JPH0431653Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は自動販売機の商品売切検知装置に関す
る。

(ロ) 従来の技術 従来、上下のスプロケツト間に張設した無端チ
エーンに商品棚を多段に設けるとともに、この商
品棚の先端部に上面側へ向けて回転式に折りたた
み自在な補助棚をヒンジ結合して設け、無端チエ
ーンに上端にて下降側へ移行する補助棚を折りた
たみ状態にして移行し、下降側へ移行した商品棚
と補助棚とを略水平姿勢で間欠下動させ、所定の
搬出位置で商品棚と補助棚を下向きに傾動して商
品を落下搬出するようにした自動販売機が知られ
ており、例えば実開昭61−89987号公報に示され
ている。そしてかかる構成の自動販売機における
商品売切検知は、商品棚上と補助棚上に跨つて載
置収納された商品の有無を売切検知装置の検知レ
バーにて検出するようになつており、例えば実開
昭60−16274号公報に示されている。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 かかる従来方式による商品売切検知は、商品を
載置収納する棚の大型化、あるいは収納する商品
形状の多様化等によつて、棚上に載置された商品
の検出が出来にくくなり、正確な商品売切検知が
できない。即ち、棚上には大きさの異なる商品の
収納、あるいは各種形状の商品が収納可能なた
め、例えば小さな商品が棚上の一方に片寄つて載
置された場合や、商品の形状によつては、検知レ
バーによる商品の検出が出来ない等の問題があつ
た。

本考案はこのようなことから、棚上に載置収納
する商品の大きさ形状に左右されることなく商品
の収納状態を検知することのできる自動販売機の
商品売切検知装置を提供するものである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案は、上下のスプロケツト間に張設した無
端チエーンに商品棚を多段に設けると共に、この
商品棚の先端部には該商品棚の移動方向と同方向
に折曲が可能なようヒンジ結合される補助棚を設
けて、商品棚が無端チエーンの上端にて上昇から
下降へと方向転換するのに伴い自重により折りた
たみ状態となつた補助棚を商品棚より延出させて
略水平姿勢にすることで形成される収納棚に商品
を挿入載置することができ、前記無端チエーンを
間欠駆動させ下降側の前記収納棚が所定の搬出位
置に到達したとき該収納棚を下向きに傾動して商
品を落下搬出するようにした自動販売機におい
て、下降側へ移行した補助棚を折りたたみ状態に
保持するバネ部材と、延出状態に支持された状態
にて下降する補助棚の下降通路内に検知レバーを
進出させており、該検知レバーにより下降する補
助棚の有無を検出する売切検知装置とを備えた構
成である。

(ホ) 作用 下降側へ移行した補助棚は商品棚の上面側へ回
動した折りたたみ状態をバネ部材によつて保持さ
れており、商品の挿入載置を阻止する状態にある
が、補助棚をバネ部材の弾性に抗して前方へ回動
し水平姿勢にすることで商品棚と補助棚から成る
収納棚に商品を挿入載置できる。この状態で下動
されると、補助棚が売切検知装置を動作して売切
検知装置は商品の有ることを検出する。

(ヘ) 実施例 各図は本考案の実施例を示すもので、１は自動
販売機内に垂設される商品搬出棚装置である。こ
の搬出棚装置１は基体２の上下部に駆動軸３，４
を設け、この駆動軸３，４の左右両端にはスプロ
ケツト５，６をそれぞれ設けている。そして上下
一対のスプロケツト５，６間には無端チエーン
７，８が張設され、駆動軸３に連結した駆動モー
タ９の駆動により販売毎に間欠回動するようにし
ている。また無端チエーン７，８間には上下方向
に等間隔を有して多数の収納棚１０が回動自在に
架設され、無端状の縦送りコンベア１１を構成し
ている。

収納棚１０は無端チエーン７，８に回動自在に
軸支した商品棚１０Ａと、この商品棚１０Ａの先
端部に上面側へ向けて回転式に折りたたみ自在に
ヒンジ結合した補助棚１０Ｂとを備えている。ま
た、ヒンジ結合部１０Ｃの両側端と補助棚１０Ｂ
の先端両側端とに、それぞれ側方へ突出して回動
自在に軸支されたガイドローラ１２，１３を設け
ている。また更に、補助棚１０Ｂの後端にストツ
パ部１０Ｄを設けるとともに、このストツパ部１
０Ｄと係合するバネ部材１４を商品棚１０Ａの先
端部の下面側に設け、収納棚１０が無端チエーン
７，８の上端から下降側へ移動したときに、補助
棚１０Ｂが商品棚１０Ａの上面側へ折りたたみ状
態を保持されるように、ストツパ部１０Ｄをバネ
部材１４にて弾止するようになつている。

１５は無端チエーン７，８の下降側にて前記基
体２の両側壁２Ａ，２Ｂにそれぞれ設けた案内部
材であり、下降側に移行した収納棚１０のガイド
ローラ１２を前面に当接し、収納棚１０の商品棚
１０Ａを略水平姿勢に支持して下動を案内するよ
うに、無端チエーン７，８と略平行に延在する案
内支持レール１５Ａを設けている。また、１６は
案内支持レール１５Ａと平行に延在する案内支持
レール１６Ａを備えて前記基体２の両側壁２Ａ，
２Ｂにそれぞれ設けた案内部材であり、収納棚１
０のガイドローラ１３を案内支持レール１６Ａの
後面に当接させて、補助棚１０Ｂを前部が高い傾
斜姿勢に延出した状態にて支持して下動を案内す
るようになつている。

１７はガイドローラ１３が案内支持レール１６
Ａの後面に支持されて補助棚１０Ｂを前方へ延出
した状態にて下降する、該補助棚１０Ｂの下降通
路１８内下部に対応するように前記側壁２Ａに設
けた売切検知装置であり、検知スイツチ１７Ａを
動作する検知レバー１７Ｂを下降通路１８内へ延
出させて、所定位置における補助棚１０Ｂの有無
を検出し、補助棚１０Ｂが検出されない場合に商
品売切としての信号を出力するようになつてい
る。

かかる構成において、無端チエーン７，８の間
欠回動により無端チエーン７，８の上端にて上昇
側から下降側へ移行する収納棚１０は、商品棚１
０Ａの軸支部を先行して移行する。従つて補助棚
１０Ｂは第５図に示すように、商品棚１０Ａが下
降側へ移行を進めるにしたがつて、自重によりヒ
ンジ結合部１０Ｃを中心に回動して折りたたみ状
態となり、ストツパ部１０Ｄをバネ部材１４のロ
ツク部１４Ａに弾止されて下降側へ移行する。補
助棚１０Ｂを折りたたみ状態にて下降側へ移行さ
れた収納棚１０は、管理者によつて商品の挿入載
置が行なわれるが、補助棚１０Ｂが折りたたみ状
態であると収納棚１０への商品の挿入載置ができ
ないため、管理者は補助棚１０Ｂをバネ部材１４
の弾性に抗して前方へ回動し、ストツパ部１０Ｄ
をロツク部１４Ａから離脱させるとともにガイド
ローラ１３を案内支持レール１６Ａの後面に当接
支持させて該補助棚１０Ｂを前方へ延出させる。
即ち、管理者は下降側へ位置した各収納棚１０の
補助棚１０Ｂを前方へ延出回動させて、該各収納
棚１０上へ商品を挿入載置する。この管理者によ
る商品の装填作業により、略水平状態に支持され
た各収納棚１０の内、最下段の収納棚１０の補助
棚１０Ｂが売切検知装置１７の検知レバー１７Ｂ
を動作するため、売切検知装置１７は商品が有る
ものとして信号を出力する。そしてこの後の販売
動作により無端チエーン７，８が間欠回動し、商
品の収納されていない収納棚１０が売切検知装置
１７の位置まで下動して来ると、即ち、補助棚１
０Ｂが折りたたみ状態に保持された収納棚１０が
売切検知装置１７の位置まで下動して来ると、売
切検知装置１７は検知レバー１７Ｂによる補助棚
１０Ｂの検出ができず、商品の売切状態としての
信号を出力する。

一方、商品を載置した最下段の収納棚１０は、
販売指令に基づく無端チエーン７，８の間欠回動
にて下動し、案内支持レール１４Ａ，１６Ａによ
る支持を解除されて下向きに傾動し商品を落下搬
出する。

(ト) 考案の効果 本考案は上記したように、下降側へ移行した補
助棚は商品棚の上面側へ回動した折りたたみ状態
に保持され、この補助棚をバネ部材の弾性に抗し
て前方へ回動延出させることで商品の載置収納を
可能と成し、補助棚が折りたたみ状態で所定の位
置へ下動すると、売切検知装置が商品の売切を検
出するようにしたものであるから、収納販売する
商品の大きさ及び形状等に左右されることなく確
実に売切検知を行なうことができる効果を奏する
ものである。

【図面の簡単な説明】

各図は本考案の実施例を示すものであり、第１
図は要部の縦断側面図、第２図は同様の正面図、
第３図は同様の横断平面図、第４図は商品搬出棚
装置の概略側面図、第５図は無端チエーン上端に
おける収納棚の移行動作説明図である。 １０……収納棚、１０Ａ……商品棚、１０Ｂ…
…補助棚、１４……バネ部材、１７……売切検知
装置、１８……下降通路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下のスプロケツト間に張設した無端チエーン
   に商品棚を多段に設けると共に、この商品棚の先
   端部には該商品棚の移動方向と同方向に折曲が可
   能なようヒンジ結合される補助棚を設けて、商品
   棚が無端チエーンの上端にて上昇から下降へと方
   向転換するのに伴い自重により折りたたみ状態と
   なつた補助棚を商品棚より延出させて略水平姿勢
   にすることで形成される収納棚に商品を挿入載置
   することができ、前記無端チエーンを間欠駆動さ
   せ下降側の前記収納棚が所定の搬出位置に到達し
   たとき該収納棚を下向きに傾動して商品を落下搬
   出するようにした自動販売機において、下降側へ
   移行した補助棚を折りたたみ状態に保持するバネ
   部材と、延出状態に支持された状態にて下降する
   補助棚の下降通路内に検知レバーを進出させてお
   り、該検知レバーにより下降する補助棚の有無を
   検出する売切検知装置とを備えたことを特徴とす
   る自動販売機の商品売切検知装置。