JPH0432437Y2

JPH0432437Y2 -

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Publication number: JPH0432437Y2
Application number: JP1985092762U
Authority: JP
Priority date: 1985-06-18
Filing date: 1985-06-18
Publication date: 1992-08-04
Also published as: JPS62621U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は建築、構築物の内、外装の横張り外壁
体を形成するのに有用なサイデイングボード（以
下、単にボードという）に関するものである。従来から使用されているこの種ボードとして
は、特公昭51−29339号、実公昭51−11882
号、実公昭54−26649号などがある。しかしな
がら、上記ボードにおいては種々の問題があつ
た。すなわち、のボード（下見板）では雨水が
風で吹きつけられたりすると単なる平板同士の連
結構造のため、雨水が裏面に漏洩し、胴縁、柱を
腐食させたり、室内や押入れに湿気を与えたりす
る欠点があつた。また、のボードでは下縁の傾
斜部の立ち上がり部までの長さが長いため引張り
力に弱く、目地なしの外装しか形成できない不利
があつた。しかも、本来は目地なしの外装なのに
施工者の技術によつて目地なし、目地ありのバラ
バラな幅の目地からなる外装となると共に、施工
の際の立ち上がり部で負傷する危険があつた。さ
らにのボードでは側面の形状が複雑で成形が難
しく、かつ、高価となる欠点があつた。その上、
この種ボードでは立体感に欠ける不利があつた。本考案は上述したような欠点を除去するため、
少なくとも２つの水平片が傾斜片と化粧溝域によ
つて鏡面反射と乱反射の関係で外観上、水平片が
浮き出て見えるようにして立体感を強化し、壁体
に立体感に富んだ横目地部のラインとほぼ同じ化
粧溝域のラインを生み出し、美しい外観とすると
共に、化粧面部の反り、捩じれ、ペコツキを防止
し、ボードを広幅に形成して経済性、施工性を改
善すると共に、化粧面部の一側縁に雄型連結部、
他側縁に雌型連結部を形成し、かつ、化粧中底辺
と化粧底片の高さをほぼ同一とし、壁体を形成し
たときにボードの水平片部分が陰影により立体的
に見えるようにし、その上、ボードの施工を容易
に１人の作業員で、しかも熟練を要さずに行うこ
とができる落とし込みタイプとし、さらに、目地
部の防水性とボードの機械強度を強化したボード
を提案するものである。以下に、図面を用いて本考案に係るボードの代
表的な実施例を詳細に説明する。すなわち、第１
図は上記ボードＡを示す斜視図であり、１は表面
材で、例えば表面処理鋼板、亜鉛・ニツケル合金
をメツキした鋼板、アルミ・亜鉛合金メツキ鋼板
（商品名ガルフアン、ガルバリウム鋼板、スーパ
ージンク）、アルミニウム板、アルミニウム合金
板、銅板等の１種からなる金属板（平板）、また
は合成樹脂板をロール、プレスで成形したり、あ
るいは押出成形などの１種により成形したものか
らなり、２５は断熱材、２６は裏面材であり、表
面材１と裏面材２６間に断熱材２５を一体に介在
したボードである。さらに説明すると、表面材１
は第２図ａ，ｂに示すように化粧面部２、雄型連
結部１１、雌型連結部２０とから構成したもので
ある。すなわち、化粧面部２は横長の化粧面部で
従前より幅が広く、かつ、水切れをよくすると共
に、立体感を強化した傾斜片３と水平４と水切れ
と段差の強化を図る化粧底片５と少なくとも１本
以上、化粧面部２の長手方向にと平行に設けた化
粧溝域６とから形成したものである。上記化粧溝
域６は化粧面部２の中央に１本、あるいは化粧面
部２を３分割〜５分割するように配列したもので
あり、主に化粧面部２の広幅を可能にすること、
化粧面部２の反り、捩じれ、ペコツキを防止する
と共に、従前の化粧リブと異なる大きな陰影を醸
し出して化粧面部２の立体感を強化する、所謂水
平片４と傾斜片３と化粧溝域６間の鏡面反射、乱
反射のコントラストによつてより凹凸感を醸し出
すこと、およびボードＡを施工した際に第４図に
示すように目地部Ｂの断面と化粧溝域６の断面と
を同じか、それに近い断面としてボードＡ間の目
地部Ｂを化粧溝化して壁体の意匠性を向上するも
のである。その形状としては第１図に示すような
〓状の断面の他、第３図ａ〜ｉに示すように形成
するものである。なお、化粧溝域６を複数本設け
る際は同形、異形のどちらでもよい。さらに説明
すると、化粧溝域６は化粧中底片７と立体感を強
化した傾斜中片８とから断面を〓状等に形成した
ものである。すなわち、第３図ａは化粧中底片の
下縁を内方に屈曲し、再び外方へ屈曲して小さな
窯部９（深さ0.5〜５mm位、開口高さを0.2〜５mm
とした）を形成し、水切り、段差機能の強化を図
つた化粧溝域６を形成したものであり、ｂ，ｃ図
は化粧中底片７と水平片４との角度θ₁を90°、鈍
角とした化粧溝域、ｄ図は傾斜中片８を湾曲して
形成した化粧溝域、ｅ図は化粧中底片７の下端を
外方へ任意角度θ₂、例えば水平に形成して化粧溝
域下地部１０を形成した化粧溝域、ｆ図は傾斜中
片８を複数段の階段状に形成した化粧溝域、ｇ図
は傾斜中片８を円弧状に形成した化粧溝域、ｈ，
ｉ図は水平片４と化粧中底片７間に〓状、〓状の
段差片７ａ，７ｂを形成した化粧溝域とした場合
である。なお、水平片４と化粧中底片７間の角度
θ₁は鋭角、鈍角いずれでもよいが、鋭角の場合に
段差がより明確になり、かつ、傾斜中片８をより
強調するのに有効であり、しかも目地部Ｂとの関
係で設定されるものである。また、化粧面部２に
おける傾斜片３の幅をＬ＋Δ、水平片４の幅を
、傾斜中片８の幅をＬとしたときに、水平片４
の幅を１とするΔL＋Ｌ：：Ｌ＝５〜0.2：１：
５〜0.2位に設定したものである。なお、Δは
２〜30mm位としたものである。また、３ａ，８ａ
は立体感強化構造であり、傾斜片３、傾斜中片８
に施し、水平片４との意匠的差別化を図るもので
ある。この立体感強化構造３ａ，８ａは平板な表
面材１の傾斜片３、傾斜中片８にのみエンボス模
様を施すものであり、傾斜片３、傾斜中片８の傾
斜と共に乱反射による水平片４との明度差、反射
差によつてボードＡの立体感を大幅に強化するも
のである。なお、立体感強化構造３ａ，８ａはエ
ンボス模様を施すことに付加して、水平片４と異
なる光沢、色彩の塗装を施すことも可能である。
さらに説明を加えると、立体感強化構造３ａ，８
ａはエンボス模様を施すことにより、傾斜片３、
傾斜中片８の強度を補強することにも役立つもの
である。これは芯材となる断熱材２５を充填する
場合、断熱材２５の発泡圧によつて傾斜片３、傾
斜中片８が変形するのを阻止することに役立つも
のである。換言すれば、ボードＡを製造する場
合、表面材１を成形し、断熱材２５を原料で充填
し裏面材２６を積層して養生する一般的工程にお
いて、養生の際に傾斜片３、傾斜中片８をバツク
アツプすることが容易ではないが、立体感強化構
造３ａ，８ａを施すことにより傾斜片３、傾斜中
片８の強度を強化し、発泡圧による変形を抑える
ことができ、製造を容易に行うことができること
となる。また、雄型連結部１１は傾斜片３の上端
（外側端側）を外側方へ突出し、その途中に必要
に応じて設けた防水溝１２を有する上面１３とそ
の先端を内方へ屈曲し、そのまま内側方へ傾斜片
３端、あるいは、その手前、もしくはこれより深
層まで延長した下面１４とからなる差込縁１５と
差込縁１５の下面１４を上縁とすると共に、その
先端を外方へコ字状に屈曲した係合溝１６と係合
溝１６の下縁１７を外側方へ突出した延長部１８
と、延長部１８の先端に設けたはぜ状の舌片１９
とから形成したものである。さらに説明すると、
差込縁１５は後記する嵌合溝２２と嵌合するもの
であり、防水溝１２による毛細管現象の阻止と先
端に成形した補強リブ（図ではパイプ状）１５ａ
を形成し、より係合部分のガタ低減と係合力の強
化を図り、その上、差込縁１５自体にばね効果を
発揮するように形成したものである。勿論、図示
しないが差込縁１５には防水溝１２のない平坦状
の形状とすることもできる。また、延長部１８は
釘打設用、舌片１９はボードＡを連結した際の突
起的機能、裏面材２６を挟持するために役立つも
のである。さらに、雌型連結部２０は化粧底片５
の下端を内方へ屈曲し、内側方へ延ばした上縁片
２１と上縁片２１の先端を外方へＵ字状に折り曲
げた嵌合溝２２、その下縁片２３の先端を内方へ
屈曲した舌片２４とから形成したものであり、下
縁片２３は第４図に示すように差込縁１５を嵌合
溝２２に嵌合すると共に、嵌合溝１６に挿入し、
係合力、防水性をより強化するものである。ま
た、断熱材２５は少なくとも表面材１の化粧面部
２の裏面と雄型連結部１１の裏面、雌型連結部２
０の裏面によつて囲まれた樋状の部分１ａに充填
し、ボードＡに断熱性、クツシヨン性（防水性）、
パツキング性、防水性、防湿性、保形性、防火性
などの少なくとも１種以上を具備させる素材の１
種以上からなるものである。上記断熱材２５の具
体例としては、合成樹脂発泡体、ロツクウール、
グラスウール、シージングボード、石膏ボード、
木毛セメント板等の１種からなり、主に原料で吐
出し、成形、硬化、自己接着させるもの、あるい
は成形体などの１種からなるものである。なお、
成形体を用いる場合は断熱材２５と表面材１、裏
面材２６間に接着剤（図示せず）が必要である。
さらに説明すると、断熱材２５としては、主に合
成樹脂発泡体を用い、例えばポリウレタンフオー
ム用樹脂、フエノールフオーム用樹脂、ポリイソ
シアヌレートフオーム用樹脂、ポリエチレンフオ
ーム、ポリスチレンフオーム、パーライトの周囲
にフエノールフオーム樹脂をコーテングし、これ
を加湿、加圧して発泡させるフオーム、およびこ
れらに難燃剤、難燃助剤（硼砂、メタ硼酸ソー
ダ、三酸化アンチモン、炭酸カルシウム、水酸化
アルミニウム）、ベンナイト、パーライト粒、シ
ラスバルーンの１種以上を添加したものとからな
るものである。なお、図示しないが断熱材２５は
延長部１８の裏面に膨出して設けたり、雌型連結
部２０近傍の裏面に必要によりへこみ部２７を形
成し、ボードＡの連結部のフイツト性をよりよく
することもできる。さらに、裏面材２６は少なく
とも断熱材２５の長手方向の露出面を覆つてボー
ドＡをサンドイツチ構造体とし、ボードＡ自体の
機械強度を向上すると共に、不燃シート、防水
膜、遮熱シート、吸水シート、防音シート、パツ
キング材などの１つの機能として役立つものであ
り、その具体例としては例えばアスベスト紙、ク
ラフト紙、アスフアルトフエルト、金属箔（Ａ
，Fe，Pb，Cu）、合成樹脂シート、ゴムシー
ト、布シート、石膏紙、水酸化アルミ紙、ガラス
繊維不織布、金属薄板等の１種、あるいは２種以
上をラミネートしたもの、あるいは防水処理、難
燃処理されたシートなどからなるものである。こ
こで、ボードＡ、表面材１、断熱材２５の寸法に
ついて説明すると、化粧面部２の有効働き幅を
W₀、傾斜片３の雄型連結部１１端から相隣るボ
ードＡが重合する幅をΔ、差込縁１５の先端か
ら傾斜片３端までの幅をW₁、差込縁１５の先端
から係合溝１６の最奥までの幅をW₂、差込縁１
５の先端から防水溝１２の外側端までの幅をW₃、
係合溝１６の最奥から舌片１９端までの幅をW₄、
舌片１９の幅をW₅、化粧底片５の上端から嵌合
溝２２までの幅をW₆、嵌合溝１６の最奥から下
縁片２３端までのはばW₇、舌片２４の幅をW₈、
へこみ部２７の幅をW₉、防水溝１２の幅をW₁₀、
目地部Ｂの幅をW₁₁、ボードＡの厚さをH₀、延
長部１８の裏面から引いた水平線イに対し、水平
線イから水平片４の表面までの高さをh₁，h₂、係
合溝１６の開口高さをh₃、差込縁１５の厚さを
h₄、差込縁１５の上面１３から水平片４の表面ま
での高さをh₅、化粧中底片７の高さをh₆、化粧中
底片７の裏面から水平線イまでの高さをh₇、水平
片４の表面から舌片２４の表面までの高さをh₈、
化粧底片５の高さをh₉、嵌合溝２２の開口高さを
h₁₀、舌片２４の厚さをh₁₁、舌片１９の厚さを
h₁₂、傾斜片３と水平片４の挟角をθ₃、傾斜中片
８と水平片４の挟角をθ₄、水平片４と化粧底片５
の角度をθ₅、化粧底片５と上縁片２１間の角度を
θ₆、防水溝１２の深さをD₁、へこみ部２７の深
さをD₂、表面材１の板厚をt₁、裏面材２６の板厚
をt₂とすると、Ｌ：は前記の割合、Δは０〜
20mm位、Δ＋Ｌ＞Ｌ，W₀は300〜1000mm位、
W₁＜W₆，W₁＝W₃＋W₁₀，W₂＜W₄，W₄が約５
〜20mm位、W₃＝２〜５mm、W₄≒10〜70mm，W₅，
W₈は２〜10mm，W₇，W₆、またはW₇＝W₆，W₉
≒W₄，W₁₀＝１〜８mm，W₁₁≒Ｌ，H₀＝10〜50
mmの適宜厚さ、h₁＝h₂かh₁≒h₂，h₆＝h₉かh₆≒
h₉，h₃≧h₁₁，h₄≧₉，h₁＝h₆＋h₇，h₈≒h₁−t₁，
h₁₂＝１〜５mm，θ₁＝θ₅で鋭角、直角、鈍角のい
ずれか、θ₂60〜80°位、θ₂≒θ′₂となるように、な
お、θ′₂は第４図における目地部Ｂの角度、θ₃≒
θ₄，θ₆は目地部Ｂの角度θ′₂、化粧底片５の角度に
よつて定まるが、θ₆＝90°，100°，110°，120°位の
いずれか程度である。また、D₁＝0.5〜３mm，D₂
＝１〜５mm位である。次に施工例について説明すると、いま第１図に
示すようなボードＡを第４図に示すように横張り
して壁体を形成すると仮定する。なお、ボード
A₁，A₂は0.35mm厚のカラー鋼板を用いて形成し
たものである。そこで、主柱、間柱、防水シー
ト、石膏ボード、シージングボード等からなる壁
下地（図では防水シートを使用しない場合の壁下
地を示す）αに第ｎ段目のボードA₁の延長部１
８を釘βを介して固定する。次に第ｎ＋１段目の
ボードA₂の雌型連結部２０の下縁片２３を係合
溝１６に挿入すると共に、係合溝２２をボード
A₁の差込縁１５に嵌挿し、第４図に示すような
横目地部Ｂを形成するものである。また、壁体全
体を形成するには、上記したような工程を土台か
ら桁に向かつて行えばよいものである。このよう
にして形成した壁体は目地部における防水性に富
むものとなる。なお、土台部分にはスタータ（図
示せず）、出、入隅等の部分（図示せず）にはコ
ーキング材、役物を用いる必要がある。以上説明したのは本考案に係るボードＡの一実
施例にすぎず、第５図〜第１４図に示すように形
成することもできる。すなわち、第５図ａ〜ｄは
差込縁１５の変形例であり、ａ図は補強リブ１５
ａの上面と防水溝１２の内側端から傾斜片３端間
に水平な受片１５ｄを、しかも、段差Δh₁を有し
て形成した差込縁、ｂ図は防水溝１２を不等辺台
形状とした差込縁、ｃ図は防水溝１２を台形状と
し、かつ、下面１４と上面１３間にΔh₂を設けた
差込縁であり、ｄ図は防水溝１２を凹状断面とし
た差込縁である。特に、防水溝１２は毛細管現象
の阻止と目地部Ｂにおける防水空隙Ｃの形成を図
るのに役立つものである。また第６図ａ〜ｆは傾
斜片３、および図示しないが傾斜中片８の変形例
であり、ａ図は２段にし、途中にΔW₁幅の水平
微片３ｂを設けた傾斜片、ｂ図は湾曲面とした傾
斜片、ｃ図は円弧状とした傾斜片、ｄ図は傾斜片
３の水平片４端を急に折り曲げた傾斜片、ｅ図は
段階状とした傾斜片、ｆ図は傾斜片３の水平片４
端を〓状に形成した傾斜片であり、ボードＡの水
平片４をより膨出して見えるようにするのに有効
なものである。さらに、第７図ａ〜ｏは舌片１９
の変形例であり、裏面材２６を挟持したり、断熱
材２５との相乗効果によつて係合力、防水性、断
熱性、機械強度の改善を図るものである。特にｋ
〜ｏ図は断熱材２５を充填しうる形状としたもの
であり、h₁₃＝１〜10mm，W₅＝１〜15mm位、折り
返し舌片１９ａの幅をΔW₃としてΔW₂＝１〜５
mm，θ₇＝０〜30°としたものである。また、第８
図ａ〜は雌型連結部２０の具体的な変形の一例
であり、ａ〜ｅ図はh₃＞h₁₀の雌型連結部、ｆ〜
図はh₉≦h₁₀の雌型連結部であり、ｅ，図に
は化粧リブ４ａ，５ａを形成したものである。さ
らに第９図ａ〜ｃは下縁片２３を化粧底片５より
突出させ、ボードＡを係合しやすくし、かつ、係
合力、防水性を強化したものである。なお、角度
θ₈は０〜30°位、突出幅W₁₂は２〜30mm位である。
また、第１０図ａ〜ｊ、第１１図ａ〜ｄは裏面材
２６の雄、雌型連結部１１，２０端における装着
状態を示す説明図であり、第１０図においてａ，
ｆ，ｈ図は裏面材２６を延長部１８の裏面に積層
するか、接着、ｂ，ｅ，ｇ，ｉ，ｊ図は係合溝１
６の裏面に巻き込んだときは断熱材２５を原料で
吐出した際の液漏れ防止、あるいは離型材として
役立たせた場合、ｃ図は舌片１９で挟持し、ボー
ドＡの変形防止、機械強度の向上を図る装着、ｄ
図は舌片１９より突出させ、防水性を改善した装
着状態である。また、第１１図ａ〜ｄは嵌合溝２
２側における裏面材２６の装着方法であり、目
的、作用効果は第１０図と同じである。さらに、
第１２図ａ〜ｔ、第１３図ａ〜ｅ、第１４図ａ〜
ｊは第１図〜第１１図までの各構成のうちの１つ
を組み合わせて構成したボードＡのほんの一例に
すぎず、図示しないがこれらを任意に組み合わせ
て種々構成のボードＡとすることもできる。その
一例を具体的に説明すると、第１２図ａ〜ｔは主
に表面材１の変形例であり、傾斜片３：水平片
４：傾斜中片８の幅の割合、または化粧溝域６を
種々変化させ、乱反射、鏡面反射、化粧溝域６の
陰影により立体感を種々、醸し出させたボードで
あり、特に、ａ図は水平片４の途中に長手方向と
平行に化粧溝４ｂを形成したボード、ｅ図は断熱
材２５を勾配状に形成したボード、ｋ〜ｍ図は化
粧中底片７と傾斜中片８間に水平面部６ａ（ΔW₃
＝３〜50mmとした）を形成し、化粧面部２をより
広く、かつ、段差を拡大して立体感を強化したボ
ード、ｎ図は下縁片２３を化粧底片５より突出さ
せ、施工時にこれをガイドとして利用したり、縦
張りも可能としたボード、ｏ図は化粧溝域６を２
つ形成したボード、ｐ図は断熱材２５を２層（フ
エノールフオーム−ポリイソシアヌレートフオー
ム）としたボード、ｑ図はコーキング材２８を図
示する部分の少なくとも１ケ所に植設したボード
であり、コーキング材２８としてはホツトメルト
系接着剤、あるいは成形されたパツキング材、接
着剤を塗布後にホツトメルト接着剤で接着力のな
いパツキング材を植設したようなものからなるも
のである。勿論、コーキング材２８を防水溝１２
に植設する際には半分位にし、防水溝１２自体の
毛細管現象の防止機能を低減させないようにする
ものである。ｒ図は角度θ₉で屈曲し、施工後には
フラツトタイプとなり、連結部に弾力が作用する
ようにしたボード、ｓ，ｔ図は水平片４にΔh₃，
Δh₄を形成し、立体感を強化したり、イメージを
変化したボードである。第１３図ａ〜ｅは断熱材
２５を延長部１８の裏面より下方へ膨出し、目地
部Ｂの防火性、断熱性、防振性、防水性を強化し
たボードである。第１４図ａ〜ｊは断熱材２５を
図のように形成し、エアサイクルの強化、断熱材
２５の樹脂の使用量を低減したボードである。特
に、ｈ図では水平片４は平坦面、傾斜片３、およ
び傾斜中片８にはエンボス加工を施したボードで
ある。上述したように本考案に係るボードによれば、
雄、雌型連結部を前記した落とし込み構造にし
たため、１人でも充分に施工でき、かつ、目地幅
（横）を一定にすることができる。化粧面部に
少なくとも１本以上の化粧溝域を形成したため、
強度が十分に補強されて、化粧面部の反り、捩じ
れ、ペコツキが防止でき、また化粧面部が山状に
なつたりすることがない。化粧溝域と目地部と
をほぼ同じ断面形状となるようにしたため、壁全
体に目地がない、所謂、化粧溝域だけの模様から
なり、美しく、かつ、意匠性に富む壁体を形成で
きる。化粧面部を傾斜片−水平片−化粧中底片
−傾斜中片−水平片−化粧底片のように形成し、
乱反射と鏡面反射を有効に活用して水平片の膨出
化を図り、その上に目地部に近似した化粧溝域に
よつて段差を明確にし、さらに水平片を浮き出し
て立体感のある壁体を形成できる。ボードをサ
ンドイツチ構造としたため、機械強度が大幅に向
上する。ボードを幅広にできるため、施工性に
富み、しかも素材幅を有効に利用できるので経済
性にすぐれる。ボードは縦、横張りができる。
断熱材に合成樹脂発泡体を用いた場合はボード
が軽量であり、施工がしやすい。防振性、防火
性、パツキング性、断熱性が従前に比して大きく
向上できる。断熱材と躯体間に空隙を形成した
ボードではエアサイクルができ、結露の発生もな
く、防食性も強化される。防水溝を形成した際
には、雄、雌型連結部の防水性が特にすぐれる。
壁全体のフラツト性が容易に得られる。傾斜
片と傾斜中片に施した立体感強化構造と水平片の
対比によつて視覚上、大幅に段差、立体感が強化
される。立体感強化構造を施すことにより、傾
斜片、傾斜中片の強度が強化され、ボード製造時
の変形を阻止することができる。等の特徴があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るサイデイングボードの一
実施例を示す斜視図、第２図ａ，ｂ、第３図ａ〜
ｉは表面材の一例を示す説明図、第４図は上記ボ
ードの目地部の一例を示す説明図、第５図ａ〜
ｄ、第６図ａ〜ｆ、第７図ａ〜ｏ、第８図ａ〜
、第９図ａ〜ｃ、第１０図ａ〜ｊ、第１１図ａ
〜ｄ、第１２図ａ〜ｔ、第１３図ａ〜ｅ、第１４
図ａ〜ｊはその他の実施例を示す説明図である。Ａ，A₁，A₂……サイデイングボード、１……
表面材、２……化粧面部、３……傾斜片、３ａ…
…立体感強化構造、４……水平片、６……化粧溝
域、８ａ……立体感強化構造、１１……雌型連結
部、１５……差込縁、１６……係合溝、１８……
延長部、２０……雌型連結部、２２……嵌合溝、
２５……断熱材、２６……裏面材。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

化粧面部が横長で、断面を凹状に形成した表面
材と、シート状の裏面材間に断熱材を一体に介在
してなり、前記表面材は水平片の一端を鈍角で傾
斜した傾斜片と水平片の他端を内方に鋭角、また
は鈍角で屈曲した化粧底片とからなる化粧面部に
少なくとも１本、長手方向と平行に前記化粧底片
と同じか、任意角度の化粧中底片と傾斜中片とか
らなる化粧溝域を設けると共に、傾斜片および化
粧溝域の傾斜中片にのみエンボス模様からなる立
体感強化構造を施した化粧面部と、前記傾斜片の
先端を外方へ屈曲し、そのまま外側方へ突出し次
に内方に屈曲して内側方へ延ばした差込縁と該差
込縁を上縁とする係合溝と該係合溝の下縁を外側
方へ突出した延長部とから形成した雄型連結部
と、前記化粧底片の下端を内方に屈曲し、再び外
方に屈曲して断面をほぼＵ字状に形成して前記差
込縁と嵌合する嵌合溝を設けた雌型連結部を形成
すると共に、化粧底片と化粧中底片の高さをほぼ
同じくし、かつ、水平片の幅と傾斜片、傾斜中片
の幅の比を１：５〜0.2位としたことを特徴とす
るサイデイングボード。