JPH04302436A - 薄膜半導体素子及びその製造方法 - Google Patents

薄膜半導体素子及びその製造方法

Info

Publication number
JPH04302436A
JPH04302436A JP8899191A JP8899191A JPH04302436A JP H04302436 A JPH04302436 A JP H04302436A JP 8899191 A JP8899191 A JP 8899191A JP 8899191 A JP8899191 A JP 8899191A JP H04302436 A JPH04302436 A JP H04302436A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
substrate
thin film
metal
gate electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8899191A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Kamata
英樹 鎌田
Yayoi Yuzawa
湯沢 やよい
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Casio Computer Co Ltd filed Critical Casio Computer Co Ltd
Priority to JP8899191A priority Critical patent/JPH04302436A/ja
Publication of JPH04302436A publication Critical patent/JPH04302436A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Chemically Coating (AREA)
  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁性基板上に少なく
とも下部電極と半導体層と上部電極とを積層した薄膜半
導体素子及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】薄膜トランジスタまたは薄膜ダイオード
等の薄膜半導体素子は、一般に、ガラス等からなる絶縁
性基板上に形成されている。
【0003】上記薄膜トランジスタは、ゲート電極とゲ
ート絶縁膜と半導体層とソース,ドレイン電極とを積層
した構成となっており、薄膜ダイオードは、ベース電極
とP−I−N接合またはP−N接合構造の半導体層と上
部電極とを積層した構成となっている。
【0004】図5は従来の薄膜トランジスタの断面図で
あり、ここでは逆スタガー型のものを示している。
【0005】図5において、1はガラスからなる絶縁性
基板であり、逆スタガー型薄膜トランジスタの下部電極
であるゲート電極2Gは、上記基板1上に形成されてい
る。このゲート電極2Gは、ガラス基板1との密着性が
よい、Cr (クロム),Ta(タンタル),Ta −
Mo (モリブデン)合金等の金属で形成されている。
【0006】このゲート電極2Gは配線部(図示せず)
を有しており、この配線部も上記金属で形成されている
【0007】そして、上記ゲート電極2Gは、基板1上
に形成したSi N(窒化シリコン)等からなるゲート
絶縁膜3で覆われており、このゲート絶縁膜3の上には
、上記ゲート電極2Gに対向させて、a−Si (アモ
ルファスシリコン)からなるi型半導体層4が形成され
ている。
【0008】このi型半導体層4の両側部の上には、不
純物をドープしたn型のa−Si からなるn型半導体
層5を介して、逆スタガー型薄膜トランジスタの上部電
極であるソース電極6Sおよびドレイン電極6Dが形成
されている。このソース,ドレイン電極6S,6Dは、
上記n型半導体層5とのオーミックコンタクト性がよい
、Cr ,Cu (銅)等の金属で形成されている。
【0009】この薄膜トランジスタは、アクティブマト
リックス液晶表示素子の能動素子や、各種電子回路のス
イッチング素子等に用いられており、例えば上記液晶表
示素子においては、上記薄膜トランジスタのゲート電極
2Gの配線部は走査ラインとされ、ドレイン電極6Dの
配線部(図示せず)はデータラインとされ、ソース電極
6Sは画素電極に接続されている。
【0010】図6は上記薄膜トランジスタの製造工程図
であり、この薄膜トランジスタは次のような工程で製造
されている。
【0011】[工程1]まず、図6(a)に示すように
、基板1上に、Cr ,Ta ,Ta −Mo 合金等
をスパッタリング法により堆積させて、ゲート電極用金
属膜2を成膜する。
【0012】[工程2]次に、図6(b)に示すように
、上記ゲート電極用金属膜2の上に、フォトリソグラフ
ィ法によって、ゲート電極2Gとその配線部の形状に応
じたパターンのレジストマスク7を形成する。
【0013】[工程3]次に、ゲート電極用金属膜2を
エッチングによりパターニングして、図6(c)に示す
ようにゲート電極2Gとその配線部を形成し、この後上
記レジストマスク7を剥離する。
【0014】[工程4]次に、図6(d)に示すように
、基板1上にゲート絶縁膜3と、i型半導体層4と、n
型半導体層5とをプラズマCVD法により順次堆積させ
、次いでその上に、Cr ,Cu 等をスパッタリング
法により堆積させて、ソース,ドレイン電極用金属膜6
を成膜する。
【0015】[工程5]次に、図6(e)に示すように
、上記ソース,ドレイン電極用金属膜6とn型半導体層
5およびi型半導体層4をフォトリソグラフィ法により
薄膜トランジスタの外形にパターニングし、さらにソー
ス,ドレイン電極用金属膜6のチャンネル領域対応部分
をエッチング除去してこの金属膜6をソース電極6Sと
ドレイン電極6Dとに分離するとともに、上記n型半導
体層5のチャンネル領域対応部分をエッチング除去して
薄膜トランジスタを完成する。
【0016】なお、上記逆スタガー型の薄膜トランジス
タには、i型半導体層4のチャンネル領域の上に、n型
半導体層5のチャンネル領域対応部分をエッチングする
際にi型半導体層4を保護するブロッキング絶縁膜を設
けているものもあり、このブロッキング絶縁膜を有する
薄膜トランジスタは、ゲート絶縁膜3の上にi型半導体
層4とブロッキング絶縁膜とを順次成膜し、上記ブロッ
キング絶縁膜をパターニングした後に、n型半導体層5
とソース,ドレイン電極用金属膜6とを成膜してこれら
をパターニングする製造工程で製造されている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の薄膜トランジスタは、その下部電極であるゲート電
極2Gを、基板1との密着性がよいCr ,Ta ,T
a −Mo 合金等で形成しているため、ゲート電極2
Gの抵抗が高く、したがって、ゲート電極2Gの配線部
の長さが長いほど、配線部での電圧降下が大きくなる。
【0018】このため、例えば大画面のアクティブマト
リックス液晶表示素子の能動素子に上記薄膜トランジス
タを用いると、ゲート電極2Gの配線部での電圧降下に
より走査信号が遅れてゲート電極2Gに印加され、高時
分割駆動したときの表示品質が悪くなる。
【0019】しかも、従来は、上記ゲート電極2Gを、
上述した製造方法のように、基板1上にゲート電極用金
属膜2をスパッタリング法により成膜して、この金属膜
2をパターニングする方法で形成しているため、上記金
属膜2の成膜に大掛かりなスパッタ装置を必要とする。 また、スパッタリング法による金属膜2の成膜では、成
膜に時間がかかるだけでなく、成膜処理量も限られる。
【0020】このため、上記従来の薄膜トランジスタは
、その下部電極であるゲート電極2Gの形成に要する成
膜装置の設備費が高いだけでなく、その形成能率も悪く
、したがって薄膜トランジスタの製造コストが高くなっ
てしまうという問題ももっていた。
【0021】なお、ここでは、逆スタガー型の薄膜トラ
ンジスタについて説明したが、上記のような問題は、他
の構造の薄膜トランジスタや薄膜ダイオードにおいても
同様である。
【0022】すなわち、従来の薄膜半導体素子では、そ
の下部電極(逆スタガー型または逆コプラナー型の薄膜
トランジスタではゲート電極、スタガー型またはコプラ
ナー型の薄膜トランジスタではソース,ドレイン電極、
薄膜ダイオードではベース電極)およびその配線部を、
基板との密着性がよい金属(Cr ,Ta ,Ta −
Mo合金等)で形成しているため、下部電極の抵抗が高
くてその配線部での電圧降下が大きいし、また上記下部
電極となる金属膜をスパッタリング法によって成膜して
いるため、薄膜半導体素子の製造コストが高くなる。
【0023】本発明の目的は、基板に対する下部電極の
密着性は十分に確保しながら、下部電極の抵抗を小さく
することができ、しかも上記下部電極を、簡単な成膜装
置でしかも能率よく形成して製造コストを低減すること
ができる、薄膜半導体素子を提供するとともに、あわせ
てその製造方法を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜半導体素子
は、絶縁性基板上に形成する下部電極を、前記基板との
密着性がよい金属の無電界メッキ膜からなる下地膜と、
低抵抗金属の無電界メッキ膜からなる上層膜との二層膜
としたことを特徴とするものである。
【0025】また、本発明の薄膜半導体素子の製造方法
は、少なくとも、前記下部電極の形成工程と、前記半導
体層の形成工程と、前記上部電極の形成工程とを有し、
かつ前記下部電極は、前記基板上にこの基板面を下部電
極の形成領域を除いて覆うレジストマスクを形成する工
程と、この後前記基板上にこの基板との密着性がよい下
地金属と低抵抗金属とを順次無電界メッキにより堆積さ
せる工程と、この後前記レジストマスクを剥離して、前
記基板上に、前記下地金属の無電界メッキ膜を下地膜と
し前記低抵抗金属の無電界メッキ膜を上層膜とする下部
電極を残す工程とで形成することを特徴とするものであ
る。
【0026】
【作用】本発明の薄膜半導体素子によれば、その下部電
極を、基板との密着性がよい金属の下地膜と低抵抗金属
からなる上層膜との二層膜としているため、この下部電
極の基板との密着性はよいし、また下部電極の抵抗も低
い。
【0027】そして、この薄膜半導体素子では、上記下
部電極の下地膜と上層膜とをいずれも無電界メッキ膜と
しており、無電界メッキ膜は、メッキ浴に基板を浸漬す
るだけで成膜できるし、その成膜時間も短時間ですみ、
また一度に大量の基板に対する成膜処理を行うことが可
能である。したがって、上記無電界メッキ膜からなる下
部電極は、簡単な成膜装置でしかも能率よく形成できる
【0028】また、本発明の薄膜半導体素子の製造方法
では、基板上にレジストマスクを形成しておいて、この
基板上に下地金属と低抵抗金属とを順次無電界メッキに
より堆積させ、この後前記レジストマスクを剥離して、
基板上に前記下地金属と低抵抗金属の無電界メッキ膜か
らなる下部電極を残す方法で薄膜半導体素子の下部電極
を形成しているため、上記無電界メッキ膜を下部電極の
形状にパターニングするエッチング工程は不要である。
【0029】
【実施例】(第1の実施例)以下、本発明の第1の実施
例を図1および図2を参照して説明する。図1はこの実
施例の薄膜半導体素子の断面図であり、この薄膜半導体
素子は、逆スタガー型の薄膜トランジスタである。
【0030】図1において、11はガラスからなる絶縁
性基板であり、薄膜トランジスタの下部電極であるゲー
ト電極12Gは、上記基板11上に形成されている。
【0031】このゲート電極12Gは、ガラス基板1と
の密着性がよいNi (ニッケル),Cr ,Ta ,
Ta −Mo 合金等の金属の無電界メッキ膜からなる
下地膜12aと、Au (金),Cu 等の低抵抗金属
の無電界メッキ膜からなる上層膜12bとの二層膜とさ
れており、このゲート電極12Gの配線部(図示せず)
も、上記下地膜12aと上層膜12bとで形成されてい
る。
【0032】上記ゲート電極12Gは、基板11上に形
成したSi N等からなるゲート絶縁膜13で覆われて
おり、このゲート絶縁膜13の上には、上記ゲート電極
12Gに対向させて、a−Si からなるi型半導体層
14が形成されている。
【0033】このi型半導体層14の両側部の上には、
n型不純物をドープしたa−Si からなるn型半導体
層15を介して、ソース電極16Sおよびドレイン電極
16Dが形成されている。なお、このソース,ドレイン
電極16S,16Dは、上記n型半導体層15とのオー
ミックコンタクト性がよい、Cr ,Cu 等の金属で
形成されている。
【0034】次に、上記薄膜トランジスタの製造方法を
説明する。
【0035】図2は上記薄膜トランジスタの製造工程図
であり、この薄膜トランジスタは次のような工程で製造
されている。
【0036】[工程1]まず、図2(a)に示すように
、基板11上に、この基板面を上記ゲート電極12Gと
その配線部の形成領域を除いて覆うレジストマスク17
を形成する。
【0037】[工程2]次に、上記基板11面のレジス
トマスク17で覆われていない部分(ゲート電極とその
配線部の形成領域)に活性化処理を施し、この後図2(
a)に示すように、上記基板11上にこの基板11との
密着性がよい下地金属と、低抵抗金属とを、順次無電界
メッキにより堆積させて、上記下地金属からなる下地膜
12aと、上記低抵抗金属からなる上層膜12bとの二
層膜を成膜する。
【0038】上記下地金属と低抵抗金属の無電界メッキ
は、2つのメッキ槽を用い、上記レジストマスク17を
形成した基板11を、第1のメッキ槽内の下地金属のメ
ッキ浴と、第2のメッキ槽内の低抵抗金属槽のメッキ浴
とに順次浸漬して行なう。
【0039】この無電界メッキは、メッキ浴に基板11
を浸漬するだけで行なえるため、上記下地膜12aと上
層膜12bは、2つのメッキ槽からなる簡単な成膜装置
で成膜できるし、その成膜時間も、スパッタリング法に
比べてはるかに短時間ですみ、また一度に大量の基板に
対する成膜処理を行うことができる。
【0040】なお、上記上層膜12bは、下地膜12a
との密着性がよい金属で形成するのが望ましい。この下
地膜12aと上層膜12bとの金属の組合わせとしては
、例えば、Ni (下地膜)とAu (上層膜)、Cr
 (下地膜)とCu (上層膜)等の組合わせがある。
【0041】また、上記下地膜12aと上層膜12bの
膜厚は、使用する金属に応じて選べばよく、例えば下地
膜12aと上層膜12bをNi とAu で形成する場
合は、下地膜12aの膜厚を 100〜800nm 、
上層膜12bの膜厚を50〜200nm 程度に選べば
よい。
【0042】[工程3]次に、上記レジストマスク17
を剥離し、図2(c)に示すように、基板11上に、上
記下地膜12aと上層膜12bとからなるゲート電極1
2Gとその配線部を残す。
【0043】なお、上記下地金属と低抵抗金属の無電界
メッキ膜は、レジストマスク17の表面にも堆積してい
ることがあるが、このレジストマスク17の表面のメッ
キ膜は、レジストマスク17の剥離によって除去される
【0044】[工程4]次に、図2(d)に示すように
、基板11上にゲート絶縁膜13と、i型半導体層14
と、n型半導体層15とをプラズマCVD法により順次
堆積させ、次いでその上に、Cr ,Cu 等をスパッ
タリング法により堆積させて、ソース,ドレイン電極用
金属膜16を成膜する。
【0045】[工程5]次に、図2(e)に示すように
、上記ソース,ドレイン電極用金属膜16とn型半導体
層15およびi型半導体層14をフォトリソグラフィ法
により薄膜トランジスタの外形にパターニングし、さら
にソース,ドレイン電極用金属膜16のチャンネル領域
対応部分をエッチング除去してこの金属膜16をソース
電極16Sとドレイン電極16Dとに分離するとともに
、上記n型半導体層15のチャンネル領域対応部分をエ
ッチング除去して薄膜トランジスタを完成する。
【0046】上記薄膜トランジスタは、その下部電極で
あるゲート電極12Gを、基板11との密着性がよい金
属の下地膜12aと低抵抗金属からなる上層膜12bと
の二層膜としているため、このゲート電極12Gの基板
11との密着性はよいし、また下部電極12Gの抵抗も
低い。
【0047】したがって、この薄膜トランジスタによれ
ば、ゲート電極12Gの配線部の長さが長くても、配線
部での電圧降下が小さいから、例えば大画面のアクティ
ブマトリックス液晶表示素子の能動素子に上記薄膜トラ
ンジスタを用いれば、ゲート電極12Gの配線部での電
圧降下による走査信号の遅れを小さくして、高時分割駆
動したときの表示品質を向上させることができる。
【0048】そして、上記薄膜トランジスタでは、上記
ゲート電極12Gの下地膜12aと上層膜12bとをい
ずれも無電界メッキ膜としているため、このゲート電極
12Gは、簡単な成膜装置でしかも能率よく形成するこ
とができる。
【0049】すなわち、無電界メッキ膜は、メッキ浴に
基板を浸漬するだけで成膜できるため、上記ゲート電極
12Gの下地膜12aと上層膜12bとは、2つのメッ
キ槽からなる簡単な成膜装置で成膜できるし、またその
成膜時間も短時間ですみ、さらに一度に大量の基板に対
する成膜処理を行うことが可能である。
【0050】したがって、上記実施例の薄膜トランジス
タによれば、基板11に対するゲート電極12Gの密着
性は十分に確保しながら、このゲート電極12Gの抵抗
を小さくすることができ、しかも上記ゲート電極12G
を簡単な成膜装置でしかも能率よく形成して、製造コス
トを低減することができる。
【0051】また、上記実施例の製造方法では、薄膜ト
ランジスタの下部電極であるゲート電極12Gを、基板
11上にレジストマスク17を形成しておいて、この基
板11上に下地金属と低抵抗金属とを順次無電界メッキ
により堆積させ、この後前記レジストマスク17を剥離
して、基板11上に前記下地金属と低抵抗金属の無電界
メッキ膜からなるゲート電極12Gを残す方法で形成し
ているため、上記無電界メッキ膜をゲート電極12Gの
形状にパターニングするエッチング工程は不要である。
【0052】そして、この製造方法では、ゲート電極1
2Gの下地膜12aと上層膜12bを、簡単な成膜装置
で短時間に成膜できるとともに大量処理の可能な無電界
メッキにより成膜し、しかも上記ゲート電極12Gをエ
ッチング工程を用いずに形成しているため、上記薄膜ト
ランジスタを、低コストに製造することができる。
【0053】(第2の実施例)次に、本発明の第2の実
施例を図3および図4を参照して説明する。
【0054】図3はこの実施例の薄膜半導体素子の断面
図であり、この薄膜半導体素子も、逆スタガー型の薄膜
トランジスタである。
【0055】この実施例は、基板11面に、薄膜トラン
ジスタの下部電極であるゲート電極12Gとその配線部
(図示せず)の形状に対応する平面形状で、かつ上記ゲ
ート電極12Gの膜厚とほぼ同じ深さの凹部11aを形
成し、この凹部11a内に上記ゲート電極12Gとその
配線部を形成したものである。
【0056】このゲート電極12Gとその配線部も、上
記第1の実施例と同様に、ガラス基板1との密着性がよ
い金属の無電界メッキ膜からなる下地膜12aと、低抵
抗金属の無電界メッキ膜からなる上層膜12bとの二層
膜とされている。
【0057】なお、この実施例の薄膜トランジスタは、
基板11面に形成した凹部11a内にゲート電極12G
とその配線部を形成した以外の構成は、上記第1の実施
例と同じであるから、その説明は図に同符号を付して省
略する。
【0058】図4は上記薄膜トランジスタの製造工程図
であり、この薄膜トランジスタは次のような工程で製造
されている。
【0059】[工程1]まず、図4(a)に示すように
、基板11上に、フォトリソグラフィ法によって、基板
11面を上記ゲート電極12Gとその配線部の形成領域
を除いて覆うレジストマスク17を形成する。
【0060】[工程2]次に、図4(b)に示すように
、上記基板11面のレジストマスク17で覆われていな
い部分をエッチングし、この部分に、ゲート電極12G
の膜厚とほぼ同じ深さの凹部11aを形成する。
【0061】なお、例えばゲート電極12Gの下地膜1
2aと上層膜12bをNi とAu で形成する場合は
、下地膜12aの膜厚を 100〜800nm 、上層
膜12bの膜厚を50〜200nm 程度に選べばよい
ため、上記凹部11aは、 150〜1000nmの深
さに形成すればよい。
【0062】[工程3]次に、図4(c)に示すように
、上記レジストマスク17を残したまま、上記基板11
の凹部11aの底面上に、基板11との密着性がよい下
地金属と、低抵抗金属とを、順次無電界メッキにより堆
積させて、上記下地金属からなる下地膜12aと、上記
低抵抗金属からなる上層膜12bとの二層膜を成膜する
【0063】この下地金属と低抵抗金属の無電界メッキ
は、上記第1の実施例と同様に、2つのメッキ槽を用い
、基板11を第1のメッキ槽内の下地金属のメッキ浴と
、第2のメッキ槽内の低抵抗金属槽のメッキ浴とに順次
浸漬して行なう。
【0064】[工程4]次に、上記レジストマスク17
を剥離し、図4(d)に示すように、基板11の凹部1
1a内に、上記下地膜12aと上層膜12bとからなる
ゲート電極12Gとその配線部を残す。
【0065】[工程5]次に、図4(e)に示すように
、基板11上にゲート絶縁膜13と、i型半導体層14
と、n型半導体層15とを順次堆積させ、次いでその上
にソース,ドレイン電極用金属膜16を成膜する。
【0066】[工程6]次に、図4(f)に示すように
、上記ソース,ドレイン電極用金属膜16とn型半導体
層15およびi型半導体層14を薄膜トランジスタの外
形にパターニングし、さらにソース,ドレイン電極用金
属膜16のチャンネル領域対応部分をエッチング除去し
てこの金属膜16をソース電極16Sとドレイン電極1
6Dとに分離するとともに、上記n型半導体層15のチ
ャンネル領域対応部分をエッチング除去して薄膜トラン
ジスタを完成する。
【0067】この実施例の薄膜トランジスタも、その下
部電極であるゲート電極12Gを、基板11との密着性
がよい金属の無電界メッキ膜からなる下地膜12aと、
低抵抗金属の無電界メッキ膜からなる上層膜12bとの
二層膜としているため、上記第1の実施例の薄膜トラン
ジスタと同様に、基板11に対するゲート電極12Gの
密着性は十分に確保しながら、このゲート電極12Gの
抵抗を小さくすることができ、しかも上記ゲート電極1
2Gを簡単な成膜装置でしかも能率よく形成して、製造
コストを低減することができる。
【0068】しかも、この実施例では、基板11面に、
ゲート電極12Gの膜厚とほぼ同じ深さの凹部11aを
形成し、この凹部11a内にゲート電極12Gとその配
線部を形成しているため、ゲート電極12Gの上面は基
板11面とほぼ面一であり、したがって、ゲート絶縁膜
13の成膜時に、このゲート絶縁膜13を、その全域に
わたって均一な厚さに堆積させることができる。
【0069】したがって、この実施例によれば、基板上
にゲート電極が突出している薄膜トランジスタのように
、ゲート絶縁膜の膜厚がゲート電極周囲のエッジ部に対
応する部分で薄くなって、この部分の絶縁破壊強度が低
下することはなく、したがって薄膜トランジスタの信頼
性を向上させることができる。
【0070】また、上記実施例の製造方法においても、
基板11上にレジストマスク17を形成しておいて、下
地金属と低抵抗金属とを順次無電界メッキにより堆積さ
せ、この後前記レジストマスク17を剥離して、基板1
1上に前記下地金属と低抵抗金属の無電界メッキ膜から
なるゲート電極12Gを残す方法でゲート電極12Gを
形成しているため、上記無電界メッキ膜をゲート電極1
2Gの形状にパターニングするエッチング工程は不要で
ある。
【0071】そして、この製造方法でも、ゲート電極1
2Gの下地膜12aと上層膜12bを、簡単な成膜装置
で短時間に成膜できるとともに大量処理の可能な無電界
メッキにより成膜しているため、上記薄膜トランジスタ
を、低コストに製造することができる。
【0072】ただし、上記製造方法では、基板11面に
上記凹部11aを形成するためのエッチング工程が必要
であるが、この凹部11aを形成するエッチングは、ゲ
ート電極12Gとなる無電界メッキ膜の成膜領域を規制
するレジストマスク17を利用して行なえるから、レジ
ストマスクの形成工程が増加することはない。
【0073】(本発明の他の適用例)なお、上記第1お
よび第2の実施例は、i型半導体層14のチャンネル領
域の上にブロッキング絶縁膜を設けた薄膜トランジスタ
にも適用できるもので、その場合は、ゲート絶縁膜13
の上にi型半導体層14とブロッキング絶縁膜とを順次
成膜し、上記ブロッキング絶縁膜をパターニングした後
に、n型半導体層15とソース,ドレイン電極用金属膜
16とを成膜してこれらをパターニングする製造工程で
薄膜トランジスタを製造すればよい。
【0074】また、本発明は、逆スタガー型の薄膜トラ
ンジスタに限らず、他の構造の薄膜トランジスタや薄膜
ダイオード等の薄膜半導体素子にも適用できるもので、
これら薄膜半導体素子においても、基板上に形成する下
部電極(逆コプラナー型薄膜トランジスタではゲート電
極、スタガー型またはコプラナー型薄膜トランジスタで
はソース,ドレイン電極、薄膜ダイオードではベース電
極)を、基板との密着性がよい金属の無電界メッキ膜か
らなる下地膜と、低抵抗金属の無電界メッキ膜からなる
上層膜との二層膜とすれば、上記実施例と同様な効果を
得ることができる。
【0075】
【発明の効果】本発明の薄膜半導体素子によれば、絶縁
性基板上に形成する下部電極を、前記基板との密着性が
よい金属の無電界メッキ膜からなる下地膜と、低抵抗金
属の無電界メッキ膜からなる上層膜との二層膜としてい
るため、基板に対する下部電極の密着性は十分に確保し
ながら、下部電極の抵抗を小さくすることができ、しか
も上記下部電極を、簡単な成膜装置でしかも能率よく形
成して製造コストを低減することができる。
【0076】また、本発明の薄膜半導体素子の製造方法
によれば、基板上にレジストマスクを形成しておいて、
この基板上に下地金属と低抵抗金属とを順次無電界メッ
キにより堆積させ、この後前記レジストマスクを剥離し
て、基板上に前記下地金属と低抵抗金属の無電界メッキ
膜からなる下部電極を残す方法で薄膜半導体素子の下部
電極を形成しているため、上記無電界メッキ膜を下部電
極の形状にパターニングするエッチング工程は不要であ
るし、また下部電極の下地膜と上層膜を、簡単な成膜装
置で短時間に成膜できるとともに大量処理の可能な無電
界メッキにより成膜しているため、上記薄膜半導体素子
を低コストに製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す薄膜トランジスタ
の断面図。
【図2】上記薄膜トランジスタの製造工程図。
【図3】本発明の第2の実施例を示す薄膜トランジスタ
の断面図。
【図4】上記薄膜トランジスタの製造工程図。
【図5】従来の薄膜トランジスタの断面図。
【図6】上記薄膜トランジスタの製造工程図。
【符号の説明】
11…基板、12G…ゲート電極、12a…下地膜、1
2b…上層膜、13…ゲート絶縁膜、14…i型半導体
層、15…n型半導体層、16S…ソース電極、16D
…ドレイン電極、17…レジストマスク。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性基板上に少なくとも下部電極と半導
    体層と上部電極とを積層した薄膜半導体素子において、
    前記基板上に形成する下部電極を、前記基板との密着性
    がよい金属の無電界メッキ膜からなる下地膜と、低抵抗
    金属の無電界メッキ膜からなる上層膜との二層膜とした
    ことを特徴とする薄膜半導体素子。
  2. 【請求項2】絶縁性基板上に少なくとも下部電極と半導
    体層と上部電極とを積層した薄膜半導体素子の製造方法
    において、少なくとも、前記下部電極の形成工程と、前
    記半導体層の形成工程と、前記上部電極の形成工程とを
    有し、かつ前記下部電極は、前記基板上にこの基板面を
    下部電極の形成領域を除いて覆うレジストマスクを形成
    する工程と、この後前記基板上にこの基板との密着性が
    よい下地金属と低抵抗金属とを順次無電界メッキにより
    堆積させる工程と、この後前記レジストマスクを剥離し
    て、前記基板上に、前記下地金属の無電界メッキ膜を下
    地膜とし前記低抵抗金属の無電界メッキ膜を上層膜とす
    る下部電極を残す工程と、で形成することを特徴とする
    薄膜半導体素子の製造方法。
JP8899191A 1991-03-29 1991-03-29 薄膜半導体素子及びその製造方法 Pending JPH04302436A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8899191A JPH04302436A (ja) 1991-03-29 1991-03-29 薄膜半導体素子及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8899191A JPH04302436A (ja) 1991-03-29 1991-03-29 薄膜半導体素子及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04302436A true JPH04302436A (ja) 1992-10-26

Family

ID=13958276

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8899191A Pending JPH04302436A (ja) 1991-03-29 1991-03-29 薄膜半導体素子及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04302436A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0818058A (ja) * 1994-06-27 1996-01-19 Furontetsuku:Kk 薄膜トランジスタアレイおよび液晶表示装置
WO2004093198A1 (en) * 2003-04-11 2004-10-28 Applied Materials, Inc. Methods to form metal lines using selective electrochemical deposition
JP2006185789A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Seiko Epson Corp デバイスの製造方法、デバイス、有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス装置
JP2009062609A (ja) * 2007-08-15 2009-03-26 Sankyo Kasei Co Ltd 成形回路部品の製造方法
WO2009128372A1 (ja) * 2008-04-15 2009-10-22 株式会社アルバック 薄膜トランジスタ、薄膜トランジスタの製造方法
WO2009131035A1 (ja) * 2008-04-25 2009-10-29 株式会社アルバック 薄膜トランジスタの製造方法、薄膜トランジスタ
WO2011045956A1 (ja) * 2009-10-16 2011-04-21 シャープ株式会社 半導体装置、それを備えた表示装置、および半導体装置の製造方法
WO2016068224A1 (ja) * 2014-10-31 2016-05-06 Jsr株式会社 親撥材を用いた薄膜トランジスタ、mos電界効果トランジスタおよびそれらの製造方法

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0818058A (ja) * 1994-06-27 1996-01-19 Furontetsuku:Kk 薄膜トランジスタアレイおよび液晶表示装置
WO2004093198A1 (en) * 2003-04-11 2004-10-28 Applied Materials, Inc. Methods to form metal lines using selective electrochemical deposition
US6887776B2 (en) 2003-04-11 2005-05-03 Applied Materials, Inc. Methods to form metal lines using selective electrochemical deposition
JP2006185789A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Seiko Epson Corp デバイスの製造方法、デバイス、有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス装置
JP2009062609A (ja) * 2007-08-15 2009-03-26 Sankyo Kasei Co Ltd 成形回路部品の製造方法
JP5282085B2 (ja) * 2008-04-15 2013-09-04 株式会社アルバック 薄膜トランジスタ、薄膜トランジスタの製造方法
WO2009128372A1 (ja) * 2008-04-15 2009-10-22 株式会社アルバック 薄膜トランジスタ、薄膜トランジスタの製造方法
WO2009131035A1 (ja) * 2008-04-25 2009-10-29 株式会社アルバック 薄膜トランジスタの製造方法、薄膜トランジスタ
US8299529B2 (en) 2008-04-25 2012-10-30 Ulvac, Inc. Method for producing thin film transistor and thin film transistor
JP5282086B2 (ja) * 2008-04-25 2013-09-04 株式会社アルバック 薄膜トランジスタの製造方法、薄膜トランジスタ
WO2011045956A1 (ja) * 2009-10-16 2011-04-21 シャープ株式会社 半導体装置、それを備えた表示装置、および半導体装置の製造方法
WO2016068224A1 (ja) * 2014-10-31 2016-05-06 Jsr株式会社 親撥材を用いた薄膜トランジスタ、mos電界効果トランジスタおよびそれらの製造方法
JPWO2016068224A1 (ja) * 2014-10-31 2017-08-17 Jsr株式会社 親撥材を用いた薄膜トランジスタ、mos電界効果トランジスタおよびそれらの製造方法
US10032920B2 (en) 2014-10-31 2018-07-24 Jsr Corporation Thin film transistor and MOS field effect transistor that include hydrophilic/hydrophobic material, and methods for manufacturing the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2731040B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US7276732B2 (en) Thin film transistor array panel
KR101480004B1 (ko) 표시판 및 그 제조 방법
US7247911B2 (en) Thin film transistor and manufacturing method thereof
US7138715B2 (en) Interconnect, interconnect forming method, thin film transistor, and display device
JP2004304167A (ja) 配線、表示装置及び、これらの形成方法
US5140403A (en) Thin-film semiconductor device having an α-tantalum first wiring member
EP1394597A3 (en) Contact structure of semiconductor device, manufacturing method thereof, thin film transistor array panel including contact structure, and manufacturing method thereof
JP4169811B2 (ja) 薄膜トランジスタの製造方法
KR20080037296A (ko) 박막 트랜지스터 기판 및 그 제조방법
KR20050003246A (ko) 액정표시장치용 어레이기판과 제조방법
US6558986B1 (en) Method of crystallizing amorphous silicon thin film and method of fabricating polysilicon thin film transistor using the crystallization method
US7875885B2 (en) Display element and method of manufacturing the same
JPH04302436A (ja) 薄膜半導体素子及びその製造方法
US5660971A (en) Thin film device and a method for fabricating the same
JPH0824185B2 (ja) 薄膜トランジスタ装置とその製造方法
JP2012064953A (ja) 配線の形成方法及びその配線を有する表示装置の形成方法
JPH04232922A (ja) 液晶表示装置の製造方法
KR100848100B1 (ko) 박막 트랜지스터 기판 및 그의 제조방법
JPH06230425A (ja) 液晶表示装置及びその製造方法
KR101731914B1 (ko) 액정 표시 장치 및 이의 제조 방법
KR100333248B1 (ko) 박막트랜지스터 제조방법
JP4936611B2 (ja) アレイ基板の製造方法
JP3200638B2 (ja) 配線形成方法
JPH0651350A (ja) 表示装置