JPH0431574B2 - - Google Patents

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JPH0431574B2
JPH0431574B2 JP31176086A JP31176086A JPH0431574B2 JP H0431574 B2 JPH0431574 B2 JP H0431574B2 JP 31176086 A JP31176086 A JP 31176086A JP 31176086 A JP31176086 A JP 31176086A JP H0431574 B2 JPH0431574 B2 JP H0431574B2
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/14Inert intermediate or cover layers for charge-receiving layers
    • G03G5/142Inert intermediate layers

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、導電層の上に下引層を有し、その上
に感光層を積層した電子写真感光体に関する。 (従来の技術) 光導電性物質を感光材料として利用する電子写
真感光体において、光導電性物質としては、従
来、セレン、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カドミ
ウム等の無機系光導電性物質が主に用いられてき
た。しかし、これらの多くは、一般に毒性が強く
廃棄する方法にも問題がある。 一方、有機光導電性化合物を使用した感光材料
は、無機系光導電性物質を使用する場合に比べ
て、一般に毒性が弱く、更に透明性、可とう性、
軽量性、表面平滑性、価格等の点において有利で
あるので最近広く研究されてきている。 その中で電荷の発生と輸送という機能を分離し
た複合型感光体、すなわち導電層の上に電荷発生
層と電荷輸送層を積層した感光体は、従来、有機
光導電性化合物を使用した感光体の大きな欠点で
あつた感度を大幅に向上させることができるため
近年急速な進展を遂げている。 しかしながら導電層の上に直接電荷発生層を設
けると、導電層上の傷や腐食といつた表面欠陥を
そのまま画像に反映し、いわゆる黒点や白抜けな
どの画像欠陥を発生しやすいという問題がある。
また導電層からの電荷の注入による表面電荷の減
少、すなわち帯電性の低下、あるいは導電層と電
荷発生層の密着性が劣るといつたいろいろな問題
が発生しやすい。そこでこれらの問題を改良する
方策として従来から導電層と電荷発生層の間に下
引層を設けるという手法が検討されている(特開
昭57−90639号、特開昭58−86556号、特開昭60−
202449号、特開昭60−108860号)。 (発明が解決しようとする課題) 下引層の検討にあたつては、画像欠陥がない
こと、帯電性の低下がないこと、電子写真特
性を低下させないこと、形成する方法が簡便な
こと、特に塗布法で形成する場合には塗工性が良
く、低温短時間の加熱条件で形成できること、
下引層の上に電荷発生層を積層する際に電荷発生
層用塗工液に浸されないこと、密着性に優れる
ことなどが必要条件となる。しかしながら従来の
検討ではこれらの全てを満足する下引層は見い出
せなかつた。 本発明は前記の要求を満足する下引層を設けた
電子写真感光体を提供することを目的とする。 (課題を解決するための手段) 本発明は特定の下引層を設けることにより前記
の問題点を解決したものである。 すなわち、本発明は、導電層の上に下引層、フ
タロシアニン系顔料を含有する電荷発生層及び電
子供与性電荷輸送物質を含有する電荷輸送層を順
次積層してなる電子写真感光体において、下引層
が、 (a) 数平均分子量1500以下でメラミン核1個当り
に結合ホルムアルデヒド数が2〜4個及びメチ
ロール基数が1〜2個であるブチルエーテル化
メラミン・ホルムアルデヒド樹脂 並びに (b) トリメリト酸、ピロメリト酸、トリメリト酸
無水物、ピロメリト酸無水物、3−ニトロフタ
ル酸及びナフタリン−1,4,5,8−テトラ
カルボン酸からなる群より選ばれる少なくとも
1種のカルボン酸化合物 を成分とする硬化皮膜を含有してなる電子写真感
光体に関する。 本発明になる電子写真感光体に用いられる材料
について以下に詳述する。 まず本発明において導電層とは、導電処理した
紙又はプラスチツクフイルム、アルミニウムのよ
うな金属箔を積層したプラスチツクフイルム、金
属板、金属ドラム等の導電体である。 電荷発生層に含まれる電荷を発生する有機顔料
は、フタロシアニン系顔料である。特に特開昭58
−182640号公報及びヨーロツパ特許出願公開第
92255号公報に記載されているγ,γ′,η及び
η′型無金属フタロシアニンは長波長にまで高感度
を有し、ダイオードレーザーを搭載したプリンタ
ー用の電子写真感光体としても有効である。この
ようなもののほか光照射により電荷担体を発生す
る任意の有機顔料を併用することができる。 また電荷発生層に、電子写真感光体に通常使用
される結合剤、可塑剤、流動性付与剤、ピンホー
ル抑制剤等の添加剤を必要に応じて用いることが
できる。結合剤としては、シリコーン樹脂、ポリ
アミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメタクリル
酸メチル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂等が挙げ
られる。また熱及び/又は光硬化性樹脂も使用で
きる。いずれにしても電気絶縁性で通常の状態で
皮膜を形成しうる樹脂であれば特に制限はない。
電荷発生層中、結合剤は、前記有機顔料に対して
500重量%以下の量で使用する。500重量%を越え
ると、電子写真特性が低下する。 可塑剤としてはハロゲン可パラフイン、ジメチ
ルナフタリン、ジプチルフタレート等が挙げられ
る。流動性付与剤としては、モダフロー(モンサ
ントケミカル社製)、アクロナール4F(バスフ社
製)等が挙げられ、ピンホール抑制剤としては、
ベンゾイン、ジメチルフタレート等が挙げられ
る。これらは、各々、前記有機顔料に対して5重
量%以下で使用するのが好ましい。 電荷輸送層に用いる電子供与性電荷輸送物質
は、正電荷担体(正孔)を搬送する機能を有する
ものであつて、例えば、カルバゾール、3−フエ
ニルカルバゾール、2−フエニルインドール、2
−フエニルナフタリン、オキサジアゾール、オキ
サトリアゾール、1−フエニル−3−(4−ジエ
チルアミノスチリル)−5−(4−ジエチルアミノ
フエニル)ピラゾリン、2−フエニル−4−(4
−ジエチルアミノフエニル)−5−フエニルオキ
サゾール、トリフエニルアミン、イミダゾール等
の低分子化合物、ポリ−N−ビニルカルバゾー
ル、ハロゲン化ポリ−N−ビニルカルバゾール、
ポリビニルピレン、ポリビニルインドロキノキサ
リン、ポリビニルベンゾチオフエン、ポリビニル
アントラセン、ポリビニルアクリジン、ポリビニ
ルピラゾリン等の高分子化合物、これらの誘導体
等がある。 電荷輸送層にも電荷発生層と同様な結合剤、可
塑剤、流動性付与剤、ピンホール抑制剤等を必要
に応じて用いることができる。この中で結合剤は
電荷輸送物質に対し、電子写真特性が低下しない
ように400重量%以下が好ましく、低分子化合物
を用いるときはこれに対しては皮膜特性の関係上
50重量%以下が好ましい。その他の添加剤は、
各々、電荷輸送物質に対して5重量%以下が好ま
しい。 次に、下引層について説明する。 本発明の下引層は、特定のブチルエーテル化メ
ラミン・ホルムアルデヒド樹脂及び特定のカルボ
ン酸化合物の硬化皮膜によつて主に形成される
が、この硬化皮膜はこれらを含む塗膜を加熱によ
り硬化させて得ることができる。 本発明において用いられるブチルエーテル化メ
ラミン・ホルムアルデヒド樹脂の数平均分子量は
1500以下であり、数平均分子量が1500を越えると
反応性が低下する。また該樹脂はメラミン核1個
当り結合ホルムアルデヒドを2〜4個有する。4
個を越えると反応性が低下し、2個未満では該樹
脂の貯蔵安定性が悪くなり、硬化塗膜がもろくな
る。更に該樹脂はメラミン核1個あたりメチロー
ル基を1〜2個有するものである。メチロール基
の数が2個を越えると該樹脂の貯蔵安定性が劣
り、硬化塗膜がもろくなる。また、1個未満では
反応性が劣る。 このようなブチルエーテル化メラミン・ホルム
アルデヒド樹脂は、メラミンをブタノールに溶解
し、これにホルムアルデヒドを滴下することによ
つて付加反応及びブチルエーテル化反応を行う方
法、或いはメラミン及びホルムアルデヒドをブタ
ノールに溶解させ、この溶液を加熱して付加反応
及びブチルエーテル化反応を行う方法によつて製
造できる。これらの方法において反応は硝酸、塩
酸、硫酸、燐酸、p−トルエンスルホン酸等の酸
性触媒を添加し、酸性下、好ましくはpH3〜6で
行うのが好ましく、反応温度はブタノールの還流
温度、好ましくは約90〜100℃であるのが好まし
い。本発明においては、メラミン1モルに対して
ブタノール4〜5モル及びホルムアルデヒド3〜
7モルを使用して、前記の反応を実施するのが好
ましい。 本発明の下引層に用いられるブチルエーテル化
メラミン・ホルムアルデヒド樹脂は、従来のメラ
ミン樹脂に比べて低温硬化が可能になるため下引
層形成時に導電層の変形を防ぐことができる。 本発明は、さらに、特定のカルボン酸化合物を
使用することにより、下記の特長を付加するもの
である。 (1) 特定のカルボン酸化合物が硬化反応を促進す
るので、より低温、短時間で硬化反応を完了さ
せることができる。この結果、導電層の変形防
止効果が更に向上し、作業工程も簡略化され
る。 (2) 硬化反応が促進され、下引層が極めて強靱と
なるため、下引層に傷がつきにくくなり、それ
以降の工程での取り扱いが容易となる。また、
下引層の耐溶剤性が向上するため、下引層を侵
すことなく均一な電荷発生層を形成できる。 (3) 特定のカルボン酸化合物が電子受容性である
ため、この性質が下引層に導入される。この結
果として電荷発生層から下引層への電子の注入
が効率よく行われ、下引層を設けたことによる
感度の低下及び光照射後の残留電位の増加を極
めて小さくできた。したがつて、下引層を厚く
することができ、下引層の効果をより一層発揮
することができる。 本発明における下引層において用いられる特定
のカルボン酸化合物、すなわち、トリメリト酸、
ピロメリト酸、トリメリト酸無水物、ピロメリト
酸無水物、3−ニトロフタル酸及びナフタリン−
1,4,5,8−テトラカルボン酸からなる群よ
り選ばれる少なくとも1種のカルボン酸化合物の
使用量は、前記ブチルエーテル化メラミン・ホル
ムアルデヒド樹脂に対して0.1〜80重量%が好ま
しく、特に1〜50重量%が好ましい。この使用量
が少なすぎると前記特長を発揮しがたくなりやす
く、多すぎると下引層の耐湿性が低下する傾向が
ある。 これら特定のカルボン酸のうち、トリメリト
酸、ピロメリト酸、トリメリト酸無水物及びピロ
メリト酸無水物が初期電位が高い点、電位低下率
が小さい点等から好ましい。 本発明における下引層には、さらに、電荷発生
層及び電荷輸送層に用いてもよい流動性付与剤、
ピンホール抑制剤等の添加剤を含有させてもよ
い。 本発明に係わる電子写真感光体は、導電層の上
に下引層、電荷発生層及び電荷輸送層を順次積層
した構造を有する。 この電子写真感光体において、下引層の厚さは
0.1〜10μmが好ましく、特に0.5〜5μmが好まし
い。下引層が0.1μm未満では下引層を設けた効果
が少なく、10μmを越えると残留電位が増大する
傾向がある。 電荷発生層の厚さは0.001〜10μmが好ましく、
特に0.2〜5μmが好ましい。電荷発生層が0.001μm
未満では電子写真特性(特に感度)が劣る傾向に
あり、10μmを越えると帯電性が低下する傾向が
ある。 電荷輸送層の厚さは5〜50μmが好ましく、特
に8〜20μmが好ましい。5μm未満では初期電位
が低くなる傾向があり、50μmを越えると感度が
低下する傾向がある。 下引層を形成する方法として、前記したブチル
エーテル化メラミン・ホルムアルデヒド樹脂及び
カルボン酸化合物並びに必要に応じてその他の添
加剤をアセトン、メチルエチルケトン、テトラヒ
ドロフラン、イソプロピルアルコール、イソプチ
ルアルコールなどの有機溶剤に均一に溶解した
後、導電層の上に塗布し加熱硬化して形成するこ
とができる。このときの加熱温度は90〜140℃が
好ましい。 電荷発生層を形成する方法としては、有機顔料
のみを用いる場合には、真空蒸着で行うこともで
きるが、有機顔料並びに場合により結合剤及び添
加剤をアセトン、メチルエチルケトン、テトラヒ
ドロフラン、トルエン、キシレン、塩化メチレ
ン、トリクロロエタン等の溶剤に均一に溶解又は
分散させた後、塗布し乾燥して形成することもで
きる。 電荷輸送層を形成する場合には電荷輸送物質、
結合剤及び場合により添加剤を前記の電荷発生層
の場合と同様な溶剤に均一に溶解した後、塗布し
乾燥して形成することができる。 本発明になる電子写真感光体は、更に電荷輸送
層のすぐ上に保護層を有していてもよい。 本発明になる電子写真感光体を用いて複写又は
印刷を行う場合には、従来と同様に表面に負帯
電、露光を施した後、現像を行い、普通紙等の被
転写物上に画像を転写し、定着すればよい。 (実施例) 次に、実施例に基づいて本発明を詳述するが、
本発明はこれに限定されるものではない。 以下の例中に用いる各材料を次に列記する。括
弧内には略号を示す。 (1) 下引層用材料 (A) ブチルエーテル化メラミン・ホルムアルデヒ
ド樹脂(BMF) (BMF−1の合成) 攪拌機、還流冷却器、温度計を装着したフラス
コ中にメラミン126g、n−ブタノール444g及び
61%硝酸水溶液0.2gを入れ、100℃に昇温した後、
パラホルムアルデヒド169gを30分間に6回に分
けて等間隔で添加し、その後還流温度で30分間反
応させ、水分を除去し、加熱残分が50%になるよ
うに脱溶剤を行つた。得られた樹脂溶液の粘度
は、ガードナー(25℃)でBであつた。 (BMF−2の合成) BMF−1の合成と同様の装置を用い、メラミ
ン126g、n−ブタノール444g、61%硝酸水溶液
0.2g及びパラホルムアルデヒド169gを混合して
仕込み、100℃に昇温後、30分間反応させた。そ
の後、還流脱水を30分行い、水分を除去すると共
に、加熱残分が50%になるように脱溶剤を行つ
た。得られた樹脂溶液の粘度は、ガードナー(25
℃)でCであつた。 (BMF−3の合成) BMF−1の合成と同様の装置を用い、パラホ
ルムアルデヒド217.5g、n−ブタノール444g及
びメラミン126gを秤り取り、90〜100℃で30分間
付加反応を行つた。その後40〜45℃に冷却しフタ
ル酸0.1gを加え、酸性条件下で還流脱水及び脱
溶を行つた。この後、加熱残分が50%になるよう
調整した。このときの粘度は(ガードナー/25
℃)Bであつた。 BMF−1、BMF−2及びBMF−3のメラミ
ン核1個当りの結合ホルムアルデヒド数、ブチル
エーテル基数及びメチロール基数並びに数平均分
子量を下記の表1に示す。 但し、結合ホルムアルデヒド数は、仕込み量と
亜硫酸ソーダ法による未反応ホルムアルデヒド量
の測定により求め、ブチルエーテル基数はブタノ
ールの仕込み量と内部標準液としてsec−ブチル
アルコールを使用したガスクロマトグラフイーに
よる未反応のブタノールの測定により求め、メチ
ロール基は、上記ブチルエーテル基数とNMRス
ペクトルから求めた。また、数平均分子量はゲル
透過クロマトグラフイーにより標準ポリスチレン
の検量線を利用して行つた。
【表】 (B) 本発明におけるカルボン酸化合物 Γ ピロメリト酸無水物 Γ 3−ニトロフタル酸 Γ ナフタリン−1,4,5,8−テトラカルボ
ン酸 (2) 電荷を発生する有機顔料 γ型無金属フタロシアニン(γ−H2Pc) (3) 電荷輸送物質 2−(p−ジメチルアミノ)フエニル−4−(p
−ジメチルアミノ)フエニル−5−(o−クロロ
フエニル)−1,3−オキサゾール(OXZ) (4) 結合剤 (A) 電荷発生層用結合剤 シリコーンワニス:KR−255 〔信越化
学工業(株)商品名〕 (B) 電荷輸送層用結合剤 ポリエステル樹脂:バイロン200 〔東洋紡
績(株)商品名〕 比較例 1 γ−H2Pc2.0g、シリコーンワニス4.0g及びテ
トラヒドロフラン94gをボールミル(日本化学陶
業製3寸ポツトミル)を用いて8時間混練した。
得られた顔料分散液をアプリケーターにより表面
研摩していないアルミニウム板(厚さ0.1mm)上
に塗工し、100℃で15分間乾燥して厚さ約1.0μm
の電荷発生層を形成した。 次にOXZ5gとバイロン200 15gをテトラヒド
ロフラン140gに混合し、完全に溶解させた。得
られた溶液を前記の電荷発生層上にアプリケータ
ーにより塗工し、90℃で20分乾燥して膜厚15μm
の電荷輸送層を形成した。 比較例 2〜3 BMF−3 20g(固形分10g)をテトラヒド
ロフランとイソブチルアルコール(重量比1対
1)の混合溶媒80gに溶解した。この溶液を比較
例1と同様の表面を研摩していないアルミニウム
板上にアプリケーターにより塗工し、厚さ1μmの
下引層を形成した。硬化条件を表2に示す。次に
この下引層の上に比較例1で用いた電荷発生層用
塗液をアプリケーターで塗工したところ、下引層
が侵されて均一な電荷発生層を形成できず、明ら
かに電子写真感光体として使用できないものであ
つた。 比較例 4〜5 BMF−1 20g(固形分10g)をテトラヒド
ロフランとイソブチルアルコール(重量比1対
1)の混合溶媒80gに溶解した。この溶液を比較
例1と同様の表面を研摩していないアルミニウム
板上にアプリケーターにより塗工し、厚さ1μmの
下引層を形成した。硬化条件を表2に示す。次に
この下引層の上に比較例1で用いた電荷発生層用
塗液をアプリケーターで塗工したところ、下引層
の硬化条件が140℃、2時間のものでは(比較例
5)、電荷発生層はほぼ均一に塗工できたが、硬
化条件が110℃、1時間のものでは(比較例4)、
均一な電荷発生層は形成できず、明らかに電子写
真感光体として使用できないものであつた。 比較例5のものは、電荷発生層の上に更に比較
例1と同様な方法で電荷輸送層を形成した。 実施例 1〜6 表2に示す組成比率の下引層材料の溶液〔テト
ラヒドロフランとイソブチルアルコール(重量比
1対1)の混合溶媒使用、固形分10重量%〕を、
比較例1と同様の表面を研摩していないアルミニ
ウム板上にアプリケーターにより塗工した。膜厚
及び硬化条件を表2に示す。 次にこの下引層の上に比較例1と同様な方法で
約1μmの電荷発生層と15μmの電荷輸送層を順次
積層した。この場合、電荷発生層は均一に形成で
きた。 比較例2〜5及び実施例1〜6で得られた下引
層の耐溶剤性を評価した。評価方法はアルミニウ
ム板上に各比較例及び各実施例における上記の方
法、膜厚及び硬化条件で形成した下引層をアルミ
ニウム板ごと電荷発生層用塗液の溶剤であるテト
ラヒドロフラン中に5分間浸漬し、浸漬前後の重
量変化から下式により、テトラヒドロフラン中に
溶出した重量比率を測定した。結果を表2に示
す。 溶出した重量比率 =(浸漬後の下引層を形成したアルミニウム板の重量)
−(アルミニウム板単体の重量)/(浸漬前の下引層を
形成したアルミニウム板の重量)−(アルミニウム板単
体の重量)×100% また、比較例1、比較例5及び実施例1〜6で
得られた電子写真感光体の電子写真特性を静電記
録紙試験装置(川口電機製SP−428)を用いて測
定したところ、この結果を表2に示す。 なお表中の初期電位V0(V)はダイナミツク測
定で負5kVのコロナを10秒間放電したときの帯電
電位を示し、暗減衰Vkはその後暗所において30
秒間放置したときの電位保持率を示し、半減露光
量E50は10luxの白色光を照射し、電位が50%低下
するに要した光量値(lx・s)を示す。残留電位
VRは10luxの白色光を30秒間照射した後の表面電
位を示す、繰り返し特性は、帯電10秒−露光5秒
の工程を300回繰り返した際の初期電位の低下率
を示す。 さらに、比較例1、比較例5及び実施例1〜6
で得られた電子写真感光体の密着性を試験した。 密着性は、表面に予めナイフで網目状に傷を付
けた上にセロテープを用いて剥離テストを行つ
た。 更に比較例1、比較例5及び実施例1〜6で得
られた電子写真感光体を画像評価機を用いて画質
の評価を行つた。密着性及び画質評価の結果につ
いて表3に示す。
【表】
【表】
【表】 比較例1の感光体は、初期の電子写真特性は良
好で画像も良いが、帯電−露光を繰り返すと初期
電位の低下が38%と大きいこと(表2)、密着性
がやや劣ること(表3)及び画像欠陥が多く発生
する(表3)という問題がある。 一方、下引層の材料に本発明の範囲外のブチル
エーテル化メラミン・ホルムアルデヒド樹脂を用
いると耐溶剤性が低いため、電荷発生層形成時に
電荷発生層用塗液に下引層が侵され均一な電荷発
生層が形成できない(比較例2〜3)。下引層の
材料に本発明の範囲内のブチルエーテル化メラミ
ン・ホルムアルデヒド樹脂を単独で用いた場合
(比較例4〜5)、比較例2〜3の場合に比べ、す
なわち、下引層の材料に本発明の範囲外のブチル
エーテル化メラミン・ホルムアルデヒド樹脂を使
用した場合に比べ熱硬化性が高く、140℃、2時
間の硬化条件(比較例5)にすれば下引層の耐溶
剤性も向上し電荷発生層もほぼ均一に成形でき
た。しかし、電子写真特性の低下、すなわちE50
及びVRが増大し、画像も地肌汚れが著しいとい
う問題があつた。 しかるに実施例1〜6におけるように、特定の
メラミン樹脂と特定のカルボン酸化合物を併用し
た下引層は、熱硬化性及び耐溶剤性が更に向上
し、低温、短時間の硬化条件で下引層を形成して
も、その上に電荷発生層を形成する際、電荷発生
層用塗液に侵されることなく均一な電荷発生層を
形成できる。また、このような下引層を設けた結
果は、(1)帯電性の向上(初期電位が比較例1に比
べて150V以上増加)、(2)繰り返し使用時の初期電
位の低下抑制(比較例1が38%に対して実施例は
全て17%以下)、(3)密着性の向上、(4)アルミニウ
ム板の表面欠陥に基づく画像欠陥の発生数低減
(比較例1では11個であるのに対し実施例1〜6
では全て5個以下である)という点で表われてい
る。しかも比較例5で見られたような下引層を設
けたことによる電子写真特性の低下や画質の低下
は見られない。 このように実施例1〜6で得られた電子写真感
光体は、良好な電子写真特性を維持しつつ、帯電
性や密着性が向上し、かつ、導電層の表面欠陥を
画像に反映することなく良好な画像を提供する電
子写真感光体であることが確認された。 (発明の効果) 本発明に係わる導電層と電荷発生層の間に特定
のブチルエーテル化メラミン・ホルムアルデヒド
樹脂及び特定のポリカルボン酸化合物を成分とす
る硬化皮膜を含有してなる下引層を設けた電子写
真感光体は、優れた電子写真特性と良好な画像を
提供し、繰り返し使用時の特性の低下も少ない。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 導電層の上に下引層、フタロシアニン系顔料
    を含有する電荷発生層及び電子供与性電荷輸送物
    質を含有する電荷輸送層を順次積層してなる電子
    写真感光体において、下引層が (a) 数平均分子量が1500以下で、メラミン核1個
    当りに結合ホルムアルデヒド数が2〜4個及び
    メチロール基数が1〜2個であるブチルエーテ
    ル化メラミン・ホルムアルデヒド樹脂 並びに (b) トリメリト酸、ピロメリト酸、トリメリト酸
    無水物、ピロメリト酸無水物、3−ニトロフタ
    ル酸及びナフタリン−1,4,5,8−テトラ
    カルボン酸からなる群より選ばれる少なくとも
    1種のカルボン酸化合物 を成分とする硬化皮膜を含有してなる電子写真
    感光体。
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