JPH0428937B2 - - Google Patents

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JPH0428937B2
JPH0428937B2 JP58252217A JP25221783A JPH0428937B2 JP H0428937 B2 JPH0428937 B2 JP H0428937B2 JP 58252217 A JP58252217 A JP 58252217A JP 25221783 A JP25221783 A JP 25221783A JP H0428937 B2 JPH0428937 B2 JP H0428937B2
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teeth
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internal gear
internal
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Masahiro Tsunemi
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Nabco Ltd
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Publication of JPH0428937B2 publication Critical patent/JPH0428937B2/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H1/00Toothed gearings for conveying rotary motion
    • F16H1/28Toothed gearings for conveying rotary motion with gears having orbital motion
    • F16H1/32Toothed gearings for conveying rotary motion with gears having orbital motion in which the central axis of the gearing lies inside the periphery of an orbital gear

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Retarders (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、外歯歯車とそれに噛み合う内歯歯車
との歯数の差に基づく作動回転が出側に取り出さ
れる構成の減速機に関するものである。
従来、この種の減速機は、第1図a〜d(特公
昭55−21224号)に示すものがある。
第1図a〜dは、外歯歯車とそれに噛み合う内
歯歯車との関係のみを示すもので、この減速機
は、第1図a〜dには、示していないが、外歯歯
車が、本体に回転自在に設けられる偏心シヤフト
に、回転自在に取り付けられ、複数本のキヤリア
ピンを貫通すると共に内歯歯車に噛み合うように
配置され前記偏心シヤフトで回転させられる構成
で、前記偏心シヤフトが動力源で回転されると内
歯歯車と外歯歯車との歯数の差に基づく作動回転
が、内歯歯車又はキヤリアピンを介して出力側に
取り出される構成である。
第1図a〜dにおいて1は複数個のピンを設け
てありこのピンを内歯J1,J2とする内歯歯車
で、2は、前記内歯歯車1の内歯J1,J2に噛
み合う外歯6a,6b有する外歯歯車である。こ
の外歯歯車2の中心O′は、内歯歯車1の中心O
より矢印V1(この矢印V1は、偏心シヤフトの
偏心方向を示すもので、偏心シヤフトが動力源で
回転させられると、第1図b〜dの矢印V2〜V
4に示すように、内歯歯車1の中心Oの回りに回
転させられる。)方向にeだけ偏心している。
この減速機は、その作動の途中である第1図a
に示すように、外歯歯車2が偏心シヤフトで矢印
Sの方向に回転させられ偏心シヤフトの偏心方向
が矢印V1の方向に来た位置では内歯J1と外歯
6aとが、外歯6aのエツジ8aより少し内側の
位置7aで噛み合いを始める。この第1図aの位
置から第1図bの位置まで矢印S方向に回転させ
られると外歯6aと内歯J1との噛み合いは、位
置7aから7bへ移動する。さらに第1図bから
第1図cの位置まで矢印S方向に回転させられる
と内歯J1と外歯6aとの噛み合い位置は、再び
位置7aに復帰すると共に内歯J2と外歯6bと
が位置7b(位置7aと同等の位置。)で噛み合い
を始め、この内歯J1、J2と外歯6a,6bと
の噛み合いは、外歯歯車2が、矢印S方向に第1
図dの位置まで回転させられると、内歯J1と外
歯6aとの噛み合いが外れ、内歯J2と外歯6b
との噛み合い位置は第1図cの噛み合いが位置7
bから位置7b′へ移動し、内歯歯車2がさらに矢
印S方向に回転させられると、内歯J2と外歯6
bとの噛み合いが位置7b′から位置7bへ移動す
ると共に、内歯J2の次の内歯と外歯6bの次の
外歯との噛み合いが位置7bと同等の位置で始ま
る。
このように、この減速機は、内歯J1,J2…
…と外歯6a,6b……の噛み合位置を内歯6
a,6b……のエツジ8a,8a′……(8b,8
b′……は、エツジ8a,8a′……と対向する位置
のエツジである。)よりいく分内側の位置7a,
7b……で始めさせる。そしてこの噛み合い位置
は、内歯歯車の回転に伴なつて位置7a,7bよ
り内側の位置7a′,7b′……へ移動し、再び位置
7a,7bに復帰して終了するようにした。内歯
歯車1と外歯歯車2を有する構成であり、内歯歯
車1の内歯と外歯歯車の外歯とのエツジ当りをさ
けて、負荷伝達能力の向上を図るものである。
このため、この減速機の内歯歯車1と外歯歯車
2との内歯J1,J2……と外歯6a,6b……
とは、次の方法で設計される。まず、内歯歯車1
と外歯歯車2の内歯と外歯及び外歯歯車の偏心量
を公知の手法に従つて定める。次に内歯を形成す
るピンの強度を所望の強度を持つ径に定め、その
結果生じる干渉量の偏心方向の成分を求め、この
値よりわずかに大きな値を、元の偏心量に加えた
値を新たな偏心量とし、そのことによつて生じる
干渉をさけるように、外歯の径を大きくする。次
に、噛み合い位置を外歯のエツジより内側にする
ため、外歯歯車のピツチ円を増加させるものであ
る。
この減速機の内歯歯車と外歯歯車とは、上記の
ような技術的手段を用いるので、内歯歯車と外歯
歯車の各歯車(内歯と外歯)の噛み合位置の法線
がピツチ点を通らないものである(共役性が保た
れていないものである。)このため、正転方向の
噛み合い位置にあるとき、逆転方向の外歯と内歯
の間には大きな隙間が生じる。従つて、この減速
機に接続する動力源の回転方向を正転方向から逆
転方向に切り換える(あるいは、この逆。)と、
外歯歯車と内歯歯車との噛み合い位置が一方から
他方へ移る間の隙間により大きな衝撃が生じ、こ
の場合の負荷伝達能力が低下する問題点を有す
る。
本発明は、上述した減速機において、その内歯
歯車と外歯歯車の歯の圧力角を小さい値にするた
め、その噛合率を小さい値にすると共に高い減速
比を得るため、その歯数差を1とし、噛み合い回
転時に干渉を起こさない低歯とする事で、低い噛
合率で回転可能な内歯歯車と外歯歯車を得る。そ
して、低い噛合率によつて生じる共役性の確保の
ため外歯歯車を複数枚とし、この外歯歯車の歯の
ピツチをずらせて、内歯歯車と外歯歯車のそれぞ
れの噛み合いを順次行わせる事で、内歯歯車側か
らみた噛合率を前記複数の外歯歯車の全部によつ
て1にする事により、共役性を保持しつつ小型で
高減速比を有する減速機を得ることをその目的と
するものである。
上記の目的を達成するための本発明の技術的手
段は、動力源に接続する偏心シヤフトを回転自在
に設けた本体に、1つの内歯歯車を設け、この内
歯歯車の歯数より少ない歯数の2枚の外歯歯車を
前記内歯歯車に噛み合う様に配置し、この外歯歯
車が、前記偏心シヤフトに、回転自在に連結され
ると共に、複数のキヤリアピンが貫通しており、
このキヤリアピンまたは前記内歯歯車を出力側と
し、前記内歯歯車と外歯歯車との歯をインボリユ
ート曲線で形成した減速機において 前記内歯歯車と前記2枚の外歯歯車の各々との
噛合率を0.5以下にすると共に前記内歯歯車と2
枚の外歯歯車の各々との歯数差を1枚として前記
内歯歯車と2枚の外歯歯車の各々の歯をその歯が
噛み合い回転時に干渉が生じない低歯とし、この
内歯歯車に噛み合う2枚の外歯歯車の歯形を半ビ
ツチずらせた構成とし前記2枚の外歯歯車と内歯
歯車との噛み合いが半ビツチづつ連続して噛み合
うようにして負荷伝達時の噛み合い回転時の噛合
率が1又はほぼ1に近づける様にし、前記内歯歯
車の歯数を奇数とすると共にこの内歯歯車と前記
2枚の外歯歯車の各々との噛み合い位相を180°相
違させたことを特徴とするものである。
上記の手段を有する本発明は、内歯歯車と前記
2枚の外歯歯車の各々との噛合率を0.5以下にす
ると共に前記内歯歯車と2枚の外歯歯車の各々と
の歯数差を1枚として前記内歯歯車と2枚の外歯
歯車の各々の歯をその歯が噛み合い回転時に干渉
が生じない低歯とする構成によつて内歯歯車と外
歯歯車の圧力角を小さい値をする事ができるの
で、減速機の駆動時にその歯面に作用する負荷が
軸受けの方向への分力を小さくする事ができる。
また、内歯歯車に噛み合う2枚の外歯歯車の歯
形を半ピツチずらせた構成とし前記2枚の外歯歯
車と内歯歯車との噛み合いが半ピツチづつ連続し
て噛み合う様にして負荷伝達時の噛み合い回転時
の噛合率が1となる様にしてあるので、内歯歯車
と前記2枚の外歯歯車の各々との噛合率を0.5以
下にしても減速機の駆動時には、噛合率が1とな
るのでその共役性を確保できるものである。
このように本発明によると歯車の圧力角を増加
させることなく又、共役性を失うことなく減速機
を構成できるので、負荷伝達時に外歯歯車を支承
するベアリングへの負荷の増大を防止でき、ベア
リングを大型化しなくても良いので、減速機を小
型化できる。
ところで、本発明は、内歯歯車と外歯歯車の1
枚の噛合率を約0.5以下とするものであるが、こ
の値は、以下の論理に基づくものである。従つて
場合によれば、噛合率を0.5から増加、あるいは
減少してもよいものである。
論理上歯車の歯が噛み合うとされるのは、作用
線上に噛み合い点が存在することである。しか
し、日本機械学会論文集(第3部)(第39巻第326
号、第3209頁〜第3210頁)に、上載された論文
(少数歯数差内歯車を用いた差動減速機)では、
噛合率が1以下の場合でも実用上さしつかえない
ことが提案されており、またそのような減速機も
実用化されている。すなわち、内歯歯車と外歯歯
車とが理想的なころがり回転をしたとき、そのピ
ツチ円上での歯面間の最大距離が、工作誤差の大
きさ数ミクロン以下であれば、実用上さしつかえ
ないとされ、その1例として噛合率0.84、前記歯
面間の最大距離を0.2ミクロンとしたものの歯車
の噛み合い数は約4枚の実験結果が記載されてい
る。さらに後述する他の文献によれば、小馬力伝
達用の減速機として、噛合率0.3程度の歯車を用
いたものが提案されている。しかし、噛合率を増
加するためには、圧力角を増加させる(転位させ
る場合も含む。)手段があるが、この手段では負
荷の伝達効率を低下させたり、軸受に対する負荷
を増加させる問題点を有する。
このため、本発明は、圧力角を増加することな
く内歯歯車から見た論理的な噛合率を1に近づ
け、高負荷の伝達を効率よく行なう事を配慮した
ものである。従つて、本発明による減速機が使用
される条件、例えば小動力の伝達、あるいは、起
動時に衝撃を受けにくい利用条件(一方方向への
連続駆動)では、内歯歯車から見た噛合率を1よ
り低い値にしてもよく(この場合、1枚の外歯歯
車と内歯歯車との噛合率は0.5より低い値とな
る。)あるいは、軸受をより高負荷に耐えるもの
とし、多少の効率の低下が許容されれば、内歯歯
車から見た噛合率を1以上の値としてもよい。
(この場合は、1枚の外歯歯車と内歯歯車との噛
合率は0.5より高い値となる。) 上記の構成を有する本発明は、以下に記す特有
の効果を有する。
本発明の技術的課題を達成するための第1の技
術的手段としては、従来技術と同様の円形断面の
内歯を持つ内歯歯車に、歯がペリサイロイド平行
曲線で形成された、外歯歯車を噛み合わせる構成
の減速機がある。この減速機は第2図に示すよう
にペリサイクロイド平行曲線の外歯6a′,6b′…
…を備えた外歯歯車2′と断面円形の内歯J1,
J2……を備えた内歯歯車1とを有するものであ
る。この第2図において、外歯歯車2′の外歯
6′a,6b′……は、内歯の中心を結ぶ直径Rの
円の中心O1からeだけ偏心し、その偏心方向
Vaで、前記直径Rの円と接する半径raの円を、
中心O1を中心にして回転させると、このとき内
歯J1が半径ra上の円上をすべらないでころがる
とき内歯J1が描く曲線(ペリサイクロイド曲
線)に平行な曲線で形成されるものである。この
ようにした歯形は、第6図に示すようにその半ピ
ツチの間の歯底6H1から歯先6H2に向つて曲率半
径が変化する1つの曲線6H3と他の曲線6H4とが
組み合わされるものであり、曲線6H3の曲率半径
は、歯底から変曲点6H5に向つてその曲率半径
が、除々に小さくなり、変曲点6H5から、歯先
6H2に向う曲線6H4は、その曲率半径が除々に大
きくなるものである。このため変曲点6H5の部分
は、極めて小さな極率半径の凸部となるものであ
る。
このような外歯を有する歯車においては、外歯
歯車2′が偏心シヤフトで回転させられ、外歯歯
車2′の外歯6a′と6b′との間に内歯J1が噛み
合い(この位置は、偏心方向Vaと内歯J1の歯
底の中心とが一致する位置である。)この状態で
は、外歯6n′と内歯Jnとの歯先が接する以外は、
全ての内歯と外歯とが噛み合う。(この場合中心
線の右半分か左半分が負荷伝達のための噛み合と
なる。) この減速機においての歯形効率(歯を形成する
曲線に起因する効率。)は、歯を形成する曲線に
より生ずるすべり速度に比例する損失仕事量の増
加に応じて低下するものである。この損失仕事量
Wは、外歯歯車2の回転数をω1、内歯歯車の回
転数をω2とし、内歯と外歯とのすべり速度をV
とすれば、次の式(1)によつて表わされる。
W=∫t 0VμFdt ……(1) μ=摩擦係数 F=歯面に作用する力 そして、上記内歯歯車と外歯歯車との接触(負
荷伝達のための噛み合い)領域におけるすべり速
度V1の平均値は、式(2)で表わされる。
V1=0.8R(ω1−ω2) ……(2) R=内歯の中心を結ぶ半径 他方本発明に用いた歯形の内歯と外歯とのすべ
り速度V2は、式(3)で表わされる。
V2=L(ω1−ω2) ……(3) L=作用線の長さ この作用線Lの長さは、第3図に示すように、
アデンダムhを圧力角αのsinの値で割つた値で
ある。(L=h/sinα……(4))そして、このアデ
ンダムhは本発明に用いる歯が低歯とされるた
め、イモジユール以下の極めて低い値である。従
つて、その損失仕事量が小さくなるものであるか
ら、その歯形効率は上昇するものである。
また、上記した第1の他の技術的手段では、内
歯歯車の内歯は、外歯歯車の外歯に噛み合うもの
であるから、外歯の変曲点6H5(第6図。)と内歯
とが噛み合うものである。変曲点6H5は、前述し
たように小さな曲率半径であるから、伝達負荷に
より破損されやすくなるので、負荷伝達能力は、
この部分で制限を受ける。
また、ペリサイクロイド平行曲線は、円の包絡
曲線であるから、論理的な歯形に対する実際上の
歯形の曲線の誤差(歯形誤差。)精度の良い歯形
を得にくくなる。
本発明の歯形を形成する曲線は、インボリユー
トであり、インボリユートは、直線の包絡線であ
るから、変曲点がなく従つて、この変曲点の破損
による負荷伝達能力の制限を受けず、また、誤差
の少ない歯を容易に得ることができる。
本発明の技術的課題を達成するだめの第2の他
の手段として、内歯歯車と外歯歯車の歯形にイン
ボリユートを用いる減速機がある。(JSTM
Semi−Int.Synp Gearing1968、9第87頁〜第96
頁) この減速機は、偶数枚の内歯を有する1枚の内
歯歯車と、奇数枚の外歯を有する2枚の外歯歯車
と、前記内歯歯車と同心の回転中心を有し、この
中心から偏心する2つの偏心部を備え、この偏心
部の偏心方向を180°ずらせた1本の偏心シヤフト
と、このシヤフトを回転自在に保持する本体を有
するものである。前記外歯歯車は、偏心シヤフト
の偏心部に回転自在で、その外歯が、前記内歯歯
車の内歯に噛み合い、この噛み合い位相を同相と
するように設けると共に、複数本のキヤリアピン
を貫通させるものである。
この減速機は、動力源の回転が、偏心シヤフト
を介して2枚の外歯歯車に伝達され、2枚の外歯
歯車が内歯歯車と噛み合い回転することにより、
外歯歯車と内歯歯車との歯数の差に基づく差動回
転をその出力側(キヤリアピン又は、内歯歯車)
に取り出される。
しかし、この減速機は、内歯歯車と外歯歯車と
の歯形をインボリユートとするため、その噛合率
が低い値(0.358)となる。そして2枚の外歯歯
車と内歯歯車の噛み合い位相が同相であるから、
噛合率は、低い値のままである。
噛合率は、その値が増加すれば、同時に噛み合
う歯数が増加するので、より高負荷を伝達するこ
とができるものである。従つて、この第2の他の
技術的手段においても、圧力角を増加(転位する
手段も含む。)させることで、噛合率を増加させ
れば、高負荷の伝達が可能になると考えられる。
しかし、圧力角の増加は、負荷伝達時の噛み合い
回転中のラジアル方向への負荷、(減速機に用い
ているベアリングへの負荷)が増加すると共に、
作用線の長さが増加する。このため、高負荷の伝
達が可能となつても、ベアリングの寿命(減速機
の寿命)が短かくなり、かつ、歯形効率が低下す
る第1の問題点がある。
さらに、前記した2枚の外歯歯車と1枚の内歯
歯車の噛み合い位相が同相であることは、次の第
2の問題点の原因となる。
この減速機の負荷伝達時の負荷伝達能力の変動
が大きくなる。すなわち、負荷伝達能力は、内歯
歯車と、外歯歯車とが噛み合う歯数に応じて変動
する。負荷伝達のためには、少なくとも1枚の歯
の噛み合が必要である。従つて、1枚の歯の噛み
合を確保すれば、最大2枚以上の歯が噛み合うこ
とが相定される。内歯歯車に2枚の外歯歯車が同
相で噛み合い回転すると、2枚の歯が噛み合う時
と4枚の歯車が噛み合う時とが1ピツチごとにく
り返されるものである。このためこの減速機を、
正転中、急激に逆転に切り換えたり、あるいは、
一方向の回転と停止が頻繁にくり返される所に利
用される場合は、その負荷伝達能力は、噛み合歯
数が2枚の時の負荷伝達能力に制限される問題点
を有する。
本発明は、1枚の内歯歯車と2枚の外歯歯車の
各々の噛み合いを半ピツチずらせるものであり、
1枚の内歯歯車と2枚の外歯歯車の各々との噛合
率を約0.5以下の値にすることで、内歯歯車から
見た噛合率を増加させ、ラジアル荷重の減少及び
歯形効率の低下を防止するものである。
さらに、2枚の外歯歯車の噛み合いを半ピツチ
ずらせるものであるから、噛み合い回転時に噛み
合う歯数は、前述と同様に2枚の外歯歯車が1枚
の内歯歯車に噛み合う歯数が2枚と1枚であると
すれば、半ピツチごとに2枚と1枚の歯が噛み合
うことになり、常時3枚の歯が噛み合うこととな
る。従つて、この発明を用いた減速機では、その
負荷伝達能力が連続運転中と、始動時とを同一に
する。従つて、正転から逆転に急激に切り換えた
り、一方向の回転と停止とが煩繁にくり返される
所に使用しても連続運転中の負荷伝達能力同等の
負荷伝達能力が保たれる効果を有する。
以下、本発明を、内歯歯車が出力側とされる減
速機に適用した実施例を示す第4図a〜cについ
て説明する。
第4図aにおいて、1は内歯歯車、2a,2b
は外歯歯車であり、10は動力源(図示せず。)
が固定される本体である。
この本体10には、内歯歯車1がベアリングを
介して設けてあり、複数のキヤリアピン11a,
11b……が固定されると共に、外歯歯車2a,
2bがベアリングを介して取り付けられる、偏心
部12a,12bを有する偏心シヤフト13が、
回転自在に設けてある。
偏心シヤフト13は、動力源に接続されるもの
でその中心Oが内歯歯車1の中心と同一である。
その偏心部は、第4図b,cに示すように中心O
から反対の方向にeだけ偏心する中心O′,O″を
有する。
内歯歯車1は、第4図b,cに示すように、外
歯歯車2a,2bの外歯2a1,2a2……,2
b1,2b2……に噛み合う奇数枚の内歯1a1
〜1anを備えている。この内歯及び外歯は、イ
ンボリユート歯であり、噛み合い回転時の干渉を
さけるだけの低歯としてあり、その噛合率を0.5
としてある。
外歯歯車2aは、第4図bに示すように、偏心
シヤフト13の偏心部12aにベアリングを介し
て設けてあり、内歯歯車1の内歯1a1,1a2
……に噛み合う外歯2a1,2a2……を備える
と共に、キヤリアピン11a,11bが貫通する
穴14a,14b……を有する。この穴14a,
14b……は、外歯歯車2aが、偏心部12aで
回転させられるとき、キヤリアピン11a,11
bの外周に接するものである。また外歯歯車2b
は、第4図cに示すように偏心シヤフト13の偏
心部12bにベアリングを介して設けてあり、内
歯歯車1の内歯1a1,1a2……に噛み合う外
歯2a1,2a2……を備えると共に、キヤリア
ピン11a,11bが貫通する穴14a′,14
b′……を有する。この穴14a′,14b′……は、
外歯歯車2bが偏心部12bで回転させられると
きキヤリアピン11a,11b……の外周に接す
るものである。従つて、上記外歯歯車2a,2b
の穴14a,14b……14a′,14b′……の位
置は、偏心部12a,12bの偏心方向にずわせ
て設けてある。(第4図b,c)参照) 偏心シヤフト13の偏心部12a,12bは、
シヤフト13a偏心部12a,12bをキー15
で、その偏心の方向が対向する位置を連結してあ
り、この偏心部12aの偏心方向を、外歯歯車2
aの2枚の外歯2a1と2a2の中心を通る中心
線Laの方向とを一致させ、偏心部12bの偏心
方向を、外歯歯車2bの外歯2bの中心を通る中
心線Lbとを一致させるものである。
以上の構成を有する減速機は、偏心シヤフト1
3を動力源で回転させると、外歯歯車2a,2b
は、内歯歯車1に噛み合い回転させられる。この
噛み合い回転による内歯歯車と外歯歯車とを歯数
の差に基づく差動回転は、キヤリアピン11a,
11b……が本体10に固定されているものであ
るから、内歯歯車1に出力として取り出されるも
のである。
この噛み合い回転時において、内歯歯車1の内
歯と外歯歯車2a,2bの外歯とが噛み合う歯数
は、第5図に示すようになる。(第5図の破線は、
論理的に噛み合う歯数を示し、実線は、実際に噛
み合う歯数を示す。) 第4図b,cにおいて、2枚の外歯歯車2a,
2bの各々と内歯歯車1との噛合率を0.5として
あるので、第4図bと第4cとにおける論理的に
噛み合歯は、第5図のP1に示す位置である。
すなわち、第4図bにおける内歯歯車1と外歯
歯車2aとは、内歯1a24と外歯2a1(又
は、2a2、回転方向で相違する。)とが噛み合
つており、第4図cにおける内歯歯車1と外歯歯
車2bとは、外歯2b1と内歯1a1(又は1a
2)とが噛み合つている状態である。
この噛み合いの状態か内歯歯車2a,2bが矢
印S1の方向に0.5ピツチ回転させられる間は、
内歯歯車1と外歯歯車2bとの歯が1枚だけ噛み
合い、内歯歯車1と外歯歯車2aとは噛み合わな
くなる。また、矢印S2の方向に0.5ピツチだけ
回転させられる間は、内歯歯車1と外歯歯車2a
との歯が1枚だけ噛み合い、内歯歯車1と外歯歯
車2bとは噛み合わなくなる。従つて論理的に
は、内歯歯車1から見ると2枚の歯の噛み合いと
1枚の歯の噛み合いが交互に生じるものである。
しかし、実際には、前述したように、第4図
b、第4図cにおいて噛み合う歯数は、第5図P
1の位置に示すように、内歯歯車1に2枚の外歯
歯車の各々が2枚ずつ噛み合つているものであ
る。
すなわち、第4図bにおいて、内歯歯車1の内
歯1a23と外歯歯車2の外歯2an−1との歯
面間の距離(内歯1a25と外歯2a3との歯面
間の距離)及び第4図cにおいて、内歯歯車1の
内歯1a1と外歯歯車2bの外歯2bn−1との
歯面間の距離(内歯1a2と外歯2b2との歯面
間の距離。)は、各々4ミクロン程度となる。従
つて、第5図実線に示すP1の位置では、内歯歯
車1から見た噛み合い歯数は4枚であり、外歯歯
車2a,2bが矢印S1の方向に回転させられる
と内歯歯車1と外歯歯車2aとが噛み合う歯数は
1枚となり内歯歯車1と外歯歯車2bとが噛み合
う歯数は2枚となる。(矢印S2方向に回転され
ると内歯歯車1と外歯歯車2a,2bと噛み合う
歯数は、2枚と1枚である。)このように、この
歯車における噛み合い回転中の内歯歯車1から見
た噛み合い歯数は、4枚と3枚とが交互に生じる
ものである。従つて、この減速機では、内歯歯車
と2枚の外歯歯車の各々の噛み合率を小さくして
高負荷の伝達を可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
第1図a〜第1図dは、従来技術の要部の部分
図。第2図は第1の他の技術手段(ペリサイクロ
イド平行曲線の歯の図面)。第3図は、作用線の
説明図、第4図aは、本発明の一実施例の縦断面
図。第4図bは、第4図aのA−A断面図、第4
Cは第4図aのB−B断面図、第5図は、本発明
の一実施例の内歯歯車と外歯歯車との噛み合い歯
数の関係図である。第6図は、ペイサイクロイド
平行曲線で形成した歯形の拡大図。 1……内歯歯車、1a1,1a2……1an…
…内歯、2a,2b……外歯歯車、2a1,2a
2……2an−1,2b1,2b2……2bn−1
……外歯、11a,11b……11n……キヤリ
アピン、10……本体、15……偏心シヤフト。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 動力源に接続する偏心シヤフトを回転自在に
    設けた本体に、1つの内歯歯車を設け、この内歯
    歯車の歯数より少ない歯数の2枚の外歯歯車を前
    記内歯歯車に噛み合う様に配置し、この外歯歯車
    が、前記偏心シヤフトに、回転自在に連結される
    と共に、複数のキヤリアピンが貫通しており、こ
    のキヤリアピンまたは前記内歯歯車を出力側と
    し、前記内歯歯車と外歯歯車との歯をインボリユ
    ート曲線で形成した減速機において 前記内歯歯車と前記2枚の外歯歯車の各々との
    噛合率を0.5以下にすると共に前記内歯歯車と2
    枚の外歯歯車の各々との歯数差を1枚として前記
    内歯歯車と2枚の外歯歯車の各々の歯をその歯が
    噛み合い回転時に干渉が生じない低歯とし、この
    内歯歯車に噛み合う2枚の外歯歯車の歯形を半ビ
    ツチずらせた構成とし前記2枚の外歯歯車と内歯
    歯車との噛み合いが半ピツチづつ連続して噛み合
    うようにして負荷伝達時の噛み合い回転時の噛合
    率が1又はほぼ1に近づける様にし、前記内歯歯
    車の歯数を奇数とすると共にこの内歯歯車と前記
    2枚の外歯歯車の各々との噛み合い位相を180°相
    違させたことを特徴とする減速機。
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