JPH0426764A - 堆積膜形成装置 - Google Patents

堆積膜形成装置

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JPH0426764A
JPH0426764A JP12815590A JP12815590A JPH0426764A JP H0426764 A JPH0426764 A JP H0426764A JP 12815590 A JP12815590 A JP 12815590A JP 12815590 A JP12815590 A JP 12815590A JP H0426764 A JPH0426764 A JP H0426764A
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大利 博和
Tetsuya Takei
武井 哲也
Yasuyoshi Takai
康好 高井
Tatsuji Okamura
竜次 岡村
Shigeru Shirai
茂 白井
Teruo Misumi
三角 輝男
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、基体上に堆積膜、とりわけ機能性膜、特に半
導体デバイス、電子写真用感光体9画像入力用ラインセ
ンサー、撮像デバイス、光起電カブバイスなどに用いら
れるアモルファス膜をマイクロ波プラズマCVD法によ
り形成する堆積膜形成装置に関する。
[従来の技術] 半導体デバイス、電子写真用感光体9画像入力用ライン
センサー、撮像デバイス、光起電力デバイス、その他の
各種エレクトロニクス素子、光学素子に用いられる素子
部材として、例えば水素やハロゲン(フッ素、塩素など
)で補償されたアモルファスシリコン膜などのアモルフ
ァス堆積膜が提案され、そのうちのいくつかは実用化さ
れている。こうした堆積膜の形成方法として、従来、ス
パッタリング法、熱により原料ガスを分解する熱CVD
法、光により原料ガスを分解する光CVD法、プラズマ
により原料ガスを分解するプラズマCVD法などの多数
の方法が知られている。中でもプラズマCVD法、すな
わち原料ガスを直流または高周波、マイクロ波グロー放
電で分解し、ガラス、石英、耐熱性合成樹脂フィルム、
ステンレス、アルミニウムなどの基体上に薄膜状の堆積
膜を形成する方法は、電子写真用感光体に用いられるア
モルファスシリコン堆積膜への応用など、現在実用化が
非常に進んでおり、そのための装置も各種提案されてい
る。特に、マイクロ波グロー放電を利用したプラズマC
VD法であるマイクロ波プラズマCVD法が、近年、工
業的にも注目されている。
マイクロ波プラズマCVD法は、他の方法に比へ、堆積
速度と原料ガス利用効率がともに高いという利点を有し
ている。こうした利点を生かした例が、米国特許節4.
504.518号明細書に開示されている。この技術は
、0.1 Torr以下の低圧でマイクロ波プラズマC
VD法により高い堆積速度で良質の堆積膜を得ようとす
るものである。
マイクロ波プラズマCVD法の原料ガス利用効率をさら
に改善するための技術が特開昭60186849号公報
に記載されており、この技術はマイクロ波エネルギー導
入部を取り囲むようにして内部チャンバー(すなわち放
電空間)を形成するというものである。
また、特開昭61−283116号公報には、半導体部
材製造用の改良形マイクロ波技術が開示されている。こ
れは、放電空間中にプラズマの電位制御用としてバイア
ス電極を設け、このバイアス電極に所望の電圧(バイア
ス電圧)を印加して堆積膜へのイオン衝撃を制御し、こ
のことにより堆積膜の特性を向上させようとするもので
ある。
こうしたマイクロ波プラズマCVD装置において、原料
ガス導入部の改良が、特開昭63−57779号公報、
特開昭63−230880号公報に記載されている。こ
れらは、円筒状基体の間から放電空間へ原料ガスを導入
する方法であり、原料ガス導入部の形状をくし形または
三角柱状にすることにより、原料ガスをプラズマ発生領
域に効率的に導入し堆積膜の堆積速度を向上させること
を可能としたものである。
これら従来の技術により、比較的厚い光導電性材料をあ
る程度高い堆積速度と原料ガス利用効率で製造すること
が可能となった。このようにして改良された従来の堆積
膜形成装置の例が第10図と第11図に示されている。
第10図はこの従来の装置の概略縦断面図、第11図は
第10図の13−B ′線における概略横断面図である
円筒形状の反応容器1の側面には排気管4が一体的に形
成され、排気管4の他端は図示しない排気装置に接続さ
れている。反応容器1の上面と下面にはそれぞれ導波管
3が取り付けられ、各導波管3の他端は図示しないマイ
クロ波電源に接続されている。各導波管3の反応容器1
側の端部にはそれぞれ誘電体窓2が気密封止されている
。反応容器lの中心部を取り囲むように、堆積膜の形成
される6個の円筒状基体5が互いに平行になるように配
置されている。各円筒状基体5は回転軸8によって保持
され、発熱体7によって加熱されるようになっている。
モーター9を駆動すると減速ギア10を介して回転軸8
が回転し、円筒状基体5がその母線方向中心軸のまわり
を自転するようになっている。
反応容器1内の各円筒状基体5と各誘電体窓2で囲まれ
た空間が放電空間6であり、放電空間6のほぼ中央部に
円筒状基体5と平行になるようバイアス電極52が設け
られている。バイアス電極52はケーブル13によって
バイアス電源12に接続されている。また、隣接する2
個の円筒状基体5の間のすき間には、それぞれ原料ガス
導入管51が設けられている。原料ガス導入管51はく
し形の形状であり、原料ガスを放電空間6に導入するよ
うになっている。
この装置を用いて、例えば電子写真用感光体のために堆
積膜を形成するときは、まず反応容器1内をI X ]
 O”’Torr以下まで排気し、ついで発熱体7によ
り円筒状基体5を所望の温度に加熱保持する。そして原
料ガス導入管51を介して、例えばアモルファスシリコ
ン堆積膜を形成する場合であれば、シランガスなどの原
料ガスを反応容器1内に導入する。これと同時並行的に
周波数500MHz以上の好ましくは2.450)lz
のマイクロ波を導波管3、誘電体窓2を経て反応容器1
内に入射させる。その結果、放電空間6においてグロー
放電が開始し、原料ガスは励起解離して円筒状基体5上
に堆積膜が形成される。このときモーター9を駆動して
円筒状基体5を自転させることにより、円筒状基体5の
全周にわたって堆積膜を形成することができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述した従来の堆積膜形成装置により、ある程度の堆積
速度において、実用的な特性と均一性を有する堆積膜を
形成することは可能である。また、反応容器内の清掃を
厳格に行なえば、ある程度欠陥の少ない堆積膜を形成す
ることも可能である。しかし、これらの堆積膜形成装置
では、特に堆積速度を大きくしたときに、大面積で比較
的厚い堆積膜を形成しようとすると、均一膜質で要求さ
れる特性を満たす堆積膜を高収率で得ることができない
という問題点が生じることがある。例えば電子写真用感
光体の場合、必要とされる光学的および電気的特性を満
足してかつ電子写真プロセスで画像を形成したときに画
像欠陥が少ない電子写真用感光体を定常的に安定して高
歩留まりで製造するのが難しい。すなわち、上述の従来
の方法によって製造した電子写真用感光体では、高湿度
のような帯電条件の悪い場合、低湿度のような現像条件
の悪い場合、ロット間のばらつきゃ長期間使用のために
現像剤の性能が低下した場合、あるいはこれら条件が重
なったときなどに、得られる画像について濃度が薄くな
ったり白地かぶりが発生したりコントラストが低下した
りするなどの問題が発生することが多い。
さらに上述した従来の堆積膜形成装置では、原料ガス導
入管が基体に近接しているため、原料ガス導入管の周辺
に付着した塵埃が原料ガス導入時に反応容器内に舞い上
がって基体に付着し、例えば電子写真用感光体の場合に
は画像欠陥の原因になるという問題点がある。
本発明の目的は、上述のようなマイクロ波プラズマCV
D法による従来の堆積膜形成装置の諸問題点を克服し、
半導体デバイス、電子写真用感光体1画像人力用ライン
センサー、撮像デバイス光起電力デバイス、その他各種
エレクトロニクス素子、光学素子の素子部材として用い
る特性のよい堆積膜をマイクロ波プラズマCVD法によ
り高速で形成し得る堆積膜形成装置を提供することにあ
る。特に、10μm以上の比較的厚くかつ高品質のアモ
ルファスシリコン堆積膜を高い堆積速度で形成しつる堆
積膜形成装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、堆積速度と原料ガス利用効率が高いという利
点を有するマイクロ波プラズマCVD法による装置にお
いて、原料ガス導入手段を多重管構造にし原料ガス導入
手段と基体の間に電界を印加することにより低コストで
特性のすぐれた堆積膜を作製できるという新たな知見を
得、この知見に基づいて完成したものであり、 減圧にし得る反応容器と 堆積膜が形成される基体を前記反応容器内に配置する手
段と、 前記反応容器内にガス状の原料物質を導入するためのガ
ス導入手段と、 前記反応容器内にマイクロ波エネルギーを導入する手段
と、 を有する堆積膜形成装置であって、 前記基体に取り囲まれた空間の内部に前記ガス導入手段
を配し、 前記ガス導入手段は多重管構造であり、前記原料物質の
供給源に接続され、前記多重管を構成する容管にはそれ
ぞれガス放出孔が当該管の内側と外側を連通ずるように
設けられ、 前記ガス導入手段と前記基体との間にバイアス電圧を印
加する手段を有することを特徴とする堆積膜形成装置で
ある。
[作用] 原料ガス導入手段を多重管構造とし、この多重管を構成
する容管にそれぞれガス放出孔を設け、さらに原料ガス
導入手段と基体の間にバイアス電圧を印加する手段を有
する本発明の作用は以下のようなものである。なお、説
明のため多重管は二重管であるとする。
原料ガスは原料ガス供給源より供給されて、まず二重管
の内管に導入される。内管に設けられたガス放出孔は、
内管の外側に外管があるため、プラズマに直接曝される
ことはない。したがって、このガス放出孔のまわりで原
料ガスが分解することもなく、ここには堆積膜は形成さ
れずガス放出孔が塞がることもない。内管によって軸方
向にある程度均一に分布するようになった原料ガスは、
内管と外管との間の空間を通って、外管に設けられたガ
ス放出孔から放電空間に放出される。このとき、マイク
ロ波プラズマおよびバイアス電流のために外管は昇温し
でいるが、原料ガス導入手段に単管構造のものを利用し
た場合の管内の圧力に比べ、内管と外管の間の空間の圧
力はかなり低くなっている。その結果、外管の内壁や外
管に設けられたガス放出孔への膜の堆積が、前記の単管
構造のものに比べ、非常に少なくなる。また、外管のガ
ス放出孔の大きさを比較的大きくできるので、膜の堆積
によるガス放出孔の径の変化があっても基体上の軸方向
の膜厚むらが生じることはない。
さらに本発明においては、原料ガス導入手段と基体との
間にバイアス電圧を印加することができる。バイアス電
圧を調節することにより、基体上の堆積膜へのイオンの
供給を制御でき、堆積膜の特性向上を図ることができる
。また、バイアス電圧を印加することにより、原料ガス
導入手段の外壁への膜の堆積が抑制される。
これらの作用が相俟って、基体上に特性のすぐれた堆積
膜を高い堆積速度で形成することができるようになる。
以上の説明は二重管構造の場合を例に挙げて行なったが
、二重管以上の多重管を原料ガス導入手段に用いた場合
も、その作用は上述と同様である。
ここで、多重管を構成する容管に設けられるガス放出孔
の数について、内側の管よりも外側の管の方に数多くガ
ス放出孔が設けられるようにすると、放電空間に流出す
る原料ガスの分布がより均一となって、さらに特性のす
ぐれた堆積膜を形成することができる。
原料ガス導入手段の形状としては特に制限はないが、鋭
いエツジ部があると外側に付着した堆積膜の膜剥れしや
すいため、前記膜剥れを防止するためには円筒状かまた
はそれに近似したものが適している。原料ガス導入手段
が二重管構造のものの場合、内管の形状としては円筒状
のものが好ましく、断面の直径は外管に対して30%以
上70%以下が好ましい。また原料ガス導入手段の長さ
については特に制限はないが、堆積膜の膜厚むらの防止
のためには基体の90%以上1 ]、 O%以下の長さ
とするのが好ましい。
原料ガス導入手段の材質としては、表面が導電性であり
高温に耐える材質であり、ある程度熱伝導の悪いものが
望ましいが、実用上次のものが望ましい。例えばステン
レス、Ni 、 Cr 、 Mo 、 InNb  T
e、 V、 Ti、 Pt、 Pd、 Fe等の金属、
これらの合金または表面を導電処理したガラス、セラミ
ックス等が通常使用される。
原料ガス導入手段の平面における位置は、放電空間の中
心から原料ガス導入部の中心までの距離が、放電空間の
中心から基体までの最短距離の20%以内の範囲ならば
いずれの所に設定されても良いが、好ましくは放電空間
の中心位置に設置されるのが膜厚、膜質の均一性のため
には望ましい。
また、原料ガス導入手段の形状が円筒状の場合、後述す
るように、その直径は放電空間の直径の4〜25%程度
にすることが好ましく、放電空間の直径の4〜14%程
度にすることがさらに好ましい。
原料ガス導入手段の外管のガス放出孔の直径は、後述す
るように、0.4〜2.5mm程度が好ましく、06〜
1.5mm程度がさらに好ましい。
原料ガス導入手段の外管のガス放出孔の個数は、後述す
るように、外管の単位外表面積当りの個数で表わすと、
009〜031個/cm2程度が好ましく、014〜0
.27個/cm2程度がさらに好ましい。
堆積膜が形成される基体には、導電性材料か表面を導電
処理した材料が用いられる。例えば、ステンレス、AI
 、 Cr 、 Mo 、 Au 、 In 、 Nb
 、 TeV 、 Ti 、 PL 、 Pd 、 F
e等の金属、これらの合金または表面を導電処理したポ
リカーボネート等の合成樹脂、ガラス、セラミックス1
紙等が通常使用される。
基体の形状としては、板状、長尺シート状、円筒状等の
放電空間を取り囲むことができる形状のものが使用され
る。
基体の形状が円筒状の場合、基体の直径には特に制限は
ないが、実用的には20〜500mm程度であり、長さ
は101以上1000mm以下程度が好ましい。
また、円筒状の基体の場合、基体相互の間隔はJ〜50
mm程度が放電空間を安定して維持する上で好ましく、
基体の数は放電空間を形成できるならばいずれでもよい
が3本以上が好ましく、4本以上がより好ましい。
[実施例] 次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する
第1図は本発明の一実施例の堆積膜形成装置の構成を示
す概略縦断面図、第2図は第1図のA−A ′線におけ
る概略横断面図、第3図は二重管構造の場合の原料ガス
導入手段の詳細を示す概略縦断面図、第4図は三重管構
造の場合の原料ガス導入手段の詳細を示す概略縦断面図
である6円筒形状であり真空気密化構造である反応容器
1の側面には排気管4が一体的に形成され、排気管4の
他端は真空ポンプなどの図示しない排気装置に接続され
ている。反応容器1の上面と下面の中央部にはそれぞれ
導波管3が取り付けられている。導波管3は、マイクロ
波電源(図示せず)から反応容器1の近傍までの矩形断
面の部分(図示せず)と、反応容器1内に挿入された円
形断面部分とからなり、スタブチューナー(図示せず)
、アイソレーター(図示せず)とともにマイクロ波電源
(図示せず)に取り付けられている。各導波管3の反応
容器1側の端部には、マイクロ波エネルギーを損失少な
く透過しかつ真空気密を保持し得るような材料で形成さ
れた誘電体窓2が設けられている。誘電体窓2は、具体
的には、アルミナ(A1203) 、窒化アルミニウム
(AIN) 、窒化ホウ素(BN) 、窒化ケイ素(S
iN) 、炭化ケイ素(Si(:) 、酸化ケイ素(S
i02) 、酸化ベリリウム(BeO) 、ポリテトラ
フルオロエチレン、ポリスチレンなどの材料によって構
成されている。誘電体窓2は、反応容器1内の雰囲気を
保持するため、導波管3の円筒形の部分と密着し気密封
止されている。反応容器Jの中心部を取り囲むように、
堆積膜の形成される6個の円筒状基体5が互いに平行に
なるように配置されている。円筒状基体5はそれぞれ回
転軸8によって保持され、かつその内部には同軸状に円
筒状の発熱体7が配設されており、該発熱体7によって
内側から加熱されるようになっている。
回転軸8は、反応容器1に対して回転自在に取り付けら
れ、一端が減速ギア10を介してモーター9に接続して
いる。したがって、モーター9を駆動することにより、
円筒状基体5をその母線方向中心軸のまわりを自転させ
ることができる。
反応容器1内の各円筒状基体5と各誘電体窓2で囲まれ
た部分が放電空間6であり、各導波管3から各誘電体窓
2を経てマイクロ波が反応容器1に入射したとき、マイ
クロ波によるグロー放電は主としてこの放電空間6で発
生ずる。放電空間6がマイクロ波に対して空洞共振構造
となるようにしておくとよい。放電空間6の中央部に、
円筒状基体5と平行に、ガス管16に接続された後述す
る原料ガス導入手段11が設けられている。ガス管16
は電気絶縁性の材料からなり、その他端はガス導入口1
5を経て図示しない原料ガス供給源に接続されている。
バイアス電源12からのケーブル13は、導入端子14
によって反応容器1内のガス管16の内部に導入されて
原料ガス導入手段11に接続している。この結果、各円
筒状基体5と原料ガス導入手段11との間にバイアス電
圧を印加できるようになっている。
次に、原料ガス導入手段11について説明する。
原料ガス導入手段11は、少なくとも表面が導電性であ
る材料からなる多重管構造である。その最内側の管は、
ガス管16に接続されている。多重管を構成する容管に
は、それぞれガス放出孔が設けられ、原料ガスが当該管
の内側から外側へ流れ出せるようになっている。この場
合、内側の管と外側の管を比べたときに外側の管の方に
より多くのガス放出孔が設けられるようにしておくと、
放電空間6内での原料ガスの圧力分布をより均一にする
ことができ、堆積膜の特性の均一化を図ることができる
。また、内側の管のガス放出孔の位置と外側の管のガス
放出孔の位置が重ならないようにしておくことが望まし
い。
ガス放出孔の位置関係は、多重管内に供給されたガスが
反応容器内に放出されるまでのガス導入手段内を通るガ
スの行路長がどの最外管のガス放出孔についても同程度
となるように配するのが、成膜の過程でガス組成を変化
する場合においてもより均一な膜を得るには望ましい。
二重管構造の場合の原料ガス導入手段11の例が第3図
に示されている。この場合、内管23と外管22による
二重管構造であり、口金21によってガス管16に接続
されるようになっている。内管23と外管22にはそれ
ぞれ複数のガス放出孔25.24が設けられているが、
ガス放出孔の数は内管23より外管22の方が多いよう
になっている。口金21から流入した原料ガスは、内管
23.ガス放出孔25.外管22.ガス放出孔24を経
て、放電空間6に流出することになる。
同様に、三重管構造の場合の原料ガス導入手段11の例
が第4図に示されている。この場合、内管34.中管3
3.外管32による三重管構造であり、口金31によっ
てガス管16に接続されるようになっている。内管34
.中管33.外管32にはそれぞれ複数個のガス放出孔
37゜36.35が設けられ、その数は外側の管はど多
くなるようになっている。口金31から流入した原料ガ
スは、内管34.ガス放出孔37.中管33、ガス放出
孔36.外管32.ガス放出孔35を経て放電空間6に
流出することになる。
本発明におけるガス導入手段の形状は第3図及び第4図
に図示した形状にのみ限定されるものではなく、例えば
口金の位置を前述の多重管の中央部の対称位置ではなく
、上端または下端に設けてもよいし、複数のガス種を単
一の導入系路でガス導入手段の多重管内に供給しても、
複数の導入系路でガス導入手段の多重管内に供給しても
よい。
また、その際多重管の最内側の管にのみガス種を供給す
るばかりではなく、多重管の最内側の管以外にもガス種
を供給して混合したガス種を反応容器内にガス導入手段
最外側の管のガス放出孔より導入してもよい。
ここで、より均一な組成でガス種を反応容器内に均一に
導入するためには、ガス導入手段内にガス種を供給する
位置は近い方がよく、最適には第3図及び第4図で図示
するとおり最内側の管に1箇所から供給するのが望まし
い。
次に、円筒状基体5の加熱方法について説明する。
円筒状基体5は、発熱体7によって加熱されるようにな
っている。この発熱体7は真空仕様のものであればいず
れでもよく、具体的には、シース状の巻き付はヒーター
、板状ヒーター、セラミックスヒーター等の電気抵抗発
熱体、ハロゲンランプ、赤外線ランプ等の熱放射ランプ
発熱体、気体や液体を温媒とした熱交換手段による発熱
体などを適宜選択して用いればよい。発熱体7の表面材
質としでは、ステンレス、 Ni 、 AI 、 Cu
等の金属類、セラミックス、耐熱性高分子樹脂などが挙
げられる。また、発熱体7を設ける代わりに、反応容器
1の外部に加熱専用の容器を設け、ここで円筒状基体5
を加熱した後、反応容器1内に円筒状基体5を真空中で
搬送するなどの方法を用いてもよい。さらに、これらの
方法と併用して、あるいは単独で、グロー放電に使用す
るマイクロ波自身により円筒状基体5の温度を制御する
ことも可能であり、この場合必要に応じてマイクロ波の
強度を変化させてもよい。
次に、原料ガスについて説明する。
堆積膜の原料ガスとして例えばシラン(Si)I4)、
ジシラン(Si2Ha)などのアモルファスシリコン形
成用原料ガス、ゲルマン(GeH4) 、メタン(C1
,4)などの他の機能性堆積膜形成ガスあるいはこれら
の混合ガスが用いられる。
原料ガスに対する希釈ガスとして、水素(H2)アルゴ
ン(Ar)、ヘリウム(I(e)、ネオン(Ne)など
が用いられる。
また、堆積膜がアモルファスシリコン膜などの場合、堆
積膜のバンドギャップを変化させ、あるいはより安定な
結合を形成する等の特性改善ガスとして、アンモニア(
Nl(3) 、窒素(N2)などの塗素原子を含む化合
物、酸素(0□)、−酸化窒素(NO)−酸化二窒素(
N20)などの酸素原子を含む化合物、メタン(CH4
) 、エタン(C286)、エチレン((、、L)、ア
セチレン(C21+2)、プロパン(C3HIl)など
の炭化水素、四フッ化ケイ素(SiF4)、六フッ化二
ケイ素(Si2F6)、四フッ化ゲルマニウム(GeF
4)などのフッ素化合物あるいはこれらの混合ガスも用
いることができる。
さらに不純物のドーピングを目的として、ジボラン(B
2H6)、フッ化ホウ素(BF3) 、ホスフィン(P
H3)なとのドーパントガスを原料ガスと同時に放電空
間に導入しても本発明は有効である。
放電空間の圧力については特に制限はないが、100m
 Torr以下、とりわけ50mTorr以下の圧力で
特に良好な結果を再現よく得ることができた。
次に、本実施例の動作について説明する。
まず、排気装置(図示せず)により排気管4を介して反
応容器1を排気し、圧力が1×工0Torr以下になる
よう調整する。次に発熱体7ににって各円筒状基体5を
最適な温度に加熱保持する。そこで例えばアモルファス
シリコン堆積膜を作製するのであれば、シラン等の原料
ガスをガス導入口15より導入し、ガス管16を通過さ
せて原料ガス導入手段11から放電空間6へ放出させる
。これと同時に、バイアス電源12により原料ガス導入
手段11に、例えば直流のバイアス電圧を印加する。さ
らにマイクロ波電源(図示せず)によって周波数500
M1(z以上のマイクロ波、例えば周波数2.45 G
)lzのマイクロ波を発生させ、導波管3を経て誘電体
窓2より反応容器1の内部へ入射させる。以上により、
円筒状基体5に囲まれた放電空間6においてマイクロ波
グロー放電が開始し、これによって原料ガスが励起され
て解離し、さらに原料ガス導入手段11と円筒状基体5
との間に印加された電界により円筒状基体5は定常的に
イオンの供給を受け、円筒状基体5の表面に堆積膜が形
成される。このとき、モーター9により回転軸8を回転
させ、円筒状基体5をその母線方向中心軸の回りを自転
させることにより、円筒状基体5の全周にわたって均一
に堆積膜が形成されることになる。
次に、本実施例の堆積膜形成装置について行なった実験
結果について説明する。
(実施例1) 原料ガス導入手段に第3図で示す二重管構造を用いた場
合と第9図で示す単管構造(従来例)のものを用いた場
合のそれぞれについて、放電空間にシランガス(SiH
4) 600 secm (sccmは0℃。
1気圧に換算した1分当たりのcm’で表わした流量)
を導入し、さらに上下の誘電体窓からそれぞれ600W
のマイクロ波を入射し、印加するバイアス電圧を変化さ
せながら堆積膜を形成した。第9図に示す単管構造の原
料ガス導入手段は、口金41から管内に導入された原料
ガスが直接ガス放出孔42から放電空間に放出されるよ
うになっている。原料ガス導入手段に熱電対を接続し、
原料ガス導入手段の表面の温度変化を測定するとともに
、堆積膜形成後に堆積膜上に発生した球状突起の数を光
学顕微鏡で測定した。その結果を第5図および第6図に
示す。ここで第5図において、横軸は放電を開始してか
らの堆積膜形成時間を示し縦軸は原料ガス導入手段の表
面温度を示している。円筒状基体をあらかじめ300 
’Cに加熱したため、実験開始時の原料ガス導入手段の
表面温度は250℃であった。図より分かるように単管
、二重管を問わず、印加するバイアス電圧が高くなるに
従い原料ガス導入手段の表面温度も上昇することが分か
る。さらに印加するバイアス電圧が100V以上のとき
原料ガス導入手段の温度は600℃を超えており非常に
高温になっているこt とが分かる。
次にこの条件での堆積膜形成を4時間行ない、反応容器
から取り出した後、堆積膜上に発生している球状突起の
数を測定した結果を第6図に示す。球状突起の数は、円
筒状基体の上中下の円周方向3箇所の合計9箇所の単位
面積(1cmX 1 cm)あたりにある直径20μm
以上の球状突起の数を光学顕微鏡を用いて数えた。図に
おいて横軸は印加するバイアス電圧、縦軸は単位面積当
りの球状突起の数の平均を示している。図から分かる様
に、印加するバイアス電圧が0〜30Vの条件で作製し
た堆積膜上に発生する球状突起の数は、単管、二重管と
も極めて少なく、1個/cm2程度以下である。しかじ
印加するバイアス電圧が100v以上になると、単管で
作製した堆積膜上の球状突起の数は大幅に増加している
のに対して二重管で作製した堆積膜上の球状突起数は、
はとんど増加していないことが認められる。球状突起は
電子写真用感光体においては画像欠陥の大きな原因の1
つであり、原料ガス導入手段を二重管にすることによっ
て膜質が向上していることが分かる。
また、印加するバイアス電圧が120Vの時に使用した
単管と二重管の各原料ガス導入手段を堆積膜形成後に切
断して、内部を目視により観察したところ、単管では管
内に黒褐色の粉状の堆積物が多く観察されたのに対して
二重管では管内に堆積物は観察されなかった。
(実施例2) 原料ガス導入手段に第3図に示す二重管構造のものを用
いて、放電空間にシランガス(SiH,)600 se
cmを導入し、印加するバイアス電圧を120Vとし、
上下の誘電体窓より各800Wのマイクロ波電力を導入
して4時間放電を維持し、円筒状基体表面に堆積膜を形
成した。この時、二重管の外管の長さを350mmとし
さらに外管および内管のガス放出孔の孔径は直径1.2
 mm、孔数は原料ガス導入手段1本につき24個と一
定とし、外管の直径を種々変化させた。また放電空間の
直径(対向する円筒状基体間の距離)は、127mmと
した。この条件で、アモルファスシリコン堆積膜を形成
した時の膜厚と平均膜厚に対する膜厚むらおよび放電の
安定性を測定し第1表に示す。
表中、堆積膜形成速度は、堆積時間がずぺて4時間と同
じであるため形成した堆積膜の膜厚の比で求めた。膜厚
は円筒状基体の上下方向の膜厚を3cmおきで、かつそ
れぞれ円周方向に3箇所について、渦電流による膜厚測
定器fFischer社製TYPEEC8e2Ty)を
用いて測定しその平均を求めた。求めた膜厚を原料ガス
導入手段の外径が6mmの時を100%とし相対値で示
した。また、表中の放電安定性は目視により行ない、0
は4時間の間ずつと放電が安定していたことを示し、○
は数回スパークが観測されたことを示し、△は何度か放
電が消えたことを示し、×は放電切れが頻繁に起こり放
電を維持できず途中でやめたことを示す。また、表中の
膜厚むらは円筒状基体の上下方向の膜厚を3cm間隔で
測定し、最高膜厚と最低膜厚を求め、その差を平均膜厚
で割ったものとした。さらに以上の評価をすべて総合し
た「総合評価Jをあわせて表中に示している。
表より明らかなように、原料ガス導入手段が円筒状の場
合その直径は放電空間の直径に対して4%以上、25%
以下とすることが好ましく、特に4%以上、14%以下
とすることがより好ましいことが分かる。
つまり原料ガス導入手段は、外壁にも堆積膜が付着する
ため、外径を大きくすると原料ガスの利用効率が低下す
る。さらに放電空間内に大きな形状の原料ガス導入手段
を設けると、放電空間へ導入するマイクロ波の反射が増
え、放電を乱し、安定なプラズマの形成が困難になる。
また外径が小さいと基体の上下方向の堆積膜の膜厚の均
一性が低下する。またさらには二重管の構造にするため
、細い原料ガス導入手段を精度よく作製するのは困難で
ある。よって以上の理由から上記のような外径の範囲の
多重管が本発明には適するものと考えられる。
(実施例3) 原料ガス導入手段に第3図に示す二重管構造のものを用
いて、放電空間にシランガス(SiH4)600 se
cmを導入し、印加するバイアス電圧を120Vとし、
上下の誘電体窓から各800Wのマイクロ波電力を導入
して4時間放電を維持し、円筒状基体表面に堆積膜を形
成した。第3図に示す二重管の外管のガス放出孔の孔径
を種々変化させて作製した堆積膜について、膜厚測定器
を用いて円筒状基体の上下方向の膜厚のむらを測定した
。結果を第6図に示す。ここで図の横軸は、外管のガス
放出孔の孔径、縦軸は膜厚むらを示す。
なお0.5mm以下の孔径においては、成膜後、場所に
よっては原料ガス導入手段の表面に堆積した堆積膜によ
りガス放出孔がほとんど塞がっているものが認められた
この結果から分かるように、ガス放出孔の大きさが小さ
すぎても大きすぎても堆積膜の膜厚の均一性が低下する
ことがわかる。これは、ガス放出孔の大きさが小さいと
堆積膜形成中に塞がってしまい、大きいと原料ガス導入
手段から放電空間に向かって圧力差が取れないので、円
筒状基体の上下方向での堆積膜の膜厚の均一性が低下す
るためと考えられる。以上より、原料ガス導入手段の外
管の放出孔の大きさは、好ましくは0.5mm以」二、
2.5mm以下、より好ましくは0.6mm以上、1.
5mm以下であることがわかる。
(実施例4) 実施例3と同様に原料ガスの流量と印加するバイアス電
圧は一定として、原料ガス導入手段の外壁上にあるガス
放出孔の密度を変化させて堆積膜形成を行なった。原料
ガス導入手段には外管の長さが320mm、外管の直径
が12mmのものを用い、外管の同一円周上には3個の
ガス放出孔が設けられるようにしながら、外管の長手方
向のガス放出孔の間隔を変化させることにより、外壁上
のガス放出孔の密度を変化させた。このときのガス放出
孔の孔径は直径1.2mmで一定とし、上述の手段によ
りそれぞれの堆積膜の膜厚むらを測定した。その結果を
第8図に示す。図において横軸は、ガス放出孔の数を原
料ガス導入手段の外壁の全面積で割った密度であり、縦
軸は膜厚むらを示す。この結果より、ガス放出孔の密度
は、小さすぎても大きすぎても堆積膜の膜厚の均一性が
低下することが分かり、好ましくは0.09個/cm2
以上0.31個/cm2以下であり、より好ましくは0
14個/cm2以上0.27個/am2以下である。
(実施例5) 原料ガス導入手段に第3図に示す二重管構造のものを用
い、第2表に示す条件により、下から電荷注入■止層、
感光層1表面層の3層からなる堆積膜をアルミ製の円筒
状基体の上に形成し、アモルファスシリコン感光トラム
を作製した。このアモルファスシリコン感光ドラムをキ
ャノン社製複写機NP7550を実験用に改造したもの
に装着し、通常の複写プロセスにより転写紙上に画像を
形成した。以下の項目について測定を行ない、作製した
アモルファスシリコン感光ドラムの電子写真特性を評価
した。なお、このとき、帯電器に6kVの電圧を印加し
、感光ドラムを帯電させた。
これらの測定結果と総合的な評価を第3表に示す。
(1)帯電能むら 複写機に堆積膜が形成された感光トラムを搭載し、ドラ
ムを回転させながら一定帯電量のもとでのドラムの表面
電位を現像器位置で測定する。ドラムの上から下にかけ
て3cmおきに表面電位を測定しその平均を帯電能とし
た。そして1本のドラムにおいて平均値から一番離れて
いる値を求めてその値と平均値との差を帯電能むらとし
た。1回の堆積膜形成において得られた6本のドラムに
ついて同じ評価を行ない、帯電能むらの一番大きいもの
について以下の判定をした。
0・・・IOV以下であり非常にすぐれた均一性である
○・・・20V以下でありすぐれた均一性である。
△・・・30V以下であり実用上問題なし。
×・・・30V以上であり非常に高画質で高速の複写装
置に用いる場合には、不十分である。
(2)感度むら 上記と同様の方法で帯電させ、一定置光量のもとに、1
本のドラムの上から下まで3cmおきに表面電位の測定
を行ない、その平均値を感度とした。また同様にそれら
の値のうち平均値より一番離れている値と平均値との差
を感度むらとした。
そして−回の堆積膜作製で得られる6本のドラムについ
て同じ評価を行ない、一番感度むらの大きいものについ
て以下のように判断した。
0・・・3v以下であり非常にすぐれた均一性である。
O・・・6■以下でありすぐれた均一性である。
△・・・IOV以下であり実用上まったく問題ない。
×・・・10V以上であり、高温高湿や低温低湿等のき
びしい条件下で品質が低下するおそれがある。
(3)細線再現性 白地に全面文字よりなる通常の原稿を原稿台に置いてコ
ピーした時に得られた画像サンプルを観察し、画像上の
細線が途切れずにつながっているかを評価した。但しこ
の時画像上でむらがある時は、全画像領域で評価し一番
悪い部分の結果を示した。また1回の堆積膜作製で得ら
れる6本のドラムについて同様の評価を行ない、その中
で1番悪いものについて次の判断をした。
0・・・良好。
○・・・一部途切れあり。
Δ・・・途切れは多いが文字として認識できる。
×・・・文字として認識できないものもある。
(4)白地かぶり 白地に全面文字よりなる通常の画像サンプルを原稿台に
置いて複写した時に得られた画像サンプルを観察し、白
地の部分のかぶりを評価した。また1回の堆積膜作製で
得られる6本のドラムについて同様の評価を行ない、そ
の中で1番悪いものについて次の判断をした。
0・・・良好。
○・・・一部僅かにかぶりあり。
△・・・全面にわたりかぶりあるが文字の認識には支障
なし。
×・・・文字が読みにくい程かぶりがある。
(5)画像むら 全面ハーフトーンの原稿を原稿台に置いてコピーした時
に得られた画像サンプルを観察し、濃淡のむらを評価し
た。また1回の堆積膜作製で得られる6本のドラムにつ
いて同様の評価を行ない、その中で1番悪いものについ
て次の判断をした。
0・・・良好。
○・・・一部僅かな濃淡の差有り。
△・・・全面にわたり濃淡の差があるが文字の認識には
支障なし。
×・・・文字が読みにくい程むらがある。
(6)画像欠陥 黒原稿を原稿台に置いてコピーした時に得られた画像サ
ンプルの同−面積内にある白点の数により評価を行なっ
た。また1回の堆積膜作製で得られる6本のドラムにつ
いて同様の評価を行ない、その中で1番悪いものについ
て次の判断をした。
0・・・良好。
○・・・一部小さな白点有り。
△・・・全面に白点があるが文字の認識には支障なし。
×・・・文字が読みにくい程白点が多い。
(実施例6) 原料ガス導入手段に第4図に示す三重管構造のものを用
い、実施例5と同様にアモルファスシリコン感光ドラム
を作製してその電子写真特性を評価した。その結果を第
3表に示す。
(比較例1) 原料ガス導入手段に第9図に示す単管構造のもの(従来
例)を用い、実施例5と同様にアモルファスシリコン感
光ドラムを作製してその電子写真特性を評価した。その
結果を第3表に示す。
(比較例2) 第10図、第11図で示される従来の堆積膜形成装置を
用い、第2表に示す条件によりアルミ製の円筒状基体の
上に堆積膜を形成してアモルファスシリコン感光ドラム
を作製し、実施例5と同様にこの感光ドラムの電子写真
特性を評価した。その結果を第3表に示す。
以上の各実施例の結果より明らかなように、本発明の堆
積膜形成装置によって特性のすぐれた堆積膜を形成する
ことができ、特に電子写真用感光体を製造した場合には
、画像の均一性に優れ画像欠陥の少ない電子写真用感光
体を得ることができることがわかった。
[発明の効果] 以上説明したように本発明は、原料ガス導入手段を多重
管構造とし、この多重管を構成する容管にそれぞれガス
放出孔を設け、さらに原料ガス導入手段と基体との間に
バイアス電圧を印加する手段を設けることにより、とり
わけ堆積速度の大きい領域で、大面積で比較的厚く、均
一膜質であって光学的および電気的緒特性を満足し、か
つ非常に欠陥の少ない堆積膜を定常的に安定して高歩留
まりでしかも低コストで作製することができるという効
果がある。このように本発明の堆積膜形成装置は、大面
積で均一膜質である堆積膜を形成し得るため、素子数の
多いマトリクス駆動回路用トランジスタ、マトリクス表
示用の発光ダイオード、長尺の画像入力用、ラインセン
サー、撮像デバイス等の素子間の特性にばらつきのない
均一特性の半導体デバイスを歩留まりよく低コストで形
成できる。特に、本発明は電子写真用感光体の製造にお
いて、高温高湿のような帯電条件の悪い場合あるいは低
温低湿のような現像条件の悪い場合においてもすぐれた
電子写真特性を有する電子写真用感光体を製造すること
ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の堆積膜形成装置の構成を示
す概略縦断面図、第2図は第1図のAA′線における概
略横断面図、第3図は二重管構造の場合の原料ガス導入
手段の詳細を示す概略縦断面図、第4図は三重管構造の
場合の原料ガス導入手段の詳細を示す概略縦断面図、第
5図は原料ガス導入手段の表面温度の変化を示すグラフ
、第6図はバイアス電圧と堆積膜中の球状突起の数の関
係を示すグラフ、第7図はガス放出孔の直径と膜厚むら
の関係を示すグラフ、第8図はガス放出孔の密度と膜厚
むらの関係を示すグラフ、第9図は従来の単管構造の原
料ガス導入手段の詳細を示す概略縦断面図、第10図は
従来の堆積膜形成装置の概略縦断面図、第11図は第1
0図のBB′における概略横断面図である。 1・・・反応容器、2・・・誘電体窓、3・・・導波管
、4・・・排気管、5・・・円筒状基体、6・・・放電
空間、7・・・発熱体、8・・・回転軸、9・・・モー
ター 10・・・減速ギア、11・・・原料ガス導入手
段、12・・・バイアス電源、13・・・ケーブル、1
4・・・導入端子、15・・・ガス導入口、16・・・
ガス管、21,31.41・・・口金、22.32・・
・外管、23.34・・・内管、33・・・中管、24
,25,35,36,37.42・・・ガス放出孔、5
1・・・原料ガス導入管、52・・・バイアス電極。 特許出願人  キャノン株式会社

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.減圧にし得る反応容器と、 堆積膜が形成される基体を前記反応容器内に配置する手
    段と、 前記反応容器内にガス状の原料物質を導入するためのガ
    ス導入手段と、 前記反応容器内にマイクロ波エネルギーを導入する手段
    と、 を有する堆積膜形成装置であって、 前記基体に取り囲まれた空間の内部に前記ガス導入手段
    を配し、 前記ガス導入手段は多重管構造であり、前記原料物質の
    供給源に接続され、前記多重管を構成する各管にはそれ
    ぞれガス放出孔が当該管の内側と外側を連通するように
    設けられ、 前記ガス導入手段と前記基体との間にバイアス電圧を印
    加する手段を有することを特徴とする堆積膜形成装置。
  2. 2.請求項1記載の堆積膜形成装置において、多重管を
    構成する各管のそれぞれに設けられるガス放出孔の数が
    、前記多重管の内側から外側に向かうにつれて増加する
    ことを特徴とする堆積膜形成装置。
  3. 3.前記基体は円筒状であり、該基体の回転手段を有す
    る請求項1記載の堆積膜形成装置。
  4. 4.前記基体を前記ガス導入手段と前記基体の各々との
    距離が等しい位置に配した請求項1記載の堆積膜形成装
    置。
  5. 5.前記ガス導入手段を前記放電空間の中央部に配した
    請求項1記載の堆積膜形成装置。
  6. 6.前記基体は複数である請求項1記載の堆積膜形成装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004018908A (ja) * 2002-06-13 2004-01-22 Onward Giken:Kk ワークの表面処理方法と、その装置
JP2012145730A (ja) * 2011-01-12 2012-08-02 Roland Corp 譜面台装置
JP2016100396A (ja) * 2014-11-19 2016-05-30 東京エレクトロン株式会社 ノズル及びこれを用いた基板処理装置

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JP2012145730A (ja) * 2011-01-12 2012-08-02 Roland Corp 譜面台装置
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