JPH0429627B2 - - Google Patents

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JPH0429627B2
JPH0429627B2 JP59046438A JP4643884A JPH0429627B2 JP H0429627 B2 JPH0429627 B2 JP H0429627B2 JP 59046438 A JP59046438 A JP 59046438A JP 4643884 A JP4643884 A JP 4643884A JP H0429627 B2 JPH0429627 B2 JP H0429627B2
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、透光性の酸窒化アルミニウム焼結体
の製造方法に関する。 詳しくは酸化アルミニウム粉末と窒化アルミニ
ウム粉末との混合物を焼成し単一相の酸窒化アル
ミニウムとし、しかる後にこの粉末を焼結せしめ
て透明な酸窒化アルミニウム焼結体を製造するに
際し、窒化アルミニウム粉末として、平均粒子径
2ミクロン以下で粒径3ミクロン以下の粒子のせ
める割合が70容量パーセント以上で且つ陽イオン
不純物含有量が0.3重量パーセント以下の窒化ア
ルミニウム粉末を用いる、透明な酸窒化アルミニ
ウム焼結体の製造方法である。 近年、可視及び赤外の領域に於いて透光性を有
する耐久性材料に対する要求が高まつている。か
かる材料の一つとして透光性酸化アルミニウム焼
結体が広く実用化されているが、酸化アルミニウ
ムが異方性結晶であるという本質的な欠点の為に
光の散乱が避けられず、充分な像映能力を得るこ
とは困難であつた。 これに対し、酸窒化アルミニウムは、等方性の
立方晶結晶であることから、実質的に散乱の無い
透明な焼結体が得られると期待される材料であ
る。 従来、透明な酸窒化アルミニウム焼結体の製造
方法としては、単一相の酸窒化アルミニウム粉末
を窒素中で焼結させる方法が知られており、更に
前記粉末の製造方法としては次の二法が知られて
いる。 すなわち、一つは、酸化アルミニウムと窒化ア
ルミニウムの混合物を焼成して単一相の酸窒化ア
ルミニウム粉末とする方法であり、いま一つは、
酸化アルミニウムと黒鉛の混合物粉末を窒素気流
中で加熱して酸化アルミニウム粉末を部分的に還
元窒化せしめ、次いでさらに該粉末を加熱するこ
とにより単一相の酸窒化アルミニウムを得る方法
である。 上記二法の内、前者の方法は簡便であり工業的
に優れているが従来の技術では後者の方法を経た
ものに比し著しく透明性が劣り、実用的ではなか
つた。 本発明者等は透光性セラミツクの製造の研究を
鋭意続けて来た。その結果特定の性状を有する窒
化アルミニウム粉末から透光性の窒化アルミニウ
ム焼結体が得られることを見出し既に提案した。
更に研究を続けた結果、上記新規な窒化アルミニ
ウムを用いて酸窒化アルミニウムを製造すると得
られる酸窒化アルミニウム焼結体の透明性が大幅
に改良されることを見出し、本発明を完成し、こ
こに提案するに至つた。 即ち、本発明は、酸化アルミニウム粉末と窒化
アルミニウム粉末の混合物を焼成し、単一相の酸
窒化アルミニウム粉末とし、しかる後にこの粉末
を焼結せしめて透明な酸窒化アルミニウム焼結体
を製造するに際し、該窒化アルミニウム粉末とし
て、平均粒子径2ミクロン以下で、粒径3ミクロ
ン以下の粒子の占める割合が70容量%以上且つ陽
イオン不純物含有量が0.3重量パーセント以下の
窒化アルミニウム粉末を用いる透明な酸窒化アル
ミニウム焼結体の製造方法である。 尚本発明における窒化アルミニウムはアルミニ
ウムと窒素の1:1の化合物であり、これ以外の
ものを原則としてすべて不純物として取扱う。但
し窒化アルミニウム粉末の表面は空気中で不可避
的に酸化されAl−N結合がAl−O結合に置代つ
ているので、このAl−O結合しているアルミニ
ウムは陽イオン不純物とはみなさない。また焼結
助剤となる成分についても陽イオン不純物とはみ
なさない。更に本発明における平均粒子径とは光
透過式の粒度分布測定器による体積基準の中間粒
子径をいう。 本発明で用いる窒化アルミニウム粉末は、平均
粒子径2ミクロン以下、粒径3ミクロン以下の粒
子の占める割合が70容量パーセント以上であり、
且つ陽イオン不純物含有量が0.3重量パーセント
以下、好ましくは0.1重量パーセント以下である
ことが重要である。 上記のような性状を有する窒化アルミニウム粉
末は、従来、知られていず本発明者等によつて提
案された新規な窒化アルミニウム粉末である。該
新規な窒化アルミニウム粉末の代表的な製造を例
示すると次の通りである。 即ち、 (1) 平均粒子径が2μm以下の酸化アルミニウム
微粒子と灰分含量0.2重量%で平均粒子径が1μ
m以下のカーボン微粉末とをアルコール、炭化
水素、水素の液体分散媒体中で緊密に混合し、
そのさい該酸化アルミニウム微粉末対該カーボ
ン微粉末の重量比は1:0.36〜1:1であり; (2) 得られた緊密混合物を、適宜乾燥し、窒素又
はアンモニアの雰囲気下で1400〜1700℃の温度
で焼成し; (3) 次いで得られた微粉末を酸素を含む雰囲気下
で600〜900℃の温度で加熱して未反応のカーボ
ンを加熱除去し、窒化アルミニウム含量が少く
とも95重量%であり、結合酸素の含量が最大
3.0重量%好ましくは1.5重量%であり、且つ不
純物としての金属化合物の含量が金属として最
大0.3重量%である平均粒子径が2μm以下の窒
化アルミニウム粉末を生成しめる ことによつて製造することができる。 また上記方法ではアルミナとカーボンは特定の
性状のものを用いるのが好ましい。一般にアルミ
ナ微粉末としては平均粒子径が2μm以下の微粉
末を用いる必要があり、好ましくは少なくとも
99.0重量%より好ましくは少なくとも99.9重量%
の純度のものが用いられる。またカーボン微粉末
は灰分の含有量最大0.2重量%好ましくは最大0.1
重量%のものとして用いるのが好ましい。また該
カーボンの平均粒子径は1μm以下の微粒子とし
て用いるのが好ましい。さらに該カーボンとして
はカーボンブラツク、黒鉛化カーボン等が使用さ
れうるが一般にはカーボンブラツクが好ましい。 また窒化アルミニウム粉末中にはその原料に含
まれて混入する製造上不可避的な化合物が存在す
る。これらの不純物となる化合物は窒化アルミニ
ウム粉末を製造する原料の純度によつて異なり一
般に限定出来ないが、一般には珪素、マンガン、
鉄、クロム、ニツケル、コバルト、銅、亜鉛、チ
タン等を陽イオン成分とする化合物である。これ
らの不純物化合物は一般に陽イオン成分である上
記金属が酸窒化アルミニウム焼結体の性状例えば
透光性に大きな影響を与えるので一般には不純物
としての金属化合物の含有量が金属として0.3重
量%以下好ましくは0.2重量%以下好ましくは0.1
重量%以下のものを用いるのが好ましい。特に上
記不純物成分の金属のうち、鉄、クロム、ニツケ
ル、コバルト、銅、亜鉛又はチタン成分が、これ
らの不純物の含有量を金属として全含量で0.1重
量%以下の時、前記窒化アルミニウム粉末は酸窒
化アルミニウム焼結体に優れた透光性を付与する
ので好適である。 また前記窒化アルミニウムの製造は、焼成後に
も残存する不純物成分の混入を避けることが出来
る材質の装置中で実施するのがよい。一般に該湿
式混合は常温、常圧下で実施することができる。
温度及び圧力によつて悪影響をうけることはな
い。また混合装置としては材質から焼成後におい
ても残存する不純物成分を生じないものを選ぶ限
り公知の装置、手段を採用しうる。例えば混合装
置として球状物又は棒状物を内蔵したミルを使用
するのが一般的であるが、ミルの内壁、球状物又
は棒状物等の材質は、得られる窒化アルミニウム
中に焼成後においても残存する不純物成分が混入
するのを避けるために、窒化アルミニウム自身あ
るいは99.9重量%以上の高純度アルミナとするの
が好ましい。また混合装置の原料と接する面をす
べてプラスチツク製とするかプラスチツクでコー
テイングすることもできる。該プラスチツクとし
ては特に限定されず例えばポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタ
ン等が使用できる。この場合、プラスチツク中に
は安定剤として種々の金属成分を含む場合がある
ので、予めチエツクして使用するようにすべきで
ある。 また本発明で用いる他の原料である酸化アルミ
ニウム粉末は透明性の酸化アルミニウム焼結体を
製造する原料として使用されることが公知のもの
が特に限定されず使用出来る。一般に好適に使用
される酸化アルミニウムは例えば平均粒子径2μ
m以下で、酸化アルミニウム以外の不純物含有量
が0.1重量%以下であるものが好ましく、特に平
均粒子径が1.0μm以下好ましくは0.8μm以下で3μ
m以下の粒子の占める割合が90容量%で不純物含
有量が0.05重量%以下のものが最適である。上記
不純物のうち特に珪素、鉄、クロム、ニツケル、
コバルト等の金属又は金属化合物の混入は得られ
る焼結体の着色の原因となつたり、焼結体中に第
二相を形成して透明性を低下させる原因になるの
で、極力混入量を減少させることが好ましい。 本発明に於ける酸化アルミニウム粉末と窒化ア
ルミニウム粉末の混合割合は得られる酸窒化アル
ミニウム焼結体が透明性を失わない限り特に限定
されない。また該混合割合は混合条件、焼結条件
等によつて異なるのでこれらの条件に応じて決定
すればよいが、一般には混合粉末中の窒化アルミ
ニウムが27〜40モルパーセント、好ましくは28〜
35モルパーセントとなるようにするのが最も好ま
しい。尚、一般に窒化アルミニウム粉末は少量の
酸素を含有しているので、上記混合割合を決定す
る際には、酸素が酸化アルミニウムの形で存在し
ているとみなし、即ち、窒化アルミニウム粉末は
それ自身窒化アルミニウムと酸化アルミニウムの
混合物であるとみなして計算する必要がある。 前記酸化アルミニウム粉末と窒化アルミニウム
粉末とを均質に混合する手段は、特に限定されず
公知の種々の混合方法を用いることができる。例
えば、前記窒化アルミニウム粉末の製法で例示し
たようにエタノール等の有機溶媒を用い、プラス
チツク製ボールミルにより湿式混合する等の方法
が好適に採用される。 本発明に於ける前記酸化アルミニウム粉末と窒
化アルミニウム粉末との均質な混合物を単一相の
酸窒化アルミニウム粉末に変えるには、方法は特
に限定されず、公知の手段及び装置を採用すれば
よい。例えば上記混合物を1650℃以上1850℃以下
の温度範囲に於いて窒素雰囲気中で加熱焼成する
ことにより、AlN・NAl2O3(n=1〜3)で示
される単一相の酸窒化アルミニウムを得ることが
出来る。勿論焼成温度が低いと反応が充分に進行
せず、単一相の酸窒化アルミニウムが得られない
し、逆に温度が高い場合は、単一相の酸窒化アル
ミニウムは得られるが、粒子相互の焼結により粒
子径が大きくなつてしまうので予め適宜好適な条
件を決定するとよい。 本発明の製造方法に於いては、通常、酸窒化ア
ルミニウム粉末を粉砕する操作は要しない。しか
し、例えばこれを後述する様な常圧焼結に供する
場合には、凝集した粒子をほぐす目的で軽い粉砕
を行なうことが有効な場合もある。 また、本発明の製造方法に於いては、酸窒化ア
ルミニウム粉末を分級することも、通常必要では
ない。しかし、特に光散乱の少ない焼結体が求め
られる場合には、必要に応じて分級によつて粒子
径10ミクロン以上の酸窒化アルミニウム粒子を実
質的に除いておくことが有効な場合もある。 上記の様にして得られた酸窒化アルミニウム粉
末はそのまゝ或いは必要に応じて焼結助剤を加え
て焼結することにより透明な酸窒化アルミニウム
焼結体を得ることが出来る。該焼結は、常圧焼結
と加圧焼結のいずれの方法によつて実施しても良
い。該焼結助剤を使用する場合は(特に常圧下に
焼結を使う場合には好適である)予め酸窒化アル
ミニウム粉末にイツトリウム化合物、ランタニド
化合物、ホウ素化合物の内のいずれか一種以上を
例えば0.05〜3重量%の範囲で混合して焼結する
とよい。該焼結助剤を添加するとしばしば焼結性
が向上し焼結温度が低くても十分に焼結出来、ま
た焼結時間の短縮にもなる等の利点が生じる。 本発明に於ける焼結温度は、特に限定されず酸
窒化アルミニウム粉末を十分に焼結する温度を予
め決定して採用すればよい。一般には1550℃〜
2050℃の範囲から選べば好ましく、特に1800℃〜
2000℃範囲が最も好ましい。温度が低いと焼結が
充分に進行せず、逆に高過ぎると酸窒化アルミニ
ウムが熱分解して、いずれの場合も透明性に優れ
た焼結体を得ることができない場合もあるので、
種々の条件に応じて予め決定するのがよい。 また、上記の焼結は不活性ガス雰囲気例えば窒
素雰囲気中で実施すると好適である。特に前記酸
窒化アルミニウム粉末を室温から焼結温度近くの
温度或いは焼結温度まで昇温する過程に於いて該
酸窒化アルミニウムを減圧状態例えば10-1Torr
以下好ましくは10-2Torr以下更に好ましくは
10-3Torr以下に加熱処理することにより、得ら
れる酸窒化アルミニウム焼結体の透明性が向上
し、特に可視部でのインライン透過率が著しく高
まるので好適な手段である。更に具体的に述べれ
ば、先ず酸窒化アルミニウムを減圧下におき、室
温から温度を上げていき、該酸窒化アルミニウム
が1400℃以上、好ましくは1600℃以上乃至焼結温
度以下の温度に達した後、試料室に不活性ガス例
えば窒素を導入し、しかる後に所定の温度で焼結
を行なうとよい。 このような減圧処理により酸窒化アルミニウム
焼結体に良好な透明性を付与出来る理由は明確で
はないが、減圧下で初期焼結を行なうことによ
り、特に可視光の散乱原因となる微細な気孔が焼
結体中にとり込まれるのを防ぐ効果があるものと
考えられる。 本発明の製造方法で得られた酸窒化アルミニウ
ム焼結体は可視範囲及び赤外範囲に於いて光透過
性及び像映能力に優れた酸窒化アルミニウム焼結
体となる。かゝる透明な酸窒化アルミニウム焼結
体は、高圧ナトリウムランプ発光管、高温用窓
材、赤外線検出器用窓材等の、耐久性を要求され
る用途分野に有効に用いられる。 以下、本発明を更に具体的に説明するため実施
例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例
に限定されるものではない。 実施例 1 純度99.99%(不純物分析値を表1に示す)で
平均粒子径が0.52μmで3μm以下の粒子の割合が
95容量%のアルミナ20gと、灰分0.08wt%で平均
粒子径が0.45μmのカーボンブラツク10gとを、
ナイロン製ポツトとナイロンコーテイングしたボ
ールを用いエタノールを分散媒体として均一にボ
ールミル混合した。得られた混合物を乾燥後高純
度黒鉛製平皿に入れ、電気炉内に窒素ガスを3
/minで連続的に供給しながら1600℃の温度で
6時間加熱した。得られた反応混合物を空気中で
750℃の温度で4時間加熱し、未反応のカーボン
を酸化除去した。 得られた白色の粉末はX線回折分析(Xray
diffraction analysis)の結果単相(single
phase)のAlNでありAl2O3の回折ピークは無か
つた。また該粉末の平均粒子径は1.31μmであり、
3μm以下が90容量%を占めた。走査型電子顕微
鏡による観察ではこの粉末は平均0.7μm程度の均
一な粒子であつた。また比表面積の測定値は4.0
m2/gであつた。この粉末分析値を表2に示す。 表1 Al2O3粉末分析値 Al2O3content 99.99% 元素 含有量(PPM) Mg <5 Cr <10 Si 30 Zn <5 Fe 22 Cu <5 Ca <20 Ni 15 Ti <5 表2 AlN粉末分析値 AlNcontent 97.8% 元素 含有量 Mg <5(PPM) Cr 21(〃) Si 125(〃) Zn 9(〃) Fe 20(〃) Cu <5(〃) Mn 5(〃) Ni 27(〃) Ti <5(〃) Co <5(〃) Al 64.8(wt%) N 33.4(〃) O 1.1(〃) C 0.11(〃) 上記のようにして得た窒化アルミニウム粉末15
重量部と、酸化アルミニウム粉末85重量部を、ナ
イロン製ポツトとナイロンコーテイングしたボー
ルを用い、エタノールを分散媒体として均一にボ
ールミル混合した。(酸化アルミニウム粉末は、
前記窒化アルミニウム粉末を製造する際に用いた
と同じ物を使用した。) 得られた混合物を乾燥後、窒化硼素製容器に入
れ、1気圧の窒素中で、1750℃の温度で3時間焼
成した。 焼成後得られた粉末は白色で、粉末X線回折に
より、実質的に100パーセント立方晶酸窒化アル
ミニウムであることが判つた。また、堀場製作所
製CAPA−500により粒度分布を測定したところ、
平均粒子径2.2μm、粒径3μm以下の粒子の割合は
70容量パーセントであり、10μm以上の粒子は無
かつた。 この酸窒化アルミニウム粉末2.5gを、窒化硼
素粉末を内面に塗布した内径20mmの黒鉛型中で、
200Kg/cm2の加圧下、1気圧の窒素中に於いて
1900℃で3時間加圧焼結した。得られた焼結体を
厚み2mmに鏡面研磨したものは、内部での散乱が
殆ど無く、透明であつた。アルキメデス法で測定
した密度は3.67g/cm3であつた。 上記の酸窒化アルミニウム焼結体のインライン
透過率を測定した結果を表3に示す。赤外光透過
率の測定には、日立製作所製260−30形赤外分光
光度計、可視−紫外光透過率の測定には、同じく
200形ダブルビーム分光光度計を用いた。
【表】 実施例 2 実施例1に於いて、酸窒化アルミニウムを加圧
焼結する際、先ず試料室内を10-4Torrの真空に
保つたまま、室温から1700℃まで昇温し、1700℃
で30分間保持した後試料室内に窒素を導入して更
に1900℃まで昇温した。その後、実施例1と全く
同様にして得られた焼結体は、実施例1で得たも
のよりも更に散乱が無く、無色透明であつた。 上記の酸窒化アルミニウム焼結体の光透過率を
実施例1と同様に測定した結果を表4に示す。
【表】 実施例 3 実施例1に於いて、窒化アルミニウム粉末と酸
化アルミニウム粉末の混合物を焼成する温度を
1900℃とし、それ以外は実施例1と全く同一にし
て実験を行なつた。 ここで得られた酸窒化アルミニウム粉末は、平
均粒子径3.1μm、粒径3μm以下の粒子の割合は40
容量パーセントであり、10μm以上の粒子も12容
量パーセントあつた。 この粉末を実施例1と同様に焼結して得られた
酸窒化アルミニウム焼結体は、内部に白い斑点が
あり、散乱の多いものであつた。波長0.6μm及び
4μmに於けるインライン透過率は、それぞれ、
19%、70%であつた。 実施例 4 実施例3に於いて得られた酸窒化アルミニウム
粉末をエタノール中に超音波分散し、湿式分級に
よつて粒径10μm以上の粒子を取り除いた。 こうして得られた酸窒化アルミニウム粉末を実
施例1と同様にして焼結を行なつたところ、実施
例1で得られたとほぼ同様の、散乱の少ない酸窒
化アルミニウム焼結体が得られた。 この焼結体の、波長0.6μm及び4μmに於けるイ
ンライン透過率は、それぞれ、32%、72%であつ
た。 実施例 5 実施例1に於いて得られた酸窒化アルミニウム
粉末2gを、内径20mmの金型に入れ、200Kg/cm3
の圧力で一軸プレスした後、2000Kg/cm3の圧力で
静水圧プレスして円板状の成型体とした。 この成型体を窒化硼素製容器に入れ、1気圧の
窒素中で2000℃15時間焼成した。 実施例1と同様に研磨して得られた焼結体の密
度は3.63g/cm3であつた。また、波長0.6μm及び
4μmに於けるインライン透過率は、それぞれ、
17%、66%であつた。 実施例 6 実施例5に於いて、酸窒化アルミニウム粉末に
硝酸イツトリウムを、酸化イツトリウム(Y2O3
換算で0.5重量パーセントとなるように添加し、
また、焼結条件を1900℃6時間に変えた以外は、
実施例5と全く同一にして実験を行なつた。尚、
硝酸イツトリウムの添加は、エタノールを分散媒
として、ポリエチレン製乳鉢と乳棒で30分間湿式
混合を行なつた後、乾燥した。 得られた焼結体の密度は3.66g/cm3であつた。
また、波長0.6μm及び4μmに於けるインライン透
過率は、それぞれ、45%、72%であつた。 比較例 1 実施例1に於いて用いた窒化アルミニウム粉末
に代えて金属アルミニウムを窒化することによつ
て製造された市販の窒化アルミニウム粉末(平均
粒子径が2.5μmで、3μm以下の粒子の割合が50容
量%で、酸素含量が2.5重量%で、陽イオン不純
物の量が0.35重量%である)を用い、窒化アルミ
ニウム粉末と酸化アルミニウム粉末の混合割合
を、それぞれ15.5重量部と84.5重量部とした以外
は実施例1と同様に実施した。その結果得られた
酸窒化アルミニウム焼結体は黒灰色をしており、
透光性はほとんど認められなかつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 酸化アルミニウム粉末と窒化アルミニウム粉
    末との混合物を焼成し単一相の酸窒化アルミニウ
    ムとし、しかる後にこの粉末を焼結せしめて透明
    な酸窒化アルミニウム焼結体を製造するに際し、
    窒化アルミニウム粉末として、平均粒子径2ミク
    ロン以下で粒径3ミクロン以下の粒子の占める割
    合が70容量パーセント以上で且つ陽イオン不純物
    含有量が0.3重量パーセント以下の窒化アルミニ
    ウム粉末を用いることを特徴とする、透明な酸窒
    化アルミニウム焼結体の製造方法。
JP59046438A 1984-03-13 1984-03-13 透明な酸窒化アルミニウム焼結体の製造方法 Granted JPS60191061A (ja)

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