JPH0432557Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は複数の接続部を複数箇所に並設した
パイプ等に接続する管継手に関する。

［従来の技術］ 従来、流体移送パイプの継手として、またパイ
プ等の耐圧試験のための盲栓などとして、数多く
の種類の管継手が製造され、使用されている。こ
れらの管継手は接続部ごとに独立して接続される
独立構造である。

［考案が解決しようとする問題点］ 上記従来の管継手によれば、接続部が複数個あ
るような場合、それぞれの接続部に管継手を１個
１個を接続しなければならないため、接続分離の
作業性が悪いといつた問題点がある。

この考案は上記問題点に鑑み、１回の操作で全
ての接続部に同時に接続分離をすることのできる
管継手を提供することを目的とするものである。

［問題点を解決するための手段］ この考案は上記目的を達成するために、接続筒
を、その先端部を主筒体から接続方向へ突出さ
せ、且つスプリングにより前記方向に付勢させ
て、主筒体内に摺動自在に嵌合して継手単体を構
成し、複数個の該継手単体を、支持枠に平行に且
つ並列に支持すると共に、前記各継手単体の接続
筒同志を向きを揃えて連結体により連結し、また
前記支持枠には、前記連結体に先端部を連結固定
し、前記接続筒を前記接続方向に移動させる操作
杆を設け、更に当該支持枠には、接続筒が反接続
方向に移動し接続待機する位置で操作杆をロツク
する施錠機構を設けた構成を問題点を解決する手
段とするものである。

［作用］ 主筒体に各々嵌合されている接続筒は各々各ス
プリングの弾発力により操作杆と一体となつて接
続方向に移動する。操作杆を反接続方向に移動さ
せると、接続筒はスプリングの弾発力に抗して反
接続方向に一斉に移動し、操作杆は支持枠に設け
た施錠機構によりロツクされて各接続筒は接続待
機位置で保持される。

［実施例］ 以下この考案を図面に示す実施例に基づいて詳
細に説明するが、この考案は実施例に限定される
ものではない。

この実施例は複数個の接続部を同じ方向に向け
て並設したパイプの耐圧試験のためのものであ
り、図面において、１は支持枠、２は支持枠１に
支持された継手単体である。

支持枠１は２個の接続部３を有するパイプ４を
支持する支持台５と支持台５に立設した支脚６と
継手単体２を支持固定する支持体７とからなつて
いる。継手単体２は、反接続側を閉鎖した袋状の
主筒体８と主筒体８内に摺動自在に嵌合した接続
筒９とからなり、接続筒９はスプリング１０の弾
発力により接続方向に付勢されており、その先端
部は主筒体８から接続方向に突出している。接続
筒９は外筒１１と内筒１２とからなり、両者は一
体となつて移動するようになつている。外筒１１
の先端には接続するパイプ４の接続部３に当接し
シールするパツキング１３が設けられており、ま
た内筒１２の先端は外筒１１の先端から突出し、
前記接続部３に嵌合するようになつている。更
に、接続筒９の外周面には主筒体８の内周面と接
続筒９の外周面をシールするパツキング１４が設
けられている。

このように構成されている継手単体２は内筒１
２を接続方向を向けて、支持体８を介して支持台
５に並列に固定されている。支持体８に固定され
た各継手単体２の接続筒９はそれぞれ連結体１５
により連結されて、軸方向に一体に摺動するよう
になつている。

１６は先端部を前記連結体１５に連結固定し、
接続筒９と一体に軸方向に摺動する操作杆であ
り、この操作杆１６は支持体７に設けた支持筒１
７に摺動自在に嵌合支持されている。１８は操作
杆１６を反接続方向に引き、接続筒９を接続待機
位置まで移動させたときに操作杆１６をロツクし
て、接続筒９を接続待機位置に保持する施錠機構
である。この施錠機構１８は、前記支持筒１７に
テーパー孔１９を形成し、ロツクボール２０をそ
の一部が支持筒１７内に突出するようにテーパー
孔１９に遊嵌合し、このロツクボール２０の一部
を支持筒１７に嵌合した操作杆１６に形成した係
合段部２１に対して係脱するようにする。また支
持筒１７の外周にはスリーブ２２を摺動自在に嵌
合し、スリーブ２２の内周面にはロツクボール押
え部２３とロツクボール逃げ部２４を形成し、こ
のスリーブ２２をスプリング２５によりロツクボ
ール押え方向に付勢する。

操作杆１６を反接続方向に引き、操作杆１６に
形成した係合段部２１を前記ロツクボール２０の
位置まで移動させると、ロツクボール２０はスプ
リング２５で付勢されたスリーブ２２のロツクボ
ール押え部２３で押されて係合段部２１に係合
し、操作杆１６はその位置でロツクされ、操作杆
１６の移動により反接続方向に移動した接続筒９
は当該位置即ち接続待機位置で保持される。つい
で、スリーブ２２をスプリング２５の弾発力に抗
してロツクボール押え解除方向に移動させると、
ロツクボール押え部２３により押えられていたロ
ツクボール２０はロツクボール逃げ部２４に退避
可能になるため、操作杆１６の係合段部２１から
外れ、操作杆１６はそのロツクが解かれて、接続
筒９はスプリング１０の弾発力により接続方向に
移動する。

したがつて、パイプ４の非接続時において、接
続筒９がスプリング１０の弾発力により接続方向
に移動している状態にあるとき（第１図）に、前
述の如く操作杆１６を反接続方向へと引くと、各
接続筒９はスプリング１０の弾発力に抗して反接
続方向へ移動して接続待機位置に達する。また、
前記反接続方向へ移動した操作杆１６の係合段部
２１がロツクボール２０の位置に達すると、スプ
リング２５で付勢されたスリーブ２２のロツクボ
ール押え部２３によりロツクボール２０が押圧さ
れて前記係合段部２１に係合し、操作杆１６を当
該位置にロツクして、前記接続筒９は夫々が接続
待機位置に保持される（第３図）。この状態で、
パイプ４を支持枠１の支持台５上に各接続部３を
前記各接続筒９と同軸心上に対向させて位置する
ように置き、前記スリーブ２２をスプリング２５
の弾発力に抗して反押え方向に移動させると、ス
リーブ２２のロツクボール押え部２３により押圧
されていたロツクボール２０が前記押圧力から解
放されてスリーブ２２のロツクボール逃げ部２４
に退避し、操作杆１６の係合段部２１から外れて
操作杆１６のロツクが解除され、接続筒９はスプ
リング１０の弾発力により接続方向に一斉に移動
して、接続筒９を構成する内筒１２の先端がパイ
プ４の接続部３に嵌合し、外筒１１の先端に設け
たパツキング１４がこのとき、接続部３に当接し
て、すべての接続筒９がパイプ４のすべての接続
部３に個別に接続される。

［考案の効果］ 以上のように、この考案によれば、操作杆を反
接続方向へ移動させれば、各接続筒を接続待機位
置に保持することができ、この状態で、各接続筒
の接続方向にパイプの接続部を位置させれば、各
接続筒はスプリングにより付勢されて接続方向に
移動して、パイプの各接続部に確実に接続するこ
とができるから、操作杆を操作することにより、
複数個の接続部に対して、継手単体を１度に接続
したり、分離したりすることができ多くの継手単
体の接続分離作業を能率的に行なうことができ
る。更には構成が簡単であるので本考案は、組立
が容易であり、安価に得ることができるという効
果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す一部縦断正
面図、第２図は第１図の右側面図、第３図は接続
待機位置にある状態を示す正面図である。 １……支持枠、２……継手単体、８……主筒
体、９……接続筒、１０……スプリング、１５…
…連結体、１６……操作杆、１８……施錠機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 接続筒を、その先端部を主筒体から接続方向へ
   突出させ、且つスプリングにより前記方向に付勢
   させて、主筒体内に摺動自在に嵌合して継手単体
   を構成し、複数個の該継手単体を、支持枠に平行
   に且つ並列に支持すると共に、前記各継手単体の
   接続筒同志を向きを揃えて連結体により連結し、
   また前記支持枠には、前記連結体に先端部を連結
   固定し、前記接続筒を前記接続方向に移動させる
   操作杆を設け、更に当該支持枠には、接続筒が反
   接続方向に移動し接続待機する位置で操作杆をロ
   ツクする施錠機構を設けてなる管継手。