JPH04279303A - 円筒状陶磁器素体の内面切削方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、陶磁器素体よりなる碍
管等の内面を機械的に切削する円筒陶磁器素体の内面切
削方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】陶磁器製の中空管状碍管は、計器用変成
器、避雷器、結合コンデンサ−、ブッシング遮断器等の
外殻絶縁体として多用されている。これら陶磁器製碍管
等の製造工程には、真空土練機等から押し出された陶磁
器素体を一次乾燥後その素体の外面及び内面を一定の形
状に切削する工程が含まれている。このため、陶磁器素
体を回転ロクロ上にセットして回転させながら数値制御
装置に基づいて外面形状を削り出し、その後に内面切削
装置により切削刃によって内面形状の削り出しを行う方
法が採用されている。内面形状の削り出しの具体的方法
としては、切削用バイトを取着したシャフトあるいは素
体本体を相対的に回転させ切削用バイトで素体内面を削
り取っていく。この場合、切削用バイトを支持するシャ
フトには大きな切削抵抗に基づく応力がかかるので、剛
性上の点からシャフト本体径を太く形成する必要がある
。しかし、切削用バイトを円筒状素体内部に挿入して切
削するには、製品の内径との関係よりシャフト本体の先
端部径は小さく構成する必要がある。そこで、シャフト
本体の上部の細径部と下部の太径部との連続個所には、
剛性上の点からテ−パ−部が形成される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような切削具により切削する方法によると、切削バイト
による素体内面の切り込み量あるいは切り込み量の変化
、素体あるいは切削用バイトの回転数と素体との相対的
送り量とのバランス等によっては切削排土がシャフト本
体に付着したり、巻きついたりしてしまう。特に前記シ
ャフトのテ−パ−部への巻きつきが多い。このように切
削排土が内面切削用のバイトを保持するシャフト本体に
付着したり巻きついたりすると、その切削排土の付着、
巻付きによりシャフトの振れが生じてしまい適正な切削
バイトによる作業ができなくなってしまうほか、切削面
に切削排土が回転に伴って衝突し、仕上げ面に傷をつけ
るという不具合がある。この不具合は、長尺の碍管の切
削に用いるシャフトにとっては特に影響が大となる。ま
た切削排土が排出されずにシャフト近傍に堆積すると切
削作業自体ができなくなるので、作業を一時停止して安
全を確認した後、切削排土の除去を行わなければならな
いという煩雑な作業を要した。

【０００４】本発明は、上記不具合を解決すべく提案さ
れるもので、排土の付着によるシャフト振れあるいは仕
上げ内面への衝突等によって不良製品が生成されること
を防止し、排土の除去作業による時間的ロスを無くし切
削作業稼働率の向上を図ることを目的としたものである
。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、円筒陶磁器素体と切削手段とを所定速度で
相対的に回転させながら陶磁器素体の内面形状の削り出
しを行う円筒陶磁器素体の内面切削方法において、円筒
陶磁器素体を切削用バイトと切削排土除去具とを有する
切削手段の切削初期位置にセットした後、制御手段を介
して切削用バイトを制御しながら陶磁器素体の内面切削
を行い、その直後から切削排土除去手段を連続的にある
いは間欠的に駆動させ切削排土を切削用バイトを支持す
るシャフトに付着或いは巻付きさせないようにしたこと
を特徴とする円筒陶磁器素体の内面切削方法である。

【０００６】

【作用】このように切削作業中の切削排土を切削内面に
衝突させることなく円滑に除去しながら切削を行うとい
う方法をとったので、適正な作業を円滑に実施できると
ともに製品の品質向上を図れる。

【０００７】

【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の１実施例
を説明していく。図１は切削装置の全体図であり、図２
は切削用バイト近傍の拡大断面図である。先ず真空土練
機等から押し出された円筒状の陶磁器素体１を回転ロク
ロ２上にセットして、その上端を支軸３に支持させ回転
数制御装置の制御下に回転ロクロ２を所定速度で回転さ
せる。この状態で制御部４のＣＰＵ　５がアンプ６を通
じて内面切削機構７及び外面切削機構８にそれぞれ制御
信号を送り、内面切削機構７の切削用バイト９と外面切
削機構８の切削用バイト１０とを上下方向及び前後方向
に移動させつつ内外面の切削を行う。なお、各切削用バ
イトの動きは１品種ごとにテ−プリ−ダ−１１を介して
ＣＰＵ　５にインプットされており、始動後は全く人手
を必要とすることなく所望形状の切削が行われることと
なる。

【０００８】内面切削機構７の切削用バイト９によって
陶磁器素体１の内面を切削するには図２に示すように、
切削用バイト９を所定の押圧力によって回転する陶磁器
素体１に切り込み接触させる。すると、削り取られた排
土が帯状となり鎖線表示されるように切削用バイト９を
支持しているシャフト１２の周囲に落下する。ところが
、本実施例の場合はシャフト１２の内部を通してノズル
１３が切削用バイト９の近傍に配設され、切削用バイト
９の先端近傍に向けて水、油等の潤滑剤が出射されるよ
うになっている。図２では、切削と同時に潤滑剤を出射
し排土の表面に潤滑剤を塗布するので、排土の潤滑性が
よく、スムーズに落下させ排出することができる。なお
、潤滑剤は連続的に出射してもよいし間欠的に出射して
もよいが、切削される排土量に応じて出射タイミングと
出射量を設定すればよい。

【０００９】このようにして陶磁器素体１の内面より切
削された排土は、切削内面にぶつかったり、シャフトに
巻付くことなく回転ロクロ２の貫通孔１４から下方に落
下し図示していない排出コンベアによって集められ、再
び戻り原料として使用される。なお、シャフト１２の上
部に形成されているテ−パ−部１５は従来はシャフト振
れおよび機械的強度の点より５〜６°の傾斜に形成され
ていたが、本実施例では切削排土がシャフトに巻き付く
ことがないので剛性が低下することのない程度のゆるや
かな傾斜１〜２°に形成されている。

【００１０】回転ロクロ２の回転はモ−タ１６、減速機
１７、ベルト１８によって行われるが、回転ロクロ２の
回転数は主軸アンプ１９、ロ−タリ−エンコ−ダ２０等
によって構成される回転制御装置によって制御されてい
る。内面切削機構７は、モ−タ２４により駆動される垂
直な送りネジ２２と、これと螺合して昇降する昇降台２
３と、この昇降台２３に設けられたモ−タ２４及び水平
な送りネジ２５により紙面に対して垂直方向に移動でき
る内面切削用棹２６と切削用バイト９とを有する。

【００１１】

【発明の効果】以上のごとく本発明によれば、切削用バ
イトにより陶磁器素体の内面を切削する際に切削排土が
生じても、ノズルから潤滑剤等が射出されることにより
適宜切削排土をスムーズに落下させることができ、切削
用バイトを支持しているシャフトに切削廃土が付着した
り、巻きついたりすることを防止できる。したがって、
シャフトは常に適正な動作を行うことができ、切削排土
のシャフトへの巻付きにともなうシャフト振れあるいは
仕上げ面への切削排土の衝突等により不良製品が生ずる
ということがなくなる。また、切削廃土を作業中に除去
しなければならないといった煩雑な作業を不要とする。

【図面の簡単な説明】

【図１】切削装置の全体図である。

【図２】切削用バイト近傍の拡大断面図である。

【符号の説明】

１　　陶磁器素体 ９　　切削用バイト １２　　シャフト １３　　ノズル １５　　テ−パ−部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　円筒陶磁器素体と切削手段とを所定速
   度で相対的に回転させながら陶磁器本体の内面形状の削
   り出しを行う円筒陶磁器素体の内面切削方法において、
   円筒陶磁器素体を切削用バイトと切削排土除去具とを有
   する切削手段の切削初期位置にセットした後、制御手段
   を介して切削用バイトを制御しながら陶磁器素体の内面
   切削を行い、その直後から切削排土除去手段を連続的に
   あるいは間欠的に駆動させて切削排土を切削用バイトを
   支持するシャフトに付着させないようにしたことを特徴
   とする円筒陶磁器素体の内面切削方法。