JPH0316774A - 乾式転写材製造用インクリボン - Google Patents

乾式転写材製造用インクリボン

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JPH0316774A
JPH0316774A JP1152757A JP15275789A JPH0316774A JP H0316774 A JPH0316774 A JP H0316774A JP 1152757 A JP1152757 A JP 1152757A JP 15275789 A JP15275789 A JP 15275789A JP H0316774 A JPH0316774 A JP H0316774A
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ink
layer
ribbon
pressure
ink layer
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JP1152757A
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Mitsuo Yamane
山根 満夫
Takashi Kawaguchi
隆 川口
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、乾式転写材の製造に際して用いられる感熱転
写インクリボンに係り、特に感熱転写方式のプリンタ、
タイプライタ、ワードプロセッサ等を用いて、ぬれ性の
悪い、剥離性の強い面へも転写、印字可能と為すと共に
、感熱転写して得られる転写像が、圧力により、目的と
する被転写物上へ効果的に感圧再転写せしめられ得るよ
うにした乾式転写材製造用インクリボンに関するもので
ある。
(従来技術) 近年、感熱転写方式によるプリンタ、タイブライタ、ワ
ードプロセッサ等の印字装置が開発されて、小型のパー
ソナルユースからビジネス用途にまで広く使用されるよ
うになってきている。この感熱転写方式による印字は、
サーマルヘッドにより熱転写インクリボンを所定の印字
用紙に密着させ、そしてそのサーマルヘッドが有する多
数の発熱素子のうち、所要の発熱素子を発熱せしめるこ
とにより、熱転写リボンの支持体を介して発熱素子に接
している熱溶融性インク部分を溶かして、印字用紙に転
写せしめることにより、行われるようになっている。
ところでこの種の熱転写リボンは、従来から、着色剤と
そのバインダ剤とからなる熱溶融性インクを所定の支持
体上に塗工しただけのものであって、かかるバインダ剤
はワックスを主成分とするものであった。しかも、この
種の熱転写リボンは被転写物として通常紙を対象とする
に過ぎないものであったのである。
ところで、本発明者らは、ぬれ性が悪くて、離型性・剥
離性の良い面への転写、印字を可能とすることを目的と
した感熱転写インクリボンに関して、先に、特願昭61
−275538号明細書、特願昭61−275539号
明細書、及び特願昭62−85350号明細書において
報告しており、また熱感度向上を目指したインクリボン
についても、特願昭62−80126号明細書において
報告している。
而して、これまでの感熱転写装置において、リボンの巻
き取りは、リボンのインク面と被転写物である紙との摩
擦力により、ヘッドの移動に従ってリボンが引き出され
、そしてそこで弛んで余ったリボンを巻き取ることによ
り、行われている。
しかしながら、ぬれ性が悪く、離型性・剥離性の良い面
というのは摩擦係数が小さいため、リボンを引き出す力
が弱くなり、それ故に、カセットからリボンを引き出す
のに必要な力が大きい場合には、リボン送りが完全に為
されず、リボンの同一箇所をヘッドが印字している状態
(スリップ)が起こり、印字不可能となってしまうので
ある。また、これを防ぐために、カセットからリボンを
引き出すのに必要な力を小さくすると、今度はリボンの
走行が不安定となり、リボン蛇行が惹起されることとな
る。更に、リボン引出力は、インクの塗工直後と何日か
経過してからとでは大きく異なり、55℃で保存したり
すると、また異なってしまうものであるため、保存性、
経時変化を考慮に入れた上で、蛇行、スリップのないリ
ボン走行を達成するのは非常に困難なのである。
本発明者らは、このような保存性、リボン走行性の問題
を同時に解決することを目的とした感熱転写インクリボ
ンに関して先に、特願昭62−255761号明細書、
特願昭62−255762号明細書、特願昭62−26
2348号明細書及び特願昭62−297155号明細
書において開示している。
(解決すべき課8) しかしながら感熱転写性の向上やその調節を可能にする
方法に関しては、現在までのところ、何等の報告もされ
ていないのである。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたも
のであり、その第一の目的とするところは、乾式転写材
製造用の感熱転写インクリボンを提供することにある。
また、本発明の第二の目的は、ぬれ性の悪い面への感熱
転写性を向上せしめた乾式転写材製造用インクリボンを
提供することにあり、更に本発明の第三の目的は、感熱
により基本シート上に転写せしめたインクの像(転写像
)を、基本シートの背後からの圧力により、簡単に且つ
完全に、目的とする被転写物へ感圧再転写させることが
出来、その際に基本シートのぬれ性に合わせた接着力を
調節可能、即ちシリコーン樹脂の添加量を調節すること
により、感熱転写性、感圧再転写性を制御可能で、更に
優れた感圧再転写性を備えた乾式転写材製造用インクリ
ボンを提供することにある。
そしてまた、本発明の第四の目的は、保存性の良好な乾
式転写材製造用インクリボンを提供することにあり、、
更に本発明の第五の目的は、リボン走行性の良好な乾式
転写材製造用インクリボンを提供することに゛ある。
(課題を解決するための手段) この目的を達成するために本発明の乾式転写材製造用イ
ンクリボンは、次の如き特徴を有するように構成されて
いる。即ち、目的とする乾式転写材を製造すべく、所要
の文字や図形等の転写像を感熱転写方式にて形成するた
めに用いられるインクリボンにおいて、所定のフィルム
状リボン基材の片面に、着色剤、バインダ材及び感圧接
着剤を含んで構成されるインク層を形成すると共に、か
かるインク層上に、感熱接着性の樹脂、粘着附与性の樹
脂及びシリコーン樹脂を含んで構成される、該インク層
より粘度が高く、且つ感熱接着性、硬度及び凝集力の大
きな転写性調勉層を形成するようにしたのである。
上記の構或を有する本発明に従う感熱転写インクリボン
は、例えば、図面に示されるように、フィルム状のリボ
ン基材(支持体)11の一方の表面上にインク層12が
形成され、更にその上に、転写性調整層13が所定厚さ
で形成されているのである。なお、リボン基材11の前
記インク層12の塗工面とは反対側の面には、シリコー
ン樹脂のような耐熱性樹脂からなるスティッキング防止
層l4が設けられることとなる。
そして、このような乾式転写材製造用熱転写インクリボ
ン10において、そのインク層12を支持するフィルム
状のリボン基材11としては、従来から感熱転写インク
リボンの基材として用いられている各種のものが何れも
使用可能であるが、特に感熱転写のためにインクリボン
にはサーマルヘッド(印字装5F)が接触せしめられる
ものであるところから、耐熱温度が150℃以上の、ポ
リエステル、ポリイミド、ボリカーボネート、ポリサル
フォン、ポリエーテルサルフォン、ボリフエニレンサル
ファイド等からなる樹脂フィルム、またはコンデンサ紙
、グラシン紙等の紙が好適な材料として用いられ、また
その厚さとしても、材料の種類により適宜に決定される
こととなるが、般に3〜20.の範囲の厚さのものを用
いることが望ましい。
また、インク層12は、接着剤、バインダ材及び感圧接
着剤を含んで主として構成されている。
そして、着色剤としては、主としてカーボンブラック等
の顔料が使用されることとなるが、また色調調節のため
に、必要に応じて、適当な染料が加えられる場合がある
そして、このインク層12を構成するバインダ剤として
は、主として、キャンデリラワックス、カルナバワック
ス、ライスワックス、木ろう等の植物系ワックス;蜜ろ
う、ラノリン、鯨ろう等の動物系ワックス;モンタンワ
ックス、セレシン等の鉱物系ワックス;パラフィンワッ
クス、マイクロクリスタリンワックス等の石油ワックス
の一種或いは二種以上からなるワックス類と、石油樹脂
、ロジン系樹脂、ケトン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノ
ール樹脂等の粘着附与剤とからなるものが、用いられて
いるのである。なお、上記のワックス類としては、α−
オレフィンー無水マレイン酸共重合体等の樹脂系ワック
スも使用可能であり、また粘着附与剤は、インクの密着
性、硬度向上、凝集力附与、粘着力附与及び感圧接着剤
の粘着附与の働きを為すものである。また、このバイン
ダ剤を構成するワックスと粘着附与剤とは、一般に、重
量基準で15:1〜3二2程度の割合において配合せし
められることとなる。
さらに、インク層12を構戊する感圧接着剤としては、
ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸エステル、エチレンー
酢酸ビニル共重合体、エチレンーエチルアクリレート共
重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルエーテル、ポリビ
ニルアセクール、ポリイソブチレン等のビニル系高分子
;エチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロー
ス等の繊維系高分子;塩化ゴム、天然ゴム等のゴム系高
分子の一種或いは二種以上が組み合わせて用いられるの
である。
なお、インク層12を構成する上記の着色剤とバインダ
剤と感圧接着剤とは、一般に5〜30:40〜93:2
〜30程度の割合において配合せしめられ、好ましくは
95℃の温度下において、3000センチポイズ未満、
特に200〜1000センチボイズ程度の粘度を与える
インク組戊物とされることとなる。また、そのようなイ
ンク組威物は、適当な溶媒に溶解若しくは分散せしめら
れてインク液とされ、或いは加熱混合によりインクとな
して、目的とするフィルム状のリボン基材11上に、公
知の手法に従って塗工或いはホットメルト塗工せしめら
れることとなる。
一方、かかるインク層l2上に形威される、トップコー
ト層としての転写性調整層l3は、かかるインク層12
よりも、粘度が高く (熱転写条件下において)且つ感
熱接着性、硬度及び凝集力の大きな層として構戊されて
いるところから、かかる転写性調整層13は、感熱転写
時には、その接着力が強くされていることによって、ぬ
れ性の悪い表面への感熱転写性が向上され、そして凝集
力、粘度、硬度が大きくされているために、潰れ、広が
り等の転写不良が効果的に改善され、また印字装置のヘ
ッドによるインクの掻き良せも良好に防止せしめる働き
を有しているのである。また、乾式転写材の基本シート
の背後から圧力を加えて、乾式転写により作成したイン
クの像(転写像)を被転写物に転写せしめる感圧転写時
には、かかる転写性調整層13は、凝集力、硬度が大き
くされているために、基本シートから、残留インクなく
、一体となって、所定のインク像を転写させることを可
能ならしめ、そして転写したインクも広がり、潰れのな
い美麗な像を得ることを可能としているのであり、また
同時に転写像を保護して強固なものとしているのである
ところで、かくの如く転写性調整層13は、膜形成性が
大きく、感熱接着性の大きな樹脂、例えばエチレンー酢
酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、アイオノマー、ア
クリル系重合体、エチレンーエチルアクリレート共重合
体、エチレンーアクリル酸共重合体、塩化ビニルー酢酸
ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルピ
ロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアミド、エチル
セルロース、ポリオレフィン等の一種或いは二種以上と
、凝集力が大きく、粘着附与性の樹脂、例えば石油樹脂
、ロジン、水添ロジン、ロジンエステル、ケトン樹脂、
フェノール樹脂等の一種或いは二種以上と、更にシリコ
ーン樹脂との混合物から主として構成されるものである
。そして、かくの如き感熱接着性の樹脂と粘着附与性の
樹脂とは、前者の1重量部に対して後者の0.5〜10
重量部、好しくは0. 8〜7重量部の割合において混
合せしめられ、またシリコーン樹脂は、転写性調整層1
3を構成する全組成物の重量部100に対して0.1〜
50重量部の割合において配合せしめられることとなる
なお、かかる転写性調整層13を構成する前記膜形成性
の大きい感熱接着性の樹脂は、インク層12と非相溶か
、相溶しても混じり難いものであって、インク層12の
上に感熱接着性の大きな膜を形成するものであり、粘着
附与性の樹脂は、上記膜形成性の大きな樹脂とインク層
12との接着性を良好にして、凝集力、硬度、粘着性を
増し、感熱転写性を調節するために加えられるものであ
る。またシリコーン樹脂は、層中で硬化することにより
、インクリボン表面のべとつき、粘着性を無くし、摩擦
抵抗を小さくすることができ、その結果として、プロッ
キング等の無い良好な保存性及び蛇行、スリップの無い
良好なリボン走行性を与えることもできる。さらにその
添加量により、感熱転写性と感圧再転写性の制御を可能
とし、優れた感圧再転写性を得るために加えられるもの
である。
そして、かかる膜形戊性の大きな感熱接着性の樹脂、粘
着附与性の樹脂及びシリコーン樹脂とからなる組成物は
、水溶液若しくは水分散液の形態において、或いはイン
ク層12を侵さないような汎用の有機溶剤の溶液乃至は
分散液の形態において、通常の塗工手法に従って、イン
ク層12の上に所定厚さで塗工せしめられるものである
が、そのようにして形成される転写性調整層13は、感
熱転写条件下においてインク層12よりも粘度が高くさ
れ、一般に、95℃の温度下において3000センチボ
イズ以上、好ましくは10000センチボイズ以上の粘
度を有する層とされるのである。
また、このようにして形威される転写性調整層13には
、更に、その膜強度を調節し、切れの良いシャープな印
字像を得るために、また汚れやブロッキング防止のため
に、カオリン、タルク、ベントナイト、酸化チタン等の
充填剤や、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウ
ム等の金属石鹸の如く有機若しくは無機の粉末を、20
重量%を越えない割合において配合せしめ、転写性調整
層13内に存在せしめることも可能である。
そして、このようにして得られたインクリボン10を用
いて、それを、ヘッド発熱体形状、ヘッド発熱体位置、
ヘッド取付け角度、ヘッド押え圧力、巻取りトルク、ヘ
ッド印加工ネルギー、印字スピード等を調節した熱転写
型プリンタ等の印字装置にセットして、印字、感熱転写
せしめることにより、目的とする乾式転写材が有利に製
造されることとなるのである。
即ち、このようなインクリボン10を用いることにより
、ぬれ性の悪い表面を有するフィルム(基本シート)上
へ、所望の文字や図形等の転写像を感熱印字しても、広
がり、潰れ、濃淡、ヘッドによる掻き寄せ、糸引き、柚
子肌、転写不足等の問題を何等惹起することなく、良好
な印字像を実現することが出来るのである。
また、このようにして印字された像を、フィルム(基本
シート)の裏側から圧力を加えて、目的とする紙、プラ
スチックス、金属等の被転写物上に感圧再転写せしめて
も、かかるフィルム上には残留インクはなく、更に転写
した像も、潰れ、広がり、脆さのない、強固に接着した
良好な像と為すことが出来るのである。
そしてまた、このようなインクリボン10を、55℃の
状態下で24時間保存した場合であっても、ブロッキン
グ、巻き乱れ等の問題は全く起こらず、リボン走行性に
関しても、リボン蛇行、スリップ等の問題は全く無く、
リボンの最後まで印字、熱転写することが出来るのであ
る。
(実施例) 以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本発明を更に
具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのよ
うな記載によって何等の制約をも受けるものでないこと
は、言うまでもないところである。
また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記
の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限り
において、当業社の知識に基づいて種々なる変更、修正
、改良等を加え得るものであることが、理解されるべき
である。
実施例1 インク層12及び転写性調整層13を形成するために、
下記の如きm戊のインク及び転写性調整層形成用塗工液
をそれぞれ調整した。なお、このインクによって形成さ
れるインク層l2の粘度は270センチポイズ(95℃
)であり、またかかる塗工液にて形成される転写性調整
層13の粘度は5万〜7万センチボイズ(95℃)であ
った。
インク層12組成 α−オレフィンー無水マレイン酸 共重合体 〔三菱化成工業(株)製の ダイヤカルナ30〕 重量部 2 エチレンー酢酸ビニル共重合体 [三井デュポンボリケミカル(株) 製のEVA210] 2 カーボンプラック [三菱化成工業(株)製のHA−7] 2 メチルイソブチルケトン(溶剤) 10 0 キャンデリラワックス [中京油脂(株)製の キャンデリラロウ2 6 9 8] 3 マイクロクリスタリンワックス 9 [日本精ろう(株)製の旧一Miel045]ロジンエ
ステル 2 [荒川化学工業(株)製の ズーパーエステルA−1001 転写性調整層13組成        重量部アイオノ
マ−            11〔三井石油化学工業
(株) 製のケミバールV−100] 水添ロジン [荒川化学工業(株)製の SE−501 9 酸化チタン [石原産業(株)製 1 タイベークA−100 ] シリコーン樹脂と硬化用触媒     10[信越化学
工業(株)製のKM784EとCAT−PH−4E] 水(溶媒) 6つ そして、リボン基材11として3.  5.1111の
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用い
、かかるフィルム上に、上記組成のインクを乾燥被Jl
l:6〜7膚となるように塗工し、乾燥することにより
、インク層12を形成せしめた後、更にその上に、上記
組成の転写性調整層形成用塗工液を乾燥膜圧:1〜2肩
となるように塗工し、乾燥せしめることにより、目的と
するインクリボン10を得た。
次いで、かくして得られたインクリボンを用いて、それ
を、調節された感熱転写型の印字装置(ブラザー工業株
式会社製P−touch)にセッ卜せしめ、シリコーン
樹脂を塗工したポリエチレンフィルム(厚さ:100m
)上に10℃〜35℃で印字したところ、充分に美麗な
且つ良好な品質の印字像を得ることが出来、そのような
印字されたポリエチレンフィルムを、その裏側から擦り
、圧力を加えることにより、かかる印字像を紙、プラス
チック或いは金属の所望の表面上へ感圧再転写せしめた
ところ、充分良好な品質の像を完成することが出来た。
。 さらに、かかるインクリボンを用いて、55℃で24時
間保持したものについて、その保存性を観察し、続いて
塗工直後のものを加えて、リボン走行試験を行った。
その結果、保存性に関しては、プロッキング、巻き乱れ
が無く、良好な結果が得られ、またリボン走行性に関し
ても、蛇行、スリップがおこること無く良好な結果が得
られた。また、シリコーン樹脂の添加量を調節すること
により、感熱転写性と感圧再転写性とを制御することも
できた。
実施例2 下記の如きインク層12組成及び転写性調整層13組成
を与えるインク及び塗工液を用いて、実施例1と同様に
して、インクリボン10を作り′、感熱転写、感圧再転
写、リボン走行、保存の実験を行なった。その結果、美
麗で良好な品質の印字像を得ることができ、またそのよ
うな印字像を感圧再転写により、所望の被転写物上に良
好な品質の像として転写せしめることができた。また、
リボン走行性、保存性も良好であった。なお、下記の如
き組成のインクにて形成されるインク層12の粘度は、
700センチポイズ(95℃)であり、また下記の塗工
液にて形成される転写性調整層13の粘度は5万〜7万
センチボイズ(95℃)であった。
キャンデリラワックス [中京油脂(株〉製の キャンデリラロウ2 6 9 8] 5 ロジンエステル 2 [荒川化学工業(株)製の スーパーエステルA−100] エチレンー酢酸ビニル共重合体 C三井デュポンボリケミカル(株) 製ノEVA210] 3 カーボンブラック 【三菱化成工業(株)製のHA−7] 2 インク層12組成 α−オレフィンー無水マレイン酸 共重合体 [三菱化成工業(株)製の ダイヤカルナ30] 重量部 8 メチルイソプチルケトン(溶剤) 100 転写性調整層13組成 ボリアミド 重量部 5 [三洋化成工業(株)製の ボリマイドS−1510] 水添ロジン 5 [荒川化学工業(株)製の ハイペール] ものを用いて、実施例1と同様にしてインクリボンを作
り、同様な感熱転写試験、感圧再転写試験、リボン走行
性試験及び保存試験を行った結果、実施例1と同様に良
好な結果を得た。なお、下記の如き組成の塗工液にて形
成される転写性調整層13の粘度は5万〜7万センチボ
イズ(95℃)であった。
シリコーン樹脂と硬化用触媒 [信越化学工業(株)製のK!lf778とCAT−P
L−81 5 転写性調整層13組成        重量部エチルセ
ルロース           5[関東化学(株)製
の試薬、lOcps]イソブロビルアルコール(溶媒) 20 トルエン 10 ケトン樹脂              6[荒川化学
工業(株)製の ケトンレジンk−901 実施例3 インク層12を形成するためのインクとして、実施例1
と同一組戊のものを用いる一方、転写性調整層形成用塗
工液としては、下記の如き組成のシリコーン樹脂と硬化
用触媒      2[信越化学工業(株)製のKNS
202AとCAT−PL−81 イソブロビルアルコール(溶媒)47 比較例1〜3 実施例1のインクを用いる一方、転写性調整層13を形
成しなかったインクリボン(比較例1)、実施例2のイ
ンクを用いる一方、転写性調整層13を形成しなかった
インクリボン(比較例2)及び市販のワックスタイプの
熱転写インクリボン[富士化学紙工業株式会社製] (
比較例3)を用いて、実施例1と同様の転写試験を行な
ったところ、感熱転写性も感圧再転写性も不充分であっ
た。
具体的には、感熱転写性に関しては、接着力不足による
転写性不足、凝集力、粘度、硬度不足による転写印字の
広がり、潰れや、ヘッドによる印字の掻き寄せ、そして
印字の濃淡、柚子肌等の問題が発生することが認められ
た。また、感圧再転写性に関しては、感圧接着力不足に
よる転写不足、固着力不足、凝集力や粘度、更には硬度
不足による最終転写印字像の潰れ、広がり、強度不足、
一体転写不良で、フィルム基本シート上への残留インク
が認められる等の問題が発生した。
比較例4〜6 実施例1の転写性調整層において、シリコーン樹脂を添
加しなかったインクリボン(比較例4)を用いてリボン
走行試験、保存試験を行なったところ、実施例1と同様
に良い結果を得た。しかし転写試験を行ったところ、実
施例1のインクリボンに比べ、感圧再転写性が劣ってい
るといった結果を得た。具体的には、転写シートとイン
クとの接着力増加に伴う感圧転写性不足が認められた。
また、実施例2と3の転写性調整層においてシリコーン
樹脂を添加しなかったインクリボン(比較例5と6)を
用いて、リボン走行試験、保存試験を行なったところ、
リボン表面のべとつき・粘着性により、リボン引き出し
力が著しく上昇してスリップしてしまい、印字不可能と
なった。また、プロツキングの問題も生じた。
(発明の効果) 以上詳述したことから明らかなように、本発明によれば
、インクリボンの基材(支持体)上に、インク層と共に
、そのトップコート層として感熱接着性、硬度、粘度、
凝集力の大きな転写性調整層を設けて二重構造と為すと
共に、かかるインク層に感圧接着性を持たせることによ
り、ぬれ性の悪い面への感熱転写性が著しく良好となり
、その上、感熱転写により設けた印字像の圧力による他
物質への感圧再転写性も有利に向上せしめられ得たので
あり、またかかる転写性調整層にシリコーン樹脂を添加
することにより、リボン走行性、保存性を良好とし、そ
の添加量を調節することにより、感熱転写性と感圧再転
写性を制御可能と為すと共に、特に以前に比べ、更に優
れた感圧再転写性を得たのであり、以て優れた特性を有
する乾式転写材を有利に製造し得ることとなったところ
に、本発明の大きな工業的意義が存するのである。
【図面の簡単な説明】
図面は、本発明に伴う乾式転写材製造用感熱転写インク
リボンの一例を示す断面図である。 図中、10は感熱転写インクリボン、11はリボン基材
、12はインク層、13は転写性調整層、14はスティ
ッキング防止層である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 文字や図形等の転写像を感熱転写方式にて形成するため
    に用いられるインクリボンにして、所定のフィルム状リ
    ボン基材の片面に、着色剤、バインダ剤及び感圧接着剤
    を含んで構成されるインク層が形成されると共に、かか
    るインク層上に、感熱接着性の樹脂、粘着附与性の樹脂
    及びシリコーン樹脂を含んで構成される、該インク層よ
    り粘度が高く、且つ感熱接着性、硬度及び凝集力の大き
    な転写性調整層が形成されていることを特徴とする乾式
    転写材製造用インクリボン。
JP1152757A 1989-06-14 1989-06-14 乾式転写材製造用インクリボン Pending JPH0316774A (ja)

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JP1152757A JPH0316774A (ja) 1989-06-14 1989-06-14 乾式転写材製造用インクリボン

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5089855A (en) * 1990-06-20 1992-02-18 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus which forms image by electrophotography
CN102381063A (zh) * 2011-07-26 2012-03-21 河北工程大学 可打印耐高温印迹的热转印色带及其制作方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5089855A (en) * 1990-06-20 1992-02-18 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus which forms image by electrophotography
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