JPH04267821A - 移植機用苗ポットシート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば田植機のような
移植機の苗載せ台に供給され、苗ポットを１個ずつ分離
して圃場に植え付けるようにした移植機用苗ポットシー
トに関し、特に、苗シートに苗送り溝部を設けた苗ポッ
トシートに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、多数の苗ポットを、所定長さ及び
所定幅を有する長方形状のシート内に縦，横整然と配置
して苗シートを形成し、この苗シートを移植機の苗載せ
台に供給し、供給端から苗ポットを１個ずつ分離して圃
場に植え付けるようにした移植機用苗ポットシートが知
られている。そして、苗載せ台に供給された苗ポットシ
ートは、苗載せ台の苗載置面に設けられた苗送りベルト
により、苗の供給方向に順次送り出すようにしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のように、苗載せ
台の苗載置面に苗送りベルトを設けるには、苗載置面に
窓を開け、この窓に、苗載せ台の裏面側（下側）におい
て駆動されるように配設された無端苗送りベルトの上面
を、苗載置面とほぼ同レベルになるようにして臨ませる
必要があり、このために、苗載せ台の窓の部分の強度（
剛性）が低下する、という問題点があった。また、苗載
せ台の下側には、苗載せ台を左右往復移動させる機構、
苗植付け部のローリングやピッチングを制御する機構、
苗の植付け深さを調節する機構など、多くの機構が配設
されているので、構造が複雑となり、メンテナンスが面
倒である、といった問題点もあった。本発明は、上記の
問題点を解決することを目的になされたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、（１）　　多数の苗ポットを、所定長さ
及び所定幅を有する方形状のシート内に縦，横整然と配
置して苗シートを形成し、この苗シートを移植機の苗載
せ台に供給し、苗ポットを１個ずつ分離して圃場に植え
付けるようにした移植機用苗ポットシートにおいて、上
記苗シートの苗載せ台への供給，移動方向に沿って苗送
り溝部を設けたこと、（２）　　上記苗送り溝部を苗シ
ートの上面側に設け、該苗送り溝部に噛み合って苗シー
トを苗取出し側に送り出す苗送りベルトを、苗シート上
方の苗載せ台に支持させて設けたこと、をそれぞれ特徴
とするものである。

【０００５】

【作用】上記の構成によって本発明は、■　　苗シート
の苗載せ台における供給方向への移動が、苗送り溝部に
噛み合わせて行うことができ、苗シートが正確に送られ
、移植精度が向上する。また、苗送りだし機構の構成が
簡略化される。■　　苗シートの苗載せ台における供給
方向への移動が、苗シートの上面側に設けた苗送りベル
トを苗送り溝部に噛み合わせることにより行え、苗載せ
台の下側の構成が単純化され、メンテナンスにも便利で
ある。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の一実施例を添付の図面を参照
して具体的に説明する。図１において、符号１は図示省
略した田植機（移植機）の苗植付け部に設けられる苗載
せ台で、苗植付け部の本体フレームに苗載置面２が機体
の進行方向一方に傾斜するようにして支持されている。 この苗載せ台１は、縦方向のフェンス３，３…により横
方向に所定間隔で複数区画に仕切られて、複数の苗載置
面２を形成しており、フェンス３，３…により仕切られ
た各苗載置面２に、所定長さ及び所定幅（仕切られた苗
載置面２の幅）を有する長方形状の苗シート４が縦長状
態に供給される。苗載置面２は苗シート４を２枚程度載
置できる長さを有している。また、苗載せ台１は、苗載
置面２の横幅（苗シート４の横幅）で左右方向に往復移
動するように支持され、その左右往復移動の間に、苗載
せ台１の傾斜下端部に送り出された苗シート４から、苗
（苗ポット）を１株ずつ取り出して水田に植え付けるよ
うになっている。なお、図１では、フェンス３，３によ
り仕切られた苗載置面２の１区画分について示している
。

【０００７】上記苗シート４は、厚手の合成紙により、
裁頭角錐型をした多数の苗ポット５，５…を、所定長さ
及び所定幅を有する長方形状のシート内に縦，横整然と
マトリックス状に配置して形成されており、苗ポット５
の底面側が解放されていて、この底面側から床土を入れ
、播種して上面側から発芽させ、中苗，成苗の土付き苗
を育成するようにしている。この苗シート４の苗載せ台
１（苗載置面２）への供給，移動方向に沿い、幅方向の
中央部に位置して、苗シート４の全長にわたって細幅の
苗送り溝部６が形成されている。この苗送り溝部６は、
送り方向に鋭角のラック溝を形成しており、この苗送り
溝部６の、前後の苗シート４のものを合わせることによ
って連続して苗送りがなされるようにしてある。

【０００８】また、苗シート４は、苗載せ台１（苗載置
面２）に供給されたものが、その先端部の苗ポット５列
が苗取り出し位置に達した状態で苗取り出しが行われ、
水田に植え付けられ得るように、長さ方向一側の苗ポッ
ト５列が成形してあり、従来においては、苗シート４の
供給方向ミスを防ぐために、長さ方向端部に色着けを行
っている。本発明では、上記苗送り溝部６のラック溝の
方向を合わせることにより、苗シート４の供給方向が自
動的に定まり、長さ方向端部に色着けを施す必要もない
。さらに、苗送り溝部６を、苗シート４の幅方向の中心
位置から左右にわずかにずらせておくことによって、次
に供給される苗シート４の苗送り溝部６部を、先に供給
されている苗シート４の苗送り溝部６部と直線状に合わ
せることにより、苗シート４の供給方向ミスを自動的に
防ぐことができる。なお、各苗ポット５の底面側から床
土を入れ、播種された苗シート４は、図２に示す育苗箱
７に収容されて育苗され、苗ポット５の上面側から発芽
した苗を、中苗，成苗の土付き苗として育成するのであ
る。

【０００９】上記苗載せ台１のフェンス３，３上に前後
一対のステー８が立設され、このステー８の後側のもの
と前側のものの各上端部に、苗載せ台１の幅方向に延び
る支持アーム９と軸１０がそれぞれ支持されている。そ
して、支持アーム９には、モータ１１が取り付けられ、
このモータ１１から下方に突出された伝動ケース１２に
駆動プーリ１３が軸支され、また、軸１０には従動プー
リ１４が軸支されている。これら駆動プーリ１３及び従
動プーリ１４は、苗シート４の苗送り溝部６と対向刷る
ように配設され、両プーリ１３，１４には、外周に苗送
り溝部６と噛み合う噛み合い歯１６を有する苗送りベル
ト１５が巻回されている。なお、上記実施例では、苗送
り溝部６を苗シート４の上面側に設け、苗送り溝部６と
噛み合って苗シート４を送り出す苗送りベルト１５を、
苗載せ台１の上方に配設しており、この実施例のものが
本発明の好ましい実施形態であるが、これを、例えば、
苗送り溝部６を苗シート４の下面側に形成し、苗送りベ
ルト１５を苗載せ台１の下側に配設して、苗載置面２に
、苗送りベルト１５が嵌挿できるスリットを設け、噛み
合い歯１６を苗送り溝部６に噛み合わせるようにしても
実施できるものである。

【００１０】また、上記苗載せ台１には、図示しないが
、苗載置面２の傾斜下端部の苗取り出し位置において、
供給された苗シート４が苗取り出し位置に達するとオフ
となってモータ１１の駆動を停止し、苗シート４が苗取
り出し位置から無くなるとオンとなってモータ１１を駆
動させ、苗シート４を送り出すスイッチ機構が設けられ
ている。さらに、苗載置面２には、苗シート４が無い状
態、あるいは苗シート４の残量が少なくなった状態を感
知して、モータ１１の駆動を停止し、あるいは田植機（
移植機）、苗植付け部の駆動をも停止させるセンサスイ
ッチ１７が、駆動プーリ１３の前側に設けられている。

【００１１】このように構成された移植機用苗ポットシ
ートにおいては、苗シート４を苗載せ台１の苗載置面２
に滑り込ませるようにして供給し、その先端部がセンサ
スイッチ１７に達すると、これを押圧してモータ１１が
駆動状態となり、苗シート４の苗送り溝部６に苗送りベ
ルト１５の噛み合い歯１６が噛み合うことにより、苗シ
ート４は苗送りベルト１５に送られて傾斜下方の苗取出
し側に移動する。そして、苗シート４の先端部が苗取り
出し位置に達すると、図示しないスイッチ機構がオフと
なってモータ１１の駆動を停止し、苗シート４の移動が
停止する。

【００１２】苗シート４が苗載せ台１に供給された状態
で、苗載せ台１は左右に苗シート４の横幅の間隔で左右
往復移動し、その往復移動の間に、苗取り出し位置にあ
る苗シート４の一側から苗ポット５が１株ずつ取り出さ
れて水田に植え付けられる。そして、苗取り出し位置に
ある苗ポット５列の全部が取り出されて無くなると、ス
イッチ機構がオンとなってモータ１１を駆動させて苗シ
ート４を苗ポット５の１株分送り出し、苗シート４の先
端部が苗取り出し位置に達すると、スイッチ機構が働い
てモータ１１の駆動を停止させ、苗の植付け作業が継続
して行われる。苗の植付け作業が進んで苗シート４の後
端部がセンサスイッチ１７位置を通過すると、センサス
イッチ１７の押圧が解除されてモータ１１の駆動が停止
し、あるいは田植機（移植機）、苗植付け部の駆動が停
止されて、苗載せ台１に苗シート４を補給する。この苗
補給時には、次に供給される苗シート４の苗送り溝部６
部を、先に供給されている苗シート４の苗送り溝部６部
と直線状に合わせることにより、苗シート４の供給方向
ミスは自動的に防止される。なお、苗載せ台１は左右に
往復移動するとき、苗シート４の苗送り溝部６が苗取り
出し位置に達するときは、その移動速度をやや早めて、
そのときの苗ポット５の取り出し間隔が、他の部分の取
り出し間隔とほぼ等しくなるように、苗載せ台１の横移
動機構を構成している。

【００１３】苗シート４から１株ずつ取り出されて水田
に植え付けらる苗ポット５は、合成紙により裁頭角錐型
に形成されていて、その底面の外周に沿って切り取られ
て植え付けらるが、水田中では苗ポット５は水に溶け、
苗ポット５中に収容されている土付き苗は、早く活着し
て苗の成長が促進される。従って、東北、北海道地方な
ど、苗移植時期に寒冷となって、移植された苗の活着、
成長が阻害されるのが防止され、有効である。なお、苗
シート４の苗送り溝部６は、苗ポット５と共に切り取ら
れて水田中に埋め込まれるが、その量は少ない上、合成
紙により形成されているので、苗ポット５と同様に水に
溶けてしまい、なんら支障とはならない。

【００１４】

【発明の効果】以上説明したように本発明の移植機用苗
ポットシートによれば、以下の効果を奏することができ
る。■　　苗シートの苗載せ台への供給，移動方向に沿
って苗送り溝部を設けたので、苗シートの苗載せ台にお
ける供給方向への移動が、苗送り溝部に噛み合わせて行
うことができ、苗シートを正確に送ることができ、苗の
移植精度が向上する。また、苗の送りだし機構の構成を
簡略化することができる。■　　苗送り溝部を苗シート
の上面側に設け、該苗送り溝部に噛み合って苗シートを
苗取出し側に送り出す苗送りベルトを、苗シート上方の
苗載せ台に支持させたので、苗シートの苗載せ台におけ
る供給方向への移動が、苗送りベルトにより正確に行え
、苗載せ台の下側の構成が簡略化され、メンテナンスも
容易に行える。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す移植機の苗載せ台の部
分斜視図である。

【図２】苗ポットシートの育苗状態を示す斜視図である
。

【符号の説明】

１　　苗載せ台 ２　　苗載置面 ３　　フェンス ４　　苗ポットシート ５　　苗ポット ６　　苗送り溝部 ７　　育苗箱 ８　　ステー ９　　支持アーム １０　　軸 １１　　モータ １２　　伝動ケース １３　　駆動プーリ １４　　従動プーリ １５　　苗送りベルト １６　　噛み合い歯 １７　　センサスイッチ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　多数の苗ポットを、所定長さ及び所定
   幅を有する方形状のシート内に縦，横整然と配置して苗
   シートを形成し、この苗シートを移植機の苗載せ台に供
   給し、苗ポットを１個ずつ分離して圃場に植え付けるよ
   うにした移植機用苗ポットシートにおいて、上記苗シー
   トの苗載せ台への供給，移動方向に沿って苗送り溝部を
   設けたことを特徴とする移植機用苗ポットシート。
2. 【請求項２】　　上記苗送り溝部を苗シートの上面側に
   設け、該苗送り溝部に噛み合って苗シートを苗取出し側
   に送り出す苗送りベルトを、苗シート上方の苗載せ台に
   支持させて設けたことを特徴とする請求項１記載の移植
   機用苗ポットシート。