JPH04300906A - スチレン系共重合体の製造方法 - Google Patents

スチレン系共重合体の製造方法

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JPH04300906A
JPH04300906A JP8730091A JP8730091A JPH04300906A JP H04300906 A JPH04300906 A JP H04300906A JP 8730091 A JP8730091 A JP 8730091A JP 8730091 A JP8730091 A JP 8730091A JP H04300906 A JPH04300906 A JP H04300906A
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JP
Japan
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titanium
cyclopentadienyl
catalyst
component
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Application number
JP8730091A
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English (en)
Inventor
Masami Watanabe
正美 渡辺
Shuji Machida
修司 町田
Norio Tomotsu
典夫 鞆津
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスチレン系共重合体の製
造方法に関し、詳しくは特定の高活性触媒を用いること
によって、スチレン系モノマーとインデンもしくはアセ
ナフチレン系モノマーからなるスチレン系共重合体を効
率よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
らラジカル重合法等により製造されるスチレン系重合体
は、その立体構造がアタクチック構造を有しており、種
々の成形法、例えば射出成形,押出成形,中空成形,真
空成形,注入成形などの方法によって、様々な形状のも
のに成形され、家庭電気器具,事務機器,家庭用品,包
装容器,玩具,家具,合成紙その他産業資材などとして
幅広く用いられている。しかしながら、このようなアタ
クチック構造のスチレン系重合体は、耐熱性,耐薬品性
に劣るという欠点があった。ところで、本発明者らのグ
ループは、先般、シンジオタクチックポリスチレンの結
晶化度を上げ、成形性に優れたスチレン系重合体の製造
方法を開発した。ところが、これらのうちシンジオタク
チック構造のスチレン系重合体は結晶化速度が著しく大
きいため、延伸フィルムの製造にあたって原反が厚いと
、急冷が困難な場合があった。またシンジオタクチック
構造のスチレン系重合体を様々に溶融成形する場合、融
点と分解温度の差、即ち溶融成形可能温度領域が狭く、
成形が困難な場合が多かった。さらに、シンジオタクチ
ック構造のスチレンホモポリマーは、分子骨格である原
子の構成はアタクチック構造のスチレンホモポリマーと
同じであり、紫外線による劣化を受けやすいものであっ
た。また、一般に高度のシンジオタクチック構造を有す
るスチレン系(共)重合体は、遷移金属化合物とアルミ
ノキサンとからなる触媒により得られるが、原料のトリ
メチルアルミニウムが高価であり、触媒として用いる場
合、遷移金属化合物に比べて多量のアルミノキサンを必
要としているため触媒コストが非常に高く、触媒の残渣
量が多かった。そこで、本発明者らは上記の如き状況を
鑑み、高価でしかも使用量の多いアルミノキサンを使用
することなく、新たな触媒系を用いて各種物性のすぐれ
たスチレン系共重合体を製造すべく、鋭意研究を重ねた
【0003】
【課題を解決するための手段】その結果、上記アルミノ
キサンに代えて、カチオンと複数の基が金属に結合した
アニオンとからなる配位錯化物を用いることにより、目
的を達成できることを見出した。本発明はかかる知見に
基いて完成したものである。すなわち本発明は、(a)
スチレン系モノマー及び(b)インデンもしくはアセナ
フチレン系モノマーを、(A)遷移金属化合物及び(B
)カチオンと複数の基が金属に結合したアニオンとから
なる配位錯化物を主成分とする触媒の存在下で共重合さ
せることを特徴とするスチレン系共重合体の製造方法を
提供するものである。本発明の方法では、上述の如く、
(a)スチレン系モノマー及び(b)インデンもしくは
アセナフチレン系モノマーを共重合させる。ここで、原
料モノマーの(a)成分であるスチレン系モノマーとし
ては、一般式(I)
【0004】
【化1】
【0005】〔式中、R1 は水素原子,ハロゲン原子
あるいは炭素数20個以下の炭化水素基を示し、mは1
〜3の整数を示す。なお、mが複数のときは、各R1 
は同じでも異なってもよい。〕で表されるものがあげら
れる。この一般式(I)において、R1 は、水素原子
,ハロゲン原子(例えば塩素,臭素、フッ素,沃素)あ
るいは炭素数20個以下、好ましくは炭素数10〜1個
の炭化水素基(例えばメチル基,エチル基,プロピル基
,ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基などの飽和炭化水
素基(特にアルキル基)あるいはビニル基などの不飽和
炭化水素基)である。更に、一般式(I)で表されるス
チレン系モノマーの具体例をあげれば、スチレン、アル
キルスチレン類(p−メチルスチレン;m−メチルスチ
レン;o−スチルスチレン;2,4−ジメチルスチレン
;2,5−ジメチルスチレン;3,4−ジメチルスチレ
ン;3,5−ジメチルスチレン;p−エチルスチレン;
m−エチルスチレン;p−t−ブチルスチレン;p−ジ
ビニルベンゼン;m−ジビニルベンゼン)、ハロゲン化
スチレン類(p−クロロスチレン;m−クロロスチレン
;o−クロロスチレン;p−ブロモスチレン;m−ブロ
モスチレン;o−ブロモスチレン;2,9,6−トリブ
ロモスチレン;p−フルオロスチレン;m−フルオロス
チレン;o−フルオロスチレン)等がある。
【0006】一方、原料モノマーの(b)成分は、イン
デンもしくはアセナフチレン系モノマーである。ここで
インデン系モノマーの具体例を挙げると、インデン;1
−メチルインデン;2−メチルインデン;3−メチルイ
ンデン;4−メチルインデン;5−メチルインデン;6
−メチルインデン;7−メチルインデン;1,4−ジメ
チルインデン;1,5−ジメチルインデン;1,6−ジ
メチルインデン;1,7−ジメチルインデン;4−エチ
ルインデン;5−エチルインデン;6−エチルインデン
;7−エチルインデンなどのアルキル置換インデン類、
4−クロロインデン;5−クロロインデン;6−クロロ
インデン;7−クロロインデン;4−ブロモインデン;
5−ブロモインデン;6−ブロモインデン;7−ブロモ
インデン;4−ヨードインデン;5−ヨードインデン;
6−ヨードインデン;7−ヨードインデン;4−フルオ
ロインデン;5−フルオロインデン;6−フルオロイン
デン;7−フルオロインデンなどのハロゲン置換インデ
ン類、4−フェニルインデン;5−フェニルインデン;
6−フェニルインデン;7−フェニルインデンなどのア
リール置換インデン類、4−メトキシインデン;5−メ
トキシインデン;6−メトキシインデン;7−メトキシ
インデンなどのアルコキシ置換インデン類、4−メトキ
シカルボニルインデン;5−メトキシカルボニルインデ
ン;6−メトキシカルボニルインデン;7−メトキシカ
ルボニルインデンなどのアルコキシカルボニル置換イン
デン類、4−メチルカルボニルオキシインデン;5−メ
チルカルボニルオキシインデン;6−メチルカルボニル
オキシインデン;7−メチルカルボニルオキシインデン
などのアシルオキシインデン類、4−トリメチルシリル
インデン;5−トリメチルシリルインデン;6−トリメ
チルシリルインデン;7−トリメチルシリルインデンな
どのアルキルシリル置換インデン類、4−トリ−n−ブ
チルスタンニルインデン;5−トリ−n−ブチルスタン
ニルインデン;6−トリ−n−ブチルスタンニルインデ
ン;7−トリ−n−ブチルスタンニルインデンなどのア
ルキルスタンニル置換インデン類等である。また、アセ
ナフチレン系モノマーの具体例を挙げると、アセナフチ
レン;1−メチルアセナフチレン;4−メチルアセナフ
チレン;5−メチルアセナフチレン;6−メチルアセナ
フチレン;1,4−ジメチルアセナフチレン;1,5−
ジメチルアセナフチレン;1,6−ジメチルアセナフチ
レン;1,8−ジメチルアセナフチレン;1,9−ジメ
チルアセナフチレン;1,10−ジメチルアセナフチレ
ン;4−エチルアセナフチレン;5−エチルアセナフチ
レン;6−エチルアセナフチレン;4−n−プロピルア
セナフチレン;5−n−プロピルアセナフチレン;6−
n−プロピルアセナフチレンなどのアルキル置換アセナ
フチレン類、4−クロロアセナフチレン;5−クロロア
セナフチレン;6−クロロアセナフチレン;4−ブロモ
アセナフチレン;5−ブロモアセナフチレン;6−ブロ
モアセナフチレン;4−ヨードアセナフチレン;5−ヨ
ードアセナフチレン;6−ヨードアセナフチレン;4−
フルオロアセナフチレン;5−フルオロアセナフチレン
;6−フルオロアセナフチレン;4,5−ジクロロアセ
ナフチレン;4,6−ジクロロアセナフチレン;4,8
−ジクロロアセナフチレン;4,9−ジクロロアセナフ
チレン;4,10−ジクロロアセナフチレン;5,6−
ジクロロアセナフチレン;5,8−ジクロロアセナフチ
レン;5,9−ジクロロアセナフチレン;6,8−ジク
ロロアセナフチレン;4,5−ジブロモアセナフチレン
;4,6−ジブロモアセナフチレン;4,8−ジブロモ
アセナフチレン;4,9−ジブロモアセナフチレン;4
,10−ジブロモアセナフチレン;5,6−ジブロモア
セナフチレン;5,8−ジブロモアセナフチレン;5,
9−ジブロモアセナフチレン;6,8−ジブロモアセナ
フチレンなどのハロゲン置換アセナフチレン類、4−フ
ェニルアセナフチレン;5−フェニルアセナフチレン;
6−フェニルアセナフチレンなどのアリール置換アセナ
フチレン類、4−メトキシアセナフチレン;5−メトキ
シアセナフチレン;6−メトキシアセナフチレンなどの
アルコキシ置換アセナフチレン類、4−メトキシカルボ
ニルアセナフチレン;5−メトキシカルボニルアセナフ
チレン;6−メトキシカルボニルアセナフチレンなどの
アルコキシカルボニル置換アセナフチレン類、4−メチ
ルカルボニルオキシアセナフチレン;5−メチルカルボ
ニルオキシアセナフチレン;6−メチルカルボニルオキ
シアセナフチレンなどのアシルオキシ置換アセナフチレ
ン類、4−トリメチルシリルアセナフチレン;5−トリ
メチルシリルアセナフチレン;6−トリメチルシリルア
セナフチレンなどのアルキルシリル置換アセナフチレン
類、4−トリ−n−ブチルスタンニルアセナフチレン;
5−トリ−n−ブチルスタンニルアセナフチレン,6−
トリ−n−ブチルスタンニルアセナフチレンなどのアル
キルスタンニル置換アセナフチレン類等である。
【0007】本発明の方法では、上記(a),(b)モ
ノマーを、(A)遷移金属化合物及び上記(B)配位錯
化物を主成分とする触媒の存在下で共重合させる。ここ
で、触媒の(A)である遷移金属化合物は、各種ものが
使用可能であるが、通常は周期律表第3〜6族金属の化
合物及びランタン系金属の化合物が挙げられ、そのうち
第4族金属(チタン,ジルコニウム,ハフニウム,バナ
ジウム等)の化合物が好ましい。チタン化合物としては
様々なものがあるが、例えば、一般式(II)TiR2
 a R3 b R4 c R5 4−(a+b+c)
 ・・・(II)または一般式(III) TiR2 d R3 e R4 3−(d+e)   
      ・・・(III)〔式中、R2 ,R3 
,R4 及びR5 はそれぞれ水素原子,炭素数1〜2
0のアルキル基,炭素数1〜20のアルコキシ基,炭素
数6〜20のアリール基,アルキルアリール基,アリー
ルアルキル基,炭素数1〜20のアシルオキシ基,シク
ロペンタジエニル基,置換シクロペンタジエニル基,イ
ンデニル基あるいはハロゲン原子を示す。a,b,cは
それぞれ0〜4の整数を示し、d,eはそれぞれ0〜3
の整数を示す。〕で表わされるチタン化合物およびチタ
ンキレート化合物よりなる群から選ばれた少なくとも一
種の化合物である。
【0008】この一般式(II)又は(III)中のR
2 ,R3 ,R4 及びR5 はそれぞれ水素原子,
炭素数1〜20のアルキル基(具体的にはメチル基,エ
チル基,プロピル基,ブチル基,アミル基,イソアミル
基,イソブチル基,オクチル基,2−エチルヘキシル基
など),炭素数1〜20のアルコキシ基(具体的にはメ
トキシ基,エトキシ基,プロポキシ基,ブトキシ基,ア
ミルオキシ基,ヘキシルオキシ基,2−エチルヘキシル
オキシ基など),炭素数6〜20のアリール基,アルキ
ルアリール基,アリールアルキル基(具体的にはフェニ
ル基,トリル基,キシリル基,ベンジル基など),炭素
数1〜20のアシルオキシ基(具体的にはヘプタデシル
カルボニルオキシ基など),シクロペンタジエニル基,
置換シクロペンタジエニル基(具体的にはメチルシクロ
ペンタジエニル基;1,2−ジメチルシクロペンタジエ
ニル基;1,2,4−トリメチルシクロペンタジエニル
基;1,2,3,4−テトラメチルシクロペンタジエニ
ル基;ペンタメチルシクロペンタジエニル基など),イ
ンデニル基あるいはハロゲン原子(具体的には塩素,臭
素,沃素,弗素)を示す。これらR2 ,R3 ,R4
 及びR5 は同一のものであっても、異なるものであ
ってもよい。さらにa,b,cはそれぞれ0〜4の整数
を示し、またd,eはそれぞれ0〜3の整数を示す。
【0009】更に好適なチタン化合物としては一般式(
IV) TiRXYZ        ・・・(IV)〔式中、
Rはシクロペンタジエニル基,置換シクロペンタジエニ
ル基又はインデニル基を示し、X,Y及びZはそれぞれ
独立に水素原子,炭素数1〜12のアルキル基,炭素数
1〜12のアルコキシ基,炭素数6〜20のアリール基
,炭素数6〜20のアリールオキシ基,炭素数6〜20
のアリールアルキル基又はハロゲン原子を示す。〕で表
わされるチタン化合物がある。この式中のRで示される
置換シクロペンタジエニル基は、例えば炭素数1〜6の
アルキル基で1個以上置換されたシクロペンタジエニル
基、具体的にはメチルシクロペンタジエニル基,1,3
−ジメチルシクロペンタジエニル基,ペンタメチルシク
ロペンタジエニル基等である。また、X,Y及びZはそ
れぞれ独立に水素原子,炭素数1〜12のアルキル基(
具体的にはメチル基,エチル基,プロピル基,n−ブチ
ル基,イソブチル基,アミル基,イソアミル基,オクチ
ル基,2−エチルヘキシル基等),炭素数1〜12のア
ルコキシ基(具体的にはメトキシ基,エトキシ基,プロ
ポキシ基,ブトキシ基,アミルオキシ基,ヘキシルオキ
シ基,オクチルオキシ基,2−エチルヘキシルオキシ基
等),炭素数6〜20のアリール基(具体的にはフェニ
ル基,ナフチル基等),炭素数6〜20のアリールオキ
シ基(具体的にはフェノキシ基等),炭素数6〜20の
アリールアルキル基(具体的にはベンジル基)又はハロ
ゲン原子(具体的には塩素,臭素,沃素あるいは弗素)
を示す。
【0010】このような一般式(IV)で表わされるチ
タン化合物の具体例としては、シクロペンタジエニルト
リメチルチタン,シクロペンタジエニルトリエチルチタ
ン,シクロペンタジエニルトリプロピルチタン,シクロ
ペンタジエニルトリブチルチタン,メチルシクロペンタ
ジエニルトリメチルチタン,1,2−ジメチルシクロペ
ンタジエニルトリメチルチタン,ペンタメチルシクロペ
ンタジエニルトリメチルチタン,ペンタメチルシクロペ
ンタジエニルトリエチルチタン,ペンタメチルシクロペ
ンタジエニルトリプロピルチタン,ペンタメチルシクロ
ペンタジエニルトリブチルチタン,シクロペンタジエニ
ルメチルチタンジクロリド,シクロペンタジエニルエチ
ルチタンジクロリド,ペンタメチルシクロペンタジエニ
ルメチルチタンジクロリド,ペンタメチルシクロペンタ
ジエニルエチルチタンジクロリド,シクロペンタジエニ
ルジメチルチタンモノクロリド,シクロペンタジエニル
ジエチルチタンモノクロリド,シクロペンタジエニルチ
タントリメトキシド,シクロペンタジエニルチタントリ
エトキシド,シクロペンタジエニルチタントリプロポキ
シド,シクロペンタジエニルチタントリフェノキシド,
ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリメトキシ
ド,ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリエト
キシド,ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリ
プロポキシド,ペンタメチルシクロペンタジエニルチタ
ントリブトキシド,ペンタメチルシクロペンタジエニル
チタントリフェノキシド,シクロペンタジエニルチタン
トリクロリド,ペンタメチルシクロペンタジエニルチタ
ントリクロリド,シクロペンタジエニルメトキシチタン
ジクロリド,シクロペンタジエニルジメトキシチタンク
ロリド,ペンタメチルシクロペンタジエニルメトキシチ
タンジクロリド,シクロペンタジエニルトリベンジルチ
タン,ペンタメチルシクロペンタジエニルトリベンジル
チタン,ペンタメチルシクロペンタジエニルメチルジエ
トキシチタン,インデニルチタントリクロリド,インデ
ニルチタントリメトキシド,インデニルチタントリエト
キシド,インデニルトリメチルチタン,インデニルトリ
ベンジルチタン等があげられる。これらのチタン化合物
のうち、ハロゲン原子を含まない化合物が好適であり、
特に、上述した如きπ電子系配位子を1個有するチタン
化合物が好ましい。さらにチタン化合物としては一般式
(V)
【0011】
【化2】
【0012】〔式中、R6 , R7 はそれぞれハロ
ゲン原子,炭素数1〜20のアルコキシ基,アシロキシ
基を示し、kは2〜20を示す。〕で表わされる縮合チ
タン化合物を用いてもよい。また、上記チタン化合物は
、エステル,エーテルやホスフィンなどと錯体を形成さ
せたものを用いてもよい。
【0013】上記一般式(V)で表わされる三価チタン
化合物は、典型的には三塩化チタンなどの三ハロゲン化
チタン,シクロペンタジエニルチタニウムジクロリドな
どのシクロペンタジエニルチタン化合物があげられ、こ
のほか四価チタン化合物を還元して得られるものがあげ
られる。これら三価チタン化合物はエステル,エーテル
やホスフィンなどと錯体を形成したものを用いてもよい
。また、遷移金属化合物としてのジルコニウム化合物は
、テトラベンジルジルコニウム,ジルコニウムテトラエ
トキシド,ジルコニウムテトラブトキシド,ビスインデ
ニルジルコニウムジクロリド,トリイソプロポキシジル
コニウムクロリド,ジルコニウムベンジルジクロリド,
トリブトキシジルコニウムクロリドなどがあり、ハフニ
ウム化合物は、テトラベンジルハフニウム,ハフニウム
テトラエトキシド,ハフニウムテトラブトキシドなどが
あり、さらにバナジウム化合物は、バナジルビスアセチ
ルアセトナート,バナジルトリアセチルアセトナート,
トリエトキシバナジル,トリプロポキシバナジルなどが
ある。これら遷移金属化合物のなかではチタン化合物が
特に好適である。
【0014】その他(A)成分である遷移金属化合物に
ついては、共役π電子を有する配位子を2個有する遷移
金属化合物、例えば、一般式(VI) M1 R8 R9 R10R11      ・・・(
VI)〔式中、M1 はチタン,ジルコニウムあるいは
ハフニウムを示し、R8 及びR9 はそれぞれシクロ
ペンタジエニル基,置換シクロペンタジエニル基,イン
デニル基あるいはフルオレニル基を示し、R10及びR
11はそれぞれ水素,ハロゲン,炭素数1〜20の炭化
水素基,炭素数1〜20のアルコキシ基,アミノ基ある
いは炭素数1〜20のチオアルコキシ基を示す。ただし
、R8 及びR9 は炭素数1〜5の炭化水素基,炭素
数1〜20及び珪素数1〜5のアルキルシリル基あるい
は炭素数1〜20及びゲルマニウム数1〜5のゲルマニ
ウム含有炭化水素基によって架橋されていてもよい。〕
で表わされる遷移金属化合物よりなる群から選ばれた少
なくとも1種の化合物がある。
【0015】この一般式(VI)中のR8 ,R9 は
シクロペンタジエニル基,置換シクロペンタジエニル基
(具体的にはメチルシクロペンタジエニル基;1,3−
ジメチルシクロペンタジエニル基;1,2,4−トリメ
チルシクロペンタジエニル基;1,2,3,4−テトラ
メチルシクロペンタジエニル基;ペンタメチルシクロペ
ンタジエニル基;トリメチルシリルシクロペンタジエニ
ル基;1,3−ジ(トリメチルシリル)シクロペンタジ
エニル基;1,2,4−トリ(トリメチルシリル)シク
ロペンタジエニル基;ターシャリーブチルシクロペンタ
ジエニル基;1,3−ジ(ターシャリーブチル)シクロ
ペンタジエニル基;1,2,4−トリ(ターシャリーブ
チル)シクロペンタジエニル基など),インデニル基,
置換インデニル基(具体的にはメチルインデニル基;ジ
メチルインデニル基;トリメチルインデニル基など),
フルオレニル基あるいは置換フルオレニル基(例えばメ
チルフルオレニル基)を示し、R8 ,R9 は同一で
も異なってもよく、更にR8 とR9 が炭素数1〜5
のアルキリデン基(具体的には、メチン基,エチリデン
基,プロピリデン基,ジメチルカルビル基等)又は炭素
数1〜20及び珪素数1〜5のアルキルシリル基(具体
的には、ジメチルシリル基,ジエチルシリル基,ジベン
ジルシリル基等)により架橋された構造のものでもよい
。一方、R10,R11は、上述の如くであるが、より
詳しくは、それぞれ独立に、水素,炭素数1〜20のア
ルキル基(メチル基,エチル基,プロピル基,n−ブチ
ル基,イソブチル基,アミル基,イソアミル基,オクチ
ル基,2−エチルヘキシル基等),炭素数6〜20のア
リール基(具体的には、フェニル基,ナフチル基等)、
炭素数7〜20のアリールアルキル基(具体的には、ベ
ンジル基等)、炭素数1〜20のアルコキシ基(具体的
には、メトキシ基,エトキシ基,プロポキシ基,ブトキ
シ基,アミルオキシ基,ヘキシルオキシ基,オクチルオ
キシ基,2−エチルヘキシルオキシ基等)、炭素数6〜
20のアリールオキシ基(具体的には、フェノキシ基等
)、さらにはアミノ基や炭素数1〜20のチオアルコキ
シ基を示す。
【0016】このような一般式(VI)で表わされる遷
移金属化合物の具体例としては、ビスシクロペンタジエ
ニルチタンジメチル;ビスシクロペンタジエニルチタン
ジエチル;ビスシクロペンタジエニルチタンジプロピル
;ビスシクロペンタジエニルチタンジブチル;ビス(メ
チルシクロペンタジエニル)チタンジメチル;ビス(タ
ーシャリーブチルシクロペンタジエニル)チタンジメチ
ル;ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)チ
タンジメチル;ビス(1,3−ジターシャリーブチルシ
クロペンタジエニル)チタンジメチル;ビス(1,2,
4−トリメチルシクロペンタジエニル)チタンジメチル
;ビス(1,2,3,4−テトラメチルシクロペンタジ
エニル)チタンジメチル;ビスペンタメチルシクロペン
タジエニルチタンジメチル;ビス(トリメチルシリルシ
クロペンタジエニル)チタンジメチル;ビス(1,3−
ジ(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル)チタン
ジメチル;ビス(1,2,4−トリ((トリメチルシリ
ル)シクロペンタジエニル)チタンジメチル;ビスイン
デニルチタンジメチル;ビスフルオレニルチタンジメチ
ル;メチレンビスシクロペンタジエニルチタンジメチル
;エチリデンビスシクロペンタジエニルチタンジメチル
;メチレンビス(2,3,4,5−テトラメチルシクロ
ペンタジエニル)チタンジメチル;エチリデンビス(2
,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)チ
タンジメチル;ジメチルシリルビス(2,3,4,5−
テトラメチルシクロペンタジエニル)チタンジメチル;
メチレンビスインデニルチタンジメチル;エチリデンビ
スインデニルチタンジメチル;ジメチルシリルビスイン
デニルチタンジメチル;メチレンビスフルオレニルチタ
ンジメチル;エチリデンビスフルオレニルチタンジメチ
ル;ジメチルシリルビスフルオレニルチタンジメチル;
メチレン(ターシャリーブチルシクロペンタジエニル)
(シクロペンタジエニル)チタンジメチル;メチレン(
シクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジメチル
;エチリデン(シクロペンタジエニル)(インデニル)
チタンジメチル;ジメチルシリル(シクロペンタジエニ
ル)(インデニル)チタンジメチル;メチレン(シクロ
ペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジメチル;エ
チリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チ
タンジメチル;ジメチルシリル(シクロペンタジエニル
)(フルオレニル)チタンジメチル;メチレン(インデ
ニル)(フルオレニル)チタンジメチル;エチリデン(
インデニル)(フルオレニル)チタンジメチル;ジメチ
ルシリル(インデニル)(フルオレニル)チタンジメチ
ル;ビスシクロペンタジエニルチタンジベンジル;ビス
(ターシャリーブチルシクロペンタジエニル)チタンジ
ベンジル;ビス(メチルシクロペンタジエニル)チタン
ジベンジル;ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエ
ニル)チタンジベンジル;ビス(1,2,4−トリメチ
ルシクロペンタジエニル)チタンジベンジル;ビス(1
,2,3,4−テトラメチルシクロペンタジエニル)チ
タンジベンジル;ビスペンタメチルシクロペンタジエニ
ルチタンジベンジル;ビス(トリメチルシリルシクロペ
ンタジエニル)チタンジベンジル;ビス(1,3−ジ−
(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル)チタンジ
ベンジル;ビス(1,2,4−トリ(トリメチルシリル
)シクロペンタジエニル)チタンジベンジル;ビスイン
デニルチタンジベンジル;ビスフルオレニルチタンジベ
ンジル;メチレンビスシクロペンタジエニルチタンジベ
ンジル;エチリデンビスシクロペンタジエニルチタンジ
ベンジル;メチレンビス(2,3,4,5−テトラメチ
ルシクロペンタジエニル)チタンジベンジル;エチリデ
ンビス(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジ
エニル)チタンジベンジル;ジメチルシリルビス(2,
3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)チタ
ンジベンジル;メチレンビスインデニルチタンジベンジ
ル;エチリデンビスインデニルチタンジベンジル;ジメ
チルシリルビスインデニルチタンジベンジル;メチレン
ビスフルオレニルチタンジベンジル;エチリデンビスフ
ルオレニルチタンジベンジル;ジメチルシリルビスフル
オレニルチタンジベンジル;メチレン(シクロペンタジ
エニル)(インデニル)チタンジベンジル;エチリデン
(シクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジベン
ジル;ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(イン
デニル)チタンジベンジル;メチレン(シクロペンタジ
エニル)(フルオレニル)チタンジベンジル;エチリデ
ン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジ
ベンジル;ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(
フルオレニル)チタンジベンジル;メチレン(インデニ
ル)(フルオレニル)チタンジベンジル;エチリデン(
インデニル)(フルオレニル)チタンジベンジル;ジメ
チルシリル(インデニル)(フルオレニル)チタンジベ
ンジル;ビスシクロペンタジエニルチタンジメトキサイ
ド;ビスシクロペンタジエニルチタンジエトキシド;ビ
スシクロペンタジエニルチタンジプロポキサイド;ビス
シクロペンタジエニルチタンジブトキサイド;ビスシク
ロペンタジエニルチタンジフェノキサイド;ビス(メチ
ルシクロペンタジエニル)チタンジメトキサイド;ビス
(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジメ
トキサイド;ビス(1,2,4−トリメチルシクロペン
タジエニル)チタンジメトキサイド;ビス(1,2,3
,4−テイラメチルシクロペンタジエニル)チタンジメ
トキサイド;ビスペンタメチルシクロペンタジエニルチ
タンジメトキサイド;ビス(トリメチルシリルシクロペ
ンタジエニル)チタンジメトキサイド;ビス(1,3−
ジ(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル)チタン
ジメトキサイド;ビス(1,2,4−トリ(トリメチル
シリル)シクロペンタジエニル)チタンジメトキサイド
;ビスインデニルチタンジメトキサイド;ビスフルオレ
ニルチタンジメトキサイド;メチレンビスシクロペンタ
ジエニルチタンジメトキサイド;エチリデンビスシクロ
ペンタジエニルチタンジメトキサイド;メチレンビス(
2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)
チタンジメトキサイド;エチリデンビス(2,3,4,
5−テトラメチルシクロペンタジエニル)チタンジメト
キサイド;ジメチルシリルビス(2,3,4,5−テト
ラメチルシクロペンタジエニル)チタンジメトキサイド
;メチレンビスインデニルチタンジメトキサイド;メチ
レンビス(メチルインデニル)チタンジメトキサイド;
エチリデンビスインデニルチタンジメトキサイド;ジメ
チルシリルビスインデニルチタンジメトキサイド;メチ
レンビスフルオレニルチタンジメトキサイド;エチリデ
ンビスフルオレニルチタンジメトキサイド;ジメチルシ
リルビスフルオレニルチタンジメトキサイド;メチレン
(シクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジメト
キサイド;エチリデン(シクロペンタジエニル)(イン
デニル)チタンジメトキサイド;ジメチルシリル(シク
ロペンタジエニル)(インデニル)チタンジメトキサイ
ド;メチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル
)チタンジメトキサイド;エチリデン(シクロペンタジ
エニル)(フルオレニル)チタンジメトキサイド;ジメ
チルシリル(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)
チタンジメトキサイド;メチレン(インデニル)(フル
オレニル)チタンジメトキサイド;エチリデン(インデ
ニル)(フルオレニル)チタンジメトキサイド;ジメチ
ルシリル(インデニル)(フルオレニル)チタンジメト
キサイド;イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)
(フルオレニル)チタンジクロリド;イソプロピリデン
(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジメ
トキシド等が挙げられる。
【0017】また、ジルコニウム化合物としては、エチ
リデンビスシクロペンタジエニルジルコニウムジクロリ
ド,エチリデンビスシクロペンタジエニルジルコニウム
ジメトキサイド,ジメチルシリルビスシクロペンタジエ
ニルジルコニウムジメトキサイド,イソプロピリデン(
シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウム
ジクロリド等があり、更にハフニウム化合物としては、
エチリデンビスシクロペンタジエニルハフニウムジメト
キサイド,ジメチルシリルビスシクロペンタジエニルハ
フニウムジメトキサイド等がある。これらのなかでも特
にチタン化合物が好ましい。
【0018】更にこれらの組合せの他、2,2’ −チ
オビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)チタン
ジイソプロポキシド;2,2’ −チオビス(4−メチ
ル−6−t−ブチルフェニル)チタンジメトキシド等の
2座配位型錯体であってもよい。一方、触媒の(B)成
分であるカチオンと複数の基が金属に結合したアニオン
とからなる配位錯化物としては、様々なものがあるが、
例えば、下記一般式(VII)あるいは(VIII)で
示される化合物を好適に使用することができる。       (〔L1 −H〕g+)h       
  (〔M2 X1 X2 ・・・Xn 〕(n−p)
−)i       ・・・(VII)  あるいは       (〔L2 〕g+)h          (〔M3 X1 X2 ・・・Xn 
〕(n−p)−)i       ・・・(VIII)
  (但し、L2 は後述のM4 ,T1 T2 M5
 又はT3 3 Cである。) 〔式(VII),(VIII)中、L1 はルイス塩基
、M2 及びM3 はそれぞれ周期律表の5族〜15族
から選ばれる金属、M4 は周期律表の8族〜12族か
ら選ばれる金属、M5 は周期律表の8族〜10族から
選ばれる金属、X1 〜Xn はそれぞれ水素原子,ジ
アルキルアミノ基,アルコキシ基,アリールオキシ基,
炭素数1〜20のアルキル基,炭素数6〜20のアリー
ル基,アルキルアリール基,アリールアルキル基,置換
アルキル基,有機メタロイド基又はハロゲン原子を示し
、T1 及びT2 はそれぞれシクロペンタジエニル基
,置換シクロペンタジエニル基,インデニル基又はフル
オレニル基、T3 はアルキル基を示す。pはM2 ,
M3 の原子価で1〜7の整数、nは2〜8の整数、g
はL1 −H,L2 のイオン価数で1〜7の整数、h
は1以上の整数,i=h×g/(n−p)である。〕 M2 及びM3 の具体例としてはB,Al,Si,P
,As,Sb等、M4 の具体例としてはAg,Cu等
、M5 の具体例としてはFe,Co,Ni等が挙げら
れる。X1 〜Xn の具体例としては、例えば、ジア
ルキルアミノ基としてジメチルアミノ基,ジエチルアミ
ノ基、アルコキシ基としてメトキシ基,エトキシ基,n
−ブトキシ基、アリールオキシ基としてフェノキシ基,
2,6−ジメチルフェノキシ基,ナフチルオキシ基、炭
素数1〜20のアルキル基としてメチル基,エチル基,
n−プロピル基,iso−プロピル基,n−ブチル基,
n−オクチル基,2−エチルヘキシル基、炭素数6〜2
0のアリール基,アルキルアリール基若しくはアリール
アルキル基としてフェニル基,p−トリル基,ベンジル
基,ペンタフルオロフェニル基,3,5−ジ(トリフル
オロメチル)フェニル基,4−ターシャリ−ブチルフェ
ニル基,2,6−ジメチルフェニル基,3,5−ジメチ
ルフェニル基,2,4−ジメチルフェニル基,1,2−
ジメチルフェニル基、ハロゲンとしてF,Cl,Br,
I、有機メタロイド基として五メチルアンチモン基,ト
リメチルシリル基,トリメチルゲルミル基,ジフェニル
アルシン基,ジシクロヘキシルアンチモン基,ジフェニ
ル硼素基が挙げられる。T1 及びT2 の置換シクロ
ペンタジエニル基の具体例としては、メチルシクロペン
タジエニル基,ブチルシクロペンタジエニル基,ペンタ
メチルシクロペンタジエニル基が挙げられる。
【0019】一般式(VII),(VIII)の化合物
の中で、具体的には、下記のものを特に好適に使用でき
る。例えば一般式(VII)の化合物としては、テトラ
フェニル硼酸トリエチルアンモニウム,テトラフェニル
硼酸トリ(n−ブチル)アンモニウム,テトラフェニル
硼酸トリメチルアンモニウム,テトラ(ペンタフルオロ
フェニル)硼酸トリエチルアンモニウム,テトラ(ペン
タフルオロフェニル)硼酸トリ(n−ブチル)アンモニ
ウム,ヘキサフルオロ砒素酸トリエチルアンモニウム等
が挙げられる。また、例えば一般式(VIII)の化合
物としては、テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸ピ
リジニウム,テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸ピ
ロリニウム,テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸N
,N−ジメチルアニリニウム,テトラ(ペンタフルオロ
フェニル)硼酸メチルジフェニルアンモニウム,テトラ
フェニル硼酸フェロセニウム,テトラ(ペンタフルオロ
フェニル)硼酸ジメチルフェロセニウム,テトラ(ペン
タフルオロフェニル)硼酸フェロセニウム,テトラ(ペ
ンタフルオロフェニル)硼酸デカメチルフェロセニウム
,テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸アセチルフェ
ロセニウム,テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸ホ
ルミルフェロセニウム,テトラ(ペンタフルオロフェニ
ル)硼酸シアノフェロセニウム,テトラフェニル硼酸銀
,テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸銀,テトラフ
ェニル硼酸トリチル,テトラ(ペンタフルオロフェニル
)硼酸トリチル,ヘキサフルオロ砒素酸銀,ヘキサフル
オロアンチモン酸銀,テトラフルオロ硼酸銀等が挙げら
れる。
【0020】本発明の方法においては、触媒成分として
、上記(A),(B)成分の他に、さらに所望により他
の触媒成分、例えば(C)有機アルミニウム化合物など
を加えることもできる。この(C)有機アルミニウム化
合物としては、一般式(IX) R12j Al(OR13)x Hy X’z    
 ・・・(IX)〔式中、R12及びR13はそれぞれ
独立に炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜4のアルキ
ル基を示し、X’はハロゲンを示し、jは0<j≦3、
xは0≦x<3、yは0≦y<3、zは0≦z<3であ
って、しかもj+x+y+z=3である〕で表わされる
有機アルミニウム化合物があり、これを加えることによ
り、活性が更に向上する。
【0021】前記の一般式(IX)で表わされる有機ア
ルミニウム化合物としては、次のものを例示することが
できる。y=z=0の場合に相当するものは、一般式R
12j Al(OR13)3−j 〔式中、R12及びR13は前記と同じであり、jは好
ましくは1.5≦j<3の数である〕で表わされる。x
=y=0の場合に相当するものは、一般式 R12j AlX’3−j  〔式中、R12及びX’は前記と同じであり、jは好ま
しくは0<j<3である〕で表わされる。x=z=0の
場合に相当するものは、一般式 R12j AlH3−j  〔式中、R12は前記と同じであり、jは好ましくは2
≦j<3である〕で表わされる。y=0の場合に相当す
るものは、一般式 R12j Al(OR13)x X’z〔式中、R12
,R13及びX’は前記と同じであり、0<j≦3、0
≦x<3、0≦z<3で、j+x+z=3である〕で表
わされる。
【0022】前記の一般式(IX)で表わされる有機ア
ルミニウム化合物において、y=z=0で、j=3の化
合物は、例えばトリメチルアルミニウム,トリエチルア
ルミニウム,トリブチルアルミニウム等のトリアルキル
アルミニウム又はこれらの組み合わせから選ばれる。y
=z=0で、1.5≦j<3の場合は、ジエチルアルミ
ニウムエトキシド,ジブチルアルミニウムブトキシド等
のジアルキルアルミニウムアルコキシド、エチルアルミ
ニウムセスキエトキシド,ブチルアルミニウムセスキブ
トキシド等のアルキルアルミニウムセスキアルコキシド
の他に、R122.5 Al(OR13)0.5等で表
わされる平均組成を有する部分的にアルコキシ化された
アルキルアルミニウムをあげることができる。x=y=
0の場合に相当する化合物の例は、ジエチルアルミニウ
ムクロリド,ジブチルアルミニウムクロリド,ジエチル
アルミニウムブロミド等のようなジアルキルアルミニウ
ムハロゲニド(j=2),エチルアルミニウムセスキク
ロリド,ブチルアルミニウムセスキクロリド,エチルア
ルミニウムセスキブロミドのようなアルキルアルミニウ
ムセスキハロゲニド(j=1.5),エチルアルミニウ
ムジクロリド,プロピルアルミニウムジクロリド,ブチ
ルアルミニウムジブロミド等のようなアルキルアルミニ
ウムジハロゲニド(j=1)等の部分的にハロゲン化さ
れたアルキルアルミニウムである。
【0023】x=z=0の場合に相当する化合物の例は
、ジエチルアルミニウムヒドリド,ジブチルアルミニウ
ムヒドリド等のジアルキルアルミニウムヒドリド(j=
2),エチルアルミニウムジヒドリド,プロピルアルミ
ニウムジヒドリド等のアルキルアルミニウムジヒドリド
(j=1)等の部分的に水素化されたアルキルアルミニ
ウムである。y=0の場合に相当する化合物の例は、エ
チルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウ
ムブトキシクロリド,エチルアルミニウムエトキシブロ
ミド(j=x=z=1)等の部分的にアルコキシ化及び
ハロゲン化されたアルキルアルミニウムである。これら
の中でも特に好適なものは、トリイソブチルアルミニウ
ム,トリイソブチルアルミニウムヒドリドである。以上
の如く、本発明の方法で用いる触媒は、上記(A)及び
(B)成分を主成分とするもの、あるいはこれに(C)
成分を加えたものを主成分とするものであればよいが、
前記の他さらに所望により他の触媒成分を加えることも
できる。
【0024】この触媒の各成分を反応系に添加する方法
は、様々であり、特に制限はないが、例えば■各成分を
別々に加えて前述の原料モノマーと接触させる方法、■
(A)成分と(B)成分の反応生成物を反応系に加えて
前述の原料モノマーと接触させる方法、■(A),(B
)及び(C)成分のうちのいずれか二つの成分の反応生
成物に残りの成分を加えて、前述の原料モノマーと接触
させる方法(より具体的には、(A)成分と(B)成分
の反応生成物に(C)成分を加えたものを、原料モノマ
ーと接触させる方法、あるいは(A)成分と(C)成分
の反応生成物に(B)成分を加えたものを、原料モノマ
ーと接触させる方法)、■(A),(B)及び(C)成
分の反応生成物を反応系に加えて前述の原料モノマーと
接触させる方法などがある。なお、ここで(A)成分と
(B)成分の反応生成物は、予め単離精製されたもので
もよい。
【0025】上記触媒において、(A)成分及び(B)
成分の配合割合は、各種の条件により異なり、一義的に
は定められないが、通常は(A)成分:(B)成分=0
.1:1〜1:0.1(モル比)である。また、(C)
成分を用いる場合は、(A)成分:(C)成分=1:0
.1〜1:1000(モル比)、好ましくは1:0.1
〜1:200である。
【0026】本発明の方法では、上記触媒の存在下で、
前述した(a)スチレン系モノマー及び(b)インデン
もしくはアセナフチレン系モノマーを共重合するが、こ
の共重合は塊状重合、溶液重合あるいは懸濁重合など、
様々の方法で行うことができる。また、(a)スチレン
系モノマーを上記触媒の存在下で重合させ、実質的に重
合体を生成した後、(b)インデンもしくはアセナフチ
レン系モノマーを添加し、引続き共重合反応を行わせる
(2段重合)こともできる。共重合にあたって使用しう
る溶媒としては、ペンタン,ヘキサン,ヘプタン,デカ
ンなどの脂肪族炭化水素、シクロヘキサンなどの脂環式
炭化水素あるいはベンゼン,トルエン,キシレンなどの
芳香族炭化水素などがある。また、重合温度は、特に制
限はないが、通常0〜100℃、好ましくは10〜80
℃とする。重合時間は5分〜24時間であり、好ましく
は1時間以上である。さらに、得られるスチレン系共重
合体の分子量を調節するには、水素の存在下で共重合反
応を行うことが効果的である。本発明の方法によって得
られるスチレン系共重合体は、スチレン系繰返し単位連
鎖のシンジオタクティシティーが高いものであるが、重
合後、必要に応じて塩酸等を含む洗浄液で脱灰処理し、
さらに洗浄,減圧乾燥を経てメチルエチルケトン等の溶
媒で洗浄して可溶分を除去し、極めてシンジオタクティ
シティーの大きな高純度のスチレン系共重合体を入手す
ることができる。
【0027】このようにして得られるスチレン系共重合
体は、(a)スチレン系モノマーに由来する一種あるい
は二種以上の繰り返し単位(繰り返し単位a)及び(b
)インデンもしくはアセナフチレン系モノマーに由来す
る一種あるいは二種以上の繰り返し単位(繰り返し単位
b)からなるものであり、したがって、本発明の方法に
よれば、これらの二元,三元あるいは四元共重合体の合
成が可能である。このスチレン系共重合体において、上
記の繰り返し単位bの含有割合は、原料モノマーの仕込
み比に応じて適宜選定されるが、通常、繰り返し単位b
が共重合体全体の0.2〜70重量%、好ましくは0.
2〜20重量%の範囲である。この繰り返し単位bの含
有割合が0.2重量%未満であると、結晶化速度が大き
すぎ、溶融成形温度領域が充分に広くならない。また、
70重量%を超えると、結晶化能が低く、結晶化した成
形品が得られない。さらに本発明の方法で得られる共重
合体は、重量平均分子量が5,000〜1,000,0
00が好ましく、特に8,000〜800,000が最
適である。 重量平均分子量が5,000未満では力学的物性が劣る
。 なお、分子量分布に関しては特に制限はなく、広狭いず
れでもよい。
【0028】本発明の方法で得られるスチレン系共重合
体は、上記繰り返し単位からなるとともに、スチレン系
繰り返し単位の連鎖が高度なシンジオタクチック構造を
有するものである。ここで、スチレン系重合体における
高度なシンジオタクチック構造とは、立体化学構造が高
度なシンジオタクチック構造、即ち炭素−炭素結合から
形成される主鎖に対して側鎖であるフェニル基や置換フ
ェニル基が交互に反対方向に位置する立体構造を有する
もの(ラセミ体)であり、そのタクティシティーは同位
体炭素による核磁気共鳴法(13C−NMR法)により
定量される。13C−NMR法により測定されるタクテ
ィシティーは、連続する複数個の構成単位の存在割合、
例えば2個の場合はダイアッド,3個の場合はトリアッ
ド,5個の場合はペンタッドによって示すことができる
が、本発明に言う高度なシンジオタクチック構造を有す
るスチレン系共重合体とは、スチレン系繰返し単位の連
鎖において、通常はラセミダイアッドで75%以上、好
ましくは85%以上、若しくはラセミペンタッドで30
%以上、好ましくは50%以上のシンジオタクティシテ
ィーを有するものを示す。しかしながら、置換基の種類
や繰り返し単位aの含有割合によってシンジオタクティ
シティーの度合いは若干変動する。
【0029】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例によってさ
らに詳しく説明する。 実施例1 ■  触媒の合成 テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリn−ブチル
アンモニウムの調製 ブロモペンタフルオロベンゼン152ミリモルとブチル
リチウム152ミリモルより調製したペンタフルオロフ
ェニルリチウムを45ミリモルの三塩化硼素とヘキサン
中で反応させ、トリ(ペンタフルオロフェニル)硼素を
白色固体として得た。得られたトリ(ペンタフルオロフ
ェニル)硼素41ミリモルとペンタフルオロフェニルリ
チウム41ミリモルを反応させ、白色固体のリチウムテ
トラ(ペンタフルオロフェニル)硼素を単離させた。次
いで、得られたリチウムテトラ(ペンタフルオロフェニ
ル)硼素16ミリモルとトリn−ブチルアミン塩酸塩1
6ミリリットルを水中で反応させることによりテトラ(
ペンタフルオロフェニル)硼酸トリn−ブチルアンモニ
ウムを白色固体として12.8ミリモル得ることができ
た。 ■  スチレン−アセナフチレン共重合体の製造アルゴ
ン雰囲気下において、乾燥した反応容器に室温下、トル
エン2ミリリットル,トリイソブチルアルミニウム(T
IBA)0.03ミリモル,スチレン15.8ミリモル
を加え、70℃で保持した。この容器に上記実施例1■
で調製したテトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリ
n−ブチルアンモニウム0.5マリクロモル、ペンタメ
チルシクロペンタジエニルチタントリメチル0.5マイ
クロモル添加した。更にアセナフチレン1.75ミリモ
ルをトルエン溶液として6.9ミリリットルを加え、2
時間反応させた。その後、この容器にメタノールを注ぎ
、反応を停止後、濾過し、メチルエチルケトンで2回、
さらにメタノールで3回洗浄した。これを減圧下で乾燥
させて、0.61gの共重合体を得た。この触媒活性は
25.5kg/gTi,0.75kg/gAlであった
【0030】この共重合体の分子量を、ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー(GPC)により測定したと
ころ、重量平均分子量(Mw)は、ポリスチレン(PS
)換算で45000であった。また、この重合体の同位
体炭素による核磁気共鳴(13C−NMR)を測定した
ところ145.2ppmに鋭いピークが見られ、シンジ
オタクチック構造のスチレン連鎖を含んでいることが判
った。また、示差走査熱量測定(DSC)〔300℃で
5分間保持し、30℃まで7℃/分で冷却(ファースト
クリーング)後、30℃で5分間保持し、300℃まで
20℃/分で昇温(セカンドヒーティング)した。〕に
より求めた、この共重合体の融点(Tm)は、269℃
であった。また、この共重合体の組成比は、赤外線吸収
スペクトルの検量線法(ラジカル重合により得たポリア
セナフチレンと公知の手法で合成したシンジオタクチッ
ク構造を有するポリスチレンを、所定量均一に混合した
ものを用意し、それぞれの赤外線吸収スペクトル(IR
)を測定し、696cm−1の吸収のピーク強度比から
検量線を作成し、得られた共重合体の696cm−1の
吸収と814cm−1の吸収のピーク強度比と、その検
量線により共重合体の組成比を決定した。)により求め
たところ、アセナフチレン/スチレンの組成比は、0.
9/99.1であった。得られた測定結果を第1表に示
す。
【0031】実施例2 スチレン12.3ミリモル,アセナフチレン5.2ミリ
モル用いた以外は、実施例1■と同様に行った。得られ
た結果を第1表に示す。
【0032】比較例1 トルエン投入後、触媒成分としてトリイソブチルアルミ
ニウム(TIBA)2×10−3モル(2モル/リット
ル−トルエン溶液)及びメチルアルミノキサン2×10
−3モル(2.6モル/リットル−トルエン溶液)を加
え、その後、70℃の温度に保持した。この反応溶液に
、触媒成分として、ペンタメチルシクロペンタジエニル
チタニウムトリメトキシド〔Cp* Ti(OMe)3
 〕1×10−5モル( 0.01モル/リットル−ト
ルエン溶液)を加えたこと以外は、実施例1■と同様に
共重合体を製造した。得られた結果を第1表に示す。ま
た、チタン触媒成分であるCp* Ti(OMe)3 
を実施例1■と同様に0.5マイクロモルとし、TIB
A,アルミノキサンを0.1ミリモル使用した場合、共
重合体は、痕跡程度しか得られなかった。
【0033】比較例2 トルエン投入後、触媒成分としてトリイソブチルアルミ
ニウム(TIBA)2×10−3モル(2モル/リット
ル−トルエン溶液)及びメチルアルミノキサン2×10
−3モル(2.6モル/リットル−トルエン溶液)を加
え、その後、70℃の温度に保持した。この反応溶液に
、触媒成分として、ペンタメチルシクロペンタジエニル
チタニウムトリメトキシド〔Cp* Ti(OMe)3
 〕1×10−5モル( 0.01モル/リットル−ト
ルエン溶液)を加えること以外は、実施例2と同様に共
重合体を製造した。得られた結果を第1表に示す。また
、チタン触媒成分であるCp* Ti(OMe)3 を
実施例2と同様に0.5マイクロモルとし、TIBA,
アルミノキサンを0.1ミリモル使用した場合、重合体
は、痕跡程度しか得られなかった。
【0034】実施例3 アセナフチレンの代わりにインデンを用いたこと以外は
、実施例1■と同様に行った。得られた結果を第1表に
示す。
【0035】比較例3 触媒成分を比較例1で用いたものを使用した以外は、実
施例3と同様に行った。得られた結果を第1表に示す。
【0036】実施例4 ■  触媒の合成 テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸フェロセニウム
の調製 ブロモペンタフルオロベンゼン152ミリモルとブチル
リチウム152ミリモルより調製したペンタフルオロフ
ェニルリチウムを45ミリモルの三塩化硼素とヘキサン
中で反応させ、トリ(ペンタフルオロフェニル)硼素を
白色固体として得た。ここで、得られたトリ(ペンタフ
ルオロフェニル)硼素を白色固体として単離した。トリ
(ペンタフルオロフェニル)硼素41ミリモルとペンタ
フルオロフェニルリチウム41ミリモルとを反応させる
ことにより、リチウムテトラ(ペンタフルオロフェニル
)硼素を白色固体として単離した。次いで、フェロセン
20ミリモル( 3.7g)と濃硫酸40ミリリットル
を室温で1時間反応させると、濃紺溶液が得られた。こ
れを1リットルの水に混合攪拌し、得られた深青色水溶
液を、先に合成したリチウムテトラ(ペンタフルオロフ
ェニル)硼素20ミリモル(13.7g),500ミリ
リットル水溶液に加えと淡青色の沈澱が生じた。得られ
た沈澱を濾過採取し、水500ミリリットルで5 回洗
浄し、減圧乾燥して目的生成物であるテトラ(ペンタフ
ルオロフェニル)硼酸フェロセニウムを14.7gを得
た。 ■  スチレン−アセナフチレン共重合体の製造テトラ
(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリn−ブチルアンモ
ニウムの代わりに上記実施例4■で調製したテトラ(ペ
ンタフルオロフェニル)硼酸フェロセニウムを用いたこ
と以外は、実施例1■と同様に行った。得られた結果を
第1表に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】本発明の方法によれば、高活性でしかも
比較的安価な触媒を用いるため、スチレン系共重合体の
製造にあたって、触媒使用量が低減できると同時に、得
られる共重合体中の残留触媒が低減できるので、脱灰工
程が不要ないし簡略化できる。したがって、本発明の方
法によれば、触媒コストの低減とともに、スチレン系共
重合体の効率的な製造が可能であり、しかも、得られる
スチレン系共重合体は、その立体構造が高度のシンジオ
タクチック構造を有するものであるため、耐熱性や機械
的強度のすぐれた樹脂となり、各種成形品の素材として
有効に利用される。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (a)スチレン系モノマー及び(b)
    インデンもしくはアセナフチレン系モノマーを、(A)
    遷移金属化合物及び(B)カチオンと複数の基が金属に
    結合したアニオンとからなる配位錯化物を主成分とする
    触媒の存在下で共重合させることを特徴とするスチレン
    系共重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】  触媒が、(A)成分及び(B)成分の
    反応生成物である請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】  (a)スチレン系モノマー及び(b)
    インデンもしくはアセナフチレン系モノマーを、(A)
    遷移金属化合物,(B)カチオンと複数の基が金属に結
    合したアニオンとからなる配位錯化物及び(C)有機ア
    ルミニウム化合物を主成分とする触媒の存在下で共重合
    させることを特徴とするスチレン系共重合体の製造方法
  4. 【請求項4】  触媒が、(A)成分,(B)成分及び
    (C)成分のうちのいずれか二つの成分の反応生成物に
    残りの成分を加えてなるものである請求項3記載の製造
    方法。
  5. 【請求項5】  触媒が、(A)成分,(B)成分及び
    (C)成分の反応生成物である請求項3記載の製造方法
  6. 【請求項6】  得られるスチレン系共重合体が、スチ
    レン系繰り返し単位連鎖の立体規則性において高度のシ
    ンジオタクチック構造を有するものである請求項1又は
    3記載の製造方法。
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EP92105027A EP0505972B1 (en) 1991-03-27 1992-03-24 Process for producing styrenic copolymer
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001077192A1 (fr) * 2000-04-11 2001-10-18 Nippon Steel Chemical Co., Ltd. Oligomere aromatique, composition de resine phenolique contenant cet oligomere, composition de resine epoxyde et objet durci produit a partir de cette derniere
JP2006206630A (ja) * 2005-01-25 2006-08-10 Sumitomo Chemical Co Ltd エチレン−アセナフチレンランダム共重合体およびその製造方法

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