JPH04275306A - 微小粒径シリカを含有する樹脂ビーズ - Google Patents

微小粒径シリカを含有する樹脂ビーズ

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JPH04275306A
JPH04275306A JP3035895A JP3589591A JPH04275306A JP H04275306 A JPH04275306 A JP H04275306A JP 3035895 A JP3035895 A JP 3035895A JP 3589591 A JP3589591 A JP 3589591A JP H04275306 A JPH04275306 A JP H04275306A
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JP
Japan
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silica
meth
resin beads
ester monomer
particle size
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Withdrawn
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JP3035895A
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Taizo Mori
毛 利 泰 三
Katsuhiko Takagi
高 木 克 彦
Yoshihiro Naruse
成 瀬 義 弘
Yukio Asami
浅 見 幸 雄
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JFE Steel Corp
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な微小粒径シリカ
を含有する樹脂ビーズに関するものである。これは(メ
タ)アクリル酸エステルのような不飽和二重結合含有モ
ノマーで分散させた疎水性シリカゾルを懸濁重合させる
ことにより得られる。得られた樹脂ビーズからペレット
を作製し、射出成形することにより、温度・湿度により
、屈折率、複屈折性、分散性(色収差)などの性能が安
定した、透明性が良好な、光学的用途に適した材料とす
ることができる。
【0002】また、不飽和二重結合含有モノマーとして
アダマンタン骨格を有するモノマーを用いることができ
、得られた共重合体も樹脂ビーズ中にシリカ、アダマン
タン骨格を有する新規なものである。
【0003】
【従来の技術】有機樹脂中にシリカ粉末あるいはコロイ
ダルシリカなどを添加し、硬化樹脂の耐擦傷性、耐汚染
性、耐溶剤性、耐水性などを向上させることは広く行わ
れている。
【0004】コロイダルシリカを有機物と反応させる技
術は従来から数多く知られており、例えば特開昭53−
11951号によれば、シリカを、ヒドロキシル基およ
びカルボキシル基を分子内に含有する有機重合体、特に
アクリル共重合体と重合させて、有機樹脂の特徴に硬さ
、不燃性などの特徴を付与させた工業用材料が開示され
ている。また特開昭59−71316号によれば、コロ
イダルシリカを、α,β−モノエチレン性不飽和カルボ
ン酸アルキルエステルなどとシラン系モノマー(シラン
カップリング剤)と共重合させ、耐久性、耐汚染性の優
れた被覆組成物が開示されている。
【0005】また、コロイダルシリカのシリカ表面を有
機物で改質し、水以外の分散媒で分散させる技術(いわ
ゆるオルガノシリカゾルの製造技術)も知られており、
特開昭49−126594号によれば、水性コロイダル
シリカを水易溶性のアルコールでエステル化し、次いで
このエステル化シリカゾルを水難溶性のアルコールで再
度エステル化してオルガノシリカゾルを製造する方法が
開示されている。また、特開平2−64138号によれ
ば、コロイダルシリカの表面にアルコキシシラン化合物
を反応させ、水分散型コロイダルシリカに重合性不飽和
二重結合を導入し、次に分散媒を有機溶媒に置換させる
重合性シリカゾルの製造方法および、それを他の重合性
不飽和二重結合を有する単量体と紫外線や電子線などで
硬化させることを特徴とする、優れた耐擦傷性、耐溶剤
性を有する硬化性被覆用組成物の製造方法が開示されて
いる。また、シリカ表面を疎水性にする技術として、テ
トラアルコキシシランをアルカリ触媒で加水分解する技
術が特開平2−80317号に開示されている。
【0006】他方、光学的用途に適した材料の製法とし
ては特開昭62−177009号に開示されているよう
に、懸濁重合によりポリマービーズを得、このビーズを
押出機でペレット化した後、射出成形する方法が知られ
ている。この方法によれば、短時間に大量に光学材料を
製造可能であり、プラスチック材料のメリットを生かす
ことが出来る。しかしながら、上記のような微小粒径の
シリカを含有する、射出成形用のペレットを作製するの
に適した、光学的用途に用いられる樹脂ビーズは知られ
ていない。
【0007】また微小粒系のシリカとアダマンタン骨格
を含有する光学的用途に適した、樹脂ビーズは勿論知ら
れていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術の欠点を解消し、樹脂ビーズ中に微小粒径のシリ
カが取り込まれており、この樹脂ビーズをペレット化し
て射出成形を可能とする樹脂ビーズを提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、粒
子径が50nm以下である微小の疎水性シリカを分散さ
せたアクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エ
ステルモノマー(以下、(メタ)アクリル酸エステルモ
ノマーという)を懸濁重合させることにより得られるこ
とを特徴とする微小粒径シリカを含有する樹脂ビーズを
提供するものである。(メタ)アクリル酸エステルモノ
マーがアダマンタン骨格を有するモノマーであるのが好
ましく、その内でも下記のものが特に好ましい。
【化2】 また、微小粒径のシリカを分散させた(メタ)アクリル
酸エステルモノマーはシリコンアルコキシドの加水分解
物を用いて製造するのが好ましい。
【0010】
【作用】以下に本発明をさらに詳細に説明する。まず、
本発明を理解し易いように、従来技術から本発明に至っ
た経過について述べる。
【0011】従来、有機樹脂中にシリカ粉末あるいはコ
ロイダルシリカなどを添加し、硬化樹脂の耐擦傷性、耐
汚染性、耐溶剤性、耐水性などを向上させることは広く
行われている。しかしながら、これらシリカを含有する
射出成形用のペレットの作製は行われていない。プラス
チック材料のメリットである量産性を考慮するならば、
当然このような技術が必要となる。
【0012】光学材料用の樹脂ペレットを作製するのに
は、その透明性の要求から、懸濁重合法で得られた樹脂
ビーズを押出機でペレット化するのが最も適している。 しかし、一般に懸濁重合は水に分散剤を添加し、攪拌を
しながら、モノマーの重合を行う方法であり、添加した
シリカが親水性である場合には、シリカが水相中に溶出
してしまい、樹脂中にシリカを取り込むことが出来ない
【0013】微小粒径のシリカとしてはコロイダルシリ
カが一般に知られており、有機溶剤系に用いる場合には
、水系のコロイダルシリカから溶剤置換して作製した溶
剤系のシリカゾルを用いるのが良い。しかしながら、従
来知られているオルガノシリカゾルは単に分散媒を有機
溶剤に置換させただけのものであり、シリカ表面には水
酸基が多く残っており親水性が比較的強く、これらのオ
ルガノシリカゾルを懸濁重合によって樹脂ビーズ中に取
り込もうとしても、シリカは水相中に移行してしまう。
【0014】樹脂ビーズ中にシリカを取り込むためには
、シリカゾルの表面を疎水性にし、懸濁重合時にシリカ
分が水相中に移行しないようにすることが重要である。 シリカゾルの表面を疎水性にするには、通常の水系のコ
ロイダルシリカの分散媒を溶剤置換するときに、加圧、
高温でエステル化する方法と、コロイダルシリカの原料
として、シリコンアルコキシドを用いて、加水分解する
方法がある。エステル化の方法ではシリカ表面の水酸基
がかなりの割合、エステル化されずに残るため、そのよ
うな原料を用いて懸濁重合を行った場合、大量のシリカ
分が水相に移行してしまう。また、エステル化の反応条
件を過激にすると、シリカの凝集がおこり、液が白濁す
るという問題が生じる。光学的用途に用いるためには、
シリカが凝集せず、粒径が50nm以下であることが必
要である。このためには、シリコンアルコキシドを用い
た方法が適している。
【0015】樹脂ビーズ中のシリカの含有量は、得られ
たビーズを強熱することにより、求めることが出来る。 有機物は概ね300℃程度では分解し重量減少するのに
対し、シリカは耐熱性が優れており、重量減少が起こり
難い。600℃で、2時間加熱する前後の重量変化から
、樹脂ビーズ中のシリカ分を求めることが出来る。以下
の実施例においても同様にしてシリカ含有量を求めた。
【0016】以上のような知見から、本発明は、疎水性
の微粒子径のシリカを樹脂ビーズ中に分散させ、しかも
光学的に等方性であるアダマンタン骨格を有する不飽和
二重結合含有モノマーを併用して、樹脂組成物を得るこ
とにより、光学的性能および温度、湿度による性能の安
定性を大幅に向上させた新規な微粒子径のシリカを含有
する樹脂ビーズを提供するものである。
【0017】本発明で得ようとする微粒子径の疎水性シ
リカ含有樹脂ビーズを得るシリカ源としてはシリコンメ
トキシド、シリコンエトキシドなどで代表されるシリコ
ンアルコキシドを用い、メタノール、エタノールなどの
アルコール系溶剤中で微量の純水および加水分解用触媒
としてアルカリ又は酸を加えて、シリカの粒子を成長さ
せて、アルコール分散シリカゾルを得る。この時の加水
分解の程度により、シリカの粒径が決定される。従って
、純水および触媒の添加量が重要な要因となる。
【0018】本発明においては、用いるシリカの粒子径
は50nm以下とする。この理由は、この粒子径を越え
ると、透明性が損なわれ、光学的用途に適さなくなるか
らである。
【0019】触媒および水を留去させた後、分散媒置換
により得られたメチルメタクリレート、エチルアクリレ
ートなどで代表される(メタ)アクリル酸エステルモノ
マーで分散したシリカゾルを通常の懸濁重合用分散剤で
あるポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロー
スなどを添加した純水中で懸濁重合して、微小粒径のシ
リカを含有する樹脂ビーズを得ることが出来る。
【0020】シリコンアルコキシドの加水分解を行う工
程の溶剤としてはシリコンアルコキシド、純水との相溶
性の点から、アルコール系溶剤が好適であるが、純水、
触媒の添加量が微量である場合には、疎水性の溶剤を用
いることが出来、アクリル酸エステルモノマー中で直接
加水分解して、アクリル酸エステルモノマーで分散した
シリカゾルとすることが出来、工程の短縮が可能となる
【0021】また、(メタ)アクリル酸エステルモノマ
ーとしてアダマンタン骨格を有する二重結合含有モノマ
ーを用いることにより、樹脂ビーズ中にシリカを分散さ
せたアダマンタン骨格含有樹脂ビーズを得ることが出来
る。
【0022】市販されているオルガノシリカゾルは分散
媒が有機溶剤であるが、シリカ粒子表面に水酸基がかな
りの割合残っており、親水性が強く、これから作製した
(メタ)アクリル酸エステル分散シリカゾルを懸濁重合
するとシリカ分が水相に移行する。これを抑えるために
は、シリカ表面の水酸基をエステル化することが必要で
あるが、このためには、加熱、加圧しなければならず、
シリカの粒径が成長してしまい、本発明の目的である光
学的用途には適さなくなることが有る。
【0023】本発明で用いるシリコンアルコキシドの加
水分解から得られるオルガノシリカゾルはシリカ表面の
水酸基が少なく、疎水性であり、(メタ)アクリル酸エ
ステルモノマーで分散媒を置換した後、懸濁重合すると
、シリカ分を樹脂ビーズ中に取り込むことが出来る。 しかしながら、この方法で得られたシリカゾルの表面に
も水酸基は少量存在するため、樹脂ビーズの表面の方が
、内部よりもシリカ分が多くなる傾向が有る。
【0024】得られた樹脂ビーズは押出機でペレット化
し、射出成形することが出来、プラスチック材料のメリ
ットである量産が可能となる。また、樹脂中に無機のシ
リカを含有するため、耐熱性があり、温度・湿度が変化
しても光学的な性能が安定し、光学用途に適した材料と
なる。さらに光学的に等方性であるアダマンタン骨格を
導入すれば、より一層光学的性能も向上する。
【0025】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。先ず、参考例として、疎水性のシリカを分散し
たエタノールシリカゾルの製造方法を示す。
【0026】(参考例1)攪拌機、滴下ロート、温度計
を装備した内容積300mlの3口フラスコに150g
のエタノール、3N塩酸水溶液10gを仕込み、攪拌し
た。このフラスコを40℃の水浴で加熱しながら、シリ
コンテトラメトキシド20gとエタノール20gの溶液
を2時間で滴下した。反応終了後エバポレーター中で4
0℃、50mmHgの条件で塩酸および水を留出させな
がら濃縮を行い、シリカ濃度が20%のエタノールで分
散したシリカゾルを得た。電子顕微鏡で得られたシリカ
ゾルの粒径を確認したところ、7〜10nmであった。
【0027】(参考例2)攪拌機、滴下ロート、温度計
を装備した内容積300mlの3口フラスコに150g
のエタノール、28%アンモニア水2.0g、純水3.
0gを仕込み、攪拌した。このフラスコを40℃の水浴
で加熱しながら、シリコンテトラエトキシド20gとエ
タノール20gの溶液を1時間で滴下した。反応終了後
エバポレーター中で40℃、50mmHgの条件でアン
モニアおよび水を留出させながら濃縮を行い、シリカ濃
度が20%のエタノールで分散したシリカゾルを得た。 電子顕微鏡で得られたシリカゾルの粒径を確認したとこ
ろ、10〜20nmであった。
【0028】(実施例1)参考例1で得られたシリカ濃
度が20%のシリカゾル30gにメチルメタクリレート
モノマー25gを加え、エタノールを減圧留去させるこ
とにより分散媒をメチルメタクリレートとする20%シ
リカゾルを得た。
【0029】攪拌機、温度計を装備した内容積300m
lの3口フラスコに加水分解率80%のポリビニルアル
コール0.15gを純水150mlに溶解させ、さらに
上記のようにして得られた20%シリカゾル30gにラ
ジカル重合の開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル
(AIBN)0.06gを溶解させたものを加えた。こ
れを激しく攪拌しながら水浴中で65℃に加熱したとこ
ろ、重合が直ちに始まり、内温が3〜4℃上昇した。外
浴の温度を65℃に保って3時間重合を続け、次いで外
浴の温度を70℃まで上昇させた。攪拌を続けながら内
容を室温まで冷却させ、その後、攪拌を止めると直径が
1mm程度のパール状のポリマーが沈澱した。これを水
洗して風乾したところ、収率は約90%であった。
【0030】得られたシリカ含有樹脂ビーズ中のシリカ
分を調べたところ(600℃、2時間強熱における重量
変化)20%であり、樹脂中にほぼ100%のシリカ分
を取り込むことが出来ていることを確認した。また懸濁
重合における水相中のシリカ分を同様の方法で分析した
結果、シリカ分は殆ど検出出来なかった。
【0031】得られたシリカ含有樹脂ビーズ中のシリカ
の分布をしらべたところ、ほぼ均一にシリカを含有する
ことが分かった。
【0032】(実施例2)参考例1で得られたシリカ濃
度が20%のシリカゾル30gに、ジメチルアダマンチ
ルメタクリレート25gを加え、エタノールを減圧留去
させることにより分散媒をジメチルアダマンチルメタク
リレートとする20%シリカゾルを得た。
【0033】攪拌機、温度計を装備した内容積300m
lの3口フラスコに加水分解率80%のポリビニルアル
コール0.20gを純水180mlに溶解させ、さらに
上記のようにして得られた20%シリカゾル30gにラ
ジカル重合の開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル
(AIBN)0.1gを溶解させたものを加えた。これ
を激しく攪拌しながら水浴中で65℃に加熱したところ
、重合が直ちに始まり、内温が3〜4℃上昇した。外浴
の温度を65℃に保って3時間重合を続け、次いで外浴
の温度を70℃まで上昇させた。攪拌を続けながら内容
を室温まで冷却させ、その後、攪拌を止めると直径が1
mm程度のパール状のポリマーが沈澱した。これを水洗
して風乾したところ、収率は約95%であった。
【0034】得られたシリカ含有樹脂ビーズ中のシリカ
分を調べたところ(600℃、2時間強熱における重量
変化)20%であり、樹脂中にほぼ100%のシリカ分
を取り込むことが出来ていることを確認した。また懸濁
重合における水相中のシリカ分を同様の方法で分析した
結果、シリカ分は殆ど検出出来なかった。
【0035】得られたシリカ含有樹脂ビーズ中のシリカ
の分布をしらべたところ、ほぼ均一にシリカを含有する
ことが分かった。
【0036】(実施例3)参考例1で得られたシリカ濃
度が20%のシリカゾル30gにメチルメタクリレート
モノマー15g、ジメチルアダマンチルメタクリレート
15gを加え、エタノールを減圧留去させることにより
分散媒をメチルメタクリレートおよびジメチルアダマン
チルメタクリレートとする20%シリカゾルを得た。
【0037】攪拌機、温度計を装備した内容積300m
lの3口フラスコにカルボキシメチルセルロース(cm
c)0.1gを純水150mlに溶解させ、さらに上記
のようにして得られた20%シリカゾル30gにラジカ
ル重合の開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(A
IBN)0.05gを溶解させたものを加えた。これを
激しく攪拌しながら水浴中で65℃に加熱したところ、
重合が直ちに始まり、内温が3〜4℃上昇した。外浴の
温度を65℃に保って3時間重合を続け、次いで外浴の
温度を70℃まで上昇させた。攪拌65℃に保って3時
間重合を続け、次いで外浴の温度を70℃まで上昇させ
た。攪拌を続けながら内容を室温まで冷却させ、その後
、攪拌を止めると直径が1mm程度のパール状のポリマ
ーが沈澱した。これを水洗して風乾したところ、収率は
約90%であった。
【0038】得られたシリカ含有樹脂ビーズ中のシリカ
分を調べたところ(600℃、2時間強熱における重量
変化)20%であり、樹脂中にほぼ100%のシリカ分
を取り込むことが出来ていることを確認した。また懸濁
重合における水相中のシリカ分を同様の方法で分析した
結果、シリカ分は殆ど検出出来なかった。
【0039】得られたシリカ含有樹脂ビーズ中のシリカ
の分布をしらべたところ、ほぼ均一にシリカを含有する
ことが分かった。
【0040】(比較例1)市販のイソプロパノール分散
コロイダルシリカ(日産化学社製  ST−IPA)の
分散媒をメチルメタクリレート置換したものを用いて、
実施例1と同様に懸濁重合した。収率は約75%であっ
た。
【0041】樹脂ビーズ中のシリカを上記と同様に60
0℃で2時間加熱することにより分析したところ、ビー
ズ中にシリカを均一に取り込むことが出来ないことが分
かった。また、樹脂ビーズ中のシリカ分は約5%であり
、大部分のシリカが懸濁重合時に水相中に移行したこと
が分かった。
【0042】
【発明の効果】本発明の方法により、従来得られていな
い、微小粒径のシリカを分散した樹脂ビーズが得られた
。本樹脂ビーズはペレット化し、単独あるいは他の樹脂
ペレットと混合し、射出成形することが出来、シリカの
粒径が微小で透明性が高いことから、特に光学的用途に
用いることが出来る。無機微粒子を含有することから、
温度湿度の変化による性能の安定性に優れており、アダ
マンタン骨格を導入した場合には、特に、光学的に等方
性となる。
【0043】また、無機微粒子を含有した樹脂は光学的
用途以外にも、例えば耐熱性、難燃性などを要求される
材料などにも用いることが出来る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  粒子径が50nm以下である微小の疎
    水性シリカを分散させたアクリル酸エステルおよび/ま
    たはメタクリル酸エステルモノマー(以下、(メタ)ア
    クリル酸エステルモノマーという)を懸濁重合させるこ
    とにより得られることを特徴とする微小粒径シリカを含
    有する樹脂ビーズ。
  2. 【請求項2】  (メタ)アクリル酸エステルモノマー
    が、アダマンタン骨格を有するモノマーである請求項1
    に記載の微小粒径シリカを含有する樹脂ビーズ。
  3. 【請求項3】  前記アダマンタン骨格を有するモノマ
    ーが、下記式(I)〜(III)である請求項2に記載
    の微小粒径シリカを含有する樹脂ビーズ。 【化1】
  4. 【請求項4】  微小粒径シリカを分散させた(メタ)
    アクリル酸エステルモノマーはシリコンアルコキシドの
    加水分解物を用いて得る請求項1〜3のいずれかに記載
    の微小粒径シリカを含有する樹脂ビーズ。
JP3035895A 1991-03-01 1991-03-01 微小粒径シリカを含有する樹脂ビーズ Withdrawn JPH04275306A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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