JPH04272696A - 放電灯点灯装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、メタルハライドランプ
のような高圧放電灯を点灯する装置に関し、特にその放
電灯の光出力の制御に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図６に例えば特開平２−１３６３４３号
公報に開示された従来の装置の構成図を示す。図におい
て、１は自動車用のメタルハライドランプの点灯回路、
２は直流電源としてのバッテリ、３はＤＣ（直流）昇圧
回路、４はインバータ回路、５はＬＣ負荷及びイグナイ
タ回路、６はメタルハライドランプ、７はイグナイタ始
動回路である。８は、制御回路でありランプ６の消灯時
間を検出してこれに応じてＤＣ昇圧回路３の昇圧量を加
減してランプ６にその定格電流以上の電流（オーバカレ
ント）が所定時間だけ流れるように制御する。

【０００３】次に動作について説明する。このランプ６
には始動時の光束の立ち上がりを早くするため点灯初期
にオーバカレントを流すものであり、制御回路８は、ラ
ンプ６の消灯時間を検出するための消灯時間検出回路を
設けその出力信号に応じて、所要のデューティサイクル
をもった制御パルスをつくり、ＤＣ昇圧回路４の出力電
圧を制御する。このようにオーバカレントを流す時間を
、制御回路８に設けた消灯時間検出回路の信号に応じて
制御し、ランプ６の点灯，再点灯時に光束を早く定格値
に到達させるものである。このように従来例では、ラン
プの消灯から次の点灯迄の経過時間即ち消灯時間に応じ
てオーバカレントの時間を可変している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来例では、消灯時間
によりオーバカレントを流す時間を制御しているので、
ランプ電圧のバラツキや変動、あるいはランプの周囲温
度などによりランプに供給される電力が変化し、始動時
に光出力（光束）に過大なピークが現れる等の不都合を
生じる恐れがある。

【０００５】本発明は、このような問題を解消するため
なされたもので、始動の際に、光出力に過大なピークが
現われることがなく、点灯開始後、速やかに一定の光出
力が得られる放電灯点灯装置を提供することを目的とす
るものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
、本発明では、放電灯点灯装置を次の（１），（２）の
とおりに構成する。 （１）放電灯に始動電圧と電力を供給する電力供給部と
、前記放電灯のランプ電圧を検出するランプ電圧検出部
と、該ランプ電圧検出部の出力に応じて前記電力供給部
の供給電力を制御する制御部とを備えた放電灯点灯装置
であって、前記制御部は、予め設定した、前記放電灯の
光出力を一定にするに要するランプ電力とランプ電圧の
対応特性にもとづいて、前記ランプ電圧検出部の出力に
応じて前記電力供給部の供給電力を制御するものである
放電灯点灯装置。

【０００７】（２）制御部は、予め設定した最大許容ラ
ンプ電流及び最大許容ランプ電力を超えないことを優先
させて供給電力を制御するものである放電灯点灯装置。

【０００８】

【作用】前記（１），（２）の構成により、制御部は、
予め設定した、放電灯の光出力を一定にするに要するラ
ンプ電力とランプ電圧の対応特性にもとづいて、ランプ
電圧に応じて電力供給部の供給電力を制御する。前記（
２）の構成では、更に、制御部は、予め設定した最大許
容ランプ電流及び最大許容ランプ電力を超えないことを
優先させて供給電力を制御する。

【０００９】

【実施例】以下本発明を実施例によって詳しく説明する
。図１は本発明の一実施例である“放電灯点灯装置”の
ブロック図であり、図２，図３，図４，図５は、本実施
例の動作説明図である。先ず、図２乃至図５により本実
施例を概略的に説明する。

【００１０】本実施例に使用されるようなメタルハライ
ドランプ等の高圧放電灯は、ランプを点灯すると最初は
ランプ電圧が低く（発光管内部の蒸気圧が低い）、徐々
に上昇して最終値（定格値）に達する。

【００１１】このようなランプ電圧の変化は、発光管内
部の蒸気圧の変化により生じるものである。この蒸気圧
によりランプの効率が変化する。この様子を示す一例が
図２である。図２において、ランプ電圧とランプの効率
の関係を示す。このようにランプの定格電力時のランプ
電圧（図では約８５ｖ）での効率を１００％とすると電
圧が低いときはかなり低下する。

【００１２】したがってこのような高圧放電灯を使用し
て、図５に示すようにランプ電圧が定格値に達する前か
らその光出力をほぼ一定に制御しようとすると、例えば
図５の時刻ｔ１　ではランプ電圧がＶＬ１と低いので、
この時はランプ電力を定格値より多くしなくてはならな
い。

【００１３】図３は、ランプ電圧に対して、光出力を一
定に制御するための所要ランプ電力を示す。この図は定
格ランプ電圧時でのランプ電力を１００％としたときの
特性である。このように、ランプに供給する電力を制御
することによりランプの光出力を早くかつ平坦なものに
することができる。しかしながら、ランプ電圧が非常に
低い点灯開始直後は定格状態と同じ光出力を得ようとす
ると、ランプに供給する電力は図３の破線部分のように
急激に大きな値にする必要がある。

【００１４】このような過大な供給電力は、ランプを損
傷する恐れがあり、通常は定格値を越える電力（電流）
の供給には限界値（許容オーバパワー値）がある。した
がって本実施例では、光出力の立ち上がりを早くすると
ともに平坦な光出力を得るためのオーバパワーを図４に
示すように所定の範囲内で与えるように制御する。

【００１５】続いて、図１により本実施例を説明する。 図において、２は直流電源、４は高周波発生手段であり
ここではインバータで構成され、６はメタルハライドラ
ンプからなる放電灯、７は放電灯６を放電開始させるた
めの高電圧を発生する始動回路、９はインバータ４の出
力周波数を制御する制御部、１０は放電灯６のランプ電
流を制限するインピーダンスでありここでは誘導性リア
クタンスであるチョークコイルで構成されている。ここ
で４，７，１０は電力供給部１２を構成している。１１
はランプ電圧を検出するランプ電圧検出部であり、点灯
中のランプ電圧に応じた信号を発生し、制御部９は、こ
れに対応して所定の周波数信号を生成する。そして制御
部９は、放電灯６の最大許容ランプ電流と、最大許容ラ
ンプ電力による制限を予め設定することにより、ランプ
電圧検出による指令周波数に対してリミッタ（所定値以
上出力を増加させない）をかける動作となる。

【００１６】即ち、制御部９は、予め設定した、放電灯
６の光出力を一定にするに要するランプ電力とランプ電
圧の対応特性にもとづいて、ランプ電圧検出部１１の出
力に応じて、電力供給部１２の出力周波数を制御し供給
電力を制御する。

【００１７】図４は本実施例の動作特性を示す図である
。図において、時刻ｔ０　にて放電灯６が放電開始した
とする。するとランプ電圧は一点鎖線の如く徐々に上昇
して行く。したがって放電灯６の光出力を図５のように
平坦に立ち上がらせようとしてランプ電流は増加動作を
行うが、時刻ｔ１　までは最大許容ランプ電流（図示の
Ａ１　に設定してあるとする）を越えないようにＡ１　
を維持する。つぎにランプ電圧が上昇して行くとランプ
電力が増加していき、ここでも最大許容電力（図示のＷ
１　に設定してあるとする）を越えないようにＷ１　を
維持する。 つぎに時刻ｔ２　を過ぎると、所要ランプ電力がＷ１　
以下となるので、放電灯６にはそれぞれのランプ電圧値
に応じた所要ランプ電力が供給されるようにランプ電流
を流す。このランプ電流（電力）の制御は、インバータ
４の出力周波数を例えば図４の破線のように制御すれば
よい。具体的には制御部９がインバータ４のスイッチン
グデバイスを所望の周波数にてスイッチングさせること
で実現できる。ランプ電圧信号から周波数信号への変換
は、電圧制御形発振器（ＶＣＯ）などを利用して構成し
てもよい。

【００１８】なお、実施例では、供給電力を制御するた
めインバータ４の出力周波数を制御したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、他の手段、例えば、イン
バータの入力直流電圧値を制御してもよい。この場合は
、先ほどの説明のランプ電圧に応じたインバータの出力
周波数制御でなく、電力供給部１２は、インバータおよ
びその入力側にＤＣ−ＤＣコンバータなどからなる直流
電圧変換装置を備えておき、ランプ電圧検出部の出力信
号を用いて、制御部は直流電圧変換装置の出力電圧を制
御するようにすればよい。

【００１９】本発明では、ランプが冷えた状態から点灯
（コールドスタート）した場合だけでなく、消灯直後の
、まだ温まった状態から点灯させても点灯開始後のラン
プ電圧に応じたランプ電流（電力）を供給するのでやは
り定常状態までの放電灯の光出力の変化を少なくするこ
とができる。

【００２０】又、ランプの電流と電力の関係は、ランプ
電力はランプ電圧×ランプ電流に比例するので、前述の
説明ではランプ電流を制御しても間接的にランプ電力を
制御することとなる。しかし、実際にランプ電圧要素と
、ランプ電流要素とを検出・演算しランプ電力を検出し
て制御してもよいことはもちろんである。

【００２１】又、始動時の光出力の立ち上がりを少し遅
らせて、最大許容ランプ電流，最大許容ランプ電力によ
る制限を設定することなく、放電灯への供給電力を制御
する形で実施することもできる。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
始動の際に、放電灯の光出力に過大なピークが発生する
ことを防止し、点灯開始後、速やかに一定の光出力を得
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】　　実施例のブロック図

【図２】　　実施例の動作説明図

【図３】　　実施例の動作説明図

【図４】　　実施例の動作説明図

【図５】　　実施例の動作説明図

【図６】　　従来例のブロック図

【符号の説明】

６　　放電灯 ９　　制御部 １１　　ランプ電圧検出部 １２　　電力供給部 なお図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　放電灯に始動電圧と電力を供給する電
   力供給部と、前記放電灯のランプ電圧を検出するランプ
   電圧検出部と、該ランプ電圧検出部の出力に応じて前記
   電力供給部の供給電力を制御する制御部とを備えた放電
   灯点灯装置であって、前記制御部は、予め設定した、前
   記放電灯の光出力を一定にするに要するランプ電力とラ
   ンプ電圧の対応特性にもとづいて、前記ランプ電圧検出
   部の出力に応じて前記電力供給部の供給電力を制御する
   ものであることを特徴とする放電灯点灯装置。
2. 【請求項２】　　制御部は、予め設定した最大許容ラン
   プ電流及び最大許容ランプ電力を超えないことを優先さ
   せて供給電力を制御するものであることを特徴とする請
   求項１記載の放電灯点灯装置。