JPH0428256Y2 - - Google Patents

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JPH0428256Y2
JPH0428256Y2 JP1986201209U JP20120986U JPH0428256Y2 JP H0428256 Y2 JPH0428256 Y2 JP H0428256Y2 JP 1986201209 U JP1986201209 U JP 1986201209U JP 20120986 U JP20120986 U JP 20120986U JP H0428256 Y2 JPH0428256 Y2 JP H0428256Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は車両の加速スリツプ制御装置に関し、
詳しくは、加速スリツプ制御装置の構成部分の異
常に対する制御を行う装置に関するものである。
[従来の技術] 近年、車両発進時や車両加速時に生ずる駆動輪
の空転を防止すると共に、車両加速時の駆動輪の
タイヤと路面との摩擦力が最大となるよう駆動輪
の回転を制御して、車両の走行安定性、加速性等
を向上する加速スリツプ制御装置が種々提案され
ている。
例えば、加速スリツプ発生時に内燃機関の吸気
系に設けられたスロツトバルブを閉方向に駆動し
て吸気量を強制的に減少し、内燃機関の出力トル
クを抑制して駆動輪の回転を抑制しようとするも
のや、加速スリツプ発生時に駆動輪の回転を早期
に抑制するために、車両に搭載されている制動装
置を用いて駆動輪の回転を直接制御するもの等が
ある。
これらの装置は各々単独でも加速スリツプ抑制
の効果を有するものであるが、両者を組み合わせ
た加速スリツプ制御装置も既に提案されている。
(例えば特願昭59−208716等)このように、複数
のシステムを搭載した場合には、駆動輪の加速ス
リツプの程度に応じてそれらのシステムを使い分
けることができるという利点の他に、たとえそれ
らの中の一つのシステムが作動しなくなつても、
残りのシステムにより制御を継続することができ
るという利点もある。このような制御を行う装置
は、既に本願出願人により特許出願がなされてい
る(特願昭60−276535号)。
このような異常時の制御をも行う加速スリツプ
制御装置では、加速スリツプ制御中にある部分に
そのような異常が生じたときには、上述の通りそ
の部分のみの動作を停止して残りで制御を続行す
るのであるが、加速スリツプ制御を行つていない
ときにそのような異常が発見されたときには、加
速スリツプ制御のための全部分の作動を禁止し、
加速スリツプ制御装置を行わないようにする。こ
れは、加速スリツプ制御装置を部分的に作動させ
て不完全な加速スリツプ制御を行うよりは、予め
加速スリツプ制御が不完全にしか行えないとわか
つているときには、警告灯等により運転者にその
旨を知らせて運転者に急激な加速操作を控えても
らい、点検・修理を促すようにした方がよいから
である。
[考案が解決しようとする問題点] 車両の運転中に加速スリツプ制御装置の一部に
異常が生じたときには、上記の通り警告灯等で運
転者にその旨知らせるのであるが、通常、そのよ
うな警告が発せられてから運転者がそれを確認す
るまでに多少の時間を要する。このため、たまた
ま加速スリツプ制御装置の一部に異常が発生した
直後に運転者がその警告を認識せずに急加速操作
を行うと、従来の装置では加速スリツプ制御を行
う全手段の作動が禁止されるため、運転者の予期
に反した運転状態となる。
本考案は人間工学的観点より、このような場合
にもできるだけ運転者の意に反しない運転を行う
ようにすることを目的としてなされたものであ
る。
[問題点を解決するための手段] 上記問題点を解決するためになされた本考案
は、第1図にその概要を例示するごとく、 駆動輪の回転速度を制御する少なくとも2種の
駆動輪速度制御手段M11〜M1nと 該駆動輪速度制御手段11〜M1nのうちの少なく
とも一のものの異常を検出し、警報を発する異常
検出手段M2と、 駆動輪の加速スリツプ制御実行中に異常検出手
段M2がいずれかの駆動輪速度制御手段の異常を
検出したときには、異常な駆動輪速度制御手段の
動作のみを禁止し、加速スリツプの非実行中に異
常検出手段M2が少なくとも一の駆動輪速度制御
手段の異常を検出したときには、全駆動輪速度制
御手段M11〜M1nの動作を禁止する異常制御手
段M3と を含む加速スリツプ制御装置において、 異常制御手段M3が、加速スリツプ制御の非実
行中に異常検出手段M2がいずれかの駆動輪速度
制御手段の異常を検出した後所定の時間内に加速
スリツプ制御が開始したときは、その異常な駆動
輪速度制御手段の動作のみを禁止するように構成
されていることを特徴とする加速スリツプ制御装
置をその要旨とするものである。
駆動輪速度制御手段M11〜M1nとしては、エ
ンジンの出力トルクを制御するものや、駆動輪の
制動を行うもの等がある。エンジンの出力のトル
クを制御するものの中には、内燃機関のスロツト
ルバルブの開度を制御する装置、燃料噴射量を制
御する装置、点火時期を制御する装置等があり、
駆動輪の制動を行うものも、通常のブレーキ系統
を制御する他、別途独立のブレーキ系統を設け
て、それにより制御することにより複数化され
る。
異常検出手段M2は第1図においては1つのみ
としたが、駆動輪速度制御手段M11〜M1nの全
部又はその一部の各々に備えるものであつてもよ
い。いずれにせよ、各駆動輪速度制御手段毎の異
常を分離して検出する。例えば、油圧ブレーキ系
統を利用した駆動輪速度制御手段については、ブ
レーキ油圧の回路切り替えに用いられるソレノイ
ドのコイルの断線又はシヨートを定期的にチエツ
クする装置等がそれに該当する。また、警報は運
転者に知らせるためのものであり、ランプ、ブザ
ー等が例示される。
異常制御手段M3における上記所定の時間は、
運転者がそのような異常を示す警報が発せられて
から確実にそれを認識するまでの時間として定め
る。
[作用] 複数の駆動輪速度制御手段M11〜M1nにより
加速スリツプ制御が実行されているときに、その
中の1つ、例えば、M11の異常が異常検出手段
M2により検出されたとする。この時、異常検出
手段M2は警報を発する。異常制御手段M3は異常
検出手段M2からそのような情報を受けると、異
常と検出された駆動輪速度制御手段M11のみの動
作を停止し、残りの駆動輪速度制御手段M12〜
M1nにより加速スリツプ制御を続行する。これ
により、不完全ではあるが加速スリツプ制御は行
われるため、駆動輪の加速スリツプが急激に増加
して車両の運転状態が不安定になることは防止さ
れる。
一方、車両走行中ではあるが加速スリツプ制御
は実行されていないときに、異常検出手段M2が
ある駆動輪速度制御手段、例えばM11の異常を検
出したとする。この場合も異常検出手段M2は警
報を発するが、異常検出手段M3は異常検出手段
M2よりその旨の情報を受けた時点から所定時間
以前と以後とで動作を異にする。すなわち、所定
時間以前に加速スリツプ制御が開始したときは、
異常と検出された駆動輪速度制御手段M11のみの
作動を禁止して、他の駆動輪速度制御手段M12〜
M1nは作動させる。これにより、運転者が警報
を十分認識しないうちに急加速操作を行つた場合
でも、上記の場合と同様不完全ながらも加速スリ
ツプ制御は行われる。
異常検出手段M2から駆動輪速度制御手段M11
が異常である旨の情報を受けた時点から所定時間
以降は、異常制御手段M3は全ての駆動輪速度制
御手段M11〜M1nの作動を禁止する。このよう
な場合には、警報が発せられてから所定時間が経
過しているため、運転者は異常を認識しているは
ずだからである。
[実施例] 本考案の実施例を以下に図面とともに説明す
る。第2図は本考案に係る加速スリツプ制御装置
を搭載する車両のエンジン周辺及び制御装置の油
圧系統を示す概略構成図である。
エンジン10の吸気管12には、従来より備え
られている、アクセルペダル14と連動して吸気
量を調整する主スロツトルバルブ16の他に、モ
ータ18により駆動され、主スロツトルバルブ1
6と同様に吸気量を調整する副スロツトルバルブ
20が備えられ、またアクセルペダル14にはそ
の踏み込みによつてON状態とされるアクセルセ
ンサ22が設けられている。
ブレーキペダル24には、その踏み込み量に応
じてブレーキ油圧を発生するブレーキマスタシリ
ンダ26が接続されている。このマスタシリンダ
26とは別に、加速スリツプ制御用のブレーキ油
圧を発生するためのサブマスタシリンダ28も備
えられている。マスタシリンダ26にはタンデム
型シリンダが用いられ、左・右の遊動輪30,3
1に設けられたホイールシリンダ32,33と
左・右の駆動輪34,35に設けられたホイール
シリンダ36,37とには各々異なる油圧系でも
つてブレーキ油圧が伝達される。また、サブマス
タシリンダ28にて発生されるブレーキ油圧は
左・右の駆動輪34,35制動用の油圧であつ
て、このブレーキ油圧が上記マスタシリンダ26
より出力される駆動輪用のブレーキ油圧と同様に
ホイールシリンダ36,37に伝達されるよう、
マスタシリンダ26からホイールシリンダ36,
37への油圧系にはシヤトル弁からなるチエンジ
バルブ38が設けられている。このチエンジバル
ブ38は、マスタシリンダ26又はサブマスタシ
リンダ28より発生されるブレーキ油圧のうち、
いずれか大きい方の油圧がそのままホイールシリ
ンダ36,37に伝達されるように構成されてい
る。
また、加速スリツプ制御のために、上記サブマ
スタシリンダ28を駆動してブレーキ油圧を発生
するための油圧系40が備えられている。この油
圧系40は、油をリザーバタンク41より汲み出
す油圧ポンプ42と、この汲み出された油の逆流
を防止する逆止弁43及び44と、この油をサブ
マスタシリンダ28駆動用のエネルギ源として用
いるために加圧状態で蓄えるアキユムレータ45
と、油圧ポンプ42からアキユムレータ45に伝
達される油圧が所定圧力以下となつた場合にON
状態とされる油圧スイツチ46と、後述の処理に
よりブレーキ制御が行われる際、上記サブマスタ
シリンダ28にアキユムレータ45に蓄えられた
所定油圧の油が伝達されるよう弁位置が切換えら
れる、サブマスタシリンダ駆動用の2位置弁47
とを備えている。なお、2位置弁47には片ソレ
ノイド形の電磁操作弁が用いられ、通常、ばねに
よつて図に示す弁位置に固定されており、駆動信
号を受けることによつて、もう一方の弁位置に切
り替えられることとなる。
また、駆動輪34,35の回転速度の平均値、
すなわち駆動輪速度、を検出するために、例えば
図示しないトランスミツシヨンの出力軸には駆動
輪速度センサ48aが、また、遊動輪30,31
の回転速度の平均値、すなわち遊動輪速度、を検
出するために、例えば図示しない遊動輪軸には遊
動輪速度センサ48bが各々設けられている。さ
らに、主スロツトルバルブ16の開度θ1を検出す
るために主スロツトル開度センサ49aが、また
副スロツトルバルブ20の開度θ2を検出するため
に副スロツトル開度センサ49bが各々設けられ
ている。駆動輪速度センサ48a、遊動輪速度セ
ンサ48b、主スロツトル開度センサ49a、副
スロツトル開度センサ49b、油圧スイツチ46
及びアクセルセンサ22からの信号は制御回路5
0に入力され、また、制御回路50からはモータ
18、油圧ポンプ42及び2位置弁47に駆動信
号が出力される。制御回路50からは、この他
に、運転席のアラームランプ52へもアラーム信
号が出力される。
この制御回路50は、第3図に示すように、異
常検出回路51と、上記アクセルセンサ22、油
圧スイツチ46及び駆動輪速度センサ48a、遊
動輪速度センサ48b、主スロツトル開度センサ
49a、副スロツトル開度センサ49b及び異常
検出回路51にて発生された信号を制御プログラ
ムに従つて入力及び演算し、油圧ポンプ42、2
位置弁47及びモータ18を駆動制御するための
処理を行なうセントラルプロセシングユニツト
(CPU)52と、制御プログラムやマツプ等のデ
ータが格納されたリードオンリメモリ(ROM)
53と、上記各センサからのデータや演算制御に
必要なデータがに読み書きされるランダムアクセ
スメモリ(RAM)54と、波形整形回路や各セ
ンサの出力信号をCPU52に選択的に出力する
マルチプレクサ等を備えた入力部55と、油圧ポ
ンプ42、2位置弁47及びモータ18をCPU
52からの制御信号に従つて駆動する駆動回路を
備えた出力部56と、CPU52、ROM53等の
各素子及び入力部55、出力部56を結び、各種
データの通路とされるバスライン57と、上記各
部に電源を供給する電源回路58と、から構成さ
れている。
異常検出回路51は、第4図に示すように、2
つのトランジスタTr1,Tr2,1つのツエナー
ダイオードZD、1つのノツトゲートInv、5つの
抵抗R1,R2,R3,R4,R5から構成され
ており、2位置弁47の駆動用コイル59が正常
であると、出力部56から入力された信号と同じ
信号を入力部55へ出力する。一方上記駆動用コ
イル59に断線あるいはシヨート等の異常がある
と、上記出力部56からの信号と異なつた信号を
上記入力部55へ出力する。すなわち上記駆動用
コイル59が正常である時は出力部56からの信
号がLレベルであればLレベルの信号を入力部5
5に出力する。しかし、上記駆動用コイル59に
異常がある時、例えば断線している時やシヨート
している時等には出力部56からの信号がLレベ
ルであつてもHレベルの信号を入力部55に出力
する。
次に、このように構成された制御回路50にて
実行される加速スリツプ制御のための処理を、第
5図及び第6図のフローチヤートにより説明す
る。
第5図は異常検出及びそれに対する処理を行う
ルーチンであり、一定時間、例えば50msec、毎
に起動され、実行される。本ルーチンが開始する
と、まずステツプ100にて異常検出回路51へL
レベルの信号を出力することにより、2位置弁4
7に異常が発生しているか否かをチエツクする。
異常検出回路51からの応答信号がLレベルであ
れば異常が発生していないことを示し、ステツプ
110へ進んでカウンタCFを0にリセツトし、ステ
ツプ120にてフラグFBS、FTSを共に0にリセツ
トして本ルーチンを終了する。カウンタCF及び
フラグFBS、FTSの作用については後述する。
異常検出回路51からの応答出力がHレベルで
あると、処理はステツプ130へ進み、運転席のア
ラームランプ52を点灯させることにより、運転
者に異常を知らせる。そしてステツプ140にてカ
ウンタCFの値を1だけ増加し、ステツプ150にて
加速スリツプ制御状態フラグFTの値をチエツク
する。フラグFTは後述のルーチンにて、加速ス
リツプ制御が行われているときには1、行われて
いなときには0とされている。FT=1、すなわ
ち加速スリツプ制御実行中のときはステツプ160
へ進み、異常であるブレーキ系統の制御のみを停
止させるため、ブレーキ制御停止フラグFBSに
1を代入し、スロツトル制御停止フラグFTSに
は0を代入する。これらのフラグは後述の加速ス
リツプ制御実行ルーチンで、各々の制御を行うか
否かの判断に使用され、その値が1のときには制
御は行われない。
ステツプ150にてフラグFTの値が0である、す
なわち加速スリツプ制御が行われていない場合に
は、ステツプ170にて先にカウントアツプしたカ
ウンタCFの値が所定値CFR以下か否かを判断す
る。この所定値CFRは、本ルーチンの実行間隔
と乗算した時に所定の時間となるような値として
おく。この所定時間は、アラームランプ52が点
灯してから、通常、運転者がそれを確実に認識す
るために要する時間として選ばれるものであり、
例えば数秒程度とする。なお、さらに余裕をもた
せて長くすることもさしつかえない。CF≦CFR、
すなわち、アラームランプ52の点灯が開始して
から所定時間が経過していない場合には、ステツ
プ160へ進み、先と同様に、ブレーキ系の制御を
停止するフラグFBSのみを1にセツトする。
ステツプ170にてCF>CFR、すなわちアラ
ームランプ52が点灯してから所定時間が経過し
たと判断された場合には、ステツプ180へ進み、
ブレーキ系、スロツトル系双方の制御を禁止すべ
く、フラグFBS、FTSとも1にセツトする。
ステツプ120,160又は180でフラグFBS,FTS
の値を設定した後、本ルーチンは終了する。そし
て第6図に示す加速スリツプ制御ルーチンの実行
が開始される。
第6図のルーチンが開始されると、まずステツ
プ200にて上記アクセルセンサ22からの信号に
基づき、現在車両が加速状態であるか否かの判定
を行なう。つまり上述した如く、アクセルセンサ
22は、アクセルペダル14が踏み込まれている
場合にON状態とされることから、この処理とし
てはアクセルペダル14が踏み込まれている場合
に加速時と判定することとなる。本ステツプ200
にて車両が加速状態であると判断すると、ステツ
プ210へ進み、一方、加速状態でないと判断する
とステツプ300にて前述のフラグFTに、加速スリ
ツプ制御中でないことを示す値0を代入し、本ル
ーチンの処理を終える。
ステツプ210においては、駆動輪速度センサ4
8a、遊動輪速度センサ48b、主スロツトル開
度センサ49a及び副スロツトル開度センサ49
bからの検出信号に基づき駆動輪速度Vr、遊動
輪速度Vf、主スロツト開度θ1及びスロツトル開
度θ2を算出し、続くステツプ220に進む。そして
ステツプ220においては上記算出された遊動輪速
度Vfを基に基準車輪速度VtY算出する。
ここで基準車輪速度Vtは、後述の処理にて駆
動輪速度Vrと比較して、駆動輪に加速スリツプ
が生じているか否かを判断するために用いられる
ものであつて、 Vt=1.2×Vf を用いて算出する。なおこの係数1.2は、加速時
に駆動輪のタイヤと路面との間に最大摩擦力が生
じ、最適な加速性が得られるよう、すなわちスリ
ツプ率が20%になるよう駆動輪の回転を制御する
ため設定された値である。
次のステツプ230にて、駆動輪速度Vrがこの基
準車輪速度Vtよりも大きいか否かが判定される。
Vr<Vtのときには、先と同様、ステツプ300にて
フラグFTを0にした後、本ルーチンを終える。
Vr≧Vtのときにはステツプ240でフラグFTに制
御中であることを示す値1を代入し、ステツプ
250でブレーキ制御停止フラグFBSの値をチエツ
クする。FBS=1であればステツプ260へ進み、
さらにスロツトル制御停止フラグFTSの値をチ
エツクする。ここでもFTS=1であれば、本ル
ーチンはそこで終了する。すなわち、加速スリツ
プ制御のための処理は何等行われない。一方、
FTS=0のときはステツプ270へ進み、スロツト
ルバルブ開度の制御による加速スリツプ制御のみ
を行う。
ステツプ250にてFBS=0のときはステツプ
280以降にてブレーキ制御及び場合に応じてスロ
ツトルバルブ開度制御の双方を用いた加速スリツ
プ制御を行う。すなわち、ステツプ280では、駆
動輪速度Vr、遊動輪速度Vfを用いて次式で表わ
される車両スリツプ率SRを求め、スリツプ率SR
が0.30を超えているか否かを判定する。
SR=(Vr−Vf)/Vf SR>0.30であると判定されると、ステツプ290
にてブレーキ制御及びスロツトルバルブ開度制御
の双方を同時に行い、強力に加速スリツプを抑制
する。一方、SR≦0.30と駆動輪のスリツプがそ
れほどひどくない場合には、先と同様ステツプ
260,270にてFTS=1のときのみスロツトルバ
ルブ開度制御だけで加速スリツプを抑制する。
ステツプ270におけるスロツトルバルブ開度制
御は、駆動輪速度Vrが基準車輪速度Vtに近付く
ように、副スロツトルバルブ20の開度θ2をモー
タ18により駆動調整するフイードバツク制御を
行う。
一方、ステツプ290におけるブレーキ制御の方
は、同じく駆動輪速度Vrが基準車輪速度Vtに近
付くように、2位置弁37を切り替えて駆動輪の
ホイールシリンダ36,37内の油圧を調整す
る。
本実施例はこのように、加速スリツプを制御す
るためのブレーキ制御系及びスロツトルバルブ開
度制御系の2系統のシステムのうちブレーキ制御
系に異常検出回路51を設け、制御実行中又は非
実行中ではあるが異常が発生してから所定時間内
は、その異常の発生したブレーキ系の作動のみを
禁止する。これにより、異常が発生してから運転
者がアラームランプ52の点灯を認識するまでに
ある程度の時間的猶予が与えられ、運転者の負担
を軽減する。
なお、上記実施例では異常検出のための回路を
ブレーキ制御系統にのみ設けたが、それに加えて
例えばモータ18の異常を検出する回路を設け
て、スロツトルバルブ開度制御系統の異常をも検
出するようにしてもよい。これによりモータ18
の異常が検出されたときは、上記実施例における
とほぼ同様に、加速スリツプ制御中又は異常検出
から所定の時間内に加速スリツプ制御が開始され
た場合の制御は、スロツトルバルブ開度制御系統
のみが停止されるという操作により行われる。
[考案の効果] 本考案に係る加速スリツプ制御装置では、加速
スリツプ制御を非実行中に加速スリツプ制御のた
めの駆動輪速度制御手段の中に異常なものを検出
したときには、その異常検出時から所定時間内と
それ以後とで加速スリツプ制御の操作を異にし
て、運転者が異常検出の警報を実際に認識するた
めの時間的猶予を設けている。すなわち、故障検
出時から所定時間内に加速スリツプ制御が開始さ
れたときには、加速スリツプ制御実行中の場合と
同様に、その異常な駆動輪速度制御手段のみを停
止するため、一部なりとも加速スリツプ制御が行
われる。これにより、運転者が異常警報を認識す
る前に急加速を行つても、ある程度加速スリツプ
制御が行われ、車両の不安定な挙動が防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の概要を例示するブロツク図、
第2図は本考案の実施例である両車の加速スリツ
プ制御装置の構成図、第3図は実施例の制御回路
とその周辺のブロツク図、第4図は異常検出回路
の回路図、第5図は制御回路にて行われる異常検
出を中心としたルーチンのフローチヤート、第6
図は加速スリツプ制御ルーチンのフローチヤート
である。 14……アクセルペダル、20……副スロツト
ルバルブ、28……サブマスタシリンダ、40…
…加速スリツプ制御用油圧回路、50……制御回
路、52……アラームランプ。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 駆動輪の回転速度を制御する少なくとも2種の
    駆動輪速度制御手段と 該駆動輪速度制御手段のうちの少なくとも一の
    ものの異常を検出し、警報を発する異常検出手段
    と、 駆動輪の加速スリツプ制御実行中に該異常検出
    手段がいずれかの駆動輪速度制御手段の異常を検
    出したときには、該異常な駆動輪速度制御手段の
    動作のみを禁止し、加速スリツプの非実行中に該
    異常検出手段が少なくとも一の駆動輪速度制御手
    段の異常を検出したときには、全駆動輪速度制御
    手段の動作を禁止する異常制御手段と を含む加速スリツプ制御装置において、 該異常制御手段が、加速スリツプ制御の非実行
    中に該異常検出手段がいずれかの駆動輪速度制御
    手段の異常を検出した後所定の時間内に加速スリ
    ツプ制御が開始したときは、該異常な駆動輪速度
    制御手段の動作のみを禁止するように構成されて
    いることを特徴とする加速スリツプ制御装置。
JP1986201209U 1986-12-26 1986-12-26 Expired JPH0428256Y2 (ja)

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JPS63104235U (ja) 1988-07-06

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