JPH04302781A - 湯、水の開閉弁 - Google Patents

湯、水の開閉弁

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JPH04302781A
JPH04302781A JP13375091A JP13375091A JPH04302781A JP H04302781 A JPH04302781 A JP H04302781A JP 13375091 A JP13375091 A JP 13375091A JP 13375091 A JP13375091 A JP 13375091A JP H04302781 A JPH04302781 A JP H04302781A
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JP
Japan
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water
opening
sliding
closing
graphite
Prior art date
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Application number
JP13375091A
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English (en)
Inventor
Shigeo Tochikubo
栃窪 滋夫
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YAMAGATA SEISAKUSHO KK
Original Assignee
YAMAGATA SEISAKUSHO KK
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Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通常、湯と水の混合栓
あるいは湯、水の単独栓に使用するものである。さらに
詳しくは、湯、水の吐水、止水、さらには湯、水を混合
するための湯、水の混合栓用開閉弁、さらにまた、湯、
水を別々に開閉する湯、水の単独栓用開閉弁に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術および解決すべき課題】従来のセラミック
ス弁により構成されたシングルハンドル型湯、水混合用
開閉弁、湯または水の単独開閉弁では、いずれも平滑な
摺動案内面に開口する湯、水の流入口側を固定して、調
整側を可動とし、混合弁では湯、水の開度を可逆的に制
御することにより温度の調整を行い、量の調整は湯、水
の比率を保ちつつ、別の動きにより量の調整を行うよう
にしている。単独開閉弁では、湯、水の開閉用弁が独立
している。
【0003】シングルハンドル型湯、水混合用開閉弁の
内、シリンダー型混合開閉弁では円筒状の弁体をその軸
線方向に移動させることにより、流入口の開閉操作を行
い、円筒状の弁体を回動もしくは、前後させることによ
り、湯、水の流入口における開度を可逆的に調整して、
湯、水の混合量の調整操作を行っている。また、ディス
ク型混合用開閉弁では、二枚の円板状ディスクにおける
流入側ディスクを固定し、調節側ディスクを摺動自在と
して、平面状での摺動により、湯、水の吐水、止水、さ
らに混合を行っている。さらに、ディスク型での単独弁
では、通常、湯、水の流入の開口を貫通させて、回動に
より、開口比を変化させ、量と開閉操作を行っている。 いずれの弁においても、弁自体は高硬度の平滑な摺動面
を有するニューセラミックスを使用し、損耗、劣化の防
止を計っているが、摺動面に塗布する潤滑剤の保持が困
難であることから、初期操作性の維持については、問題
が残る欠点を有している。
【0004】通常、損耗、劣化の防止や良好な操作性の
長期維持のためには、シリコングリス等の潤滑剤を塗布
し、時により、潤滑剤収容室を設け、必要量の潤滑剤を
確保し順次供給するように工夫がされているが、潤滑剤
収容室に混入して来る水滴が時間の経過と共に潤滑剤の
表面に水の膜、水の層を形成し、潤滑剤の表面は活性を
失い、摺動面へ粘着しつつ供給する機能を停止し、時に
は、潤滑剤収容室内の90%以上の潤滑剤が残留したま
ま、潤滑の機能を失うことがあった。
【0005】本発明者は、これらの従来装置に於ける欠
点を除去することを目的として、シリンダー内に配設さ
れた湯、水、それぞれの流入口を設けた平滑な摺動案内
板と、湯、水、それぞれの摺動案内板の間に挟まれる開
閉弁の平滑な摺動面による平滑面どうしの面シールとし
てニューセラミックなどの高硬度の材料の使用を可能に
した混合用単シリンダー型湯、水混合用開閉弁を提案し
、さらに、潤滑剤の供給の手段についても改善すること
を提案した。
【0006】即ち、開閉弁の開閉用摺動面に潤滑剤出口
を開口する潤滑剤タンクを設けることにより、開閉弁の
開閉用摺動面に対して必要な潤滑剤を潤滑剤タンクの一
側に可動蓋を摺動自在に嵌合すると共に、その可動蓋を
弁本体内における湯、水などの水圧により加圧するよう
にし、潤滑剤を直接供給することが出来るので、開閉弁
の開閉を常に容易にできる潤滑剤タンクを有する湯、水
混合用開閉弁を提案した。
【0007】その構成に際し、摺動抵抗の最小化を計る
ために、摺動案内板と外圧遮断円筒とのシールパッキン
の締め代の最小化を計ると共に、外圧遮断円筒により、
摺動面への給水、給湯圧力を排除し、さらには、真空密
着による操作荷重上昇の防止と、ザラツキ感の最小化を
念頭に入れ、無潤滑弁の構成をも合わせて実現しようと
したのであるが、真空密着の防止のため、面粗度を下げ
れば、操作時のザラツキ感が生じると共に、早期摩耗に
よる鏡面化の進行が真空密着を促進させ、著しく操作荷
重を上昇させる問題を残した。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、これ
らの欠点を除去、改善し、無潤滑での弁体の構成を可能
にすることを提案をするものであって、平滑な固定側セ
ラミックス摺動案内板の摺動案内面と平滑な可動側セラ
ミックス弁の摺動面との何れか一方または双方に炭素系
材料からなる層と黒鉛系材料の薄膜からなる表層を形成
し、可動側セラミックス弁を摺動することによって、そ
の表層から黒鉛系微粉を劈開させ、黒鉛微粉により水の
薄膜の形成を促進させ、可動側セラミックス弁の摺動面
と固定側セラミックスの摺動案内面の間に真空密着しな
いように介在させて、この薄膜を潤滑皮膜とし、特に潤
滑剤を塗布することなく、常に可動側セラミックス弁の
摺動を容易ならしめることが出来る耐用命数の著しく長
い、湯、水混合用開閉弁また湯、水単独開閉弁を提供す
るものである。
【0009】さらに、本発明は、可動側セラミックス弁
の摺動面と固定側セラミックスの摺動案内面との何れか
一方または双方に炭素系材料からなる層と黒鉛系材料の
薄膜からなる表層を形成し、可動側セラミックス弁を摺
動することによって、黒鉛系微粉と炭素系微粒子を劈開
、剥離させ、両材質により水の薄膜の形成を促進させる
ことにより、可動側セラミックス弁の摺動面と固定側セ
ラミックスの摺動案内面の間に真空密着しないように介
在させて、この薄膜を潤滑皮膜とし、特に潤滑剤を塗布
することなく、常に可動側セラミックス弁の摺動を容易
ならしめることが出来る耐用命数の著しく長い、湯、水
混合用開閉弁また湯、水単独開閉弁を提供するものであ
る。
【0010】さらに本発明は、可動側セラミックス弁の
摺動面と固定側セラミックスの摺動案内面との何れか一
方または双方に黒鉛系材料による薄膜を形成し、可動側
セラミックス弁を摺動することによって、黒鉛系微粉を
劈開させ、黒鉛系微粉によって、水の薄膜の形成を促進
させ、可動側セラミックス弁の摺動面と固定側セラミッ
クスの摺動案内面の間に真空密着しないように介在させ
て、水と黒鉛微粉の入り混じった薄膜を潤滑皮膜とし、
特に潤滑剤を塗布することなく、常に可動側セラミック
ス弁の摺動を容易ならしめることが出来る耐用命数の著
しく長い、湯、水混合用開閉弁また湯、水単独開閉弁を
提供するものである。
【0011】さらに、本発明は、固定側セラミックス摺
動案内板の平滑な摺動案内面及び/または可動側セラミ
ックス弁の平滑な摺動面を炭素系材料で形成することに
より、それらの摺動摩擦により剥離した炭素系微粒子と
水との薄膜を固定側セラミックス摺動案内板の摺動案内
面と可動側セラミックス弁の摺動面との間に介在して、
真空密着を防止し、特に潤滑剤を塗布することなく、常
に容易に摺動操作が出来る耐用命数の著しく長い、湯、
水混合用開閉弁また、湯、水単独用開閉弁を提供するも
のである。
【0012】さらにまた、本発明は、固定側セラミック
ス摺動案内板の平滑な摺動案内面及び/または可動側セ
ラミックス弁の平滑な摺動面を炭素系材料と黒鉛系材料
で形成し、炭素系材料と黒鉛系材料のぬれ性を利用して
、両面間に水の薄膜を形成させ、両面の直接の接触を防
止し、水の薄膜自身を潤滑皮膜とし、特に、潤滑剤を塗
布することなく、常に容易に摺動操作が出来る耐用命数
の著しく長い、湯、水混合用開閉弁、また、湯、水単独
用開閉弁を提供するものである。
【0013】さらにまた、本発明は、固定側セラミック
ス摺動案内板の平滑な摺動案内面及び/または可動側セ
ラミックス弁の平滑な両面を炭素系材料と黒鉛系材料で
形成することにより、潤滑剤の使用を排除することがで
きるので、潤滑剤を飲食する恐れを防止出来る湯、水混
合開閉弁、また、湯、水単独用開閉弁を提供するもので
ある。
【0014】さらにまた、本発明は、固定側セラミック
ス摺動案内板の平滑な摺動案内面及び/または可動側セ
ラミックス弁の平滑な摺動面を炭素系材料と黒鉛系材料
で形成することにより、摺動操作に際して、摩擦係数を
引き下げることが出来、ザラツキ感をなくすことが出来
る湯、水混合用開閉弁、また、湯、水単独用開閉弁を提
供するものである。
【0015】さらにまた、本発明は、固定側セラミック
スガイドの平滑な摺動案内面及び/または可動側セラミ
ックス弁の平滑な摺動面に鏡面の仕上げ加工を施し、炭
素系材料と黒鉛系材料をスパッタリングすることにより
、容易に元の面粗度に近似の平滑な摺励案内面、摺動面
を得ることが出来、改めて、鏡面研磨加工を施す必要を
なくすことが出来た湯、水混合用開閉弁、また、湯、水
単独用開閉弁を提供するものである。
【0016】
【実施例】次に、本発明を図示実施例に従って説明する
【0017】まず、ディスク型混合開閉弁についての実
施例を説明すれば、  図1〜5に示す実施例において
、(1)はニューセラミックスなどで形成される固定側
下部ディスクであって、その表面は平滑に鏡面の仕上げ
研磨された後、スパッタリング加工により炭素系材質と
黒鉛系材質の皮膜を形成した摺動案内面(2a)を有し
、湯流出口(3b)、水流出口(4b)および混合水入
口(5a)を開口し、それぞれの開口部には段凹部(6
)が設けられている。固定側下部ディスク(1)の裏面
には、摺動面案内めん(2a)に開口する湯流出口(3
b)、水流出口(4b)および混合水入口(5a)に対
応する湯流入口(3a)、水流入口(4a)および混合
水出口(5b)を開口し、それぞれを取り巻くようにパ
ッキン挿入凹部(8)(8)(9)を形成している。ま
た、混合水出口(5b)には段部(6)が設けられてい
る。(10)はニューセラミックスなどで形成される可
動側上部ディスクであって、その表面は平滑に鏡面仕上
げ加工された後、スッパタリング加工により、炭素系材
料と黒鉛系材料による皮膜を形成した摺動面(2a)を
有し、固定側下部ディスク(1)における湯流出口(3
b)、水流出口(4b)からの湯、水を適宜の比率によ
り供給を受けて混合し、固定側下部ディスク(1)の混
合水入口(5a)へ導く混合室(11)を設置している
。固定側下部ディスク(1)の摺動案内面(2a)およ
び可動側上部ディスク(10)の摺動面(2b)に対す
るスパッタリングでの炭素系材料と黒鉛系材料の皮膜形
成に代え、アルミナと炭素、炭化けい素と炭素などの複
合材に黒鉛系材料と炭素系材料の配合を出来るだけ多め
にして焼成したものなどによって成形してもよい。
【0018】図5における符合(12)はシールパッキ
ン本体であって、金属、樹脂、硬質のゴムなどで成形、
加工され、上部にO−リング状の固定側下部ディスクシ
ール(13)を、下部には、O−リング状の水栓本体シ
ール(14)を設置し、弁ケース(15)を介して、パ
ッキン挿入凹部(8)に嵌込まれる。混合水出口(5b
)でのパッキン挿入凹部(9)も同様な構成となってい
る。
【0019】従来提案されいるシールパッキンでの水密
方法は、可動側下部ディスク(1)の接触面と水栓本体
との接触面とをシールパッキン本体(12)に類似の形
状のものを、ゴムで一体成形し必要な耐圧を上下の締め
代により得る方法を取っていたため、水密性を高めれば
高めるほど、固定側下部ディスク(1)の摺動案内面(
2a)と可動側上部ディスク(10)の摺動面(2b)
に掛かる面圧は大きくなる欠点があったが、固定側下部
ディスクシール(13)は、これらの摺動案内面(2a
)、摺動面(2b)への計画された極く僅かな締め代に
とどめ、パッキン挿入凹部(8)の外周壁面側に十分の
耐圧に対する締め代を確保し、また、水栓本体シール(
14)は大きな締め代によっても、その締め代のすべて
を弁ケース(15)で受け、摺動案内面(2a),摺動
面(2b)の面圧上昇を最小化することが可能となった
【0020】図6〜7に示す実施例は可動側上部ディス
ク(10)が1軸によってのみ回転する場合を示すもの
であって、さきの実施例と同様、(1)はニューセラミ
ックスなどによって作られた固定側下部ディスクであっ
て、平滑に鏡面の仕上げ研磨した後、スパッタリング加
工による炭素系材料と黒鉛系材料での皮膜を形成した摺
動案内面(2a)を有し、湯流出口(3b)、水流出口
(4b)および混合水入口(5a)を開口し固定側下部
ディスク(1)の側面に開口する湯流入口(3a)、水
流入口(4a)および混合水出口(5b)に連通し、そ
れぞれの開口部には外側面パッキン(16)(16)(
16)が設置され、水栓本体の内側面に圧着するように
なっている。(10)はニューセラミックスなどによっ
て作られた可動側上部ディスクであって、平滑な鏡面に
仕上げ研磨された後、スパッタリング加工により炭素系
材料と黒鉛系材料との皮膜を  成した摺動面(2a)
を有し、固定側下部ディスク(1)における湯流出口(
3b)、水流出口(4b)からの湯、水を適宜の比率に
より供給を受けて混合し、混合水入口(5a)へ導く混
合室(11)を設置している。
【0021】図8において、固定側下部ディスク(1)
の底部に設けられたパッキン挿入凹部(8)に設置され
るシールパッキン本体(12)には、固定側下部ディス
クシール(13)と水栓本体シール(14)とが設けら
れており、その水栓本体シール(14)は、水栓本体側
のパッキン挿入凹部(8)と同様に加工された凹部に嵌
合圧入される。固定側下部ディスク(1)における側面
に開口した湯流入口(3a)および水流入口(4a)か
らの湯、水に圧力は、可動側上部ディスクが(10)が
密閉されているので、湯流出口(3a)、水流出口(4
b)の開口の面積分の圧力が反力となって、固定側下部
ディスク(1)を押し下げる力となり、固定側下部ディ
スク(1)と可動側上部ディスク(10)と分離する働
きともなり、水密の維持が出来なくなる。そこで、この
反力を相殺するために、湯流出口(3b)、水流出口(
4b)の開口面積よりも若干大きく底部に開口するが、
これは、固定側下部ディスクシール(13)水栓本体シ
ール(14)の計画された最小の締め代と共に、固定側
下部ディスク(1)、可動側上部ディスク(10)が分
離せず、水密を維持出来る最低限の面圧を確保するため
のものである。
【0022】図9は、シリンダー型の実施例であり、(
17)はシリンダーであって、混合栓本体内部に設置さ
れるものであり、真鍮、ステンレスなどの金属あるいは
、ナイロン、ポリサルホンなどの合成樹脂により円筒状
に成形されている。この円筒状のシリンダー(17)は
一体成形することも出来るが、2つ割りにして成形して
、これを組み合わせるようにしてもよい。(18)は外
圧遮断円筒であって、外周に樹脂、ゴムなどを一体成形
すると共に溝(19)(19)を設置しているが、全部
を金属、樹脂などで一体成形することも可能であり、シ
リンダー(17)の外周に嵌込まれて固定され、湯、水
、それぞれの流入口を開口する共に、その円周外側部に
湯、水を水密するために、O−リング(20)(20)
とタスキ掛けの湯水分離O−リング(21)を配設して
いる。その締め代は如何に大きくしても、また、湯、水
の圧力が如何に大きくても、外圧遮断円筒(18)によ
り、シリンダー(17)内部に設けた弁の作動には、影
響を及ぼさない構造としている。(22)(22)は湯
、水それぞれの摺動案内板であって、シリンダー(17
)の内側に互に相対向して設けられており、これら摺動
案内板(22)(22)には鏡面研磨された平滑な摺動
案内面(2b)が軸線方向に設けてあって、外圧遮断円
筒(18)の湯、水の流入口に対応する湯流入口(23
)、水流入口(24)を開口している。この湯流入口(
23)と水流入口(24)を有する摺動案内板(22)
(22)あるいは、湯流入口(23)と水流入口(24
)とは、必ずしも正確には対向させることなく、適宜の
対向角度を持ったり、軸線方向にずれを持ったりするこ
ともある。そして、摺動案内板(22)(22)の表面
を形成する平滑な摺動案内面は、その表面を含む摺動案
内板(22)(22)の全部をアルミナと炭素、炭化け
い素と炭素などの複合材により構成し、鏡面研磨して組
み合わせることも出来るし、アルミナなどの安価な母材
を鏡面仕上げの研磨をした後、スパッタリング加工する
ことにより、炭素系材料および/または黒鉛系材料によ
る皮膜を付け、組み合わせることも出来る。 (25)(25)は軟質の水密用O−リングであって、
湯流入口(23)、水流入口(24)を囲む、溝部に配
設され、わずかな締め代をもって外圧遮断円筒(18)
の内面に接し、炭素系材料および/または黒鉛系材料に
より形成される摺動案内面と開閉弁(30)の摺動面(
27)との面圧を最小のものとしている。(28)は湯
、水の流出口であって、円筒型のシリンダー(17)に
対し、湯、水の流入口(23)(23)とは、軸線方向
に位置をずらして開口している。シリンダー(17)内
に供給される、湯、水、さらには、それらの混合水を吐
出するためのものである。(29)はホルダーであって
、シリンダー(17)を一体固定する。時には、このホ
ルダー(29)とシリンダー(17)とを樹脂により一
体に成形をすることも可能である。
【0023】さらに、図において符号(30)はニュー
セラミックスなどで成形した開閉弁であって、シリンダ
ー(17)の開口(31)に掛止した摺動案内板(22
)(22)に設けた湯流入口(23)および水流入口(
24)を開閉するものであり、摺動案内板(22)(2
2)の内側に設けた平滑な摺動案内面(26)(26)
に対向する平滑な摺動面(27)(27)を有する角柱
状の一体もしくは、上下2分割の筒体として形成されて
おり、それらの摺動面(27)(27)は、鏡面に仕上
げ研磨をした後、スパッタリング加工により、炭素系材
料と黒鉛系材料による皮膜を形成しているが、全体をア
ルミナと炭素、炭化けい素と炭素などの複合材で全部を
成形、研磨仕上げをしてもよい。この摺動面(27)(
27)には、摺動案内板(22)(22)に設けられた
湯流入口(23)および水流入口(24)にそれぞれ対
応する開閉用湯流入口(32)および開閉用水流入口(
33)を開口している。(34)は混合弁であって、開
閉弁(30)の両側に開口する開閉用湯流入口(32)
、開閉用水流入口(33)に対応する混合切り欠き(3
5)を有し、軸線方向に位置をずらして、作動軸(36
)との接合部を貫通するように、混合水流出口(37)
(37)を開口している。また、混合弁(34)の一側
は開放となっており、時により、混合水流出口(37)
、シリンダー(17)側の流出口(28)によらず、混
合水を後端より流出させることも出来る。さらにまた、
混合弁(34)を作動軸(36)に接合するに際し、開
閉弁(30)をスラストワッシャー(38)(38)挟
み込み、開閉弁(30)を混合弁(34)と回動自在に
嵌合するが、開閉弁(30)の内側と混合弁(34)の
外周が隙間なく密着し、適度の回動抵抗を生じさせ、さ
らに重要なこととして、湯または水の単独吐出に際し、
もう一方が隙間より混入することを防止出来るように混
合切り欠き(35)の上部を越えたスリット(39)を
入れ、パイプ材から成形した混合弁(34)の残留応力
により、外側に開き加減にして開閉弁(30)の内筒壁
而に常時の接触を計るようにするとよい。 ニューセラミックスで作られている開閉弁(30)の内
筒側と接する混合弁(34)の外周には、摩耗を防ぐた
めに、摺動案内板(22)また開閉弁(30)と同じよ
うに、スパッタリングによる炭素系材料および/または
黒鉛系材料による皮膜を形成することが望ましい。(4
0)は潤滑シールであって、2ケ所のO−リング状突起
間に凹部を有し、長期耐用に供する潤滑剤を蓄積し、更
にシリンダー(17)における給水、給湯の圧力を封じ
、且つ、駆動軸の保持、摺動を行うものである。
【0024】この実施例の作動を説明すれば、先ず、作
動軸(36)を押し下げると、混合弁(34)を内臓す
る開閉弁(30)が一体となって押し下げられ、摺動案
内板(22)(22)の湯、水の流入口(23)(24
)に対応する開閉弁(30)におけるそれぞれの開閉用
湯、水流入口(32)(33)が開口し、量の調整が出
来る。また、作動軸を回動すると、混合弁(34)の混
合切り欠き(35)が開閉弁(30)におけるそれぞれ
の開閉用湯、水流入口(32)(33)を可逆的に調整
して温度を決定する。
【0025】図10には、図9に示す実施例における混
合弁(34)の外側にO−リング(41)を設けた場合
を示している。このO−リング(41)は、開閉弁(3
0)の湯流入口(23)、水流入口(24)の外周を囲
うように配設されており、混合弁(34)の摩耗を防止
すると共に、湯または水を単独に吐水する場合に相手側
の水または湯が混入するのを防止するのに役に立ってい
る。
【0026】図11に示すものは、サーモスタット・エ
レメント(42)を内蔵したシリンダー型混合開閉弁を
示している。即ち、開閉弁(30)における開閉用湯流
入口(32)と開閉用水流入口(33)とを軸線方向に
齟齬させて開口し、混合弁(34)に対向させてある。 (43)は作動缶であって、開閉弁(30)を包み込む
ように固定し、作動軸(36)のネジ(44)部を回動
自在に保持するものであり、そのネジ(44)にはネジ
・スライダー(45)が設けられ、このネジ・スライダ
ー(45)と混合弁(34)との間にサーモスタット・
エレメント(42)が配設され混合弁(34)の後部に
はスプリング(46)が設けてある。
【0027】この実施例の作動を説明すれば、作動軸(
36)の端末部に設けられたレバーによって作動軸(3
6)を押し下げると、作動缶(43)は内蔵する全ての
構成と一体となって押し下げられ、摺動案内板(22)
(22)の湯、水流入口(23)(24)に対応する開
閉弁(30)におけるそれぞれの開閉用湯、水流入口(
32)(33)が開口する。次いで、作動軸(36)を
回動すれば、内側に設けてあるネジ(44)が回動し、
これに螺合するネジ・スライダー(45)を上下に移動
することになり、サーモスタット・エレメント(42)
さらには混合弁(34)が連動して移動し、開閉用湯、
水流入口(32)(33)の開度を可逆的に調節開口し
て湯、水それぞれの流入比が決定され、所期の温度を得
ることが出来る。そして、サーモスタット・エレメント
(42)は、使用中における湯、水混合液の温度変化に
対応し、湯、水混合液の温度が設定した温度と相違する
時にはサーモスタット・エレメント(42)が伸縮して
混合弁(34)の位置を移動させ、開閉用湯、水流入口
(32)(33)の開度を可逆的に調整して湯、水混合
液を設定温度に戻すことが出来るようになっている。
【0028】図12〜14は、ディスク型単独用開閉弁
であって、固定側下部ディスク(1)の表面には摺動案
内面(2a)を有し、湯、水流入口(47)を開口して
いる。湯、水の流入口(47)は固定側下部ディスク(
1)の側面に開口した側面流入口(48)に連通してい
る。また、固定側下部ディスク(1)の下面にはシール
パッキン本体(12)が設けられており、これも湯、水
流入口(48)に連通している。可動側上部ディスク(
10)の表面には摺動面(2b)を有し、湯、水流出口
(49)を開口している。これら、固定側下部ディスク
(1)と可動側上部ディスク(10)とを摺動案内面(
2a)と摺鋤面(2b)とを重ね合せて弁ケース(16
)に収納されている。作動軸(50)を介して可動側上
部ディスク(10)を回動させて、可動側上部ディスク
(10)の湯、水流出口(49)を固定側下部ディスク
(1)の湯、水流入口(47)に合せ、または齟齬させ
ることによって、湯、水を流出し、またはそれを停止さ
せることが出来る。
【0029】
【実験例】次ぎに炭素系材料および/または黒鉛系材料
による皮膜の効果について、潤滑剤を全く塗布しない通
常のアルミナセラミックスの摺動面との比較試験の結果
に基づいて述べる。図15〜17に示す単独用開閉弁を
同一構造の基に、炭素系材料と黒鉛系材料をスパッタリ
ングしたものと、していないものとを作り、それらを通
常の水道に取り付けた同一条件によって得ることが出来
たトルク値について見た。その結果を表1〜2に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】先ず、初期において炭素系材料と黒鉛系材
料による皮膜のものが、700g・cmであったのに対
し、アルミナセラミックスのものは1500g・cmで
あって、当初よりおよそ2倍の差が生じ、且つ、炭素系
材料と黒鉛系材料による皮膜のものでは、60万サイク
ルを越え、作動軸のO−リングが摩滅し、トルク測定時
にシャフト自身の倒れを生じ、測定が出来なくなるまで
、最高で1400g・cmになったに過ぎない。一方、
通常のアルミナセラミックスでの当初の1500g・c
mの荷重は、1万サイクルにして1800g・cm、3
万サイクルを経過する前に2000g・cmを越してし
まった。しかも、手での感触的軽重は1500g・cm
を境にすること、また、同じ1500g・cmのトルク
であっても、感触的に全く異質であって、炭素系材料と
黒鉛系材料による皮膜ではザラツキ感がないため200
0g・cmに至るまでどうにか、許容範囲であるに反し
、片や、無垢のアルミナセラミックス材では1750g
・cmで、ザラツキを伴った擦れ音が生じ、かなり重く
感じ、限界を呈する。通常のアルミナセラミックスでは
、アルミナ粒子どうしが、焼成により熔着し合い、平滑
な面どうしを圧迫しながら摺動する程度では、通常的摩
耗によって、鏡面化が進行するのみであり、結果として
、連続測定時のトルクは、鏡面どうしでの摩擦抵抗その
ものが計測されるが、閉止したまま、時間が経過すると
、鏡面化した摺動面と摺動案内面との真空密着現象は顕
著となり、トルクは上昇し、真空密着での最高値に至る
。試験の結果では3分でほぼ最高値の90%に到達して
いることが分かった。つまり、実際での使用状況下では
、閉栓した後、3分程度そのまま放置して置くのは頻繁
にあるし前夜から翌日の朝まで、7〜8時間経過して開
栓することも一般的であり、どうにか、2000g・c
mのトルクは容認出来ても、3万サイクル前に3800
g・cmに到達することになると、使用に耐えなくなる
。一方、炭素系材料と黒鉛系材料をスッパタリングした
ものでは、1万から2万サイクルの間にトルクは200
g・cmの上昇を示し、それ以降については、上限35
0g・cm、下限400g・cmの数値幅を得たが、下
限については、不具合となりにくいし、上限350g・
cmの変化程度では、問題の発生とはならない。しかし
、この間、トルクの測定後、分解して摺動案内面および
摺動面を清浄にし、乾燥させた後、空気中で摺り合わせ
ると、指では動かなくなる程の真空密着現象を呈する。 水栓本体に戻して測定すると、そのトルクは上限400
0g・cmに至り、この面積での真空密着の想定最高値
に至る。しかし、いずれの場合にも、数分、サイクルに
して100回前後の運転で、トルクは正常の値に戻るこ
とを確認した。更に、通常のアルミナセラミックスの場
合と異なり、閉栓状態でいくら時間を経過しても、トル
クの変動は殆どないことも判明した。つまり、分解せず
そのまま使用し続ける限り、時間の経過に関係なく、ト
ルクの上昇はないことになる。つまり、炭素系材料と黒
鉛系材料で摺動案内面、摺動面を形成した開閉弁では、
実際の使用条件にあっては、真空密着現象は発生してい
ないことが理解出来る。
【0033】従来のニューセラミックスを使用した類似
の混合用開閉弁では、真空密着を防ぐためにシリコン・
グリスなどの潤滑剤を欠かすことは出来ないが、使用時
間の経過とともに、潤滑剤が払拭されると、真空密着が
発生し使用に耐えなくなる。また、潤滑剤が払拭した後
も、ある一定期間、真空密着の防止を計るために、摺動
面の粗度を下げているが、データにみる通り、僅かな回
数で鏡面化してしまい、あまり効果はなかった。
【0034】ここで、炭素系材料および/または黒鉛系
材料の効能を解析する。
【0035】試験中の現物を分解して清浄乾燥させ、空
気中で十数回摺りあわせ、真空密着させたまま水栓に戻
すか、清浄乾燥したものを水栓に戻して通水せずに摺動
し、真空密着したことを確認後、通水し1〜2万サイク
ル運転の後、再度分解して摺動案内面、摺動面を分離し
、付着している水を清浄なガラス板に移し自然乾燥の後
、光学顕微鏡により目視すると、黒色の皮膜あるいは微
粉と青緑色や茶色の微粒子を数多く確認することが出来
る。
【0036】また、清浄乾燥したものを空気中で摺動を
繰り返し、真空密着した2枚を剥離し、目視すると油性
性状の黒色の薄膜が観察出来る。これを水で洗い出すよ
うにガラス板に移し、乾燥観察しても黒色の皮膜あるい
は微粉と青緑色や茶色の微粒子を確認出来る。
【0037】即ち、空気中ではこれらの物質は容易な摺
動を阻害する働きをするが、湯水の中にあっては、逆に
潤滑皮膜となり、試験での50〜60万サイクルの間殆
どトルクの変動を見ない有効な機能を持つことを実証し
た。
【0038】これらの物資での皮膜は剥離しても水漏れ
がないよう極めて薄い、有限のものであるが、この試験
では、60万サイクルで、8回分解、洗浄しているので
、その都度、新しく炭素系微粒子と黒鉛系の劈開粉を摺
動案内面、摺動面から剥離、劈開させていることになり
、面の粗れを促進させていたことも推定される。もちろ
ん、両面の擦過傷は、両面を摺動するに際し、微粒子が
表面をえぐることによって生じたものの方が多いであろ
うし、これがまた、新しい介在物となって、トルクの安
定の役割を担うようになることも推察される。
【0039】また、黒鉛系劈開粉と炭素系微粒子が水流
で流され、両面の真空密着を促す時もあり得るが、再度
上記過程を経て、正常に復することが確認出来た。この
ように、一般的な炭素材の摩滅を伴う摩擦抵抗の引き下
げ効果とは全く異なり、劈開した黒鉛系微粉と炭素系微
粒子により水の薄膜を形成促進させ、水との混合の薄膜
の介在させることによる新しい現象の発見を効果的に各
種の開閉弁に応用することが出来たものである。
【0040】その潤滑皮膜のメカニズムについて確認の
ため、空気中で十数回摺動を繰り返し、油性性状の黒色
の薄膜の発生を確認し、再度真空密着させた後、数滴の
水を滴下させ、摺動を繰り返すと真空密着が解除され、
軽く摺動し始めるようになる。通常、アルミナセラミッ
クスはもちろん炭素系材料および/または黒鉛系材料で
も清浄な面は揆水性を示し、水は凝集し、水滴になって
しまう。アルミナセラミックスの摺動面の間に水を介在
させ強く圧迫したまま摺り合わせると、極限にまで薄膜
化するか、排斥され潤滑の用をなさなくなる。これに対
し、黒鉛系材料の劈開した粉末および/または炭素系材
料の微粒子は水の薄膜あるいは水滴と交ぜ合わせ、摺動
すると、水の凝集を止め、薄膜化を促進させ、且つ、潤
滑に有効な膜厚を保つことが容易に目視、確認出来る。 これが、摺動案内面、摺動面に介在し、両面の直接の接
触を防ぎ、トルクの上昇を抑える効果をもたらすことが
判明した。
【0041】これを更にデータに基づいて説明すれば、
60万5千サイクルでの4000g・cmは、シャフト
O−リングの摩滅により、シャフトが測定機に倒れ込み
、測定が出来ない状態以外は、摺動案内面、摺動面を清
浄にし、通水せずに摺り合わせ、真空密着を確認の後測
定したものであるが、28万サイクル強までは、大きな
トルク上昇を見たが、それ以降については、減少傾向に
あり、44万サイクルでは、殆ど真空密着していないこ
とが分かる。これは、真空密着の一番の要因である、油
性性状の黒鉛系材料の劈開粉末の元になる黒鉛系皮膜が
次第に減少し、全体が黒鉛系皮膜で覆われた初期の密着
力程でなくなっているからである。但し、試験後の表面
観察によって、水を薄膜化するには必要量と推定出来る
皮膜の残存を確認した。
【0042】4万6千、13万6千、18万9千、28
万3千の各サイクルでは、大気中では、黒鉛系の劈開し
た油性性状の薄膜が真空密着を助長し、トルクは大幅に
増大したが、通水し、摺動すると、僅かなサイクルで正
常な低いトルクに復帰する。
【0043】図15〜16は、当試験に用いたものの模
式図であり、一軸、同心円での動きであるので、擦過傷
も同心円状に発生しているが、特に常時、接触している
外周の輪郭部で顕著に発生したことを示している。
【0044】
【効果】上述のように、本発明によるときには、平滑な
固定側セラミックス案内板の摺動案内面と平滑な稼動側
セラミックス弁の摺動面との何れか一方または双方を炭
素系材料からなる下層と黒鉛系の薄膜表層からなる2種
の材質で形成し、可動側セラミックス弁を摺動すること
によって、その表層から黒鉛系微粉を劈開させ、黒鉛系
劈開粉によって水の薄膜の形成を促進させることにより
、可動側セラミックス弁の摺動面と固定側セラミックス
の摺動案内面の間に真空密着しないように介在させて、
両材質との水の薄膜を潤滑皮膜とし特に潤滑剤を塗布す
ることなく、湯、水混合用開閉弁、また、湯、水単独開
閉弁が常に、容易に摺動操作が出来る実益を有する。
【0045】さらにまた、本発明によれば、可動側セラ
ミックス弁の摺動面と固定側セラミックスの摺動案内面
との何れか一方または双方を炭素系材料からなる下層と
黒鉛系材料の薄膜表層からなる2種の材質で形成し、可
動側セラミックス弁を摺動することによって、黒鉛系劈
開粉と炭素系微粒子を剥離させ、両材質によって水の薄
膜の形成を促進させることにより、可動側セラミックス
弁の摺動面と固定側セラミックスの摺動案内面の間に真
空密着しないように介在させて、両材質との水の薄膜を
潤滑皮膜とし、特に潤滑剤を塗布することなく、湯、水
混合用開閉弁、また、湯、水単独開閉弁が常に、容易に
摺動操作が出来る実益を有する。
【0046】さらにまた、本発明によれば、固定側セラ
ミックス摺動案内板の平滑な摺動案内面および/または
可動側セラミックス弁の平滑な摺動面を炭素系材料で形
成することにより、それらの摺動摩擦により剥離した炭
素系微粒子が固定側セラミックス摺動案内板の摺動案内
面と可動側セラミックス弁の摺動面との間に介在して、
真空密着を防止し、特に潤滑剤を塗布することなく、湯
、水混合用開閉弁、また、湯、水単独開閉弁が常に容易
に摺動操作が出来る実益を有する。
【0047】さらにまた、本発明による時には、固定側
セラミックス摺動案内板の平滑な摺動案内面および/ま
たは可動側セラミックス弁の平滑な摺動面を炭素系材料
と黒鉛系材料で形成し、そのぬれ性を利用して、両面間
に水の薄膜を形成させ、両面の直接の接触を防止し、水
の薄膜自身を潤滑皮膜とし、特に潤滑剤を塗布すること
なく、湯、水混合用開閉弁、また、湯、水単独開閉弁が
常に容易に摺動操作が出来る実益を有する。
【0048】さらにまた、本発明によれば、固定側セラ
ミックス摺動案内板の平滑な摺動案内面および/または
可動側セラミックス弁の平滑な両面を炭素系材料と黒鉛
系材料で形成することにより、潤滑剤の使用が排除出来
るので、潤滑剤を飲食する恐れを防げる実益を生じる。
【0049】さらにまた、開閉弁の可動側摺動面および
/または固定側摺動案内板の摺動案内面を平滑な鏡面の
仕上げ研磨加工を施し、炭素系、黒鉛系材料をスパッタ
リングすることにより、容易に必要な面粗度と平滑面と
を得ることが出来、改めて、鏡面研磨の加工を施す必要
をなくす実益を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1〜5】ディスク型混合用開閉弁の1実施例を示す
ものであって、図1は固定側下部ディスクの平面図、図
2は固定側下部ディスクの底面図、図3は可動側上部デ
ィスクの平面図、図4は固定側下部ディスクに可動側上
部ディスクを重ね合わせた状態を示す平面図、図5は、
図4のA−A線断面図である。
【図6〜8】ディスク型混合用開閉弁における他の実施
例を示し、図6は固定側下部ディスクの平面図、図7は
可動側上部ディスクの平面図、図8は固定側下部ディス
クに可動側上部ディスクを重ね合わせた状態を示す縦断
側面図である。
【図9】シリンダー型混合開閉弁の縦断側面図である。
【図10】シリンダー型混合用開閉弁における他の実施
例を示す横断面図である。
【図11】サーモスタット・エレメントを内蔵するシリ
ンダー型混合用開閉弁の縦断側面図である。
【図12〜14】ディスク型単独用開閉弁の1実施例を
示すものであって、図12は、可動側上部ディスクの平
面図、図13は、固定側下部ディスクの底面図、図14
は、固定側下部ディスクに可動側上部ディスクを重ね合
  わせた状態を示す縦断側面図である。
【図15〜17】実験に使用したディスク型単独用開閉
弁を示し、図15は可動側上部ディスクの平面図、図1
6は固定側下部ディスクの底面図、図17は固定側下部
ディスクに可動側上部ディスクを重ね合わせた状態を示
す縦断側面図である。
【符合の説明】
(1)は固定側下部ディスク、(2a)は摺動案内面、
(2b)は摺動面、(3a)(3b)は湯流入口、(4
a)(4b)は水流入口、(5a)(5b)は混合水出
入口、(6)は段凹部、(8)はパッキン挿入凹部、(
9)は混合水出口パッキン挿入凹部、(10)は可動側
上部ディスク、(11)は混合室、(12)はシールパ
ッキン本体、(13)は固定側下部ディスクシール、(
14)は水栓本体シール、(15)は弁ケース、(16
)は外側面パッキン、(17)はシリンダー、(18)
は外圧遮断円筒、(19)は溝、(20)はO−リング
、(21)は湯水分離O−リング、(22)は摺動案内
板、(23)は湯流入口、(24)は水流入口、(25
)は水密用O−リング、(26)は摺動案内面、(27
)は摺動面、(28)は流出口、(29)はホルダー、
(30)は開閉弁、(31)は開口、(32)は開閉用
湯流入口、(33)は開閉用水流入口、(34)は混合
弁、(35)は混合切り欠き、(36)は作動軸、(3
7)は混合水出口、(38)はスラストワッシャー、(
39)はスリット、(40)は潤滑シール、(41)は
O−リング、(42)はサーモスタット・エレメント、
(43)は作動缶、(44)はネジ、(45)はネジス
ライダー、(46)はスプリング、(47)は湯  、
水流入口、(48)は側面流入口、(49)は湯、水流
出口、(50)は作動軸。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  可動部材の摺動面と開閉用固定部材の
    摺動案内面との何れか一方または双方に黒鉛系材料から
    なる表層を形成し、開閉用可動部材を摺動することによ
    って、その表層から黒鉛系微粉を劈開させ、黒鉛系微粉
    によって水の薄膜の形成を促進させ、黒鉛系劈開粉と水
    との薄膜を開閉用可動部材の摺動面と開閉用固定部材の
    摺動案内面の間に真空密着しないように介在させて、開
    閉用可動部材の摺動を容易ならしめたことを特徴とする
    湯、水の開閉弁。
  2. 【請求項2】  開閉用可動部材の摺動面と開閉用固定
    部材の摺動案内面との何れか一方また双方に炭素系材料
    からなる表層を形成し、開閉用可動部材を摺動すること
    によって、その表層から炭素系微粒子を折出させ、炭素
    系微粒子により水の薄膜の形成を促進させ、炭素系微粒
    子と水との薄膜を開閉用可動部材の摺動面と開閉用固定
    部材の摺動案内面の間に真空密着しないように介在させ
    て、開閉用可動部材の摺動を容易ならしめたことを特徴
    とする湯、水の開閉弁。
  3. 【請求項3】  開閉用可動部材の摺動面と開閉用固定
    部材の摺動案内面との何れか一方また双方に炭素系材料
    、黒鉛系材料による表層を形成し、開閉用可動部材を摺
    動することによってその表層から黒鉛系微粉を劈開させ
    、黒鉛系微粉によって、水の薄膜の形成を促進させ、黒
    鉛系劈開粉と水との薄膜を開閉用可動部材の摺勤面と開
    閉用固定部材の摺動案内面の間に真空密着しないように
    介在させて、開閉用可動部材の摺動を容易ならしめたこ
    とを特徴とする湯、水の開閉弁。
  4. 【請求項4】  開閉用可動部材の摺動面と開閉用固定
    部材の摺動案内面との何れか一方または双方に炭素系材
    料、黒鉛系材料による表層を形成し、開閉用可動部材を
    摺動することによって、その表層から黒鉛系微粉と炭素
    系微粒子を劈開、析出させ、それらの材料により水の薄
    膜の形成を促進させ、それらの材料と水との薄膜を開閉
    用可動部材の摺動面と開閉用固定部材の摺動案内面との
    間に真空密着しないように介在させて、開閉用部材の摺
    動を容易にしたことを特徴とする湯、水の開閉弁。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08200526A (ja) * 1995-01-23 1996-08-06 Sanei Suisen Seisakusho:Kk シングルレバー式の混合栓
JPH09303576A (ja) * 1996-05-14 1997-11-25 Ngk Spark Plug Co Ltd セラミックバルブ
WO2004016973A1 (ja) * 2002-08-19 2004-02-26 Toto Ltd. ディスク式バルブ

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