JPH0426937B2 - - Google Patents

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JPH0426937B2
JPH0426937B2 JP14736979A JP14736979A JPH0426937B2 JP H0426937 B2 JPH0426937 B2 JP H0426937B2 JP 14736979 A JP14736979 A JP 14736979A JP 14736979 A JP14736979 A JP 14736979A JP H0426937 B2 JPH0426937 B2 JP H0426937B2
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JP
Japan
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welding
weight
stress corrosion
corrosion cracking
pressure vessel
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JP14736979A
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JPS5671579A (en
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Kyoshi Yamauchi
Motoroku Nakao
Ikuhisa Hamada
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は原子炉圧力容器の内面肉盛り溶接方法
に係り、特に高温高圧純水中での応力腐食割れを
防止するのに好適な原子炉圧力容器の肉盛溶接方
法に関するものである。 原子炉圧力容器内面には耐応力腐食割れ性に優
れたCr−Ni系のNi基合金例えばインコネル材
(これはインコ社のNi−Cr系合金の商品名であ
る)の肉盛溶接が施工されている。一般にCr−
Ni系のNi基合金はすき間がある場合には応力腐
食割れも発生するといわれ、また最近では、すき
間がなくともSUS304と同様に応力腐食割れを発
生するものがあることが知られつつある。原子炉
では1つの事故も起すことは許されないため、さ
らに完全を期しこの応力腐食割れ対策が進められ
ている。 第1図に従来の原子炉圧力容器の内面をインコ
ネル材により肉盛溶接する方法の一例を示す。第
1図において、1は母材、2,3,4はそれぞれ
1層目、2層目、3層目の肉盛溶着金属である。
この肉盛溶接では、低合金鋼の母材1に、第1表
で示すAWS規格(American Welding
Standard)のERNiCr−3相当のインコネル82系
のワイヤあるいはバンドを用いTIG溶接、MIG
溶接、サブマージドアーク溶接あるいはエレクト
ロスラグ溶接により、各肉盛層が形成される。
(社団法人溶接学会編:改訂第3版 溶接便覧:
昭和52年3月31日発行1114頁〜1119頁)。 これら肉盛り層を被覆アーク溶接棒によるとき
は、第1表で示すAWS規格のNiCrFe−1または
NiCrFe−3相当(同上文献参照)またはJIS規格
のDNiCrF−1J、DNiCrFe−3相当(JIS 3224
−1976:昭和51年3月1日制定)のインコネル
182系のニツケル合金被覆アーク溶接棒が用いら
れる。
【表】 応力腐食割れが問題となるのは、高温高圧純水
にふれる最終層4又はその表面層である。 本発明の目的は、上記した従来技術を改良し原
子炉圧力容器内面の応力腐食割れを防止するため
の肉盛溶接方法を提供するにある。 要するに本発明は沸騰水型原子炉の原子炉圧力
容器の内面をNiが70〜75重量%、Crが15〜20重
量%含む高Ni基合金であるインコネル系溶接材
料で多層肉盛溶接する原子炉圧力容器の肉盛溶接
方法において、高温高圧水に接触する最終肉盛層
は、前記インコネル系溶接材料として、Cを0.01
〜0.04重量%、Tiを0.01〜0.5重量%含有し、かつ
Nbを下式で算出する安定化パラメータの値が
20以上の範囲で含有するインコネル系溶接材料を
用い、アーク溶接またはエレクトロスラグ溶接に
よつて肉盛溶接することを特徴とする。 =0.13(Nb+2Ti)/C 本発明者らは、Cr−Ni系のNi基合金ついて特
に応力腐食割れ性について種々研究した。その結
果、結晶粒界でのクロム炭化物の生成によるCr
の枯渇が粒界型応力腐食割れの原因になつている
ことを解明した。そして、その対策とし粒内割れ
を防止するNi及びCrの枯渇を防止するCrの量を
増減して検討したが粒界型応力腐食割れに特に効
果は認められなかつた。 そのため、さらにクロム炭化物の生成を防止す
るため、Cと結合して安定化させる成分について
検討した。その結果、Cに対してTiとNbの添加
が効果があり、しかも、Cの安定化元素としてこ
のTiとNbをCに対し特定比率で添加すると、す
なわち、安定化パラメータが一定値以上になる
ようにすると、従来にないような秀でた耐粒界型
応力腐食割れ性を示すNi基合金が得られること
が明らかとなつた。 Ti及びNbは、Cと結合してそれぞれTiC及び
NbCなるMC型(Mは金属で、ここではTi、Nb
であり、Cは炭素)の炭化物を生成し、これらの
炭化物の生成によりクロム炭化物の生成を抑制
し、応力腐食割れの原因となるCrの枯渇を防止
することになる。 ここで、安定化パラメータについて説明する
と、安定化パラメータは、合金中のC原子1個
当りのNb及びTiの原子数の合計を表したもので
ある。合金の重量をM(g)、アボガドロ数(物質
1モル中の原子数)をNAとすると、合金M(g)
中のNb、Ti、Cの原子数はそれぞれ次のように
なる。 Nbの原子数=M×Nb重量%/Nbの原子量×NA=M×Nb重
量%/92.9×NA……(1) ∵Nbの原子量は92.9 同様にして Nbの原子数=M×Ti重量%/47.9×NA ……(2) Cの原子数=M×C重量%/12.0×NA ……(3) となる。C原子1個当りのNb及びTiの原子数の
合計すなわち安定化したパラメータは次式で表
わされるから、 =Nbの原子数+Tiの原子数/Cの原子数 ……(4) (4)式に(1)、(2)、(3)式を代入し、整理すると、 =1/92.1(Nb重量%+92.9/47.9×Ti重量%) 92.9/47.9≒2とすると =0.13×Nb重量%+2×Ti重量%/C重量%……(5
) が得られる。 安定化パラメータについては、安定化パラメ
ータの値が大きい程、その合金は応力腐食割れ
に対して安定であることを意味し、そして安定化
元素のTi、NbがCをMC型の炭化物として固定
しやすくなり、粒界型応力腐食割れの原因となる
クロム炭化物の結晶粒界での析出を抑制する。 以下本発明の実施例について説明する。第4図
の如く原子炉圧力容器の母材1にインコネル系溶
接材料で1層目2及び2層目3の肉盛溶接を従来
どうりに行なつた。その後高温高圧純水に触れる
最終肉盛層5を第2表の実施例及び比較例に示す
ようにCr−Ni系の高Ni基合金の溶接金属材料で
肉盛溶接した。各肉盛溶接層は従来と同じTIG溶
接、MIG溶接、サブマージドアーク溶接等のア
ーク溶接またはエレクトロスラグ溶接により肉盛
溶接した。第2表に各実施例及び比較例の溶接方
法を示す。 これらの溶接方法による最終肉盛層について
610℃で40時間熱処理した後にストライヒヤ試験
に供した。 第2図は上記のストライヒヤ試験の結果であ
り、図中でプロツトした点に付した番号は第2表
の試料No.に対応する。 第2図から明からなように、安定化パラメータ
Nが7程度では、合金の粒界侵食速度は1(mm/
日)よりやや大きいが、が約15の値を境にして
粒界腐食感受性に著しい差があり、その合金の粒
界腐食速度が急激に減少する。が20以上になる
と、Ti及びNbがCと結合して生成されるTiC及
びNbCが十分に増加して、クロム炭化物の生成
を抑制し、応力腐食割れの原因となるCrの枯渇
を安定的に防止することになる。
【表】
【表】
【表】 Nが20以上になると、その合金の粒界腐食速度
は概して0.2(mm/日)程度またはそれ以下にな
り、その合金は応力腐食割れに対して優れた特性
を有している。 安定化パラメータが約20以上になる合金の
C、Ti、Nbの含有量は、第2表からわかるよう
にC含有量は0.01〜0.04重量%、Ti含有量は0.01
〜0.05重量%であり、Nb含有量は安定化パラメ
ータの計算式(5)式に安定化パラメータが20以上の
範囲で、C、Tiの値を代入して求まる値となる。 次にCr−Ni系のNi基合金なるインコネルの溶
着金属で、安定化パラメータが種々のものにつ
いて、289℃の高温高圧純水(8ppmO2)で800時
間浸漬のダブルUベンド応力腐食割れ試験を行つ
た結果を第3表に示す。第3表の結果をみると、
応力腐食割れを発生したのは、=10.5以下の溶
着金属であり、=10.5の溶着金属(第2表中、
試料No.(16))では610℃/40時間の熱処理したも
のに、ま
【表】
【表】 註 ×:応力腐食割れ有り。
○:応力腐食割れ無し。
た=9.2の溶着金属(第2表中、試料No.(18))
では610℃/6時間の熱処理したもの等に応力腐
食割れが発生し、の値が小さい程粒界腐食感受
性が高いことを示している。一方、=13.7、
17、32の溶着金属(第2表中、試料No.4、10、
11)では応力腐食割れは発生しなかつた。 第3図に示す応力腐食割れ試験後の代表的試料
の断面を示す。第3図Aは第2表に示す試料No.
4、=32の、第3図Bは第2表に示す試料No.
18、=9.2の溶着金属の溶接後610℃/20時間の
熱処理を行つたものの断面図である。=9.2の
溶着金属の割れは粒界型である。 以上第2図及び第3表に示す結果から見るよう
に安定化パラメータはCr−Ni系Ni基合金の粒
間腐食特性及び応力腐食特性と相関性があり、
が20以上のものがすぐれた材料であるといえる。 第5図の実施例においては、肉盛溶接施工は第
1図に示す従来の施工法と全く同様であるが、肉
盛溶接金属の表面に、溶着したときに安定化パラ
メータが20以上になるようなCr−Ni系のNi基
合金の板6をプラズマ溶接等で肉盛溶着金属表面
全体を覆うように取付けてある。このようにする
ことにより、高温高圧純水にふれる部分は耐応力
腐食割れ性のCr−Ni系のNi基合金となり、応力
腐食割れを防止することができる。 本発明によれば、高温高圧純水に接触する原子
炉圧力容器の最終肉盛層の粒界腐食速度を従来に
比べ約1/10に信頼性良くできるため、粒界腐食割
れを著しく低減できる。その結果、原子炉圧力容
器の安全性を高め、寿命を数倍にできる。また従
来見られた腐食のバラツキを明らかにしながら腐
食防止できる原子炉圧力容器の設計指針としても
有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の原子炉圧力容器内面の断面図、
第2図はCr−Ni系のNi基合金材の安定化パラメ
ータと粒界侵食速度との関係を示す図表、第3図
は応力腐食割れ試験後のCr−Ni系のNi基合金材
の断面を示す顕微鏡写真で、Aは=32の、Bは
N=9.2のものであり、第4図及び第5図は本発
明の方法により肉盛溶接した原子炉圧力容器の内
面の断面図である。 1……母材、2……1層目溶着金属、3……2
層目溶着金属、4……3層目溶着金属、5……
が20以上となる最外層のCr−Ni系のNi基合金
層、6……が20以上となるCr−Ni系のNi基合
金の板。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器の内面を
    Niが70〜75重量%、Crが15〜20重量%含む高Ni
    基合金であるインコネル系溶接材料で多層肉盛溶
    接する原子炉圧力容器の肉盛溶接方法において、
    高温高圧水に接触する最終肉盛層は、前記インコ
    ネル系溶接材料として、Cを0.01〜0.04重量%、
    Tiを0.01〜0.5重量%含有し、かつNbを下式で算
    出する安定化パラメータNの値が20以上の範囲で
    含有するインコネル系溶接材料を用い、アーク溶
    接またはエレクトロスラグ溶接によつて肉盛溶接
    することを特徴とする原子炉圧力容器の肉盛溶接
    方法。 =0.13(Nb+2Ti)/C
JP14736979A 1979-11-14 1979-11-14 Build up welding method Granted JPS5671579A (en)

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