JPH04292612A - 水溶性を向上させた新規なフェノール系共縮合樹脂及びその製法 - Google Patents

水溶性を向上させた新規なフェノール系共縮合樹脂及びその製法

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JPH04292612A
JPH04292612A JP5445491A JP5445491A JPH04292612A JP H04292612 A JPH04292612 A JP H04292612A JP 5445491 A JP5445491 A JP 5445491A JP 5445491 A JP5445491 A JP 5445491A JP H04292612 A JPH04292612 A JP H04292612A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な熱硬化性を有す
るフェノール系共縮合樹脂及び、その効率的な製造方法
に関するものである。更に詳しくは、共縮合率が著しく
高く、塩類の含有量の少なく水溶性にすぐれた共縮合樹
脂であり、優れた耐久性、耐熱性、耐加水分解性、速硬
化性、難燃性を有し成型材料、積層板、接着剤、発泡体
等として工業上有用なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、熱硬化性樹脂であるフェノールと
ホルムアルデヒドの縮合してなるフェノール樹脂や、メ
ラミンとホルムアルデヒドの縮合してなるメラミン樹脂
は、成型材料、積層板等として工業上広く用いられてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般にフェノール樹脂
は優れた耐久性、耐熱性、耐加水分解性を有するが、硬
化が遅いという欠点を有する。メラミン樹脂等のアミノ
系樹脂は硬化性は良いが、耐久性、耐熱性、耐加水分解
性は、不十分である。そこで両者の長所を合わせ持つ様
な共縮合樹脂が、望まれていた。しかし単なる両者の混
合物では性能の向上は少なく、樹脂は保存中に分離しや
すい。そこでフェノールとアミノ化合物の共縮合樹脂が
研究されてきたが、通常アミノ化合物どうしの縮合反応
は、フェノール類とアミノ化合物の共縮合反応に優先す
るので、共縮合率の高い樹脂の製造は極めて困難だった
。そしてアミノ化合物どうしの結合は、フェノール類と
アミノ化合物の結合や、フェノール類どうしの結合に比
べ、一般に耐熱性、耐加水分解性に劣るので、アミノ化
合物間の結合が多量に存在するような共縮合樹脂は、耐
久性がアミノ系樹脂のそれに近くなってしまい、十分に
改良された共縮合樹脂とはならない。近年の機器分析技
術の飛躍的発展によって、フェノール・アミノ化合物共
縮合樹脂中のフェノールや、アミノ化合物の自己縮合と
フェノールとアミノ化合物間の共縮合の存在割合を、定
量的に知る事が出来るようになったが、従来公知の製造
方法では共縮合の存在割合は、0〜2%と低かった。
【0004】そこで本発明者らは、フェノール類とアミ
ノ化合物の縮合反応条件と共縮合率について鋭意検討の
結果、フェノール類とアルデヒド類の初期縮合物と尿素
類を酸性水系溶媒中で反応させることで容易に共縮合率
が向上し、硬化性と耐久性に優れたフェノール類とアミ
ノ化合物の共縮合物得られることを見いだし、先に新規
フェノール誘導体及びその製法について出願した(特願
平1−232642)。しかしこの方法では硫酸ナトリ
ウム等の塩類が多量に副生するという欠点があった。本
発明者らは、塩類に少ない共縮合樹脂の製造方法につい
てさらに検討を重ねた結果、反応を2段階で行わせる方
法により塩類量が少なく、かつ共縮合率の高い樹脂を得
ることが出来、その製法について出願した(特願平2−
64096)。この共縮合樹脂は、速硬化性に優れ保存
安定性も良好であり塩類の含有量も低いが、水に対する
溶解性が低いという欠点を有する。アセトン、トルエン
等の有機溶媒には可溶であるが、これらの有機溶剤は取
扱作業者の健康を損ねる可能性がある為、産業界では歓
迎されない傾向がある。そこで水への溶解性の高い共縮
合樹脂が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、フェノー
ル類とアミノ化合物の共縮合樹脂の水溶性向上の為の添
加剤の種類及び添加方法、反応について鋭意検討の結果
、全く新しい方法で塩類量が少なく、かつ共縮合率の高
い樹脂を得る方法を見いだした。すなわち本発明は、フ
ェノール類、アミノ化合物、アルデヒド類及びポリオー
ル類の縮合物であって、全メチレン結合に占めるフェノ
ール類−アミノ化合物の共縮合メチレンの割合が20%
以上であり、かつ樹脂中の塩類の量が5%以下であるフ
ェノール系共縮合樹脂及びその製造法を提供するもので
ある。本発明のフェノール系共縮合樹脂中、ポリオール
の量が少ないと、共縮合樹脂の水溶性が不十分であり、
使用時や機器の洗浄時に不都合を生じ易い。本発明に於
て水溶性とは、水との混和性あり、JIS K−680
2(フェノール樹脂木材接着剤)の水混和性に準じて測
定できる値であり、数字が大きいほど多量の水で希釈す
ることができる。共縮合率が20%以下では性能の改良
が不十分であり、90%以上では、反応工程が複雑にな
り経済的に不利である。
【0006】共縮合の割合は、13C−NMRの分析で
容易に知る事が出来る。フェノール類とアミノ化合物は
、−CH2 −,−CH2 −O−CH2 −等を介し
て結合しているが、メチレン基(−CH2 −)のシグ
ナルの存在位置は30〜100ppmである。その中で
共縮合に基づくシグナルは、40.5、44.2、46
.2、49.2ppm付近に存在する。つまり30〜1
00ppmの積分強度に対する40.5、44.2、4
6.2、49.2ppm 付近のシグナル強度の合計の
比率が共縮合率である。 本発明において、共縮合中の塩類とは反応pHの昇降に
よって生じる酸性触媒とアルカリ性触媒の塩類であり、
硫酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カルシウム等を
例示できる。塩類量が5%を超えると低温下での保存安
定性の低下等、種々の性能上の問題点が生じる。また硬
化に寄与しない成分を多量に含むことはコスト的に不利
であることはいうまでもない。そして塩類の除去は、極
めて困難である。
【0007】以下、本発明の熱硬化性樹脂であるフェノ
ール系共縮合樹脂の製造方法について具体的に説明する
。本発明に係わるフェノールアミノ化合物共縮合樹脂は
、(1) フェノール類及び化合物Aの群から選ばれた
1種または2種以上と、(2) アミノ化合物及び化合
物Bの群から選ばれた1種または2種以上と、(3) 
ポリオール類を、少なくとも化合物Bを含むように選ん
で酸性下で反応させた後に中性またはアルカリ性で反応
させる方法により効率的に得られる。
【0008】本発明に用いられるフェノール類は、例え
ば、フェノール、レゾルシノール、カテコール、フェニ
ルフェノール、アルキルフェノールの群から選ばれた1
種または2種以上である。上記アルキルフェノールとは
、炭素数12以下のアルキル基の付加したフェノールで
あり、具体的には、クレゾール、キシレノール、カテコ
ール、p−ターシャリーブチルフェノール、p−オクチ
ルフェノール、メジトール、メチルフェノール等を例示
できる。本発明に用いられるアミノ化合物とは、メラミ
ン、尿素、チオ尿素、グアナミン類、グアニジン類、ヒ
ダントイン類の群から選ばれた1種または2種以上であ
る。上記グアナミン類とは、メラミンの一つのアミノ基
を水素原子、脂肪族・芳香族炭化水素またはその誘導体
で置換した化合物であり、ホルモグアマミン、アセトグ
アナミン、ベンゾグアナミン、フェニルアセトグアナミ
ン等を例示できる。また、グアニジン類とは、グアニジ
ン及びその塩類であり、塩酸グアニジン、酢酸グアニジ
ン等を例示できる。また、ヒダントイン類とは、ヒダン
トイン及びヒダントイン誘導体であり、ヒダントイン誘
導体でありジメチルヒダントイン、ジエチルヒダントイ
ン、ヒダントイン酢酸等を例示できる。
【0009】本発明に用いられるアルデヒド類は、例え
ば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、n−ブチル
アルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン等で
ある。本発明に用いられるポリオール類は、例えば、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレン
グリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ト
リエタノールアミン、ペンタエリストール等の多価アル
コール、これらの混合物、これらの多価アルコールにエ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオ
キサイドなどのアルキレンオキサイドを付加させて得ら
れるポリエーテルポリオール類、さらに多価アルコール
とフタル酸、アジピン酸、マレイン酸等の多価有機酸か
ら生成されるポリエステルポリオール等、ソルビトール
、シュクローズ、スターチ等を例示できる。ポリオール
類のに分子量は1000以下であり、1000を超える
と水溶性の改善を期待できない。特にグリセリンにプロ
ピレノキサイドを付加させたポリプロピレングリコール
類が望ましい。
【0010】上記反応成分(1) において、化合物A
とは、アルデヒド類とフェノール類を、モル比0.5〜
2.0:1で、下記触媒の存在下で反応させて得られる
。この際、反応モル比が0.5以下の場合、共縮合樹脂
の物理的強度が不十分となり、2.0以上では未反応の
アルデヒド類が多くなってしまい好ましくない。また、
反応pHは、8.0−13.0が望ましい。8.0以下
では分子量が高くなりやすく、13以上では、最終生成
物の塩類が多くなってしまう。塩基性触媒としては、例
えば、アルカリ金属の水酸化物、酸化物等のアルカリ金
属化合物やアルカリ土類金属の水酸化物、酸化物等のア
ルカリ土類金属化合物やアミン系化合物が使用される。 好ましい塩基性触媒としては、例えば、NaOH、KO
H 、Ca(OH)2 、CaO 、Mg(OH)2 
、アンモニア等を例示できる。化合物Aの重量平均分子
量は1000以下であることが望ましい。1000以上
では反応成分との反応の際に不溶解物を生じやすく好ま
しくない。またポリオール類のOH価は、50以上であ
ることが望ましい。
【0011】上記反応成分(2) において化合物Bは
、本発明の必須成分であり、アルデヒド類とアミノ化合
物をモル比2.0〜10.0:1、pH1〜3.9で反
応させて得られる。pHが1.0以下では後の反応工程
で必要とされるアルカリ触媒が多くなり樹脂中の塩類が
多くなり好ましくない。3.9以上では反応中に硬化す
る場合があるので好ましくない。化合物Bの重量平均分
子量は、500以下であることが望ましい。500以上
では、共縮合樹脂の粘度が非常に高くなる可能性がある
ので好ましくない。反応成分(1)はフェノール類及び
化合物Aの群から選ばれた1種または2種以上であり、
フェノール類の比率の大きい事が望ましい。化合物Aの
比率が大きいと、最終生成物の塩類量が多くなってしま
う。 反応成分(2) はアミノ化合物及び化合物Bの群から
選ばれた1種または2種以上であり、化合物Bは必須成
分である。化合物Bの比率は混合物全体の50%以上で
ある事が望ましい。反応成分(3) はポリオール類で
あり、単なる混合では水溶性の向上が少なく、反応成分
(1) や反応成分(2) と反応させなければならな
い。反応成分(1) と反応成分(2) の反応モル比
は、フェノール類とアミノ化合物の比で、10:1〜1
:10であり、アルデヒド類と、フェノール類とアミノ
化合物の合計の比が1〜5:1である。反応は2段階で
行われる。1段目は、共縮合が起こる反応であり、2段
目は、共縮合と自己縮合が起こる反応である。
【0012】1段目の反応は酸性下で行わなければなら
ず、pH1.0〜5.5が望ましく、更に望ましくは2
.0〜5.0である。1.0以下では、反応が早すぎて
反応のコントロールが困難である。5.5以上では、反
応時間が長すぎる。酸性触媒としては、塩酸、硫酸、硝
酸、リン酸等の鉱酸や酢酸、蟻酸、フタル酸、マレイン
酸、シュウ酸等の有機酸及び反応液を酸性とできるそれ
らの塩を用いることが出来る。2段目の反応は、続いて
アルカリ性で行わなければならない。  反応pHは、
8.0〜13.0が望ましい。触媒としては、アルカリ
金属の水酸化物、酸化物等のアルカリ金属化合物やアル
カリ土類金属の水酸化物、酸化物等のアルカリ土類金属
化合物やアミン系化合物が使用される。好ましい触媒と
しては、例えば、NaOH、KOH 、Ca(OH)2
 、CaO、Mg(OH)2 、アンモニア等を例示で
きる。反応成分(3) の添加反応方法は、上記、反応
成分(1) と反応成分(2) の任意の反応段階で行
えば良いが、予め反応成分(2) と  反応成分(3
) を反応させた後、反応成分(1) を徐々に添加し
上記反応を行うことが方法が望ましい。又分割して添加
することも可能である。しかし、反応成分(1) と反
応成分(2) の反応生成物と、反応成分(3) の単
ある混合物では水溶性の向上は望めない。本発明の方法
により、白色から淡赤色で、粘度0.1〜5ポイズ、不
揮発分が35〜65%の樹脂液が得られる。必要に応じ
て蒸留を行い固形分を高めてもなんら問題ない。
【0013】本発明のフェノールアミノ化合物共縮合樹
脂の、実際の使用に際しては従来のアルカリレゾール樹
脂とほぼ同様に行えばよいが、硬化性が向上しているの
で加熱時間は、短くてかまわない。また、その保存安定
性は向上しているので長期の保存に耐えることが出来る
。また水溶性が向上しているので使用する機器等の洗浄
が容易であるなど実際の使用に際して作業性が著しく向
上する。本発明のフェノール系共縮合樹脂は、従来のフ
ェノール樹脂に比べ淡色であるので用途は拡大する。 更に要求される性能等によって、必要により、従来の尿
素ホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹
脂、イソシアネート系樹脂等と混合して使用しても構わ
ない。水溶性が向上しているので混合比率の自由度も高
い。また、必要に応じて充填剤、増量剤、防腐剤、着色
剤等の添加剤を加えることが出来る。本発明に依れば、
従来技術で達成できなかった安価で硬化の早い、耐久性
、耐加水分解性、難燃性に優れ且つ塩類量の少く水溶性
に優れたないたフェノール系共縮合樹脂を得ることがで
きる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を、更に具体的に説明するため
、実施例及び比較例をあげて説明するが、本発明はこれ
らの実施例に限定されるものではない。 樹脂の合成 実施例1 (フェノール尿素共縮合樹脂  )還流冷却器、温度計
、撹拌器、滴下ロートを備えた反応フラスコに37%ホ
ルマリン243g尿素60gを仕込み溶解させた後50
%硫酸を加えpHを2.0に調整した。そしてポリオー
ル(MN300:3官能ポリオール、分子量約300、
三井東圧化学株式会社製)20gを加え70℃で30分
間反応させ、さらにフェノールを94g加え90℃で、
60分反応させた。ついで25%水酸化ナトリウムを加
えpHを10.4に調整し90℃で60分間反応させ冷
却した。得られた樹脂液は、淡赤色で、粘度120cp
、不揮発分54%だった。共縮合率は、54%だった。 塩類量は2.2%だった。
【0015】実施例2 (フェノールチオ尿素共縮合樹脂)還流冷却器、温度計
、撹拌器、滴下ロートを備えた反応フラスコに、チオ尿
素76g,37% ホルマリン243g、ポリオール(
DIOL−700、2官能ポリオール:分子量約700
、三井東圧化学株式会社製)40gを仕込んだ後50%
硫酸を加えpHを2.0に調整した後、70℃で15分
間反応させた。さらに80%フェノールを118g加え
80℃でさらに60分反応させた。ついで25%水酸化
ナトリウムを加えpHを10.6に調整し90℃で45
分間反応させ冷却した。得られた樹脂液は、黄色で、粘
度74cp、不揮発分49%だった。共縮合率は、33
%だった。塩類量は2.3%だった。
【0016】実施例3 (フェノールアセトグアナミン共縮合樹脂)還流冷却器
、温度計、撹拌器、滴下ロートを備えた反応フラスコに
、アセトグミン125g、37%ホルマリン243g、
ポリオール(PE450、三井東圧化学株式会社製)4
6gを仕込み溶解させた後50%硫酸を加えpHを2.
0に調整した後、80℃で15分間反応させた。さらに
80%フェノールを118g加え80℃でさらに60分
反応させた。ついで25%水酸化ナトリウムを加えpH
を10.4に調整し90℃で60分間反応させ冷却した
。得られた樹脂液は、淡黄色で、粘度57cp、不揮発
分53%だった。共縮合率は、35%だった。塩類量は
2.3%だった。
【0017】実施例4 (フェノール尿素共縮合樹脂  )還流冷却器、温度計
、撹拌器、滴下ロートを備えた反応フラスコに尿素90
gと37%ホルマリン324g、ポリオール(MN30
0:前出)76gを仕込み溶解させた後50%硫酸を加
えpHを2.5に調整した後、90℃で30分間反応さ
せた。 さらに80%フェノールを118g加え80℃でさらに
60分反応させた。ついで25%水酸化ナトリウムを加
えpHを10.5に調整し90℃で120分間反応させ
た。樹脂液を冷却し得られた樹脂液は、淡赤色で、粘度
55cp、不揮発分49%だった。共縮合率は、34%
だった。塩類量は2.6%だった。
【0018】参考例1 (フェノールアルデヒド初期縮合物A−1の製造)還流
冷却器、温度計、撹拌器、滴下ロートを備えた反応フラ
スコに、フェノール94g、37%ホルマリン40.5
g、25%NaOHを仕込みpHを10に調製した。そ
して75℃で20分間反応させた後35℃まで冷却した
。これを初期縮合物A−1とする。 参考例2 (尿素アルデヒド初期縮合物化合物B−1の製造)還流
冷却器、温度計、撹拌器、滴下ロートを備えた反応フラ
スコに、尿素60g、37%ホルマリン243g、ポリ
オール(MN300:前出)44gと50%硫酸2.0
gを仕込み溶解させた後70℃で1時間反応させた後3
5℃まで冷却した。これを初期縮合物B−1とする。 参考例3 (アセトグアナミンアルデヒド初期縮合物化合物B−2
の製造)還流冷却器、温度計、撹拌器、滴下ロートを備
えた反応フラスコにアセトグアナミン125g、37%
 ホルマリン243g、ポリオール(DIOL700:
前出)45gと50%硫酸7gを仕込み溶解させた後7
0℃で1時間反応させた後40℃まで冷却した。これを
初期縮合物B−2とする。
【0019】実施例5 還流冷却器、温度計、撹拌器、滴下ロートを備えた三角
フラスコに化合物A−1と化合物B−1、を仕込み50
%硫酸を加えpHを2.0に調整した後90℃で30分
間反応させた。ついで25%水酸化ナトリウムを加えp
Hを9.4に調整し90℃で60分間反応させた。樹脂
液を冷却し得られた樹脂液は、橙色で、粘度50cp、
不揮発分57%だった。共縮合率は、49%だった。塩
類量は3.1%だった。
【0020】比較例1 (フェノール尿素樹脂の製造)還流冷却器、温度計、撹
拌器、滴下ロートを備えた反応フラスコに37%ホルマ
リン243g尿素60gを仕込み溶解させた後50%硫
酸を加えpHを2.0に調整した。70℃で30分間反
応させ、さらにフェノールを94g加え90℃で、30
分反応させた。ついで25%水酸化ナトリウムを加えp
Hを10.4に調整し90℃で60分間反応させ冷却し
た。得られた樹脂液は、淡赤色で、粘度150cp、不
揮発分52%だった。共縮合率は、55%だった。塩類
量は2.4%だった。 比較例2 (フェノールチオ尿素樹脂の製造)還流冷却器、温度計
、撹拌器、滴下ロートを備えた反応フラスコに、フェノ
ール94g、  37% ホルマリン243g、  チ
オ尿素19g、  25%NaOH42.4gを仕込み
冷却しながら溶解させた後80℃で1時間反応させた後
、冷却した。得られた樹脂液は赤色で、粘度76cp、
不揮発分48%だった。塩類量は3.8%だった。共縮
合率は1%だった。
【0021】比較例3 (フェノールアセトグアナミン樹脂の製造)還流冷却器
、温度計、撹拌器、滴下ロートを備えた反応フラスコに
、フェノール94g、37%ホルマリン284g、アセ
トグアナミン125g、NaOHを22.4gを仕込み
冷却しながら溶解させた後50℃で3時間反応させた。 45℃まで冷却した後、ポリオール(MN300:前出
)50gを加え85℃で60分反応させ冷却した。得ら
れた樹脂液は淡赤色で、粘度50cp、不揮発分50%
だった。共縮合率は、1%だった。塩類量は2.7%だ
った。 比較例4 (フェノール尿素樹脂の製造)還流冷却器、温度計、撹
拌器、滴下ロートを備えた反応フラスコに初期縮合物A
−1、尿素60g、37%ホルマリン324gを仕込み
、pHを10.4に調整する。85℃で90分間反応さ
せ黄色の樹脂を得た。得られた樹脂液は粘度40cp、
塩類量は2.4%だった。 樹脂の水溶性の測定 JIS 6802の水混和性に準じて測定した。
【0022】パーティクルボードの製造以上のように合
成した共縮合樹脂を常法に従ってチップへ塗布しパーテ
ィクルボードを製造し、JIS−5908に準じて性能
試験を行った。その結果を表1に示す。 板  厚  :15mm 密  度  :0.68 チップ含水率:表層12%、芯層3% 樹脂吹付率  :表層12%、芯層3%熱圧温度   
 :145℃  、165℃熱圧時間    :3分 
     、5分圧締圧      :28kgf/c
m2木材チップ  :ラワンリングフレーク保存安定性 5℃の恒温室に保存しその外観、粘度を観察したその結
果を表1に示す。
【0023】
【表1】 硬化速度の測定 以上の様に合成した樹脂の硬化挙動をTBA(Tors
ional Braid Analisis:東洋精機
製、レオログラフTBA)を用いて測定した。G(剛性
率)は貯蔵弾性率に比例し、λ(対数減衰率)は貯蔵弾
性率と損失弾性率の比である tanδに比例する数で
ある。Gの変化はほぼ硬化の度合に比例する数である。 その結果を表2にまとめた。
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】本発明のフェノールアミノ共縮合樹脂は
、表2に示すように、従来のアミノフェノール共縮合樹
脂と同等以上の速硬化性を示す。従来のアミノフェノー
ル共縮合樹脂よりも水溶性も高い。さらに本発明のフェ
ノー系共縮合樹脂パーティクルボード用接着剤として用
いた場合は、表1に示すように優れたボード物性を出す
事が出来る。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  フェノール類、アミノ化合物、アルデ
    ヒド類及びポリオール類の縮合体であって、全メチレン
    結合に占めるフェノール類−アミノ化合物の共縮合メチ
    レンの割合が20%以上であり、かつ縮合体中の塩類の
    量が5%以下である水溶性を向上させたフェノール系共
    縮合樹脂。
  2. 【請求項2】  フェノール類が、フェノール、レゾル
    シノール、カテコール、フェニルフェノール、アルキル
    フェノールの群から選ばれた1種または2種以上である
    請求項1記載のフェノール系共縮合樹脂。
  3. 【請求項3】  アミノ化合物が、尿素、チオ尿素、グ
    アニジン類、メラミン、グアナミン類、ヒダントイン類
    の群から選ばれた1種または2種以上である請求項1記
    載のフェノール系共縮合樹脂。
  4. 【請求項4】  アルデヒド類が、ホルムアルデヒド、
    アセトアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、パラホルム
    アルデヒド、トリオキサンの群から選ばれた1種または
    2種以上である請求項1記載のフェノール系共縮合樹脂
  5. 【請求項5】  ポリオール類が、分子量が1000以
    下で、2〜5官能のポリオールである1記載のフェノー
    ル系共縮合樹脂。
  6. 【請求項6】  (1) フェノール類、フェノール類
    及びアルデヒド類を反応させて得られる化合物Aの群か
    ら選ばれた1種または2種以上と、(2)アミノ化合物
    、アミノ化合物及びアルデヒド類を反応させて得られる
    化合物Bの群から選ばれた1種または2種以上と、(3
    ) ポリオール類を、少なくとも化合物Bを含むように
    選んで酸性下で反応させた後、中性または、アルカリ性
    で反応させて得られる水溶性を向上させたフェノール系
    共縮合樹脂の製法。
  7. 【請求項7】  化合物Bが、アミノ化合物とアルデヒ
    ド類を、pH1.5〜3.9で反応させた初期反応物で
    ある請求項6記載のフェノール系共縮合樹脂の製造方法
  8. 【請求項8】  化合物Bのアミノ化合物とアルデヒド
    類の反応モル比が、1:2〜10である請求項6又は7
    記載のフェノール系共縮合樹脂の製造方法。
  9. 【請求項9】  反応の任意の段階で、アルデヒド類及
    び/又はポリオールを添加する請求項6記載のフェノー
    ル系共縮合樹脂の製造方法。
  10. 【請求項10】  反応成分(1) と、反応成分(2
    ) の中に含まれるフェノール類と、アミノ化合物の反
    応モル比が、10:1〜1:10である請求項6記載の
    フェノール系共縮合樹脂の製造方法。
  11. 【請求項11】  反応成分(1) と、反応成分(2
    ) の中に含まれるアルデヒド類と、フェノール類、ア
    ミノ化合物の合計のモル比が、1〜5:1である請求項
    6記載のフェノール系共縮合樹脂の製造方法。
  12. 【請求項12】  反応成分(3) が、反応成分(2
    ) と反応成分の合計に対して3〜30重量部である請
    求項5記載のフェノール系共縮合樹脂の製造方法。
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