JPH0429286Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はボンベ内蔵型ガスこんろの安全装置に
関し、特に、こんろケースの上面に上向きに装着
される汁受皿及びごとくをこんろケース内に反転
させて収納した状態で、ガスコツクを操作するつ
まみを閉位置に拘束することにより、点火操作を
禁止し、こんろケース内に反転させた受皿及びご
とくに鍋等を乗せて調理できないようにしたボン
ベ内蔵型ガスこんろの安全装置に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

ボンベ内蔵型ガスこんろは、流通段階等におけ
る荷姿を小さくするために、こんろケースの上面
に設けられる汁受皿及びごとくをこんろケース内
に反転させて収納できるように構成されることが
多い。

〔考案が解決しようとする問題点〕

このようなボンベ内蔵型ガスこんろでは、鍋底
をバーナに近付けて使用する方が加熱効率が良い
と誤信されて、汁受皿及びごとくをこんろケース
内に反転させて収納し、その汁受皿及びごとくの
上に鍋等の調理器を乗せて調理されることがあ
る。このように、調理器の底がバーナに近付けら
れ過ぎるとバーナの火炎が調理器の底を伝わつて
横に広がり過ぎてボンベを収納するボンベ収納室
の上側まで延び、その結果ボンベが過熱状態とな
つて破裂する恐れがある。

本考案は上記の事情を考慮してなされたもので
あつて、こんろケースの上面に設けられる汁受皿
及びごとくをこんろケース内に反転させて収納し
たときにガスコツクを操作するつまみを閉位置に
拘束することによりつまみの誤操作を禁止し、こ
んろケース内に反転させた受皿及びごとくに鍋等
を乗せた状態での調理ができないようにしたボン
ベ内蔵型ガスこんろの安全装置を提供することを
目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案に係るボンベ内蔵型ガスこんろの安全装
置は、上記の目的を達成するために、例えば第１
図ないし第３図に示すようにこんろケース１の上
面に上向きに装着される汁受皿２及びごとく３を
こんろケース１から分離可能に設け、こんろケー
ス１内に汁受皿２及びごとく３を下向きに反転さ
せて収納できるように構成され、上記こんろケー
ス１の前側にガスコツク４を操作する回転操作式
のつまみ５を配設したボンベ内蔵型ガスこんろに
おいて、 上記つまみ５の後面からこんろケース１内に突
出する係合部６を形成し、こんろケース１の前面
にはつまみ５の回転操作にともなつて汁受皿２及
びごとく３から遠い閉位置と汁受皿２及びごとく
３に近い開位置とにわたつて移動する係合部６の
移動を許容する開口部７を設ける一方、こんろケ
ース１内にはこれの前面に沿つて横方向に移動す
る安全板８を設け、この安全板８の一端にはつま
み５を開位置側から閉位置に回転させたときに上
記係合部６が係入される係止部９を設け、この係
止部９は、つまみ５の回転操作時に少なくとも閉
位置から開位置との中間部の間で係合部６と係合
を維持して、安全板８を横方向へ移動するように
構成し、安全板８の他端にはつまみ５を閉位置に
位置させた状態でこんろケース１内に反転させて
下向き収納された汁受皿２及びごとく３あるいは
これらの一方に受け止められるストツパ部１０を
設け、このストツパ部１０は、上向きに装着され
た状態の汁受皿２及びごとく３よりも下側に配置
して、これらに受け止められることなく横方向へ
の移動を可能に構成したことを特徴としている。

〔作用〕

上記の構成において、汁受皿２及びごとく３が
上向きにこんろケース１に装着されているときに
は安全板８のストツパ部１０はこれら汁受皿２及
びごとく３に受け止められることなく、安全板８
はつまみ５の回転操作に伴つて閉位置と開位置と
にわたつて移動する係合部６と係止部９とが係合
する範囲で係合部６に駆動されて横移動する。従
つて、つまみ５は何等支障無く開閉操作できる。
汁受皿２及びごとく３が反転されてこんろケース
１内に収納されているときには安全板８のストツ
パ部１０が汁受皿２及びごとく３あるいはこれら
の一方に受け止められ、このストツパ部１０を介
して安全板８は横方向の移動が拘束される。この
結果、安全板８の係止部９に係合された係合部６
の閉位置から開位置への移動が安全板８を介して
汁受皿２及びごとく３あるいはこれらの一方によ
つて牽制され、つまみ５及び係合部６は閉位置に
拘束される。

本考案を実施するうえで、例えば第１図及び第
２図につまみ５を閉位置に位置させた状態で実線
で示すボンベ離脱位置に位置させたボンベ固定機
構１７の操作レバー１８に受け止められる別のス
トツプ部１９を安全板８に設ける場合には、ガス
ボンベ２１を装着していないときにつまみ５を閉
位置に拘束できることになり、ガスボンベ２１を
離脱させる際に開位置に移動させたつまみ５を閉
め忘れ、ガスコツク４が開いた状態のまま誤つて
ガスボンベ２１が装着されることを未然に防止で
きるので有利である。

また、本考案を実施するうえで、例えば第１図
及び第２図に示すようにつまみ５を開位置に位置
させた状態で仮想線で示すボンベ固定位置に位置
させたボンベ固定機構１７の操作レバー１８を受
け止めるストツプ部２０を安全板８に設けて、つ
まみ５を閉位置に戻さなければボンベ固定機構１
７の操作レバー１８をボンベ固定位置からボンベ
離脱位置に移動出来ないように構成することは、
ボンベ離脱時にガスコツク４を閉め忘れ、ガスコ
ツク４が開いた状態のまま誤つてガスボンベが装
着されることを未然に防止できるので有利であ
る。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基づき説明す
る。

第１図は本考案の一実施例に係るボンベ内蔵型
ガスこんろの安全装置の分解斜視図であり、第２
図はその安全板の動作を示す正面図であり、第３
図はそのボンベ内蔵型ガスこんろの構成を概略的
に示す平面図である。

第３図に示すように、このボンベ内蔵型ガスこ
んろは、こんろケース１内の片側にボンベ収納室
１１が設けられ、このボンベ収納室１１内の前部
にボンベ脱着部１２、ガバナ１３及びガスコツク
４（第１図及び第２図中ではその操作軸のみを示
す）が配置される。また、このボンベ内蔵型ガス
こんろは、ボンベ収納室１１と仕切板１４で仕切
られたこんろケース１内の部分にこの部分の上面
に設けられた汁受皿２及びごとく３を反転させて
収納できるようになつている。

第１図及び第２図に示すように、こんろケース
１の前面にはガスコツク４を操作する回転操作式
のつまみ５が配置され、このつまみ５の後面には
こんろケース１内に突入する係合部６が設けられ
る。こんろケース１の前面にはつまみ５の操作に
ともなつて汁受皿２及びごとく３から遠い閉位置
（第２図の実線で示す位置）と汁受皿２及びごと
く３に近い開位置（第２図の仮想線で示す位置）
とにわたつて移動する係合部６の移動を許容する
開口部７が設けられる。こんろケース１内にはこ
れの前面に沿つて横方向に移動する安全板８が設
けられる。

この場合、安全板８に横長の長孔１５が形成さ
れ、こんろケース１の前面に支持されたピン１６
をこの長孔１５に挿通することにより安全板８が
こんろケース１の前面に沿つて横方向に移動可能
に支持されているが、安全板８にピン１６を固定
し、こんろケース１の前面に横長の長孔１５を形
成するように構成することも可能である。

この安全板８の一端にはつまみ５を開位置側か
ら閉位置に回転させたときに上記係合部６が係入
され、つまみ５を閉位置から開位置に回転させた
ときに上記係合部６が離脱する係止部９が設けら
れる。安全板８の他端にはつまみ５を閉位置に位
置させた状態でこんろケース１内に反転させて収
納されたごとく３に受け止められるストツパ部１
０が設けられる。このストツパ部１０は、汁受皿
２及びごとく３が正しい使用状態である上向きに
装着された状態では、これらの下側に配置されて
おり、ストツパ部１０が汁受皿２及びごとく３の
いずれにも受け止められることはない。また、こ
の安全板８にはつまみ５を閉位置に位置させた状
態で第１図及び第２図の実線で示すボンベ離脱位
置に位置させたボンベ固定機構１７の操作レバー
１８に受け止められる別のストツパ部１９が設け
られる。更に、この安全板８の下部にはつまみ５
を開位置に位置させた状態で第１図及び第２図の
仮想線で示すボンベ装着位置に位置させたボンベ
固定機構１７の操作レバー１８を受け止めるスト
ツプ部２０が設けられる。

尚、ボンベ固定機構１７は上記操作レバー１８
と、ガスボンベ２１をボンベ脱着部１２に押し付
ける押え金具２２と、これらを連動連結する連結
ロツド２３とで構成されている。

上記の構成において、汁受皿２及びごとく３が
上向きにこんろケース１に装着されているときに
は安全板８のストツパ部１０はこれら汁受皿２及
びごとく３に受け止められることなく、安全板８
は、つまみ５の回転操作に伴つて閉位置と開位置
とにわたつて移動する係合部６と係止部９とが係
合する範囲で、係合部６に駆動されて横移動す
る。従つて、つまみ５は何等支障無く開閉操作で
きる。

汁受皿２及びごとく３が反転されてこんろケー
ス１内に収納されているときには安全板８のスト
ツパ部１０がごとく３に受け止められ、安全板８
の係止部９に係合された係合部６の閉位置から開
位置への移動が安全板８を介してごとく３によつ
て牽制され、つまみ５及び係合部６は閉位置に拘
束される。その結果、こんろケース１内にガスボ
ンベ２１を装着したままで汁受皿及びごとくをこ
んろケース内に反転させて収納した状態で鍋等の
調理器を乗せて調理しようとしてもつまみ５を閉
位置から動かすことができず、調理はできなくな
る。従つて、汁受皿及びごとくをこんろケース内
に反転させて収納した状態で調理することにより
ボンベが過熱されて破裂する危険を未然に防止す
ることができる。

また、この実施例では、つまみ５を閉位置に位
置させた状態でボンベ離脱位置に位置させたボン
ベ固定機構１７の操作レバー１８に受け止められ
る別のストツプ部１９を安全板８に設けてあるの
で、ガスボンベ２１を装着していないときにつま
み５を閉位置に拘束できることになり、ガスボン
ベ２１を離脱させている間に開位置に移動させた
つまみ５を閉め忘れ、ガスコツク４が開いた状態
のまま誤つてガスボンベ２１が装着されることを
未然に防止できる。

また、この実施例では、つまみ５を開位置に位
置させた状態でボンベ固定位置に位置させたボン
ベ固定機構１７の操作レバー１８を受け止めるス
トツプ部１９を安全板８に設けて、つまみ５を閉
位置に戻さなければボンベ固定機構１７の操作レ
バー１８をボンベ固定位置からボンベ離脱位置に
移動出来ないように構成してあるので、ボンベ離
脱時にガスコツク２１を閉め忘れ、ガスコツク４
が開いた状態のまま誤つてガスボンベ２１が装着
されることを未然に防止できる。

〔考案の効果〕

本考案は上記のように構成され作用することか
ら、次の効果を奏することができる。

すなわち、汁受皿及びごとくを反転させてこん
ろ内に収納した状態では、ガスコツクのつまみを
開位置に操作できず、調理ができない。この結
果、かかる調理によるボンベの過熱あるいは過熱
による破裂を防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係るボンベ内蔵型
ガスこんろの安全装置の分解斜視図であり、第２
図はその安全板の動作を示す正面図であり、第３
図はそのボンベ内蔵型ガスこんろの構成を概略的
に示す平面図である。 １……こんろケース、２……汁受皿、３……ご
とく、４……ガスコツク、５……つまみ、６……
係合部、７……開口部、８……安全板、９……係
止部、１０……ストツパ部、１７……ボンベ固定
機構、１８……操作レバー、１９……ストツパ
部、２０……ストツプ部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ こんろケース１の上面に上向きに装着される
   汁受皿２及びごとく３をこんろケース１から分
   離可能に設け、 こんろケース１内に汁受皿２及びごとく３を
   下向きに反転させて収納できるように構成し、 上記こんろケース１の前側にガスコツク４を
   操作する回転操作式のつまみ５を配設したボン
   ベ内蔵型ガスこんろにおいて、 上記つまみ５の後面からこんろケース１内に
   突出する係合部６を形成し、 こんろケース１の前面にはつまみ５の操作に
   ともなつて汁受皿２及びごとく３から遠い閉位
   置と汁受皿２及びごとく３に近い開位置とにわ
   たつて移動する係合部６の移動を許容する開口
   部７を設ける一方、こんろケース１内にはこれ
   の前面に沿つて横方向に移動する安全板８を設
   け、 この安全板８の一端にはつまみ５を開位置側
   から閉位置に回転させたときに上記係合部６が
   係入される係止部９を設け、 この係止部９は、つまみ５の回転操作時に少
   なくとも閉位置から開位置との中間部の間で係
   合部６と係合を維持して、安全板８を横方向へ
   移動するように構成し、 安全板８の他端にはつまみ５を閉位置に位置
   させた状態でこんろケース１内に反転させて下
   向きに収納された汁受皿２及びごとく３あるい
   はこれらの一方に受け止められるストツパ部１
   ０を設け、 このストツパ部１０は、上向きに装着された
   状態の汁受皿２及びごとく３よりも下側に配置
   して、これらに受け止められることなく横方向
   への移動を可能に構成したことを特徴とする、
   ボンベ内蔵型ガスこんろの安全装置。 ２ 上記安全板８につまみ５を閉位置に位位置さ
   せた状態でボンベ離脱位置に位置させたボンベ
   固定機構１７の操作レバー１８に受け止められ
   る別のストツパ部１９を設けた実用新案登録請
   求の範囲第１項に記載のボンベ内蔵型ガスこん
   ろの安全装置。 ３ 上記安全板８につまみ５を開位置に位位置さ
   せた状態でボンベ装着位置に位置させたボンベ
   固定機構１７の操作レバー１８に受け止めるス
   トツプ部２０を設けた実用新案登録請求の範囲
   第１項または第２項に記載のボンベ内蔵型ガス
   こんろの安全装置。