JPH04293911A - プロピレンブロック共重合体の製造法 - Google Patents

プロピレンブロック共重合体の製造法

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JPH04293911A
JPH04293911A JP5918091A JP5918091A JPH04293911A JP H04293911 A JPH04293911 A JP H04293911A JP 5918091 A JP5918091 A JP 5918091A JP 5918091 A JP5918091 A JP 5918091A JP H04293911 A JPH04293911 A JP H04293911A
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propylene
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Takashi Fujita
藤 田   孝
Naohiro Yamamoto
山 本 直 弘
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔発明の背景〕
【産業上の利用分野】本発明は、高剛性かつ高衝撃強度
で流動性の良いプロピレンブロック共重合体を、実質的
に溶媒を使用しない条件下で、しかも高活性で重合する
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】結晶性ポリプロピレンは、剛性、耐熱性
に優れた特性を有する反面、耐衝撃強度、特に低温にお
ける耐衝撃強度、が弱いという問題があった。
【0003】この点を改良する方法として、プロピレン
とエチレンまたはその他のオレフィンを段階的に重合さ
せてブロック共重合体を生成させる方法はすでに公知で
ある(特公昭43−11230号、特公昭44−166
68号、特公昭44−20621号、特公昭49−24
593号、特公昭49−30264号、特開昭48−2
5781号、特開昭50−115296号、特開昭53
−35789号、特開昭54−110072号公報など
)。
【0004】しかしながら、プロピレンとエチレンを二
段もしくは多段で重合させた場合は、耐衝撃性が改良さ
れる半面、生成物は共重合部分を含むため、低結晶性の
重合体が大量に副生するという問題を生ずる。
【0005】そして、ブロック共重合体の衝撃強度を向
上させるために、ゴム状共重合体の生成割合を増加させ
ることが一般的に行なわれている。しかしながら、ゴム
状共重合体の増大にともなって重合体粒子の粘着性が増
大する傾向があり、重合体粒子間の付着、装置内壁への
付着などが生じて、ポリマー製造装置の安定な長期連続
運転が困難となることが多い。とくに、溶媒を使用しな
い重合、たとえば気相重合、においては、重合体粒子粘
着による流動性の悪化は、運転操作上、きわめて大きな
問題である。したがって、ゴム状共重合の生成割合が増
加したときであっても、重合体粒子粘着を防止して、運
転安定性を向上させることのできる技術の開発が望まれ
ている。
【0006】また、前記気相重合等においては、固体触
媒成分を乾燥状態で使用することが一般的であるが、そ
のとき触媒の性状がよくないと、重合が安定しないこと
がある。たとえば、触媒の流動性、付着性がよくないと
、触媒を重合槽へ導入するときに導入ラインへ付着した
り、導入ラインが閉塞するといった問題が生じやすく、
触媒性状を改良することが必要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、前述の問題点を解決することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】〔発明の概要〕<要旨>
本発明者らは、特定の触媒を使用することにより、前述
の問題点を解決できることを見出して本発明に到達した
【0009】すなわち、本発明によるプロピレンブロッ
ク共重合体の製造法は、実質的に溶媒の不存在下に、下
記の重合工程(1)を下記の触媒成分(A)および(B
)の組合せからなる触媒の存在下に実施し、成分(A)
中のチタンに対するモル比が0.1〜40の下記の触媒
成分(C)の追加存在下に重合を継続して下記の重合工
程(2)を実施して、ゴム状物(20℃キシレン可溶分
)の重量割合が25〜75重量パーセントであるプロピ
レンブロック共重合体を製造すること、を特徴とするも
のである。 触    媒 成分(A) 下記成分(i) 〜(iv)を接触させて得られた固体
触媒成分、 成分(i) :チタン、マグネシウムおよびハロゲンを
必須成分として含有する固体成分、 成分(ii): 一般式 R1mXnSi(OR2)4−m−n (ただし、R1
およびR2は炭化水素残基であり、Xはハロゲンであり
、mおよびnはそれぞれ0≦m≦3および0≦n≦3で
あって、しかも0≦m+n≦3である。)で表わされる
ケイ素化合物、 成分(iii) :周期律表第I〜III 族の有機金
属化合物、成分(iv):芳香族ビニルないしアリル、
成分(B):有機アルミニウム化合物、成分(C):B
−OR3(ただし、R3は炭化水素残基)結合を有する
ホウ素化合物、 重合工程 (1)   プロピレンまたはプロピレン/エチレン混
合物を一段あるいは多段に重合させて、プロピレン単独
重合体またはエチレン含量7重量%以下のプロピレン・
エチレン共重合体を形成させる工程(ただし、この工程
での重合量は、全重合量の20〜70重量%に相当する
量である)、 (2)   プロピレン/エチレン混合物を一段あるい
は多段に重合させて、プロピレン/エチレンの重合比(
重量比)が80/20〜20/80の割合であるプロピ
レンのゴム状共重合体を形成させる工程(ただし、この
工程での重合量は、全重合量の30〜80重量%に相当
する量である)。
【0010】<効果>本発明による触媒で実質的に溶媒
を使用しない方法でプロピレンブロック共重合体を製造
することにより、高活性で、しかも高剛性、高衝撃強度
のプロピレンブロック共重合体を安定して製造すること
ができる。
【0011】また、本発明によれば、ゴム状共重合体の
重量が多くなった場合(たとえば50重量パーセント以
上)にも、重合体粒子の粘着性が少なく、従来、問題と
されていた運転操作上のトラブルを解決することができ
る。
【0012】また、本発明の固体触媒成分は、触媒性状
がよく、たとえば触媒の流動性がよく、付着量が少ない
ために、触媒の重合槽への固体成分の導入を均一に行な
うことが可能であり、安定運転することができる。
【0013】〔発明の具体的説明〕〔触    媒〕本
発明の触媒は、特定の成分(A)および成分(B)なら
びに最終的には成分(C)の組合せからなるものである
。ここで「組合せからなる」ということは、成分が挙示
のもの(すなわち、A、BおよびC)のみであるという
ことを意味するものではなく、合目的的な他の成分の共
存を排除しない。
【0014】成分(A) 本発明の触媒の成分(A)は、下記の成分(i) ない
し成分(iv)を接触させて得られる固体触媒成分であ
る。ここで、「接触させて得られる」ということは対象
が挙示のもの(すなわち(i) 〜(iv))のみであ
るということを意味するものではなく、合目的的な他の
成分の共存を排除しない。
【0015】成分(i) 成分(i) は、チタン、マグネシウムおよびハロゲン
を必須成分として含有する固体成分である。ここで「必
須成分として含有する」ということは、挙示の三成分の
外に合目的的な他元素を含んでいてもよいこと、これら
の元素はそれぞれが合目的的な任意の化合物として存在
してもよいこと、ならびにこれら元素は相互に結合した
ものとして存在してもよいこと、を示すものである。
【0016】チタン、マグネシウムおよびハロゲンを含
む固体成分そのものは公知のものである。例えば、特開
昭53−45688号、同54−3894号、同54−
31092号、同54−39483号、同54−945
91号、同54−118484号、同54−13158
9号、同55−75411号、同55−90510号、
同55−90511号、同55−127405号、同5
5−147507号、同55−155003号、同56
−18609号、同56−70005号、同56−72
001号、同56−86905号、同56−90807
号、同56−155206号、同57−3803号、同
57−34103号、同57−92007号、同57−
121003号、同58−5309号、同58−531
0号、同58−5311号、同58−8706号、同5
8−27732号、同58−32604号、同58−3
2605号、同58−67703号、同58−1172
06号、同58−127708号、同58−18370
8号、同58−183709号、同59−149905
号、同59−149906号各公報等に記載のものが使
用される。
【0017】本発明において使用されるマグネシウム源
となるマグネシウム化合物としては、マグネシウムハラ
イド、ジアルコキシマグネシウム、アルコキシマグネシ
ウムハライド、マグネシウムオキシハライド、ジアルキ
ルマグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウ
ム、マグネシウムのカルボン酸塩等があげられる。これ
らのマグネシウム化合物の中でもマグネシウムハライド
が好ましい。
【0018】また、チタン源となるチタン化合物は、一
般式Ti(OR4)4−p Xp(ここでR4は炭化水
素残基であり、好ましくは炭素数1〜10程度のもので
あり、Xはハロゲンを示し、pは0≦p≦4の数を示す
。)で表わされる化合物があげられる。
【0019】具体例としては、TiCl4、TiBr4
、Ti(OC2H5)Cl3、Ti(OC2H5)2C
l2、Ti(OC2H5)3Cl、Ti(O−iC3H
7)Cl3、Ti(O−nC4H9)Cl3、Ti(O
−nC4H9)2Cl2、Ti(OC2H5)Br3、
Ti(OC2H5)(OC4H9)2Cl、Ti(O−
nC4H9)3Cl、Ti(O−C6H5)Cl3、T
i(O−iC4H9)2Cl2、Ti(OC5H11)
Cl3、Ti(OC6H13)Cl3、Ti(OC2H
5)4、Ti(O−nC3H7)4、Ti(O−nC4
H9)4、Ti(O−iC4H9)4、Ti(O−nC
6H13)4、Ti(O−nC8H17)4、Ti〔O
CH2CH(C2H5)C4H9〕4などが挙げられる
【0020】また、TiX′4(ここではX′はハロゲ
ンを示す)に後述する電子供与体を反応させた分子化合
物を用いることもできる。具体例としては、TiCl4
・CH3COC2H5、TiCl4・CH3CO2C2
H5、TiCl4・C6H5NO2、TiCl4・CH
3COCl、TiCl4・C6H5COCl、TiCl
4・C6H5CO2C2H5、TiCl4・ClCOC
2H5、TiCl4・C4H4O等があげられる。
【0021】これらのチタン化合物の中でも好ましいも
のは、TiCl4、Ti(OC2H5)4、Ti(OC
4H9)4、Ti(OC4H9)Cl3等である。
【0022】ハロゲン源としては、上述のマグネシウム
及び/又はチタンのハロゲン化合物から供給されるのが
普通であるが、アルミニウムのハロゲン化物やケイ素の
ハロゲン化物、リンのハロゲン化物といった公知のハロ
ゲン化剤から供給することもできる。
【0023】触媒成分中に含まれるハロゲンはフッ素、
塩素、臭素、ヨウ素又はこれらの混合物であってよく、
特に塩素が好ましい。
【0024】本発明に用いる固体成分は、上記必須成分
の他にSiCl4、CH3SiCl3、メチルハイドロ
ジェンポリシロキサン等のケイ素化合物、Al(OiC
3H7)3、AlCl3、AlBr3、Al(OC2H
5)3、Al(OCH3)2Cl等のアルミニウム化合
物及びB(OCH3)3、B(OC2H5)3、B(O
C6H5)3等のホウ素化合物、WCl6、MoCl5
等の他成分の使用も可能であり、これらがケイ素、アル
ミニウム及びホウ素、タングステン、モリブデン等の成
分として固体成分中に残存することは差支えない。
【0025】更に、この固体成分を製造する場合に、電
子供与体を内部ドナーとして使用して製造することもで
きる。
【0026】この固体成分の製造に利用できる電子供与
体(内部ドナー)としては、アルコール類、フェノール
類、ケトン類、アルデヒド類、カルボン酸類、有機酸又
は無機酸類のエステル類、エーテル類、酸アミド類、酸
無水物類のような含酸素電子供与体、アンモニア、アミ
ン、ニトリル、イソシアネートのような含窒素電子供与
体などを例示することができる。
【0027】より具体的には、(イ)メタノール、エタ
ノール、プロパノール、ペンタノール、ヘキサノール、
オクタノール、ドデカノール、オクタデシルアルコール
、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、ク
ミルアルコール、イソプロピルベンジルアルコールなど
の炭素数1ないし18のアルコール類、(ロ)フェノー
ル、クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、プ
ロピルフェノール、クミルフェノール、ノニルフェノー
ル、ナフトールなどのアルキル基を有してよい炭素数6
ないし25のフェノール類、(ハ)アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン
、ベンゾフェノンなどの炭素数3ないし15のケトン類
、(ニ)アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、オ
クチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、トルアルデヒド
、ナフトアルデヒドなどの炭素数2ないし15のアルデ
ヒド類、(ホ)ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、
酢酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸シクロ
ヘキシル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、吉草酸エ
チル、ステアリン酸エチル、クロル酢酸メチル、ジクロ
ル酢酸エチル、酢酸セルソルブ、メタクリル酸メチル、
クロトン酸エチル、シクロヘキサンカルボン酸エチル、
安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、
安息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安息香酸シクロヘ
キシル、安息香酸フェニル、安息香酸ベンジル、安息香
酸セルソルブ、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、
トルイル酸アミル、エチル安息香酸エチル、アニス酸メ
チル、アニス酸エチル、エトキシ安息香酸エチル、フタ
ル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル
、γ‐ブチロラクトン、α‐バレロラクトン、クマリン
、フタリド、炭酸エチレンなどの炭素数2ないし20の
有機酸エステル類、(ヘ)ケイ酸エチル、ケイ酸ブチル
、フェニルトリエトキシシランなどのケイ酸エステルの
ような無機酸エステル類、(ト)アセチルクロリド、ベ
ンゾイルクロリド、トルイル酸クロリド、アニス酸クロ
リド、塩化フタロイル、イソ塩化フタロイルなどの炭素
数2ないし15の酸ハライド類、(チ)メチルエーテル
、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエー
テル、アミルエーテル、テトラヒドロフラン、アニソー
ル、ジフェニルエーテルなどの炭素数2ないし20のエ
ーテル類、(リ)酢酸アミド、安息香酸アミド、トルイ
ル酸アミドなどの酸アミド類、(ヌ)メチルアミン、エ
チルアミン、ジエチルアミン、トリブチルアミン、ピペ
リジン、トリベンジルアミン、アニリン、ピリジン、ピ
コリン、テトラメチルエチレンジアミンなどのアミン類
、(ル)アセトニリトル、ベンゾニトリル、トルニトリ
ルなどのニトリル類、などを挙げることができる。
【0028】これら電子供与体は、二種以上用いること
ができる。これらの中で好ましいのは有機酸エステルお
よび酸ハライドであり、特に好ましいのはフタル酸エス
テル、酢酸セルソルブおよびフタル酸ハライドである。
【0029】上記各成分の使用量は、本発明の効果が認
められるかぎり任意のものでありうるが、一般的には、
次の範囲内が好ましい。
【0030】チタン化合物の使用量は、使用するマグネ
シウム化合物の使用量に対してモル比で1×10−4〜
1000の範囲内がよく、好ましくは0.01〜10の
範囲内である。ハロゲン源としてそのための化合物を使
用する場合は、その使用量はチタン化合物および(また
は)マグネシウム化合物がハロゲンを含む、含まないに
かかわらず、使用するマグネシウムの使用量に対してモ
ル比で1×10−2〜1000、好ましくは0.1〜1
00、の範囲内である。
【0031】ケイ素、アルミニウムおよびホウ素化合物
の使用量は、上記のマグネシウム化合物の使用量に対し
てモル比で1×10−3〜100、好ましくは0.01
〜1、の範囲内である。
【0032】電子供与性化合物の使用量は、上記のマグ
ネシウム化合物の使用量に対してモル比で1×10−3
〜10、好ましくは0.01〜5、の範囲内である。
【0033】成分(i) を製造するための固体成分は
、上述のチタン源、マグネシウム源およびハロゲン源、
更には必要により電子供与体等の他成分を用いて、例え
ば以下の様な製造法により製造される。 (イ)  ハロゲン化マグネシウムと必要に応じて電子
供与体とチタン含有化合物とを接触させる方法、(ロ)
  アルミナまたはマグネシアをハロゲン化リン化合物
で処理し、それにハロゲン化マグネシウム、電子供与体
、チタンハロゲン含有化合物を接触させる方法、(ハ)
  ハロゲン化マグネシウムとチタンテトラアルコキシ
ドおよび特定のポリマーケイ素化合物を接触させて得ら
れる固体成分に、チタンハロゲン化合物および(または
)ケイ素のハロゲン化合物を接触させる方法。
【0034】このポリマーケイ素化合物としては、下式
で示されるものが適当である。
【0035】
【化1】 (ここで、R5は炭素数1〜10程度の炭化水素残基、
qはこのポリマーケイ素化合物の粘度が1〜100セン
チストークス程度となるような重合度を示す)
【003
6】これらのうちでは、メチルハイドロジェンポリシロ
キサン、1,3,5,7‐テトラメチルシクロテトラシ
ロキサン、1,3,5,7,9‐ペンタメチルシクロペ
ンタシロキサン、エチルハイドロジェンポリシロキサン
、フェニルハイドロジェンポリシロキサン、シクロヘキ
シルハイドロジェンポリシロキサンなどが好ましい。 (ニ)  マグネシウム化合物をチタンテトラアルコキ
シドおよび電子供与体で溶解させて、ハロゲン化剤また
はチタンハロゲン化合物で析出させた固体成分に、チタ
ン化合物を接触させる方法、 (ホ)  グリニャール試薬等の有機マグネシウム化合
物をハロゲン化剤、還元剤等と作用させた後、これに必
要に応じて電子供与体とチタン化合物を接触させる方法
、(ヘ)  アルコキシマグネシウム化合物にハロゲン
化剤および(または)チタン化合物を電子供与体の存在
もしくは不存在下に接触させる方法。
【0037】成分(ii) 成分(A)を製造するために使用する成分(ii)は、
一般式R1mXnSi(OR2)4−m−n (ただし
、R1およびR2は炭化水素残基であり、Xはハロゲン
であり、mおよびnはそれぞれ0≦m≦3および0≦n
≦3であって、しかも0≦m+n≦3である)で表わさ
れるケイ素化合物である。R1およびR2は、それぞれ
1〜20程度、好ましくは1〜10、の炭化水素残基で
あることが好ましい。Xは、塩素が少なくとも経済性か
らいって好ましい。
【0038】具体例としては、(CH3)Si(OCH
3)3、(CH3)Si(OC2H5)3、(C2H5
)2Si(OCH3)2、(n−C6H11)Si(O
CH3)3、(C2H5)Si(OC2H5)3、(n
−C10H21)Si(OC2H5)3、(CH2=C
H)Si(OCH3)3、Cl(CH2)3Si(OC
H3)3、Si(OCH3)4、Si(OC2H5)3
Cl、(C2H5)2Si(OC2H5)2、(C17
H35)Si(OCH3)3、Si(OC2H5)4、
(C6H5)Si(OCH3)3、Si(OCH3)2
Cl2、(C6H5)2Si(OCH3)2、(C6H
5)(CH3)Si(OCH3)2、(C6H5)Si
(OC2H5)3、(C6H5)2Si(OC2H5)
2、NC(CH2)2Si(OC2H5)3、(C6H
5)(CH3)Si(OC2H5)2、(n−C3H7
)Si(OC2H5)3、(CH3)Si(OC3H7
)3、(C6H5)(CH2)Si(OC2H5)3、
(iC3H7)2Si(OCH3)2、(iC3H7)
2Si(OC2H5)2、(iC4H9)2Si(OC
H3)2、(C6H11)(CH3)Si(OCH3)
2、(C6H11)2Si(OCH3)2、
【0039】
【化2】
【0040】
【化3】
【0041】
【化4】
【0042】
【化5】 (CH3)3CSi(CH3)(OCH3)2、(CH
3)3CSi(HC(CH3)2)(OCH3)2、(
CH3)3CSi(CH3)(OC2H5)2、(C2
H5)3CSi(CH3)(OCH3)2、(CH3)
(C2H5)CH‐Si(CH3)(OCH3)2、(
(CH3)2CHCH2)Si(OCH3)2、C2H
5C(CH3)2Si(CH3)(OCH3)2、C2
H5C(CH3)2Si(CH3)(OC2H5)2、
(CH3)3CSi(OCH3)3、(CH3)3CS
i(OC2H5)3、((CH3)3C)2Si(OC
H3)2、((CH3)3C)2Si(OC2H5)2
、(C2H5)3CSi(OC2H5)3、(CH3)
(C2H5)CHSi(OCH3)3等があげられる。
【0043】これらの中で好ましいのは、R1のα位の
炭素が二級又は三級で炭素数3〜20の分岐鎖状炭化水
素残基、特にR1のα位の炭素が三級であって炭素数4
〜10の分岐鎖状炭化水素残基、を有するケイ素化合物
である。
【0044】成分(iii) 成分(iii) は、周期律表第I〜III 族金属の
有機金属化合物である。有機金属化合物であるからこの
化合物は少なくとも一つの有機基‐金属結合を持つ。そ
の場合の有機基としては、炭素数1〜10程度、好まし
くは1〜6程度、のヒドロカルビル基が代表的である。
【0045】この化合物中の金属としては、リチウム、
マグネシウム、アルミニウムおよび亜鉛、特にアルミニ
ウム、が代表的である。原子価の少なくとも一つを有機
基で充足されている有機金属化合物の金属の残りの原子
価(もしそれがあれば)は、水素原子、ハロゲン原子、
ヒドロカルビルオキシ基(ヒドロカルビル基は、炭素数
1〜10程度、好ましくは1〜6程度)、あるいは酸素
原子を介した当該金属(具体的には、メチルアルモキサ
ンの場合の−O−Al(CH3)−)、その他で充足さ
れる。
【0046】このような有機金属化合物の具体例を挙げ
れば、(イ)メチルリチウム、n‐ブチルリチウム、第
三ブチルリチウム等の有機リチウム化合物、(ロ)ブチ
ルエチルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、ヘキシ
ルエチルマグネシウム、ブチルマグネシウムクロリド、
第三ブチルマグネシウムブロミド等の有機マグネシウム
化合物、(ハ)ジエチル亜鉛、ジブチル亜鉛等の有機亜
鉛化合物、(ニ)トリメチルアルミニウム、トリエチル
アルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリn‐
ヘキシルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド
、ジエチルアルミニウムヒドリド、ジエチルアルミニウ
ムエトキシド、エチルアルミニウムセスキクロリド、エ
チルアルミニウムジクロリド、メチルアルミノキサン等
の有機アルミニウム化合物があげられる。このうちでは
、特に有機アルミニウム化合物および有機亜鉛化合物が
好ましい。有機アルミニウム化合物のさらなる具体例は
、成分(B)として後記する有機アルミニウム化合物の
例示の中に見出すことができる。
【0047】成分(iv) 本発明で使用する成分(iv)は、芳香族ビニルないし
アリルである。芳香族ビニルの典型的なものは、スチレ
ンおよびスチレンの核および(または)側鎖置換体であ
って、置換基としては、低級アルキル、ハロゲン、低級
アルコキシ等を挙げることができる。
【0048】成分(iv)の他の一群をなす芳香族アリ
ルは、基本的なアリルベンゼンの外に、上記のスチレン
誘導体と同様な誘導体を包含する。
【0049】成分(iv)として適当な化合物を挙げれ
ば、スチレン、α‐メチルスチレン、β‐メチルスチレ
ン、o‐メチルスチレン、m‐メチルスチレン、p‐メ
チルスチレン、2,4‐ジメチルスチレン、2,5‐ジ
メチルスチレン、3,4‐ジメチルスチレン、3,5‐
ジメチルスチレン、p‐ジビニルベンゼン、m‐ジビニ
ルベンゼン、o‐ジビニルベンゼン、p‐エチルスチレ
ン、アリルベンゼン、エチルビニルベンゼン、等がある
【0050】成分(A)の製造 上述の成分(i) 〜成分(iv)の接触条件は、本発
明の効果が認められるかぎり任意のものでありうるが、
一般的には、次の条件が好ましい。接触温度は、−50
〜200℃程度、好ましくは0〜100℃、である。接
触方法としては、回転ボールミル、振動ミル、ジェット
ミル、媒体撹拌粉砕機などによる機械的な方法、不活性
希釈剤の存在下に、撹拌により接触させる方法などがあ
げられる。このとき使用する不活性希釈剤としては、脂
肪族または芳香族の炭化水素およびハロ炭化水素、ポリ
シロキサン等があげられる。
【0051】本発明の成分(A)を製造するときの成分
(i) 〜(iv)の接触順序は、本発明の効果が認め
られるかぎり任意のものである。このような接触態様の
具体例としては、次のようなものがあげられる。 (イ)  成分(i) +{成分(ii)+成分(ii
i) +成分(iv)} (ロ)  成分(i) +{成分(iii) +成分(
iv)}+成分(ii) (ハ)  成分(i) +成分(iii) +{成分(
ii)+成分(iv)} (ニ)  成分(i) +成分(ii)+成分(iii
) +成分(iv)(ホ)  成分(i) +成分(i
v)+成分(iii) +成分(ii)(ヘ)  成分
(i) +成分(ii)+成分(iii) +成分(i
v)(ト)  成分(i) +{成分(ii)+成分(
iii) +成分(iv)}+{成分(ii)+成分(
iii) +成分(iv)}
【0052】成分(i) 
〜成分(iv)の量比は本発明の効果が認められるかぎ
り任意のものでありうるが、一般的には、次の範囲内が
好ましい。
【0053】成分(i) と成分(ii)の量比は、成
分(i) を構成するチタン成分に対する成分(ii)
のケイ素の原子比(ケイ素/チタン)で0.01〜10
00、好ましくは0.1〜100、の範囲内である。
【0054】成分(iii) の使用量は、成分(i)
 を構成するチタン成分に対する成分(iii) のア
ルミニウムの原子比(アルミニウム/チタン)で0.0
1〜100、好ましくは0.1〜30、の範囲内である
【0055】成分(iv)の使用量は、成分(i) を
構成するチタン成分に対するモル比で0.01〜100
、好ましくは、0.1〜20、の範囲内である。
【0056】任意成分 本発明の成分(A)が必須成分(i) 〜(iv)の外
に必要に応じて任意成分を含んでなることは前記したと
ころであるが、そのような任意成分として適当なものと
して、ビニルシラン化合物を挙げることができる。
【0057】ビニルシラン化合物の具体例としては、モ
ノシラン(SiH4)中の少なくとも1つの水素原子が
ビニル(CH2=CH−)に置き換えられ、そして残り
の水素原子のうちのいくつかが、ハロゲン(好ましくは
Cl)、アルキル(好ましくは炭素数1〜12のもの)
、アルコキシ(好ましくは炭素数1〜12のもの)、ア
リール(好ましくはフェニル)、その他、で置き換えら
れた構造を示すもの、より具体的には、CH2=CH−
SiH3、CH2=CH−SiH2(CH3)、CH2
=CH−SiH(CH3)2、CH2=CH−Si(C
H3)3、CH2=CH−SiCl3、CH2=CH−
SiCl2(CH3)、CH2=CH−SiCl(CH
3)H、CH2=CH−SiCl(C2H5)2、CH
2=CH−Si(C2H5)3、CH2=CH−Si(
CH3)(C2H5)2、CH2=CH−Si(C6H
5)(CH3)2、CH2=CH−Si(CH3)2(
C6H4CH3)、CH2=CH−Si(OCH3)3
、CH2=CH−Si(OC2H5)3、CH2=CH
−Si(C2H5)(OCH3)2、CH2=CH−S
i(OC2H5)2H、
【0058】
【化6】
【0059】
【化7】 (CH2=CH)(CH3)2−Si−O−Si(CH
3)2(CH=CH2)、(CH2=CH)2SiCl
2、(CH2=CH)2Si(CH3)2等、を例示す
ることができる。これらのうちでは、酸素を含有しない
ビニルシランが好ましく、さらに好ましいのはビニルア
ルキルシランである。
【0060】これらビニルシラン化合物の使用量は、成
分(i) を構成するチタン成分に対するモル比で0.
001〜1000の範囲内でよく、さらに好ましくは0
.01〜100の範囲内である。
【0061】成分(B) 成分(B)は、有機アルミニウム化合物である。具体例
としては、R63−s AlXsまたはR73−t A
l(OR8)t(ここでR6及びR7は同一または異な
ってもよい炭素数1〜20程度の炭化水素残基または水
素原子、R8は炭化水素残基、Xはハロゲン、sおよび
tはそれぞれ0≦s<3、0<t<3の数である。)で
表わされるものがある。
【0062】具体的には、(イ)トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニ
ウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミ
ニウム、トリデシルアルミニウム、などのトリアルキル
アルミニウム、(ロ)ジエチルアルミニウムモノクロラ
イド、ジイソブチルアルミニウムモノクロライド、エチ
ルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウム
ジクロライド、などのアルキルアルミニウムハライド、
(ハ)ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチ
ルアルミニウムハイドライド、(ニ)ジエチルアルミニ
ウムエトキシド、ジエチルアルミニウムフェノキシドな
どのアルミニウムアルコキシドなどがあげられる。
【0063】これら(イ)〜(ハ)の有機アルミニウム
化合物に他の有機金属化合物、たとえばR93−u A
l(OR10)u(ここで、1≦u≦3、R9およびR
10は同一または異なってもよい炭素数1〜20程度の
炭化水素残基である。)で表わされるアルキルアルミニ
ウムアルコキシドを併用することもできる。
【0064】たとえば、トリエチルアルミニウムとジエ
チルアルミニウムエトキシドとの併用、ジエチルアルミ
ニウムモノクロライドとジエチルアルミニウムエトキシ
ドとの併用、エチルアルミニウムジクロライドとエチル
アルミニウムジエトキシドとの併用、トリエチルアルミ
ニウムとジエチルアルミニウムエトキシドとジエチルア
ルミニウムクロライドとの併用があげられる。
【0065】成分(B)の使用量は、重量比で成分(B
)/成分(A)が0.1〜1000、好ましくは1〜1
00、の範囲である。
【0066】成分(C) 本発明で使用される成分(C)は、B−OR3結合を有
する化合物である。ここで、R3は、炭素数1〜20程
度、好ましくは炭素数1〜8程度、の脂肪族ないし芳香
族の炭化水素残基である。ホウ素の残りの原子価は、同
一または異なるOR3基、アルキル基(C1〜C10程
度が好ましい)、ハロゲン(塩素が好ましい)、あるい
はC6〜C10程度の環状炭化水素残基によって充足さ
れていることがふつうである。
【0067】この様な成分(C)の具体例としては、例
えばB(OCH3)3、B(OC2H5)3、B(OC
3H7)3、B(OiC3H7)3、B(O−nC4H
9)3、B(OC6H13)3、B(OC6H5)3、
B(OC6H4(CH3))3、B(OC2H5)2C
l、B(OCH3)2Cl、(C2H5)B(OC2H
5)2、(C2H5)2B(OC2H5)、B(C6H
5)(OCH3)2、B(OC4H9)Cl2、などが
あげられる。
【0068】成分(C)の使用量は、成分(A)を構成
するチタンに対するモル比で0.1〜40、好ましくは
1〜20、の範囲内である。
【0069】重合工程 前記触媒成分の存在下に行なう本発明の重合工程は、少
なくとも工程(1)および工程(2)の二段階よりなる
。工程(1)および工程(2)はいずれを先に実施して
もよいのであるが、成分(C)を追加するということか
らこの順序((1)→(2))で実施することが工業的
に有利である。
【0070】触媒の形成 前記触媒成分(A)および(B)(あるいは触媒成分(
A)、(B)および(C))を、一時にあるいは段階的
に、重合系内であるいは重合系外(成分(C)は重合系
内でということになる)で、接触させることによって、
本発明での触媒が形成される。
【0071】重合工程(1) 重合工程(1)は、プロピレン単独あるいはプロピレン
/エチレン混合物を前記触媒成分(A)および(B)を
有する重合系に供給して、一段あるいは多段に重合させ
て、プロピレン単独重合体またはエチレン含量7重量%
以下、好ましくは0.5重量%以下、のプロピレン・エ
チレン共重合体を、全重合量の20〜70重量%、好ま
しくは50〜65重量%、に相当する量を形成させる工
程である。
【0072】重合工程(1)でプロピレン・エチレン共
重合体中のエチレン含量が7重量%を越えると、最終共
重合体の嵩密度が低下し、低結晶性重合体の副生量が大
幅に増大する。また、重合割合が上記範囲の下限未満で
は、やはり低結晶性重合体の副生量が増加する。
【0073】重合工程(1)での重合温度は30〜12
0℃、好ましくは50〜95℃、程度であり、重合圧力
は通常1〜50Kg/cm2 Gの範囲である。重合工
程(1)においては、水素などの分子量調節剤を用いて
MFRを制御して、最終共重合体の溶融時流動性を高め
ておくのが好ましい。
【0074】重合工程(2) 重合工程(2)は、プロピレン/エチレン混合物を一段
あるいは、多段に重合させて、プロピレン/エチレンの
重合比(重量比)が80/20〜20/80の割合であ
るプロピレンのゴム状共重合体を形成させる工程(ただ
し、この工程での重合量は、全重合量の30〜80重量
%、好ましくは35〜50重量%、に相当する量である
)である。
【0075】この重合工程(2)では、他のコモノマー
を共存させても良い。たとえば、1‐ブテン、1‐ペン
テン、1‐ヘキセン等のα‐オレフィンを用いることが
できる。
【0076】重合工程(2)の重合温度は、30〜90
℃、好ましくは50〜80℃、程度である。重合圧力は
、1〜50Kg/cm2 Gの範囲が通常用いられる。 重合工程(1)から重合工程(2)に移る際に、プロピ
レンガスまたはプロピレン/エチレン混合ガスと水素ガ
スをパージして次の工程に移ることが好ましい。
【0077】重合工程(2)で分子量調節剤は、目的に
応じて用いても用いなくても良い。
【0078】成分(C)ホウ素化合物の添加時期は、本
発明の効果が認められるかぎり、任意のものでありうる
が、好ましい添加時期は、重合工程(2)の開始時であ
る。
【0079】重合様式 本発明による共重合体の製造法は、回分式、連続式、半
回分式のいずれの方法によっても実施可能である。この
際、使用する単量体自身を媒質として重合を行なう方法
、媒質を使用せずにガス状の単量体中で重合を行なう方
法、さらには、これらを組み合わせて重合を行なう方法
などがある。
【0080】
【実施例】実施例1〔成分(A)の製造〕充分に窒素置
換したフラスコに脱水および脱酸素したn‐ヘプタン2
00ミリリットルを導入し、次いでMgCl2を0.4
モル、Ti(O‐nC4H9)4を0.8モル導入し、
95℃で2時間反応させた。反応終了後、40℃に温度
を下げ、次いでメチルヒドロポリシロキサン(20セン
チストークスのもの)を48ミリリットル導入し、3時
間反応させた。生成した固体成分をn‐ヘプタンで洗浄
した。
【0081】ついで充分に窒素置換したフラスコに上記
と同様に精製したn‐ヘプタンを50ミリリットル導入
し、上記で合成した固体成分をMg原子換算で0.24
モル導入した。ついでn‐ヘプタン25ミリリットルに
SiCl4  0.4モルを混合して30℃、30分間
でフラスコへ導入し、70℃で3時間反応させた。反応
終了後、n‐ヘプタンで洗浄した。次いでn‐ヘプタン
25ミリリットルにフタル酸クロライド0.024モル
を混合して、70℃、30分間でフラスコへ導入し、9
0℃で1時間反応させた。
【0082】反応終了後、n‐ヘプタンで洗浄した。次
いでSiCl4  20ミリリットルを導入して80℃
で6時間反応させた。反応終了後、n‐ヘプタンで充分
に洗浄した。このもののチタン含量は、1.21重量パ
ーセントであった。
【0083】充分に窒素置換したフラスコに充分に精製
したn‐ヘプタンを50ミリリットル導入し、次いで上
記で得た成分(i)を5グラム導入し、次いで成分(i
i)のケイ素化合物として(CH3)3CSi(CH3
)(OCH3)2を0.4ミリリットル導入し、更に成
分(iii) のトリエチルアルミニウム1.7グラム
、成分(iv)としてジビニルベンゼン8gをそれぞれ
導入して、30℃で2時間接触させた。接触終了後、n
‐ヘプタンで充分に洗浄し、成分(A)とした。成分(
A)の付着性を評価するために10gあたりの付着量を
測定したところ、わずか0.04グラムであった。
【0084】[プロピレンの共重合]特公昭61−33
721号公報に開示されている方法で内容積13リット
ルの横型二軸気相重合槽を使用してプロピレンの共重合
を行なった。
【0085】重合槽内を充分に精製した窒素で置換した
あと、充分に脱水および脱酸素したポリマー担体を40
0グラム添加した。次いで、成分(B)のトリエチルア
ルミニウム500ミリグラム、前記で合成した成分(A
)を100ミリグラムを導入した。第一段重合(重合工
程(1))は、水素を1000ミリリットル導入した後
、温度を75℃にして、プロピレンを1.3グラム/分
の定速で導入した。なお、重合槽の攪拌回転数は、35
0r.p.m であった。重合温度を75℃に維持し、
2時間42分後、プロピレンの導入を停止した。75℃
で重合を継続し、重合圧力が1Kg/cm2 Gになっ
た時点で重合サンプルを一部採取した。
【0086】その後、B(OCH3)3を45ミリグラ
ム添加し、第二段重合を開始した。なお、成分(C)と
成分(A)の中のチタン成分とのモル比はB/Ti=1
7.2であった。
【0087】第二段重合(重合工程(2))は、プロピ
レンを0.59グラム/分、エチレンを0.40g/分
のそれぞれ定速で、70℃で2時間52分導入した。プ
ロピレンおよびエチレンの導入を停止して、重合圧力が
1Kg/cm2 Gになるまで残圧重合した。重合終了
後、パージをして、ポリマーを取り出した。386グラ
ムの重合体が得られた。生成ポリマーのMFRは、5.
1g/10分であり、ポリマー嵩密度(B.D)は、0
.46(g/CC)であり、ポリマー落下速度=5.1
秒であった。ゴム状共重合体の重量は、44.1重量パ
ーセントであった。
【0088】また、中間サンプルのMFR=16.6g
/10分であり、重合槽内には、ポリマー付着は全くな
かった。 ◎ポリマー落下速度の測定法:50グラムのポリマーが
落下するのに要する時間 ◎ゴム状共重合体重量の測定法:20℃キシレン可溶分
の重量
【0089】実施例2 実施例1で使用した触媒を使用して、プロピレンの共重
合を行なった。ただし第一段の重合時間を147分、お
よび第二段のゴム部分の重合時間を191分に変更し、
成分(C)のB(OCH3)3の使用量を70ミリグラ
ムに変更した以外は、全く同様に重合を行なった。B/
Ti=26.8(モル比)であった。381グラムのポ
リマーが得られ、MFR=5.1g/10分、B.D=
0.41g/CCであり、ポリマー落下速度は、5.3
秒、ゴム状共重合体の重量は、48.9重量%であった
。また中間サンプルのMFR=17.3g/10分であ
った。
【0090】実施例3〜6 実施例1の成分(A)の製造において成分(iv)の種
類および使用量を表1に示すように変更し、また、実施
例1の重合条件において成分(C)の種類および使用量
を表1に示すように変更した以外は、全く同様にプロピ
レンの共重合を行なった。その結果を表1に示す。
【0091】実施例7〔成分(A)の製造〕実施例1の
成分(A)の製造において、成分(ii)のケイ素化合
物を成分(i) と反応させる前に任意成分としてジビ
ニルジメチルシランを1.0ミリリットル添加し、30
℃で1時間反応させた以外は、全く同様に成分(A)の
製造を行なった。付着量を測定したところ、0.03グ
ラムであった。
【0092】[プロピレンの共重合]実施例2の重合条
件において、成分(C)のB(OCH3)3の使用量を
75ミリグラムに変更した以外は、全く同様に重合を行
なった。388グラムのポリマーが得られ、MFR=5
.0g/10分、B.D=0.42g/CC、ポリマー
落下速度=5.2秒、ゴム状共重合体の重量は、49.
2重量%であり、中間サンプルのMFR=17.6g/
10分であった。
【0093】実施例8〔成分(A)の製造〕充分に窒素
置換したフラスコに脱水および脱酸素したn‐ヘプタン
200ミリリットルを導入し、次いでMgCl2を0.
4モル、Ti(O‐nC4H9)4を0.8モル導入し
、95℃で2時間反応させた。反応終了後、40℃に温
度を下げ、次いでメチルヒドロポリシロキサン(20セ
ンチストークスのもの)を48ミリリットル導入し、3
時間反応させた。生成した固体成分をn‐ヘプタンで洗
浄して、固体成分とした。
【0094】ついで充分に窒素置換したフラスコに上記
と同様に精製したn‐ヘプタンを50ミリリットル導入
し、上記で合成した固体成分をMg原子換算で0.24
モル導入した。ついでn‐ヘプタン25ミリリットルに
SiCl4  0.8モルを混合して30℃、30分間
でフラスコへ導入し、90℃で4時間反応させた。反応
終了後、n‐ヘプタンで洗浄した。
【0095】次いで充分に窒素置換したフラスコに充分
に精製したn‐ヘプタンを50ミリリットル導入し、次
いで上記で得た成分(i) を5グラム導入し、任意成
分としてビニルトリメチルシランを2.0ミリリットル
導入し、次いで成分(ii)のケイ素化合物として(i
C3H7)2Si(OCH3)2を3.2ミリリットル
導入し、更に成分(iii) のトリエチルアルミニウ
ム2.5グラム、成分(iv)としてジビニルベンゼン
6.5グラムをそれぞれ導入して、30℃で2時間接触
させた。接触終了後、これをn‐ヘプタンで充分に洗浄
して、成分(A)とした。
【0096】[プロピレンの共重合]実施例1の重合条
件の第二段の重合において、プロピレンの導入量を0.
40g/分、エチレンの導入量を0.60g/分に変更
した以外は、全く同様に重合を行なった。379グラム
の重合体が得られ、MFR=6.1g/10分、B.D
=0.40g/CC、ポリマー落下速度=5.7秒であ
った。またゴム状共重合体の重量は、43.4重量パー
セントであった。
【0097】比較例1 実施例1の重合において、成分(C)のB(OCH3)
3を使用しなかった以外は、全く同様に重合を行なった
。377グラムのポリマーが得られ、MFR=9.1g
/10分、B.D=0.26g/CC、ポリマー落下速
度=測定できず、ゴム状共重合体の重量は、43.9重
量パーセントであり、重合槽内の少量の付着が認められ
た。
【0098】比較例2 実施例1の成分(A)の製造において、成分(iv)の
ジビニルベンゼンを使用しなかった以外は、全く同様に
成分(A)の製造を行なった。また実施例1の重合にお
いて、成分(C)のB(OCH3)3を使用しなかった
以外は、全く同様の重合を行なった。383グラムのポ
リマーが得られ、MFR=10.8g/10分、B.D
=0.20g/CC、ポリマー落下速度は、測定できず
(落下しない)、ゴム状共重合体の重量は、44.1重
量パーセント、重合槽には、多量のポリマー付着が認め
られた。また、成分(A)の付着量は、0.47グラム
であった。
【0099】
【表1】
【0100】
【発明の効果】本発明による触媒で実質的に溶媒を使用
しない方法でプロピレンブロック共重合体を製造するこ
とにより、高活性で、しかも高剛性、高衝撃強度のプロ
ピレンブロック共重合体を安定して製造することができ
、ゴム状共重合体の重量が多くなった場合にも重合体粒
子の粘着性が少なく、従来問題とされていた運転操作上
のトラブルを解決することができ、そして、本発明の固
体触媒成分は触媒性状がよく、重合槽への導入を均一に
行なうことが可能であることは、「課題を解決するため
の項」において前記したところである。
【図面の簡単な説明】
【図1】チーグラー触媒に関する本発明の技術内容の理
解を助けるためのフローチャート図。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実質的に溶媒の不存在下に、下記の重合工
    程(1)を下記の触媒成分(A)および(B)の組合せ
    からなる触媒の存在下に実施し、成分(A)中のチタン
    に対するモル比が0.1〜40の下記の触媒成分(C)
    の追加存在下に重合を継続して下記の重合工程(2)を
    実施して、ゴム状物(20℃キシレン可溶分)の重量割
    合が25〜75重量パーセントであるプロピレンブロッ
    ク共重合体を製造することを特徴とする、プロピレンブ
    ロック共重合体の製造法。 触    媒 成分(A) 下記成分(i) 〜(iv)を接触させて得られた固体
    触媒成分、 成分(i) :チタン、マグネシウムおよびハロゲンを
    必須成分として含有する固体成分、 成分(ii): 一般式 R1mXnSi(OR2)4−m−n (ただし、R1
    およびR2は炭化水素残基であり、Xはハロゲンであり
    、mおよびnはそれぞれ0≦m≦3および0≦n≦3で
    あって、しかも0≦m+n≦3である。)で表わされる
    ケイ素化合物、 成分(iii) :周期律表第I〜III 族の有機金
    属化合物、成分(iv):芳香族ビニルないしアリル、
    成分(B):有機アルミニウム化合物、成分(C):B
    −OR3(ただし、R3は炭化水素残基)結合を有する
    ホウ素化合物、 重合工程 (1)   プロピレンまたはプロピレン/エチレン混
    合物を一段あるいは多段に重合させて、プロピレン単独
    重合体またはエチレン含量7重量%以下のプロピレン・
    エチレン共重合体を形成させる工程(ただし、この工程
    での重合量は、全重合量の20〜70重量%に相当する
    量である)、 (2)   プロピレン/エチレン混合物を一段あるい
    は多段に重合させて、プロピレン/エチレンの重合比(
    重量比)が80/20〜20/80の割合であるプロピ
    レンのゴム状共重合体を形成させる工程(ただし、この
    工程での重合量は、全重合量の30〜80重量%に相当
    する量である)。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008150466A (ja) * 2006-12-15 2008-07-03 Japan Polypropylene Corp プロピレン系ブロック共重合体の気相連続製造方法

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