JP2686337B2 - 内接噛合遊星歯車構造 - Google Patents

内接噛合遊星歯車構造

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JP2686337B2
JP2686337B2 JP2059376A JP5937690A JP2686337B2 JP 2686337 B2 JP2686337 B2 JP 2686337B2 JP 2059376 A JP2059376 A JP 2059376A JP 5937690 A JP5937690 A JP 5937690A JP 2686337 B2 JP2686337 B2 JP 2686337B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、減速機、あるいは増速機、特に、相手機械
への据付が相手機械軸に差込むだけでよい、いわゆるホ
ローシャフトタイプの減速機あるいは増速機に適用する
のに好適な内接噛合遊星歯車構造に関する。
【従来の技術】
従来、高速軸と、該高速軸の回転によって回転する偏
心体と、該偏心体に取付けられ偏心回転が可能な外歯歯
車と、ケーシングに固定されると共に前記外歯歯車が内
接噛合する内歯歯車と、前記外歯歯車に該外歯歯車の自
転成分のみを取出して伝達する手段を介して連結された
低速軸と、を備えた内接噛合遊星歯車構造が広く知られ
ている。 この構造の従来例を第3図及び第4図に示す。この従
来例は、前記高速軸を入力軸とすると共に低速軸を出力
軸とすることによって上記構造を「減速機」に適用した
ものである。 入力軸1には所定位相差(この例では180゜)をもっ
て偏心体31、32が嵌合されている。それぞれの偏心体
31、32にはころ4を介して外歯歯車51、52が取付けられ
ている。この外歯歯車51、52には内ローラ孔6が複数個
設けられ、内ピン7及び内ローラ8が嵌入されている。 前記外歯歯車51、52の外周にはトロコイド歯形や円弧
歯形等の外歯9が設けられている。この外歯9はケーシ
ング12に固定された内歯歯車10と内接噛合している。内
歯歯車10の内歯は具体的には外ピン11が外ピン穴13に遊
嵌され、回転し易く保持された構造とされている。 前記外歯歯車51、52を貫通する内ピン7は、出力軸2
のフランジ部12に固着又は嵌入されている。 入力軸1が1回転すると偏心体31、32が1回転する。
この偏心体31、32の1回転により、外歯歯車51、52も入
力軸1の周りで揺動回転を行おうとするが、内歯歯車10
によってその自転が拘束されるため、外歯歯車51、52
この内歯歯車10に内接しながらほとんど揺動のみを行う
ことになる。 今、例えば外歯歯車51、52の歯数をN、内歯歯車10の
歯数をN+1とした場合、その歯数差は1である。その
ため、入力軸1の1回転毎に外歯歯車51、52はケーシン
グ12に固定された内歯歯車10に対して1歯分だけずれる
(自転する)ことになる。これは入力軸の1回転が外歯
歯車の−1/Nの回転に減速されたことを意味する。 この外歯歯車51、52の回転は内ローラ孔6及び内ピン
7の隙間によってその揺動成分が吸収され、自転成分の
みが該内ピン7を介して出力軸2へと伝達される。 この結果、結局減速比−1/Nの減速が達成される。 ところで、このような減速機(あるいは増速機)にお
いて、出力軸を中空とすると共に、その中空孔を減速機
の全長にわたり貫通させた構造は、一般にホローシャフ
ト形と呼ばれている。このホローシャフト形は、相手機
械との連結に軸継手を必要とせず、相手機械軸を減速機
の中空孔に嵌入するだけでよい上に、相手機械軸が軸支
されている場合には減速機側に据付基礎を必要としない
ため、非常に便利な構造の1つとされている。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなホローシャフト形の構造を
上述したような公知の内接噛合遊星歯車構造の減速機に
適用しようとするのは、入力軸と出力軸が同心であるた
め現実には非常に困難であるという問題があった。 特に、入力軸と電動モータの軸を一体としたギヤード
モータタイプにおいては、出力軸の中空孔をモータ軸を
も含めて減速機の全長にわたり貫通させることはその中
空孔に嵌入できる軸径で伝達できるトルクを無視したと
しても非常に難しいというのが実状であった。 第3図のように入力軸が減速機に備えられている両軸
タイプのものでは、減速機の全長にわたり中空孔を貫通
させること自体は比較的容易であるが、この場合におい
ても減速機の外径を大きくすることなく出力トルクを伝
達できる径の中空孔を貫通させることは困難であった。
その理由は、このような内接噛合遊星歯車構造において
は、外歯歯車の揺動成分を吸収した上で自転成分のみを
伝達する手段が必須となるが、第3図及び第4図に見る
ように、この手段を実現するための内ローラ孔6、内ピ
ン7、及び内ローラ8が外歯歯車5の中で大きなスペー
スを占めると共に、内ローラ孔6の周囲には(増幅され
た)大きなトルクを伝達するための相応の肉厚を確保す
る必要があるためである。 外歯歯車の揺動成分を吸収したうえで自転成分のみを
伝達する手段としては、このような内ローラ孔及び内ピ
ンの組合せによるタイプの他にオルダム機構を採用した
ものもあるが、このオルダム機構を採用した場合であっ
てもオルダムの摺動溝、あるいは摺動爪を外歯歯車の半
径方向に形成する必要があるため、外歯歯車は相応の外
径を確保せざるを得ず、従って減速機の外径を大きくす
ることなく大きな出力トルクを伝達できる径の中空孔を
貫通させることは困難であった。 そのため、公知の内接噛合遊星歯車構造の減速機によ
りホローシャフト形を構成する場合は、第5図に示され
るように、出力軸2にピニオンギヤ14を更に取付け、こ
のピニオンギヤ14と噛合する歯車15の軸15Aを中空構造
とする方法が一般的であった。この場合には、軽量且つ
コンパクトという内接噛合遊星歯車構造の減速機特有の
利点が損なわれるという問題があった。 本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされても
のであって、軽量且つコンパクトという内接噛合遊星歯
車構造の減速機(あるいは増速機)に特有の利点を更に
吟味し、一層の小形化を図ると共にこれをホローシャフ
ト形に適用可能とし、相手機械との連結を極めて容易に
行うことのできる内接噛合遊星歯車構造を提供すること
を目的とする。
【課題を解決するための手段】
本第1発明は、この目的を達成するために、高速軸
と、該高速軸の回転によって回転する偏心体と、該偏心
体に取付けられ偏心回転が可能な外歯歯車と、ケーシン
グに固定されると共に前記外歯歯車が内接噛合する内歯
歯車と、前記外歯歯車に該外歯歯車の自転成分のみを取
出して伝達する手段を介して連結された低速軸と、を備
えた内接噛合遊星歯車構造において、前記外歯歯車が略
円筒形状とされ、該円筒形状の外周に前記内歯歯車と噛
合する外歯が形成されると共に、該円筒形状の内周に内
スプラインが形成され、この内スプラインと遊嵌噛合し
て前記外歯歯車の自転成分のみを取出可能な外スプライ
ンが前記低速軸に一体的に形成され、且つ、該低速軸が
相手機械軸と連結するために中空構造とされると共に、
2個の軸受によってケーシングに保持され、前記内歯歯
車、外歯歯車及び偏心体がこの2個の軸受の間に配置さ
れていることを特徴としたものである。 本第2発明は、高速軸と、該高速軸の回転によって回
転する偏心体と、該偏心体に取付けられ偏心回転が可能
な外歯歯車と、ケーシングに固定されると共に前記外歯
歯車が内接噛合する内歯歯車と、前記外歯歯車に該外歯
歯車の自転成分のみを取出して伝達する手段を介して連
結された低速軸と、を備えた内接噛合遊星歯車構造にお
いて、前記外歯歯車が略円筒形状とされ、該円筒形状の
外周に前記内歯歯車と噛合する外歯が形成されると共
に、該円筒形状の内周に内スプラインが形成され、この
内スプラインと遊嵌噛合して前記外歯歯車の自転成分の
みを取出可能な外スプラインが前記低速軸に一体的に形
成され、且つ、前記高速軸が前記低速軸と平行に配置さ
れると共に、前記偏心体が前記低速軸の外周に該低速軸
に対して回転可能に配置され、該偏心体と前記高速軸と
が歯車結合されたことを特徴としたものである。 本第3発明は、高速軸と、該高速軸の回転によって回
転する偏心体と、該偏心体に取付けられ偏心回転が可能
な外歯歯車と、ケーシングに固定されると共に前記外歯
歯車が内接噛合する内歯歯車と、前記外歯歯車に該外歯
歯車の自転成分のみを取出して伝達する手段を介して連
結された低速軸と、を備えた内接噛合遊星歯車構造にお
いて、前記外歯歯車が略円筒形状とされ、該円筒形状の
外周に前記内歯歯車と噛合する外歯が形成されると共
に、該円筒形状の内周に内スプラインが形成され、この
内スプラインと遊嵌噛合して前記外歯歯車の自転成分の
みを取出可能な外スプラインが前記低速軸に一体的に形
成され、且つ、前記外歯歯車側の内スプライン及び低速
軸側の外スプラインの構造が、両スプラインの歯数が同
数であり、外スプラインの歯先円直径が内スプラインの
歯底円直径よりも偏心体の偏心量の2倍だけ小径である
と共に、外スプラインのピッチ円上の円弧歯厚が内スプ
ラインのピッチ円上の歯のあきよりも偏心量の2倍だけ
小さい大きさとされたことを特徴としたものである。
【作用】
本発明(第1〜第3発明)においては、外歯歯車がほ
ぼ円筒形状とされ、該円筒形状の外周に設けられた外歯
が内歯歯車に対して内接噛合するようになっている。
又、この外歯歯車と低速軸との動力の伝達は、前記円筒
形状の内周に形成された内スプラインと低速軸側に形成
された外スプラインの遊嵌噛合によって行われる。 このため、従来の内接噛合遊星歯車構造と全く同様の
機能を果たしながら、該歯車構造全体の外径を小さくす
ることができ、たとえ低速軸が中空構造(ホローシャフ
ト形)とされた場合であっても全体外径を従来と同様あ
るいはそれ以下に抑えることができる。 又、外歯歯車と低速軸との動力の伝達は、同時接触歯
数の非常に多い内スプライン及び外スプラインの遊嵌構
造によって行われるため、強度的に非常に良好である。 なお、本発明は、ホローシャフト形ではない通常タイ
プの内接噛合遊星歯車構造にも有効であり、外径の縮小
という効果をそのまま得ることができる。 本第1発明においては、上記した本発明の基本的な作
用を活かしつつ低速軸が相手機械軸と連結するために中
空構造とされると共に、2個の軸受によってケーシング
に保持され、内歯歯車、外歯歯車及び偏心体がこの2個
の軸受の間に配置されるようにしたため、外径が大きく
なるのを抑制しながらホローシャフト形の構造を実現で
き、しかも内接噛合遊星歯車構造部分が両持ち状態で精
度良く組付けられ、経時的ながたつきや片減り等が生じ
難くなっている。 本第2発明においては、同じく上記した本発明の基本
的作用を活かしつつ、高速軸が低速軸と平行に配置され
ると共に偏心体が低速軸の外周に該低速軸に対して回転
可能に配置され、この偏心体と高速軸とを歯車結合する
ようにしているため、入出力軸が2軸となることから相
手機械軸への取付けが一層容易になる。又、偏心体と高
速軸との歯車結合部分においてその歯数を適当に選択す
ることにより、この部分においても減速、あるいは増速
することができ、装置全体としての減速比、あるいは増
速比の選択幅を容易に拡大することができるという利点
も得られる。 本第3発明においては、同じく上記した本発明の基本
的作用を活かしつつ、外歯歯車側の内スプライン及び低
速軸側の外スプラインの構造が、両スプラインの歯数が
同数であり、且つ外スプラインの歯先円直径が内スプラ
インの歯底円直径よりも、偏心体の偏心量の2倍だけ小
径であると共に、外スプラインのピッチ円上の円弧歯厚
が内スプラインのピッチ円上の歯のあきよりも偏心量の
2倍だけ小さい大きさとされているため、外歯歯車と低
速軸との動力伝達が極めて円滑に行われるものである。 なお、この内スプライン及び外スプラインの具体的な
歯の形状は本発明では限定されないが、一般のインドリ
ュート歯形で良好な結果が得られることが確認されてい
る。 なお、本発明では高速軸を入力軸、低速軸を出力軸と
することによって減速機として適用でき、低速軸を入力
軸とし高速軸を出力軸とすることによって増速機として
適用可能である。
【実施例】
以下図面に基づいて本発明の実施例を詳細に説明す
る。 第1図は本発明の実施例に係る中空軸遊星歯車減速機
の断面図、第2図は各歯車の歯形形状と噛合状態を示す
第1図II−II線に沿う断面図である。 この減速機は、入力軸(高速軸)101と、該入力軸101
の回転によって回転する偏心体103と、該偏心体103に取
付けられ偏心回転可能な外歯歯車105と、ケーシング119
に固定されると共に前記外歯歯車105が内接噛合する内
歯歯車110と、外歯歯車105に該外歯歯車105の自転成分
のみを取出して伝達するスプライン手段106及び107を介
して連結された出力軸(低速軸)102とを備える。 内歯歯車110は、外ピン穴113により内歯に相当する外
ピン111を保持している。 外歯歯車105は、その中心O2が偏心体103により内歯歯
車の中心O1とeだけ偏心とした状態で偏心体軸受104に
より回転可能に保持され、且つ前記内歯歯車110と噛合
している。外歯歯車105の歯数は内歯歯車110の外ピン数
(歯数)より1だけ少ない。 偏心体103は、ほぼ円筒形状であり、ころ軸受120によ
り出力軸102に回転可能に保持されている。この偏心体1
03の一端は偏心はしておらず、ギヤ118がキー118Aによ
り固定されている。ギヤ118は入力軸101に密嵌されたピ
ニオン117と噛合しており、これと共同で前段減速機を
構成している。 外歯歯車105はほぼ円筒形状とされ、その内周にスプ
ライン穴(内スプライン)106が加工してある。このス
プライン穴106の形状は一般のインドリュート歯形とさ
れ、この実施例では特にJIS D2001(自動車用インドリ
ュートスプライン)が採用されている。 出力軸102は、中空孔116が貫通しており、一体に設け
られたフランジ部112の外周にはスプライン軸(外スプ
ライン)107が加工されている。このスプライン軸107は
外歯歯車105のスプライン穴106と遊嵌噛合している。 スプライン軸107の歯数はスプライン穴106の歯数と同
数である。又このスプラインっ軸107の歯形は、その歯
先円直径がスプライン穴106の歯底円直径よりも偏心体1
03の偏心量eの2倍2eだけ小径であり、且つそのピッチ
円上の円弧歯厚がスプライン穴106のピッチ円上の歯の
あきよりも偏心量eの2倍2eだけ小さい大きさとされて
いる。なお、現実的には製造のばらつきがあってもよい
ように若干の余裕がつけられている。 これにより、外歯歯車105のスプライン穴106と出力軸
102のスプライン軸107とで等速度歯車機構が構成され
る。 出力軸102は、2つの軸受114、115により両端を支持
されており、内歯歯車110、外歯歯車105、及び偏心体10
3、更に出力軸フランジ部112は全てこの軸受114、115の
間に配置されている。 トルクアーム121は、減速機を基礎に据付けない場合
に必要に応じて取付けられるものであり、出力トルクの
半力を受ける。 次にこの実施例の作用を説明する。 入力軸101の回転はピニオン117及びギヤ118により減
速され、偏心体103の入力回転となる。 偏心体103の回転は偏心体軸受104を介して外歯歯車10
5に伝達される。外歯歯車105はケーシング119に固定さ
れた内歯歯車110によってその自転が拘束されているた
め、該外歯歯車105は内歯歯車110に内接しながらほとん
ど揺動のみを行うことになる。但し、この内接・揺動の
際に、外歯歯車105の歯数と内歯歯車の外ピン111の本数
(歯数)の差が1であるため、偏心体の1回転により内
歯歯車110と外歯歯車105は1歯分だけ噛合変位する(ず
れる)。このために偏心体の1回転は外歯歯車105の歯
数分の1(第2図の実施例の場合は1/43)に減速され
る。この減速された外歯歯車の回転は、スプライン穴10
6及びスプライン軸107の遊嵌噛合によって該外歯歯車の
自転成分のみが取出され(揺動成分が吸収され)出力軸
102へと伝達される。 従って、入力軸101の回転はピニオン117及びギヤ118
で減速された回転が更に1/43に減速されて出力軸102に
至ることになる。 この実施例に係る内接噛合遊星歯車構造は、外歯歯車
が公知例のような内ローラ孔、あるいはオルダム機構部
等を有した円盤状ではなく円筒形状とされているため、
半径方向の大きさの増大を抑制しながら従来の同等以上
の伝達トルクを受持つことができるようになっている。 更に、外歯歯車105の形状が円筒形状であることか
ら、偏心体軸受104、偏心体103、及び偏心体を支持する
ころ軸受120の3つの部品をほぼ同一平面内で収容する
ことができるようになっている。 そのため、出力軸102が該出力トルクの伝達に十分な
太さの軸を収容する大きな中空孔116を有していたとし
ても、全体としての外径を極めて小さくできると共に軽
量化が実現されている。 又、出力軸102が2個の軸受114、115によってケーシ
ングに保持され、内歯歯車110、外歯歯車105、及び偏心
体103等がこの2個の軸受の間に配置されているため、
出力軸102が大きな中空孔を有していたとしても、各部
品が精度良くケーシングに組付けられ、経時的ながたつ
きや片減り等の問題が発生し難くなっている。 又、この実施例によれば、前段減速機として平行軸の
歯車減速機構が用いられているため、入力軸101と出力
軸102に十分な心間距離が得られ、出力軸を入力軸側の
端まで延長することが可能となっている。そのため、こ
れを貫通中空軸として相手機械軸との連結作業を入力軸
側から行うことができるため極めて作業性の良いホロー
シャフト構造を構成することができている。 この平行軸の前段減速機は、これ自体では大きな減速
比を取ることはできないが、2段目に大減速比が得られ
る内接噛合型遊星歯車減速機が組合されているため、減
速機全体としては極めて大きな減速比を得ることがで
き、しかも、前段減速機のピニオン117とギヤ118の歯数
を変えることにより全体の減速比を幅広く容易に選択で
きる。 更に、外歯歯車105側のスプライン穴106及び出力軸10
2側のスプライン軸107の構造が、両スプラインの歯数が
同数であり、且つスプライン軸107の歯先円直径がスプ
ライン孔106の歯底円直径よりも偏心量eの2倍eだけ
小径であると共に、スプライン軸107のピッチ円上の円
弧歯厚がスプライン孔106のピッチ円上の歯のあきより
も偏心量eの2倍2eだけ小さい大きさとされているた
め、「がた」のない円滑な動力伝達ができると共に、外
歯歯車105と出力軸102との動力伝達が極めて多数の
「歯」によって実行されるため、摩耗に対する耐久性の
面で有利になっている。
【発明の効果】
以上説明した通り、本第1〜第3発明によれば、いず
れも内接噛合遊星歯車構造の「コンパクトで大減速比
(大増速比)が得られる」という利点を減殺することな
くこれを相手機械軸に差込むだけで済むという、いわゆ
るホローシャフトタイプとすることができ、しかも、ト
ルクの伝達に無理がなく経時的耐久性に優れた構造を得
ることができるという有益な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る実施例が適用された中空軸遊星歯
車減速機の縦断面を示す断面図、 第2図は上記減速機の各歯車の歯形形状と噛合状態を示
す第1図II−II線に沿う断面図、 第3図は従来の内接噛合遊星歯車構造の減速機の例を示
す断面図、 第4図は第3図IV−IVに沿う断面図、 第5図は内接噛合遊星歯車構造の減速機をホローシャフ
トタイプとするときに従来よく用いられる構造を示す一
部破断の正面図である。 101……入力軸(高速軸)、 102……出力軸(低速軸)、 103……偏心体、105……外歯歯車、 110……内歯歯車、106……スプライン穴、 107……スプライン軸、 114、115……軸受、 117……ピニオン、 118……ギヤ、 119……ケーシング。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高速軸と、該高速軸の回転によって回転す
    る偏心体と、該偏心体に取付けられ偏心回転が可能な外
    歯歯車と、ケーシングに固定されると共に前記外歯歯車
    が内接噛合する内歯歯車と、前記外歯歯車に該外歯歯車
    の自転成分のみを取出して伝達する手段を介して連結さ
    れた低速軸と、を備えた内接噛合遊星歯車構造におい
    て、 前記外歯歯車が略円筒形状とされ、該円筒形状の外周に
    前記内歯歯車と噛合する外歯が形成されると共に、該円
    筒形状の内周に内スプラインが形成され、 この内スプラインと遊嵌噛合して前記外歯歯車の自転成
    分のみを取出可能な外スプラインが前記低速軸に一体的
    に形成され、且つ、 該低速軸が相手機械軸と連結するために中空構造とされ
    ると共に、2個の軸受によってケーシングに保持され、 前記内歯歯車、外歯歯車及び偏心体がこの2個の軸受の
    間に配置されていることを特徴とする内接噛合遊星歯車
    構造。
  2. 【請求項2】高速軸と、該高速軸の回転によって回転す
    る偏心体と、該偏心体に取付けられ偏心回転が可能な外
    歯歯車と、ケーシングに固定されると共に前記外歯歯車
    が内接噛合する内歯歯車と、前記外歯歯車に該外歯歯車
    の自転成分のみを取出して伝達する手段を介して連結さ
    れた低速軸と、を備えた内接噛合遊星歯車構造におい
    て、 前記外歯歯車が略円筒形状とされ、該円筒形状の外周に
    前記内歯歯車と噛合する外歯が形成されると共に、該円
    筒形状の内周に内スプラインが形成され、 この内スプラインと遊嵌噛合して前記外歯歯車の自転成
    分のみを取出可能な外スプラインが前記低速軸に一体的
    に形成され、且つ、 前記高速軸が前記低速軸と平行に配置されると共に、 前記偏心体が前記低速軸の外周に該低速軸に対して回転
    可能に配置され、 該偏心体と前記高速軸とが歯車結合されたことを特徴と
    する内接噛合遊星歯車構造。
  3. 【請求項3】高速軸と、該高速軸の回転によって回転す
    る偏心体と、該偏心体に取付けられ偏心回転が可能な外
    歯歯車と、ケーシングに固定されると共に前記外歯歯車
    が内接噛合する内歯歯車と、前記外歯歯車に該外歯歯車
    の自転成分のみを取出して伝達する手段を介して連結さ
    れた低速軸と、を備えた内接噛合遊星歯車構造におい
    て、 前記外歯歯車が略円筒形状とされ、該円筒形状の外周に
    前記内歯歯車と噛合する外歯が形成されると共に、該円
    筒形状の内周に内スプラインが形成され、 この内スプラインと遊嵌噛合して前記外歯歯車の自転成
    分のみを取出可能な外スプラインが前記低速軸に一体的
    に形成され、且つ、 前記外歯歯車側の内スプライン及び低速軸側の外スプラ
    インの構造が、両スプラインの歯数が同数であり、外ス
    プラインの歯先円直径が内スプラインの歯底円直径より
    も偏心体の偏心量の2倍だけ小径であると共に、外スプ
    ラインのピッチ円上の円弧歯厚が内スプラインのピッチ
    円上の歯のあきよりも偏心量の2倍だけ小さい大きさと
    されたことを特徴とする内接噛合遊星歯車構造。
JP2059376A 1990-03-09 1990-03-09 内接噛合遊星歯車構造 Expired - Fee Related JP2686337B2 (ja)

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