JPH0432151B2 - - Google Patents

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JPH0432151B2
JPH0432151B2 JP17294584A JP17294584A JPH0432151B2 JP H0432151 B2 JPH0432151 B2 JP H0432151B2 JP 17294584 A JP17294584 A JP 17294584A JP 17294584 A JP17294584 A JP 17294584A JP H0432151 B2 JPH0432151 B2 JP H0432151B2
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JP
Japan
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synthetic resin
thin film
film layer
transparent
resin body
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JP17294584A
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JPS6151336A (ja
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  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は耐透湿性を有する合成樹脂体に関す
る。 (従来の技術) 従来より、食品や薬品、化学製品の包装におい
て内容物の変質を避けるために、また、エレクト
ロニクス分野ではEL素子の保護などのために耐
透湿性を有する透明合成樹脂体が使用されてい
る。 たとえば、特開昭51−114483号公報ではポリエ
ステルフイルムに金属アルミニウムを蒸着したも
のが提案されているが、アルミニウムを蒸着すれ
ば当然透明性が損なわれてしまい、密着強度も比
較的小さいので、限られた用途にしか使用できな
い。また、特公昭53−12953号公報ではプラスチ
ツクフイルムにSixOyの薄膜層を設けて透明性を
保持したものが提案されているが、耐透湿性は不
十分なものであつた。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明は、上記従来の欠点を解消し、透明性
を損なわず、しかも耐透湿性が極めて良好な透明
合成樹脂体を提供することを目的としてなされた
ものである。 (発明の要旨) 本発明において、基材の透明合成樹脂体として
は、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエステ
ル、ポリビニルブチラール、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリアミド、セロハン等の透明な合
成樹脂体が使用される。 また、透明合成樹脂体は柔軟性のあるフイルム
状体である方が、包装あるいは積層して使用する
ために都合が良い。しかしながら、本発明は基材
がフイルム状体であるものに限られるのではな
く、たとえば、板状体、レンズ体のような合成樹
脂成型品に適用され、水分の吸収による合成樹脂
体の変質、劣化変形を防止することができる。 フイルム状の透明合成樹脂体は、5〜300μmの
柔軟性を有するフイルム状体であるが好ましく、
さらに好ましい厚みは5〜100μmである。フイル
ム状の透明合成樹脂体に、酸化物組成物を蒸着す
るには、通常冷却ロールを介した巻き取り工程が
必要であるが、フイルム状の透明合成樹脂体の厚
みが5μm未満であると、しわや亀裂が発生しやす
くなり、厚みが300μmを越えると柔軟性に乏しく
なつて連続巻き取りが困難になつてしまう。 透明合成樹脂体の少なくとも片面には透明薄膜
層が形成される。該透明薄膜層はP2O5,B2O3
Al2O3,MO( MはMg,Ca,Srなどの周期律表
第a族元素を示す)がモル比で、(P2O5):(B2
O3):(Al2O3):(MO)=3〜6:1〜3:1〜
3:1〜4となされた組成物からなる。透明薄膜
層のモル比が、上記の範囲を外れると相分離を起
こしやすくなり、耐湿性が低下する。上記組成物
の中に不純物としてAl2O3,Na2O,SiO2などの
酸化物は5重量%以下であれば、耐透湿性に極端
な悪化はみられず、本発明耐透湿性を有する透明
合成樹脂体を製造する場合には不純物を上記の範
囲に調整することが望ましい。 上記組成の酸化物からなる透明薄膜を形成する
方法は既知の真空蒸着法、イオンプレーテイング
法、スパツタリング法などの方法でおこなえばよ
い。以下、その形成方法について詳しく説明す
る。 上記の酸化物組成膜をプラスチツク基板に形成
する方法として最も好ましいのはスパツタリング
であり、スパツタリングのターゲツトを上記の組
成とすることでほぼ同じ組成の透明薄膜層を形成
することができる。 また、真空蒸着法、イオンプレーテイング法に
よつても、上記の組成の透明薄膜層を形成するこ
とができる。真空蒸着法の場合は、蒸気圧の異な
る混合物質をそのままの組成で薄膜層を形成する
のは困難であるとされている。しかし、本発明者
らは上記組成物を予め電気炉で溶融し固化したも
のを蒸発材として使用し、電子銃加熱方式で蒸発
させれば、略同じ組成の蒸着膜が得られることを
確認した。 また、一般に混合物を真空蒸着する時に用いら
れるフラツシユ蒸着法によつても、上記の組成の
蒸着膜を形成することができる。 本発明においては、真空蒸着法、イオンプレー
テイング法、スパツタリング法のいずれによつて
も、透明薄膜層の基材の透明合成樹脂体に対する
密着性は良好であり、透明性も良い。また、透明
薄膜層を真空蒸着法等で形成したフイルム状の透
明合成樹脂体でカール性が大きな問題とならない
のも本発明の特徴である。これは、従来のSixOy
に比較して本発明(P2O5,B2O3,Al2O3,MO)
の系では透明薄膜層の残留応力が少ないためであ
ろうと考えられる。 真空蒸着法、イオンプレーテイング法により透
明薄膜層を形成するには、通常2×10-3torr以下
の真空雰囲気下で行なわれるが、不純物の混入に
よる性能の低下をさけるためには1×10-4torr以
下の真空雰囲気下で行なうのが好ましい。 透明薄膜層は、柔軟性、密着性を良好なものに
するためにその膜厚を0.01μm〜0.5μmの範囲にす
るのが良く、更に好ましくは0.05〜0.3μmの範囲
にするのがよい。透明薄膜層の厚みは、0.01μm
以上なければ一様な連続膜に成らないため、
0.01μm以上は必要である。また、膜厚が、0.5μm
を越えると透明性を損なうことはないが、フイル
ム状の透明合成樹脂体のカールが問題となつた
り、透明膜の亀裂や剥離が生じやすくなることが
ある。 (作用) 本発明耐透湿性合成樹脂体を包装体として使用
する場合、ヒートシール性を付与することが望ま
しくなる。その場合、(P2O5,B2O3,Al2O3
MO)の系からなる透明薄膜層の上にヒートシー
ル性を有する合成樹脂フイルムを積層することに
より、本発明耐透湿性を有する透明合成樹脂体に
ヒートシール性を付与できる。 ヒートシール性を有する合成樹脂フイルムとし
ては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン
酢酸ビニル共重合体、エチレン系アイオノマー等
が挙げられ、透明性をうしなわないものとされ
る。 ヒートシール性を有する合成樹脂フイルムを積
層するには、接着剤を用いる法(ドライラミネー
ト法)、合成樹脂をフイルム状に溶融押出して基
材に圧着する法(エクストルージヨンラミネート
法)がある。 ドライラミネート法においては、合成樹脂フイ
ルムによつて使用する接着剤が変わつてくるが、
一般にイソシアネート系の接着剤が使用される。 エクストルージヨンラミネート法においては、
(P2O5,B2O3,Al2O3,MO)の系からなる透明
薄膜層にアンカー効果が発現されるため、通常行
なわれる有機チタネート系、イソシアネート系、
ポリエチレンイミン系のアンカー剤によるアンカ
ー処理が不要になる。従つて、従来の有機溶剤を
使用する必要がなくなり、製造作業環境を悪化す
ることも、製品中に有機溶剤が残存することもな
くなる。 (実施例) 以下に本発明の実施例を示す。 〈実施例 1〉 P2O5,B2O3,Al2O3,CaOのモル比を4:
2:2:3とした酸化物の混合物を電気炉で溶解
し固化したものを5×10-5torrの真空下で電子銃
加熱方式で加熱蒸発させ、ポリエチレンテレフタ
ート(PET)フイルム(15μm厚)上に0.1μmの
透明薄膜層を形成した。透明薄膜層の厚みは水晶
発振式のモニターにより計測した。透明薄膜層の
組成は、X線マイクロアナライザーで分析したと
ころ、当初の混合物の組成と略同等であつた。 形成された透明薄膜層の密着性はJIS D0202で
確認したが非常に良好であつた。 また、透明薄膜層を形成したフイルムの光線透
過率は未蒸着フイルムと略同等であり、透明性は
良好であつた。 透湿度は40℃、相対湿度90%において、JIS Z
0208(カツプによる重量法)および湿度計法で
測定したが、両者の値は略同等であつた。 〈実施例 2〉 実施例1において、透明薄膜層の厚みを0.2μm
とした。 〈実施例 3、4〉 実施例1、2のPETフイルムに代えて、二軸
延伸ポリプロピレン(OPP)フイルム25μm厚)
を使用した。 〈実施例 5〜10〉 実施例1の混合物組成に代えて、表に示した組
成のものを使用して、透明薄膜層を形成した。 〈比較例 1〜4〉 実施例1の混合物組成に代えて、本発明のモル
比の範囲からはずれるものを使用して、透明薄膜
層を形成した。 〈比較例 5、6〉 従来公知の耐透湿性透明薄膜層を形成するSiO
およびSiO2を使用して、透明薄膜層を形成した。 〈比較例 7〉 不透明であるが、耐透湿性が良好であると言わ
れているAI薄膜層を、PETフイルム上に形成さ
せた。
【表】
【表】 (発明の効果) 以上詳述した通り、本発明耐透湿性を有する透
明合成樹脂体は透明性を損なうことなく、従来得
られなかつた極めて良好な耐透湿性を得ることが
でき、食品や薬品の包装体として、EL素子の保
護体として使用することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 透明合成樹脂体の少なくとも片面に、P2O5
    B2O3,Al2O3,MO( MはMg,Ca,Srなどの
    周期律表a族元素を示す)がモル比で、(P2
    O5):(B2O3):(Al2O3):(MO)=3〜6:1〜
    3:1〜3:1〜4となされた組成物の透明薄膜
    層が形成されてなることを特徴とする耐透湿性を
    有する透明合成樹脂体。 2 透明合成樹脂体が厚み5〜300μmの柔軟性を
    有するフイルム状体であり、透明薄膜層が厚み
    0.01〜0.5μmである特許請求の範囲第1項記載の
    耐透湿性を有する透明合成樹脂体。 3 透明薄膜層が真空蒸着法またはイオンプレー
    テイング法またはスパツタリング法によつて形成
    されている特許請求の範囲第1項または第2項記
    載の耐透湿性を有する透明合成樹脂体。
JP17294584A 1984-08-20 1984-08-20 耐透湿性を有する透明合成樹脂体 Granted JPS6151336A (ja)

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JP17294584A JPS6151336A (ja) 1984-08-20 1984-08-20 耐透湿性を有する透明合成樹脂体

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JP17294584A JPS6151336A (ja) 1984-08-20 1984-08-20 耐透湿性を有する透明合成樹脂体

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Publication Number Publication Date
JPS6151336A JPS6151336A (ja) 1986-03-13
JPH0432151B2 true JPH0432151B2 (ja) 1992-05-28

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JP17294584A Granted JPS6151336A (ja) 1984-08-20 1984-08-20 耐透湿性を有する透明合成樹脂体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2595033B2 (ja) * 1987-05-29 1997-03-26 オリエント時計 株式会社 装飾品材料
JP3052317B2 (ja) * 1989-10-25 2000-06-12 三菱瓦斯化学株式会社 脱酸素剤

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JPS6151336A (ja) 1986-03-13

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