JPH0429065Y2 - - Google Patents

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JPH0429065Y2
JPH0429065Y2 JP13091086U JP13091086U JPH0429065Y2 JP H0429065 Y2 JPH0429065 Y2 JP H0429065Y2 JP 13091086 U JP13091086 U JP 13091086U JP 13091086 U JP13091086 U JP 13091086U JP H0429065 Y2 JPH0429065 Y2 JP H0429065Y2
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  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、デイーゼルエンジンに用いられるハ
ーフオールスピードガバナ特性を有する分配型燃
料噴射ポンプに関するものである。
(従来の技術) 従来より、燃料噴射ポンプとして、例えば、実
開昭60−70739号に見られるように、ハーフオー
ルスピードガバナ特性を備えたものが公知であ
る。このハーフオールスピードガバナ特性は、運
転者がコントロールスリーブを介して噴射量を加
減でき、同条件で運転しているときの加減速時の
コントロールスリーブ移動量(噴射量変化割合)
が小さく、特に減速時では噴射量の変動に伴うシ
ヨツクを軽減させアクセルフイーリングがよくな
るものである。
上記特性を得るガバナ機構は、エンジン回転数
に応じて移動するガバナスリーブと、ガバナスリ
ーブの移動に追随して回動し燃料噴射量を制御す
るガバナレバーと、上記ガバナレバーとコントロ
ールレバーとの間にガバナスプリングが介装され
てなり、アクセル操作量すなわち負荷に対応した
燃料噴射量を決定するものである。
上記機構による噴射特性は、全負荷域で始動後
の低速運転域に比して中速運転域の噴射量を増大
させている。すなわち、低速全負荷域では、噴射
量を増大するとスモークの発生が増大することか
ら噴射量は低減され、一方、中速全負荷域ではス
モークの問題もないことから噴射量を増大して出
力向上を図り、さらに、高速全負荷域では一般に
熱負荷を軽減することから噴射量の低減を行うよ
うにしている(第5図の全負荷特性F参照)。
(考案が解決しようとする問題点) しかして、全負荷噴射特性を上記のように中速
域で増量するようにしていると、部分負荷域で不
安定な回転変動(回転飛び)を生起する場合があ
り、運転性に悪影響を及ぼす。すなわち、第5図
に破線P′で示すように、全負荷特性Fの影響によ
り部分負荷域においても中途運転域で噴射量が増
大する傾向となり、特に回転数の上昇に対して噴
射量が増大する特性の部分において微小な負荷変
動に伴う回転変動が大きくなり、回転が安定しな
いものである。
上記のような噴射特性により負荷の増大に対し
て燃料噴射量を増大すると、エンジン回転数が予
測以上に上昇し、また、負荷の低下に対して噴射
量の若干の低下に対してエンジン回転数が大きく
低下することになり、運転性を損うことになる。
この点に関し、ガバナスプリングの低・中速域に
おけるばね定数を小さく設定すると、低速域から
中速域の低速側にかけての域での回転上昇に対す
る噴射量の増大傾向はなくなるが、中速域の高速
側でエンジン回転数の上昇に対して燃料噴射量の
減少が大きくなつてアクセルフイーリングが悪化
するものである。
そこで、本考案は上記事情に鑑み、中速域で噴
射量を増量する所定の全負荷特性を得る一方、部
分負荷域における低・中速状態でのエンジン回転
数に対する噴射の増大傾向をアクセルフイーリン
グを低下させることなく改善するようにし、回転
飛びの発生を防止するようにした分配型燃料噴射
ポンプを提供することを目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 本考案の燃料噴射ポンプは、全負荷域の噴射量
特性を低速域の噴射量に比して中速域の噴射量が
多くなるように設定したハーフオールスピードガ
バナ特性を有し、フライウエイトとガバナスリー
ブの当接面を、同一負荷状態にあつてはエンジン
回転数の変化に対するガバナスリーブの移動量割
合が低速から中速の低回転側までの領域では次第
に大きくなり中速の高回転側の領域では次第に小
さくなるカム形状に形成したことを特徴とするも
のである。
(作用) 上記のような燃料噴射ポンプによれば、全負荷
域においては低速域の噴射量に比して中途域の噴
射量を増量するように設定し、低速域のスモーク
の発生を抑制するとともに中速域での高い出力が
得られる特性となつている。
一方、フライウエイトとガバナスリーブの当接
面を、同一負荷状態にあつてはエンジン回転数の
変化に対するガバナスリーブの移動量割合が低速
から中速の低回転側までの領域では次第に大きく
なり中速の高回転側の領域では次第に小さくなる
カム形状に形成し、部分負荷域における低・中速
状態での噴射がエンジン回転数の増加に対して略
直線的な低減特性を有するようにし、負荷の変動
に対するエンジン回転の飛びをなくし、良好な運
転性とアクセルフイーリングおよび全負荷特性を
得るようにしている。
(実施例) 以下、図面に沿つて本考案の実施例を説明す
る。第1図には燃料噴射ポンプの要部構造を示
す。
燃料噴射ポンプ1のハウジング2内には、燃料
が供給されるポンプ室3が形成され、該ポンプ室
3内の燃料が回転往復運転されるプランジヤ4に
よつて分配圧送される。上記プランジヤ4の外周
にはスライド可能にコントロールスリーブ5が嵌
挿され、このコントロールスリーブ5によつてプ
ランジヤ4に形成されたカツトオフポート4aが
開閉される。
上記プランジヤ4は後退時に燃料を吸入し、回
転と前進により圧縮し、吐出路(図示せず)から
高圧燃料を所定気筒の燃料室に噴射する。プラン
ジヤ4がさらに前進すると、カツトオフポート4
aがコントロールスリーブ5の側方へ移動してポ
ンプ室3に開口することにより圧力が低下して噴
射を終了する。噴射燃料の増減は、コントロール
スリーブ5をスライドさせ、プランジヤ4の有効
ストローク量を変更させることにより、すなわち
カツトオフポート4aの開口時期を調整すること
により行われ、上記コントロールスリーブ5を図
の左方に移動すると噴射量が減少し、逆に右方へ
移動すると噴射量が増加するものである。
次に、ポンプ室3の上部にはガバナ機構6が内
蔵され、このガバナ機構6の作動により前記コン
トロールスリーブ5の移動をエンジン回転数に応
じて行い、燃料噴射量を調整するものである。す
なわち、ガバナシヤフト7が駆動ギヤ8によつて
エンジン回転数に対応した回転数で駆動され、こ
のガバナシヤフト7に取付けられたフライウエイ
トホルダ9にフライウエイト10が組込まれ、さ
らに、ガバナシヤフト7に沿つて摺動可能にガバ
ナスリーブ11が嵌挿され、遠心力によるフライ
ウエイト10の拡張動作によつてガバナスリーブ
11が突出方向に摺動する。
前記ガバナスリーブ11の基部にはシム12が
設けられ、該シム12のカム面12a(当接面)
に前記フライウエイト10の内端押圧部10aが
当接し、カム面12aの形状に対応してエンジン
回転変化に応じてガバナスリーブ11が摺動する
ものである。
また、上記ガバナスリーブ11の移動に追随し
てテンシヨンレバー13とスタートレバー14に
よるガバナスリーブ15が回動するものであつ
て、このテンシヨンレバー13およびスタートレ
バー14は、コレクタレバー16に固定された共
通の第1ピン17を支点として回動するように支
承されている。スタートレバー14の背面には前
記ガバナスリーブ11の先端が当接し、下端には
ボールヘツドピン18が立設されている。該ボー
ルヘツドピン18は前記コントロールスリーブ5
に係合し、スタートレバー14の回動に応じてコ
ントロールスリーブ5が移動するように構成され
ている。
上記スタートレバー14とテンシヨンレバー1
3との間には基端部がスタートレバー14に固着
された板ばねによるスタートスプリング19とコ
イルスプリングによるアイドルスプリング20と
が弾装されている。また、前記テンシヨンレバー
14の増量方向への回動は、ストツパー21との
当接によつて規制される。さらに、前記コレクタ
レバー16は第2ピン22によりハウジングに固
定され、下部のサポートスプリング23により付
勢され、その回動位置はフルロード調整ねじ24
により調整される。
一方、ハウジング2の上部に支承された回転軸
26にコントロールレバー27が固定され、第2
図にも示すように、この回転軸26の内端にシヤ
ツクル28を介してヨーク29が取付けられ、一
方、前記テンシヨンレバー13の上端部にはダン
パスプリング30を介してロツド31が連係さ
れ、このロツド31と前記ヨーク29とが、ハイ
スピードガバナスプリング32とパーシヤルロー
ドスプリング33が直列に介装されて接続されて
いる。上記コントロールレバー27はスロツトル
操作に連動して回動し、スプリングの張力を変更
して所定の噴射特性を得るものである。前記ガバ
ナスプリングのばね定数は、ダンパスプリング3
0、パーシヤルロードスプリング33、ハイスピ
ードガバナスプリング32の順に大きく設けら
れ、圧縮力が増大するにしたがつて上記順で圧縮
変形するものであり、ダンパスプリング30とパ
ーシヤルロードスプリング33が低・中速域で変
形し、ハイスピードガバナスプリング32が高速
域で圧縮変形する。
そして、前記フライウエイト10とガバナスリ
ーブ11との当接は、低速時にはカム面12aの
内周側部分にフライウエイト10の押圧部10a
が当接し、エンジン回転数が上昇するにしたがつ
てカム面12aの外周側部分に押圧部10aの当
接位置が移行するものである。上記シム12のカ
ム面12aの形状は、図には誇張して示している
が、同一負荷状態にあつてはエンジン回転数の変
化に対するガバナスリーブ11の移動量割合が低
速から中速の低回転側までの領域では次第に大き
くなり中速の高回転側の領域では次第に小さくな
るカム形状に形成されている。すなわち、低速域
から中速初期にかけてはエンジン回転数の変化に
対して燃料噴射量の低減度合が大きく、中速後期
から高速域になるにしたがつてエンジン回転数の
変化に対して噴射量の低減度合が小さくなる特性
に形成されているものである。
上記実施例における噴射量制御特性を説明す
る。まず、第1図に示すエンジンの停止状態にお
いては、各スプリングの伸長状態に対応してガバ
ナスリーブ11は最も後退した位置にあり、スタ
ートレバー14の回動に対応してコントロールス
リーブ5は右方すなわち噴射量の増大側の始動増
量位置に移動している。始動後のアイドリング状
態においては、フライウエイト10によるガバナ
スリーブ11の前進移動によりスタートスプリン
グ19およびアイドルスプリング20が縮んで、
両者が釣合つたアイドル状態にコントロールスリ
ーブ5が減量方向に移動する。
そして、全負荷状態においては、コントロール
レバー27が最大位置に操作され、テンシヨンレ
バー13は最大回動状態でストツパー21に当接
して停止し、パーシヤルロードスプリング33お
よびダンパスプリング30はいずれも一杯に縮め
られ、コントロールスリーブ5はフルロード噴射
量(全負荷最大噴射量)の得られる位置に移動す
る。回転の上昇に対し、フライウエイト10の遠
心力がハイスピードガバナスプリング32および
パーシヤルロードスプリング33の合力に釣合つ
た点がエンジンの最高出力の出せる全負荷最高回
転数(第4図a点)となる。ポンプ回転数が負荷
変化等によりさらに上昇したときは、フライウエ
イト10はハイスピードガバナスプリング32を
初めて縮め、コントロールスリーブ5は減量方向
に移動する(第3図参照)。
上記のような全負荷状態におけるエンジン回転
数の変化に対するコントロールスリーブ5の位置
は、第4図の全負荷特性Fに示すように、極低速
域を除く低速域から中速および高速域に至るまで
一定であり、a点を越えてからフライウエイト1
0の遠心力によつてハイスピードガバナスプリン
グ32が縮むことによつてコントロールスリーブ
5は減量方向に移動する。そして、上記のように
コントロールスリーブ5が一定位置にある場合
に、カツトオフポート4a、デリバリバルブ(図
示せず)等の仕様を調整することによつて、第5
図に示すように、エンジン回転数に対する全負荷
噴射特性Fは、低速域に対して中速域の噴射量を
増量して、低速域のスモークの発生を抑制する一
方、中速域の出力向上を図り、さらに高速域では
熱負荷を軽減するために噴射量を低減するような
特性に設定している。
次に、部分負荷域(パーシヤル域)において
は、主としてダンパスプリング30とパーシヤル
ロードスプリング33がフライウエイト10の遠
心力に抗しており、アイドリングを越えた回転域
ではスタートレバー14とテンシヨンレバー13
とは一体に動く。低速から中・高速回転域では回
転数の上昇に対してダンパスプリング30とパー
シヤルロードスプリング33が縮むものであり、
このときのコントロールスリーブ5の位置はコン
トロールレバー27操作量(負荷)とポンプ回転
数に対する釣合い状態に応じて決定される。
そして、前記フライウエイト10とガバナスリ
ーブ11との当接面を構成するシム12のカム面
12aの形状が、前記のように同一負荷状態にあ
つてはエンジン回転数の変化に対するガバナスリ
ーブ11の移動量割合が低速から中速の低回転側
までの領域では次第に大きくなり中速の高回転側
の領域では次第に小さくなる特性に形成されてい
ることから、第4図の部分負荷特性Pに示すよう
に、低速から中速の低回転側までの領域において
はエンジン回転数の上昇に対してガバナスリーブ
11の移動量割合は徐々に大きくなりコントロー
ルスリーブ5の位置の減少方向への移動量は大き
くなるが、中速の高回転側においてはエンジン回
転数の上昇に対してガバナスリーブ11の移動量
割合は徐々に小さくなり、コントロールスリーブ
5の位置の減少方向への移動量は小さく変化す
る。これにともなつて、エンジン回転数変化に対
する噴射量変化特性は、第5図の部分負荷特性P
に示すように、全負荷特性Fにおける中速増量に
対して低速から中速全域に至るまで略直線的に噴
射量が低減するような特性となるものである。こ
れにより、破線で示す特性P′における回転飛び等
の問題が解消されている。
なお、上記フライウエイト10とカムスリーブ
11との当接面を平坦形状(従来構造)とした場
合には、第4図および第5図に破線P′で示すよう
に、部分負荷特性においてコントロールスリーブ
5の位置がエンジン回転数変化に対して略直線状
に移動し、これに伴つて噴射量特性は中速域にお
いて増量傾向にあり、負荷に対して不安定な回転
変動となる。
また、前記フライウエイト10の作動に対して
ガバナスリーブ11の移動特性を規制する当接面
の形成は、上記実施例のようにガバナスリーブ1
1側にカム面12aを形成するほか、フライウエ
イト10の押圧部10aの形状をカム形状に形成
するようにしてもよく、両者の形状によつて所定
の特性を得るようにしてもよい。
特に、上記実施例においては、シム12にカム
面12aを形成するようにしていることにより、
その形成が容易であるとともに、燃料噴射ポンプ
個々の特性調整をこのシム12の調整によつて同
時に行うことができるものである。
(考案の効果) 上記のような本考案によれば、全負荷域におい
ては低速域より中速域の噴射量を増大するガバナ
特性に対し、フライウエイトとガバナスリーブの
当接面を、同一負荷状態にあつてはエンジン回転
数の変化に対するガバナスリーブの移動量割合が
低速から中速の低回転側までの領域では次第に大
きくなり中速の高回転側の領域では次第に小さく
なるカム形状に形成したことにより、全負荷域の
スモークと出力を改善しつつ、部分負荷域での微
小な負荷変動に際しての急激な回転変動を防止す
ることができ、良好な運転性の確保が行なえるも
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例における燃料噴射ポ
ンプの要部断面図、第2図はパーシヤルロードス
プリングの部分の平面図、第3図はガバナ作動状
態における燃料噴射ポンプの要部断面図、第4図
はエンジン回転数に対するコントロールスリーブ
位置の変化を示す特性図、第5図はエンジン回転
数に対する噴射量変化を示す特性図である。 1……燃料噴射ポンプ、3……ポンプ室、5…
…コントロールスリーブ、10……フライウエイ
ト、10a……押圧部、11……ガバナスリー
ブ、12……シム、12a……カム面、13……
テンシヨンレバー、14……スタートレバー、1
5……ガバナレバー、27……コントロールレバ
ー。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. ハーフオールスピードガバナ特性を有するとと
    もに、全負荷域の燃料噴射特性が低速域の噴射量
    に比して中速域の噴射量が多くなるように設定さ
    れた分配型燃料噴射ポンプにおいて、フライウエ
    イトとガバナスリーブの当接面が、同一負荷状態
    にあつてはエンジン回転数の変化に対するガバナ
    スリーブの移動量割合が低速から中速の低回転側
    までの領域では次第に大きくなり中途の高回転側
    の領域では次第に小さくなるカム形状に形成され
    ていることを特徴とする分配型燃料噴射ポンプ。
JP13091086U 1986-08-27 1986-08-27 Expired JPH0429065Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13091086U JPH0429065Y2 (ja) 1986-08-27 1986-08-27

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13091086U JPH0429065Y2 (ja) 1986-08-27 1986-08-27

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63174545U JPS63174545U (ja) 1988-11-11
JPH0429065Y2 true JPH0429065Y2 (ja) 1992-07-15

Family

ID=31028863

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JP13091086U Expired JPH0429065Y2 (ja) 1986-08-27 1986-08-27

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JPS63174545U (ja) 1988-11-11

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