JPH05279598A - 有機‐無機透明複合体及びその製法並びにそれを含有する紫外線吸収性コーティング剤 - Google Patents

有機‐無機透明複合体及びその製法並びにそれを含有する紫外線吸収性コーティング剤

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JPH05279598A
JPH05279598A JP7776392A JP7776392A JPH05279598A JP H05279598 A JPH05279598 A JP H05279598A JP 7776392 A JP7776392 A JP 7776392A JP 7776392 A JP7776392 A JP 7776392A JP H05279598 A JPH05279598 A JP H05279598A
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metal alkoxide
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organic
composite
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JP7776392A
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安彦 井出
Masazumi Kikukawa
正純 掬川
Kazuhisa Yoshida
和久 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多様なビニル重合体からなる有機‐無機透明
複合体及びそれを含有する紫外線吸収性コーティング剤
を提供する。 【構成】 カルボキシル基及びヒドロキシル基を有さな
いビニルモノマーと金属アルコキシドとの混合液を調製
し;該ビニルモノマーが実質的に重合を開始しない条件
で、該金属アルコキシドを加水分解、重縮合して該混合
液をゲル化させ;次いで、該ゲル化混合液中のビニルモ
ノマーを重合させることによって製造される有機‐無機
透明複合体及びそれを含有する紫外線吸収性コーティン
グ剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機重合体と無機化合
物との透明複合体に関し、特に、カルボキシル基及びヒ
ドロキシル基を有さないビニルモノマーと、金属アルコ
キシドの加水分解により得られるゲル化物とから製造さ
れる有機‐無機透明複合体及びそれを含有する紫外線吸
収性コーティング剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、有機重合体と無機化合物との複合
化においては、有機重合体マトリックス中に無機化合物
をフィラーとして添加、分散させ、これをコンパウンド
にする方法が知られている。しかしながら、この方法で
出来るだけ均質なコンパウンドを得ようとする場合、極
めて微細な無機化合物フィラーを使用する必要がある
が、フィラーが微細である場合には、有機重合体中での
均一な分散が困難であり十分に透明かつ均質な樹脂を得
ることは困難である。一方、特開昭52−16533、
特開昭53−11951及び53−11952号公報に
は、透明かつ均質な有機‐無機複合体(以下、有機‐無
機透明複合体という)を製造する方法が開示されてい
る。これらの方法は、シリコンアルコキシドをビニル重
合体と特定条件下で加熱混合することにより、透明かつ
均一な複合体を製造するものである。
【0003】しかしながら、これらの方法では、シリコ
ンアルコキシド中のシリコンとビニル重合体を結合させ
るために、ヒドロキシル基を含有するビニル共重合体
(特開昭52−16533号)、カルボキシル基を含有
するビニル共重合体(特開昭5353−11952号)
またはカルボキシル基とヒドロキシル基の両方を含有す
るビニル共重合体(特開昭53−11951号)を使用
しなければならない。ポリメタクリル酸エステルやスチ
レン等のカルボキシル基を含有しない有機重合体のみを
使用した場合には、シリコンアルコキシド中のシリコン
とビニル重合体が結合できず、無機成分とビニル共重合
体との間に相分離が生じて無機成分が凝集粒子となるた
め、目的とする透明な複合体を製造することができなく
なるのである。従って、従来の有機‐無機透明複合体を
製造する方法では、極めて限定された種類の重合体しか
使用できず、得られた有機‐無機透明複合体の用途も自
ずと限られたものであった。また、特開平4−1845
3号公報には、特定のシランカップリング剤で表面処理
された無機質微粒子を(メタ)アクリレートを主成分と
するモノマー中に分散させ、これを重合させる有機‐無
機複合体の製造方法が開示されているが、得られた有機
‐無機複合体が透明である旨の開示はない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、多様なビニ
ル重合体からなる有機‐無機透明複合体を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる有
機‐無機複合体に関し、鋭意検討した結果、ビニルモノ
マーと金属アルコキシドとの混合液に一定の処理を施し
て後ビニルモノマーを重合させることによって、カルボ
キシル基及びヒドロキシル基を有さない重合体を樹脂成
分とする場合であっも、透明な有機‐無機複合体が得ら
れることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、
本発明は、カルボキシル基及びヒドロキシル基を有さな
いビニルモノマーと金属アルコキシドとの混合液を調製
し;該ビニルモノマーが実質的に重合を開始しない条件
で、該金属アルコキシドを加水分解、重縮合して該混合
液をゲル化させ;次いで、該ゲル化混合液中のビニルモ
ノマーを重合させることによって得られる有機‐無機透
明複合体の発明である。
【0006】本発明の有機‐無機透明複合体の製造に用
いられるカルボキシル基及びヒドロキシル基を有さない
ビニルモノマーは、分子中にカルボキシル基及びヒドロ
キシル基を有さず、かつ、少なくとも1つのビニル基を
有するものであればいずれでもよい。例えば、(メタ)
アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メ
タ)アクリル酸n‐ブチル、(メタ)アクリル酸ラウリ
ルの如き(メタ)アクリル酸エステル;アルコキシポリ
オキシエチレン(メタ)アクリル酸エステル;マロン酸
ジメチル、マロン酸ジエチル等のマロン酸ジエステル;
アクリロニトリル;スチレン、α‐メチルスチレン、ジ
ビニルベンゼンの如き芳香族ビニルモノマー;酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニルの如きビニルエステル;塩化ビ
ニル、塩化ビニリデンの如きハロゲン化ビニル等を挙げ
ることができる。特に、メタアクリル酸メチル及びスチ
レンが好ましい。
【0007】本発明の有機‐無機透明複合体の製造に用
いられる金属アルコキシドとは、アルキル基が酸素原子
を介して金属原子に結合したものを意味する。このアル
キル基としては、メチル、エチル、n‐プロピル、イソ
プロピル、n‐ブチル、イソブチル、sec-ブチル、n‐
ペンチル、イソペンチル、sec-ペンチル等の低級アルキ
ル基を挙げることができ、金属としては、アルミニウ
ム、シリコン、チタン、セリウム、アンチモン等を挙げ
ることができる。具体的には、アルミニウムイソプロポ
キシド、アルミニウム sec‐ブトキシド、シリコンメト
キシド、シリコンエトキシド、チタンイソプロポキシ
ド、チタンブトキシド、セリウムエトキシド等を挙げる
ことができるがこれらに限定されるものではない。特
に、アルミニウムイソプロポキシド、チタンイソプロポ
キシド、チタンブトキシド、セリウムエトキシドが好ま
しい。特に、本発明の有機‐無機透明複合体に紫外線吸
収能を付与するには、チタンイソプロポキシド、チタン
ブトキシド、セリウムエトキシドを使用するのが好まし
い。
【0008】本発明の有機‐無機透明複合体は、以上の
ようなビニルモノマーと金属アルコキシドとを使用し
て、以下のようにして製造される。まず、金属アルコキ
シドとビニルモノマーを混合する。金属アルコキシドと
ビニルモノマーは、それぞれ無溶媒で混合してもよい
が、必要に応じて溶媒に溶解させてから混合してもよ
い。ビニルモノマーを溶解させる溶媒としては、重合に
適したモノマー濃度を確保できるものであり、かつ、金
属アルコキシドの加水分解を阻害しないものであればい
ずれでもよい。例えば、メタノール、エタノール、n‐
プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノ
ールの如きアルコール;2‐メトキシエタノール、2‐
エトキシエタノールの如きアルコキシアルコール;1,
4‐ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミド、トルエン、キシレンを挙げることができる。
【0009】一方、金属アルコキシドは液体または粉末
をそのままビニルモノマーと混合してもよいが、前もっ
て溶媒中に溶解したものを混合してもよい。金属アルコ
キシドを溶解する溶媒としては、ビニルモノマーまたは
その溶液と相溶性があり、かつ、金属アルコキシドの加
水分解や重合反応を阻害しないものであればいずれでも
よい。例えば、メタノール、エタノール、n‐プロピル
アルコール、イソプロピルアルコールの如き通常のアル
コール;2‐メトキシエタノール、2‐エトキシエタノ
ールの如きアルコキシアルコール;1,4‐ジオキサ
ン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ト
ルエン、キシレンを挙げることができる。特に、2‐メ
トキシエタノール、2‐エトキシエタノールの如きアル
コキシアルコールが好ましい。金属アルコキシドの該溶
媒中における量は、溶媒に対して90重量%以下、好ま
しくは20〜80重量%である。また、ビニルモノマー
の溶媒と金属アルコキシドの溶媒とは、同一の溶媒を使
用するのが好ましい。その方が、相溶性や操作の簡便さ
の点で有利であるからである。
【0010】金属アルコキシドとビニルモノマーの混合
は、撹拌下に行い、両方が十分均一になるようにする。
混合後は混合液を放置する。この放置中に金属アルコキ
シドの加水分解及びそれに続く重縮合が進行し、混合液
全体が透明均一なゲル体となる。金属アルコキシドの加
水分解、重縮合反応は、通常は、空気中の水分や溶媒中
に当初から含まれている水分だけで十分であるが、少量
の水及び塩酸やアンモニア水等の触媒を添加して加水分
解を促進してもよい。混合及び放置する条件は、混合液
中のビニルモノマーが実質的に重合を開始しない条件に
する必要がある。金属アルコキシドの加水分解を行う前
にビニルモノマーを重合させると、相分離が起こり、本
発明の透明で均一な有機‐無機複合体を得ることができ
ないからである。
【0011】しかしながら、かかる条件は、混合液中の
ビニルモノマーの重合性によって異なる。即ち、ビニル
モノマーが、低温で容易に熱重合する場合は、より低温
に維持することが必要である。反面、ビニルモノマーが
高温重合性である場合は、比較的高い温度で放置しても
よい。従って、使用するビニルモノマー及び金属アルコ
キシドの反応性を考慮して、個別に選択する必要があ
り、画一的に規定することはできない。一般的には、3
0℃以下に維持される。なお、放置中のビニルモノマー
の重合を防止するために禁止剤を添加してもよい。この
場合は、使用する重合開始剤の量を幾分増加する必要が
ある。また、ビニルモノマーが、光重合性である場合は
光を遮蔽する等して放置中のビニルモノマーの重合を防
止しなければならない。なお、ここでいう重合の防止と
は、実質的な重合の防止を意味し、ビニルモノマーの重
合が一部開始しても、最終複合体の透明性及び均一性が
確保できれば支障はない。
【0012】ゲル化が進行すると流動性が低下するの
で、混合液の外観を観察し、流動性が失われた時点をも
って、ビニルモノマーの重合を開始できる時点と判断で
きる。より客観的には、ビニルモノマー重合開始時点
は、粘度を測定して判断することができ、混合液の濃度
が1ps以上になったときは、十分にゲル化が進行した
ものと判断できる。しかしながら、これらの基準は、溶
液中の溶質の濃度、使用した金属アルコキシドの種類等
により変動し画一的なものではない。一般的には、最終
的に透明な有機‐無機複合体が得られれば、本発明でい
うゲル化が十分に進行していたものと言える。
【0013】次いで、ゲル化した混合液中のビニルモノ
マーを重合させる。重合系におけるビニルモノマーの濃
度は、一般に、5〜99重量%、好ましくは5〜60重
量%である。重合は通常の溶液重合条件で行うことがで
きる。即ち、熱重合を行う場合には、熱重合開始剤の存
在下または不存在下で、25〜100℃、好ましくは5
0〜75℃の温度で、2〜10時間、好ましくは3〜6
時間反応を行う。熱重合開始剤としては、例えば、α,
α'-アゾビスイソブチロニトリル、α,α'-アゾビスイ
ソバレロニトリルの如きアゾ系重合開始剤、過酸化ベン
ゾイル、過酢酸の如き過酸化物系重合開始剤、レゾック
ス系重合開始剤等が挙げられ、重合開始剤の添加量は、
0.5〜1.0%程度で十分である。また、光重合を行
う場合には、例えば、α,α'-アゾビスイソブチロニト
リル、α,α'-アゾビスイソバレロニトリルの如きアゾ
系重合開始剤、過酸化ベンゾイル、過酢酸の如き過酸化
物系重合開始剤、ジアセチル、ジベンジルの如きカルボ
ニル化合物、ジフェニルモノ/ジスルフィド、ジベンゾ
イルモノ/ジスルフィドの如きジスルフィド化合物等の
光重合開始剤の存在下または不存在下で、紫外線を照射
することによって行う。これら重合開始剤の添加時期
は、ビニルモノマーと金属アルコキシドの混合時からビ
ニルモノマーの重合直前までのいずれであってもよい。
【0014】なお、上記混合液中のビニルモノマーと金
属アルコキシドの混合比は、金属アルコキシドを対応す
る金属酸化物に換算した場合に、ビニルモノマーの重量
に対し90%以下、特に1〜60%となる量が好まし
い。90%を越えると重合時に相分離が生じ、得られる
複合体の透明性が低下するからである。重合後は溶媒を
揮発させれば、本発明の有機‐無機透明複合体が得られ
る。本発明において「透明」とは、可視光が90%以上
透過する程度をいう。
【0015】また、本発明は、上記の有機‐無機透明複
合体を含有する紫外線吸収性コーティング剤の発明であ
る。コーティング剤の調製に使用する溶媒としては、n
‐ブタノール、トルエン、エタノール、イソプロピルア
ルコール、テトラヒドロフラン、2‐メトキシエタノー
ル、2‐エトキシエタノール等を挙げることがでる。コ
ーティング剤中における有機‐無機透明複合体の濃度
は、5〜90重量%、好ましくは20〜50重量%であ
る。また、本発明のコーティング剤をスプレーとして使
用する場合には、スプレー用充填ガスとして、LPG、
フロンガス等を挙げることができる。
【実施例】実施例1〜5 表1に示すモノマーに、α,α′−アゾビスイソブチロ
ニトリルを1.0mol %添加したものと、表1に示す金属
アルコキシド及び溶媒を所定量混合した後、25℃の大
気中に放置した。約24時間経過後ゲル化した該混合物
を密閉容器中65℃で5時間重合反応させた後、減圧乾
燥により残渣溶媒を揮発させ、目的の有機−無機複合体
を得た。得られた複合体は可視光に対して完全に透明で
あった。
【0016】
【表1】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例 有機モノマー(g)金属アルコキシド(g) 溶媒(g) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1 MMA(9) チタンオルトイソプロ 2-メトキシエタノ キシド(3.55) ール(6.45) 2 MMA(9) チタンオルトイソブト 2-メトキシエタノ キシド(4.25) ール(5.75) 3 MMA(9) アルミニウム Sec- 2-メトキシエタノ ブトキシド(2.42) ール(7.58) 4 MMA(9) シリコンオルトメトキ 2-メトキシエタノ シド(2.54) ール(7.46) 5 スチレン(9) チタンオルトイソプロ 2-メトキシエタノ ポキシド(3.55) ール(6.45) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0017】実施例1で得られた複合体の分光透過率の
曲線を図1に示す。該複合体は波長約300nmの紫外線
を選択的に吸収し、400nmの透過率が100%に近
い。またMMAに対しチタンイソプロポキシドの割合を
変えたときの屈折率の変化を図2に示す。
【0018】実施例6 MMA2.5gとメトキシポリオキシエチレン(p=2)
メタクリル酸エステル(M−20G,新中村化学工業社
製)6.5g及びα、α′−アゾビスイソブチロニトリル
0.10gを混合したものと、チタンオルトイソプロポキ
シド3.55gとを撹伴混合した後、室温に放置した。約
24時間経過後、ゲル化した該混合物を密閉容器中65
℃で5時間重合反応させた後、減圧乾燥し、有機‐無機
複合体を得た。得られた複合体は可視光に対して完全に
透明であった。
【0019】実施例7〜11 実施例1において、MMA、チタンオルトイソプロポキ
シド、2−メトキシエタノールの各配合量を表−2に示
すとおりにしたほかは同じ条件で反応させて有機‐無機
複合体を得た。得られた複合体は、可視光に対して完全
に透明であった。
【0020】
【表2】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ チタンイソプロポキ 2-メトキシエタノ 実施例 MMA配合量(g) シド配合量(g) ール配合量(g) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 7 1.0 7.1 7.0 8 2.5 7.1 5.5 9 4.0 7.1 4.0 10 5.5 7.1 2.5 11 2.5 1.8 7.0 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0021】比較例 実施例1〜5に示した組成の混合溶液を調製後、ゲル化
を待たずに65℃で5時間加熱した。混合溶液は密閉容
器中で増粘するが、硬化するまで重合は進行せず、一方
で次第に白濁を起こし始め目的の有機−無機複合体を得
ることはできなかった。
【0022】
【発明の効果】本発明の有機‐無機透明複合体は、従来
の有機‐無機透明複合体とは異なり、カルボキシル基を
有さない多様なビニルモノマーを使用することができ、
広い分野での応用が可能である。例えば、高耐熱性塗
料、高屈折率プラスチックレンズ、屈折率分布レンズ、
酸素透過性プラスチック等の用途がある。更に、本発明
の有機‐無機透明複合体は紫外線吸収性を有するため、
透明性を要する物品の表面にコーティングすることによ
って、紫外線を遮断することができる。例えば、住宅や
自動車の窓ガラス、テレビのブラウン管、蛍光灯、メガ
ネレンズ等にコーティングすれば、人体に対する紫外線
の悪影響を除くことができる。また、食料品や化学薬品
の透明容器の外面にコーティングすれば、内容物の紫外
線による劣化を防止することができる。
【0023】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた複合体の分光透過率曲線で
ある。横軸は波長を表し、縦軸は透過率を表す。
【図2】MMAに対しチタンイソプロポキシドの割合を
変えたときの屈折率の変化を示すグラフである。横軸は
チタンイソプロポキシドを酸化チタンに換算した場合の
含有率を表し、縦軸は屈折率を表す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボキシル基及びヒドロキシル基を有
    さないビニルモノマーと金属アルコキシドとの混合液を
    調製し;該ビニルモノマーが実質的に重合を開始しない
    条件で、該金属アルコキシドを加水分解、重縮合して該
    混合液をゲル化させ;次いで、該ゲル化混合液中のビニ
    ルモノマーを重合させることによって製造される有機‐
    無機透明複合体。
  2. 【請求項2】 金属アルコキシドの加水分解、重縮合物
    が、紫外線吸収性である請求項1記載の有機‐無機透明
    複合体。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の有機‐無機透明複合体を
    含有する紫外線吸収性コーティング剤。
  4. 【請求項4】 カルボキシル基及びヒドロキシル基を有
    さないビニルモノマーと金属アルコキシドとの混合液を
    調製し;該ビニルモノマーが実質的に重合を開始しない
    条件で、該金属アルコキシドを加水分解、重縮合して該
    混合液をゲル化させ;次いで、該ゲル化混合液中のビニ
    ルモノマーを重合させることを特徴とする有機‐無機透
    明複合体の製造方法。
JP7776392A 1992-03-31 1992-03-31 有機‐無機透明複合体及びその製法並びにそれを含有する紫外線吸収性コーティング剤 Pending JPH05279598A (ja)

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