JPH0429355Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はトンネル窯と台車のリターントラツク
とからなるトンネル窯に関するものである。

（従来の技術） 従来のトンネル窯は第３図にその一例を示すよ
うに、トンネル窯２１と平行に２本のリターント
ラツク２２−１，２２−２を設け、それらの間を
トランスフアーカー２３−１，２３−２で結合し
た構成をしている。トンネル窯２１内で焼成工程
を終了した台車２４は、焼成品を積載したまま、
トランスフアーカー２３−１によりどちらか一方
のリターントラツク２２−１または２２−２へ搬
送される。搬送された台車２４は台車押込み装置
２５−１または２５−２により、リターントラツ
ク２２−１または２２−２へ順次押込まれ、一定
数の台車２４がリターントラツク２２−１または
２２−２上に集合した後、最後部の台車２４にワ
イヤロープ２６をかけ台車引張り装置２７−１ま
たは２７−２でトランスフアーカー２３−２まで
台車２４を搬送し、再度トンネル窯２１で焼成工
程を受ける構成をとつている。

（考案が解決しようとする課題） 上述した構成のトンネル窯システムでは、各リ
ターントラツク２２−１または２２−２には単に
台車２４が移動し得るようレールが敷いてあるだ
けで、例えばリターントラツク２２−１または２
２−２のレールに下り勾配のある場所で台車２４
を搬送する場合や、台車２４をロツクしないで搬
送する場合は、台車２４が自走して次に台車間で
玉突き現象が生じる問題があつた。その結果、熱
収支効率をよくするために軽量化されたトンネル
窯の台車上の焼成用資材（棚板、支柱）が、台車
上でズレたり最悪の場合は倒壊することもあり、
台車２４を再利用する際、人手により直す手間が
必要であつた。

本考案の目的は上述した課題を解消して、リタ
ーントラツクにおける台車上の焼成用資材のズレ
等が防止できるトンネル窯を提供しようとするも
のである。

（課題を解決するための手段） 本考案のトンネル窯は、焼成すべき成形体を載
置してトンネル窯内を移動する台車の再利用のた
めに使用するリターントラツク上で複数の台車を
一体にして、ワイヤロープを最後尾の台車に結び
付けて引つ張ることにより、リターントラツク上
台車を戻す形式のトンネル窯において、前記リタ
ーントラツクの横にサンドシールを設け、このサ
ンドシールないに台車のサンドシール板を接触さ
せることにより、台車の自走を防止することを特
徴とするものである。

（作用） 上述した構成において、リターントラツク上の
台車の自走を防止するため、リターントラツクの
横にサンドシールを設け、このサンドシール内に
台車のサンドシール板を接触させているので、リ
ターントラツク上における台車の玉突きに起因す
る焼成用資材のズレ等を皆無にすることができ
る。

（実施例） 第１図は本考案のトンネル窯システムの一例の
構成を示す図である。本実施例においても、第４
図に示す例と同様、トンネル窯１と平行に２本の
リターントラツク２−１と２−２を設け、それら
の間をトランスフアーカー３−１と３−２で結合
したトンネル窯システムを示している。本実施例
で特徴的な点は、リターントラツク２−１および
２−２に対応してそれぞれ一本のサンドシール１
１−１および１１−２を設けている点である。な
お、サンドシールは本実施例のように片側のみで
制動効果は十分である。

トンネル窯１内で焼成の終了した台車は、焼成
品を積載したまま、トランスフアーカー３−１に
よりどちらか一方のリターントラツク２−１また
は２−２へ搬送される。搬送された台車４は、台
車押込み装置５−１または５−２へ順次押し込ま
れる。この際、第２図に示すように、台車４の片
側のサンドシール板１２がサンドシール１１−１
または１１−２のサンド内に入り込み、台車制動
装置を構成している。

その後、一定数の台車４がリターントラツク２
−１または２−２上に集合した後、最後部の台車
４にワイヤロープ６をかけ、台車引張り装置７−
１または７−２でトランスフアーカー３−２まで
台車４を搬送して、台車４を再利用している。

本考案は上述した実施例にのみ限定されるもの
ではなく、幾多の変形、変更が可能である。例え
ば、上述した例では台車制動装置としてサンドシ
ールを設けたリターントラツクを２本平行に設置
した例を示したが、必要に応じ１本でもまた３本
以上でも良いことはいうまでもない。

（考案の効果） 以上詳細に説明したところから明らかなよう
に、本考案のトンネル窯によれば、リターントラ
ツク上の台車の自走を防止する台車制動装置をリ
ターントラツクに設けているため、リターントラ
ツク上における台車の玉突きに起因する焼成用資
材のズレ等を皆無にすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のトンネル窯の一例の構成を示
す図、第２図はリターントラツクのサンドシール
と台車との関係を示す図、第３図は従来のトンネ
ル窯の一例を示す図である。 １……トンネル窯、２−１，２−２……リター
ントラツク、３−１，３−２……トランスフアー
カー、４……台車、５−１，５−２……台車押込
み装置、６……ワイヤロープ、７−１，７−２…
…台車引張り装置、１１−１，１１−２……サン
ドシール、２……サンドシール板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 焼成すべき成形体を載置してトンネル窯内を移
   動する台車の再利用のために使用するリターント
   ラツク上で複数の台車を一体にして、ワイヤロー
   プを最後尾の台車に結び付けて引つ張ることによ
   り、リターントラツク上台車を戻す形式のトンネ
   ル窯において、前記リターントラツクの横にサン
   ドシールを設け、このサンドシール内に台車のサ
   ンドシール板を接触させることにより、台車の自
   走を防止することを特徴とするトンネル窯。