JPH0429649A - 遊星歯車変速機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 イ１発明の目的 （産業上の利用分野） 本発明は複数組の遊星歯車列を用いて構成した遊星歯車
変速機に関する。

（従来の技術） 遊星歯車変速機は自動車の自動変速機用等として広（用
いられている。従来の遊星歯車変速機は、ラビニョ歯車
列、シンプソン歯車列等のように２組の遊星歯車を一体
に組合わせて構成した変速機が多く、この場合には、変
速段としては前進４速までのものが一般的であった。し
がしながら、走行特性の向上等を目的として変速段の多
段化の要求があり、このため、従来から前進５速以上の
変速段を有する変速機が提案され、一部実用化されてい
る。

このような多段化された変速機としては、例えば、特開
平１−１０５０４３号、同１−３１２２６７号、実開昭
６１、−１０３８５４号、同１０４８５４号、同１０４
８５５号公報等に開示の変速機がある。これらの変速機
においては、シンプソン歯車列を用いており、２組の遊
星歯車列にそれぞれ３つのクラッチおよびブレーキを組
合わせて前進５（もしくは６）段、後進１段の変速機を
構成している。このような構成の変速機の場合には、遊
星歯車列は従来と同様に２組で良く、従来の変速機と部
品の共通化が図れるといった利点がある。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、このように速度段の多段化を図るには、
従来の変速機にクラッチ、ブレーキ等を加える必要があ
り、このために変速機の構造が複雑化したり、変速機が
大型化、重量化したりするという問題が生じ易く、上記
従来の変速機においても変速機の構造の簡素化、小型軽
量化を図るような工夫がなされている。

本発明はこのようなことから、２組の遊星歯車列により
前進５速の変速段設定が可能で、上記従来の提案とは異
なる構成で、且つ、変速機の構成の簡素化、小型軽量化
を図ることができるような遊星歯車変速機を提供するこ
とを目的とする。

口０発明の構成 以下、本発明の構成をその作用とともに、実施例に基づ
いて説明する。

本発明の遊星歯車変速機は、第１図に示すように、第１
および第２遊星歯車列Ｇ１．Ｇ２を同軸上に並列に配置
して構成している。両逆星歯車列Ｇｌ、Ｇ２はそれぞれ
、第１および第２サンギヤ８１、Ｇ２と、これら第１お
よび第２サンギヤＳ１、Ｇ２に噛合してこれらの周りを
自転しながら公転する第１および第２ビニオンＰＬ、Ｐ
２と、第１および第２ピニオンＰｉ、Ｐ２を回転自在に
保持し、第１および第２サンギヤ８１．Ｇ２の軸を中心
に第１および第２ピニオンＰｉ、Ｐ２と同一回転数で公
転するする第１および第２キャリアＣ１，Ｃ２と、第１
および第２ピニオンＰｉ、Ｐ２と噛合する内面を有して
第１および第２サンギヤＳ１．Ｇ２の軸を中心に回転可
能な第１および第２リングギヤＲ１，Ｒ２とから構成さ
れる。

第１サンギヤＳ１は第１クラッチに１を介して変速機入
力軸３と係脱自在に連結され、さらに、この第１サンギ
ヤＳ１にはこれを固定保持可能な第１ブレーキＢ１が取
り付けられている。

第１キャリアＣ１は第２サンギヤＳ２と直結され、これ
ら直結された第１キャリアＣ１および第２サンギヤＳ２
は第２クラッチに２を介して変速機入力軸３に係脱自在
に連結され、さらに、これら第１キャリアＣ１および第
２サンギヤＳ２にはこれらを固定保持可能な第２ブレー
キＢ２が取り付けられている。

第２リングギヤＲ２は第３クラッチに３を介して変速機
入力軸３に係脱自在に連結され、この第２リングギヤＲ
２にはこれを固定可能な第３ブレーキＢ３が取り付けら
れている。

第１リングギヤＲ１は第２キャリアｃ２に直結されると
ともに、変速機出力ギヤ５にも直結されている。

上記変速機入力軸３はトルクコンバータ２を介してエン
ジン出力軸１に連結されている。なお、トルクコンバー
タ２は、ポンプ２ａ、ステータ２ｂ、タービン２ｃから
なり、ポンプ２ａがエンジン出力軸１に連結され、ター
ビン２Ｃが変速機入力軸３に連結される。

一方、上記変速機出力ギヤ５は、第１カウンタギヤ６に
噛合し、変速機出力ギヤ５の出力回転はそのまま第１カ
ウンタギヤ６に伝達される。この出力回転はカウンタ軸
７を介して第２カウンタギヤ８に伝達され、この第２カ
ウンタギヤ８と噛合するファイナルギヤ９を介してディ
ファレンシャル機構１０に伝達され、ディファレンシャ
ル機構１０から左右のアクスルシャフト１１．１２に分
割されて伝達される。

以上のように構成した遊星歯車変速機において、第１〜
第３クラッチに１〜に３および第１〜第３ブレーキＢ１
〜Ｂ３の係脱制御を行うことにより、変速段の設定およ
び変速制御を行うことができる。具体的には、第２図の
表に示すように、係脱制御を行えば、前進５速（ＬＯＷ
、ＩＳＴ。

２ＮＤ、３ＲＤ、４ＴＨおよび５ＴＨ）　、後進１速（
ＲＥＶ）を設定できる。なお、第２図の表において、Ｑ
印のクラッチおよびブレーキが係合されていることを示
す。各速度レンジでの減速比（レシオ）は、各ギヤの歯
数設定により変化するが、第２図にこのレシオの１例を
参考として示している。

この表から分かるように、前進側５速（ＬＯＷ〜５ＴＨ
）の各変速レンジはクラッチ、ブレーキ（これらを保合
手段と称する）の内の２つを係合させて設定される。ま
た、１速と２速の間の変速以外での隣り合う変速レンジ
間での変速に際しては、これら２つの保合手段のうちの
１つを解放し、別の１つの保合手段を係合させて行うよ
うになっており、これらの変速に際しては、変速制御が
簡単である。

一方、上記構成の変速機における各要素の速度の関係を
示す速度線図を第３図に示しており、これに基づいて、
各速度レンジでの減速比について説明する。

第３図の速度線図では、第１サンギヤＳ１、第１キャリ
アＣ１および第１リングギヤＲ１で構成される第１遊星
歯車列Ｇ１の速度線図と、第２サンギヤＳ２、第２キャ
リアＣ２および第２リングギヤＲ２で構成される第２遊
星歯車列Ｇ２の速度線図とに分けて各速度線図を示して
いる。なお、この線図において、各縦線がその構成要素
を示すとともに縦線の長さが回転数に対応する。各縦線
の間隔は、サンギヤの歯数の逆数およびリングギヤの歯
数の逆数に比例する。

図において上側に位置する第１遊星歯車列Ｇ１の速度線
図の場合には、３本の縦線は、左から順に、第１サンギ
ヤＳ１、第１キャリアＣ１、第１リングギヤＲ１に対応
し、各縦線の上方向への長さが前進方向の回転数ｎを示
す。また、第１サンギヤＳ１を示す縦線と第１キャリア
Ｃ１を示す縦線との間隔“ａ、”は、第１サンギヤＳ１
の歯数ＺＳ、の逆数（＝１／Ｚｓ、）に対応し、第１キ
ャリアＣ１を示す縦線と第１リングギヤＲ１を示す縦線
との間隔“ｂ、ｎは、第１リングギヤＲ１の歯数Ｚｒ＋
の逆数（＝１／Ｚｒ、）に対応する。このため、第１サ
ンギヤＳ１を回転数ｎで回転し、第１キャリアＣ１を第
２ブレーキＢ２により固定保持すると、両状態を示す点
を結ぶ線りと第１リングギヤＲ１を示す縦線との交点の
回転数Ｈａが、第１リングギヤＲ１の回転数となる。な
お、この回転数ｎａは第１サンギヤＳ１の回転方向とは
逆方向（下方向）であり、第１リングギヤＲ１は第１サ
ンギヤＳ１とは逆方向に回転数ｎａで回転数することを
表している。

一方、下側に位置する第２遊星歯車列Ｇ２の速度線図の
場合も同様で、３本の縦線は、左から順に、第２サンギ
ヤＳ２、第２キャリアＣ２、第２リングギヤＲ２に対応
する。このため、第２サンギヤＳ２を示す縦線と第２キ
ャリアＣ２を示す縦線との間隔“ａ２′は、第２サンギ
ヤＳ２の歯数Ｚｓ２の逆数（＝　１　／　Ｚ　Ｓ２）に
対応し、第２キャリアＣ２を示す縦線と第２リングギヤ
Ｒ２を示す縦線との間隔“ｂ２”は、第２リングギヤ、
Ｒ２の面数Ｚｒ２の逆数（＝　１　／　Ｚ　ｒ２）に対
応する。このため、第２サンギヤＳ２を第２ブレーキＢ
２により固定保持し、第２リングギヤＲ２を回転数ｎで
回転させると、両状態を示す点を結ぶ線Ｄ′と第２キャ
リアＣ２を示す縦線との交点の回転数ｎｂが第２キャリ
アＲ２、すなわち、変速機出力ギヤ５の回転数となる。

なお、第３図では２つの遊星歯車列に分けて表している
が、第１キャリアＣ１と第２サンギヤ＄２とが直結され
るとともに、第１リングギヤＲ１と第２キャリアＣ２と
が直結されているので、両逆星歯車列Ｇ１．Ｇ２の速度
線図は、第４図に示すように、合体して表すことができ
る。そこで、第４図の線図に基づいて各速度段での変速
比を作図により求める。

まず、ＬＯＷレンジの場合には、第１クラッチに１およ
び第３ブレーキＢ３が係合される。これにより、第１サ
ンギヤＳ１が変速機入力軸３と同一の回転数ｎ。で回転
駆動され、第２リングギヤＲ２が固定保持される。この
ため、第１サンギヤＳ１の状態を表す点と第２リングギ
ヤＲ２の状態を表す点とを結んだ点線直線Ｌ１と第１リ
ングギヤＲ１および第２キャリアＣ２を示す縦線との交
点の回転数ｎｌが第１リングギヤＲ１および第２キャリ
アＣ２の回転数となり、これらに直結された変速機出力
ギヤ５の回転数となる。そして、このときの入出力回転
数の比（＝ｎｏ／ｎｒ）が減速比（レシオ）となる。

２速レンジの場合には、第１クラッチに１および第３ブ
レーキＢ３の係合が解除され、これに代えて第３クラッ
チに３および第２ブレーキＢ２が係合される。これによ
り、第１キャリアＣ１および第２サンギヤＳ２が固定保
持され、第２リングギヤＲ２が変速機入力軸３と同一回
転数ｎ。て回転駆動される。この場合には、点線直線Ｌ
２と第１リングギヤＲ１および第２キャリアＣ２をボす
縦線との交点の回転数ｎ２が変速機出力ギヤ５の回転数
となる。

３速レンジの場合には、第３クラッチに３は係合のまま
、第２ブレーキＢ２が解除され、代わりに第１ブレーキ
Ｂ１が係合される。これにより、第１サンギヤＳ１が固
定保持された状態で、第２リングギヤＲ２が変速機入力
軸３と同一回転数ｎ０で回転駆動される。このため、点
線直線Ｌ３と第１リングギヤＲ１および第２キャリアＣ
２を示す縦線との交点の回転数ｎ３が変速機出力ギヤ５
の回転数となる。

４速レンジの場合には、第３クラッチに３は係合された
まま、第１ブレーキＢ１が解除され、代わりに第２クラ
ッチに２が係合される。このため、両逆星歯車列Ｇｌ、
Ｇ２全体が一体になって変速機入力軸３と同一回転する
。線図上では、第１キャリアＣ１、第２サンギヤＳ２お
よび第２リングギヤＲ２がともに変速機入力軸３と同一
回転し、横方向の直線Ｌ４と第１リングギヤＲ１および
第２キャリアＣ２を示す縦線との交点での回転数ｎ４（
＝ｎｏ）が変速機出力ギヤ５の回転数となる。

５速レンジの場合には、第２クラッチに２は保合のまま
、第３クラッチに３が解除され、代わりに第１ブレーキ
Ｂ１が係合される。これにより、第１サンギヤＳ１が固
定保持された状態で、第１キャリアＣ１および第２サン
ギヤＳ２が変速機入力軸３と同一回転数ｎ。で回転駆動
される。このため、点線直線Ｌ５と第１リングギヤＲ１
および第２キャリアＣ２を示す縦線との交点での回転数
ｎ５が変速機出力ギヤ５の回転数となる。

リバースレンジの場合には、第１クラッチに１および第
２ブレーキＢ２が係合される。このため、第１サンギヤ
Ｓ１が変速機入力軸３と同一回転で駆動され、第１キャ
リアｃ１および第２サンギヤＳ２が固定保持される。こ
の場合には、点線直線ＬＲと第１リングギヤＲ１および
第２キャリアＣ２を示す縦線との交点の回転数ｎＲ（負
の値であり、入力回転とは逆の回転となる）が変速機出
力ギヤ５の回転数となる。

以上のようにして変速された変速機出力ギヤ５の回転は
、第１図に示すように、第１カウンタギヤ６、カウンタ
軸７および第２カウンタギヤ８を介してファイナルギヤ
９に伝達され、ディファレンシャル機構１０から左右の
アクスルシャフト１１．１２を介して左右の前輪（図示
せず）に伝達される。なお、第１図はＦＦ横置タイプの
変速機配列を示しており、この場合、変速機出力ギヤ５
は変速機の中央寄りに位置しているため、変速機中央部
側方に配設されるディファレンンヤル機構１０と変速機
出力ギヤ５とを連結するカウンタ軸７を比較的短くする
ことができ、変速機全体を小型軽量化することができる
。また、変速機出力ギヤ５をパーキングギヤとして利用
することも可能である。

ハ０発明の詳細 な説明したように、本発明によれば、同軸上に並設した
２組の遊星歯車列と３糾のクラッチおよび３組のブレー
キとから構成され、従来には無い新規な構成で且つ比較
的小型・コンパクトであり、前進５速、後進１速の変速
レンジの設定が可能変速機を得ることができる。なお、
本発明の変速機を自動車に横置にして搭載する場合、出
力ギヤが変速機の中央寄りに位置するため、出力ギヤか
らデフギヤに動力を伝達するカウンタ軸の軸長は短くて
よく、変速機をコンパクトにすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る遊星歯車変速機の構成を示すスケ
ルトン図、 第２図はこの遊星歯車変速機でのクラッチ、ブレーキの
作動と変速レンジとの関係を示す表図、第３図および第
４図は上記遊星歯車変速機での各要素の回転関係を表す
速度線図である。 ２・・・トルクコンバータ　３・・・変速機入力軸７・
・・カウンタ軸　　　　９・・・ファイナルギヤ１０・
・・ディファレンシャル機構

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １）第１サンギヤ要素、第１キャリア要素および第１リ
   ングギヤ要素から構成された第１遊星歯車列と、第２サ
   ンギヤ要素、第２キャリア要素および第２リングギヤ要
   素から構成された第２遊星歯車列とを同軸上に並列に配
   置し、前記第１サンギヤ要素を第１クラッチを介して係
   脱自在に入力部材に連結するとともにこの第１サンギヤ
   要素を固定保持可能な第１ブレーキを配設し、前記第１
   キャリア要素と前記第２サンギヤ要素とを直結し、これ
   ら直結された第１キャリア要素および第２サンギヤ要素
   を第２クラッチを介して係脱自在に前記入力部材に連結
   するとともに、これら第１キャリア要素および第２サン
   ギヤ要素を固定保持可能な第２ブレーキを配設し、前記
   第２リングギヤ要素を第３クラッチを介して係脱自在に
   前記入力部材に連結するとともに、この第２リングギヤ
   要素を固定保持可能な第３ブレーキを配設し、前記第１
   リングギヤ要素と前記第２キャリア要素とを直結すると
   ともにこれら直結された第１リングギヤ要素および第２
   キャリア要素を出力部材に直結したことを特徴とする遊
   星歯車変速機。