JPH04292991A - インクリボン - Google Patents

インクリボン

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Publication number
JPH04292991A
JPH04292991A JP3056800A JP5680091A JPH04292991A JP H04292991 A JPH04292991 A JP H04292991A JP 3056800 A JP3056800 A JP 3056800A JP 5680091 A JP5680091 A JP 5680091A JP H04292991 A JPH04292991 A JP H04292991A
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JP
Japan
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layer
ink
ribbon
pressure
sensitive adhesive
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Pending
Application number
JP3056800A
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English (en)
Inventor
Takashi Kawaguchi
隆 川口
Mikio Imaeda
今枝 幹雄
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Filing date
Publication date
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Priority to JP3056800A priority Critical patent/JPH04292991A/ja
Publication of JPH04292991A publication Critical patent/JPH04292991A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乾式転写材の製造に際
して用いられる感熱転写インクリボンに係り、特に感熱
転写方式のプリンタ、タイプライタ、ワードプロセッサ
等を用いて、被転写物上へ効果的に感熱転写せしめられ
得るようにした、インクリボンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、感熱転写方式によるプリンタ、タ
イプライタ、ワードプロセッサ等の印字装置が開発され
て、小型のパーソナルユースからビジネス用途にまで広
く使用されるようになってきている。この感熱転写方式
による印字は、サーマルヘッドにより熱転写インクリボ
ンを所定の印字用紙に密着させ、そしてそのサーマルヘ
ッドが有する多数の発熱素子のうち、所要の発熱素子を
発熱せしめることにより、熱転写リボンの支持体を介し
て発熱素子に接している熱溶融性インク部分を溶かして
、印字用紙に転写せしめることにより、行われるように
なっている。ところでこの種の熱転写リボンは、従来か
ら、着色剤とそのバインダ剤とからなる熱溶融性インク
を所定の支持体上に塗工しただけのものであって、かか
るバインダ剤はワックスを主成分とするものであった。 しかも、この種の熱転写リボンは被転写物として通常の
白色紙を対象とするに過ぎないものであったのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
感熱転写リボンは、通常の白色紙を被転写物としていた
ため、インクに対する隠蔽力の要求はそれほど大きなも
のではなく、黒以外のほとんどの色においては、熱転写
により形成された文字・図形等に隠蔽力がなく下地が透
けてしまい、その文字・図形等を確認することが困難に
なってしまうといった問題が生じた。特に、多色の像を
形成する際には、被転写物の色の影響を受けるため、像
に隠蔽力が備わっていないと目的とする色を再現するこ
とができなくなってしまうのである。しかしこのような
問題を解決する報告は、これまでに何等されていないの
である。
【0004】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、その目的とするところは、隠蔽
力の小さな着色剤を用いても、感熱転写もしくは感圧再
転写により形成された文字・図形等が十分な隠蔽力を持
ち、その文字・図形等の確認が容易にできるインクリボ
ンを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のインクリボンは、次の如き特徴を有するよう
に構成されている。即ち、目的とする所要の文字や図形
等の転写像を感熱転写方式にて形成するために用いられ
るインクリボンにおいて、所定のフィルム状リボン基材
の片面に形成された、着色剤及びバインダ剤を含んで構
成されるインク層と、感熱接着剤を含んで構成される感
熱接着層、もしくは粘着剤を含んで構成される感圧接着
層との間に、隠蔽蒸着層が形成されるというものである
【0006】
【作用】上記の構成を有する本発明のインクリボンは、
図1に示されるように、フィルム状のリボン基材(支持
体)11の一方の表面上にインク層12が形成され、そ
の上に金属蒸着層13が形成され、更にその上に感熱接
着層14が所定厚さで形成されているのである。なお、
リボン基材11の前記インク層12の塗工面とは反対側
の面には、シリコーン樹脂のような耐熱性樹脂からなる
スティッキング防止層15が設けられることとなる。
【0007】そして、このようなインクリボン10にお
いて、そのインク層12を支持するフィルム状のリボン
基材11としては、従来から感熱転写インクリボンの基
材として用いられている各種のものが何れも使用可能で
あるが、特に感熱転写のためにインクリボンにはサーマ
ルヘッド(印字装置)が接触せしめられるものであると
ころから、耐熱温度が150℃以上の、ポリエステル、
ポリイミド、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリ
エーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド等か
らなる樹脂フィルム、またはコンデンサ紙、グラシン紙
等の紙が好適な材料として用いられ、またその厚さとし
ても、材料の種類により適宜に決定されることとなるが
、一般に3〜20μmの範囲の厚さのものを用いること
が望ましい。
【0008】また、インク層12は、着色剤及びバイン
ダ剤を含んで主として構成されている。そして、着色剤
としては、主としてカーボンブラック等の顔料が使用さ
れることとなるが、また色調調節のために、必要に応じ
て、適当な染料が加えられる場合がある。次にバインダ
剤としては、主としてキャンデリラワックス、カルナバ
ワックス、ライスワックス、木ろう等の植物系ワックス
;蜜ろう、ラノリン、鯨ろう等の動物系ワックス;モン
タンワックス、セレシン等の鉱物系ワックス;パラフィ
ンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油ワ
ックスの一種或いは二種以上からなるワックス類と、石
油樹脂、ロジン系樹脂、ケトン樹脂、ポリアミド樹脂、
フェノール樹脂等の粘着附与剤と、ポリ塩化ビニル、ポ
リアクリル酸エステル、エチレン−酢酸ビニル共重合体
、エチレン−エチルアクリレート共重合体、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリビニルエーテル、ポリビニルアセタール、ポ
リイソブチレン等のビニル系高分子;エチルセルロース
、ニトロセルロース、酢酸セルロース等の繊維系高分子
;塩化ゴム、天然ゴム等のゴム系高分子の一種或いは二
種以上を組み合わせたものからなる接着剤があげられる
。なお、上記のワックス類としては、α−オレフィン−
無水マレイン酸共重合体等の樹脂系ワックスも使用可能
であり、また接着剤及び粘着附与剤は、インクの密着性
、硬度向上、凝集力附与、粘着力附与等の働きを為すも
のである。また、上記インク層12を構成する着色剤と
バインダ剤とは、一般に、重量基準で5〜50:30〜
93程度の割合において配合せしめられることとなる。
【0009】そして、上記の組成物は、適当な溶媒に溶
解若しくは分散せしめられて塗工液とされ、或いは加熱
混合により、公知の手法に従って、塗工或いはホットメ
ルト塗工せしめられることとなる。
【0010】また、インク層12上に形成される金属蒸
着層13は主として、真空蒸着法、スパッタリング法、
イオンプレイティング法等の公知の手法により厚さ10
〜100nm程度に形成された、アルミウニウム、銅、
銀、金、クロム、ニッケル、チタン等の金属またはそれ
らの合金の蒸着膜によって構成される。このため、黒色
等の濃色の紙に転写せしめられた文字・像でも、光が下
地である黒色の紙まで達することなく、金属蒸着層13
で反射されるため、下地である黒色が透けて見えなくな
る。このためインク層12に隠蔽力の弱い着色剤を用い
ても、十分な隠蔽力を得ることが可能となるのである。
【0011】更にまた、感熱接着層14は膜形成性が大
きく、感熱接着性の大きな樹脂、例えばエチレン−酢酸
ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、アイオノマー、アク
リル系重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体
、エチレン−アクリル酸共重合体、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロ
リドン、ポリビニルアルコール、ポリアミド、エチルセ
ルロース、ポリオレフィン等の一種或いは二種以上と、
凝集力が大きく、粘着附与性の樹脂、例えば石油樹脂、
ロジン、水添ロジン、ロジンエステル、ケトン樹脂、フ
ェノール樹脂等の一種或いは二種以上とから主として構
成されるものである。そして、かくの如き感熱接着性の
樹脂と粘着附与性の樹脂とは、一般に、5〜10:5〜
10重量部の割合において配合せしめられる。
【0012】そして、かかる膜形成性の大きな感熱接着
性の樹脂、粘着附与性の樹脂及び着色剤とからなる組成
物は、水溶液若しくは水分散液の形態において、或いは
金属蒸着層13を侵さないような汎用の有機溶剤の溶液
乃至は分散液の形態において、通常の塗工手法に従って
、金属蒸着層13の上に所定厚さで塗工せしめられるも
のであるが、そのようにして形成される感熱接着層14
は、感熱転写条件下においてインク層12よりも粘度が
高くされ、一般に、95℃の温度下において3000セ
ンチポイズ以上、好ましくは10000センチポイズ以
上の粘度を有する層とされるのである。
【0013】また、このようにして形成される感熱接着
層14には、更にその膜強度を調節し、切れの良いシャ
ープな印字像を得るために、また汚れやブロッキング防
止のために、カオリン、タルク、ベントナイト、酸化チ
タン等の充填剤や、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ア
ルミニウム等の金属石鹸の如き有機若しくは無機の粉末
を、20重量%を越えない割合において配合せしめ、感
熱接着層14内に存在せしめることも可能である。更に
また、かかる感熱接着層14には、リボン蛇行、スリッ
プ等の無い良好なリボン走行性を得ると共に、55℃の
温度で保存してもブロッキング、巻き乱れの無い良好な
保存性を得るために、シリコーン化合物やフッ素化合物
等の一種類又は二種類以上を10重量%を越えない割合
において配合せしめ、感熱接着層14内に存在せしめる
ことも可能である。
【0014】そして、このようにして得られたインクリ
ボン10を用いて、それを、ヘッド発熱体形状、ヘッド
発熱体位置、ヘッド取付け角度、ヘッド押え圧力、巻取
りトルク、ヘッド印加エネルギー、印字スピード等を調
節した熱転写型プリンタ等の印字装置にセットして、印
字、感熱転写せしめることにより、目的とする転写像が
有利に製造されることとなるのである。
【0015】即ち、このようなインクリボン10を用い
ることにより、黒色紙等の被転写物に、隠蔽力の弱い着
色剤を用いて感熱転写像を形成しても、形成された文字
・図形等が十分な隠蔽力を持ち、その文字・図形等の確
認が容易にできるインクリボンを提供することが可能と
なるのである。
【0016】そしてまた、このようなインクリボン10
を、55℃の状態下で24時間保存した場合であっても
、ブロッキング、巻き乱れ等の問題は全く起こらず、リ
ボン走行性に関しても、リボン蛇行、スリップ等の問題
は全く無く、リボンの最後まで印字、熱転写することが
できるのである。
【0017】また、図2に示される本発明のインクリボ
ンのもう一つの構成としては、所定のフィルム状リボン
基材21の片面に、粘着剤を含んで構成される感圧接着
層22が形成されると共に、かかる感圧接着層22上に
、金属蒸着層23が形成され、かかる金属蒸着層23上
に、着色剤及びバインダ剤を含んで構成されるインク層
24が形成され、かかるインク層24上に、感熱接着性
の樹脂、粘着附与性の樹脂及び着色剤を含んで構成され
る、該インク層より粘度が高く、且つ感熱接着性、硬度
及び凝集力の大きな感圧再転写性調整層25が形成され
るという乾式転写材製造用インクリボンである。なお、
リボン基材21の前記感圧接着層22の塗工面とは反対
側の面には、シリコーン樹脂のような耐熱性樹脂からな
るスティッキング防止層26が設けられることとなる。
【0018】そして、このような乾式転写材製造用イン
クリボン20において、その感圧接着層22を支持する
フィルム状のリボン基材21としては、図1と同様に従
来から感熱転写インクリボンの基材として用いられてい
る各種のものが何れも使用可能であるが、特に感熱転写
のためにインクリボンにはサーマルヘッド(印字装置)
が接触せしめられるものであるところから、耐熱温度が
150℃以上の、ポリエステル、ポリイミド、ポリカー
ボネート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、
ポリフェニレンサルファイド等からなる樹脂フィルム、
またはコンデンサ紙、グラシン紙等の紙が好適な材料と
して用いられ、またその厚さとしても、材料の種類によ
り適宜に決定されることとなるが、一般に3〜20μm
の範囲の厚さのものを用いることが望ましい。
【0019】また、感圧接着層22は、粘着剤を含んで
主として構成される。この感圧接着層22を構成する成
分としては、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸エステル
、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルア
クリレート共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルエー
テル、ポリビニルアセタール、ポリイソブチレン等のビ
ニル系高分子;エチルセルロース、ニトロセルロース、
酢酸セルロース等の繊維系高分子;塩化ゴム、天然ゴム
等のゴム系高分子等の粘着剤の一種或いは二種以上に、
キャンデリラワックス、カルナバワックス、ライスワッ
クス、木ろう等の植物系ワックス;蜜ろう、ラノリン、
鯨ろう等の動物系ワックス;モンタンワックス、セレシ
ン等の鉱物系ワックス;パラフィンワックス、マイクロ
クリスタリンワックス等の石油ワックスの一種或いは二
種以上からなるワックス類と、石油樹脂、ロジン系樹脂
、ケトン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂等の粘
着附与剤とからなるものが、用いられているのである。 なお、上記のワックス類としては、α−オレフィン−無
水マレイン酸共重合体等の樹脂系ワックスも使用可能で
あり、また粘着附与剤は、密着性、硬度向上、凝集力附
与及び粘着力附与の働きを為すものである。
【0020】上述した感圧接着層組成物は、好ましくは
95℃の温度下において、3000センチポイズ未満、
特に50〜1000センチポイズ程度の粘度を与える組
成物とされることとなる。また、そのような組成物は、
適当な溶媒に溶解若しくは分散せしめられて塗工液とさ
れ、或いは加熱混合により、目的とするフィルム状のリ
ボン基材21上に、公知の手法に従って塗工或いはホッ
トメルト塗工せしめられることとなる。
【0021】また、感圧接着層22上に形成される金属
蒸着層23は、図1と同様に主として真空蒸着法、スパ
ッタリング法、イオンプレイティング法等の公知の手法
により厚さ10〜100nm程度に形成された、アルミ
ウニウム、銅、銀、金、クロム、ニッケル、チタン等の
金属またはそれらの合金の蒸着膜によって構成される。 このため、黒色等の濃色の紙に転写せしめられた文字・
像でも、光が下地である黒色の紙まで達することなく、
金属蒸着層23で反射されるため、下地である黒色が透
けて見えなくなる。このためインク層24に隠蔽力の弱
い着色剤を用いても、十分な隠蔽力を得ることが可能と
なるのである。
【0022】また、インク層24は、これも図1と同様
に着色剤及びバインダ剤を含んで主として構成されてい
る。そして、着色剤としては、主としてカーボンブラッ
ク等の顔料が使用されることとなるが、また色調調節の
ために、必要に応じて、適当な染料が加えられる場合が
ある。次にバインダ剤としては、主としてキャンデリラ
ワックス、カルナバワックス、ライスワックス、木ろう
等の植物系ワックス;蜜ろう、ラノリン、鯨ろう等の動
物系ワックス;モンタンワックス、セレシン等の鉱物系
ワックス;パラフィンワックス、マイクロクリスタリン
ワックス等の石油ワックスの一種或いは二種以上からな
るワックス類と、石油樹脂、ロジン系樹脂、ケトン樹脂
、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂等の粘着附与剤と、
ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸エステル、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共
重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルエーテル、ポリビ
ニルアセタール、ポリイソブチレン等のビニル系高分子
;エチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロー
ス等の繊維系高分子;塩化ゴム、天然ゴム等のゴム系高
分子の一種或いは二種以上を組み合わせたものからなる
接着剤があげられる。なお、上記のワックス類としては
、α−オレフィン−無水マレイン酸共重合体等の樹脂系
ワックスも使用可能であり、また接着剤及び粘着附与剤
は、インクの密着性、硬度向上、凝集力附与、粘着力附
与等の働きを為すものである。また、上記インク層24
を構成する着色剤とバインダ剤とは、一般に、重量基準
で5〜50:30〜93程度の割合において配合せしめ
られることとなる。
【0023】そして、上記の組成物は、金属蒸着層23
を侵さないような適当な溶媒に溶解若しくは分散せしめ
られて塗工液とされ、或いは加熱混合により、公知の手
法に従って、金属蒸着層23の上に所定厚さで塗工或い
はホットメルト塗工せしめられることとなる。
【0024】一方、かかるインク層24上に形成される
、トップコート層としての感圧再転写性調整層25は、
かかるインク層24よりも、粘度が高く(熱転写条件下
において)且つ感熱接着性、硬度及び凝集力の大きな層
として構成されているところから、かかる感圧再転写性
調整層25は、感熱転写時には、その接着力が強くされ
ていることによって、ぬれ性の悪い表面への感熱転写性
が向上され、そして凝集力、粘度、硬度が大きくされて
いるために、潰れ、広がり等の転写不良が効果的に改善
され、また印字装置のヘッドによるインクの掻き寄せも
良好に防止せしめる働きを有しているのである。また、
感式転写材の基本シートの背後から圧力を加えて、乾式
転写により作成したインクの像(転写像)を被転写物に
転写せしめる感圧転写時には、かかる感圧再転写性調整
層25は、凝集力、硬度が大きくされているために、基
本シートから、残留インクなく、一体となって、所定の
インク像を転写させることを可能ならしめ、そして転写
したインクも広がり、潰れのない美麗な像を得ることを
可能としているのであり、また同時に転写像を保護して
強固なものとしているのである。
【0025】ところで、かくの如き感圧再転写性調整層
25は、膜形成性が大きく、感熱接着性の大きな樹脂、
例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル
、アイオノマー、アクリル系重合体、エチレン−エチル
アクリレート共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体
、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラ
ール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、
ポリアミド、エチルセルロース、ポリオレフィン等の一
種或いは二種以上と、凝集力が大きく、粘着附与性の樹
脂、例えば石油樹脂、ロジン、水添ロジン、ロジンエス
テル、ケトン樹脂、フェノール樹脂等の一種或いは二種
以上との混合物から主として構成されるものである。そ
して、かくの如き感熱接着性の樹脂と粘着附与性の樹脂
とは、一般に、5〜10:5〜10重量部の割合におい
て配合せしめられる。
【0026】なお、かかる転写性調整層25を構成する
前記膜形成性の大きい感熱接着性の樹脂は、インク層2
4と非相溶か、相溶しても混じり難いものであって、イ
ンク層24の上に感熱接着性の大きな膜を形成するもの
であり、粘着附与性の樹脂は、上記膜形成性の大きな樹
脂とインク層24との接着性を良好にして、凝集力、硬
度、粘着性を増し、感熱転写性を調節するために加えら
れるものである。
【0027】そして、かかる膜形成性の大きな感熱接着
性の樹脂、粘着附与性の樹脂及び着色剤とからなる組成
物は、水溶液若しくは水分散液の形態において、或いは
インク層13を侵さないような汎用の有機溶剤の溶液乃
至は分散液の形態において、通常の塗工手法に従って、
インク層24の上に所定厚さで塗工せしめられるもので
あるが、そのようにして形成される感圧再転写性調整層
25は、感熱転写条件下においてインク層12よりも粘
度が高くされ、一般に、95℃の温度下において300
0センチポイズ以上、好ましくは10000センチポイ
ズ以上の粘度を有する層とされるのである。
【0028】なお、更に隠蔽力を強くするために、この
感圧再転写性調整層25に顔料や染料を添加することも
可能である。
【0029】また、このようにして形成される感圧再転
写性調整層25には、更に、その膜強度を調節し、切れ
の良いシャープな印字像を得るために、また汚れやブロ
ッキング防止のために、カオリン、タルク、ベントナイ
ト、酸化チタン等の充填剤や、ステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸アルミニウム等の金属石鹸の如き有機若しくは
無機の粉末を、20重量%を越えない割合において配合
せしめ、感圧再転写性調整層25内に存在せしめること
も可能である。更にまた、かかる感圧再転写性調整層2
5には、リボン蛇行、スリップ等の無い良好なリボン走
行性を得ると共に、55℃の温度で保存してもブロッキ
ング、巻き乱れの無い良好な保存性を得、加えて感圧再
転写性の経時安定性や、その調節を可能とするために、
シリコーン化合物やフッ素化合物等の一種類又は二種類
以上を10重量%を越えない割合において配合せしめ、
感圧再転写性調整層25内に存在せしめることも可能で
ある。
【0030】そして、このようにして得られた乾式転写
材製造用インクリボン20を用いて、それを、ヘッド発
熱体形状、ヘッド発熱体位置、ヘッド取付け角度、ヘッ
ド押え圧力、巻取りトルク、ヘッド印加エネルギー、印
字スピード等を調節した熱転写型プリンタ等の印字装置
にセットして、印字、感熱転写せしめることにより、目
的とする乾式転写材が有利に製造されることとなるので
ある。
【0031】即ち、このような乾式転写材製造用インク
リボン20を用いることにより、ぬれ性の悪い表面を有
するフィルム(基本シート)上へ、所望の文字や図形等
の転写像を感熱印字しても、広がり、潰れ、濃淡、ヘッ
ドによる掻き寄せ、糸引き、柚子肌、転写不足等の問題
を何等惹起することなく、良好な印字像を実現すること
が出来るのである。
【0032】また、このようにして印字された像を、フ
ィルム(基本シート)の裏側から圧力を加えて、目的と
する紙、プラスチックス、金属等の被転写物上に感圧転
写せしめても、かかるフィルム上には残留インクはなく
、更に転写した像も、潰れ、広がり、脆さのない、強固
に接着した隠蔽力の大きな良好な像と為すことが出来る
のである。
【0033】そしてまた、このような乾式転写材製造用
インクリボン20を、55℃の状態下で24時間保存し
た場合であっても、ブロッキング、巻き乱れ等の問題は
全く起こらず、リボン走行性に関しても、リボン蛇行、
スリップ等の問題は全く無く、リボンの最後まで印字、
熱転写することができるのである。
【0034】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明することとするが、本発明が、そのような
記載によって何等の制約をも受けるものでないことは、
言うまでもないところである。
【0035】また、本発明には、以下の実施例の他にも
、更には上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸
脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々な
る変更、修正、改良等を加え得るものであることが、理
解されるべきである。
【0036】実施例1 図1に示されるインク層12及び感熱接着層14を形成
するために、下記の如き組成のインク及び感熱接着層形
成用塗工液をそれぞれ調製した。
【0037】   インク層12組成               
                         
  重量部      α−オレフィン−無水マレイン
酸共重合体                  2 
       [三菱化成工業(株)製のダイヤカルナ
30]      マイクロクリスタリンワックス  
                         
13        [日本精蝋(株)製のHi−Mi
c−1045]      ロジンエステル     
                         
            3        [荒川化
学工業(株)製のスーパーエステルA−100]   
   アゾ系有機顔料               
                         
 12        [チバガイギー(株)製のCR
OMOPHTAL Yellow 3G]      
メチルイソブチルケトン              
                  100  感熱
接着層14組成                  
                      重量部
      エチルセルロース           
                         
   20        [関東化学(株)製の試薬
、10cps]      ケトン樹脂       
                         
             25        [荒
川化学工業(株)製のケトンレジンK−90]    
  イソプロピルアルコール            
                    115そし
て、リボン基材11として3.5μmのポリエチレンテ
レフタレート(PET)フィルムを用い、かかるフィル
ム上に、上記組成のインクを乾燥膜厚:5〜6μmとな
るように塗工し、95℃で乾燥することにより、インク
層12を形成せしめた後、アルミニウムを真空蒸着法に
より上記インク層上に蒸着し、厚さ40nmの金属蒸着
層13を形成せしめた。更にその上に、上記組成の感熱
接着層形成用塗工液を乾燥膜厚:1〜2μmとなるよう
に塗工し、90℃で乾燥せしめることにより、目的とす
るインクリボン10を得た。
【0038】次いで、かくして得られたインクリボンを
用いて、それを、調節された感熱転写型の印字装置(ブ
ラザー工業(株)製NP−5100)にセットせしめ、
黒色の画用紙上に環境温度10℃〜35℃で印字したと
ころ、充分に美麗な且つ隠蔽力も強く、良好な品質の印
字像を得ることが出来た。さらに、かかるインクリボン
を用いて、55℃で24時間保持したものについて、そ
の保存性を観察し、続いて塗工直後のものを加えて、リ
ボン走行試験を行った。
【0039】その結果、保存性に関しては、ブロッキン
グ、巻き乱れが無く、良好な結果が得られ、またリボン
走行性に関しても、蛇行、スリップがおこること無く良
好な結果が得られた。
【0040】実施例  2 図2に示される感圧接着層22、インク層24及び感圧
再転写性調整層25を形成するために、下記の如き組成
の感圧接着層形成用塗工液、インク及び感圧再転写性調
整層形成用塗工液をそれぞれ調製した。
【0041】   感圧接着層22       マイクロクリスタリンワックス     
                       8 
       [日本精蝋(株)製のHi−Mic−1
045]      ロジンエステル        
                         
         1        [荒川化学工業
(株)製のスーパーエステルA−100]      
エチレン−酢酸ビニル共重合体           
                 1       
 [三井デュポンポリケミカル(株)製のEVAFLE
X−210]      メチルイソブチルケトン  
                         
      90  インク層24組成       
                         
          重量部      α−オレフィ
ン−無水マレイン酸共重合体            
      8        [三菱化成工業(株)
製のダイヤカルナ30]      キヤンデリラワッ
クス                       
             5        [中京
油脂(株)製のキャンデリラロウ2698]     
 ロジンエステル                 
                         
3        [荒川化学工業(株)製のスーパー
エステルA−100]      エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体                    
        2        [三井デュポンポ
リケミカル(株)製のEVAFLEX−210]   
   酸化チタン                 
                         
   12        [石原産業(株)製のタイ
ペークA−100]      メチルイソブチルケト
ン                        
        110      トルエン    
                         
                  40  感圧再
転写性調整層25組成               
                 重量部     
 ポリアミド                   
                         
  5        [三洋化成工業(株)製のポリ
マイドS−1510]      ロジンエステル  
                         
               4        [
荒川化学工業(株)製のスーパーエステルA−100]
      酸化チタン              
                         
       1        [石原産業(株)製
のタイペークA−100]      イソプロピルア
ルコール                     
            90そして、リボン基材21
として4.5μmのポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルムを用い、かかるフィルム上に、上記組成の
感圧接着層を乾燥膜厚:3〜4μmとなるように塗工し
、90℃で乾燥することにより、感圧接着層22を形成
せしめた後、アルミニウムを真空蒸着法により上記感圧
接着層上に蒸着し、厚さ40nmの金属蒸着層23を形
成せしめた。更にその上に、上記組成のインクを乾燥膜
厚:5〜6μmとなるように塗工し、90℃で乾燥せし
めることにより、インク層24を形成せしめた後、その
上に上記組成の感圧再転写性調整層形成用塗工液を乾燥
膜厚:1〜2μmとなるように塗工し、90℃で乾燥せ
しめることにより、目的とする乾式転写材製造用インク
リボン20を得た。
【0042】次いで、かくして得られた乾式転写材製造
用インクリボンを用いて、それを、調節された感熱転写
型の印字装置(ブラザー工業株式会社製P−touch
)にセットせしめ、シリコーン樹脂を塗工したポリエチ
レンフィルム(厚さ:100μm)上に環境温度10℃
〜35℃で印字したところ、充分に美麗な且つ良好な品
質の印字像を得ることが出来、そのような印字されたポ
リエチレンフィルムを、その裏側から擦り、圧力を加え
ることにより、かかる印字像を紙、プラスチックス或い
は金属の所望の表面上へ感圧再転写せしめたところ、隠
蔽力も充分良好な品質の像を完成することが出来た。
【0043】さらに、かかる乾式転写材製造用インクリ
ボンを用いて、55℃で24時間保持したものについて
、その保存性を観察し、続いて塗工直後のものを加えて
、リボン走行試験を行った。
【0044】その結果、保存性に関しては、ブロッキン
グ、巻き乱れが無く、良好な結果が得られ、またリボン
走行性に関しても、蛇行、スリップがおこること無く良
好な結果が得られた。
【0045】比較例  1〜2 実施例1と2の金属蒸着層を設けなかったインクリボン
(比較例1と2)を用いて、印字試験、感圧再転写試験
を行なったところ、隠蔽力不足のため、転写印字像が薄
くなり像を確認することが困難になった。
【0046】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明のインクリボンによれば、所定のフィルム状リボン
基材の片面に形成された、着色剤及びバインダ剤を含ん
で構成されるインク層と、感熱接着剤を含んで構成され
る感熱接着層、もしくは粘着剤を含んで構成される感圧
接着層との間に、金属蒸着層が形成されることにより、
隠蔽性の弱い着色剤を用いても、隠蔽力に優れた印字像
を有利に製造し得ることとなったところに、本発明の大
きな工業的意義が存するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うインクリボンの一例を示す断面解
説図である。
【図2】本発明に従う乾式転写材製造用インクリボンの
一例を示す断面解説図である。
【符号の説明】
10  インクリボン 11  リボン基材 12  インク層 13  金属蒸着層 14  感熱接着層 15  スティッキング防止層 20  乾式転写材製造用インクリボン21  リボン
基材 22  感圧接着層 23  金属蒸着層 24  インク層 25  感圧再転写性調整層 26  スティッキング防止層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】    文字や図形等の転写像を感熱転写
    方式にて形成するために用いられるインクリボンにおい
    て、フィルム状リボン基材の片面に形成されたインク層
    と、感熱接着層もしくは感圧接着層との間に、隠蔽層が
    形成されていることを特徴とするインクリボン。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0823333A1 (en) * 1996-08-05 1998-02-11 Fujicopian Co., Ltd. Thermal transfer recording material with metallic layer
US6139947A (en) * 1998-06-24 2000-10-31 Fujicopian Co., Ltd. Metallic luster thermal transfer recording medium
US6562442B2 (en) 1998-08-20 2003-05-13 Fijicopian Co., Ltd. Metallic thermal transfer recording medium
JP5655858B2 (ja) * 2010-09-16 2015-01-21 ブラザー工業株式会社 テープカセット及びテープ印字装置

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