JP2000045722A - バルブタイミング調整装置 - Google Patents

バルブタイミング調整装置

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JP2000045722A
JP2000045722A JP10216133A JP21613398A JP2000045722A JP 2000045722 A JP2000045722 A JP 2000045722A JP 10216133 A JP10216133 A JP 10216133A JP 21613398 A JP21613398 A JP 21613398A JP 2000045722 A JP2000045722 A JP 2000045722A
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shaft
braking
camshaft
rotation
oil
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Katsuyuki Fukuhara
克之 福原
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Mitsubishi Electric Corp
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    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L1/00Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
    • F01L1/34Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift
    • F01L1/344Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear
    • F01L1/3442Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear using hydraulic chambers with variable volume to transmit the rotating force
    • F01L2001/3445Details relating to the hydraulic means for changing the angular relationship
    • F01L2001/34483Phaser return springs
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)
  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のベーン式バルブ開閉タイミング調整装
置では、エンジン始動時に十分なオイル圧力が得られな
いので遅角方向に設定することが困難であり、排気バル
ブの制御に利用することは困難であるといった課題があ
った。 【解決手段】 ディスク30およびブレーキパッド3
2,32の制動やモータ回転負荷を利用して遅れ角方向
に制御する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エンジンの運転
状況に応じて吸気バルブと排気バルブの一方もしくは両
方の開閉タイミングを調整するためのバルブタイミング
調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図13は従来のバルブタイミング調整装
置および周辺部分を示す概略構成図である。同図に示す
ものは吸気ポートのバルブタイミング調整に用いられる
ものである。図において、12は吸気カムシャフト、1
はこの吸気カムシャフト12を軸支するエンジン本体、
73は吸気カムシャフト12の一端に取り付けられたア
クチュエータ、45はアクチュエータ73に取り付けら
れたタイミングプーリ、20はこのタイミングプーリ4
5と図示外のクランクシャフトとの間に掛渡され、当該
クランクシャフトの回転に従って回転するタイミングベ
ルトである。74は吸気カムシャフト12の一端に固定
されるインナーロータ、75はこのインナーロータ74
が内部に配設されるとともにタイミングプーリ45が固
定されるアウターロータである。
【0003】そして、エンジン本体1の吸気カムシャフ
ト12を軸支する部位には、その吸気カムシャフト12
の全周に渡って2つのオイル供給スリット76,77が
形成され、吸気カムシャフト12は各オイル供給スリッ
ト76,77に対向する位置からインナーロータ74ま
でに連通する2つのオイル供給路78,79が形成され
ている。
【0004】80は一方のオイル供給スリット76に接
続された第一給油管、81は他方のオイル供給スリット
77に接続された第二給油管、82はオイルを収容する
オイルタンク、83はオイルタンク82からオイルを供
給するオイルポンプ、84はオイルフィルタ、85は2
つの給油管80,81とオイルポンプ83との間に配設
され、各給油管80,81へのオイル流量を調整するオ
イルバルブ、86はこのオイルバルブ85の開度を制御
する電子制御ユニットである。
【0005】図14(a)は上記従来のバルブタイミン
グ調整装置におけるアクチュエータ73の内部構造を示
す断面図である。図において、87はそれぞれインナー
ロータ74の周縁部に形成された凹部、88はそれぞれ
各凹部87内に当該凹部を2分するように突出して形成
された凸部であり、各オイル供給路78,79はその一
方が上記凸部88により分割された一方の空間に連通さ
れ、その他方が上記凸部88により分割された他方の空
間に連通されている。
【0006】次に動作について説明する。エンジンが始
動されると、クランクシャフトの回転に従って、タイミ
ングベルト20、タイミングプーリ45、アウターロー
タ75が回転を開始し、また、オイルポンプ83が始動
する。そして、この始動状態ではオイルポンプ83から
十分な圧力のオイルを供給することができないので、図
14(a)に示すように、各凸部88の回転方向上流側
の側面にインナーロータ74が当接した状態でインナー
ロータ74および吸気カムシャフト12は回転を開始
し、この状態でエンジンは動作する。
【0007】そして、エンジン始動後十分な時間が経過
すると、オイルポンプ83は十分に高い圧力のオイルを
供給することが可能となり、オイルバルブ85はこのオ
イルを第一給油管80に供給することで、一方のオイル
供給路78から各凸部88の回転方向上流側の側面とイ
ンナーロータ74との間に形成される第一油圧室87a
へ油圧を供給する。従って、このオイルの注入油圧に応
じて各凸部88の回転方向上流側の側面とインナーロー
タ74と離間する方向に回動し、これによりクランクシ
ャフトの回転に対する吸気カムシャフト12の回転に回
転位相の進み角が発生することになる。その結果、吸気
カムシャフト12に固定された図示外の吸気カムが図示
外の吸気バルブを開閉するタイミングがクランクシャフ
トの回転(ピストンの上下運動)に対して進むことにな
る。図14(b)にこの進角状態を示す。
【0008】また、進み角を戻したい場合には、オイル
バルブ85が第二給油管81にオイルを供給するように
切り替えて、他方のオイル供給路79から各凸部88の
回転方向下流側の側面とインナーロータ74との間に形
成される第二油圧室87bに油圧を供給すればよい。
【0009】そして、エンジンを停止するとオイルポン
プ83も停止し、オイルの圧力も低下し、また、各凹部
87から溢れたオイルはオイルバルブ85を介してオイ
ルタンク82に戻る。
【0010】なお、この従来例で示したバルブタイミン
グ調整装置は一般的にベーン式バルブタイミング調整装
置と呼ばれており、ヘリカル式バルブタイミング調整装
置のものに比べてその構造が簡易であり低コストでバル
ブタイミング制御を実現することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来のバルブタイミン
グ調整装置は以上のように構成されているので、排気バ
ルブの開閉タイミング制御に利用することは極めて困難
であるという課題があった。
【0012】詳しく説明する。上記従来のバルブタイミ
ング調整装置は、エンジン始動時などの低油圧時には十
分なオイル圧力(ベーン駆動力)が得られず、吸気カム
シャフト12を最遅側(図14(b)の状態)に制御す
ることができない。他方、排気バルブの制御においては
吸気バルブの制御とは逆に遅れ角制御を行う必要があ
り、エンジン始動などの際にはそのタイミング調整範囲
の中で最も遅れていない角度(つまり最も進んだ角度、
図14(b)の状態)に設定する必要がある。従って、
この吸気バルブの開閉タイミング制御に利用されている
従来のバルブタイミング調整装置を排気バルブの開閉タ
イミング制御に利用しようとした場合、クランクシャフ
トによる駆動力の回転方向とカムシャフト負荷作用方向
との関係から吸気側バルブタイミング調整装置と同様に
遅角方向への回動力が生じる。従って、排気側バルブタ
イミングを進角側へ回動させるためには、遅角方向回動
力を上回る油圧力が必要となる。しかしながら、エンジ
ン始動時や低回転時には油圧も低くなってしまうため進
角方向に回動させる制御は実質的に困難に近い。
【0013】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、簡易な構成にて排気バルブの開閉
タイミングの調整も可能なバルブタイミング調整装置を
得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明に係るバルブタ
イミング調整装置は、バルブを開閉させるカムを有する
カムシャフトと、上記カムシャフトとこのカムシャフト
を回転駆動する駆動力発生手段との間における回転駆動
力伝達経路上に配設され、上記駆動力発生手段の回転駆
動力に従動回転する駆動側回転体、この駆動側回転体と
同じ回転軸の周囲にて上記カムシャフトと共に回転する
シャフト側回転体および、上記駆動側回転体と上記シャ
フト側回転体との間において上記駆動側回転体の回転方
向に伸縮自在に配設された弾性部材を有する遅延駆動伝
達手段と、上記カムシャフトと共に回転する制動軸およ
び、この制動軸に対して制動力を作用させる制動部材を
有する制動手段と、上記制動手段が上記制動軸に作用さ
せる制動力を制御する制御手段とを備えたものである。
【0015】この発明に係るバルブタイミング調整装置
は、バルブを開閉させるカムを有し、一方向に回転する
カムシャフトと、上記カムシャフトとこのカムシャフト
を回転駆動する駆動力発生手段との間における回転駆動
力伝達経路上に配設され、上記駆動力発生手段の回転駆
動力に従動回転する駆動側回転体、この駆動側回転体と
同じ回転軸の周囲にて上記カムシャフトと共に回転する
シャフト側回転体、上記駆動側回転体と上記シャフト側
回転体との間に配設され、上記駆動側回転体を基準とし
て当該シャフト側回転体に対して上記カムシャフトの回
転方向進角側の向きの力を付勢する第一弾性部材およ
び、上記駆動側回転体と上記シャフト側回転体との間に
配設され、上記駆動側回転体を基準として当該シャフト
側回転体に対して上記カムシャフトの回転方向遅角側の
向きの力を付勢する第二弾性部材とを有する遅延駆動伝
達手段と、上記カムシャフトと共に回転する制動軸およ
び、この制動軸に対して制動力を作用させる制動部材を
有する制動手段と、上記制動手段が上記制動軸に作用さ
せる制動力を制御する制御手段とを備えたものである。
【0016】この発明に係るバルブタイミング調整装置
は、第一弾性部材による進角方向への付勢力の大きさは
第二弾性部材による遅角方向への付勢力の大きさよりも
大きく、且つ、この第一弾性部材による進角方向への付
勢力と第二弾性部材による遅角方向への付勢力との合成
力は、駆動側回転体に対してシャフト側回転体が最も進
角方向に移動した最進角位置に移動している状態におい
て、シャフト側回転体を連続的に回転駆動する際に必要
となるカムシャフト負荷トルク以上に設定されているも
のである。
【0017】この発明に係るバルブタイミング調整装置
は、第一弾性部材および第二弾性部材は同一のバネ定数
にて形成されているものである。
【0018】この発明に係るバルブタイミング調整装置
は、カムシャフトの回転に従って当該カムシャフトと同
角速度で回転するシャフト側回転軸と、制動軸と共に回
転する制動側回転軸と、上記シャフト側回転軸の回転を
回転角速度を低下させて制動側回転軸に伝達する減速回
転伝達部材とを備えたものである。
【0019】この発明に係るバルブタイミング調整装置
は、制動手段が、制動軸とともに回転するディスクと、
このディスクに圧接可能に配設されたブレーキパッドと
を有し、このブレーキパッドをディスクに圧接すること
により上記制動軸に対して制動力を作用させるものであ
る。
【0020】この発明に係るバルブタイミング調整装置
は、制御手段が、ブレーキパッドを有するブレーキキャ
リパと、オイルが収容されるオイルタンクと、このオイ
ルタンクと上記ブレーキキャリパとを接続するオイル管
と、上記オイルタンクからオイル管内にオイルを供給す
るオイルポンプと、上記ブレーキキャリパと上記オイル
ポンプとの間のオイル管上に配設され、上記オイル管を
流れるオイルの流量を調整するオイルバルブと、このオ
イルバルブの開度を制御する開度制御部材とを有するも
のである。
【0021】この発明に係るバルブタイミング調整装置
は、制動手段が、制動軸とともに回転する磁界発生部材
と、この磁界発生部材の近傍に配設されたコイルとを有
し、このコイルが発生する磁界により上記制動軸に対し
て制動力を作用させ、制御手段が、上記コイルに通電す
る電流を制御する通電制御部材を有するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1によるバ
ルブタイミング調整装置を適用したガソリンエンジンシ
ステムを示す概略的な一部切り欠き断面図である。図に
おいて、1はシリンダ1aおよびこのシリンダ1aに連
通する吸気ポート1bおよび排気ポート1cが開設され
たエンジン本体、2はシリンダ1a内を上下に移動する
ピストン、3はピストン2の上下運動に応じて回転する
クランクシャフト(駆動力発生手段)、4はシリンダ1
a内部に突出して配設された点火プラグ、5は点火プラ
グ4に所定の点火電圧を供給するディストリビュータで
あり、6は高電圧を発生するイグナイタである。
【0023】7は吸気ポート1bに接続され、外気をシ
リンダ1a内に導入する吸気経路、8は吸気経路7内に
回転可能に配設されたスロットルバルブ、9は吸気ポー
ト1bを閉塞可能に配設された吸気バルブ(バルブ)、
10はスロットルバルブ8と吸気バルブ9との間におい
て燃料を噴射するインジェクション、11は吸気バルブ
9に当接して配置された吸気カム(カム)、12はこの
吸気カム11を回転駆動する吸気カムシャフト(カムシ
ャフト)である。
【0024】13は排気ポート1cに接続され、排気ガ
スを外気に導出する排気経路、14は排気ポート1cを
閉塞可能に配設された排気バルブ(バルブ)、15は排
気バルブ14に当接して配置された排気カム(カム)、
16はこの排気カム15を回転駆動する排気カムシャフ
ト(カムシャフト)である。
【0025】17はクランクシャフト3に固定された駆
動側プーリ、18は吸気カムシャフト12と同一の回転
軸上に配設された吸気遅延駆動伝達手段(遅延駆動伝達
手段)、19は排気カムシャフト16と同一の回転軸上
に配設された排気遅延駆動伝達手段(遅延駆動伝達手
段)、20はこれら3つ(17,18,19)の間に掛
渡されたタイミングベルト、21はタイミングベルト2
0に押圧されたテンションローラである。
【0026】22はスロットルバルブ8の上流側に配置
されてシリンダ1a内に吸入される空気流量(吸入空気
量)を検出する吸入空気量センサ、23はスロットルバ
ルブ8のスロットル開度を検出するスロットルセンサ、
24は吸気カムシャフト12に固定配置されたシグナル
ロータ、25はシグナルロータ24の回転を検出するカ
ム角センサ、26はエンジン本体1内を流れる冷却水の
温度を検出する水温センサ、27はクランクシャフト3
のクランク角度を検出するクランク角センサ、28はこ
れらセンサからのセンサ信号が入力され、これらのセン
サ信号に基づいてインジェクション10の燃料噴射量、
イグナイタ6の点火時期、吸気遅延駆動伝達手段18や
排気遅延駆動伝達手段19のバルブタイミングなどを制
御する開閉タイミング制御信号を出力する電子制御ユニ
ット(開度制御部材、通電制御部材、制御手段;以下、
ECUという)である。
【0027】図2はこの発明の実施の形態1による排気
バルブタイミング調整装置およびその周辺部分の構成を
示す概略構成図である。図において、29は排気カムシ
ャフト16の一端に一体的に形成された制動軸、30は
制動軸29とともに回転するディスク(制動部材)、3
1はこのディスク30の回転位相および回転数を検出す
るポジションセンサ、32はそれぞれディスク30の片
面に対向して配置されたブレーキパッド(制動部材)で
ある。
【0028】33はオイルを収容するオイルタンク(制
御手段)、34はオイルタンク33内のオイルをフィル
タリングするオイルフィルタ、35はオイルタンク33
内のオイルを圧送するオイルポンプ(制御手段)、36
はオイルポンプ35により圧送されたオイルをエンジン
本体1近傍まで供給するオイル管(制御手段)、37は
上記一対のブレーキパッド32,32を格納するととも
に、オイル管36から供給されるオイル量に応じた圧力
で一対のブレーキパッド32,32をディスク30に押
圧するブレーキキャリパ(制御手段)、38はオイルポ
ンプ35とブレーキキャリパ37との間のオイル管36
上に配設され、上記オイル管36を流れるオイルの流量
を調整するオイルバルブ(制御手段)、39は減圧など
の際にオイル管36から排出されるオイルを収容するオ
イルパンである。
【0029】なお、吸気バルブタイミング調整装置およ
びその周辺部分は、この排気バルブタイミング調整装置
およびその周辺部分とほぼ同様に形成されており説明を
省略する。
【0030】図3はこの発明の実施の形態1による排気
遅延駆動伝達手段およびその周辺部を示す一部切り欠き
概略構成図である。図3(a)は断面図、図3(b)は
正面図である。図において、40は排気カムシャフト1
6と同軸上で回転する略円板形状の固定プレート(シャ
フト側回転体)、41はこの固定プレート40を排気カ
ムシャフト16の他端に固定する固定ネジ、42は固定
プレート40と離間して配置される略円板形状の補助プ
レート(シャフト側回転体)、43はそれぞれこの補助
プレート42を固定プレート40に固定するプレートビ
ス、44は固定プレート40と補助プレート42との間
に配設されるとともに、上記各プレートビス43が貫通
する複数の略長方形の貫通孔49が開設された略円板形
状の可動プレート(駆動側回転体)、45はこの可動プ
レート44の周縁部全体に渡って形成され、タイミング
ベルト20が掛渡されるタイミングプーリ(駆動側回転
体)である。
【0031】また、可動プレート44にはその外縁方向
(回転方向)に沿って複数の弾性部材用スリット46,
46が開設され、固定プレート40および補助プレート
42にはそれぞれ組み合わせた際に上記各弾性部材用ス
リット46,46に対応する位置に複数の弾性部材用ホ
ルダ47,47が形成され、更に、上記各弾性部材用ス
リット46,46内にはそれぞれ、固定プレート40の
弾性部材用ホルダ47から補助プレート42の弾性部材
用ホルダまでに渡る大きさのスプリング(弾性部材)4
8,48が、上記可動プレート44の外縁方向(回転方
向)に伸縮自在に格納されている。
【0032】なお、図4(a)に可動プレート44およ
びタイミングプーリ45の正面図、図4(b)に固定プ
レート40の正面図を示す。図において、49はそれぞ
れ可動プレート44に開設されて上記プレートビス43
が貫通する略長方形の上記貫通孔であり、50はそれぞ
れ固定プレート40に開設されて上記プレートビス43
が貫通する略円形の貫通孔である。補助プレート42に
も固定プレート40と同様に上記プレートビス43が貫
通する略円形の貫通孔が開設されている。
【0033】次に動作について説明する。このように構
成されたガソリンエンジンシステムでは、図示外のスタ
ータモータなどを用いてクランクシャフト3を回転させ
ることで、吸気カムシャフト12および排気カムシャフ
ト16がタイミングベルト20とともに回転する。そし
て、この吸気カムシャフト12の回転に従って吸気カム
11が吸気バルブ9を押し下げた状態でピストン2が上
死点から降下することにより、吸気経路7からシリンダ
1a内に外気が吸引される。
【0034】そして、ECU28は、吸気ポート1bが
開くタイミングに合わせてインジェクション10から燃
料をシリンダ1a内に噴射させ、その後に吸気ポート1
bが閉じた状態でピストン2が上死点に来るタイミング
にあわせて点火プラグ4に所望の高電圧を供給して上記
燃料と空気中の酸素とを燃焼させる。これにより、上記
シリンダ1a内では燃焼に伴って気体の体積膨張が生
じ、この体積膨張による圧力にてピストン2が強制的に
押し下げられるため、クランクシャフト3はこのピスト
ン2の上下運動を回転運動として取り出すことができ
る。
【0035】その後、排気カムシャフト16に取り付け
られた排気カム15が、ピストン2が再び下死点から上
昇し始めるタイミングに合わせて排気バルブ14を開
き、これにより燃焼後にシリンダ内に残されていた排気
ガスは排気経路13を通って放出される。
【0036】このようにしてエンジンが起動されたら、
ECU28は各種の検出情報に従って、燃料噴射量、点
火電圧、点火タイミング、吸気ポートの開閉タイミン
グ、排気ポートの開閉タイミングの制御を行う。
【0037】次に、このようなエンジン起動状態におけ
る吸気ポート1bの開閉タイミングおよび排気ポート1
cの開閉タイミングの制御について詳しく説明する。ま
ず、排気ポート1cの開閉タイミングの制御について説
明する。
【0038】上記一対のブレーキパッド32,32がデ
ィスク30から離間した状態では、排気カムシャフト1
6は、その駆動負荷とスプリング48,48による弾性
力とが平衡した状態で、タイミングベルト20の回転に
従って一定の回転位相および回転速度で回転する。以
下、説明の便宜上このような状態を無負荷状態と呼ぶ。
【0039】このような無負荷状態において、オイルバ
ルブ38がECU28からの開閉タイミング制御信号に
応じてオイルポンプ35からのオイルをブレーキキャリ
パ37に供給すると、一対のブレーキパッド32,32
は所定の押圧力でディスク30に押圧される。これによ
り、ディスク30および制動軸29を介して排気カムシ
ャフト16には回転を妨げる方向の制動力が作用し、排
気カムシャフト16の回転負荷が増加する。
【0040】従って、上記無負荷状態に比べて排気カム
シャフト16の駆動負荷が増加し、この駆動負荷とスプ
リング48,48による弾性力との新たな平衡状態に
て、排気カムシャフト16はタイミングベルト20の回
転に従って新たな一定の回転位相および回転速度で回転
する。以下、説明の便宜上このような状態を荷重状態と
呼ぶ。
【0041】図5はこの発明の実施の形態1による排気
遅延駆動伝達手段19の荷重状態を示す正面図である。
図3(b)と比較すれば明らかなように、排気遅延駆動
伝達手段19のスプリング48,48は荷重状態におい
てはその荷重の大きさに応じて縮み、これにより可動プ
レート44の回転に対する固定プレート40(すなわち
排気カムシャフト16)の回転に回転位相の遅れ角が発
生することになる。従って、排気カムシャフト16に固
定された排気カム15が排気バルブ14を開閉するタイ
ミングも、クランクシャフト3の回転(ピストン2の上
下運動)に対して遅れることになる。
【0042】なお、吸気遅延駆動伝達手段18の動作も
排気遅延駆動伝達手段19と同様に、ブレーキパッド3
2,32をディスク30に押圧して荷重状態とすること
により、可動プレート44の回転に対する固定プレート
40(すなわち吸気カムシャフト12)の回転に回転位
相の遅れ角が発生し、吸気カムシャフト12に固定され
た吸気カム11が吸気バルブ9を開閉するタイミング
も、クランクシャフト3の回転(ピストン2の上下運
動)に対して遅れることになる。
【0043】図6はこの発明の実施の形態1による吸気
バルブ9の開閉タイミング制御および排気バルブ14の
開閉タイミング制御を示す動作説明図である。図におい
て、横軸は時間、縦軸はバルブ開度である。そして、同
図に示すように、吸気バルブ駆動系では、エンジン始動
時にブレーキパッド32,32をディスク30に押圧
し、且つ、吸気用開閉タイミング制御信号に応じてオイ
ルバルブ38がオイルをブレーキキャリパ37に供給す
ることによりブレーキパッド32,32をディスク30
から離間させる方向に移動させる制動開放制御を行って
いる。これにより、吸気バルブ9の開閉タイミングを進
角方向(同図において時間軸前側方向)に制御すること
ができる。
【0044】また、排気バルブ駆動系ではエンジン始動
時にブレーキパッド32,32をディスク30から離間
させ、且つ、排気用開閉タイミング制御信号に応じてオ
イルバルブ38がオイルをブレーキキャリパ37に供給
することによりブレーキパッド32,32をディスク3
0に圧接する方向に移動させる制動制御を行っている。
これにより、排気バルブ14の開閉タイミングを遅角方
向(同図において時間軸後側方向)に制御することがで
きる。
【0045】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、クランクシャフト3の回転駆動力に従動回転する可
動プレート44およびタイミングプーリ45、この可動
プレート44と同じ回転軸の周囲にて排気カムシャフト
16あるいは吸気カムシャフト12と共に回転する固定
プレート40および補助プレート42、ならびに、固定
プレート40や補助プレート42と可動プレート44と
の間に可動プレート44の回転方向に伸縮自在に配設さ
れたスプリング48,48とを設け、更に、カムシャフ
ト12,16と共に回転する制動軸29、この制動軸2
9に対して制動力を作用させるブレーキパット32,3
2、このブレーキパッド32,32による荷重を制御す
るオイルバルブ38やECU28などを設けたので、上
記カムシャフト12,16の荷重負荷などとスプリング
48,48による弾性力とが平衡した状態で上記各カム
シャフト12,16をクランクシャフト3の回転に従っ
て回転駆動することができる。
【0046】そして、ブレーキパッド32,32による
制動力の大きさを制御することによって、スプリング4
8,48の可動プレート44の回転方向における伸縮を
制御することができ、この制動力の大きさに応じたスプ
リング48,48の縮み具合に応じてクランクシャフト
3の回転に対する各カムシャフト12,16の回転位相
を増減することができ、ひいては、バルブ9,14の開
閉タイミングを制御することができる。
【0047】特に、エンジン始動時などの初期状態では
ブレーキパッド32,32による制動力が作用しない状
態とするとともに、エンジン動作中にはこのブレーキパ
ッド32,32による制動力を作用させることにより、
上記初期状態には最進位置に設定しつつエンジンの動作
状態に応じて最遅側に制御することができるので、簡易
な構成にて排気バルブ14の開閉タイミングを調整する
ことができる効果がある。
【0048】この実施の形態1によれば、ブレーキパッ
ド32,32は、制動軸29そのものに対して押圧され
るのではなく、この制動軸29に固定されたディスク3
0に対して押圧されるので、制動軸29に対して直接ブ
レーキパッド32,32を圧接する場合よりも大きな制
動力を作用させることができる効果がある。
【0049】この実施の形態1によれば、ECU28、
オイルタンク33、オイルポンプ35、オイル管36、
オイルバルブ38、ブレーキキャリパ37、オイルパン
39を用いてブレーキパッド32,32のディスク30
に対する圧接状態を制御しているので、従来と同様のオ
イルを用いた制御によりバルブ9,14の開閉タイミン
グを調整することができる効果がある。
【0050】なお、この実施の形態1では、制動軸29
に固定されたディスク30に対してブレーキパッド3
2,32を圧接するディスクブレーキ構造を利用した例
を説明したが、制動軸29に対してブレーキシューを圧
接するドラムブレーキ構造を利用しても同様にバルブ
9,14の開閉タイミングを制御することができる。
【0051】また、この実施の形態1では、ブレーキ構
造を基本とする制動手段の例で説明したが、インペラ状
のディスクを用いてオイルなどの充填流体の粘性を利用
した流体クラッチ構造を基本として制動手段を構成する
こともできる。
【0052】更に、この実施の形態1では、オイルの圧
力を用いてブレーキパッド32,32の圧接状態を制御
する例で説明したが、空気の圧力を用いてブレーキパッ
ド32,32の圧接状態を制御することもできる。特
に、インテークマニホールド部分(吸気ポート1b近傍
の吸気管の部位)にて発生している負圧を利用するよう
に構成すれば、配管を引き回す必要がなくなる。
【0053】実施の形態2.図7はこの発明の実施の形
態2による排気バルブタイミング調整装置およびその周
辺部分の構成を示す概略構成図である。図において、5
1はそれぞれ制動軸29の周面上に固定された永久磁石
(磁界発生部材、制動部材)、52はこの永久磁石5
1,51の回転軌道の周囲に微小間隔をもって配設され
たコイル(制動部材)、53はこのコイル52に通電電
流を供給するコネクタ、54はコイル52およびコネク
タ53をエンジン本体1に固定する制動手段本体であ
る。また、55はリングギアであり、ポジションセンサ
31はこのリングギア55の回転位相および回転数を検
出する。なお、上記コイル52と永久磁石51,51と
で構成されるモータ構造は、直流モータ構造であって
も、交流モータ構造であっても、ステッピングモータ構
造であってもよい。これ以外の排気バルブタイミング調
整装置およびその周辺部分の構成は実施の形態1と同様
であり、同一の符号を付して説明を省略する。また、吸
気バルブタイミング調整装置およびその周辺部分の構成
も同様の構成であり、ガソリンエンジンシステムとして
の構成は実施の形態1と同様であり説明を省略する。
【0054】次に動作について説明する。まず、排気ポ
ート1cの開閉タイミングの制御について説明する。コ
イル52に通電しない状態では、クランクシャフト3の
回転駆動力に従って、排気カムシャフト16の回転負荷
と排気遅延駆動伝達手段19のスプリング48,48と
が平衡した状態で、排気カムシャフト16は回転する。
【0055】このような無負荷状態においてECU28
が開閉タイミング制御信号を出力すると、その信号の電
流によりコイル52が通電され、この通電により発生す
る磁界の強さに応じて永久磁石51,51に対して回転
を制動する方向の力が作用し、排気カムシャフト16の
回転負荷が増加する。従って、上記無負荷状態に比べて
排気カムシャフト16の駆動負荷が増加し、この駆動負
荷とスプリング48,48による弾性力との新たな平衡
状態にて、排気カムシャフト16はタイミングベルト2
0の回転に従って新たな一定の回転位相および回転速度
で回転する。
【0056】そして、このように回転負荷が制御に応じ
て変化することにより、排気遅延駆動伝達手段19のス
プリング48,48の縮み量は変化し、ひいては排気カ
ムシャフト16に固定された排気カム15が排気バルブ
14を開閉するタイミングが、クランクシャフト3の回
転(ピストン2の上下運動)に対して遅れることにな
る。
【0057】なお、吸気遅延駆動伝達手段18の動作も
排気遅延駆動伝達手段19と同様に、コイル52に通電
して荷重状態とすることにより、可動プレート44の回
転に対する固定プレート40(すなわち吸気カムシャフ
ト12)の回転に回転位相の遅れ角が発生し、吸気カム
シャフト12に固定された吸気カム11が吸気バルブ9
を開閉するタイミングも、クランクシャフト3の回転
(ピストン2の上下運動)に対して遅れることになる。
【0058】そして、この実施の形態2では、吸気バル
ブ駆動系では、エンジン始動時にコイル52に通電し、
且つ、通電量を減少させることにより制動開放制御を行
う。これにより、吸気バルブ9の開閉タイミングを進角
方向に制御することができる。
【0059】また、排気バルブ駆動系では、エンジン始
動時にコイル52の通電を停止し、且つ、通電量を増加
させることにより制動制御を行う。これにより、排気バ
ルブ14の開閉タイミングを遅角方向に制御することが
できる。これ以外の排気ポート1cの開閉タイミング制
御動作および吸気ポート1bの開閉タイミング制御動作
は実施の形態1と同様であり説明を省略する。
【0060】以上のように、この実施の形態2では、ブ
レーキパッド32,32の代わりに、永久磁石51,5
1およびコイル52を用い、ECU28はこのコイル5
2に対する通電を制御するので、実施の形態1と同様の
効果を奏する。また、実施の形態1と比べた場合、引き
回しが面倒なオイル管36や空気管などを設ける必要が
ないので、制御機構の構造を非常に簡易なものとするこ
とができる。
【0061】また、電流制御により制動力を発生させる
ので、エンジンの回転変動などに追従させて制動負荷を
高速に制御することもできる。
【0062】なお、この実施の形態2では、コイル52
と永久磁石51,51とを有する電磁モータを基本とす
る制動手段の例を説明したが、渦電流式電磁ブレーキ構
造やパウダクラッチ構造を基本として制動手段を構成す
ることもできる。
【0063】実施の形態3.図8はこの発明の実施の形
態3による排気バルブタイミング調整装置およびその周
辺部分の構成を示す概略構成図である。図において、5
6は排気カムシャフト16に固定されたシャフト側回転
軸、57はシャフト側回転軸56に固定された第一減速
ギア(減速回転伝達部材)、58は第一減速ギア57と
噛み合わされるとともにこの第一減速ギア57よりも大
きい外周に形成された第二減速ギア(減速回転伝達部
材)、59は第二減速ギア58が固定される制動側回転
軸、60は制動側回転軸59に固定された制動軸であ
る。これ以外の排気バルブタイミング調整装置およびそ
の周辺部分の構成は実施の形態2と同様であり、同一の
符号を付して説明を省略する。また、吸気バルブタイミ
ング調整装置およびその周辺部分の構成も同様の構成で
あり、ガソリンエンジンシステムとしての構成は実施の
形態2と同様であり説明を省略する。
【0064】次に動作について説明する。まず、排気ポ
ート1cの開閉タイミングの制御について説明する。
【0065】排気カムシャフト16と同速度で回転する
シャフト側回転軸56の回転を第一減速ギア57を用い
て第二減速ギア58に伝達する。この時、第二減速ギア
58の外周は第一減速ギア57の外周よりも大きく形成
されているので、第二減速ギア58および制動側回転軸
59、制動軸60は排気カムシャフト16よりも遅い回
転角速度で回転する。これ以外の排気ポート1cの開閉
タイミング制御動作は実施の形態2と同様であり説明を
省略する。また、吸気ポート1bの開閉タイミング制御
動作も同様であり、その他の動作も実施の形態2と同様
であり説明を省略する。
【0066】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、カムシャフト12,16の回転に従って当該カムシ
ャフト12,16と同角速度で回転するシャフト側回転
軸56と、制動軸60と共に回転する制動側回転軸59
と、上記シャフト側回転軸56の回転を回転角速度を低
下させて制動側回転軸59に伝達する第一減速ギア57
および第二減速ギア58とを備えているので、コイル5
2はカムシャフト12,16よりも遅く回転する永久磁
石51,51に対して制動力を作用させることができる
効果がある。この結果、小型化、省エネルギー化などの
効果を期待することができる。
【0067】なお、この実施の形態3では、シャフト側
回転軸56、第一減速ギア57、第二減速ギア58およ
び制動側回転軸59からなる減速手段をモータ構造を基
本とする制動手段とともに利用する例で説明したが、実
施の形態1のようにブレーキ構造を基本とする制動手段
と組み合わせてもよい。
【0068】実施の形態4.図9はこの発明の実施の形
態4による排気遅延駆動伝達手段およびその周辺部を示
す一部切り欠き概略構成図である。図9(a)は断面
図、図9(b)は正面図である。また、図10はこの発
明の実施の形態4による排気遅延駆動伝達手段の分解斜
視図である。これらの図において、61は固定ネジ41
により排気カムシャフト16の他端に固定されて、この
排気カムシャフト16と同軸上で回転する略円板形状の
固定プレート(シャフト側回転体)、62は固定プレー
ト61と離間して配置される略円板形状の補助プレート
(シャフト側回転体)、63は固定プレート61と補助
プレート62との間に配設される略円板形状の可動プレ
ート(駆動側回転体)、64は可動プレート63と補助
プレート62との間に配設され、板バネを渦巻き形状に
巻いて形成される第一コイルバネ(第一弾性部材)、6
5は可動プレート63と固定プレート61との間に配設
され、第一コイルバネ64と同一の巻き方向にて板バネ
を渦巻き形状に巻いて形成される第二コイルバネ(第二
弾性部材)、66は補助プレート62の可動プレート6
3側の側面上の外周寄りに配設され、第一コイルバネ6
4の外周側端部が懸架される第一突起部、67は可動プ
レート63の補助プレート62側の側面上の内周寄りに
配設され、第一コイルバネ64の内周側端部が懸架され
る第二突起部、68は可動プレート63の固定プレート
61側の側面上の外周寄りに配設され、第二コイルバネ
65の外周側端部が懸架される第三突起部、69は固定
プレート61の可動プレート63側の側面上の内周寄り
に配設され、第二コイルバネ65の内周側端部が懸架さ
れる第四突起部である。
【0069】また、70はそれぞれ可動プレート63の
側面の外周寄りの部位に形成された進角側止め部、71
はそれぞれ各進角側止め部70と離間して、可動プレー
ト63の側面の外周寄りの部位に形成された遅角側止め
部、72はそれぞれ固定プレート61あるいは補助プレ
ート62の外周上に外周側に突出して形成され、各進角
側止め部70と遅角側止め部71との間に配設される軸
側止め部である。
【0070】図11はこの発明の実施の形態4による第
一コイルバネ64と第二コイルバネ65との付勢力の設
定特性の一例を示す特性説明図である。図において、横
軸は遅れ角、縦軸は進角方向への付勢力、Aは第一コイ
ルバネ64の付勢力特性線、Bは第二コイルバネ65の
付勢力特性線、Cはこれらの付勢力A,Bの合成力特性
線、Dは可動プレート63に対して固定プレート61が
最も進角方向に移動した最進角位置(つまり各軸側止め
部72が各進角側止め部70に当接する位置)、Eは可
動プレート63に対して固定プレート61が最も遅角方
向に移動した最遅角位置(つまり各軸側止め部72が各
遅角側止め部71に当接する位置)、Fは固定プレート
61などを連続的に回転駆動する際に必要となるカムシ
ャフト負荷トルク、Gは所望の制御角に保持するために
必要となる制動力である。
【0071】つまり、この実施の形態4では、第一コイ
ルバネ64による進角方向への付勢力の大きさは第二コ
イルバネ65による遅角方向への付勢力の大きさよりも
大きく、且つ、この第一コイルバネ64による進角方向
への付勢力Aと第二コイルバネ65による遅角方向への
付勢力Bとの合成力Cは、可動プレート63に対して固
定プレート61(補助プレート62)が最も進角方向に
移動した最進角位置Dに移動している状態において、固
定プレート61(補助プレート62)を連続的に回転駆
動する際に必要となるカムシャフト負荷トルク以上に設
定されている。また、第一コイルバネ64および第二コ
イルバネ65は同一のバネ定数にて形成されている。な
お、吸気バルブタイミング調整装置およびその周辺部分
の構成も同様の構成であり、ガソリンエンジンシステム
としての構成は実施の形態2と同様であり説明を省略す
る。
【0072】次にこのようなエンジン起動状態における
吸気ポート1bの開閉タイミングおよび排気ポート1c
の開閉タイミングの制御について詳しく説明する。ま
ず、排気ポート1cの開閉タイミングの制御について説
明する。
【0073】一対のブレーキパッド32,32がディス
ク30から離間した無負荷状態にてエンジンが始動され
ると、第一コイルバネ64の最進角位置における付勢力
が上記カムシャフト負荷トルクFよりも大きく設定され
ているため、可動プレート63に対して補助プレート6
2(固定プレート61)が最進角位置に設定された状態
で、排気カムシャフト16はクランクシャフト3の回転
に従って回転する。
【0074】次に一対のブレーキパッド32,32をデ
ィスク30に圧接すると、排気カムシャフト16に制動
力が作用するので、第一コイルバネ64の縮み量に応じ
た付勢力Aの増加分と上記制動力とが平衡するまで第一
コイルバネ64は縮む。つまり、可動プレート63に対
して補助プレート62(固定プレート61)が遅角方向
に制御される。このような負荷状態における排気遅延駆
動伝達手段を図12に示す。
【0075】また、この遅角制御においては、可動プレ
ート63に対して補助プレート62(固定プレート6
1)が遅角方向に制御されることにより第二コイルバネ
65が伸び、この第二コイルバネ65が補助プレート6
2(固定プレート61)を遅角方向に移動させる付勢力
Bが減少し、第一コイルバネ64の付勢力Aと第二コイ
ルバネ65の付勢力Bとのベクトル合成力Cは一定とな
る。これ以外の排気ポート1cの開閉タイミング制御動
作および吸気ポート1bの開閉タイミング制御動作は実
施の形態2と同様であり説明を省略する。
【0076】以上のように、この実施の形態4によれ
ば、固定プレート61、補助プレート62、可動プレー
ト63、第一コイルバネ64および第二コイルバネ65
とで遅延駆動伝達手段を形成しているので、制動手段の
制動力に応じて第一コイルバネ64および第二コイルバ
ネ65は可動プレート63の回転方向に伸縮し、これら
の力が平衡した状態で固定プレート61(補助プレート
62)を可動プレート63の回転に従って回転駆動する
ことができる。
【0077】従って、カムシャフト12,16により開
閉されるバルブ9,14の開閉タイミングを早くした
り、遅くしたり変化させることができ、例えば、初期状
態では制動手段による制動力が作用しない状態とすると
ともに、エンジン動作中にはこの制動手段による制動力
を作用させることにより、初期状態には最進位置に設定
しつつエンジンの動作状態に応じて最遅側に制御するこ
とができるので、簡易な構成にて排気バルブ14の開閉
タイミングを調整することができる効果がある。
【0078】また、この実施の形態4によれば、第一コ
イルバネ64による進角方向への付勢力Aの大きさを第
二コイルバネ65による遅角方向への付勢力Bの大きさ
よりも大きく、且つ、この第一コイルバネ64による進
角方向への付勢力Aと第二コイルバネ65による遅角方
向への付勢力Bとの合成力Cを、可動プレート63に対
して固定プレート61(補助プレート62)が最も進角
方向に移動した最進角位置Dに移動している状態におい
て、固定プレート61(補助プレート62)を連続的に
回転駆動する際に必要となるカムシャフト負荷トルク以
上に設定しているので、可動プレート63に対する固定
プレート61(補助プレート62)の角度制御の全範囲
(D−E)に渡って適当に制御することが可能となる効
果がある。
【0079】特に、第一コイルバネ64および第二コイ
ルバネ65は同一バネ定数の圧縮バネと引張りバネにて
形成することにより、可動プレート63に対する固定プ
レート61(補助プレート62)の制御角度に拘らずこ
れらコイルバネ64,65のベクトル合成力Cをほぼ一
定の大きさにすることができる。その結果、1つのスプ
リング48やコイルバネ64を用いた場合においては、
進角側(D)から遅角側(E)へ制御するにつれて所望
の制御角に保持するために必要となる制動力(G)を増
加させる必要があったが、そのような問題を生ずること
がなくなり、ほぼ一定の制動力Gにて任意の制御角に保
持することが可能となる効果がある。従って、油圧や空
気圧などを利用して制御手段を構築した場合には、従来
においては、設定制御角に応じて保持力が増減し、変化
前の制御角に応じて制御手段の一定量の制御に対する制
御角の変化量(応答特性)が変化してしまい、特に、遅
角側(E)における作動速度の遅れが問題となってしま
うことになっていたが、そのような問題を解決すること
ができる効果がある。
【0080】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、駆動
力発生手段の回転駆動力に従動回転する駆動側回転体、
この駆動側回転体と同じ回転軸の周囲にて上記カムシャ
フトと共に回転するシャフト側回転体および、上記駆動
側回転体と上記シャフト側回転体との間において上記駆
動側回転体の回転方向に伸縮自在に配設された弾性部材
を有する遅延駆動伝達手段を上記カムシャフトとこのカ
ムシャフトを回転駆動する駆動力発生手段との間におけ
る回転駆動力伝達経路上に配設するとともに、カムシャ
フトと共に回転する制動軸および、この制動軸に対して
制動力を作用させる制動部材を有する制動手段と、上記
制動手段が上記制動軸に作用させる制動力を制御する制
御手段とを備えているので、駆動側回転体が駆動力発生
手段に従って回転駆動されると、カムシャフトなどの回
転負荷と上記弾性部材との力が平衡した状態で上記シャ
フト側回転体は上記駆動側回転体の回転に従って回転駆
動される。
【0081】この状態で、制御手段の制御に従って制動
手段が上記カムシャフトと共に回転する制動軸に対して
制動力を作用させると、上記回転負荷が増大し、この回
転負荷の増大分に応じた新たな平衡状態で上記シャフト
側回転体は上記駆動側回転体の回転に従って回転駆動さ
れるようになる。そして、このように回転負荷が増減し
て平衡状態が変化することにより、弾性部材は駆動側回
転体とシャフト側回転体との間において駆動側回転体の
回転方向に伸縮するので、駆動側回転体の回転に対する
シャフト側回転体の回転位相は増減し、駆動力発生手段
が発生する回転駆動力に対するカムシャフトの回転位相
差が増減し、このカムシャフトにより開閉されるバルブ
の開閉タイミングも早くなったり遅くなったりと変化す
る。
【0082】従って、例えば、初期状態では制動手段に
よる制動力が作用しない状態とするとともに、エンジン
動作中にはこの制動手段による制動力を作用させること
により、初期状態には最進位置に設定しつつエンジンの
動作状態に応じて最遅側に制御することができるので、
簡易な構成にて排気バルブの開閉タイミングを調整する
ことができる効果がある。
【0083】また、遅延駆動伝達手段を、カムシャフト
とこのカムシャフトを回転駆動する駆動力発生手段との
間における回転駆動力伝達経路上に配設され、上記駆動
力発生手段の回転駆動力に従動回転する駆動側回転体、
この駆動側回転体と同じ回転軸の周囲にて上記カムシャ
フトと共に回転するシャフト側回転体、上記駆動側回転
体と上記シャフト側回転体との間に配設され、上記駆動
側回転体を基準として当該シャフト側回転体に対して上
記カムシャフトの回転方向進角側の向きの力を付勢する
第一弾性部材および、上記駆動側回転体と上記シャフト
側回転体との間に配設され、上記駆動側回転体を基準と
して当該シャフト側回転体に対して上記カムシャフトの
回転方向遅角側の向きの力を付勢する第二弾性部材とで
形成しても、制動手段の制動力に応じて第一弾性部材お
よび第二弾性部材は駆動側回転体の回転方向に伸縮し、
これらの力が平衡した状態でシャフト側回転体を駆動側
回転体の回転に従って回転駆動することができる。
【0084】従って、カムシャフトにより開閉されるバ
ルブの開閉タイミングを早くしたり、遅くしたり変化さ
せることができ、例えば、初期状態では制動手段による
制動力が作用しない状態とするとともに、エンジン動作
中にはこの制動手段による制動力を作用させることによ
り、初期状態には最進位置に設定しつつエンジンの動作
状態に応じて最遅側に制御することができるので、簡易
な構成にて排気バルブの開閉タイミングを調整すること
ができる効果がある。
【0085】そして、このような2つの弾性部材を用い
る場合には、第一弾性部材による進角方向への付勢力の
大きさを第二弾性部材による遅角方向への付勢力の大き
さよりも大きく、且つ、この第一弾性部材による進角方
向への付勢力と第二弾性部材による遅角方向への付勢力
との合成力を、駆動側回転体に対してシャフト側回転体
が最も進角方向に移動した最進角位置に移動している状
態において、シャフト側回転体を連続的に回転駆動する
際に必要となるカムシャフト負荷トルク以上に設定する
ことにより、駆動側回転体に対するシャフト側回転体の
角度制御の全範囲に渡って適当に制御することが可能と
なる効果がある。
【0086】特に、第一弾性部材および第二弾性部材は
同一のバネ定数にて形成することにより、駆動側回転体
に対するシャフト側回転体の制御角度に拘らずこれら弾
性部材のベクトル合成力をほぼ一定の大きさにすること
ができる。その結果、1つの弾性部材を用いた場合にお
いては、進角側から遅角側へ制御するにつれて所望の制
御角に保持するために必要となる制動力を増加させる必
要があったが、そのような問題を生ずることがなくな
り、ほぼ一定の制動力にて任意の制御角に保持すること
が可能となる効果がある。従って、油圧や空気圧などを
利用して制御手段を構築した場合には、従来において
は、設定制御角に応じて保持圧力が増減し、変化前の制
御角に応じて制御手段の一定量の制御に対する制御角の
変化量が変化してしまい、特に、遅角側における作動速
度の遅れが問題となってしまうことになっていたが、そ
のような問題を解決することができる効果がある。
【0087】この発明によれば、カムシャフトの回転に
従って当該カムシャフトと同角速度で回転するシャフト
側回転軸と、制動軸と共に回転する制動側回転軸と、上
記シャフト側回転軸の回転を回転角速度を低下させて制
動側回転軸に伝達する減速回転伝達部材と(を有する減
速手段と)を備えているので、制動手段はカムシャフト
よりも遅く回転する制動軸に対して制動力を作用させる
ことができる効果がある。
【0088】この発明によれば、制動手段が、制動軸と
ともに回転するディスクと、このディスクに圧接可能に
配設されたブレーキパッドとを有し、このブレーキパッ
ドをディスクに圧接することにより上記制動軸に対して
制動力を作用させるので、制動軸に対して直接ブレーキ
パッドを圧接する場合よりも大きな制動力を作用させる
ことができる効果がある。
【0089】この発明によれば、制御手段が、ブレーキ
パッドを有するブレーキキャリパと、オイルが収容され
るオイルタンクと、このオイルタンクと上記ブレーキキ
ャリパとを接続するオイル管と、上記オイルタンクから
オイル管内にオイルを供給するオイルポンプと、上記ブ
レーキキャリパと上記オイルポンプとの間のオイル管上
に配設され、上記オイル管を流れるオイルの流量を調整
するオイルバルブと、このオイルバルブの開度を制御す
る開度制御部材とを有するので、従来と同様のオイルを
用いた制御によりバルブの開閉タイミングを調整するこ
とができる効果がある。
【0090】この発明によれば、制動手段が、制動軸と
ともに回転する磁界発生部材と、この磁界発生部材の近
傍に配設されたコイルとを有し、このコイルが発生する
磁界により上記制動軸に対して制動力を作用させ、制御
手段が、上記コイルに通電する電流を制御する通電制御
部材を有するので、オイルや負圧などを用いることなく
制動をかけることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるバルブタイミ
ング調整装置を適用したガソリンエンジンシステムを示
す概略的な一部切り欠き断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による排気バルブタ
イミング調整装置およびその周辺部分の構成を示す概略
構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による排気遅延駆動
伝達手段およびその周辺部を示す一部切り欠き概略構成
図である。(a)は断面図、(b)は正面図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による排気遅延駆動
伝達手段に用いる各部材の正面図である。(a)は可動
プレートおよびタイミングプーリ、(b)は固定プレー
トである。
【図5】 この発明の実施の形態1による排気遅延駆動
伝達手段の荷重状態を示す正面図である。
【図6】 この発明の実施の形態1による吸気バルブの
開閉タイミング制御および排気バルブの開閉タイミング
制御を示す動作説明図である。
【図7】 この発明の実施の形態2による排気バルブタ
イミング調整装置およびその周辺部分の構成を示す概略
構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態3による排気バルブタ
イミング調整装置およびその周辺部分の構成を示す概略
構成図である。
【図9】 この発明の実施の形態4による排気遅延駆動
伝達手段およびその周辺部を示す一部切り欠き概略構成
図である。(a)は断面図、(b)は正面図である。
【図10】 この発明の実施の形態4による排気遅延駆
動伝達手段の分解斜視図である。
【図11】 この発明の実施の形態4による第一コイル
バネと第二コイルバネとの付勢力の設定特性の一例を示
す特性説明図である。
【図12】 この発明の実施の形態4による排気遅延駆
動伝達手段の荷重状態を示す正面図である。
【図13】 従来のバルブタイミング調整装置および周
辺部分を示す概略構成図である。
【図14】 上記従来のバルブタイミング調整装置にお
けるアクチュエータを示す図である。(a)は遅角状態
の内部構造の断面図、(b)は進角状態の内部構造の断
面図である。
【符号の説明】
3 クランクシャフト(駆動力発生手段)、9 吸気バ
ルブ(バルブ)、11吸気カム(カム)、12 吸気カ
ムシャフト(カムシャフト)、14 排気バルブ(バル
ブ)、15 排気カム(カム)、16 排気カムシャフ
ト(カムシャフト)、18 吸気遅延駆動伝達手段(遅
延駆動伝達手段)、19 排気遅延駆動伝達手段(遅延
駆動伝達手段)、28 電子制御ユニット(開度制御部
材、通電制御部材、制御手段)、29,60 制動軸、
30 ディスク(制動部材)、32 ブレーキパッド
(制動部材)、33 オイルタンク(制御手段)、35
オイルポンプ(制御手段)、36 オイル管(制御手
段)、37 ブレーキキャリパ(制御手段)、38 オ
イルバルブ(制御手段)、40,61 固定プレート
(シャフト側回転体)、42,62 補助プレート(シ
ャフト側回転体)、44,63 可動プレート(駆動側
回転体)、45 タイミングプーリ(駆動側回転体)、
48 スプリング(弾性部材)、51 永久磁石(磁界
発生部材、制動部材)、52 コイル(制動部材)、5
6 シャフト側回転軸、57 第一減速ギア(減速回転
伝達部材)、58 第二減速ギア(減速回転伝達部
材)、59制動側回転軸、64 第一コイルバネ(第一
弾性部材)、65 第二コイルバネ(第二弾性部材)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G016 AA08 AA12 AA19 BA22 BA38 CA24 CA27 CA33 CA48 CA59 DA06 DA22 GA00 GA07 3G084 AA03 BA23 CA01 DA00 FA00 FA07 FA10 FA20 3G092 AA11 DA09 DG05 EA03 EA04 FA00 GA01 HA01Z HA06Z HE08Z 3J058 AA43 AA48 AA53 AA66 AA69 AA73 AA77 AA87 BA06 CB14 CC03 CC22 DB20 FA50

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バルブを開閉させるカムを有するカムシ
    ャフトと、 上記カムシャフトとこのカムシャフトを回転駆動する駆
    動力発生手段との間における回転駆動力伝達経路上に配
    設され、上記駆動力発生手段の回転駆動力に従動回転す
    る駆動側回転体、この駆動側回転体と同じ回転軸の周囲
    にて上記カムシャフトと共に回転するシャフト側回転体
    および、上記駆動側回転体と上記シャフト側回転体との
    間において上記駆動側回転体の回転方向に伸縮自在に配
    設された弾性部材を有する遅延駆動伝達手段と、 上記カムシャフトと共に回転する制動軸および、この制
    動軸に対して制動力を作用させる制動部材を有する制動
    手段と、 上記制動手段が上記制動軸に作用させる制動力を制御す
    る制御手段とを備えたバルブタイミング調整装置。
  2. 【請求項2】 バルブを開閉させるカムを有し、一方向
    に回転するカムシャフトと、 上記カムシャフトとこのカムシャフトを回転駆動する駆
    動力発生手段との間における回転駆動力伝達経路上に配
    設され、上記駆動力発生手段の回転駆動力に従動回転す
    る駆動側回転体、この駆動側回転体と同じ回転軸の周囲
    にて上記カムシャフトと共に回転するシャフト側回転
    体、上記駆動側回転体と上記シャフト側回転体との間に
    配設され、上記駆動側回転体を基準として当該シャフト
    側回転体に対して上記カムシャフトの回転方向進角側の
    向きの力を付勢する第一弾性部材および、上記駆動側回
    転体と上記シャフト側回転体との間に配設され、上記駆
    動側回転体を基準として当該シャフト側回転体に対して
    上記カムシャフトの回転方向遅角側の向きの力を付勢す
    る第二弾性部材とを有する遅延駆動伝達手段と、 上記カムシャフトと共に回転する制動軸および、この制
    動軸に対して制動力を作用させる制動部材を有する制動
    手段と、 上記制動手段が上記制動軸に作用させる制動力を制御す
    る制御手段とを備えたバルブタイミング調整装置。
  3. 【請求項3】 第一弾性部材による進角方向への付勢力
    の大きさは第二弾性部材による遅角方向への付勢力の大
    きさよりも大きく、且つ、この第一弾性部材による進角
    方向への付勢力と第二弾性部材による遅角方向への付勢
    力との合成力は、駆動側回転体に対してシャフト側回転
    体が最も進角方向に移動した最進角位置に移動している
    状態において、シャフト側回転体を連続的に回転駆動す
    る際に必要となるカムシャフト負荷トルク以上に設定さ
    れていることを特徴とする請求項2記載のバルブタイミ
    ング調整装置。
  4. 【請求項4】 第一弾性部材および第二弾性部材は同一
    のバネ定数にて形成されていることを特徴とする請求項
    2または請求項3記載のバルブタイミング調整装置。
  5. 【請求項5】 カムシャフトの回転に従って当該カムシ
    ャフトと同角速度で回転するシャフト側回転軸と、制動
    軸と共に回転する制動側回転軸と、上記シャフト側回転
    軸の回転を回転角速度を低下させて制動側回転軸に伝達
    する減速回転伝達部材とを備えたことを特徴とする請求
    項1または請求項2記載のバルブタイミング調整装置。
  6. 【請求項6】 制動手段は、制動軸とともに回転するデ
    ィスクと、このディスクに圧接可能に配設されたブレー
    キパッドとを有し、このブレーキパッドをディスクに圧
    接することにより上記制動軸に対して制動力を作用させ
    ることを特徴とする請求項1または請求項2記載のバル
    ブタイミング調整装置。
  7. 【請求項7】 制御手段は、ブレーキパッドを有するブ
    レーキキャリパと、オイルが収容されるオイルタンク
    と、このオイルタンクと上記ブレーキキャリパとを接続
    するオイル管と、上記オイルタンクからオイル管内にオ
    イルを供給するオイルポンプと、上記ブレーキキャリパ
    と上記オイルポンプとの間のオイル管上に配設され、上
    記オイル管を流れるオイルの流量を調整するオイルバル
    ブと、このオイルバルブの開度を制御する開度制御部材
    とを有することを特徴とする請求項6記載のバルブタイ
    ミング調整装置。
  8. 【請求項8】 制動手段は、制動軸とともに回転する磁
    界発生部材と、この磁界発生部材の近傍に配設されたコ
    イルとを有し、このコイルが発生する磁界により上記制
    動軸に対して制動力を作用させ、制御手段は、上記コイ
    ルに通電する電流を制御する通電制御部材を有すること
    を特徴とする請求項1または請求項2記載のバルブタイ
    ミング調整装置。
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