JPH04269331A - 燃料ガス流量の制御方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は燃料ガス流量の制御方法
に関し、特に、ガスタービンエンジンに連結されてガス
タービンに燃料を供給するターボ形燃料ガス圧縮機の流
量制御に関する。

【０００２】

【従来の技術】駆動軸がガスタービンエンジンの出力軸
と連結されてガスタービンへ燃料ガスを供給する多段タ
ーボ形圧縮機において、ガスタービンへの吐出流量を制
御する方法としては、出口側で流量を絞る制御方法、入
口側で流量を絞る制御方法、及び回転数を調整する制御
方法がある。これらの制御方法の中では、回転数を調整
する方法が、軸動力の節減の観点から最も好適であるが
、低速ガスタービン用の燃料ガス圧縮機にあってはこの
方法は採用できない。また、入口の流量を絞る制御方法
は、流量とともに吐出圧力も大きく変化し、ほぼ一定の
燃料供給圧力を要求するガスタービン用燃料ガス圧縮機
の制御方法としては適していない。

【０００３】したがって、従来では、ガスタービンに連
結された燃料ガス圧縮機の流量制御方法としては、出口
側で流量を絞る制御方法が一般的である。この方法の具
体的な適用例を図３に示す。

【０００４】図３において、１は燃料ガス圧縮機で、そ
の駆動軸はガスタービンエンジン２の出力軸と直結（減
・増速ギアを介して連結されている場合も含む）されて
ターボ形燃料ガス圧縮機を成している。燃料ガス圧縮機
１の出口側には出口絞り弁３が設けられ、また、燃料ガ
ス圧縮機１のバイパスラインにはサージ弁４及び冷却器
５が設けられている。なお、符号６はガスタービンエン
ジン２の出力軸に直結された発電機を示している。

【０００５】ガスタービンへの燃料供給量は出口絞り弁
３によって調整されるが、その調整により流量を絞った
場合には、燃料ガス圧縮機１がサージに入らぬようサー
ジ弁４によってバイパス流量を調整する。このとき、燃
料ガス圧縮機１の入口へ戻されるガスは高温であるので
、冷却器５にて冷却される。

【０００６】図４は、このような出口絞り制御を行った
場合の圧縮機作動点を示したものである。この図４によ
れば、燃料ガス圧縮機１は最大燃料流量（＝４／４負荷
）における流量と吐出圧力とをカバーするよう設計され
ており、エンジン出力が２／４負荷、０／４負荷と減る
に従いエンジンへの流量が減少し、バイパスを行わない
と燃料ガス圧縮機１がサージに入って運転できなくなる
ことが判る。これを防止するために、バイパス流量を調
整して燃料ガス圧縮機には常にサージライン以上の流量
が流れるようサージ弁４を調整することとなる。また、
エンジンの起動・停止時には、発電機駆動用ガスタービ
ンの場合、エンジン出力がゼロとなるので、同様に多量
のバイパス流量が必要となる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
出口絞り弁による燃料ガス流量の制御では、エンジンの
部分負荷運転において多量のバイパス流量が発生し、こ
れによる圧縮機軸動力の増加、冷却器・冷却水設備の設
置が必要という欠点がある。

【０００８】つまり、このような制御方法では、エンジ
ンへの燃料ガス供給圧力をほぼ一定に保つことで、燃料
ガス圧縮機とエンジンとの縁を切り、燃料ガス圧縮機は
出口圧力一定で流量を調整する運転制御を行い、エンジ
ンは供給圧一定で燃料流量制御を行うといった各々独立
した制御としているため、燃料ガス圧縮機に上記のよう
な欠点を生ずることとなる。

【０００９】本発明は上記事情にかんがみてなされたも
ので、圧縮機軸動力の低減及び冷却器・冷却水設備を不
要とする燃料ガス流量の制御方法を提供することを目的
とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記目的に対し、本発明
によれば、駆動軸がガスタービンエンジンの出力軸と連
結され燃料出口側にガスタービンへの燃料供給量を調節
する出口絞り弁を有する燃料ガス圧縮機において、前記
燃料ガス圧縮機の燃料入口側に入口絞り弁を設け、前記
燃料ガス圧縮機がサージを起こさないような前記出口絞
り弁の差圧となるように入口絞り弁を制御することを特
徴とする燃料ガス流量の制御方法が提供される。

【００１１】

【作用】上記手段によれば、エンジン燃料流量を制御す
る出口絞り弁の前後の差圧を検出し、これが燃料流量圧
縮機のサージ特性を考慮して設定された可変の設定値と
なるよう燃料ガス圧縮機の入口絞り弁の開度を制御する
。

【００１２】

【実施例】図１は本発明による燃料ガス流量の制御方法
を適用したターボ形燃料ガス圧縮機の構成例を示してい
る。図１において、図３に示したものと同一要素には同
一の符号を付してある。

【００１３】図１によれば、エンジン燃料を制御する出
口絞り弁３にはその前後の差圧を検出する差圧検出器７
が設けられ、その差圧信号はコントローラ８及び燃料ガ
ス圧縮機１の燃料ガス入口側へ設置した入口絞り弁９へ
と伝達するようにされている。

【００１４】出口絞り弁３はエンジンの図示しない燃料
制御器よりの制御信号によって制御されており、設定出
力（回転数）に対して偏差が生じた場合、その燃料制御
器よりの信号で開度が変化される一般的なフィードバッ
ク制御弁である。

【００１５】コントローラ８は差圧検出器７からの差圧
に基づいて差圧設定値を設定し、差圧がこの設定値にな
るよう入口絞り弁９を制御するものである。

【００１６】さて、出口絞り弁３の差圧は最大流量時に
はある程度大きな差圧を必要とするが、流量が少ない場
合には極く小さな差圧（弁絞り方向）から大きな差圧（
弁開方向）まで対応可能であり、常に一定の差圧である
必要はない。そこで、燃料ガス圧縮機１のサージ特性を
考慮して燃料ガス流量が少なくなった時には差圧が小さ
く、燃料ガス流量が多くなったときには差圧が大きくな
るよう差圧設定値を次のとおり設定する。 差圧設定値＝Ａ＋Ｂ×Ｇｆ＋Ｃ×Ｇｆ２ここに、Ａ，Ｂ
，Ｃは正の定数、Ｇｆは燃料流量を示す。

【００１７】このように差圧を設定することにより、燃
料流量が減少すると吐出圧力が減少し、燃料流量が増加
すると吐出圧力が増加するように変化する。

【００１８】燃料ガス圧縮機１の燃料入口側に設けた入
口絞り弁９は出口絞り弁３における差圧が上記設定値と
なる燃料流量を制御する。入口絞り弁９による制御では
、燃料流量が減少すると吐出圧力が減少し、燃料流量が
増加すると吐出圧力が増加するように変化するので、運
転点の流量−圧力特性がサージラインと同じ傾向となり
、定数Ａ，Ｂ，Ｃを実際のサージラインを考慮して適切
に設定することにより、燃料ガス圧縮機１は入口絞り弁
９による制御方法にてサージに入ることなく運転するこ
とが可能となる。

【００１９】図２はこのような制御を行った場合の燃料
ガス圧縮機１の作動点を示したものである。図２によれ
ば、最大燃料流量である４／４負荷から０／４負荷へと
エンジン出力が減るに従い、エンジンへの流量が減ると
ともに吐出圧力も低下し、従来の制御方法のようにバイ
パスがなくても燃料ガス圧縮機１はサージに入らないこ
とが判る。また、エンジンの起動・停止における回転数
変化時にも、バイパスなしで燃料ガス圧縮機１を運転す
ることができる。

【００２０】このように、本発明方法では、燃料ガス圧
縮機１の運転制御とエンジンの燃料流量制御とを別々に
行うのではなく、エンジンの燃料流量制御に合わせて燃
料ガス圧縮機１の運転制御を行っている。つまり、エン
ジンへの燃料供給流量を出口絞り弁３の弁差圧で検出し
、燃料ガス圧縮機１の運転制御においては、その燃料供
給流量を確保できるだけの吐出圧力となるよう入口絞り
弁９を追従制御することにより、燃料ガス圧縮機１はサ
ージに入ることなく、また多量のバイパス流量を必要と
することもなく運転することができるのである。

【００２１】

【発明の効果】本発明によれば、入口側で流量を絞る制
御方法においても吐出圧力を必要な燃料流量に応じて制
御でき、多量のバイパス流量が不要なため、圧縮機軸動
力が低減して省エネルギが図れ、また、冷却器・冷却水
設備が不要なためシステムの簡略化、コスト低減、信頼
性向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による制御方法を適用した燃料ガス圧縮
機の制御系統図である。

【図２】図１に示した燃料ガス圧縮機の作動点を示した
説明図である。

【図３】従来の制御方法による燃料ガス圧縮機の制御系
統図である。

【図４】図３に示した燃料ガス圧縮機の作動点を示した
説明図である。

【符号の説明】

１　　　　燃料ガス圧縮機 ２　　　　ガスタービンエンジン ３　　　　出口絞り弁 ７　　　　差圧検出器 ８　　　　コントローラ ９　　　　入口絞り弁

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】駆動軸がガスタービンエンジンの出力軸と
   連結され燃料出口側にガスタービンへの燃料供給量を調
   節する出口絞り弁を有する燃料ガス圧縮機において、前
   記燃料ガス圧縮機の燃料入口側に入口絞り弁を設け、前
   記燃料ガス圧縮機がサージを起こさないような前記出口
   絞り弁の差圧となるように入口絞り弁を制御することを
   特徴とする燃料ガス流量の制御方法。