JPH04325619A - 溶融金属へのガス吹込み方法およびガス吹込みノズル - Google Patents
溶融金属へのガス吹込み方法およびガス吹込みノズルInfo
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- JPH04325619A JPH04325619A JP12279691A JP12279691A JPH04325619A JP H04325619 A JPH04325619 A JP H04325619A JP 12279691 A JP12279691 A JP 12279691A JP 12279691 A JP12279691 A JP 12279691A JP H04325619 A JPH04325619 A JP H04325619A
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Landscapes
- Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は溶融金属にガスを吹込む
方法の改良にかかり、特に溶鋼に不活性ガスを吹込む場
合など大量の溶融金属に大量のガスを吹込む場合に適す
るものである。
方法の改良にかかり、特に溶鋼に不活性ガスを吹込む場
合など大量の溶融金属に大量のガスを吹込む場合に適す
るものである。
【0002】
【従来の技術】溶融金属にガスを吹込み化学反応をさせ
たり、攪拌させたりすることは通常行われている。化学
反応を目的とする場合ガスをできるだけ微細な気泡とす
ることが反応促進の見地から特に望まれる。たとえば溶
鋼中にアルゴン等の不活性ガスを吹込んで脱炭反応を行
わせる場合、不活性ガスによるCOガス分圧の低下に依
存しており、溶鋼と不活性ガスとの界面をできるだけ広
くする必要がある。これらのプロセスには減圧下におい
てアルゴン吹込みを行うRH脱ガス法、VOD法など、
また大気圧下でアルゴン及びアルゴンと酸素の混合ガス
を吹込むAOD法などがあるが、ガス気泡を細かくすべ
きことにおいていずれも事情は同様である。また真空脱
ガス工程等ではガスをできるだけ微細な気泡として吹込
むことはスプラッシュ防止のためにも必要である。
たり、攪拌させたりすることは通常行われている。化学
反応を目的とする場合ガスをできるだけ微細な気泡とす
ることが反応促進の見地から特に望まれる。たとえば溶
鋼中にアルゴン等の不活性ガスを吹込んで脱炭反応を行
わせる場合、不活性ガスによるCOガス分圧の低下に依
存しており、溶鋼と不活性ガスとの界面をできるだけ広
くする必要がある。これらのプロセスには減圧下におい
てアルゴン吹込みを行うRH脱ガス法、VOD法など、
また大気圧下でアルゴン及びアルゴンと酸素の混合ガス
を吹込むAOD法などがあるが、ガス気泡を細かくすべ
きことにおいていずれも事情は同様である。また真空脱
ガス工程等ではガスをできるだけ微細な気泡として吹込
むことはスプラッシュ防止のためにも必要である。
【0003】ガス気泡の微細化の技術としては多孔質煉
瓦を使用することがよく知られており、上記VOD法に
おいては取鍋底部のポーラスプラグよりアルゴンガスを
吹込んでいる。また、特開平2−213410号公報に
はRH脱ガス装置の真空槽側壁に3ミリメートル以下と
いった小径の羽口を設けて超音速のガスを吹込み微細化
を図る技術が開示されている。さらにまたRH脱ガス装
置において、ガスリフト用に吹込んだ不活性ガスを溶鋼
中において微細化すべく、真空槽等に超音波を入射させ
る技術が特開平2−173204号、特開平2−173
205号公報に開示されている。
瓦を使用することがよく知られており、上記VOD法に
おいては取鍋底部のポーラスプラグよりアルゴンガスを
吹込んでいる。また、特開平2−213410号公報に
はRH脱ガス装置の真空槽側壁に3ミリメートル以下と
いった小径の羽口を設けて超音速のガスを吹込み微細化
を図る技術が開示されている。さらにまたRH脱ガス装
置において、ガスリフト用に吹込んだ不活性ガスを溶鋼
中において微細化すべく、真空槽等に超音波を入射させ
る技術が特開平2−173204号、特開平2−173
205号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決すべき課題】前記従来技術には種々の問題
がある。すなわち、多孔質煉瓦により気泡を微細化する
方法は煉瓦の溶損により特性が変化し長期に安定操業す
ることが困難である。また、気泡微細化のためにはでき
るだけ煉瓦の気孔を小さくする必要があるが、そうする
とガス圧損が大きくなる。特に10気圧以上の高圧ガス
設備になると設備コストが高くなる。
がある。すなわち、多孔質煉瓦により気泡を微細化する
方法は煉瓦の溶損により特性が変化し長期に安定操業す
ることが困難である。また、気泡微細化のためにはでき
るだけ煉瓦の気孔を小さくする必要があるが、そうする
とガス圧損が大きくなる。特に10気圧以上の高圧ガス
設備になると設備コストが高くなる。
【0005】また、前記の3ミリメートル以下といった
細径の羽口を使用する方法は径が細いため圧力変動によ
る湯差しによるノズル詰まりの問題がある。また、前記
の超音波による方法は超音波発振子の耐熱性など設備上
解決すべき問題が多い。
細径の羽口を使用する方法は径が細いため圧力変動によ
る湯差しによるノズル詰まりの問題がある。また、前記
の超音波による方法は超音波発振子の耐熱性など設備上
解決すべき問題が多い。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記従来技術の
問題点を解決するものであって、溶融金属にガスを吹込
む方法において、ガスが羽口において粗密波状になって
いることを特徴とするものである。またこれを実現する
ための装置として、溶融金属のガス吹込みノズルにおい
て、ガス配管に膨大空間を設け、前記膨大空間に接続さ
れたガス供給側配管と対向して一端を閉塞した共鳴管を
設けるとともに、前記膨大空間に羽口に至る配管を結合
したことを特徴とするものである。
問題点を解決するものであって、溶融金属にガスを吹込
む方法において、ガスが羽口において粗密波状になって
いることを特徴とするものである。またこれを実現する
ための装置として、溶融金属のガス吹込みノズルにおい
て、ガス配管に膨大空間を設け、前記膨大空間に接続さ
れたガス供給側配管と対向して一端を閉塞した共鳴管を
設けるとともに、前記膨大空間に羽口に至る配管を結合
したことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】図3は溶融金属容器の側壁に羽口1が設けられ
ている状況を示す断面図で、2は鉄皮、3は煉瓦を示す
。従来の通常の方法でガスを吹込む場合には図3に示す
ように羽口1から溶融金属4の中にガス5が気泡6とな
って離脱する場合、膨らんで表面張力の平衡が保たれな
くなったところで切れる。ところが本発明の方法によれ
ば、図2のようにガス5が粗密波Wとなって羽口1から
出るので細かい気泡6となって溶融金属4中に離脱する
。すなわち密な部分では圧力が高く、粗な部分では圧力
が低くなっているので、粗密波の圧力の振幅が十分大き
ければ粗な部分ではいわばくさび効果により羽口で流れ
が切られ細かい気泡を形成できる。
ている状況を示す断面図で、2は鉄皮、3は煉瓦を示す
。従来の通常の方法でガスを吹込む場合には図3に示す
ように羽口1から溶融金属4の中にガス5が気泡6とな
って離脱する場合、膨らんで表面張力の平衡が保たれな
くなったところで切れる。ところが本発明の方法によれ
ば、図2のようにガス5が粗密波Wとなって羽口1から
出るので細かい気泡6となって溶融金属4中に離脱する
。すなわち密な部分では圧力が高く、粗な部分では圧力
が低くなっているので、粗密波の圧力の振幅が十分大き
ければ粗な部分ではいわばくさび効果により羽口で流れ
が切られ細かい気泡を形成できる。
【0008】本発明の方法を実現するためにはガスの流
れに粗密波を形成させる手段の開発が必要となる。粗密
波は音波に他ならないから、単純にいえば「笛」を羽口
への配管途中に置けばよい。しかしながら羽口で気泡を
確実に細かくするには粗密の圧力差が十分に大きい必要
がある。したがってガスの流れを効率よく粗密波に変換
する機構が必要となる。
れに粗密波を形成させる手段の開発が必要となる。粗密
波は音波に他ならないから、単純にいえば「笛」を羽口
への配管途中に置けばよい。しかしながら羽口で気泡を
確実に細かくするには粗密の圧力差が十分に大きい必要
がある。したがってガスの流れを効率よく粗密波に変換
する機構が必要となる。
【0009】本発明者等は本発明の方法を実現する装置
を鋭意検討した結果、ハルトマンの発音器の原理を応用
した装置を開発した。図4はハルトマンの発音器の原理
を示す図である。高圧のガス5を噴出口7から大気中に
噴出させるとある程度以上圧力が高い場合超音速気流と
なる。この場合圧力の不安定現象を起こし粗密波を生ず
るが、共鳴管8を噴出口7に対向させて置けばこれの寸
法で定まる周波数の共鳴を生じ大きなエネルギーの音を
発する。
を鋭意検討した結果、ハルトマンの発音器の原理を応用
した装置を開発した。図4はハルトマンの発音器の原理
を示す図である。高圧のガス5を噴出口7から大気中に
噴出させるとある程度以上圧力が高い場合超音速気流と
なる。この場合圧力の不安定現象を起こし粗密波を生ず
るが、共鳴管8を噴出口7に対向させて置けばこれの寸
法で定まる周波数の共鳴を生じ大きなエネルギーの音を
発する。
【0010】図1は本発明のガス吹込みノズルを示す図
である。ガス配管の途中に円筒状の膨大空間9が設けら
れ、この膨大空間9に接続されたガス供給側配管10と
対向して一端を閉塞した共鳴管11が設けられている。 膨大空間9から羽口1に至る配管12が別途設けられる
。ガス供給側配管10から膨大空間9に超音速のガスを
噴出させると前記ハルトマンの発音器で述べたと同様の
圧力の不安定現象を起こし、共鳴管11で共鳴をおこし
て、音波すなわち圧力の粗密波を発生する。これにより
羽口1より噴出するガスは粗密波状になり、気泡の微細
化が達成できる。
である。ガス配管の途中に円筒状の膨大空間9が設けら
れ、この膨大空間9に接続されたガス供給側配管10と
対向して一端を閉塞した共鳴管11が設けられている。 膨大空間9から羽口1に至る配管12が別途設けられる
。ガス供給側配管10から膨大空間9に超音速のガスを
噴出させると前記ハルトマンの発音器で述べたと同様の
圧力の不安定現象を起こし、共鳴管11で共鳴をおこし
て、音波すなわち圧力の粗密波を発生する。これにより
羽口1より噴出するガスは粗密波状になり、気泡の微細
化が達成できる。
【0011】
【実施例】本発明のガス吹込みノズルにおいて図1に示
す膨大空間9の形状は特に限定するものではなく、この
図に示す円筒状に代えて立方体や直方体でもよい。さら
に本発明のガス吹込みノズルの他の実施例を図5に示す
。この図に示すようにガス供給側配管10と羽口1に至
る配管12とを交叉して結合し、前記ガス供給側配管1
0を前記交叉した部分13より延長して閉塞して共鳴管
11となし、一方前記羽口1に至る配管12を前記交叉
した部分13より延長して閉塞し、この延長部分14に
図1の場合の膨大空間9と同等の機能を受け持たせても
よい。図5のガス吹込みノズルは図1の形式に比べると
製作が容易である利点を有し、膨大空間9の機能をすべ
き延長部分14の長さを適当にすることにより粗密波発
生の効率の良い装置を作ることができる。
す膨大空間9の形状は特に限定するものではなく、この
図に示す円筒状に代えて立方体や直方体でもよい。さら
に本発明のガス吹込みノズルの他の実施例を図5に示す
。この図に示すようにガス供給側配管10と羽口1に至
る配管12とを交叉して結合し、前記ガス供給側配管1
0を前記交叉した部分13より延長して閉塞して共鳴管
11となし、一方前記羽口1に至る配管12を前記交叉
した部分13より延長して閉塞し、この延長部分14に
図1の場合の膨大空間9と同等の機能を受け持たせても
よい。図5のガス吹込みノズルは図1の形式に比べると
製作が容易である利点を有し、膨大空間9の機能をすべ
き延長部分14の長さを適当にすることにより粗密波発
生の効率の良い装置を作ることができる。
【0012】図6は共鳴管11の長さを可変にした実施
例であり、ピストン15を挿入し、油圧シリンダなどの
位置調整装置16により可動にしたものである。共鳴の
周波数fは音速をc[m/s]、共鳴管の長さ、径をそ
れぞれl,d[m]としたとき次式で与えられる。
例であり、ピストン15を挿入し、油圧シリンダなどの
位置調整装置16により可動にしたものである。共鳴の
周波数fは音速をc[m/s]、共鳴管の長さ、径をそ
れぞれl,d[m]としたとき次式で与えられる。
【数1】
【0013】気泡の大きさはガスの共鳴周波数を高くす
る程小さくなるが、上記lを調整することで周波数を変
えれば気泡径の制御ができるので便利である。共鳴周波
数は通常10kHzから100kHz程度が望ましい。 また、吹込みのガスの流速は2から3マッハにするのが
望ましい。溶融金属容器側壁からガスを吹込む場合ガス
の流速が大きくなれば気泡の側壁面からの到達距離が変
るが、前記lを変えることにより気泡の大きさは到達距
離とは別個に独立に変えられる。
る程小さくなるが、上記lを調整することで周波数を変
えれば気泡径の制御ができるので便利である。共鳴周波
数は通常10kHzから100kHz程度が望ましい。 また、吹込みのガスの流速は2から3マッハにするのが
望ましい。溶融金属容器側壁からガスを吹込む場合ガス
の流速が大きくなれば気泡の側壁面からの到達距離が変
るが、前記lを変えることにより気泡の大きさは到達距
離とは別個に独立に変えられる。
【0014】また、図7に示すように溶融金属容器側壁
に通常のノズル17と隣接して本発明のガス吹込みノズ
ル1を設け、通常のノズル17からのガス気泡の微細化
を図ることもできる。大量のガスや種類の異なるガスを
吹込む必要のあるときに便利である。上記はいずれも溶
融金属容器側壁に羽口を設けた場合の例について述べた
が底部に羽口を設ける場合や真空脱ガス槽の浸漬管の羽
口にも適用できることは当然である。
に通常のノズル17と隣接して本発明のガス吹込みノズ
ル1を設け、通常のノズル17からのガス気泡の微細化
を図ることもできる。大量のガスや種類の異なるガスを
吹込む必要のあるときに便利である。上記はいずれも溶
融金属容器側壁に羽口を設けた場合の例について述べた
が底部に羽口を設ける場合や真空脱ガス槽の浸漬管の羽
口にも適用できることは当然である。
【0015】さらには本発明の方法はガス吹込み用のラ
ンスにも適用できる。ランスの先端に多孔質煉瓦よりな
るポーラスプラグを設けてこれを溶融金属中に浸漬して
ガスを吹込むことは従来一般に行われている。たとえば
鋼の連続鋳造において介在物を捕捉浮上させる目的でタ
ンディッシュにこのような方法でアルゴンガスを吹込む
などである。このようなランスに本発明の方法を適用す
れば気泡の微細化の効果に加えて、ポーラスプラグの場
合と異なりランスから吹出したガスに速度があるので、
気泡が広い範囲に拡散し介在物を捕捉するのに好適であ
る。
ンスにも適用できる。ランスの先端に多孔質煉瓦よりな
るポーラスプラグを設けてこれを溶融金属中に浸漬して
ガスを吹込むことは従来一般に行われている。たとえば
鋼の連続鋳造において介在物を捕捉浮上させる目的でタ
ンディッシュにこのような方法でアルゴンガスを吹込む
などである。このようなランスに本発明の方法を適用す
れば気泡の微細化の効果に加えて、ポーラスプラグの場
合と異なりランスから吹出したガスに速度があるので、
気泡が広い範囲に拡散し介在物を捕捉するのに好適であ
る。
【0016】図8は本発明の方法を行なうためのガス吹
込み用ランスの構造の一例を示す断面図で共鳴管11を
有する本発明のガス吹込みノズルがランスの先端部分に
羽口1の数だけ独立に設けられている。もちろん羽口は
先端に1つだけでもよいし図に示すように複数でもよい
。また、本発明の粗密波発生装置はランスの根元の方に
1個だけ設けてランス先端の複数の羽口へ導くこともで
きる。
込み用ランスの構造の一例を示す断面図で共鳴管11を
有する本発明のガス吹込みノズルがランスの先端部分に
羽口1の数だけ独立に設けられている。もちろん羽口は
先端に1つだけでもよいし図に示すように複数でもよい
。また、本発明の粗密波発生装置はランスの根元の方に
1個だけ設けてランス先端の複数の羽口へ導くこともで
きる。
【0017】以下に本発明の方法を溶鋼の処理に適用し
た実施例について述べる。 実施例1 転炉で溶製した250tの鋼をRH真空脱ガス処理した
。RH真空脱ガス装置は周知のように真空脱ガス槽下部
に溶鋼の上昇管と下降管とを設け、これを取鍋に浸漬し
、上昇管途中にいわゆるリフトガスを噴出させて溶鋼を
還流させるものである。
た実施例について述べる。 実施例1 転炉で溶製した250tの鋼をRH真空脱ガス処理した
。RH真空脱ガス装置は周知のように真空脱ガス槽下部
に溶鋼の上昇管と下降管とを設け、これを取鍋に浸漬し
、上昇管途中にいわゆるリフトガスを噴出させて溶鋼を
還流させるものである。
【0018】本発明のガス吹込みノズルを上昇管に4個
取りつけ、従来法として2ミリメートルの小径の羽口を
4個設けて高圧でアルゴンを噴出させる方法と比較した
。本発明における粗密波の周波数は18kHzである。 RH処理開始時の溶鋼炭素量は500ppmでリフトガ
ス吹込み量は当初の300Nl/分から脱炭の進行とと
もに増加し、50ppm以下では4000Nl/分とし
た。
取りつけ、従来法として2ミリメートルの小径の羽口を
4個設けて高圧でアルゴンを噴出させる方法と比較した
。本発明における粗密波の周波数は18kHzである。 RH処理開始時の溶鋼炭素量は500ppmでリフトガ
ス吹込み量は当初の300Nl/分から脱炭の進行とと
もに増加し、50ppm以下では4000Nl/分とし
た。
【0019】その結果、本発明法では5分間で50pp
mから8ppmまで溶鋼炭素量が低下したのに対し、比
較法では10分間でも50ppmから16ppmまでし
か低下しなかった。これにより本発明のガス吹込み方法
の気泡の微細化による反応界面の増大効果が裏づけられ
る。
mから8ppmまで溶鋼炭素量が低下したのに対し、比
較法では10分間でも50ppmから16ppmまでし
か低下しなかった。これにより本発明のガス吹込み方法
の気泡の微細化による反応界面の増大効果が裏づけられ
る。
【0020】実施例2
スラブの連続鋳造の50tのタンディシュにおいて、図
8に示す本発明のランスでアルゴンを吹込み、従来法と
してポーラスプラグを先端に取りつけたランスと比較し
た。本発明のランスにおいてはガス噴出口が4箇所あり
、粗密波の周波数は35kHzである。ガス吹込み量は
800Nl/分である。その結果従来のポーラスプラグ
を使用したランスでは非金属介在物の浮上率は30パー
セントであり、寿命も3チャージであったのが、本発明
のランスにおいては介在物の浮上率が60パーセントに
のぼり、寿命も10チャージ以上になった。気泡が微細
化して広範囲に拡散することにより介在物を捕捉する率
が上昇したことがわかる。また多孔質煉瓦を使用しない
ので溶損の問題が少ないことがわかる。
8に示す本発明のランスでアルゴンを吹込み、従来法と
してポーラスプラグを先端に取りつけたランスと比較し
た。本発明のランスにおいてはガス噴出口が4箇所あり
、粗密波の周波数は35kHzである。ガス吹込み量は
800Nl/分である。その結果従来のポーラスプラグ
を使用したランスでは非金属介在物の浮上率は30パー
セントであり、寿命も3チャージであったのが、本発明
のランスにおいては介在物の浮上率が60パーセントに
のぼり、寿命も10チャージ以上になった。気泡が微細
化して広範囲に拡散することにより介在物を捕捉する率
が上昇したことがわかる。また多孔質煉瓦を使用しない
ので溶損の問題が少ないことがわかる。
【0021】
【発明の効果】本発明の溶融金属へのガス吹込み方法に
おいては、ガスが羽口において粗密波状になっているの
で微細な気泡とすることができ、反応界面積の増大によ
る反応速度の増大を図ることができる。このため不活性
ガス吹込みによる極低炭鋼の溶製等に好適である。また
従来からの多孔質煉瓦の使用等による気泡微細化の手段
に比して、耐火物の寿命の面でも優れている。また本発
明のガス吹込みノズルにより強力な粗密波を発生するこ
とができ、本発明方法を効率よく実施できる。構造も比
較的簡単で工場現場での使用においても十分な耐久性が
ある。
おいては、ガスが羽口において粗密波状になっているの
で微細な気泡とすることができ、反応界面積の増大によ
る反応速度の増大を図ることができる。このため不活性
ガス吹込みによる極低炭鋼の溶製等に好適である。また
従来からの多孔質煉瓦の使用等による気泡微細化の手段
に比して、耐火物の寿命の面でも優れている。また本発
明のガス吹込みノズルにより強力な粗密波を発生するこ
とができ、本発明方法を効率よく実施できる。構造も比
較的簡単で工場現場での使用においても十分な耐久性が
ある。
【図1】本発明のガス吹込みノズルの実施例を示す断面
図
図
【図2】本発明のガス吹込み方法による気泡の生成状態
を示す図
を示す図
【図3】従来のガス吹込み方法による気泡の生成状態を
示す図
示す図
【図4】本発明のガス吹込みノズルの原理図
【図5】本
発明のガス吹込みノズルの実施例を示す断面図
発明のガス吹込みノズルの実施例を示す断面図
【図6】本発明のガス吹込みノズルの実施例を示す断面
図
図
【図7】本発明のガス吹込み方法の実施例を示す図
【図
8】本発明のガス吹込み用ランスの構造の例を示す断面
図
8】本発明のガス吹込み用ランスの構造の例を示す断面
図
1 羽口
9 膨大空間
10 ガス供給側配管
11 共鳴管
12 羽口に至る配管
Claims (6)
- 【請求項1】 溶融金属中にガスを吹込む方法におい
て、ガスが羽口において粗密波状になっていることを特
徴とするガス吹込み方法。 - 【請求項2】 溶融金属へのガス吹込みノズルにおい
てガス配管の途中に膨大空間を設け、前記膨大空間に接
続されたガス供給側配管と対向して一端を閉塞した共鳴
管を設けるとともに、前記膨大空間に羽口に至る配管を
結合したことを特徴とする溶融金属へのガス吹込みノズ
ル。 - 【請求項3】 ガス供給側配管と羽口に至る配管とを
交叉して結合し、前記ガス供給側配管を前記交叉した部
分より延長して閉塞し共鳴管となし、前記羽口に至る配
管を前記交叉した部分より延長して閉塞し膨大空間とし
て機能させることを特徴とする請求項2記載の溶融金属
へのガス吹込みノズル。 - 【請求項4】 共鳴管の閉塞部分をピストン機構によ
り滑動自在にし、共鳴管の長さを可変とした請求項2又
は請求項3記載の溶融金属へのガス吹込みノズル。 - 【請求項5】 請求項2ないし請求項4のガス吹込み
ノズルを先端部分に1以上設けたことを特徴とするガス
吹込み用ランス。 - 【請求項6】 溶融金属中にガスを吹込む方法におい
て、ガスが羽口において粗密波状になっているノズルを
ガスが粗密波状でないノズルに近接して設けることを特
徴とするガス吹込み方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12279691A JPH04325619A (ja) | 1991-04-26 | 1991-04-26 | 溶融金属へのガス吹込み方法およびガス吹込みノズル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12279691A JPH04325619A (ja) | 1991-04-26 | 1991-04-26 | 溶融金属へのガス吹込み方法およびガス吹込みノズル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04325619A true JPH04325619A (ja) | 1992-11-16 |
Family
ID=14844847
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12279691A Withdrawn JPH04325619A (ja) | 1991-04-26 | 1991-04-26 | 溶融金属へのガス吹込み方法およびガス吹込みノズル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04325619A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015172237A (ja) * | 2014-02-21 | 2015-10-01 | Jfeスチール株式会社 | 溶融金属の清浄化方法及びガス吹き込み用浸漬ランス |
-
1991
- 1991-04-26 JP JP12279691A patent/JPH04325619A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015172237A (ja) * | 2014-02-21 | 2015-10-01 | Jfeスチール株式会社 | 溶融金属の清浄化方法及びガス吹き込み用浸漬ランス |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19980711 |