)−フェニルアラニン−Pro−ONSu 段階Aの表題化合物(1.6g、2.88ミリモル)お
よびp−ニトロフェノール(0.43g、3.12ミリ
モル)の混合物のEtOAc溶液へ、0℃でDCC(0
.59g、2.88ミリモル)を加える。反応混合物を
室温で16時間撹拌する。0℃に冷却したのち、沈殿を
濾過し、冷EtOAcで洗浄する。濾液を真空で濃縮す
る。得られた油状物質(Boc−D−(p−TBDPS
−O−Me)−Phal−ONp)をそれ以上精製する
ことなく次の段階へ使用する。
【0072】Boc−D−(p−TBDPS−O−Me
)−Phal−ONp(2.2g、2.88ミリモル)
をTHFに溶解し、L−プロリン(365mg、3.1
7ミリモル)およびEt3N(0.88ml、6.33
ミリモル)の水溶液をこれに加える。室温で15時間後
、THFを真空で留去する。10%クエン酸を添加する
ことにより、pH3に調節する。得られた油状の生成物
をEtOAcで数回抽出する。合わせた有機層を食塩水
で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、真空で濃縮する。無
色の油状物質をフラッシュクロマトグラフィー(CH2
Cl2/EtOH、9:1でp−ニトロフェノールを溶
出し、ついでCH2Cl2/EtOH、80:20)に
より精製して、Boc−D−(p−TBDPS−O−M
e)−Phal−Pro−OHを白色の泡状物質として
得る。
【0073】このジペプチド(1.3g、2.06ミリ
モル)をEtOAcに溶解する。0℃に冷却したのち、
HONSu(220mg、2.47ミリモル)およびD
CC(330mg、2.06ミリモル)を加える。混合
物を0℃に再冷却し、ジシクロヘキシル尿素を濾過し、
冷EtOAcで数回洗浄する。濾液を0.1%Na2C
O3水溶液、8%NaHSO4水溶液、ついで食塩水で
洗浄する。Na2SO4で乾燥後、真空で濃縮して、表
題の化合物Boc−D−(p−TBDPS−O−Me)
−Phal−Pro−ONSuを白色の泡状物質として
得る。
【0074】(C) Boc−D−(p−TBDPS−
O−Me)−Phal−Pro−Baa−OPin実施
例1cのBoc−D−TMSal−Pro−Baa−O
Pinの合成で報告した方法と同様の1ポット−3段階
法により、表題の化合物を得る。即ち、キラルなα−ク
ロロ−ボロネート((+)−ピナンジオール−(S)−
1−クロロ−4−ブロモ−ブタン−1−ボロネート)(
659mg、2.0ミリモル)をLiN(SiMe3)
2(2.0ミリモル)と反応し、HClで加水分解する
ことによって得られた中間体α−アミノ−ボロネートを
段階Bの活性エステル(1.45g、2.0ミリモル)
とEt3N(4.0ミリモル)の存在で反応させ、表題
化合物を得る。これをフラッシュクロマトグラフィー(
ヘキサン/EtOAc、1:1)により精製する。
【0075】(D) Boc−D−(p−TBDPS−
O−Me)−Phal−Pro−BoroOrn−OP
in段階Cの生成物(680mg、0.72ミリモル)
をDMSOに溶解し、アジ化ナトリウム(94mg、1
.44ミリモル)を添加する。混合物を室温で4時間撹
拌する。 エーテル/氷水を加えると、直ちに白色の結晶が混合物
から沈殿する。白色沈殿を濾取し、水洗して、Boc−
D−(p−TBDPS−O−Me)−Phal−Pro
−NH−CH((CH2)3N3)B−OPinを白色
結晶性化合物として得る。このアジ化物(272mg、
0.3ミリモル)をEtOAcに溶解し、リンドラー触
媒の存在で水素化する。8時間後、触媒を除去し、溶液
を真空で濃縮する。粗製物をフラッシュクロマトグラフ
ィー(EtOAc、ついでEtOH)により精製して、
所望の表題化合物を白色の泡状物質として得る。 αD=−32.4°(c=0.25;MeOH溶媒)。
【0076】実施例32 Boc−D−(p−OH−Me)−Phal−Pro−
BoroOrn−OPin 実施例31のボロ−オルニチン(132mg、0.15
ミリモル)をTHFに溶解し、n−Bu4NF(1.1
M溶液0.3ml、0.3ミリモル)と反応する。室温
で45分間後、氷水を加え、得られた混合物をEtOA
cで数回抽出する。合わせた有機層をNa2SO4で乾
燥し、真空で濃縮する。得られた油状物質をショートク
ロマトグラフィー(EtOAc、ついでEtOH)によ
り精製して、所望の表題化合物を白色の泡状物質として
得る。 αD=−34.0°(c=0.1;MeOH溶媒)。
【0077】実施例33 Boc−D−TMS−al−Adgly−boroPr
o−OPin (A) L−1−アダマンチルグリシン(3(2S),
4S)−3−(2−アジド−2−アダマンタ−1−イル
−1−オキソエチル)−4−(フェニルメチル)−2−
オキサゾリドン(95<の%、9.86g、25.0ミ
リモル)[ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカ
ル・ソサエティー、109巻、6881頁(1987年
)に報告された方法により製造]をTHF/H2O(3
:1)の混合液320mlに溶解し、0℃に冷却し、過
酸化水素4当量およびLiOH 2当量と混合する。 得られた混合物を反応物が消費されつくすまで0℃で撹
拌し(30分間)、10%過剰の1.5N Na2SO
3水溶液で0℃で過酸化物(ペルカルボキシレート)を
失活させる。NaHCO3水溶液で緩衝化(pH9〜1
0)したのち、混合物をEtOAcで数回抽出し、オキ
サゾリジノンのキラルな副生物を除去する。酸性(pH
1〜2)にした水層をEtOAcで抽出し、Na2SO
4で乾燥し、真空で濃縮することにより、生成物カルボ
ン酸を単離する。所望の(S)−アジド−アダマンタ−
1−イル酢酸を白色結晶として単離し(5.29g)、
それ以上精製することなく次の段階に使用する。2(S
)−アジド−アダマンタ−1−イル酢酸(5.29g、
22.5ミリモル)をEtOH 110mlおよび2N
 HCl 11.3mlに溶解し、10%Pd/C 0
.7gの存在で水素化する。2.5時間後、触媒を除去
し、溶液を真空で濃縮して所望のアミノ酸を塩酸塩とし
て得る。得られた塩酸塩をH2O 40mlに懸濁し、
固体NaHCO3 1.9gで処理する。得られたアミ
ノ酸を濾取し、数回水洗する。 真空乾燥後、L−1−アダマンチル−グリシンを白色結
晶性化合物として得る。 [α]D20=+3.0°(c=1.0;MeOH溶媒
)。
【0078】(B) Boc−D−TMSal−Adg
ly−ONSu 実施例1のBoc−D−TMSal−ONp(7.71
g、20.2ミリモル)をTHFに溶解し、1−アダマ
ンチル−グリシンおよびEtN3の等モル量の水溶液を
加える。室温で20時間後、THFを真空で留去し、水
性残留物を0.1N HCl 150mlで希釈し、つ
いでEtOAcで数回抽出する。合わせた有機層を食塩
水で洗浄し、Na2SO4で乾燥して、真空で濃縮する
。油状の生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl2)に掛け、ジペプチドBoc−D−TMSal
−Adgly−OHを油状物質として得る。Boc−D
−TMSal−Adgly−OH(6.9g、15.2
ミリモル)をEtOAc 80mlに溶解する。0℃に
冷却し、HONSu(2.1g、18.0ミリモル)お
よびDCC(3.1g、15.2ミリモル)を添加する
。混合物を0℃で3時間、ついで室温でさらに15時間
撹拌する。混合物を0℃に再冷却して、ジシクロヘキシ
ル尿素を濾去し、EtOAcで洗浄する。濾液を0.1
MNaHCO3水溶液、ついで2%KHSO4水溶液で
洗浄する。Na2SO4で乾燥後、真空で濃縮して、B
oc−D−TMSal−Adgly−ONSu(7.2
g)を白色の泡状物質として得る。
【0079】(C) Boc−D−TMSal−Adg
ly−boroPro−OPin 実施例1cのBoc−D−TMSal−Pro−Baa
−OPinの合成で報告した方法と同様の1ポット−3
段階法により、表題化合物を得る。立体障害性のある段
階Bの活性エステル(2.7g、5.0ミリモル)の低
い反応性ため、キラルなα−クロロ−ボロネート((+
)−ピナンジオール−(S)−1−クロロ−4−ブロモ
−ブタン−1−ボロネート)(1.7g、5.0ミリモ
ル)をリチウムヘキサメチルジシラザン(5.0ミリモ
ル)と反応させ、HClで加水分解して得られた中間体
α−アミノ−ボロネートを環化してボロ−プロリン誘導
体とし、ついでこれを段階Bの活性エステルと反応する
と、予想外にもBoc−D−TMSal−Adgly−
boroPro−OPinが主生成物として得られる。 粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/E
tOAc、2:1)により精製して、表題化合物(0.
48g)を白色の泡状物質として得る。これをエーテル
/ヘキサンから再結晶してさらに精製することにより、
所望の生成物Boc−D−TMSal−Adgly−b
oroPro−OPinを白色結晶性化合物として得る
。mp:187〜188℃。 [α]D20=+2.8°(c=1.0;CH2Cl2
溶媒)。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  式(I) 【化1】 [式中、Wは水素またはN−保護基、Yはn個のアミノ
    酸からなる配列(ここで、nは1〜10の整数で、配列
    中、少なくとも1個のアミノ酸は疎水性側鎖を有する非
    天然アミノ酸である)であって、n+1個のアミノ酸ペ
    プチド、Y−LysまたはY−Argはトリプシン様プ
    ロテアーゼの活性部位に対して親和性を有するような配
    列、Q1およびQ2は同一でも異なってもよく、−OH
    、−COR1、−CONR1R2、−NR1R2、また
    は−OR3から選ばれ、またはQ1およびQ2は一緒に
    なってジオール残基を作り、R1、R2およびR3は同
    一でも異なってもよく、C1〜10アルキル、C6〜1
    0アリール、C6〜10アラルキル、またはC1〜4ア
    ルキル、ハロゲンおよびC1〜4アルコキシから選ばれ
    た3つまでの基によって置換され得るフェニル、R4は
    水素またはC1〜10アルキル、R5は−A−X基(こ
    こで、Aは−(CH2)z−(式中、zは2、3、4、
    または5である)、または−CH(CH3)−(CH2
    )2−、−CH2−CH(CH3)−CH2、−(CH
    2)2−CH(CH3)−、−(CH2)2−C(CH
    3)2−、−CH(CH3)−(CH2)3−、−CH
    2−CH(CH3)−(CH2)2−、−CH2−CH
    2−CH(CH3)−CH2−、(CH2)3−CH(
    CH3)−、−(CH2)3−C(CH3)2、C6〜
    10アリール、C6〜10アラルキル、Xは−NH2、
    −NH−C(NH)−NH2、−S−C(NH)−NH
    2、−N3、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルチ
    オ、または−Si(CH3)3である)であり、または
    R4およびR5は一緒になってトリメチレン基を作り、
    *印で示した不斉炭素原子はD−またはL−配置を有し
    得、またはこれらの任意の混合物を表し得る]で示され
    る化合物。
  2. 【請求項2】  WがH(CH2CH2O)p、R6C
    O−、R7OCO−、またはR8SO2−(ここで、p
    は3〜30、R6はC1〜6アルキル、R7はC1〜6
    アルキル、フェニル、ベンジル、またはナフチル、R8
    はフェニル、ナフチル、またはC1〜4アルキルフェニ
    ルである)である請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】  式(Ia) 【化2】 (式中、W、Y、R4およびR5は請求項1または2の
    記載と同意義、R9およびR10はジヒドロキシ化合物
    の残基である)で示される請求項1または2に記載の化
    合物。
  4. 【請求項4】  Q1およびQ2が一緒になって、式(
    a)または(b) 【化3】 で示される基を表す請求項1または2に記載の化合物。
  5. 【請求項5】  非天然アミノ酸が、式(II)【化4
    】 −NH−CH(−R11)−C(=O)−      
    (II)(式中、R11は疎水基である)で示されるア
    ミノ酸である請求項1〜4の何れか1項に記載の化合物
  6. 【請求項6】  R11がR11’であって、式(c)
    、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)、または(
    i) 【化5】 で示される基である請求項5に記載の化合物。
  7. 【請求項7】  Yは2つのアミノ酸からなる配列であ
    って、そのN−末端アミノ酸が非天然アミノ酸であり、
    残りのアミノ酸がL−プロリンである請求項1に記載の
    化合物。
  8. 【請求項8】  式(III) 【化6】 で示される請求項1に記載の化合物。
  9. 【請求項9】  式(IV) 【化7】 で示される請求項1に記載の化合物。
  10. 【請求項10】  式(V) 【化8】 で示される請求項1に記載の化合物。
  11. 【請求項11】  (i) Xが−NH−C(NH)−
    NH2である場合は、式(I)(式中、Xは−NH2で
    ある)の化合物をシアナミドと反応させ、(ii) X
    が−NH2である場合は、式(I)(式中、Xは−N3
    である)の化合物を水素化し、(iii) Xが−N3
    である場合は、式(VI) 【化9】 [式中、W、Y、Q1およびQ2は請求項1の記載と同
    意義、R12は−A−Br(ここで、Aは請求項1の記
    載と同意義)である]の化合物をアジ化ナトリウムと反
    応し、(iv)Xが−Si(CH3)3またはO−アル
    キルである場合は、式(VII) 【化10】 [式中、Q1およびQ2は請求項1の記載と同意義、R
    13は−A−Si(CH3)3またはO−アルキルであ
    る]で示される化合物をLiN[Si(CH3)3]2
    と反応し、ついで酸加水分解して、式(VIII) 【化11】 (式中、WおよびYは請求項1の記載と同意義ある)で
    示される保護ペプチドと結合させることを含む請求項1
    に記載の式(I)の化合物の製造方法。
  12. 【請求項12】  請求項1〜10の何れか1項に記載
    の化合物のトリプシン様セリンプロテアーゼ阻害物質と
    しての用途。
  13. 【請求項13】  請求項1〜10の何れか1項に記載
    の化合物を製薬上許容し得る添加剤および/または希釈
    剤とともに含有してなる治療用組成物。
  14. 【請求項14】  トリプシン様セリン阻害に使用する
    請求項13に記載の治療用組成物の用途。
  15. 【請求項15】  トリプシン様セリンプロテアーゼが
    トロンビン、第Xa因子、カリクレイン、プラスミン、
    プロリルエンドペプチダーゼ、およびIg AIプロテ
    アーゼである請求項12および14に記載の用途。
  16. 【請求項16】  請求項1〜10の何れか1項に記載
    の化合物を製薬上許容し得る添加剤および/または希釈
    剤とともに含有してなる抗トロンボゲン活性を有する治
    療用組成物。
  17. 【請求項17】  請求項1〜10の何れか1項に記載
    の化合物のトロンビン阻害剤としての用途。
  18. 【請求項18】  式(IIa) 【化12】 H2N−CH(−R11”)−C(=O)−OH   
       (IIa)[式中、R11”は請求項6に記載し
    た式(d)、(e)、(f)、(g)、(h)または(
    i)の基である]で示される非天然アミノ酸。
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