JPH0429155Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案はシフトレバーが特定の非駆動ポジシヨ
ンにシフトされた状態で該シフトレバーを所定の
条件に基いて揺動不能にするようにした自動変速
機用シフトレバーのロツク装置に関する。

（従来の技術） 自動変速機付きの自動車では、駐車時にはパー
キングブレーキを操作するとともにシフトレバー
を「Ｐ」ポジシヨンにシフトして自動車を確実な
制動状態にしてから自動車から離れることが行わ
れている。そして、「Ｐ」ポジシヨンでエンジン
を始動して自動車を発信させるためにシフトレバ
ーを「Ｄ」ポジシヨンにシフトする場合には、途
中で「Ｒ」ポジシヨンを通過するから、「Ｐ」ポ
ジシヨンから「Ｄ」ポジシヨンにシフトを完了す
るまでの間はフートブレーキが踏まれていること
が必要である。

（考案が解決しようとする問題点） 上記したシフトレバーの操作と他の操作は関連
して行われるものであるが、これが行われない場
合にシフトレバーを非駆動ポジシヨンに揺動不能
にロツクすることが考えられている。

従つて、本考案の目的は、所定の条件に基いて
シフトレバーを非駆動ポジシヨンに揺動操作不能
にロツクし得る簡単な構成の自動変速機用シフト
レバーのロツク装置を提供するにある。

［考案の構成］ （問題点を解決するための手段） 本考案はシフトレバーに設けられた押釦の押圧
操作により一方向に移動されるデイテントピンと
の協働作用によりシフトレバーの揺動操作を規制
するとともに、前記シフトレバーが特定の非駆動
ポジシヨンにシフトされた時にそのデイテントピ
ンが他方向へ移動して係合されるロツク凹部を有
するデイテントプレートを設け、前記シフトレバ
ーが特定の非駆動ポジシヨンにシフトされた時に
前記デイテントピンと係合状態となつて該デイテ
ントピンと連動して他方向に移動されることによ
りロツク位置に移動される可動体を設け、所定の
条件に基いて移動されて前記可動体をロツク位置
に拘束した状態にするロツク体を設けたことを特
徴とするものである。

（作用） 上記手段によれば、所定の条件に基いてロツク
体が移動されて可動体がロツク位置に拘束される
と、この可動体に係合状態になつたデイテントピ
ンが押釦を操作しても移動が不能な状態になされ
るから、該デイテントピンを他方向に移動してデ
イテントプレートのロツク凹部から係合解除する
ことが不能となり、これにより、シフトレバーが
揺動不能状態になされる。

（実施例） 以下本考案の第１の実施例について第１図乃至
第３図を参照して説明する。１はシフトレバー
で、これは、プレート２に設けられた軸３を支点
として矢印Ａ方向及び反矢印Ａ方向へ揺動操作可
能に設けられている。４はプレート２の側部に固
定されたデイテントプレートで、これには第１図
に示すように、シフトレバー１の揺動方向に沿つ
て凹凸形状の規制部５を有した係合溝６が形成さ
れていて、該シフトレバー１を「Ｐ」ポジシヨ
ン、「Ｒ」ポジシヨン、「Ｎ」ポジシヨン、「Ｄ」
ポジシヨン、「２」ポジシヨン及び「Ｌ」ポジシ
ヨンの各ポジシヨンにシフトする場合に後述のデ
イテントピン７との協働作用でシフトレバー１の
揺動範囲を選択的に規制するようにしている。そ
して、「Ｐ」ポジシヨンに対応する部位はにロツ
ク凹部８が設けられている。さて、デイテントピ
ン７はシフトレバー１に軸方向に移動可能に設け
られていて、シフトレバー１の上部に設けられた
押釦９を押圧することにより一方向即ち下方に移
動されて係合孔６における各ポジシヨンの規制部
５との係合が外れ、押釦９の押圧を解除すること
により上方に移動して規制部５における一つのポ
ジシヨンの係合面に係合することでデイテントプ
レート４と協働してシフトレバー１の揺動操作を
規制するようになつている。１０は軸３と「Ｐ」
ポジシヨンに対応するロツク凹部８とを結ぶ線ｌ
に沿つてデイテントプレート４に摺動移動可能に
支持された可動体で、これの上部には第１図にお
いて右向きに開口して係合孔６に臨む係合溝１１
が設けられ、左側面には係合段部１２が設けられ
ている。１３はデイテントプレート４に回動可能
に支持されたロツク体としてのロツクレバーで、
これは可動体１０が第１図に示すように下方に位
置された状態ではその上部が可動体１０の側縁に
当接して矢印Ｂ方向への回動が規制され、可動体
１０が第３図に示すように上方のロツク位置に位
置された状態では、矢印Ｂ方向に回動されてその
上端が係合段部１２に係合するようになつてい
る。このロツクレバー１３の下端にはコントロー
ルワイヤ１４の一端が連結され、そのコントロー
ルワイヤ１４の他端にはステアリングロツク装置
が設けられている。このステアリングロツク装置
がロツク解除状態の時は、ロツクレバー１３が第
１図に示すように反矢印Ｂ方向に回動された状態
を呈している。

次に上記構成の作用について説明する。ステア
リングロツク装置がロツク解除状態の時には、ロ
ツクレバー１３が第１図に示すように反矢印Ｂ方
向に回動された状態を呈しており、シフトレバー
１が「Ｎ」ポジシヨンにある状態で、シフトレバ
ー１を矢印Ａ方向に操作すると、押釦９を操作し
ない場合には「Ｎ」ポジシヨンから「Ｄ」ポジシ
ヨンにシフトされると、デイテントピン７が規制
部５に当つてその回動が規制される。しかし、押
釦９を押圧操作するとデイテントピン７が一方向
即ち下方に移動されて規制部５との係合が解除さ
れるから、シフトレバー１を「２」，「Ｌ」の各ポ
ジシヨンに操作可能になる。「Ｌ」のポジシヨン
からは押釦９を押圧操作しなくても反矢印Ａ方向
に操作すれば、「２」，「Ｄ」，「Ｎ」の各ポジシヨ
ンに操作可能である。また、押釦９を押圧操作す
ると、シフトレバー１を反矢印Ａ方向に操作して
「Ｎ」ポジシヨンから「Ｒ」及び「Ｐ」の各ポジ
シヨンに操作可能で、「Ｒ」ポジシヨンからは押
釦９を押圧操作せずにシフトレバー１を矢印Ａ方
向に操作して「Ｎ」ポジシヨンにシフトできる。

シフトレバー１が「Ｐ」以外のポジシヨンで
は、可動体１０が自身の重量で下方に変位された
状態を呈しているから、ロツクレバー１３の矢印
Ｂ方向への回動が阻止され、従つて、エンジンキ
ーをオフ状態迄回動してもロツク位置に回動する
ことが規制され、エンジンキーをステアリングロ
ツク装置から抜取り不能である。そこで、押釦９
を押圧操作しながらシフトレバー１を反矢印Ａ方
向に回動して「Ｐ」のポジシヨンにシフトする
と、デイテントピン７が下方に位置する可動体１
０の係合溝１１に係合した状態になり、押釦９の
押圧を解除するとデイテントピン７が上方即ち他
方向に移動してロツク凹部８に係合され、そのデ
イテントピン７の上方への移動に応じて可動体１
０が上昇されて第３図に示すロツク位置になされ
る。この状態では、エンジンキーをステアリング
ロツク位置へ回動すると、その動作に連動してロ
ツクレバー１３が矢印Ｂ方向に回動され、その先
端部が係合段部１２に係合される。この状態で
は、押釦９を押圧操作してもデイテントピン７が
一方向即ち下方に移動することが規制されるか
ら、そのデイテントピン７をロツク凸部８から係
合解除不能で、シフトレバー１が「Ｐ」ポジシヨ
ン以外にシフトされることが規制される。

上記した実施例では、シフトレバー１が「Ｐ」
ポジシヨンにシフトされない限りステアリングロ
ツク装置をロツク状態にしてエンジンキーを抜取
ることができないから、走行中にエンジンキーを
ステアリングロツク装置から抜取つてしまうこと
を防止でき、また、駐車時にシフトレバー１を
「Ｐ」ポジシヨンにシフトしてからエンジンキー
をロツク位置に回動してステアリングロツク装置
から抜取ることになるために、自動車を確実な制
動状態にしてから自動車から離れることが可能に
なる。また、ステアリングロツク装置がエンジン
キーの操作でロツクされると、シフトレバー１が
「Ｐ」ポジシヨンにロツクされるから、エンジン
キーを保管すれば運転者以外のものがシフトレバ
ー１を操作することが防止できる。

上記した実施例ではステアリングロツク装置が
エンジンキーでロツク状態になされたことを条件
にシフトレバー１を特定の非駆動ポジシヨンたる
「Ｐ」ポジシヨンにロツクするようにしたが、例
えばフートブレーキが踏込まれていないことを条
件にシフトレバー１を「Ｐ」ポジシヨンにロツク
し、フートブレーキが踏込まれたことを条件にそ
のロツクを解除するようにしてもよく、また、シ
フトレバー１を非駆動ポジシヨンとしてのニユー
トラルポジシヨンにロツクするようにしてもよ
い。

第４図は本考案の第２の実施例を示すもので、
これはロツクレバー１３の代わりにデイテントプ
レート４にロツク体としてのロツクプレート１５
を摺動可能に設け、これを可動体１０の係合段部
１２に係脱させる構成としたもので、上記した第
１の実施例と同様の作用効果を奏する。

［考案の効果］ 本考案は以上の説明から明らかなように、シフ
トレバーに設けられた押釦の押圧操作により一方
向に移動されるデイテントピンとの協働作用によ
りシフトレバーの揺動操作を規制するとともに、
前記シフトレバーが特定の非駆動ポジシヨンにシ
フトされた時にそのデイテントピンが他方向へ移
動して係合されるロツク凹部を有するデイテント
プレートを設け、前記シフトレバーが特定の非駆
動ポジシヨンにシフトされた時に前記デイテント
ピンと係合状態となつて該デイテントピンと連動
して他方向に移動されることによりロツク位置に
移動される可動体を設け、所定の条件に基いて移
動されて前記可動体をロツク位置に拘束した状態
にするロツク体を設けたことを特徴とするもので
あるから、所定の条件に基いて、シフトレバーを
非駆動ポジシヨンに揺動操作不能にロツクし得
る。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案の第１の実施例を示
すもみので、第１図は一部を破断して示す側面
図、第２図は縦断面図、第３図は作用説明図、第
４図は本考案の第２の実施例を示す概略的な構成
図である。 図面中、１はシフトレバー、４はデイテントプ
レート、５は規制部、７はデイテントピン、８は
ロツク凹部、９は押釦、１０は可動体、１１は係
合溝、１２は係合段部、１３はロツクレバー（ロ
ツク体）、１５はロツクプレート（ロツク体）で
ある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 揺動操作により複数のポジシヨンの一つを選択
   するシフトレバーと、このシフトレバーに設けら
   れた押釦の押圧操作により一方向に移動されるデ
   イテントピンと、このデイテントピンとの協働作
   用により前記シフトレバーの揺動操作を規制する
   とともに前記シフトレバーが特定の非駆動ポジシ
   ヨンにシフトされた時にそのデイテントピンが他
   方向へ移動して係合されるロツク凹部を有するデ
   イテントプレートと、前記シフトレバーが特定の
   非駆動ポジシヨンにシフトされた時に前記デイテ
   ントピンと係合状態となつて該デイテントピンと
   連動して他方向に移動されることによりロツク位
   置に移動される可動体と、所定の条件に基いて移
   動されて前記可動体をロツク位置に拘束して前記
   デイテントピンが前記ロツク凹部に係合された状
   態にするロツク体とを具備してなる自動変速機用
   シフトレバーのロツク装置。