JPH04311950A - 直接ポジ用ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

直接ポジ用ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH04311950A
JPH04311950A JP10463591A JP10463591A JPH04311950A JP H04311950 A JPH04311950 A JP H04311950A JP 10463591 A JP10463591 A JP 10463591A JP 10463591 A JP10463591 A JP 10463591A JP H04311950 A JPH04311950 A JP H04311950A
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JP
Japan
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silver halide
direct positive
halide photographic
compound
emulsion
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Application number
JP10463591A
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Inventor
Jun Miura
順 三浦
Tamotsu Iwata
保 岩田
Seiichi Sumi
角 誠一
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、予めカブラされた直接
ポジ用ハロゲン化銀写真感光材料に関するものであり、
更に詳しくは、改良された写真特性を示す直接ポジ用ハ
ロゲン化銀写真感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】直接ポジ用ハロゲン化銀写真感光材料は
、主として印刷業界で写真製版工程での「返し」工程に
使用されることが多い。この「返し」工程では元の原稿
画像をポジ像からポジ像またはネガ像からネガ像と再現
されるが、この工程での重要なポイントは、元画像の細
線、網点画像の忠実な再現が要求される。
【0003】さらに最近、紫外光に富んだ光源、たとえ
ばキセノン、メタルハライド、水銀灯、超高圧水銀灯を
用いて露光され、紫外線をカットし主として450nm
以上の波長の光を出す蛍光灯下で取り扱われる明室用直
接ポジ用ハロゲン化銀感光材料が多く使用されるように
なってきている。この感材は従来の暗室下で取り扱って
いた感材に比べ、明室下で取り扱いができるための作業
性が極めて良いという利点をもっている。このような明
室用の感材では紫外線をカットした蛍光灯下でのセーフ
ライト性の良いことが要求される。
【0004】さらに最近の写真製版工程では、露光され
た感光材料の現像処理時間の短縮、迅速化をはかるため
、pH10.5以上の現像能の高い現像液を使用し、3
0℃以上の高温で現像ならびにそれに続く後処理工程、
定着、水洗、乾燥を自動で行なう、いわゆる自動現像機
処理が多く行われるようになってきている。現像や定着
速度といった処理速度が速いこと、また高温迅速処理に
よる例えば最低濃度の上昇や最高濃度の低下などの写真
特性の好ましくない変化や新たなる品質問題の発生など
による不都合が生じないことが要求される。
【0005】したがって、「返し」工程で使用される直
接ポジ用ハロゲン化銀写真感光材料としては、前述した
要求を満たすために、調子が硬調(特に足部が硬調)で
最高濃度(Dmax)が高く、最低濃度(Dmin)が
低い、さらに場合により、紫外線をカットした蛍光灯下
でのセーフライト性が良い、自動現像機による高温迅速
処理が可能といった性能を有していることが必要とされ
る。
【0006】一般的に直接ポジ用ハロゲン化銀感光材料
に用いられる乳剤は大きく二つに分けられる。一つはハ
ロゲン化銀粒子内部に、電子をトラップすると言われて
いる電子トラップ性化合物を有し、その表面が予めカブ
らされているハロゲン化銀粒子よりなる型の乳剤で、そ
れ自身で直接反転する。もう一つの乳剤は電子トラップ
性化合物をハロゲン化銀粒子内部に作らずに、粒子表面
をカブらされる型の乳剤で有機減感剤の添加により初め
て反転する。
【0007】前者の乳剤としては、米国特許3,367
,778、同3,632,340等に記載されている。 この特許では予め、コア乳剤を作り、そのコア乳剤を、
イオウ増感、金増感、還元増感、等の化学増感処理、周
期律表第8族に属する金属(ロジウム、パラジウム、イ
リジウム、オスミウム、白金、ルテニウム等)で処理し
てシェルを被覆した後、そのシェルの表面をカブらして
直接ポジ用反転乳剤を製造する方法が述べられている。 又、周期律表第8族に属する金属を電子トラップ性化合
物として用いる場合、乳剤を作る際のハロゲン化銀沈殿
生成時に加えられる方法も公知の技術である。
【0008】後者の乳剤としては、例えば、米国特許第
1,186,717号、同1,186,714号、同1
,186,716号、米国特許第3,501,306号
、同3,501,307号、同3,501,310号、
同3,531,288号等に記載されており、有機減感
剤としては、例えば、米国特許第2,669,515号
記載のニトロスチリル型化合物、ピナクリプトールイエ
ロー、5−メタ・ニトロベンジリデンローダニン等、特
公昭48−13059号公報に記載のビス−ピリジニウ
ム化合物、特公昭47−8746号公報に記載のフェナ
ジン系化合物等が知られている。しかし、これらの方法
で製造された反転乳剤は、良好に反転画像を作るとはか
ぎらず、反転画像が軟調であったり、Dminが高かっ
たりする。
【0009】直接ポジ用ハロゲン化銀写真感光材料に用
いられる乳剤としては、一般的に反転性能が良好とされ
、またDminが低いことから臭化銀に富む乳剤が好ま
しいと考えられている。しかし、臭化銀含有率を高める
と感光域が長波長側に伸びるため紫外線をカットした蛍
光灯下で使用する明室用としてはセーフライト性が劣化
する。また、現像時間が長くかかり自動現像機での迅速
処理に適さないという問題がある。一方、塩化銀に富む
乳剤は、反転性能に劣り、かつDminが高いという問
題がある。
【0010】さらに、高pH現像液、高温で自動現像機
を用いた迅速処理では、溶剤カブリあるいは2色カブリ
と呼ばれるカブリや褐色銀汚染が発生することがあり、
Dminの上昇や汚染による品質低下が問題となる。特
に、通常のネガ用写真感光材料よりも直接ポジ用写真感
光材料の方がその発生は多い。印刷業界で写真製版工程
での「返し」工程に使用される直接ポジ用ハロゲン化銀
写真材料として要求される品質を十分に得難いのが現状
である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、調子
が硬調(特に足部が硬調)で最高濃度(Dmax)が高
く、特に最低濃度(Dmin)が充分に低い直接ポジ用
ハロゲン化銀写真感光材料を提供することである。もう
一つの目的は紫外線をカットした蛍光灯下で取り扱って
もDmaxの低下や網点面積の望ましくない変化等、製
版工程上好ましくない現象をひきおこさない直接ポジ用
ハロゲン化銀写真感光材料を提供することである。さら
にもう一つの目的は10.5以上の高pH現像液で30
℃以上の高温での自動現像機処理によっても2色カブリ
や褐色銀汚染等の品質低下の問題の発生しない迅速処理
できる直接ポジ用ハロゲン化銀写真感光材料を提供する
ことである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、支持体
上に少なくとも1層の予めカブらせた直接ポジ用ハロゲ
ン化銀乳剤層からなり、該乳剤層あるいはそれに隣接す
る親水性コロイド層中に下記化2(式A)で示される化
合物の少なくとも1つを含有することを特徴とする直接
ポジ用ハロゲン化銀写真感光材料で達成される。
【0013】
【化2】
【0014】(式A中、R1 及びR2 は、水素原子
、−SO3 M、−COOMを表わす。Mは、水素原子
、アルカリ金属、四級アンモニウムを表わす。ただしR
1 とR2 とは同時に水素原子であることはない。)
本発明に用いる具体的化合物を以下に示すがこれらに限
定されるものではない。
【0015】
【化3】
【0016】
【化4】
【0017】
【化5】
【0018】
【化6】
【0019】
【化7】
【0020】
【化8】
【0021】
【化9】
【0022】化2で表わされる化合物は、ハロゲン化銀
1モルあたり1×10−6〜5×10−1モル含有され
るのが好ましく、特に1×10−5〜2×10−2モル
の範囲が好ましい添加量である。化2で表わされる化合
物は、水溶液あるいは、アルコール類、例えばメタノー
ル、エタノールなど、エステル類、例えば酢酸エチルな
ど、ケトン類例えばアセトンなどの水に混和しうる有機
溶媒の溶液として、直接ポジ用ハロゲン化銀乳剤溶液、
またはその隣接層用の親水性コロイド溶液に添加すれば
よい。乳剤溶液中に添加する場合は、塗布までの任意の
時期に行うことができるが、特に塗布のために用意され
た塗布液中に添加するのが好ましい。
【0023】直接ポジ用ハロゲン化銀乳剤層に隣接する
親水性コロイド層としては、支持体と該乳剤層との間に
位置する、例えば、下塗あるいは下引層であり、支持体
から該乳剤層より外側に位置する、例えば中間層あるい
は保護層等を挙げることができる。
【0024】一般に、ハロゲン化銀写真感光材料におい
ては、Dminが低いことは必須の条件である。その為
に、今日まで数多くの技術が提案されている。特に、安
定剤あるいはカブリ防止剤と称される有機化合物の乳剤
への添加が有用であることは良く知られていることで、
代表的な化合物としては、4−ヒドロキシ−6−メチル
−1,3,3a,7−テトラザインデン、ベンゾトリア
ゾール、6−ニトロベンズイミダゾール、2−メルカプ
トベンゾチアゾール、そして、1−フェニル−5−メル
カプトテトラゾール等が知られている。
【0025】しかし、これら化合物の効果は、その乳剤
のハロゲン化銀組成、化学熟成の種類やその度合さらに
、共存する加剤例えば分光増感色素の種類や量等の違い
、即ち、ハロゲン化銀写真乳剤の違いにより一様ではな
い。さらに、仮にネガ乳剤に対しては、その効果の大小
はあっても作用としては、大局的に同じ作用を示すとし
ても、直接ポジ用ハロゲン化銀乳剤に対して同様の作用
を示すとは限らず、まして本発明に用いる予めカブらさ
れた直接ポジ用ハロゲン化銀乳剤についてその影響を容
易に予測できるものではない。実際に、1−フェニル−
5−メルカプトテトラゾールを用いて問題の解決を試み
たが、その効果は不充分である上に、その他の写真性能
に不都合を招いた。R1 及びR2 が上述した如き限
られた置換基である化合物を用いて初めて、他の写真性
能に悪影響を及ぼすことなく充分に目的が達成された予
めカブらされた直接ポジ用ハロゲン化銀写真感光材料を
得ることができた。
【0026】本発明に用いられるハロゲン化銀は、塩化
銀、臭化銀、塩臭化銀、塩沃化銀、臭沃化銀が用いられ
る。これらのハロゲン化銀は種々の方法、例えば、中性
法、アンモニア法、酸性法等で製造される。粒子サイズ
は0.05μ〜1μのものが用いられ、好ましくは、0
.1μ〜0.5μである。また、粒子形状は、立方体、
八面体のような規則的な結晶体でも、球状、板状の変則
的なものでも良いが、その粒度分布は、単分散性のもの
が好ましい。
【0027】本発明の直接ポジ用ハロゲン化銀写真感光
材料が前述の明室用感光材料であることができる。明室
用の直接ポジ用感光材料としての要望される品質から、
ハロゲン化銀は塩化銀に富む乳剤、その粒子サイズは0
.3μ以下が望ましい。
【0028】本発明で用いられる直接ポジ用ハロゲン化
銀乳剤は、前述した如く、一般的に二つに分類される。 その一つのハロゲン化銀粒子内部に、電子をトラップす
ると言われている電子トラップ性化合物を有するタイプ
で、それがハロゲン化銀粒子内部に存在する場合、光の
照射によって分解する銀の析出を引き起こす中心、即ち
潜像発生の核となる中心を生ずるもので、その中心が同
時に電子受容体として作用するものである。、これらの
化合物としては、米国特許3,632,340等に記載
されている周期律表第8族に属するロジウム、パラジウ
ム、イリジウム、白金、オスミウム、ルテニウム等があ
る。又、ハロゲン化銀粒子の中心部(コア)を化学増感
(例えば金増感、イオウ増感、還元増感及びそれらを組
み合わせた増感法)することも有用である。
【0029】これらの化合物は、ハロゲン化銀の沈殿生
成時に加えられても良く、また粒子形成後、その粒子を
コアとしてその表面にそれらの化合物を加えるか及び又
は化学増感を施した後、その粒子の上にハロゲン化銀の
シェルを被覆しても良い。それらの化合物は、金属塩の
かたちで水溶液として添加することができ、添加量はお
およそ、ハロゲン化銀1モルに対して1×10−7〜1
×10−3モルである。また、化学増感を施すのであれ
ば、例えば、金化合物とチオ硫酸塩とによるものであれ
ば、コア乳剤のハロゲン化銀1モル当り金化合物3×1
0−7〜4×10−5モル、チオ硫酸塩は3×10−5
〜3×10−4モルの範囲の添加量が好ましい。熟成温
度は40〜70℃、pHは4〜10、時間は30〜12
0分間行なえばよい。これらの条件は、所望する写真特
性に応じて適宜選抜すれば良い。さらに、ハロゲン化銀
粒子は、いわゆるコア/シェルのように二層あるいはそ
れ以上の多層構造を成していてもよく、均一な一層構造
であってもよい。ハロゲン組成をコアとシェルとで変え
ることもできる。
【0030】もう一つの、有機減感剤の添加により初め
て反転するタイプに用いるところの有機減感剤としては
、そのポーロラグラフ半波電位、即ち、ポーラログラフ
ィーで決定されるその酸化還元電位によって特徴づけら
れる。本発明に有用な有機減感剤は、ポーラログラフ陽
極電位とポーラログラフ陰極電位の和が正であるもので
ある。これらの酸化還元電位の測定法については、例え
ば、米国特許第3,501,307号明細書に記載され
ている。
【0031】本発明において用いられる特に有効な有機
減感剤は、ベルギー特許第660,253号明細書に記
載された、イミダゾ[4,5−b]キノキサリン・シア
ニン色素である。また、別の特に有効な有機減感剤は、
米国特許第3,314,796号、同第3,505,0
70号等の各明細書に記載された、2位が芳香族置換さ
れたインドール・シアニン色素である。さらに別の有効
な有機減感剤の例は、米国特許第3,501,310号
、同第4,097,285号、同第4,259,439
号等の各明細書に記載されたものである。しかし、これ
らに限定されないことは勿論である。
【0032】本発明において用いられる有機減感剤の具
体例としては、1,1´−ジメチル−2,2´−ジフェ
ニル−3,3´−インドロカルボシアニン・ブロマイド
、2,2´−ジ−p−メトキシフェニル−1,1´−ジ
メチル−3,3´−インドロカルボシアニン・ブロマイ
ド、1,1´−ジメチル−2,2´,8−トリフェニル
3,3´−インドロカルボシアニン・パークロレート、
1,3−ジアリル−2−[2−(9−メチル−3−カル
バゾリル)ビニル]イミダゾ[4,5−b]キノキサリ
ウム・p−トルエンスルホネート、1,3−ジエチル−
1´−2´−フェニル・イミダゾ[4,5−b]キノキ
サリノ−3´−インドロカルボシアニン・アイオダイド
、1,1´,3,3´−テトラエチルイミダゾ[4,5
−b]キノキサリノカルボシアニン・クロライド、1,
1´,3,3´−テトラメチル−2−フェニル−3−イ
ンドロピロロ[2,3−b]ピリドカルボシアニン・ア
イオダイド、1,1´,3,3,3´,3´−ヘキサメ
チルピロロ[2,3−b]ピリドカルボシアニン・パー
クロレート、1,1´3,3−テトラメチル−5−ニト
ロ−2´−フェニルインド−3´−インドカルボシアニ
ン・アイオダイド、1,1´,3,3,3´,3´−ヘ
キサメチル−5,5´−ジニトロインドカルボシアニン
・p−トルエンスルホネート、3´−エチル−1−メチ
ル−2−フェニル−6´−ニトロ−3−インドロチアカ
ルボシアニン・p−トルエンスルホネート、ピナクリプ
トール・イエロー、5−m−ニトロベンジリデンローダ
ニン、5−m−ニトロベンジリデン−3−フェニルロー
ダニン、1,3−ジエチル−6−ニトロチア−2´−シ
アニン・アイオダイドの沃化合物が挙げられる。有機減
感剤は、ハロゲン化銀1モル当り、0.2〜2.0gの
範囲の濃度で用いられる。
【0033】本発明で実施されるハロゲン化銀粒子表面
へのカブリ核の付与は、米国特許3,367,778、
同3,632,340、同3,501,305、特開昭
50−68133等で記載されている還元剤単独又は還
元剤と金化合物、光等の公知の方法でカブらせることが
できる。特に還元剤と金化合物の併用が好適である。カ
ブらせる条件は所望する写真特性により種々変化させれ
ば良いが、一般にpH4〜10、温度は40〜80℃、
pAgは4〜9の範囲である。還元剤としてはホルマリ
ンのようなアルデヒド類、ヒドラジン、トリエチレンテ
トラミン、二酸化チオ尿素、塩化第1錫、アミンボラン
等が用いられる。用いられる還元剤の量は、ハロゲン化
銀1モル当り1×10−5〜2×10−2モルが好まし
い。 金化合物とは1価及び3価の水溶性金塩で例えば塩化金
酸、チオシアン酸金、クロル金酸ナトリウム、金酸カリ
ウム、クロル金酸カリウム、ブロム金酸カリウム、ヨー
ド金酸カリウム、金シアン化カリウム、金チオシアン化
カリウム、チオマレイン酸金ナトリウム、金チオグリコ
ース等が用いられる。その使用量はハロゲン化銀1モル
当り3×10−7〜5×10−5モルが好ましい。
【0034】本発明の実施に用いられるハロゲン化銀粒
子の保護コロイド用及び結合剤、さらに隣接する親水性
コロイド層の結合剤としては、ゼラチンが一番好ましい
が、ゼラチン以外の高分子化合物(例えば、ポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミ
ド、ポリアクリル酸、ポリビニルイミダゾール、ポリエ
チレングリコール、無水マレイン酸、ポリスチレンスル
ホン酸、ポリビニルピリジン、メチルセルロース、ヒド
ロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース
等のセルロース誘導体等及びそれらのモノマーの共重合
体等)でゼラチンの一部又は全部を置き換えることがで
きる。使用されるゼラチンはアルカリ処理、酸処理ゼラ
チン(等イオン点5〜9)、酵素処理ゼラチン、低カル
シウム含有量ゼラチン(含有量100PPM以下)、高
ゼリー強度ゼラチン(PAGI法ゼリー強度270以上
)、ゼラチン誘導体(例えばフタル化ゼラチン、カルバ
ミル化ゼラチン等の化学修飾ゼラチン)等が用いられる
【0035】又、結合剤の一部として寸法安定性を改良
するために、ポリマーラテックスを使用することができ
る。ポリマーラテックスとしては例えばポリ酢酸ビニル
、ポリアクリル酸メチル、エチル、ブチル等のポリアク
リル酸系、ポリメタアクリル酸メチル、エチル、ブチル
等のポリメタアクリル酸系、ポリスチレン系、ポリブタ
ジエン系等及びそれらのモノマーの共重合体等がある。 ポリマーラテックスの粒径及びガラス転移点等の物性は
特に制限されないが、粒径は1μ以下のものが望ましい
【0036】本発明の実施に於いて400nm〜700
nmに吸収波長をもつ染料を用いることができる。これ
らの染料は乳剤層、保護層、中間層、下引層、裏塗層に
添加することができる。特に明室用の直接ポジ用ハロゲ
ン化銀感光材料では、明室下でのセーフライト性を改良
するためにハロゲン化銀の可視光領域の感光性を低下あ
るいはカットすることが必要で、吸収極大を400〜5
50nmに有する染料で、感光材料の現像処理中に溶出
されるか、又は処理液中のアルカリや還元剤等によって
消色されるものが望ましい。これらの条件についてはオ
キソノール染料、アゾ染料、ベンジリデン染料、メロシ
アニン染料、スチリル染料、キノリン染料等があげられ
る。特開59−154439、同58−176635、
同58−215643、同52−20822、同49−
5616には400〜700nmに吸収極大をもつ染料
が示されている。その使用量は各含有する層(例えば保
護層、裏塗層等)で1m2 当り0.02〜0.3g好
ましくは0.05〜0.2gの範囲で使用することがで
きる。
【0037】本発明の実施に於て分光増感剤を用いるこ
とができる。分光増感染料としては、公知の染料例えば
ジメチン染料、トリメチンシアニン染料、ハロゲン置換
ヒドロキシフタレイン染料、フェナジン染料、ベンゾチ
アゾール、ベンゾセレナゾール核を含むシアニン染料、
ナフトオキサゾール核を含むシアニン染料、トリフェニ
ルメタン系染料、インドレニン核を含むシアニン染料、
チアゾール核を含むシアニン染料、等を使用することが
できる。
【0038】本発明の直接ポジ用ハロゲン化銀写真感光
材料には公知の添加剤を添加することができる。安定剤
としてはメルカプト化合物、ベンゾトリアゾール化合物
、オキサゾール化合物等、硬膜剤としては特に制限はな
いが、アルデヒド化合物、2−ヒドロキシ−4,6−ジ
クロロ−1,3,5トリアジン、N−メチロール化合物
、ビニルスルホン系化合物等、塗布助剤としてはサポニ
ン、アルキレンオキサイド系、グリシドール系のノニオ
ン界面活性剤、カルボン酸、スルホン酸、リン酸、硫酸
エステル基、リン酸エステル基などの酸性基を含むアニ
オン活性剤、アミノ酸類、アミノスルホン酸類等の両性
界面活性剤、ポリアルキレンオキシド化合物が使用され
る。
【0039】本発明の実施に於て用いられる支持体は例
えばガラス、フィルムベース例えばセルロースアセテー
ト、ポリエチレンテレフタレート、バライタ紙、レジン
コート紙、アルミ箔等が使用できる。
【0040】本発明の直接ポジ用ハロゲン化銀写真感光
材料には、その他必要に応じて増白剤、紫外線吸収剤、
マット剤、帯電防止剤等を含有することができる。
【0041】本発明の直接ポジ用ハロゲン化銀写真感光
材料は、種々の条件で現像処理することができる。例え
ば、現像液としては一般的なハロゲン化銀写真感光材料
に用いる現像液及びリス現像液の何れも用いることがで
き、処理方法も20〜40℃、15〜180秒間処理で
皿現像処理、高温迅速自現機処理等、特に限定されない
。特に、pH10.5以上の現像液による30℃以上の
高温迅速自現機処理に適する。以下実施例により更に具
体的に本発明を説明するが、これにより本発明の実施の
態様が限定されるものではない。
【0042】
【実施例】実施例1 40℃に保ったゼラチン水溶液中に6モル%の臭化カリ
ウムを含む2規定の塩化ナトリウム水溶液と同濃度の硝
酸銀水溶液をコントロールダブルジェット法にて5分間
添加しコア乳剤を調製した。引き続き、ハロゲン化銀量
(硝酸銀量に換算して)1Kgに対し、チオ硫酸ナトリ
ウム(5水塩)250mgと塩化金酸30mgを水溶液
として添加し、50℃で70分間化学熟成をした。さら
に、コア乳剤混合時と同じハロゲン及び硝酸銀水溶液で
40℃で80分間にわたって混合しコアが化学増感され
たコア/シェル型の乳剤を調製した。この乳剤をフロキ
ュレーション法により脱塩水洗後、イナートゼラチンの
水溶液を加え、40℃で再溶解を実施した。このハロゲ
ン化銀粒子の平均粒子径は0.19μであった。
【0043】再溶解後の乳剤に硝酸銀1Kgに対して二
酸化チオ尿素10mg、塩化金酸30mgを水溶液とし
て添加し、pH6.5、60℃の条件下で70分間にわ
たり加熱を行ないハロゲン化銀粒子表面をカブらせた。 この乳剤を分割し、無添加、下記に示す比較化合物化1
0及び化2で表わされるところの例示化合物を添加し、
さらに硬膜剤として2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ
−1,3,5−トリアジン及び界面活性剤としてラウリ
ルスルホン酸ソーダを適量添加し、100μの厚さのポ
リエチレンテレフタレートフィルムベースに硝酸銀量で
1m2 当り5gになるように塗布した。同時に、保護
層として、下記化10で示す構造式をもつ黄色染料(1
m2 当り60mg)を含有させたゼラチン液をゼラチ
ン量1m2 当り1gになるように同時塗布した。
【0044】
【化10】
【0045】使用したポリエチレンテレフタレートフィ
ルムベースには、あらかじめ上記の黄色染料を1m2 
当り100mgを含有させたゼラチン裏塗層を塗布して
おいた。塗布された試料は、50℃で4日間加温した後
、センシトメトリーを行なった。露光は、センシトメト
リー用光楔を介して、明室用プリンター(大日本スクリ
ーン製P−627プリンター)でおこなった。下記組成
の現像液で38℃30秒間の現像をし、その後、停止、
定着、水洗、乾燥を行なった。
【0046】   <現像液処方>   ハイドロキノン                
                  35.0g  
フェニドン                    
                    0.2g 
 水酸化ナトリウム                
                    12g  
第三リン酸カリウム                
                  83g  亜硫
酸ナトリウム                   
                 65g  エチレ
ンジアミン四酢酸2ナトリウム           
     1.5g  3−ジエチル−アミノ−1,2
−プロパンジオール      15g  5−メチル
ベンゾトリアゾール                
      0.3g  臭化ナトリウム      
                         
     1.7g  水で1lにする(pH11.6
【0047】現像処理した試料は、マクベス透過濃時計
(RD917型)で透過濃度を測定し、写真特性を算出
した。結果を表1に示す。さらに、ファインライトスリ
ーブ(富士写真フィルム(株)製)を取り付けた蛍光灯
下(200ルックス)に30分間放置した各サンプルを
前述した如く光楔とドットサイズコンンパレーター(デ
ュポン製)をおのおの介して露光を行ない、また別にお
のおのを介して露光した後に同じ条件下で30分間放置
した各サンプルをも現像処理した。また現像、定着、水
洗、乾燥の各パートを設えた自動現像機(大日本スクリ
ーン製LD−281−Q)でも同様の評価を行なった。
【0048】比較化合物
【0049】
【化11】
【0050】
【化12】
【0051】
【化13】
【0052】
【化14】
【0053】
【表1】
【0054】また、ファインライトスリーブを取り付け
た蛍光灯下に30分間放置(露光前あるいは露光後に)
した各試料は晒さなかった各試料と比べ全てDmax及
び網点面積の望ましくない変化はなかった。さらに、自
動現像機処理した試料No1はやや黒っぽい褐色汚染が
発生し、試料No2、4、6、8も同様の汚染が見られ
た。 試料No3、5、7、9についてはDminが高く判別
不能。しかし、本発明の試料No. 10〜17は、汚
染の発生は見られず低いDminを保持していた。
【0055】実施例2 55℃に保ったゼラチン水溶液中に5モル%の塩化ナト
リウムを含む2規定の臭化カリウム水溶液と同濃度の硝
酸銀水溶液をコントロールダブルジェット法にて15分
間添加しコア乳剤を調製した。引き続き、ハロゲン化銀
量(硝酸銀量に換算して)1Kgに対し、チオ硫酸ナト
リウム(5水塩)700mgと塩化金酸50mgを水溶
液として添加し80分間化学熟成をした。さらにコア乳
剤混合時と同じハロゲン及び硝酸銀水溶液で120分間
にわたって混合しコアが化学増感されたコア/シェル型
乳剤を調製した。この乳剤を実施例1と同様に脱塩水洗
、再溶解を実施した。平均粒子径は0.13μであった
【0056】再溶解後の乳剤に硝酸銀1Kgに対して二
酸化チオ尿素80mg、塩化金酸20mgを水溶液とし
て添加し、pH6.0、60℃の条件下で70分間にわ
たり加熱して粒子表面をカブらせた。この乳剤を分割し
、無添加と表2に示す実施例1で示した比較化合物及び
化2で表わされるところの例示化合物を硝酸銀1モル当
り2×10−3モル添加した。以下、実施例1と同様の
手段にて試料を作成した。こうして作成した試料を50
℃で4日間加温した後、濃度差0.15のセンシトメト
リー用光楔を通して露光を行ない、ゲッコール(三菱製
紙(株)製)で20℃90秒間現像し、停止、定着、水
洗、乾燥した。現像処理した試料は、透過濃度を計り写
真特性を算出した。その結果を表2に示す。
【0057】
【表2】 *1、*2は実施例1と同じ
【0058】
【発明の効果】表1及び表2に示されるように本発明の
直接ポジ用ハロゲン化銀写真感光材料の写真特性は、充
分に低いDminを示しており、Dmax、調子も良好
で優れた性能を有している。さらに、実施例1で示した
ように明室用直接ポジ用感光材料としてセーフライト安
全性、迅速自動現像機適性に優れた性能を有している。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  支持体上に少なくとも1層の予めカブ
    らされた直接ポジ用ハロゲン化銀乳剤層からなり、該乳
    剤層あるいはそれに隣接する親水性コロイド層中に下記
    化1(式A)で示される化合物の少なくとも1つを含有
    することを特徴とする直接ポジ用ハロゲン化銀写真感光
    材料。 【化1】 (式A中、R1 及びR2 は水素原子、−SO3 M
    、−COOMを表わす。Mは水素原子、アルカリ金属、
    四級アンモニウムを表わす。ただし、R1 とR2 と
    は同時に水素原子であることはない。)
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