JPH0342194Y2

JPH0342194Y2 -

Info

Publication number: JPH0342194Y2
Application number: JP19066485U
Authority: JP
Priority date: 1985-12-10
Filing date: 1985-12-10
Publication date: 1991-09-04
Also published as: JPS6299744U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は建築、構築物の内、外装の横張り壁
体、および縦張り壁体を形成するのに有用なサイ
デイングボード（以下、単にボードという）に関
する。〔従来の技術〕従来から使用されているこの種ボードとしては
特公昭51−29339号、実公昭51−11882号、
実公昭54−26649号などがある。しかしながら、
上記ボードにおいては種々の問題があつた。すな
わち、のボード（下見板）では雨水が風で吹き
つけられたりすると単なる平板同士の連結構造の
ため雨水が裏面に漏洩し、胴縁、柱を腐食させた
り、室内や押入れに湿気を与えたりする欠点があ
つた。またのボードでは下縁の傾斜部の立上が
り部までの長さが長いため引張り力に弱く、目地
なしの外装しか形成できない不利があつた。しか
も、本来は目地なしの外装なのに施工者の技術に
よつて目地なし、目地ありのバラバラな幅の目地
からなる外装となると共に、施工の際に立上がり
部で負傷する危険があつた。また、のボードは
側面の形状が複雑で成形が難しく、かつ、高価と
なり、その上、平坦部に補強用のリブもなく、反
り、捩じれなどが大幅に化粧面に現れて美観を損
なう欠点があつた。また、ボードはいずれも裏打
材がなく、かつ、壁下地と表面材が直接接触する
ため、化粧面の裏面に結露が生じ、錆たり、壁下
地の腐食をまねき、壁体自体の断熱性、防火性、
防音性に欠けると共に、化粧面の変形を阻止でき
ず、しかもボード自体が変形しやすく、かつ、連
結力に欠ける欠点があつた。また、これらボード
は立体感に欠ける欠点があつた。〔考案の目的〕本考案は上述したような欠点を除去するため、
側壁、傾斜側壁を両端に形成した化粧面部に側面
と傾斜面とから断面を三角形状に形成した化粧溝
を少なくとも１本設けて複数の水平な化粧片を形
成し、かつ、傾斜面と傾斜側壁の化粧片に対する
割合を大きくすることにより、鏡面反射と乱反射
を利用して化粧片が浮き出して見えるようにして
立体感を強化し、しかも化粧溝によりボードの捩
じれ、ペコツキ、反りを防止し、ボードを広幅に
形成して経済性、施工性を改善し、また、化粧面
部の傾斜側壁の端縁には差込縁、係合溝を有する
雄型連結部を形成し、側壁の端縁には嵌合溝を有
する雌型連結部を形成してボードの連結構造を２
重として係合力、防水性を向上し、その上、雌型
連結部の嵌合溝の上縁と側壁との中間には下方に
突出した突起を設け、ボードの連結部において差
込縁に当接し、より防水性、パツキング性を強化
し、かつ、ボードの施工を容易に、１人で行うこ
とのできる落とし込みタイプとし、その上、縦張
りとしても使用可能なボードを提案するものであ
る。〔考案の構成〕以下に図面を用いて本考案に係るボードの代表
的な実施例について詳細に説明する。すなわち、
第１図は上記ボードＡを示す斜視図であり、例え
ば表面処理鋼板、亜鉛・ニツケル合金メツキ鋼
板、アルミ・亜鉛合金メツキ鋼板（商品名ガルフ
アン、ガルバリウム鋼板、スーパージンク）、ア
ルミニウム板、アルミニウム合金板、銅板、ステ
ンレス板、クラツド鋼板、制振鋼板等の１種から
なる金属板（平板、エンボス加工板を含む）、ま
たは合成脂樹板をロール、プレス、あるいは押出
成形などの１種により形成した表面材１と、表面
材１の裏面に充填した芯材２１と、芯材２１の裏
面を被覆したシート状の裏面材２２とからサンド
イツチ状に形成したものである。さらに説明する
と、表面材１は第２図に示すように化粧面部２、
雄型連結部９、雌型連結部１５とから構成したも
のである。すなわち、化粧面部２は一端にθ₁（鋭
角）で屈曲した傾斜側壁３と、他端にθ₂で屈曲し
た側壁４とから断面をほぼ樋状に形成したもので
ある。この傾斜側壁３はθ₁＜90゜とするため、雨
水の流れをよくし、目地部に雨水が貯留するのを
防止すると共に、後述する化粧溝５によつて分割
された化粧片２ａと、１：５〜0.2位の割合にな
るように形成し、鏡面反射と乱反射によつて目地
部の立体感を強化し、かつ、働き幅を増大するす
るのに役立つものである。側壁４は目地部に陰影
を落とし、壁体の立体感を助長するものである。
なお、θ₂は鋭角、直角、鈍角のいずれでもよいが
鋭角の方が目地部に落とす陰影が大きく、立体感
がより助長され、また化粧片２ｂの表面を流下す
る雨水の水切り効果がよいため、好ましい。また
化粧面部２には長手方向に沿つて少なくとも１本
以上の化粧溝５を形成し、化粧溝５によつて複数
の水平な化粧片２ａ，２ｂを形成する。この化粧
溝５は、少なくとも前記した角度θ₂に相応した角
度θ₃で化粧片２ａと交わる側面６と、角度θ₁に相
応した角度θ₄で化粧片２ｂと交わる傾斜面７と、
側面６と傾斜面７との中間に形成した窪部８とか
らなる。さらに、化粧溝５は化粧面部２の中央に
１本、あるいは化粧面部２を３〜５分割するよう
に複数本（同形、異形）設けたものであり、主に
化粧面部２反り、捩じれ、ペコツキを防止すると
共に、化粧片2b：傾斜面７を化粧片２ａ：傾斜
側壁３と共に、１：５〜0.2位の割合とし、従前
の化粧溝と異なる大きな陰影を醸し出して化粧面
部２の立体感を強化する、所謂化粧片２ａ，２ｂ
と傾斜側壁３と化粧溝５間の鏡面反射、乱反射の
コントラストによつて凹凸感を醸し出すと共に、
第３図に示す目地部の断面と化粧溝５の断面をほ
ぼ同じか、それに近い断面としてボードＡ間の目
地部を化粧溝化して壁体の意匠性を向上するもの
である。なお、θ₃の大きさはθ₂と同様に鋭角、鈍
角、直角のいずれもよい。また窪部８は側面６と
傾斜面７との区分を明確にすると共に、第３図に
示す目地部において、側壁４と傾斜側壁３との接
触した部分の外観と酷似させ、壁体に化粧溝５の
繰り返しからなる横のラインを生り出し、意匠性
を向上させるものである。雄型連結部９は傾斜側
壁３の先端に外方に化粧片２ａ，２ｂとほぼ平行
に突出した差込縁１０と、差込縁１０を上縁とし
た断面Ｕ字状の化粧溝１１と、係合溝１１の下縁
１２を外側方に延長した延長部１３と、延長部１
３の先端を必要に応じてはぜ状に屈曲した舌片１
４とから形成したものである。さらに説明する
と、差込縁１０は後述する雌型連結部１５の嵌合
溝１８に挿入し、また係合溝１１は嵌合溝１８の
下縁１７を係合してボードＡの連結構造を２重に
して、防水性、係合力、パツキング性を強化し、
ボードＡを横張り用にも、縦張り用にも使用する
ことができるようにするものである。なお、差込
縁１０の上側面と下側面の中間には芯材２１を介
在させることも可能である。さらに、延長部１３
はボードＡを直接雨水の浸水しない位置で釘等の
固定具により壁下地に固定する部分である。ま
た、舌片１４は延長部１３の先端の波打ちを防止
すると共に、作業の際、延長部１３の端縁によつ
て負傷するのを防止するものであり、上はぜ状に
形成し、裏面材２２の端縁を挟持することも可能
である。雌型連結部１５は側壁４の端縁を内方に
屈曲して上縁１６とし、次に外側方に屈曲して下
縁１７とし、上縁１６と下縁１７とから断面をほ
ぼＵ字状に形成した嵌合溝１８と、側壁４と上縁
１６との中間に下方に突出した突起１９と、下縁
１７の先端をはぜ状に屈曲した舌片２０とから構
成したものである。この嵌合溝１８は差込縁１０
を嵌合し、また下縁１７は係合溝１１に係合する
ものである。また舌片２０は下縁１７の端縁の波
打ちを防止し、下縁１７が係合溝１１に挿入しや
すくなるようにすると共に、下縁１７の端縁によ
る負傷を防止するものである。なお、舌片２０は
図示するように上はぜ状に形成して裏面材２２の
端縁を挟持し、表面材１、芯材２１、裏面材２２
の一体化を強化すると共に、芯材２１の雌型連結
部１５周辺からの漏洩を防止したり、または、図
示しないが下はぜ状に形成することも可能であ
る。さらに、突起１９は第３図に示すように、ボ
ードＡの連結部において差込縁１０の上側面と当
接し、上縁１６と差込縁１０との中間に空隙を形
成して毛細管現象を防止し、連結部の防水性を強
化すると共に、連結部における擬似面取り面とし
て機能し、傾斜側壁３と側壁４との区分をより明
確化し、壁体の立体化、意匠性を強化するもので
ある。芯材２１は表面材１の裏面の化粧面部２、
雄型連結部１９、雌型連結部１５によつて囲まれ
た樋状の部分に少なくとも充填し、主にボードＡ
に断熱性を付与するものであり、副次的に接着
剤、不燃材、クツシヨン材、防音材などの機能を
有する素材の１種以上からなるものである。具体
的には合成樹脂発泡体、ロツクウール、グラスウ
ール、シージングボード、石膏ボード、木毛セメ
ント板等からなり、原料で吐出し、成形、硬化、
自己接着させるもの、あるいは成形体からなるも
のである。なお、芯材２１として成形体を用いる
場合には芯材２１と表面材１、裏面材２２間に接
着剤（図示せず）が必要である。さらに説明する
と、芯材２１としては主に合成樹脂発泡体を用
い、例えばポリウレタンフオーム用樹脂、フエノ
ールフオーム用樹脂、ポリイソシアヌレートフオ
ーム用樹脂、ポリスチレンフオーム、パーライト
の周囲にフエノールフオーム樹脂をコーテイング
し、これを加温、加圧して発泡させるフオーム、
およびこれらに難燃剤、難燃助剤（硼砂、メタ硼
酸ソーダ、三酸化アンチモン、炭酸カルシウム、
水酸化アルミニウム、ベントナイト、パーライト
粒、シラスバルーン、各種長・短繊維）の１種以
上を添加したものなどからなる。なお、芯材２１
の雌型連結部１５近傍にはへこみ部２１ａを形成
する。このへこみ部２１ａは雄型連結部９の係合
溝１１の下縁１２、および延長部１３にフイツト
し、連結部のガタを防止するためのものである。
裏面材２２は少なくとも芯材２１の裏面を覆つて
ボードＡをサンドイツチ構造とし、ボードＡ自体
の機械強度を向上すると共に、不燃シート、防水
膜、遮熱シート、吸水シート、防音シート、パツ
キング材などの機能として役立つものであり、例
えばアスベスト紙、クラフト紙、アスフアルトフ
エルト、金属箔（Al、Fe、Pb、Cu）、合成樹脂
シート、ゴムシート、布シート、石膏紙、水酸化
アルミ紙、ガラス繊維不織布等の１種、または２
種以上をラミネートしたもの、あるいは防水処
理、難燃処理されたシートなどからなるものであ
る。なお、裏面材２２の両端は舌片１４，２０に
よつて挟持されたり、また表面材１と芯材２１と
の中間に配設したり、または雄型連結部９の端縁
より外方に突出することも可能である。ここで上記各部の大きさについて説明する。第
１図、および第２図に示すように化粧片２ａ，２
ｂの長さをそれぞれL₁，L₂、傾斜側壁３の範囲
をW₁、傾斜面７の範囲をW₂、傾斜側壁３の端縁
から差込縁１０の先端までの距離をl₁、係合溝１
１の最奥から差込縁１０の先端までの距離をl₂、
係合溝１１の最奥から延長部１３の端縁までの距
離をl₃、側壁４の下端から嵌合溝１８の最奥まで
の距離をl₄、嵌合溝１８の最奥から下縁１７の先
端までの距離をl₅、へこみ部２１ａの範囲をl₆、
化粧溝５の側面６の高さをh₁、側壁４の頂点から
突起１９の先端までの高さをh₂突起１９の先端か
ら下縁１７までの高さをh₃、差込縁１０の上側面
から延長部１３の表面までの高さをh₄、化粧片２
ａ，２ｂから芯材２１の裏面までの高さをh₅，h₆
とすると、l₁≒l₄、l₂≒l₅、l₃≒l₆、h₁≒h₂、h₃≒
h₄、h₅≒h₆であり、またW₁：L₁＝１：５〜0.2、
W₂：L₂＝１：５〜0.2の関係にある。すなわち、
上記関係は、ボードＡを連結した際、化粧溝５と
目地部が酷似した外観となり、壁体に統一したラ
インを生み、意匠性に富む壁体を形成し、また傾
斜面７、傾斜側壁３と化粧片２ａ，２ｂの間にお
ける鏡面反射、乱反射により壁体の立体感が向上
するためのものである。なお、L₁とL₂、および
W₁とW₂は、図示するようにL₁≒L₂、W₁≒W₂で
あり、L₁：W₁≒L₂：W₂であるこが好ましいが、
必要に応じてL₁＜L₂、またはL₁＞L₂、W₁＜W₂、
またはW₁＞W₂、すなわちL₁：W₁≠L₂：W₂のよ
うな関係とすることも可能である。〔施工例〕いま、第１図に示すようなボードＡを第３図に
示すように横張りして壁体を形成すると仮定す
る。なお、ボードA₁、A₂は表面材１に0.27mm厚
のカラー鋼板を用い、裏面材２２にはアルミ・ク
ラフト紙を用い、芯材２１は表面材１と裏面材２
２の間にポリイソシアヌレートフオーム用原料を
吐出し、反応、発泡させ、次にキユアして一体化
したものである。そこで、主柱、間柱、防水シー
ト等からなる壁下地（図では防水シートを使用し
ない場合の壁下地を示す）αに第ｎ段目のボード
A₁の延長部１３を釘βを介して固定する。次に
第ｎ＋１段目のボードA₂の雌型連結部１５の嵌
合溝１８をボードA₁の差込縁１０に組み合わせ
るようにして落とし込み、第３図に示すような、
防水性、係合力、パツキング性に富んだ目地部を
形成するものである。また、壁体全体を形成する
には、上記したような工程を土台から桁に向かつ
て行なえばよいものである。なお、図示しない
が、土台部分にはスタータ、縦目地部分にはジヨ
イナ、コーキング材、出、入隅等の部分にはコー
キング材、役物を用いる必要がある。なお図示し
ないが、本ボードＡは縦張りとして使用すること
も可能である。〔その他の実施例〕以上説明したのは本考案に係るボードＡの一実
施例にすぎず、第４図〜第１１図に示すように形
成することもできる。すなわち、第４図ａ〜ｍは
化粧溝５の変形例であり、ａ図はθ₃を鋭角に形成
した化粧溝５、ｂ図はθ₃を鈍角に形成した化粧溝
５、ｃ，ｄ図は化粧片２ａと側面６、あるいは側
面６と窪部８との中間に面取り面５ａを形成した
化粧溝５、ｅ〜ｉ図は窪部８の形状を変形し、段
差機能の強化を図つた化粧溝５、ｊ図は化粧片２
ａと側面６との中間に化粧突起５ｂを設けた化粧
溝５、ｋ図は窪部８を除去した化粧溝５、ｌ、ｍ
図は傾斜面７を湾曲面にした化粧溝５である。第
５図ａ〜ｇは傾斜側壁３の変形例であり、ａ図は
傾斜側壁３の途中に水平片３ａをΔWの範囲で設
けた傾斜側壁３、ｂ，ｃ図は湾曲面とした傾斜側
壁３、ｄ図は傾斜側壁３の化粧片２ａ端を急に折
り曲げた傾斜側壁３、ｅ図は階段状に形成した傾
斜側壁３、ｆ図は傾斜側壁３の化粧片２ａ端をＡ
状に形成した傾斜側壁３、ｇ図は傾斜側壁３の途
中を屈曲し、複数のフラツトな面から形成した傾
斜側壁３であり、ボードＡの化粧片２ａをより膨
出して見えるようにするのに有効である。なお、
図示しないが化粧溝５の傾斜面７も傾斜側壁３に
準じて変形可能である。第６図ａ〜ｃ図はl₁，l₂
の関係を示す説明図であり、ａ図はl₁＝l₂、ｂ図
はl₁＜l₂、ｃ図はl₁＞l₂の関係を示す。第７図ａ〜
ｔは雄型連結部９の変形例であり、ａ図は舌片１
４を上はぜ状に形成した雄型連結部９、ｂ〜ｄ図
は延長部１３、あるいは下縁１２に突条１３ａ、
溝条１３ｂを１本以上形成した雄型連結部９、
ｅ、ｆ図は差込縁１０に突起１０ａを形成した雄
型連結部１９、ｇ図は差込縁１０の下側面１０ｂ
を係合溝１１の下縁１２に対してθ₅で傾斜した雄
型連結部９、ｈ図は下縁１２を傾斜して形成した
雄型連結部９、ｉ、ｊ図は延長部１３に段差を形
成した雄型連結部９、ｋ、ｌ図は差込縁１０と傾
斜側壁３との中間に嵩上げ片９ａを形成した雄型
連結部９、ｍ、ｎ図は差込縁１０に芯材２１を介
在するように空間１０ｃを形成した雄型連結部
９、ｏ図は差込縁１０全体を下縁１２に対してθ₆
で傾斜して形成した雄型連結部９、ｐ図は差込縁
１０と傾斜側壁３との中間に凹部９ｂを形成した
雄型連結部９、ｑ図は差込縁１０を下方に傾斜し
て形成した雄型連結部９、ｒ〜ｔ図は差込縁１０
の先端を上方、または下方に屈曲し、係合力の強
化、あるいは雨返しとして役立つようにした雄型
連結部９である。また、第８図ａ〜ｍは雌型連結
部１５の変形例であり、ａ図はθ₂を鋭角に形成し
た雌型連結部１５、ｂ図はθ₂を鈍角に形成した雌
型連結部１５、ｃ図は側壁４と化粧片２ｂとの中
間に面取り面１５ａを設け、立体感をより助長し
た雌型連結部１５、ｄ図は上縁１６のの途中に突
条１６ａを形成し、係合力、防水性をより強化し
た雌型連結部１５、ｅ図は化粧片２ｂと側壁４と
の中間に化粧突起１５ｂを形成した雌型連結部１
５、ｆ図は舌片２０を下はぜ状に形成した雌型連
結部１５、ｇ図は下縁１７に突条１７ａ、あるい
は図示しないが溝状を形成した雌型連結部１５、
ｈ〜ｊ図はl₄とl₅の関係であり、それぞれl₄＞l₅、
l₄＜l₅、l₄＝l₅の関係にある雌型連結部１５、ｋ、
ｌ図は嵌合溝１８の形状を変化させた雌型連結部
１５、ｍ図は下縁１７の先端を内方に屈曲し、そ
のまま延長して芯材挟持片２０ａを設けた雌型連
結部１５である。なお、第４図〜第８図において
は表面材１のみを示し、板厚を省略している。さ
らに第９図ａ〜ｊは表面材２２の雄型連結部９に
おける装着状態、第１０図ａ〜ｄは雌型連結部１
５における装着状態を示す説明図であり、それぞ
れ芯材２１を原料で吐出した際の液漏れ防止、あ
るいは離型材として役立たせた場合、防水性の向
上を図る場合、ボードＡの機械強度の向上、変形
防止を図る装着状態である。なお、第９図、第１
０図では、表面材１を２点鎖線、表面材２２を実
線で示してある。さらに、第１１図ａ〜ｐは芯材
２１、および化粧面部２の変形を示す説明図であ
り、ａ〜ｃ図は芯材２１を延長部１３より下方に
膨出して断熱性、防火性を強化したボードＡ、ｄ
図は芯材２１を複数の素材（同質、異質）から形
成し、それぞれの素材を持つ機能を複合化したボ
ードＡ、ｅ〜ｇ図は芯材２１の裏面に流通溝２３
を形成し、壁体にエアサイクル効果を付加したボ
ードＡ、ｈ図は雄型連結部９、雌型連結部１５の
ハツチングで示す位置の少なくとも１ヶ所にコー
キング２４を植設したボードＡであり、コーキン
グ材２４としてはホツトメルト系接着剤、あるい
は成形されたパツキング材、接着剤を塗布後にホ
ツトメルト系接着剤で接着力のないパツキング材
を植設したようなものからなるものであり、防水
性のの向上を図つたボードＡ、ｉ図は化粧面部２
の短尺方向の両端縁、あるいは一端縁に端面壁２
５を形成し、ボードＡを長手方向に付き合わせた
場合の縦目地の防水処理を容易にしたボードＡ、
ｊ図は化粧片２ａ，２ｂに四角形状、あるいは図
示しないが三角形状の中間化粧溝２ｃ，２ｄを形
成したボードＡ、ｋ図は化粧溝５を２本、あるい
は図示しないが３本以上形成し、より広幅に形成
したボードＡ、ｌ、ｍ図は傾斜側壁３、および傾
斜面７を複数のフラツトな面から形成たボード
Ａ、ｎ図は化粧片２ａ，２ｂを除去し、傾斜側壁
３、傾斜面７をあたかも化粧面のように形成した
ボードＡ、ｏ図は化粧溝５を除去し、傾斜側壁
３、化粧片２ａ、側壁４から化粧面部２を形成し
たボードＡ、ｐ図は化粧溝５を中心に大きく開い
たＶ字状に形成したボードＡである。勿論、第４
図〜第１１図を各々組み合わせたボードＡとする
ことも可能である。〔考案の効果〕上述したように本考案に係るボードによれば、
雄、雌型連結部を前記した落とし込み構造にし
たため、１人でも十分に施工でき、かつ、目地幅
を一定にすることができる。化粧面部に少なく
とも１本以上の化粧溝を形成したため、強度が十
分に補強されて、化粧面部の反り、捩じれ、ペコ
ツキが防止でき、また化粧面部が山状になつたり
することがない。化粧溝と目地部とをほぼ同じ
断面形状となるようにしたため、壁全体に目地が
ない、所謂、化粧溝だけの模様からなり、美し
く、かつ、意匠性に富む壁体を形成できる。化
粧面部を傾斜側壁−化粧片−化粧溝の側面−化粧
溝の傾斜面−化粧片−側壁のように形成し、か
つ、化粧片：傾斜側壁、化粧片：傾斜面を１：５
〜0.2のように傾斜側壁、傾斜面の幅を大きくし
たため、乱反射と鏡面反射を有効に活用して化粧
片の膨出化を図り、その上に目地部に近似した化
粧溝によつて段差を明確にし、さらに化粧片を浮
き出して立体感のある壁体を形成できる。ボー
ドをサイドイツチ構造としたため、機械強度が大
幅に向上する。ボードを広幅にできるため、施
工性に富み、しかも素材幅を有効に利用できるの
で経済性にすぐれる。ボードは縦、横張りがで
きる。壁全体のフラツト性が容易に得られる。
ボードの連結構造が２重となるため、係合力、
パツキング性が向上する。雌型連結部の突起が
雄型連結部の差込縁に当接するため、連結部の防
水性、係合力が強化される。等の特徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るサイデイングボードの一
実施例を示す斜視図、第２図は表面材を説明する
説明図、第３図は上記ボードを用いて形成した壁
体の目地部の一例を示す説明図、第４図ａ〜ｍ、
第５図ａ〜ｇ、第６図ａ〜ｃ、第７図ａ〜ｔ、第
９図ａ〜ｍ、第９図ａ〜ｊ、第１０図ａ〜ｄ、お
よび第１１図ａ〜ｐはその他の実施例を示す説明
図である。Ａ……サイデイングボード、１……表面材、２
……化粧面部、２ａ，２ｂ……化粧片、３……傾
斜側壁、５……化粧溝、７……傾斜面、９……雄
型連結部、１０……差込縁、１１……係合溝、１
５……雌型連結部、１８……嵌合溝、２１……芯
材、２２……裏面材。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

横長の金属板、または合成樹脂板を表面材と
し、該表面材の長手方向の端縁に側壁と傾斜側壁
とを設けて断面をほぼ樋状に形成して化粧面部と
し、また該化粧面部には少なくとも側面、傾斜面
から断面をほぼ三角形状に形成した化粧溝を少な
くとも１本以上設けて化粧面部に複数の水平な化
粧片を形成し、該傾斜側壁の端縁には雄型連結
部、側壁の端縁には雌型連結部を設け、かつ、前
記表面材の裏面には芯材を一体に充填し、該芯材
の裏面をシート状の裏面材で被覆したサイデイン
グボードにおいて、前記雄型連結部の形状を傾斜
側壁の端縁を外方に突出した差込縁と、該差込縁
を上縁とした断面ほぼＵ字状の係合溝と、該係合
溝の下縁を外側方に延長した延長部とから形成
し、また雌型連結部を前記側壁の下端縁に内方に
Ｕ字状に屈曲して形成した嵌合溝と、該側壁と該
嵌合溝の上縁との中間に下方に突出した突起を設
け、ボードを連結した際に前記雄型連結部の差込
縁の上側面に当接するように形成し、かつ、前記
傾斜側壁と化粧溝の傾斜面の水平方向の範囲と、
前記化粧片の割合を１：５〜0.2位に形成したこ
とを特徴とするサイデイングボード。