JPH04329525A - アルバダ式ファインダ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、カメラに設けられるフ
ァインダに関するもので、さらに詳しくは、アルバダ式
ファインダに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】カメラには、写真を写す前に構図を決め
るためにファインダが設けられているのが一般的である
。このファインダは、構造上、透視式ファインダ、虚像
系ファインダおよび実像系ファインダに分けられるが、
コンパクトカメラでは、視野光路と視野に光像枠を現出
する光路とが同軸なためコンパクト化が可能なアルバダ
式ファインダが用いられることが多い。このアルバダ式
ファインダについては、例えば、特開昭６２−２４５２
１０号公報に記載されている。

【０００３】このアルバダ式ファインダの一例を図面に
基いて説明すれば、アルバダ式ファインダは、図１０に
示すように、接眼レンズ１の目から遠い側の平面１ａに
光像枠２を蒸着し、一方、２枚構成とした対物レンズ３
の２枚目のレンズ３ａの凹面にハーフミラーを施すこと
により構成されている。ここで、光像枠２はＡｌなどの
反射物質により形成されている。そうして、このアルバ
ダ式ファインダでは、対物レンズ３を通じて入射した光
束の一部を光像枠２によって反射し、さらに対物レンズ
３側に設けたハーフミラーによって反射し、観察眼に導
いて視野像内に光像枠２の像を現出させるようになって
いる。なお、このアルバダ式ファインダにおいては、前
記ハーフミラーに代えて周囲に全反射部が設けられたミ
ラーが用いられる場合もある。

【０００４】ところで、マクロ撮影機能を有する最近の
コンパクトカメラでは、マクロ撮影時には通常撮影時と
で構図が異なるので、通常撮影時の光像枠の他にマクロ
撮影時の光像枠が必要となる。

【０００５】そこで、従来は、通常撮影時かマクロ撮影
時かに寄らず、２種の光像枠をファインダ内に同時に表
示させておき、通常撮影時かマクロ撮影時かにより撮影
者が頭の中で観念的に光像枠の選択をするタイプのもの
や、光像枠を蒸着した２種の光枠ガラスを設置しておき
、これらをスライド切替えさせることにより、撮影状態
に応じた光像枠のみを表示させるタイプのものが用いら
れていた。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、２種の
光像枠をファインダ内に同時に表示させておく前者のタ
イプのものでは、どちらの撮影状態なのかを撮影者が覚
えていなければならず、もし間違えると撮影範囲が意図
したものとは違ってしまうという問題が生じる。

【０００７】一方、２種の光枠ガラスを設置しておく後
者のタイプのものでは、光枠ガラスをスライドさせるた
めの機械的可動部が必要であり、コンパクト化に適しな
いなどの問題があった。

【０００８】本発明は、かかる問題点に鑑みなされたも
ので、ファインダ内表示の読取りの間違いを防止でき、
しかも、コンパクト化に適するアルバダ式ファインダを
提供することを目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明に係るアルバダ式
ファインダは、対物レンズを通じて入射した光束の一部
が接眼レンズ近傍に配設された反射性光像枠によって反
射され、さらに対物レンズ側に設けたハーフミラー若し
くは周囲に全反射部が設けられたミラーによって反射さ
れ、観察眼に導かれて視野像内に光像枠の像が現出され
るように構成されたアルバダ式ファインダにおいて、前
記光像枠と前記ハーフミラー若しくは前記ミラーとの間
に、前記光像枠の像を観察眼から遮蔽可能な液晶部を設
けたものである。

【００１０】

【作用】上記した手段によれば、液晶板によって不必要
な光像枠を視認できないようにすることができ、必要な
光像枠のみをファインダ内に表示させることが可能とな
るため、ファインダ内表示の読取りの間違いがなくなる
。また、光枠ガラスをスライドさせる必要がないので、
当該光枠ガラスをスライドさせるための機械的可動部も
必要なく、コンパクト化が図れることになる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明に係るアルバダ式ファインダの
実施例を図面に基いて説明する。

【００１２】図１には実施例のアルバダ式ファインダを
適用したカメラの模式的横断面図が、また、図２には実
施例のアルバダ式ファインダにおける光学系を構成する
光学素子の斜視図が示されている。

【００１３】図１および図２において符号１０はアルバ
ダ式ファインダの光学系を表しており、この光学系１０
の隣には、図１に示すように投光部２１および受光部２
２からなる合焦装置が設置されている。

【００１４】ここで、アルバダ式ファインダの光学系１
０は、２枚構成の対物レンズ３０と、２枚構成の接眼レ
ンズ４０とから構成されている。このうち２枚構成の接
眼レンズ４０の２枚目のレンズ４２の目から遠い側の平
面４２ａに光像枠６０が蒸着され、一方、２枚構成の対
物レンズ３０の２枚目のレンズ３２の凹面３２ａにハー
フミラーが施されている。また、２枚構成の接眼レンズ
４０のレンズ４１，４２間には、前記光像枠６０の一部
を観察眼から遮蔽するための液晶板５０（図３および図
４）が設置されている。なお、液晶板５０は、光像枠６
０と同一位置に設けることが望ましい。液晶板５０の遮
蔽部が小さくて済むからである。また、ハーフミラーの
代わりに周囲に全反射部が設けられたミラーを用いても
よい。

【００１５】続いて、前記光像枠６０および前記液晶板
５０について詳述する。

【００１６】前記光像枠６０は、図５に示すように、通
常撮影時の矩形光像枠６１と、マクロ撮影時の矩形光像
枠６２とから構成されるが、これら光像枠６１，６２は
図５に示す右辺部および下辺部の一部を共有している形
となっている。なお、図５において符号６３はターゲッ
トマークを表し、このターゲットマーク６３も光像枠６
０の一部を構成している。

【００１７】一方、液晶板５０としてはＤＳ（動的散乱
）方式のものが用いられている。この液晶板５０は、図
３に示すように、ホモジニアス配列のネマティック液晶
からなる液晶部５１を２枚のガラス板５２，５２で挾み
、各ガラス板５２，５２の外側に透明導電膜電極５３を
それぞれ付設した構造となっている。この液晶板５０で
は、透明導電膜電極５３に電圧を印加しない状態では光
が通って透明に見えるが、透明導電膜電極５３に電圧を
印加すると電圧印加部分の液晶分子が渦流状態に渦まき
始め、遂には乱流となって光が散乱されるようになって
いる。このホモジニアス配列のネマティック液晶の性質
を利用して、マクロ撮影時に光像枠６１の光像枠６２と
の非共有部分を遮蔽可能な遮蔽部５５を、一方、通常撮
影時に光像枠６２の光像枠６１との非共有部分を遮蔽可
能な遮蔽部５４を液晶板５０上に選択的に現出させるこ
とができるように構成されている（図６，図８）。なお
、電圧の印加は、特に制限はされないが、レンズ駆動に
連動して行なわれるようになっている。また、光像枠６
０の遮蔽は、光像枠６０への入射光および光像枠６０か
らの反射光のいずれか一方によって、若しくは双方によ
って行なわれる。図４では光像枠６０の遮蔽を入射光お
よび反射光の双方によって行なっている。

【００１８】次に、図６〜図９を用いて実施例の作用を
説明する。

【００１９】通常撮影時には、レンズ駆動に連動して遮
蔽部５４のみが液晶板５０上に現出され（図６）、光像
枠６２うち光像枠６１との非共有部分に対応する光が遮
断される。したがって、通常撮影時の光像枠６１のみが
観察眼の視野像内に現出されることになる（図７）。

【００２０】一方、マクロ撮影時には、レンズ駆動に連
動して遮蔽部５５のみが液晶板５０上に現出され（図８
）、光像枠６１うち光像枠６２との非共有部分に対応す
る光が遮断される。したがって、マクロ撮影時の光像枠
６２のみが観察眼の視野像内に現出されることになる（
図９）。

【００２１】以上のように構成されたアルバダ式ファイ
ンダによれば下記のような効果を得ることができる。

【００２２】即ち、液晶板５０によって不必要な光像枠
６０を視認できないようにすることができ、必要な光像
枠６０のみをファインダ内に表示させることが可能とな
るため、構図決めの間違いがなくなる。

【００２３】また、光枠ガラスをスライドさせないので
、当該光枠ガラスをスライドさせるための機械的可動部
は必要なく、コンパクト化が図れることになる。

【００２４】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更可能であることはいうまでもない。

【００２５】例えば、前記実施例では、マクロ撮影時お
よび通常撮影時間のファインダ内の撮影範囲表示マーク
の切替えについて説明したが、近距離撮影時のパラ補正
や、パノラマやハーフサイズへの画面切替えの際の表示
マークの切替え等にも用いることが可能である。さらに
、視野枠に限らず、撮影者への情報、警告等の表示・非
表示の切替えにも適用可能である。

【００２６】また、前記実施例では、光像枠を液晶板と
別体としているが、液晶板の電極のうちハーフミラー若
しくはミラーから遠い側の電極をＡｌその他の反射性材
料で構成し、それを光像枠として用いてもよい。要は、
光像枠の像を観察眼から遮蔽可能な液晶部が光像枠とハ
ーフミラー若しくはミラーの間に介在していればよいも
のである。

【００２７】

【発明の効果】本発明に係るアルバダ式ファインダによ
れば、対物レンズを通じて入射した光束の一部が接眼レ
ンズ近傍に配設された反射性光像枠によって反射され、
さらに対物レンズ側に設けたハーフミラー若しくは周囲
に全反射部が設けられたミラーによって反射され、観察
眼に導かれて視野像内に光像枠の像が現出されるように
構成されたアルバダ式ファインダにおいて、前記光像枠
と前記ハーフミラー若しくは前記ミラーとの間に、前記
光像枠の像を観察眼から遮蔽可能な液晶部を設けたので
、ファインダ内表示の読取りの間違いがなくなるととも
に、機械的可動部も必要がなくなり、コンパクト化が図
れることになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例のアルバダ式ファインダを適用したカメ
ラの模式的横断面図である。

【図２】実施例のアルバダ式ファインダにおける光学系
を構成する光学素子の斜視図である。

【図３】実施例のアルバダ式ファインダにおける液晶板
の側面図である。

【図４】実施例のアルバダ式ファインダにおける液晶板
および光像枠の側面図である。

【図５】実施例のアルバダ式ファインダの光像枠の正面
図である。

【図６】実施例のアルバダ式ファインダの液晶板の通常
撮影時の状態を示す正面図である。

【図７】実施例のアルバダ式ファインダの光像枠の通常
撮影時の状態を示す正面図である。

【図８】実施例のアルバダ式ファインダの液晶板のマク
ロ撮影時の状態を示す正面図である。

【図９】実施例のアルバダ式ファインダの光像枠のマク
ロ撮影時の状態を示す正面図である。

【図１０】実施例のアルバダ式ファインダの光学系の原
理図である。

【符号の説明】

１０　　アルバダ式ファインダの光学系３０　　対物レ
ンズ ４０　　接眼レンズ ５０　　液晶板 ５１　　液晶部 ６０　　光像枠

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　対物レンズを通じて入射した光束の一
   部が接眼レンズ近傍に配設された反射性光像枠によって
   反射され、さらに対物レンズ側に設けたハーフミラー若
   しくは周囲に全反射部が設けられたミラーによって反射
   され、観察眼に導かれて視野像内に光像枠の像が現出さ
   れるように構成されたアルバダ式ファインダにおいて、
   前記光像枠と前記ハーフミラー若しくは前記ミラーとの
   間に、前記光像枠の像を観察眼から遮蔽可能な液晶部を
   設けたことを特徴とするアルバダ式ファインダ。