JPH04313556A - ロールフィード - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は、プレス機械等において材料送り装置として用
いられるロールフィードに関する。

＜従来の技術＞ ロールフィードは、上下二つのロールの間に材料を挟み
、ロールを間欠回転させることにより、材料を例えばプ
レス機械の金型間に送り込む装置である。ロールを間欠
回転させる機構として、プレス機械のクランク運動等を
利用して機械的に行なうものと、サーボモータを利用し
て電気的に行なうものとがある。

機械的なロール駆動装置としては、ロールに一方向クラ
ッチを設けて、クランク軸から駆動ロッドおよび揺動レ
バーを介してロールを間欠回転させる一方向クラッチ方
式、及びクランク軸側に設けられた回転カムと、ロール
側に設けられたカムフォロワとにより、ロールを間欠回
転させるカム割出式等がある。

電気的なロール駆動装置としては、サーボモータにより
ロールを間欠回転させるとともに、ロールの回転角をエ
ンコーダやパルスジェネレータにより検出して、そのパ
ルス数を計数することにより実際に送られている材料の
長さを知り、これをサーボモータにフィードバックする
ものがある。

＜考案が解決しようとする課題＞ ところで、近年のプレス加工技術では、より高速で、よ
り精度の高い加工が要求され、これに伴いロールフィー
ドにも高速性、高信頼性が要求されている。例えは、材
料に印刷されたマーキングに合わせながら高速に送りた
い場合や、高速ラインでの２次加工送りに使用したい場
合などでは、高速安定性および高信頼性の他に、種々の
条件に対応できるフレキシブル性が要求される。

これに対し、従来の機械的なロール駆動装置では、高速
安定性に優れ、信頼性も高いが、制御性すなわち送り長
さの変更や送り速度や送り時間の変更などが難しい問題
点がある。また、電気的なロール駆動装置では、逆に制
御性は優れているものの、高速送りや安定性、信頼性に
劣る問題点がある。

本考案は、このような従来の問題点を解決するものであ
り、制御性か良く、しかも高速安定性および信頼性の高
いロールフィードを提供することを目的とする。

＜課題を解決するための手段＞ 本考案は、上記目的を達成するために、サーボモータの
回転出力と機械的送り装置の回転出力とを入力して、出
力側に二つの送りロールのうちの少なくとも一方が連結
される差動装置と、前記サーボモータの回転出力から回
転角を検出する検出手段と、この検出手段により検出さ
れた回転角と基準位置とを比較して、その差を補正して
サーボモータの駆動を制御する制御手段とを備えている
。

＜作用＞ サーボモータの回転出力をＡ、機械的送り装置の回転出
力をＢとすると、差動装置の回転出力Ｃは、Ｃ＝Ｋ１Ａ
＋Ｋ２Ｂとなる。ここでＫ１は、回転出力Ｃから見た回
転出力Ａの回転比率であり、Ｋ２は、回転出力Ｃから見
た回転出力Ｂの回転比率である。したがって、回転出力
ＡおよびＢと回転比率Ｋ１およびＫ２を適当に選ぶこと
により、例えばマーキングが印刷された材料を送る場合
、微小に変化する印刷ピッチに合わせて高速に送る際、
基準ピッチ（設計上の印刷ピッチ）送りは機械的送り装
置に担わせ、毎回変化する微小誤差分をサーボモータの
回転制御で吸収することができ、機械式と電気式の両方
の長所を利用することができる。

＜実施例＞ 第１図は本考案の一実施例を示すロールフィードの正面
断面図、第２図はその概略左側面図、第３図はその概略
右側面図である。符号ｌはプレス機械のクランク軸を示
している。このクランク軸ｌにはプーリ２が固定され、
このプーリ２と機械的送り装置であるカム式割出装置３
の入力軸４に固定されたプーリ５との間にベルト６が掛
け渡されている。カム式割出装置３は、パラレルインデ
ックス形式のもので、ケーシング７の中に入力軸４に固
定されたパラレルカム８、９と、カムフォロワ１０を備
えた出力軸１１を有する。

カム式割出装置３と、サーボモータであるダイレクトド
ライブモータ１２とは、ロールフィードハウジング１３
に固定されている。ロールフィードハウジング１３内に
は、差動装置１４および上下一対のロール１５、１６が
収容されている。ダイレクトドライブモータ１２の出力
軸１７には、差動装置１４の太陽ギヤ１８が固定されて
いる。太陽ギヤ１８の周囲には、３個の遊星ギヤ１９か
等間隔に噛み合っており、３個の遊星ギヤ１９は、リン
グギヤ２０の内歯に噛み合っている。リングギヤ２０の
外歯は、カム式割出装置３の出力軸１１に固定された駆
動ギヤ２１に噛み合っている。３個の遊星ギヤ１９の各
回転軸２２は、上ロールギヤ２３の側面に枢支され、上
ロールギヤ２３はこれと同径の下ロールギヤ２４に噛み
合っている。

ロールフィードハウジング１３の隔壁１３ａに支持され
た上ロールギヤ２３の回転軸２５は、変位の吸収可能な
自在カップリング２６を介して上ロール１５の回転軸２
７に連結されている。

同様に隔壁１３ａに支持された下ロールギヤ２４の回転
軸２８も、自在カップリング２９を介して下ロール１６
の回転軸３０に連結されている。

上ロール１５の回転軸２７は、一端部を軸３１によりロ
ールフィードハウジング１３に揺動可能に支持された上
ロールケース３２に回転可能に支持されている。上ロー
ルケース３２の他端部には、圧縮コイルばね３３および
調整ナット３３ａを介装した調整ボルト３４の下端部が
係止され、調整ボルト３４の上端部は、ロールフィード
ハウジング１３から突出してそこに調整ナット３５が締
結されている。

下ロール１６の回転軸３０は、一端部を軸３６によりロ
ールフィードハウジング１３に揺動可能に支持された下
ロールケース３７に回転可能に支持されている。下ロー
ルケース３７の他端部には、カムフォロワ３８が固定さ
れ、このカムフォロワ３８は、カム軸３９に固定された
レリースカム４０に係合している。カム軸３９は、その
一端をカム式割出装置３の入力軸４に自在カップリング
４１を介して連結され、その他端のロールフィードハウ
ジング１３の外側に突出する部分には、ロータリエンコ
ーダ又はタイミングスイッチ等の回転位置検出手段４２
が取り付けられている。

回転位置検出手段４２の出力は、位置コントローラ４３
に入力されて、ダイレクトドライブモータ１２の送りタ
イミング用として使用され、またダイレクトドライブモ
ータ１２の回転角はダイレクトドライブに取付られた、
ロータリエンコーダ等からなる回転角検出手段５０によ
り検出され位置コントローラ４３に入力される。

位置コントローラ４３にはまた、ロールフィードハウジ
ング１３の外側位置に上ロール１５と下ロール１６の対
向部延長上に配置された位置センサ４４からの出力も入
力される。位置コントローラ４３の出力は、モータドラ
イバ４５に入力され、モータドライバ４５の出力は、ダ
イレクトドライブモータ１２に入力される。符号４６は
上ロール１５および下ロール１６によって間欠送りされ
る材料であり、符号４７は材料４６に予め印刷された加
工基準位置となるマーキングである。

次に上記実施例の動作について説明する。プレス機械の
クランク軸１からの回転が、ベルト６を通じてカム式割
出装置３の入力軸４に伝達されると、パラレルカム８、
９およびカムフォロワ１０により間欠回転運動に変換さ
れて出力軸１１から出力される。この間欠回転運動は、
出力軸１１に固定された駆動ギヤ２１を介してリングギ
ヤ２０を回転させる。一方、ダイレクトドライブモータ
１２は、モータドライバ４５により回転制御されて太陽
ギヤ１８を回転させる。リングギヤ２０の回転によって
３個の遊星ギヤ１９が同方向に回転し、各遊星ギヤ１９
の回転軸２２を通じて上ロールギヤ２３が同方向に回転
し、上ロールギヤ２３に噛み合う下ロールギヤ２４が逆
方向に回転する。これにより、それぞれ自在カップリン
グ２６および２９を通じて上ロール１５および下ロール
１６が互いに逆方向に回転して両者間に挟まれた材料４
６を搬送する。このときの材料４６の厚さの調整やクラ
ンプフォースの調整が、調整ナット３５および３３ａに
よって行なわれる。また、上ロール１５および下ロール
１６の平行偏心のミスアラインメントが自在カップリン
グ２６、２９によって吸収される。さらに、材料４６を
プレス機械の金型のパイロットピン等に位置決めするた
めに一時的に解放するレリーシングを、カム式割出装置
３の入力軸４にカム軸３９を介して連結されたレリース
カム４０が、下ロールケース３７を軸３６の回りに下方
に揺動させて下ロール１６を上ロール１５から離間させ
ることにより行なう。そしてダイレクトドライブモータ
１２に取り付けられた回転角検出手段５０が、ダイレク
トドライブモータ１２の回転角を検出するとともに、材
料４６に予め印刷された基準位置となるマーキング４７
を位置センサ４４が検出する。回転角検出手段５０が検
出した回転角と位置センサ４４が検出したマーキング間
の距離あるいは送り量とが、位置コントローラ４３で互
いに比較されて、その差がある許容量に入るようにモー
タドライバ４５によりダイレクトドライブモータ１２の
回転が制御される。

またカム軸３９に取付けられた回転位置検出手段４２は
、機械的送り装置の送りタイミングとダイレクトドライ
ブモータ１２の送りタイミングを同期させるために取付
けてある。

ダイレクトドライブモータ１２の出力軸１７の回転をＡ
、カム式割出装置３の出力軸１１の回転をＢ、差動装置
１４の出力軸２５、２８の回転をＣとすると、Ｃ＝Ｋ１
Ａ＋Ｋ２Ｂになる。

ここでＫ１は回転Ｃから見た回転Ａの回転比率であり、
Ｋ２は回転Ｃから見た回転Ｂの回転比率である。Ｋ２Ｂ
は、カム式割出装置３が機械式で、回転速度、回転角、
タイミング等が一定なので一定である。したがって、ダ
イレクトドライブモータ１２の回転を制御してＫ１Ａを
変えることにより、差動装置１４の出力軸２５、２８の
回転Ｃを変化させ、上ロール１５および下ロール１６に
よる材料４６の送りタイミングを、カム軸３９に取付け
た回転位置検出手段４２で同期をとり、位置センサ４４
の情報から、ダイレクトドライブモータ１２の回転角を
変化させることにより、マーキング４７に合致した正確
な間欠送りを行なうことができる。

上記実施例は、差動装置として遊星ギヤ方式を利用して
いるが、他の形式の差動装置を利用してもよい。また、
差動装置の出力軸を２本としているが、１本としてこれ
に下ロールを連結し、上ロールは下ロールに従動させる
ようにしてもよい。さらに、ダイレクトドライブモータ
の代りに他のサーボモータを利用してもよく、カム式割
出装置の代りに他の機械式送り装置を利用してもよい。

また、材料に印刷したマーキングをサーボモータ制御の
ための基準位置としているが、他の基準位置を利用して
もよい。

＜考案の効果＞ 以上のように、本考案によれば、サーボモータと機械式
送り装置の回転力を差動装置に入力し、その出力により
二つのロールを間欠回転させて材料を送るとともに、機
械式送り装置の入力軸の回転角を検出して基準位置と比
較し、その差を補正してサーボモータの回転を制御する
ようにしたので、サーボモータ駆動方式における優れた
制御性と機械駆動方式における優れた高速安定性および
信頼性の両面が得られ、フレキシブル性の高いフィード
ロールを実現することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すロールフィードの正面
断面図、第２図は第１図に示す装置の概略左側面図、第
３図は同装置の概略右側面図である。 １…プレス機械のクランク軸、３…カム式割出装置（機
械式送り装置）、４…入力軸、１１…出力軸、１２…ダ
イレクトドライブモータ（サーボモータ）、１３…ロー
ルフィードハウジング、１４…差動装置、１５…上ロー
ル、１６…下ロール、２５、２８…回転軸（出力軸）、
２６、２９、４１…自在カップリング、４０…レリース
カム、４２…回転位置検出手段、４３…位置コントロー
ラ、４４…位置センサ、４５…モータドライブ、４６…
材料、４７…マーキング（基準位置）、５０…回転角検
出手段。 代理人　浅村皓

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】二つのロールの間に材料を挟んで間欠的に
   送るロールフィードであって、サーボモータの回転出力
   と機械的送り装置の回転出力とを入力して、出力側に前
   記二つのロールのうちの少なくとも一方が連結される差
   動装置と、前記サーボモータの回転出力から回転角を検
   出する手段と、前記検出された回転角と基準位置とを比
   較して、その差を補正して前記サーボモータの駆動を制
   御する手段とを備えたロールフィード。