JPH04284107A - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置

Info

Publication number
JPH04284107A
JPH04284107A JP4796991A JP4796991A JPH04284107A JP H04284107 A JPH04284107 A JP H04284107A JP 4796991 A JP4796991 A JP 4796991A JP 4796991 A JP4796991 A JP 4796991A JP H04284107 A JPH04284107 A JP H04284107A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressing
oil
driving member
pressing force
camshaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4796991A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2966948B2 (ja
Inventor
Kunihiko Fujiwara
邦彦 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP4796991A priority Critical patent/JP2966948B2/ja
Publication of JPH04284107A publication Critical patent/JPH04284107A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2966948B2 publication Critical patent/JP2966948B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非押圧駆動部材に対し
て押圧および押圧解除が可能な押圧駆動部材を有する車
両の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、各種の作動調整、切換などのため
、押圧駆動部材と非押圧駆動部材とを具備し、運転状態
等に応じ、非押圧駆動部材に対して押圧駆動部材の押圧
、押圧解除を行なわせることにより、非押圧駆動部材の
作動状態を変化させるようにしたものがある。例えば特
開昭63−162910号公報には、非押圧駆動部材と
してのアドバンシングリングと、これに対して押圧およ
び押圧解除が可能な押圧駆動部材としてのリターダを具
備するバルブタイミング調整装置が示されている。この
装置は、カムシャフトに取り付けられたハブ部材と、ク
ランクシャフトに連動する回転入力部材とに対し、軸方
向に一定範囲内で移動可能なアドバンシング部材を接続
し、このアドバンシング部材の軸方向移動に伴って上記
ハブ部材と回転入力部材とが相対回転するように構成す
るとともに、このアドバンシング部材に相対回転可能に
結合されたアドバンシングリングとハブ部材とにねじ状
部分を設けて互いに螺合させ、このアドバンシングリン
グに対向させて、電磁コイル等からなる不回転のリター
ダを配置した構造となっている。そして、上記リターダ
が通電等によりアドバンシングリングに押付けられたと
きは、摩擦力によるブレーキ力がアドバンシングリング
に作用することにより、アドバンシングリングが所定回
転角だけ相対変位し、この回転変位に伴ってアドバンシ
ング部材が軸方向に移動し、それに応じて回転入力部材
に対するカムシャフトの回転位相が変化するようになっ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種の装置では、押
圧駆動部材(リターダ)が非押圧駆動部材(アドバンシ
ングリング)に押付けられているとき、ブレーキ力が作
用しつつ両者が互いにすべる状態となり、この状態で摩
耗や焼き付きが生じることを防止する必要があるため、
両部材の対面部分の間に潤滑用のオイルを供給すること
は、従来から行なわれている。
【0004】ところで、従来の装置では、上記押圧駆動
部材の押圧力の設定にあたってオイルの粘度が考慮され
ていなかったため、必ずしも上記非押圧駆動部材に対し
て適正なブレーキ力が作用しない場合があった。すなわ
ち、上記非押圧駆動部材に対するブレーキ力は押圧駆動
部材の押圧力と上記両部材の接触面の摩擦係数とで決ま
るが、上記摩擦係数には上記両部材間に介在するオイル
の粘度が関係し、オイルの粘度が低くなるにつれて摩擦
係数が小さくなる。そして、上記両部材間のオイルの粘
度は種々の要因で変化し、例えば、押圧駆動部材の押圧
状態が持続しているときは、時間の経過に伴い、両部材
間のオイル温度が次第に上昇するのでオイルの粘度が次
第に低くなる。このため、上記押圧力が一定であると、
例えば押圧作動初期でオイルの粘度が比較的高いときに
適度のブレーキ力が非押圧駆動部材に作用する場合は、
上記の時間経過に伴ってオイルの粘度が低くなったとき
にブレーキ力が不足して非押圧駆動部材を適正な状態に
維持できなくなる。また、オイルの粘度が低くなったと
きに適度のブレーキ力が得られるように予め上記押圧力
が大きな値に設定されている場合は、オイルの粘度が高
いときに上記ブレーキ力が必要以上に大きくなり、余分
な電力消費により燃費が悪化するとともに耐摩耗等の面
で不利になるという問題があった。
【0005】本発明は、上記問題を解決するもので、押
圧駆動部材と非押圧駆動部材との間に供給されるオイル
の粘度が押圧時間の経過等によって変化した場合でも、
両部材の間の摩擦力を適度に調整し、機能性等を良好に
保つことができる車両の制御装置を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、非押圧駆動部材に対して押圧および押圧
解除が可能な押圧駆動部材と、この押圧駆動部材の押圧
力を制御信号に応じて調節する押圧力調節手段と、上記
押圧駆動部材と非押圧駆動部材との間にオイルを供給す
る手段と、オイルの粘度に関連するパラメータに応じて
上記押圧力調節手段に対する制御量を変更する押圧力制
御手段とを備えたものである。
【0007】上記押圧力制御手段は、オイルの粘度に関
連するパラメータとして押圧駆動部材の押圧開始からの
経過時間を調べ、この経過時間に応じて押圧力調節手段
に対する制御量を変更するものであることが好ましい。
【0008】バルブタイミングを調整する装置に本発明
を適用する場合、非押圧駆動部材は、カムシャフトとこ
れに対する回転入力部材との間のバルブタイミング可変
機構に組み込まれて、押圧駆動部材により押圧されたと
きに変位して回転入力部材に対するカムシャフトの位相
を変化させるものであり、上記押圧駆動部材は電磁力に
より駆動されるものであり、押圧力調節手段は上記押圧
駆動部材に対する通電電流を調節するものであり、押圧
力制御手段は押圧駆動部材の押圧開始からの経過時間の
増大につれて上記通電電流を増加させるものであること
が好ましい。
【0009】押圧力制御手段は、押圧駆動部材の押圧開
始からの経過時間に加えてオイル供給部分のオイルの温
度を計測し、このオイルの温度によっても押圧力調節手
段に対する制御量を変更するものであることが、より好
ましい。
【0010】バルブタイミングを調整する装置に本発明
を適用する場合の別の例として、押圧駆動部材は油圧に
より駆動され、押圧力調節手段は上記押圧駆動部材に対
する油圧を調節し、押圧力制御手段は押圧駆動部材の押
圧開始からの経過時間の増大につれて上記油圧を増加さ
せるようにしてもよい。
【0011】
【作用】上記構成によれば、非押圧駆動部材に対して押
圧駆動部材が押圧状態となっているときに、時間経過等
に伴うオイルの粘度の変化により上記両部材間の摩擦係
数が変化しても、それに応じて押圧力が制御されること
により、摩擦力が適正に保たれる。
【0012】上記非押圧駆動部材がバルブタイミング可
変機構に組み込まれて、押圧駆動部材により押圧された
ときに変位して回転入力部材に対するカムシャフトの位
相を変化させるものであれば、上記のように摩擦力が調
整されることにより、適正なバルブタイミング調整作用
が確保される。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。 図1は本発明の一実施例としてバルブタイミングを制御
する装置に適用した場合を示している。この図において
、1はカムシャフトであって、シリンダヘッド2上に回
転自在に支承されている。このカムシャフト1は各気筒
に対応する複数箇所にカム1aを有して、回転により各
気筒の吸気弁(あるいは排気弁)3を開閉駆動する。 カムシャフト1の端部の外方には、クランクシャフト(
図示せず)から伝達される回転を入力する回転入力部材
4が配置されている。この回転入力部材4は、その外周
側にスプロケット4aもしくはプーリを有し、チェーン
もしくはタイミングベルトを介してクランクシャフトに
連動している。
【0014】上記カムシャフト1と回転入力部材4との
間には、バルブタイミング可変機構5が設けられている
。このバルブタイミング可変機構5は、回転入力部材4
に対するカムシャフト1の回転位相を変化させることに
よりバルブタイミング(吸気弁の開閉タイミング)を変
化させるもので、ハブ6、アドバンシング部材7、アド
バンシングリング8、制動用部材10等で構成されてい
る。上記ハブ6は、カムシャフト1のジャーナル部と略
同径のハブ本体部分6aとこの部分から径方向外方に延
びる部分を経てその外周側に連なるフランジ部分6bを
有し、ボルト11によりカムシャフト1に固着され、カ
ムシャフト1と一体的に回転するようになっている。 上記回転入力部材4はこのハブ6に対し、相対回転可能
なようにベアリング12を介して取り付けられている。
【0015】上記アドバンシングリング8はハブ本体部
分6aの外周に位置しており、ハブ本体部分6aの周面
とアドバンシングリング8の内周面とには互いに螺合す
るねじ状部分13,14が設けられている。上記アドバ
ンシング部材7は、アドバンシングリング8の外周側に
位置した状態で、アドバンシングリング8に対して相対
回転は可能で軸方向の相対移動は不能となるように、ベ
アリングを介して取り付けられている。さらにこのアド
バンシング部材7は、その外周の数箇所に、ハブ6のフ
ランジ部分6bに設けられた突部15と係合する溝16
が形成されるとともに、外周の他の数箇所に、回転入力
部材4に設けられた突部17と係合する溝18が設けら
れている。そして、上記突部15と溝16は軸方向に形
成され、突部17と溝18は斜め方向に形成されること
により、アドバンシング部材7が軸方向に移動したとき
に、これとハブ6とは相対回転せずに、これらと回転入
力部材4とが相対回転するようになっている。
【0016】また、上記制動部材10は、コイル10a
とこれを保持するホルダ10bとを備えた電磁コイルか
らなり、その端部がアドバンシングリング8の端面に対
向した状態で、シリンダヘッド2に対し、回転しないが
軸方向の移動は可能なように取り付けられている。この
制動部材10のコイル10aに接続されたリード線19
が外部に導出されている。当実施例では上記アドバンシ
ングリング8が非押圧駆動部材、制動部材10が押圧駆
動部材に相当し、制動部材10のコイル10aが励磁さ
れると制動部材10がアドバンシングリング8に対して
押圧状態となり、消磁されると押圧解除状態となる。
【0017】そして、上記制動部材10が押圧解除状態
にあるときは、上記回転入力部材4、ハブ6、アドバン
シング部材7およびアドバンシングリング8が一定の位
置関係で回転するが、制動部材10のコイル10aが励
磁されて制動部材10がアドバンシングリング8に押し
つけられると、アドバンシングリング8にブレーキ力が
作用することにより、アドバンシングリング8がハブ6
に対して相対回転し、所定回転角だけずれた位置にまで
変位する。これに伴ってアドバンシングリング8および
アドバンシング部材7が軸方向に一定量だけ移動し、そ
れに伴い回転入力部材4に対するカムシャフト1の位相
が変化するように構成されている。なお、上記ハブ6に
対するアドバンシングリング8の相対回転の範囲は図外
のストッパーで規制されている。また、上記ハブ6と回
転入力部材4との位置関係を弾性的に規制するリターン
スプリング20が設けられ、上記制動部材10が押圧状
態から押圧解除状態に切り換わったときにはリターンス
プリング20により各部材の位置関係が元に戻されるよ
うになっている。
【0018】また、上記制動部材10とアドバンシング
リング8との間には、オイル通路21等から潤滑用のオ
イルが供給されるようになっている。
【0019】図2はバルブタイミング可変機構に対する
制御系統を示しており、制動部材10のコイル10aに
は通電調節回路23を介して図外のバッテリから通電さ
れる。この通電調節回路23はトランジスタ24、抵抗
25,26、ダイオード27、バッファ28等からなり
、トランジスタ24がオンとなったときにコイルに電流
を流し、トランジスタ24がデューティ制御されてその
デューティ比(オン時間割合)が変えられることにより
、上記コイル10aに流す平均電流を調節することがで
きるようになっている。この通電調節回路23により、
制動部材10の押圧力を制御信号に応じて調節する押圧
力調節手段が構成されている。
【0020】また、30は上記通電調節回路23を制御
するコントロールユニット(ECU)であり、マイクロ
コンピュータ等で構成されている。このコントロールユ
ニット30には、エンジン回転数を検出する回転数セン
サ31からの信号、エンジンの吸入空気量を検出するエ
アフローメータ32からの信号、スタータの作動を検出
するスタータスイッチ33からの信号、オイル供給経路
中で油圧を検出する油圧センサ34からの信号、オイル
供給経路中で油温を検出する油温センサ35からの信号
等が入力される。そしてこのコントロールユニット30
から上記通電調節回路23にデューティ制御信号が出力
され、この信号はバッファ28を介してトランジスタ2
4のベースに入力される。
【0021】上記コントロールユニット30は、バルブ
タイミング制御手段36を構成するとともに、オイルの
粘度に関連するパラメータに応じて上記押圧力調節手段
に対する制御量を変更する押圧力制御手段37を構成し
、さらに、オイルの粘度に関連するパラメータとして押
圧駆動部材の押圧開始からの経過時間を調べるための時
間計測手段38を含んでいる。
【0022】上記バルブタイミング制御手段36は、エ
ンジン回転数および充填効率(エンジン1回転あたりの
吸入空気量)等による運転状態についての領域設定に基
づき、運転状態に応じて制動部材10のオン(押圧状態
)、オフ(押圧解除状態)の切り換えを制御するもので
ある。当実施例では、図3に示すように制動部材10が
オフのときは比較的遅いタイミング(破線)となり、制
動部材10がオンになると進角されて比較的早いタイミ
ング(破線)となるようにバルブタイミング可変機構5
が構成される一方、コントロールユニット30において
は、図4のように領域を設定している。つまり、始動領
域を含む低速領域等ではバルブタイミングを早めて吸気
の吹き返しの防止等を図るため制動部材10をオンとし
、比較的高速側の特定運転領域ではバルブタイミングを
遅くして吸気充填量を増大させるため制動部材10をオ
フとするようになっている。
【0023】上記押圧力制御手段37は、制動部材オン
領域にあるときに、制動部材10の押圧作動開始時点か
らの経過時間に応じ、通電調節回路23に出力する信号
のデューティを変化させ、また油温センサ35により検
出される油温によっても上記デューティを変化させ、さ
らに、始動判定、油圧等によっても上記デューティを調
節するようになっている。
【0024】上記コントロールユニット30によるバル
ブタイミング制御手段36および押圧力制御手段37と
しての処理の具体例を、図5のフローチャートに示す。
【0025】このフローチャートの処理がスタートする
と、コントロールユニット30は先ずステップS1で各
種信号を読み込み、続いてステップS2でエンジンの始
動中か否かを判定する。この判定では、スタータがオン
で、かつエンジン回転数が所定回転数以下のときを始動
とする。
【0026】始動中であるときは、ステップS3でカウ
ンタCをカウントアップすることにより、このカウンタ
Cの値で始動開始からの経過時間を調べる。さらにステ
ップS4で、油圧センサ34により検出される油圧が設
定圧より高いか否かを調べる。そして、油圧が設定圧よ
り高い正常圧力となっているときは、ステップS5で、
上記カウンタCの値による経過時間と油温Tとに応じた
値f1(C,T)を、制動部材10のコイル10aに与
える電流Iとして設定してから、後記ステップS12に
移る。上記値f1(C,T)は、上記経過時間および油
温と電流との対応関係として図6に破線で示すような特
性を与えるもので、経過時間が長くなるにつれ、また油
温が高くなるにつれて電流が増大するように定められて
いる。
【0027】上記ステップS4の判定がNOのときは、
始動開始直後でオイルポンプが十分に回っていない状態
にあることを意味し、このとき上記アドバンシングリン
グ8と制動部材10との間にはオイルが供給されていな
いので、ステップS6で上記電流Iを予め定められた必
要最小限の値Iminとして、後記ステップS12に移
る。
【0028】また、上記ステップS2の判定がNOのと
き、つまり始動後の通常運転中は、ステップS7で制動
部材オン領域(図4参照)か否かを調べる。制動部材オ
ン領域であれば、ステップS8でカウンタCをカウント
アップすることにより、このカウンタCの値で、制動部
材10の押圧作動開始からの経過時間を調べる。そして
ステップS9で、上記カウンタCの値による経過時間と
油温Tとに応じた値f2(C,T)を、制動部材10の
コイル10aに与える電流Iとして設定してから、後記
ステップS12に移る。上記値f2(C,T)は、上記
経過時間および油温と電流との対応関係として図6に実
線で示すような特性を与えるもので、経過時間が長くな
るにつれ、また油温が高くなるにつれて電流が増大する
ように定められている。またこの値f2(C,T)と始
動時における値f1(C,T)とを比べると、始動時に
おける値f1(C,T)の方が高めに設定されている。
【0029】ステップS7で制動部材オン領域でないこ
とを判定したときは、ステップS10でカウンタCをリ
セットするとともに、ステップS11で電流Iを「0」
としてからステップS12に移る。
【0030】ステップS12では、ステップS5、ステ
ップS6、ステップS9、ステップS11のいずれかで
求められた電流Iに基づき、トランジスタ25のデュー
ティ制御によって上記電流が平均電流として得られるよ
うなデューティを演算する。そしてこのステップS12
に続くステップS13で、上記デューティによる制御信
号を通電調節回路に出力する。
【0031】以上のような当実施例の装置によると、エ
ンジンの運転状態に応じて上記制動部材10がオン(押
圧状態)もしくはオフ(押圧解除状態)とされる。そし
て、オンとされたときは、前述のように制動部材10に
よるブレーキ力でアドバンシングリング8が所定の回転
変位状態とされることによりバルブタイミングが進角さ
れ、制動部材10がオフとなったときは、押圧力の解除
に伴い、リターンスプリング20の作用で元の位置関係
に戻される。また、上記制動部材10とアドバンシング
リング8との間にオイルが供給されることにより、制動
部材10がアドバンシングリング8に押付けられている
ときの摩耗や焼付きが防止される。
【0032】ところで、アドバンシングリング8に対し
て制動部材10が押圧状態にあるときのブレーキ力は、
両者の接触部分の摩擦係数と押圧力により決まり、上記
摩擦係数には両者間に介在するオイルの粘度が関係する
。そして、制動部材10の押圧開始からの経過時間とオ
イル供給部分の油温とによって上記オイルの粘度が変化
し、摩擦係数が変化する。これに対し、前記フローチャ
ート中のステップS5もしくはステップS9による電流
Iの設定(図6参照)で、上記経過時間および油温に応
じて上記押圧力が変えられることにより、摩擦係数の変
化が相殺され、ブレーキ力が適正に保たれる。
【0033】すなわち、上記押圧状態が持続すると、制
動部材10とアドバンシングリング8との接触部分の温
度が次第に上昇し、これに伴い両者間に介在するオイル
の粘度が低下して摩擦係数が小さくなるが、経過時間が
増大するにつれて押圧力が大きくされることにより、ブ
レーキ力の低下が抑制される。また、もとの油温が高い
ときも上記両者間でのオイルの温度が高くなって摩擦係
数が小さくなるが、油温が高くなるにつれて押圧力が大
きくされることにより、ブレーキ力の低下が抑制される
【0034】さらに当実施例では、エンジン始動時にも
通常運転時と同等のブレーキ力が得られるような調整が
行なわれている。すなわち、エンジン始動時も制動部材
オン領域に含まれるので制動部材10が押圧状態に作動
され、この場合に、スタータの電力消費により上記制動
部材10に対する電源電圧(バッテリ電圧)が低下して
押圧力が低くなる傾向があるが、始動時には通常運転時
よりも上記電流Iが大きくされる(前記のステップS5
)ことにより、押圧力の低下が防止される。また、始動
時においてオイルが上記制動部材10とアドバンシング
リング8との間に供給されるに至っていないときは、摩
擦係数が最大となるので、上記電流Iが予め定められた
必要最小限の値Iminとされ(前記のステップS6)
、押圧力が小さく抑えられる。
【0035】図7は本発明の装置における押圧駆動部材
、押圧力調節手段および制御系統の別の実施例を示して
いる。この図において、バルブタイミング可変機構に設
けられた押圧駆動部材としての制動部材40は、油圧式
のアクチュエータ41によりリンク等を介して駆動され
、上記アクチュエータ41に供給される作動油の油圧に
応じた押圧力が制動部材40に作用するようになってい
る。上記アクチュエータ40に対する油圧供給通路中に
はこの通路を開閉するソレノイドバルブ42が設けられ
ている。また、上記油圧供給通路に対する油圧供給源側
には電動のオイルポンプ43が設けられ、このオイルポ
ンプ43に対するコントローラ44によりオイルポンプ
43の回転数が電気的に調節可能となっており、これら
オイルポンプ43およびコントローラ44により、押圧
力としての油圧を調節する押圧力調節手段が構成されて
いる。
【0036】また、コントロールユニット50において
は、領域設定(図4参照)に基づき運転状態に応じて上
記ソレノイドバルブをオン、オフするようにバルブタイ
ミング制御手段51が構成されるとともに、時間計測手
段52等からの信号に基づき、オイルの粘度に関連する
パラメータに応じてオイルポンプ回転数を制御する信号
を上記コントローラ44に出力するように、押圧力制御
手段53が構成されている。
【0037】図8はこの実施例による場合の制御の一例
をフローチャートで示しており、スタートすると、コン
トロールユニット50は先ずステップS21で各種信号
を読み込み、続いてステップS22で、制動部材オン領
域にあるか否かを判定する。制動部材オン領域にない場
合は、ステップS23でカウンタCをリセットするとと
もに、ステップS24でオイルポンプ43を通常回転に
保つように制御し、そしてリターンする。一方、制動部
材オン領域である場合は、ステップS25でカウンタC
をカウントアップして、ステップS26で、カウンタC
の値による経過時間に応じてオイルポンプ回転数を図9
に示すように設定し、つまり、経過時間が増大するにつ
れてポンプ回転数を高めるようにする。
【0038】この実施例によっても、制動部材押圧開始
となってからの時間経過に応じ、制動部材40とアドバ
ンシングリング8との間の潤滑用のオイルの粘度低下に
よる摩擦係数の減少を補うように、油圧による押圧力が
高められ、ブレーキ力が適正に保たれる。
【0039】なお、当実施例でも、経過時間に加え油温
によってもオイルポンプ回転数(油圧)を制御するよう
にすれば、より一層適正に制動力を調整することができ
る。また、上記実施例に示したもののほかにも、各部の
具体的構造は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々設
計変更して差し支えない。
【0040】
【発明の効果】請求項1に記載した車両の制御装置によ
ると、非押圧駆動部材に対して押圧駆動部材の押圧、押
圧解除を行なうものにおいて、押圧駆動部材の押圧力を
調節する押圧力調節手段を有するとともに、両部材間に
供給されているオイルの粘度に関連するパラメータに応
じて上記押圧力調節手段に対する制御量を変更するよう
にしているため、上記オイルの粘度の変化に伴って摩擦
係数が変わったときにそれに応じた上記押圧力の制御に
より両部材間の摩擦力の変動を抑制することができる。 従って、摩擦力が過大になったり不足したりすることを
防止することができる。
【0041】この発明において、請求項2に記載のよう
に、オイルの粘度に関連するパラメータとして押圧駆動
部材の押圧開始からの経過時間を調べ、それに応じて上
記制御量を変更すれば、押圧開始からの時間の経過に伴
うオイルの粘度変化に対し、摩擦力の調整を適正に行な
うことができる。
【0042】また、請求項3に記載のように、バルブタ
イミングを調整する装置に適用する場合において、押圧
駆動部材が電磁力で駆動されるようにするとともに、上
記経過時間の増大に応じて通電電流を増加させることに
より押圧力を大きくし、あるいは請求項5に記載のよう
に、押圧駆動部材が油圧で駆動されるようにするととも
に、上記経過時間の増大に応じて上記油圧を増加させる
ことにより押圧力を大きくするようにすれば、上記押圧
力の制御による摩擦力の過不足の防止により、運転状態
に応じたバルブタイミングの変更を適正に行なわせるこ
とができる。
【0043】また、請求項4に記載のように、上記経過
時間に加えてオイル供給部分のオイルの温度によっても
押圧力を変更するようにしておけば、より一層精度よく
、制動部材押圧状態における摩擦力を調整することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による装置の断面図である。
【図2】制御系統を示すブロック図である。
【図3】吸・排気弁のバルブタイミングを示す図である
【図4】バルブタイミングを運転状態に応じて切り換え
るための領域設定を示す図である。
【図5】コントロールユニットによる処理の具体例を示
すフローチャートである。
【図6】押圧作動開始からの経過時間および油温と制動
部材に対する通電電流との関係を示す特性説明図である
【図7】要部の別の実施例を示す図である。
【図8】図7の実施例による制御処理の一例を示すフロ
ーチャートである。
【図9】押圧作動開始からの経過時間とオイルポンプ回
転数との関係を示す特性説明図である。
【符号の説明】
1  カムシャフト 4  回転入力部材 5  バルブタイミング可変機構 8  アドバンシングリング 10  制動部材 23  通電調節回路 37  押圧力制御手段 40  制動部材 41  アクチュエータ 43  オイルポンプ 53  押圧力制御手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  非押圧駆動部材に対して押圧および押
    圧解除が可能な押圧駆動部材と、この押圧駆動部材の押
    圧力を制御信号に応じて調節する押圧力調節手段と、上
    記押圧駆動部材と非押圧駆動部材との間にオイルを供給
    する手段と、オイルの粘度に関連するパラメータに応じ
    て上記押圧力調節手段に対する制御量を変更する押圧力
    制御手段とを備えたことを特徴とする車両の制御装置。
  2. 【請求項2】  押圧力制御手段は、オイルの粘度に関
    連するパラメータとして押圧駆動部材の押圧開始からの
    経過時間を調べ、この経過時間に応じて押圧力調節手段
    に対する制御量を変更するものであることを特徴とする
    請求項1記載の車両の制御装置。
  3. 【請求項3】  非押圧駆動部材は、カムシャフトとこ
    れに対する回転入力部材との間のバルブタイミング可変
    機構に組み込まれて、押圧駆動部材により押圧されたと
    きに変位して回転入力部材に対するカムシャフトの位相
    を変化させるものであり、上記押圧駆動部材は電磁力に
    より駆動されるものであり、押圧力調節手段は上記押圧
    駆動部材に対する通電電流を調節するものであり、押圧
    力制御手段は押圧駆動部材の押圧開始からの経過時間の
    増大につれて上記通電電流を増加させるものであること
    を特徴とする請求項2記載の車両の制御装置。
  4. 【請求項4】  押圧力制御手段は、押圧駆動部材の押
    圧開始からの経過時間に加えてオイル供給部分のオイル
    の温度を計測し、このオイルの温度によっても押圧力調
    節手段に対する制御量を変更するものであることを特徴
    とする請求項2または請求項3記載の車両の制御装置。
  5. 【請求項5】  非押圧駆動部材は、カムシャフトとこ
    れに対する回転入力部材との間のバルブタイミング可変
    機構に組み込まれて、押圧駆動部材により押圧されたと
    きに変位して回転入力部材に対するカムシャフトの位相
    を変化させるものであり、上記押圧駆動部材は油圧によ
    り駆動されるものであり、押圧力調節手段は上記押圧駆
    動部材に対する油圧を調節するものであり、押圧力制御
    手段は押圧駆動部材の押圧開始からの経過時間の増大に
    つれて上記油圧を増加させるものであることを特徴とす
    る請求項2記載の車両の制御装置。
JP4796991A 1991-03-13 1991-03-13 車両の制御装置 Expired - Fee Related JP2966948B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4796991A JP2966948B2 (ja) 1991-03-13 1991-03-13 車両の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4796991A JP2966948B2 (ja) 1991-03-13 1991-03-13 車両の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04284107A true JPH04284107A (ja) 1992-10-08
JP2966948B2 JP2966948B2 (ja) 1999-10-25

Family

ID=12790152

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4796991A Expired - Fee Related JP2966948B2 (ja) 1991-03-13 1991-03-13 車両の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2966948B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004060864A (ja) * 2002-07-31 2004-02-26 Tokico Ltd 電動ディスクブレーキ装置
US7470211B2 (en) 2004-09-09 2008-12-30 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Variable valve system of internal combustion engine and control method thereof
CN102278160A (zh) * 2010-06-11 2011-12-14 株式会社电装 气门正时控制器

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004060864A (ja) * 2002-07-31 2004-02-26 Tokico Ltd 電動ディスクブレーキ装置
US7470211B2 (en) 2004-09-09 2008-12-30 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Variable valve system of internal combustion engine and control method thereof
CN102278160A (zh) * 2010-06-11 2011-12-14 株式会社电装 气门正时控制器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2966948B2 (ja) 1999-10-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4982867B2 (ja) 内燃機関のガス交換弁の制御時間を変えるための装置
JP2608077B2 (ja) エンジンバルブタイミング調整装置
KR20040106496A (ko) 전기 구동 장치를 구비한 캠 샤프트 조절기
US20110185994A1 (en) Valve timing adjuster
WO2006025173A1 (ja) エンジンの位相可変装置
JPH0547309U (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP2905612B2 (ja) エンジンのバルブタイミング制御装置
JP3736627B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JP2009222037A (ja) バルブタイミング調整装置
JPH04284107A (ja) 車両の制御装置
JP3228038B2 (ja) 内燃機関の可変動弁装置
JP2005146993A (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP2000104570A (ja) 内燃機関の回転数制御装置
JP3859920B2 (ja) エンジンの可変バルブタイミング装置
US11300016B2 (en) Valve opening and closing timing control device
JP2966947B2 (ja) 車両の制御装置
JPH0868308A (ja) 内燃機関の潤滑油供給装置
JP2902092B2 (ja) バルブタイミング制御装置
JP3123374B2 (ja) 内燃機関の可変動弁装置
JP4109967B2 (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP2957311B2 (ja) バルブタイミング制御装置
JP4109972B2 (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP4233308B2 (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP2000045722A (ja) バルブタイミング調整装置
JP2958163B2 (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080813

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090813

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees