JPH04290628A - 流体封入式筒型マウント装置およびその製作方法 - Google Patents

流体封入式筒型マウント装置およびその製作方法

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JPH04290628A
JPH04290628A JP8177791A JP8177791A JPH04290628A JP H04290628 A JPH04290628 A JP H04290628A JP 8177791 A JP8177791 A JP 8177791A JP 8177791 A JP8177791 A JP 8177791A JP H04290628 A JPH04290628 A JP H04290628A
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cylindrical
fluid
rubber elastic
elastic body
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Tsukasa Oshima
司 大島
Mitsuo Ito
充夫 伊藤
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、流体封入式筒型マウント装置と
その製作方法に係り、特に、流体室内における圧力の増
大を簡略な構造をもって解消し、マウント防振特性の安
定化と耐久性の向上を有利に達成せしめ得る技術に関す
るものである。
【0002】
【背景技術】従来から、振動伝達系を構成する部材間に
介装されて、それら両部材を防振連結するマウント装置
の一種として、互いに径方向に所定距離を隔てて配され
た内筒金具と外筒金具とが、それらの間に介装されたゴ
ム弾性体にて連結されてなる構造の筒型マウント装置が
知られており、例えば、自動車のサスペンション用アッ
パサポートやストラットバー・クッション、テンション
ロッド・ブッシュ、ボデーマウント等として、好適に用
いられている。
【0003】また、このような筒型マウント装置には、
近年の車両の高級化に伴って、より高度な防振性能が要
求されるようになってきており、その対応策として、流
体の封入化が検討されてきている。
【0004】そして、かかる流体封入式の筒型マウント
装置の一つに、特開平2−231208号公報等に開示
されている如く、互いに径方向に所定距離を隔てて配さ
れた内筒金具と外筒金具とを、それらの軸方向一方の端
部間に介装された環状の第一のゴム弾性体にて連結する
と共に、それら内筒金具および外筒金具における軸方向
他方の端部間に環状の第二のゴム弾性体を挿入配置せし
めて、該ゴム弾性体の内周面および外周面に固着された
筒状の内側取付金具および外側取付金具を、該内筒金具
および該外筒金具に対してそれぞれ嵌着固定することに
より、それら第一のゴム弾性体と第二のゴム弾性体との
間に、所定の非圧縮性流体が封入された流体室を形成せ
しめてなる構造のものがある。
【0005】このような構造のものにあっては、部品点
数の削減と組立作業の容易化が有利に図られ得ることか
ら、流体室に流体を封入するために、その組立てを流体
中で行なうに際しても、良好なる製作性が実現され得る
のである。
【0006】ところが、かかる構造の流体封入式筒型マ
ウント装置について、本願発明者らが検討を加えたとこ
ろ、流体中で、前記内外筒金具が第一のゴム弾性体にて
連結されてなる連結体に対して、第二のゴム弾性体を軸
方向に挿入せしめて、流体室を形成する場合に、該第二
のゴム弾性体の挿入操作に伴って流体室の容積が次第に
減少せしめられることとなり、その際に、流体の外部へ
の逃げ道が確保され難いために、流体室内の圧力上昇が
惹起される恐れがあることが、明らかとなった。
【0007】そして、そのような流体室の圧力上昇に起
因して、目的とするマウント防振特性が有効に発揮され
なくなる恐れがあると共に、第一及び第二のゴム弾性体
に変形が生ぜしめられて、その耐久性が低下してしまう
といった問題があったのである。
【0008】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、マウント組立時における流体室の圧力上昇
が回避されて、マウント防振特性および耐久性の向上と
安定化とが、共に有利に達成され得る封入式筒型マウン
ト装置とその製作方法を提供することにある。
【0009】
【解決手段】そして、かかる課題を解決するために、本
発明の特徴とするところは、互いに径方向に所定距離を
隔てて配された内筒金具および外筒金具が、それらの軸
方向一方の端部間に介装された環状の第一のゴム弾性体
にて連結されると共に、それら内筒金具および外筒金具
における軸方向他方の端部間に環状の第二のゴム弾性体
が挿入配置されて、該第二のゴム弾性体の内周面および
外周面に固着された筒状の内側取付金具および外側取付
金具が、該内筒金具および該外筒金具に対してそれぞれ
嵌着固定されることにより、それら第一のゴム弾性体と
第二のゴム弾性体との間に、所定の非圧縮性流体が封入
された流体室が形成されてなる構造の流体封入式筒型マ
ウント装置において、前記内筒金具と前記内側取付金具
との嵌着面および前記外筒金具と前記外側取付金具との
嵌着面の、少なくとも何れか一方に開口し、該内筒金具
および該外筒金具に対する該内側取付金具および該外側
取付金具の嵌着により閉塞せしめられる、前記流体室を
外部に連通する連通路を設けたことにある。
【0010】また、本発明にあっては、互いに径方向に
所定距離を隔てて配された内筒金具および外筒金具が、
それらの軸方向一方の端部間に介装された環状の第一の
ゴム弾性体にて連結されてなる連結体を、所定の非圧縮
性流体中に浸漬せしめ、かかる非圧縮性流体中において
、内周面および外周面にそれぞれ筒状の内側取付金具お
よび外側取付金具が一体的に固着されて成る環状の第二
のゴム弾性体を、前記連結体の内筒金具および外筒金具
における軸方向他方の端部間に挿入せしめて、該内側取
付金具を前記内筒金具の外周面に、該外側取付金具を前
記外筒金具の内周面に、それぞれ嵌着固定することによ
り、それら第一のゴム弾性体と第二のゴム弾性体との間
に、前記非圧縮性流体が封入された流体室が形成されて
なる流体封入式筒型マウント装置を製作するに際して、
前記内筒金具と前記内側取付金具との嵌着面および前記
外筒金具と前記外側取付金具との嵌着面の、少なくとも
何れか一方に開口し、かかる嵌着面が露呈された状態下
において、前記流体室を外部に連通せしめる一方、前記
内筒金具および前記外筒金具に対して前記内側取付金具
および前記外側取付金具が嵌着されて、かかる嵌着面が
覆われることにより閉塞せしめられる連通路を設け、前
記連結体に対する前記第二のゴム弾性体の挿入操作に伴
い、かかる連通路を通じて、余剰の非圧縮性流体を外部
に排出せしめるようにした流体封入式筒型マウント装置
の製作方法をも、その特徴とするものである。
【0011】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に明らかにするた
めに、本発明の実施例について、図面を参照しつつ、詳
細に説明することとする。
【0012】先ず、図1には、本発明を自動車のサスペ
ンション用アッパサポートに対して適用したものの一具
体例が示されている。かかる図において、10は内筒金
具であり、その径方向外側には、所定距離を隔てて外筒
金具12が配置されており、それら両金具10,12間
に介装された第一及び第二のゴム弾性体14,16によ
って、一体的に連結されている。また、外筒金具12の
外周面には、ブラケット18が嵌着固定されている。そ
して、このようなアッパサポート20にあっては、図示
はされていないが、その内筒金具10に対して緩衝器が
取り付けられる一方、その外筒金具12が、ブラケット
18を介して、車体側に取り付けられることとなる。
【0013】以下、このようなアッパサポート20の構
造および製作方法の詳細について、その製作工程に従っ
て説明する。即ち、かかるアッパサポート20を製作す
るに際しては、先ず、内筒金具10と外筒金具12とを
略同軸的に配置せしめた成形型内において、第一のゴム
弾性体14を成形し、加硫操作を加えることにより、図
2に示されている如き、第一の一体加硫成形品22を得
る。
【0014】そこにおいて、内筒金具10は、軸方向略
中央部分に設けられた段付部24を挟んだ両側が、それ
ぞれ大径部26および小径部28とされた、厚肉の略段
付円筒形状を呈している。また、その小径部28には、
段付部24に近接する位置において、径方向に貫通する
連通孔32が形成されている。一方、外筒金具12は、
軸方向中央部に段付部34を有する薄肉の略段付円筒形
状を呈しており、その小径部が、内筒金具10の大径部
26側に位置する状態で、該内筒金具10の径方向外側
に所定距離を隔てて同一軸心上に配置されている。そし
て、これら内筒金具10の大径部26と外筒金具12の
小径部との間に、略環状の第一のゴム弾性体14が介装
されて、それら内外金具10,12に加硫接着されてい
ることにより、内外筒金具10,12間において軸方向
一方の側に開口する環状の空所36が形成されて成る、
第一の一体加硫成形品22が構成されているのである。
【0015】また、この第一の一体加硫成形品22の成
形工程とは別工程において、図2に示されている如き、
作用部材38を形成する。かかる作用部材38は、金属
や樹脂等の硬質材料を用いて形成されており、前記内筒
金具10の外径よりも所定寸法大きな内径と、前記外筒
金具12の内径と略同一の外径とを有する略円環形状を
呈している。
【0016】更にまた、前記一体加硫成形品22および
作用部材38とは、別途、図2に示されている如き、略
円環形状を呈する第二のゴム弾性体16を、所定の成形
型内において成形し、加硫操作を加えることによって形
成する。
【0017】そこにおいて、かかる第二のゴム弾性体1
6にあっては、その内周面および外周面に対して、略円
筒形状を呈する内側取付金具40および外側取付金具4
2が、それぞれ加硫接着されてなる第二の一体加硫成形
品44として形成されている。また、かかる内側取付金
具40における軸方向一方の端面上には、全周に亘って
、突条のシールゴム46が設けられている一方、外側取
付金具42における外周面上には、全周に亘って、薄肉
のシールゴム層48が設けられている。
【0018】そして、前記第一の一体加硫成形品22に
対し、その空所36内に、作用部材38を挿入配置せし
めた後、図3及び図4に示すように、かかる第一の一体
加硫成形品22を、所定の非圧縮性流体50中に浸漬せ
しめて、該流体50を空所36内に充填し、更に、かか
る流体中において、該第一の一体加硫成形品22におけ
る空所36の開口部に対し、前記第二の一体加硫成形品
44を挿入して、組み付ける。具体的には、かかる第二
の一体加硫成形品44における、第一の一体加硫成形品
22の空所36の開口部に対する挿入操作は、内側取付
金具40を内筒金具10の小径部28の外周面に圧入す
る一方、外側取付金具42を外筒金具12の大径部の内
周面に挿入することにより、行なわれる。そして、かか
る第二の一体加硫成形品44の第一の一体加硫成形品2
2に対する組付けにより、該第一の一体加硫成形品22
における空所36の開口が覆蓋せしめられて、流体室5
2が形成されることとなる。なお、非圧縮性流体50と
しては、本実施例では、後述する防振効果を有効に得る
ために、水やアルキレングリコール、ポリアルキレング
リコール、シリコーン油等の低粘性流体が好適に採用さ
れることとなる。
【0019】そこにおいて、かかる第二の一体加硫成形
品44の第一の一体加硫成形品22に対する挿入時にお
いては、内筒金具10の小径部28に設けられた連通孔
32によって、流体室52が外部に連通されていること
から、該第一の一体加硫成形品22の挿入に伴う流体室
52の容積減少分に相当する量の余剰の流体が、かかる
連通孔32を通じて外部に排出され得ることとなり、か
かる流体室52の容積減少に伴う内圧上昇が有利に回避
され得るのである。
【0020】さらに、本実施例においては、かかる第二
の一体加硫成形品44の第一の一体加硫成形品22に対
する挿入操作が、二段階に分けて行なわれることとなる
【0021】具体的には、先ず、第一段階の挿入操作で
は、図3に示されている如く、外側取付金具42の外筒
金具12に対する挿入操作を、嵌着位置にまで至る挿入
量をもって行なう一方、内側取付金具40の内筒金具1
0に対する圧入操作を、嵌着位置までは至らない圧入量
をもって行なう。即ち、かかる第一段階の圧入操作終了
時においては、内筒金具10の小径部28の外周面(嵌
着面)が露呈されており、連通孔32が流体室52に対
して連通状態に維持されているのである。
【0022】そして、このような第一段階の挿入状態に
ある組付体に対し、外筒金具12に対して絞り加工を施
して縮径せしめることにより、該外筒金具12の大径部
を、外側取付金具42に対して嵌着固定すると共に、外
筒金具12と外側取付金具42との間で、シールゴム層
48を挟圧せしめて、その嵌着面を流体密に封止する。 更に、本実施例では、外筒金具12の大径側端部にかし
め加工を施すことにより、外側取付金具42の軸方向端
面に係止される環状の係止部を形成する。
【0023】更にその後、図4に示されている如く、内
側取付金具40を内筒金具10に対する嵌着位置まで圧
入せしめることにより、第二段階の挿入操作を行なう。 そして、かかる第二段階の挿入操作によって、内筒金具
10の小径部28の外周面が内側取付金具40にて覆わ
れて、連結孔32が覆蓋されると共に、内側取付金具4
0の軸方向端面と内筒金具10の段付部24との間で、
シールゴム46が挟圧されることにより、それら内側取
付金具40と内筒金具10との嵌着面が流体密に封止さ
れることとなり、以て、流体室52が密閉されることと
なるのである。
【0024】すなわち、このように、第二の一体加硫成
形品44の第一の一体加硫成形品22に対する挿入操作
を、二段階に分けて行なうことにより、外側取付金具4
2を外筒金具12に嵌着せしめるための、該外筒金具1
2の絞り加工に伴う流体室52の容積減少分に相当する
量の余剰の流体が、連通孔32を通じて外部に排出され
ることとなり、流体室52の容積減少に伴う内圧上昇が
有利に回避され得るのである。
【0025】また、このようにして形成された流体室5
2にあっては、その内部に収容配置された作用部材38
の外周縁部が、外筒金具12の段付部34と外側取付金
具42との間で挟持されて、外筒金具12によって固定
的に支持されていることにより、かかる作用部材38を
挟んで軸方向両側に位置する一対の分割流体室56,5
6に仕切られていると共に、作用部材38の内周面と流
体室52の内面との間には、それら一対の分割流体室5
6,56を相互に連通する環状の狭窄流路58が形成さ
れることとなる。
【0026】次いで、上述の如く、第一の一体加硫成形
品22に対して第二の一体加硫成形品44を組み付ける
ことによって得られた組立体54を流体から取り出し、
図1に示されている如く、流体外において、該組立体5
4に対し、別途形成したブラケット18を、外筒金具1
2に対して固定的に装着せしめる。かかるブラケット1
8は、軸方向一端側に外向フランジ部62を、軸方向他
端側に内向フランジ部64を、それぞれ一体的に備えた
上下筒金具66,68によって構成されており、下筒金
具68を外筒金具12の小径側から圧入固定せしめた後
、該下筒金具68の開口部に上筒金具66を重ね合わせ
、それら上下筒金具66,68の外向フランジ部62,
62を溶着固定することによって、外筒金具12に対し
て固着されている。なお、このブラケット18における
外向フランジ部62,62には、図示はされていないが
、複数本のボルトが装着され、それらのボルトによって
、図示しない車体側に取り付けられるようになっている
【0027】以上の如くして製作されたアッパサポート
20にあっては、その装着状態下、内筒金具10と外筒
金具12との間に振動が入力されると、一対の分割流体
室56,56間に惹起される相対的な容積変化に基づい
て、狭窄流路58を通じての流体の流動が生ぜしめられ
ることとなり、以て、かかる流体の共振作用に基づいて
発揮される低動ばね効果により、ロードノイズ等に相当
する入力振動に対して優れた防振効果が発揮され得るの
である。
【0028】そして、そこにおいて、かかるアッパサポ
ート20にあっては、第一の一体加硫成形品22に対す
る第二の一体加硫成形品44の組付時に、連通孔32を
通じて、流体室52内の余剰の流体が排出されることか
ら、該流体室52の内圧上昇が効果的に防止され得るこ
ととなり、それによって流体室52の内圧によるゴム弾
性体14,16の初期の変形が防止され得て、その耐久
性が有利に確保され得ると共に、目的とする防振特性が
有利に且つ安定して発揮され得るのである。
【0029】また、本実施例においては、外側取付金具
42を外筒金具12に嵌着せしめるために、該外筒金具
12に対して絞り加工を施す際にも、連通孔32を通じ
て、余剰の流体が排出されることから、かかる外筒金具
12の小径化に起因する流体室52の内圧の上昇も効果
的に回避され得ることとなり、それによって、上述の如
き優れた耐久性および防振特性の確保が、より一層有効
に達成され得るのである。
【0030】次に、図5には、本発明を自動車のサスペ
ンション用アッパサポートに対して適用したものの、別
の実施例が示されている。なお、本実施例は、アッパサ
ポートの組立時において、流体室内における余剰の流体
を外部に排出するための連通路の別の具体例を示すもの
であって、前記第一の実施例と同様な構造とされた部材
および部位については、それぞれ、前記第一の実施例と
同一の符号を付することにより、その詳細な説明は省略
することとする。
【0031】すなわち、本実施例におけるアッパサポー
ト72にあっては、内筒金具10の小径部28の外周面
(嵌着面)に対して、軸方向に延びる凹溝74が形成さ
れており、かかる凹溝74によって、第一の一体加硫成
形品22に対する第二の一体加硫成形品24の組付時に
、流体室52内の余剰の流体を外部に排出するための連
通路が構成される。
【0032】より具体的には、かかる凹溝74が形成さ
れた内筒金具10を用い、前記第一の実施例に示された
工程に従ってアッパサポート72を製作する場合には、
第一の一体加硫成形品22に対して第二の一体加硫成形
品44を挿入する際に、図6に示されている如く、該凹
溝74により、内筒金具10の小径部28と内側取付金
具40との嵌着面間を軸方向に延び、流体室52を外部
に連通する連通路76が形成されることとなる。そして
、かかる連通路76を通じて、該流体室52における余
剰の流体が、外部に排出され得るのである。
【0033】なお、かかる連通路76にあっても、前記
第一の実施例と同様、内筒金具10における小径部28
の外周面が内側取付金具40にて覆われることにより、
凹溝74が閉塞せしめられることから、完成品たるアッ
パサポート72における流体室52の流体密性は、充分
に確保され得ることとなる。
【0034】従って、本実施例におけるアッパサポート
72にあっても、前記第一の実施例と同様な効果を、何
れも、有利に得ることができるのである。
【0035】以上、本発明の実施例について詳述してき
たが、これらは文字通りの例示であって、本発明は、か
かる具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0036】例えば、前記実施例においては、何れも、
マウント組立時に流体室内の余剰の流体を外部に排出す
るための連通路が、内筒金具と内側取付金具との嵌着面
に開口する構造をもって形成されていたが、それに代え
て、或いはそれに加えて、外筒金具と外側取付金具との
嵌着面に開口する構造をもって、かかる連通路を形成す
ることも可能である。
【0037】因みに、外筒金具と外側取付金具との嵌着
面に開口する構造をもって連通路を形成せしめて成る構
造のアッパサポートの具体例を、図7に示す。なお、か
かる図においては、その理解を容易とするために、前記
第一の実施例に対応する部材および部位に対して、それ
ぞれ、同一の符号を付しておくこととする。
【0038】また、そのように内筒金具と内側取付金具
との嵌着面または外筒金具と外側取付金具との嵌着面に
形成される連通路の具体的構造にあっても、前記実施例
のものに限定されるものではない。例えば、内側取付金
具の内周面または外側取付金具の外周面に形成された凹
溝によって、かかる連通路を形成することも可能である
【0039】或いはまた、図8及び図9に示されたアッ
パサポート88の如く、外側取付金具42の外周面に加
硫接着されたシールゴム層82に対して、挿入側端部か
ら軸方向に所定長さで延びる凹溝84を形成し、該凹溝
84によって、第一の一体加硫成形品22に対する第二
の一体加硫成形品44の挿入時に流体室52を外部に連
通する連通路86を形成することも可能である。なお、
流体の封入後、かかる連通路86は、外筒金具12の外
側取付金具42に対する嵌着によって閉塞されると共に
、凹溝84の軸方向外側に位置するシールゴム層82が
、それら外筒金具12と外側取付金具42との間で挟圧
されることにより、流体密に封止されることとなる。 また、これら図8及び図9においては、その理解を容易
とするために、前記第一の実施例と同様な構造とされた
部材および部位に対して、それぞれ、同一の符号を付し
ておくこととする。
【0040】更にまた、前記実施例では、第一の一体加
硫成形品22に対する第二の一体加硫成形品44の組付
け(挿入)操作を、二段階に分けて実施することにより
、外筒金具12の縮径時における流体室52の内圧上昇
も回避され得るようになっていたが、そのような二段階
操作は、本発明に必須のものではなく、内側取付金具4
0および外側取付金具42を、内筒金具10および外筒
金具12に対して、一度に嵌着位置まで圧入乃至は挿入
することにより、組み付けるようにしても良い。そして
、そのような組付操作によっても、第一の一体加硫成形
品22に対する第二の一体加硫成形品44の挿入時にお
ける流体室52の容積減少に起因する内圧上昇は、連通
孔32を通じての流体の排出によって有利に回避され得
ることから、本発明の目的は有効に達成され得るのであ
る。
【0041】さらに、マウント内に形成される流体室の
具体的構造は、前記実施例のものに限定されるものでは
決してない。具体的には、流体流路を形成する作用部材
38として、特開平2−231208号公報に示されて
いる如きブロック体を採用することも可能であり、或い
はまた、封入流体として高粘性流体を採用すると共に、
流体室内において、振動入力時に該高粘性流体に対して
有効なずり剪断応力を生ぜしめ得る領域を形成すること
も可能である。
【0042】加えて、前記実施例では、本発明を自動車
のサスペンション用アッパサポートに対して適用したも
のの具体例を示したが、本発明は、その他、例えばスト
ラットバー・クッションやテンションロッド・ブッシュ
,ボデーマウント,エンジンマウント等に対しても、有
利に適用され得ることは、勿論である。
【0043】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り
、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは
、言うまでもないところである。
【0044】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従えば、内外筒金具が第一のゴム弾性体にて連結され
てなる連結体に対して第二のゴム弾性体を組み付ける際
に、それらの間に形成される流体室の容積が減少するこ
とに起因する、該流体室の内圧上昇が、連通路を通じて
の余剰流体の排出によって、有効に回避され得るのであ
り、それ故、流体室の内圧上昇によるマウント特性の低
下が極めて効果的に防止され得て、ゴム弾性体の耐久性
が有利に確保され得ると共に、目的とするマウント防振
特性が有効に且つ安定して発揮され得ることとなるので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う構造とされたサスペンション用ア
ッパサポートの一具体例を示す縦断面図である。
【図2】図1に示されたアッパサポートの一製造工程を
説明するための縦断面説明図である。
【図3】図1に示されたアッパサポートの一製造工程を
説明するための縦断面説明図である。
【図4】図1に示されたアッパサポートの一製造工程を
説明するための縦断面説明図である。
【図5】本発明に従う構造とされたサスペンション用ア
ッパサポートの別の具体例を示す縦断面図である。
【図6】図5に示されたアッパサポートの一製造工程を
説明するための、図3に対応する縦断面説明図である。
【図7】本発明に従う構造とされたサスペンション用ア
ッパサポートの更に別の具体例を示す縦断面図である。
【図8】本発明に従う構造とされたサスペンション用ア
ッパサポートの更に別の具体例を示す縦断面図である。
【図9】図8に示されたアッパサポートの一製造工程を
説明するための、図3に対応する縦断面説明図である。
【符号の説明】
10:内筒金具                  
  12:外筒金具14:第一のゴム弾性体     
       16:第二のゴム弾性体 20,72,78,88:アッパサポート22:第一の
一体加硫成形品 32:連通孔                   
   38:作用部材40:内側取付金具      
          42:外側取付金具 44:第二の一体加硫成形品        46:シ
ールゴム48:シールゴム層            
    50:非圧縮性流体 52:流体室                   
   54:組立体76,86:連通路       
         82:シールゴム層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  互いに径方向に所定距離を隔てて配さ
    れた内筒金具および外筒金具が、それらの軸方向一方の
    端部間に介装された環状の第一のゴム弾性体にて連結さ
    れると共に、それら内筒金具および外筒金具における軸
    方向他方の端部間に環状の第二のゴム弾性体が挿入配置
    されて、該第二のゴム弾性体の内周面および外周面に固
    着された筒状の内側取付金具および外側取付金具が、該
    内筒金具および該外筒金具に対してそれぞれ嵌着固定さ
    れることにより、それら第一のゴム弾性体と第二のゴム
    弾性体との間に、所定の非圧縮性流体が封入された流体
    室が形成されてなる構造の流体封入式筒型マウント装置
    において、前記内筒金具と前記内側取付金具との嵌着面
    および前記外筒金具と前記外側取付金具との嵌着面の、
    少なくとも何れか一方に開口し、該内筒金具および該外
    筒金具に対する該内側取付金具および該外側取付金具の
    嵌着により閉塞せしめられる、前記流体室を外部に連通
    する連通路を設けたことを特徴とする流体封入式筒型マ
    ウント装置。
  2. 【請求項2】  互いに径方向に所定距離を隔てて配さ
    れた内筒金具および外筒金具が、それらの軸方向一方の
    端部間に介装された環状の第一のゴム弾性体にて連結さ
    れてなる連結体を、所定の非圧縮性流体中に浸漬せしめ
    、かかる非圧縮性流体中において、内周面および外周面
    にそれぞれ筒状の内側取付金具および外側取付金具が一
    体的に固着されて成る環状の第二のゴム弾性体を、前記
    連結体の内筒金具および外筒金具における軸方向他方の
    端部間に挿入せしめて、該内側取付金具を前記内筒金具
    の外周面に、該外側取付金具を前記外筒金具の内周面に
    、それぞれ嵌着固定することにより、それら第一のゴム
    弾性体と第二のゴム弾性体との間に、前記非圧縮性流体
    が封入された流体室が形成されてなる流体封入式筒型マ
    ウント装置を製作するに際して、前記内筒金具と前記内
    側取付金具との嵌着面および前記外筒金具と前記外側取
    付金具との嵌着面の、少なくとも何れか一方に開口し、
    かかる嵌着面が露呈された状態下において、前記流体室
    を外部に連通せしめる一方、前記内筒金具および前記外
    筒金具に対して前記内側取付金具および前記外側取付金
    具が嵌着されて、かかる嵌着面が覆われることにより閉
    塞せしめられる連通路を設け、前記連結体に対する前記
    第二のゴム弾性体の挿入操作に伴い、かかる連通路を通
    じて、余剰の非圧縮性流体を外部に排出せしめるように
    したことを特徴とする流体封入式筒型マウント装置の製
    作方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1089411A (ja) * 1996-09-11 1998-04-07 Kinugawa Rubber Ind Co Ltd 流体封入式防振装置の製造方法
JP2002257184A (ja) * 2001-02-28 2002-09-11 Honda Motor Co Ltd 液体封入ダンパーマウント

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JP4638071B2 (ja) * 2001-02-28 2011-02-23 本田技研工業株式会社 液体封入ダンパーマウント

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