JPH04266560A - 総合制御ブレーキ装置 - Google Patents

総合制御ブレーキ装置

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JPH04266560A
JPH04266560A JP2863891A JP2863891A JPH04266560A JP H04266560 A JPH04266560 A JP H04266560A JP 2863891 A JP2863891 A JP 2863891A JP 2863891 A JP2863891 A JP 2863891A JP H04266560 A JPH04266560 A JP H04266560A
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brake
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braking torque
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のブレーキ装置に
係り、特に、ブレーキ圧の制御において、ブレーキペダ
ルに対する操作力や操作ストローク等のブレーキ操作状
況に応じてブレーキ圧を制御する際、車輪の回転数や制
動トルク等、複数の制動状況を表す物理量を加味して総
合的に行うようにした総合制御ブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車両におけるブレーキ装置として
は、例えば実開昭61−203876号記載のものが知
られている。この従来装置は、運転者のブレーキ操作指
令が一度電気信号を介してマスターシリンダに伝達され
る方式のもので、運転者によってブレーキ操作される際
の操作力を検知し、その操作力を電気信号に変換する操
作スイッチを例えばブレーキペダルに設置しており、こ
の操作スイッチの出力信号はコントローラに供給される
。コントローラは、その他の車速センサ,スイッチセン
サ,給電回路からの出力信号を受ける。本従来装置は、
また、操作スイッチが操作されると、給電回路からの給
電開始と同時に起動信号を出力する起動信号出力手段を
具備しており、コントローラは、信号処理の結果に応じ
て電磁バルブに制御信号を送る。その結果、電磁バルブ
の作動によりブースタ内の気圧が減圧調整され、この調
整された気圧に応じてマスターシリンダが作動し、各輪
のブレーキ圧を調整するものである。
【0003】このように構成される従来装置は、イグニ
ッションスイッチのオンと同時にブレーキ力が保持され
るので、坂道においてエンジンを始動させて発進すると
き、不注意によりブレーキを踏まずにサイドブレーキを
解除したとしても車が移動すること等の状態を回避でき
る。また、走行中において、アクセルスイッチがオフに
なり、操作スイッチからスイッチ信号が供給されると、
コントローラはそのスイッチ信号値に基づき運転者の操
作力を判断し、その判断に対応した制御信号を電磁バル
ブに送る。これにより、運転者の操作力が強いほどブ−
スタ内の減圧度が高められ、強いブレーキ力が得られ、
反対に、操作力が弱ければ減圧度が緩められ、弱いブレ
ーキ力となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の車両制
動システムは、イグニッションスイッチのオンに拠る給
電開始と同時にブレーキ力を保持して、坂道における発
進時の不注意な車の移動等を防止する点では一応、功を
奏するものであった。
【0005】しかしながら、走行中のブレーキ力の確保
に関しては、ブレーキの操作力の強弱に応じたブレーキ
力を一律に発生させる構成、即ち、換言すれば、運転者
の勘に頼ってブレーキ力に対応する目標減速度を掲げ、
この目標減速度に対するオープン制御の構成であること
から、積載条件の変化に因る車両重量の変化、路面μの
変化、ブレーキのフェード等に因る摩擦材のμ低下等が
考慮されておらず、それらの変化に伴ってブレーキ性能
や運動性能も変わってしまい、この変化を正すのは、専
ら運転者の技量に頼るしかないという状況にあった。
【0006】本発明は、このような従来装置の未解決の
問題に鑑みなされたもので、積載条件の変化に因る車両
重量の変化、路面μの変化、ブレーキのフェード等に因
る摩擦材のμ低下等が生じても、総合制御によって、ブ
レーキ性能をほぼ一定に保持することのできるブレーキ
装置を提供することを、目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
、請求項1記載の発明は、図1(a)に示すように、ブ
レーキ操作に応じて車輪のブレーキ圧を高めるようにし
た車両のブレーキ装置において、ブレーキ操作状況を検
出するブレーキ状況検出手段と、このブレーキ状況検出
手段の検出情報に基づく車両減速度の目標値を設定する
目標減速度設定手段と、制動時の実減速度を検出する実
減速度検出手段と、この実減速度検出手段の検出値と前
記目標減速度設定手段の設定値とを比較する減速度比較
手段と、この減速度比較手段により実減速度が目標減速
度よりも小さいと比較判断されたときに、車輪の回転状
況を検出する車輪回転検出手段と、この車輪回転検出手
段の検出情報に基づき車輪がロック傾向又はロック状態
であるか否かを判定するロック判定手段と、このロック
判定手段がロック傾向又はロック状態では無いと判定し
たときにのみ、車輪のブレーキ圧を再増加させる再増圧
指令手段とを備えている。
【0008】また、請求項2記載の発明は、図1(b)
に示すように、ブレーキ操作に応じて車輪のブレーキ圧
を高めるようにした車両のブレーキ装置において、ブレ
ーキ操作状況を検出するブレーキ状況検出手段と、この
ブレーキ状況検出手段の検出情報に基づく車両減速度の
目標値を設定する目標減速度設定手段と、制動時の実減
速度を検出する実減速度検出手段と、この実減速度検出
手段の検出値と前記目標減速度設定手段の設定値とを比
較する減速度比較手段と、この減速度比較手段により実
減速度が目標減速度よりも小さいと比較判断されたとき
に、車輪の回転状況を検出する車輪回転検出手段と、こ
の車輪回転検出手段の検出情報に基づき車輪がロック傾
向又はロック状態であるか否かを判定するロック判定手
段と、このロック判定手段がロック傾向又はロック状態
では無いと判定したときにのみ、前記目標減速度設定手
段の設定値に応じた目標制動トルクを設定する目標制動
トルク設定手段と、車輪の実制動トルクを検出する実制
動トルク検出手段と、この実制動トルク検出手段の検出
値と前記目標制動トルク設定手段の設定値とを比較する
制動トルク比較手段と、この制動トルク比較手段により
実制動トルクが目標制動トルクよりも小さいと比較判断
されたときにのみ、実制動トルクと目標制動トルクとの
差に対応した量だけ車輪のブレーキ圧を再増加させる再
増圧指令手段とを備えた。
【0009】さらに、請求項3記載の発明では、請求項
1又は2記載の発明の内、特に、前記目標減速度設定手
段は、車輪の輪荷重を検出する手段を含み、この手段の
検出値に応じた目標減速度を設定する。
【0010】
【作用】請求項1記載の発明では、ブレーキペダル等が
踏み込まれると、ブレーキ圧が増加されるが、その際、
ブレーキ状況検出手段によって検出された情報に基づき
、目標減速度が目標減速度設定手段で設定される。そこ
で、減速度比較手段は、設定された目標減速度と実減速
度検出手段の検出値とを比較するが、その比較結果が、
「実減速度の方が目標減速度よりも小さい、即ち減速度
が足りない」状態であるとき、ロック判定手段は車輪回
転検出手段の検出情報に基づき、車輪がロック傾向又は
ロック状態にあるか否かを判定する。これにより、ロッ
ク傾向でもロック状態でも無いと判定されたときのみ、
再増圧指令手段が作動してブレーキ圧が再増加される。 このように、減速度が足りないとき、直ちに増圧するこ
となく、路面μ等に因る車輪ロックが判定され、ロック
傾向又はロック状態で無いときのみ、減速度を稼ぐため
に増圧される。このため、ロック傾向又はロック状態で
無い、即ち、安定性の高い制動状態では常にほぼ一定の
ブレーキ操作及び減速度の関係が得られる。
【0011】また請求項2記載の発明では、上述した作
用の内、とくに、ロック判定手段によりロック傾向でも
ロック状態でも無いと判定されたときのみ、目標制動ト
ルク設定手段において、目標減速度に応じて目標制動ト
ルクが設定される。そこで、制動トルク比較手段で、設
定した目標減速度と実制動トルク検出手段の検出値とが
比較され、実制動トルクが目標制動トルクを下回ると判
定されたときに、再増圧指令手段により、両者の差に対
応した量だけブレーキ圧を再増加させる。これにより、
ロック傾向でもロック状態でも無く且つ実際の制動トル
クが不足しているときのみ再増圧されるから、常にほぼ
一定のブレーキ操作及び減速度の関係が得られると共に
、フェード等によるブレーキの摩擦材のμ低下があって
も、的確量の増圧によりタイヤ,路面間の摩擦力を最大
限に利用した制動がなされる。
【0012】さらに、請求項3記載の発明では、車輪の
輪荷重を考慮して目標減速度が設定されるから、積載条
件が変化しても、ブレーキ性能が殆ど変化しない。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図2乃至図11に
基づいて説明する。本実施例は、ブレーキ操作に対する
指令を電気回路を介して液圧発生用のアクチュエータに
伝達し、アクチュエータが各輪のブレーキに液圧を伝達
する方式の車両ブレーキ装置に適用したものである。本
実施例は、請求項2,3記載の発明に相当する。
【0014】図2において、2FL〜2RRは前左〜後
右車輪を,4は総合制御ブレーキ装置を各々示す。総合
制御ブレーキ装置4は、各輪2FL〜2RRに個別に設
置されたブレーキ10FL〜10RRと、この各ブレー
キ10FL〜10RRにブレーキ圧を供給する4チャン
ネルのアクチュエータ12とを液圧系として備えると共
に、各輪2FL〜2RRの回転数を検出する車輪速セン
サ14FL〜14RR、輪荷重を検出する輪荷重センサ
16FL〜16RRと、各ブレーキ10FL〜10RR
の制動トルクを検出する制動トルクセンサ18FL〜1
8RRと、操舵角を検出する舵角センサ20と、ブレー
キペダル22の踏力を検出する踏力センサ24と、車両
に作用する前後加速度を検出する前後加速度センサ26
と、車速を検出する車速センサ28と、ヨーレートを検
出するヨーレートセンサ30と、各センサ信号を入力し
てアクチュエータ12を制御するコントローラ32とを
制御系として備えている。
【0015】この内、アクチュエータ12は、コントロ
ーラ32から供給される液圧制御信号CSに応じて作動
する電磁バルブと、この電磁バルブによって気圧が減圧
調整されるブースタと、このブースタの内部圧に応じて
駆動するマスターシリンダとを4チャンネルずつ有し、
マスターシリンダが配管34を介して図示の如く各ブレ
ーキ10FL〜10RRのホイールシリンダに夫々接続
されている。このため、アクチュエータ12に供給され
る液圧制御信号の値が増大し、この信号値に応じて電磁
バルブが作動すると、ブースタ内の減圧度が上がり、マ
スターシリンダはより高い液圧を各ブレーキ10FL〜
10RRのホイールシリンダに供給でき、ブレーキ力を
高めることができるように成っている。
【0016】車輪速センサ14FL〜14RRの夫々は
、各輪2FL〜2RRの回転と共に回転するロータの歯
に近接・設置された電磁ピックアップを有し、車輪回転
数(回転周速)に比例した周波数の交流電圧vFL〜v
RRをコントローラ32に出力する。また、輪荷重セン
サ16FL〜16RRは、各輪2FL〜2RRのサスペ
ンションと車体側部材間に介挿した圧力センサで構成さ
れ、輪荷重を感知し、その荷重にに比例した直流電圧値
の輪荷重信号WFL〜WRRをコントローラ32に出力
する。さらに、制動トルクセンサ18FL〜18RRは
、各々、例えば各ブレーキ10FL〜10RRのトルク
メンバに貼り付けられた歪みゲージで成り、制動時にト
ルクメンバが受ける歪みの大きさを感知し、その大きさ
に比例した直流電圧値の信号TFL〜TRRを制動トル
ク信号としてコントローラ32に供給する。
【0017】舵角センサ20は、ステアリングシャフト
に取り付けられ、光学的にシャフトの回転角を検出する
構成になっており、その回転角(舵角)に対応したパル
ス信号で成る舵角信号θを出力する。また、ブレーキペ
ダル22は、このペダル22を踏み込みことにより撓む
弾性体部材22aを介して車体に連結されており、その
弾性体部材22aに踏力センサ24が設置されている。 この踏力センサ24は、例えば弾性体部材22aに貼り
付けた歪みゲージであり、ペダル22を踏み込む力に比
例した直流電圧値の踏力信号STをコントローラ32に
供給するようになっている。
【0018】さらに、前後加速度センサ26は車両の例
えば重心位置に装備され、マスの慣性力によって撓む軸
に歪みゲージを貼り付けた振り子式のセンサ構造を有し
、車体に作用する前後方向の加速度に応じた信号GX 
をコントローラ32に出力する。車速センサ28は例え
ば変速機の出力軸の回転数を検知すること等によって、
車速に応じたパルス信号Vを出力するようになっている
。ヨーレートセンサ30は、車両の重心位置に装備され
た、例えば圧電振動形のジャイロで構成され、重心位置
回りに発生するヨーレート(ヨー角速度)に対応した直
流電圧値にヨーレート信号ψD を出力するものである
【0019】コントローラ32はコンピュータを搭載し
て成り、図3に示すように、車輪速信号vFL〜vRR
,車速信号V,及び舵角信号θを波形整形回路40を介
して入力するインターフェイス回路42と、輪荷重信号
WFL〜WRR,制動トルク信号TFL〜TRR,前後
加速度信号GX ,踏力信号ST,及びヨーレート信号
ψD をゲイン調整器44を介して入力するA/D変換
器46と、インターフェイス回路42及びA/D変換器
46出力信号を取り込んで所定の処理を行うCPU(中
央演算処理装置)48と、このCPU48の指令信号に
対応した液圧制御信号CSFL〜CSRRをアクチュエ
ータ12に出力する駆動回路50とを備えている。
【0020】CPU48はメモリ52に予め記憶させて
いる、図4〜図7に示す処理を行う。メモリ52はまた
、図8乃至図11に示す特性を予めマップの形で記憶し
ている。
【0021】次に、本実施例の動作を説明する。最初に
、コントローラ32で実施される図4乃至図7のフロー
チャートを説明する。図4乃至図6の処理はブレーキ圧
制御の概略プログラムであり、図7の処理は疑似車速設
定のための概略プログラムであり、何れも所定のメイン
プログラム実行中に、微小な一定時間Δt毎のタイマ割
込で実施される。
【0022】図4及び図5のタイマ割込処理において、
CPU48は、そのステップ97で舵角センサ20の検
出信号θを波形整形回路40及びインターフェイス回路
42を介して読み込み、その値を操舵角として記憶した
後、ステップ98に移行する。ステップ98で、CPU
48は、入力した操舵角θの値から旋回状態か否かを判
断し、YES(即ち旋回状態)の場合、そのままメイン
プログラムに処理を戻すが、NO(即ち直進状態)の場
合、ステップ99に処理を移す。
【0023】ステップ99において、CPU48は、ゲ
イン調整器44及びA/D変換器46を介して踏力セン
サ24の検出信号STを読み込んで、その値を踏力とし
て記憶した後、ステップ100に移行する。ステップ1
00では、踏力STの値からブレーキ踏込みか(踏力S
T>0)否かを判断し、NOの場合、制動状態ではない
としてそのままメインプログラムに処理を戻し、待機す
る。
【0024】このステップ100の判断でYESになる
と、CPU48は踏力ST>0、即ち制動状態に入った
と認識し、ステップ101の判断を行う。ステップ10
1では、アンチスキッド制御中か否かを示すフラグF1
の内容を、F1=1か否かで判断し、YESの場合はア
ンチスキッド制御中であるとして、後述するステップ1
16の処理にスキップする。しかし、CPU48はNO
の判断のとき、さらにステップ102に移行して後述す
るフラグF2及びF3の内容を、F2又はF3=1か否
かで判断する。そして、YESのときは後述するステッ
プ108までスキップし、NOのときは、通常の制動状
態であると認識して、次いでステップ103〜107の
処理を行う。
【0025】この内、ステップ103では、CPU48
により、波形整形回路40及びインターフェイス回路4
2を介して車輪速センサ14FL〜14RRの検出信号
vFL〜vRRが各々読み込まれ、その値が車輪速とし
て記憶される。ステップ104では、ゲイン調整器44
及びA/D変換器46を介して輪荷重センサ16FL〜
16RRの検出信号WFL〜WRRが各々読み込まれ、
その値が輪荷重として記憶される。
【0026】またステップ105では、図8に対応した
マップを参照することによって、ステップ99で入力し
た踏力STに対応した目標減速度GXMが設定される。 ここで、目標減速度GXMは制動時の車両減速度の目標
値である。図8の特性は、車両の特性によって決まるも
ので、踏力STが大きくなるにつれて目標減速度GXM
が大きくなる。この特性は、どれだけブレーキペダル2
2を踏み込んだら、どの位ブレーキが掛かるかという運
転者の感覚に相当している。
【0027】またステップ106では、図9に対応した
マップを参照することによって、ステップ105での設
定値GXM及びステップ104での入力値WFL(〜W
RR)に対応した目標ブレーキ圧PM が各輪毎に設定
される。 図9の特性によれば、目標減速度GXMが大きくなると
、目標ブレーキ圧PM も大きく設定でき、その際、輪
荷重W(:WFL〜WRR)がパラメータであり、同一
の目標減速度GXMであっても、輪荷重Wが大きくなる
ほど、大きな目標ブレーキ圧PM を設定できる。
【0028】さらに、ステップ107で、CPU48は
目標ブレーキ圧PMに対応した指令値を駆動回路50に
与える。これにより、駆動回路50から、目標ブレーキ
圧PM ,…,PM に対応した液圧制御信号CSFL
〜CSRRがアクチュエータ12に各々供給され、アク
チュエータ12から各輪のブレーキ10FL〜10RR
に液圧が個別に供給され、ブレーキ圧Pが目標値PM 
まで増加する。
【0029】次いで、CPU48はその処理をステップ
108〜110に進める。ステップ108では、前後加
速度センサ26の検出信号GX をゲイン調整器44及
びA/D変換器46を介して読み込み、その値を実際の
減速度として記憶する。ステップ109では、ステップ
105での目標減速度GXM及びステップ108での入
力値GX を用いて、GXM−GX =ΔGX の演算
を行う。さらに、ステップ110では、減速度の差分Δ
GX ≒0か否かを判断する。
【0030】このステップ110の判断でYESの場合
、今の制動状態によって運転者の意図する車両減速度が
得られているので、CPU48はそのままのブレーキ圧
状態を保持して、ステップ111に移行する。このステ
ップ111では、ある減速度に対する減圧中か否かを示
すフラグF2、及び、ある制動トルクに対する微小圧増
加中か否かを示すフラグF3が共にクリヤされ、その後
、メインプログラムに処理が戻される。これに対し、ス
テップ110の判断でNOの場合、ステップ112に移
行し、差分ΔGX >0か否かが判断される。このステ
ップ112でNOの判断が下されるとき、実減速度GX
 が目標減速度GXMよりも大きいとして、CPU48
はステップ113に処理を進め、各ブレーキ10FL〜
10RRに対して減圧を指令する。この減圧指令は、目
標ブレーキ圧PM よりも微小圧ΔPだけ小さい値を演
算し、この値に対してなされる。その後、ステップ11
4において、ある目標減速度GXMに対して減圧中の状
態を示すため、フラグF2=1に設定した後、処理はメ
インプログラムに戻される。つまり、ステップ113を
定期的に通る処理では、微小圧ΔPずつ下げられながら
減速度がチェックされる。この繰り返しの間に、ステッ
プ110でYESとなるときは、ΔGX ≒0であり、
意図した減速状態になったとしてステップ111の処理
を介してメインプログラムに戻される。
【0031】これに対して、ステップ112の判断にて
YESとなるときは、実際の減速度GX が路面のμ(
摩擦係数)等にの因り目標減速度GXMに達していない
状態であるから、CPU48は以下のステップ115以
降の処理を行う。
【0032】つまり、CPU48は、ステップ115で
フラグF2=0にセットした後、ステップ116で車輪
速センサ14FL〜14RRの検出信号vFL〜vRR
を各々読み込み、ステップ117において、各輪のスリ
ップ率SFL〜SRRを個別に演算する。このスリップ
率SFL〜SRRの演算は、後述する図7の処理におい
て、制動開始時より演算されている疑似車速Vref 
とステップ116の読込み値vFL〜vRRとに基づき
、スリップ率SXX=(Vref −vXX)/Vre
f (添字XX:FL〜RR)が個別に求められる。
【0033】次いでステップ118に移行し、CPU4
8は、ステップ117の演算値SFL〜SRRが所定値
(例えば15%)以下か否かをチェックすることにより
、4輪2FL〜2RR共、ロック傾向又はロック状態で
は無いか否かを判断する。この判断でNO、即ち、何れ
かの輪のスリップ率が所定値を越え、ロック傾向又はロ
ック状態にある場合、次いでステップ119の処理に移
行する。 このステップ119では、ロック傾向又はロック状態に
ある輪のみが、従来周知のアンチスキッド制御に付され
、4輪のスリップ率SFL〜SRRが所定値範囲に制御
される。この後、ステップ120に移行してフラグF1
=1にセットし、アンチスキッド制御中を示した後、メ
インプログラムに戻される。
【0034】しかし、ステップ118においてYES、
即ち、4輪全てがロック傾向又はロック状態では無い場
合、不足している減速度を深めても制動に支障が無いと
認識し、ステップ121でF1=0に設定した後、今度
は制動トルク自体の様子を見るステップ117以降の処
理を行う(図5)。
【0035】先ず、CPU48は、図5ステップ122
で制動トルクセンサ18FL〜18RRの検出信号TF
L〜TRRをゲイン調整器44及びA/D変換器46を
介して読み込み、その値を実際の制動トルクとして各々
記憶する。次いでステップ123では、前記ステップ1
05で設定した目標減速度GXMに対応した目標制動ト
ルクTM を、図10に対応したマップを参照して算出
する。ここで、図10に示した特性では、目標減速度G
XMが大きくなるにつれて目標制動トルクTM も増加
する。
【0036】次いで、CPU48はステップ124の処
理に移行し、ステップ122の入力値TFL〜TRR及
びステップ123の演算値TM に基づいて、TM −
TXX=ΔTXX(添字XX:FL〜RR)を演算し、
偏差ΔTFL〜ΔTRRを求めた後、ステップ125〜
129を行う。
【0037】ステップ125では、演算した偏差ΔTF
L〜ΔTRR同士を比較し、ステップ126で、4輪共
、実際の制動トルクTFL〜TRRが殆ど同じか否かを
所定の許容差をもって判断する。この判断でYESの場
合ステップ127に移行し、偏差ΔT(≒ΔTFL〜Δ
TRR)だけ制動トルクを増加させ得る目標液圧値ΔP
M を、図11に対応したマップを参照して設定する。 図11の特性では、偏差ΔTが大きくなるほど、目標と
する液圧値ΔPM も増大するようになっている。
【0038】次に、CPU48は、ステップ128にお
いて4輪のブレーキ圧を、各々、目標液圧値ΔPM だ
け増圧させた後、ステップ129においてフラグF3=
1に設定して再増圧中を示した後、メインプログラムに
処理を戻す。
【0039】しかし、ステップ126の判断でNO、即
ち何れかの輪の制動トルク偏差ΔTFL〜ΔTRRが許
容値を外れて小さい場合、ステップ130にて、その輪
を特定する。次いでステップ131に移行し、ステップ
130で特定した輪2FL(〜2RR)のみに対して、
ステップ131,132の処理を行う。つまり、ステッ
プ131では、ステップ127と同様に目標液圧値ΔP
M が設定され、ステップ132では、ステップ128
と同様に液圧値ΔPM 分の増圧指令がなされ、この後
、その処理はメインプログラムに戻される。
【0040】続いて図6のタイマ割込処理を説明する。 同図のステップ131では、舵角センサ20の検出信号
θが波形整形回路40及びインターフェイス回路42を
介して読み込まれ、ステップ132では、読み込まれた
舵角値θに基づき直進か否かが判断される。この判断で
YES、即ち直進のとき、CPU48はその処理をメイ
ンプログラムに戻す。しかし、NO、即ち旋回状態のと
き、CPU48はステップ132a〜132gまでの処
理を順次行う。
【0041】ステップ132aではフラグF1〜F4=
0にセットされ、ステップ132b,132cでは前記
図4ステップ99,100と同一の処理がなされる。さ
らに、ステップ132d〜132gでは、図4ステップ
104〜107と同一の処理がなされる。
【0042】次いでCPU48はステップ133〜13
7の処理を順次行う。この内、ステップ133では車速
センサ28の検出信号Vが波形整形回路40インターフ
ェイス回路42を介して読み込まれる。次いでステップ
134では、ステップ131,133の読込み値θ,V
に基づき目標ヨーレートψD M が演算される。さら
に、ステップ135では、ヨーレートセンサ30の検出
信号ψD がゲイン調整器44及びA/D変換器46を
介して読み込まれ、その値が現時点の実際のヨーレート
として記憶される。なお、このヨーレートは横加速度な
どを用いて演算により求めてもよい。次いで、ステップ
136において、ψD M −ψD =ΔψD の式に
基づくヨーレート偏差ΔψD が演算される。さらに、
ステップ137で、ステップ131での入力値θに基づ
いて左旋回か否かを判断する。
【0043】このステップ137の判断にてYES、即
ち左旋回であるとすると、CPU48はステップ138
に処理を進め、ΔψD ≒0か否かを判断する。この判
断でYESのときは、目標とするヨーレートψD M 
がほぼ得られていると認識し、その時点の液圧を保持さ
せたまま、メインプログラムに戻る。しかし、NOのと
きは、さらにステップ139に移行して、ΔψD >0
か否かを判断する。
【0044】このステップ139の判断でYESのとき
は、目標ヨーレートψD M の方が実ヨーレートψD
 よりも大きい(今は左旋回)から、さらに左旋回方向
のヨーレートを高める必要があると認識し、ステップ1
40に移行する。ステップ140では、CPU48によ
り、右輪側のブレーキ圧を微小値だけ下げる指令が駆動
回路50になされる。この結果、右輪2FR,2RR(
即ち外輪)側のブレーキ圧Pが微小値だけ下がることに
より、内輪向きのヨーが高められる。反対に、ステップ
139でNOのときは、ステップ141に移行して、左
輪2FL,2RL(即ち内輪)側のブレーキ圧を微小値
だけ下げる指令がなされ、外輪向きのヨーが高められる
。ステップ140又は141の後は、何れもメインプロ
グラムに戻される。
【0045】また、前記ステップ137でNOのときは
、右旋回のときであるから、続いてステップ142〜1
45の処理がなされ、メインプログラムに戻される。 それらステップ142〜145の処理は、ステップ13
8〜141と同様である。
【0046】続いて図7のタイマ割込処理を説明する。 図7のステップ151で、CPU48は、踏力センサ2
4の検出信号STを読込んでその値を記憶した後、ステ
ップ152に処理を進める。ステップ152では、踏力
STからブレーキを操作したか否かを判断し、YES、
即ちブレーキ操作開始が判断されたときは、ステップ1
53に移行し、後述するフラグF4=1か否かを判断す
る。このステップ153でNOのときは、今回初めて疑
似車速を演算する場合であると認識し、ステップ154
〜156の処理を順次行う。
【0047】ステップ154では、車輪速センサ14F
L〜14RRの検出信号vFL〜vRRを検出して、そ
の値を車輪速として記憶する。その後、ステップ155
では、車輪速vFL〜vRRの最高値又は最低値を選択
する等の処理をし、その選択値に基づき車体の疑似車速
Vを演算する。この後、ステップ156にて疑似車速演
算中か否かを示すフラグF4を、F4=1にセットし、
メインプログラムに戻る。
【0048】前記ステップ153でYESのときは、い
ま制動中であって疑似車速の演算を行っている最中であ
ると認識し、ステップ155に直接スキップする。また
、ステップ152でNOの判断ときは、制動状態では無
い又は制動状態が解除されたとしてステップ157に移
行し、フラグF4=0にセットした後、メインプログラ
ムに戻る。
【0049】以上の構成及び処理で、踏力センサ24,
ゲイン調整器44,A/D変換器46,及び図4ステッ
プ99の処理がブレーキ状況検出手段を成し、輪荷重セ
ンサ16FL〜16RR,ゲイン調整器44,A/D変
換器46,図4ステップ104〜106の処理が目標減
速度設定手段を成す。また、前後加速度センサ26,ゲ
イン調整器44,A/D変換器46,及び図4ステップ
108の処理が実減速度検出手段を成す。さらに、図4
ステップ109,110,112の処理が減速度比較手
段を形成し、車輪速センサ14FL〜14RR,波形整
形回路40,インターフェイス回路42,図4ステップ
116の処理が車輪回転検出手段を構成する。図4のス
テップ117,118の処理はロック判定手段を成す。
【0050】また、制動トルクセンサ18FL〜18R
R,ゲイン調整器44,A/D変換器46,及び図5ス
テップ122の処理が実制動トルク検出手段を構成し、
図5ステップ123の処理が目標制動トルク設定手段に
対応している。図5のステップ124〜126の処理が
制動トルク比較手段を成し、図5ステップ127,12
8,130〜132の処理,駆動回路50,アクチュエ
ータ12が再増圧指令手段を形成している。
【0051】次に、本実施例の全体動作を説明する。ま
ず、直進制動の場合を説明する。この場合、コントロー
ラ32では図4乃至図7の処理が実施されるが、この内
、図6の処理では常にステップ131,132の処理が
繰り返され、それ以降の処理は無視された状態となるか
ら、図4,5及び7の処理が実質的に有効となる。
【0052】図4,5の処理では、ブレーキペダル22
の踏み込みによって制動状態が検知され(図4ステップ
100)、その踏み込みに伴う操作力STに応じた目標
減速度GXMが設定されると共に(図4ステップ99,
105)、その減速度GXMに比例した増圧が行われる
(図4ステップ106,107)。つまり、それらの処
理は一定時間毎に割り込んで実施されるから、踏力ST
が大きくなるにつれて、4輪2FL〜2RRのブレーキ
圧も高くなって、車輪2FL〜2RRに制動が掛かる。
【0053】これに対して、コントローラ32では、そ
の割込処理の都度、図4ステップ108以降の処理が順
次実施される。つまり、割込毎に、車両の実際の減速度
GX がリアルタイムに検出され、その目標値GXMと
比較される(図4ステップ108〜110,112)。 このとき、実減速度GX が目標値GXMにほぼ等しい
場合(図4ステップ110でYES)、乗員の欲した減
速度の、ほぼ理想的な制動状態にあるとして、それ以上
の液圧調整は少なくとも次回のタイマ割込まで実行せず
、その時点のブレーキ圧が保持される。
【0054】しかし、路面μの変化によって、実減速度
GX が目標値GXMを上回った場合、ブレーキが効き
過ぎているとして、各輪のブレーキ圧は最初の目標値G
XMまで下げられる(図4ステップ113,114,1
02)。
【0055】さらに、ブレーキの摩擦材のフェード等に
起因して実減速度GX が目標値GXMに至らない場合
、ブレーキの効きが低下しているとして、増圧しようと
する。但し、すぐに増圧に入るのでは無く、各輪2FL
〜2RRのスリップ率SFL〜SRRを演算し、そのス
リップ率SFL〜SRRが所定値を越えているロック傾
向やスリップ率SFL〜SRRが100%のロック状態
かどうかを判断する(図4ステップ116〜118)。 この演算には、図7の処理でほぼリアルタイムに演算さ
れている疑似車速Vが用いられる。そして、4輪2FL
〜2RRの内、少なくとも何れかがロック傾向又はロッ
ク状態である場合、フラグF1を立てて、その輪のアン
チスキッド(ABS)制御に専念する(図4ステップ1
19,120)から、ロック防止が優先される。これに
より、尻振りや制動距離の長大化など、ロック状態の悪
化が未然に回避される。
【0056】一方、4輪2FL〜2RR共、ロック傾向
又はロック状態では無いと判断された場合、さらに、実
際の制動トルクTFL〜TRRと、目標減速度GXMか
ら導出される目標制動トルクTMとの差がチェックされ
る(図5ステップ122〜125)。このとき、4輪2
FL〜2RRの実制動トルクのばらつきがチェックされ
、特に、制動トルクが小さい場合は、その輪の制動トル
ク不足が減速度不足の主要因であると推定され、その特
定輪のみが制動トルク不足分に相当する量だけ増圧され
る(図5ステップ126,130〜132)。しかし、
4輪2FL〜2RRの実制動トルクに際立ったばらつき
が無い場合、4輪2FL〜2RRのブレーキ圧が制動ト
ルク不足分に相当する量だけ増圧される(図5ステップ
126〜128)。このように再増圧されると、フラグ
F3が立てられるから、次回の割込では再増圧の結果が
チェックされ、実減速度GX が目標減速度GXMにほ
ぼ一致するまで上述した処理が繰り返される。
【0057】このようにして減速度不足又は過多の状態
が防止されるから、車速変化やフェード等に因るブレー
キ摩擦材のμ低下にかかわらず、常に、ほぼ一定の踏力
〜車両減速度の関係が維持され、運転者の勘に頼ること
なく、一定した制動性能が発揮される。また、タイヤ,
路面間の摩擦力を最大限,有効に取り込んで、良好な制
動距離や車両安定性が保持される。特に、本実施例では
、輪荷重が変わっても、その変化に応じて、目標減速度
GXMを得るための目標ブレーキ圧PM が各輪毎に設
定されるから、上述した効果は積載条件が変化した場合
でも有効である。また、ロック傾向又はロック状態では
ロック防止が優先され、通常のABS装置と同様の機能
を発揮できる。
【0058】一方、車両が旋回状態になると、図4,5
の処理に代わり、図6の処理が中心となる。この図6の
処理も微小な一定時間毎に実施されるから、ブレーキペ
ダル22の踏み込みに対応して増圧され、踏力ST及び
輪荷重WFL〜WRRに応じた目標減速度GXMに近づ
けられる。これと伴に、目標ヨーレートψD M の演
算及び実ヨーレートψD の検出がなされ、両者の差Δ
ψD に応じて内,外輪側のブレーキ圧が下げられる。 この結果、目標とする減速度GXMがほぼ得られると共
に、旋回時のヨーレートψD が目標値ψDM に保持
されるから、旋回中、常に理想的なヨー運動が得られ、
旋回性が良好に保持される。
【0059】なお、前記実施例では、ロック判定(図4
ステップ118)を行った後に、制動トルクの判定(図
5ステップ122〜127,130,131)を行い、
その後でトルク差ΔT分の増圧を行うようにしたが、係
るロック判定後、ロック無しの場合には予め定めた微小
値ずつ直ちに増圧するように、処理を簡単化してもよく
(これにより請求項1,3記載の発明が構成される)、
その場合の増圧指令ステップが請求項1,3記載の発明
の再増圧指令手段の要部を成す。また、前述した実施例
において、輪荷重WFL〜WRRの入力を中止し、その
分のセンサ,処理を省くように簡単化した構成としても
よく、その場合、積載条件が殆ど変わらない車両には依
然として有効になる。
【0060】また、請求項記載の発明は、前記実施例の
ようなブレーキペダルとアクチュエータ間が電気配線で
結合された形式のものに限定されることなく、通常よく
用いられる、ブレーキペダルとマスターシリンダとが機
械的に結合され、ペダル踏み込みがマスターシリンダを
直接付勢する形式のものにも適用できる。
【0061】さらに、請求項記載の発明におけるブレー
キ状況検出手段は、ブレーキペダルの踏力を検出するも
ののほか、ブレーキ踏み込みストロークを検出し、その
ストロークをブレーキ操作情報とするようにしてもよい
。さらに、コントローラはマイクロコンピュータを用い
る構成に代えて、同等の機能を果たすよう接続した、ア
ナログ電子回路、論理回路等を用いるものであってもよ
い。
【0062】さらにまた、目標減速度設定手段は、図9
のマップにて輪荷重Wを考慮する構成にしたが、図8の
マップで輪荷重Wを同様に加味する構成、即ち同一の踏
力STであっても、より大きな目標減速度GXMが得ら
れる構成としてもよい。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
は、ブレーキ状況検出情報に基づく車両減速度の目標値
を設定し、実減速度検出値が目標減速度設定値よりも小
さいと比較判断されたときに、車輪回転検出手段の検出
情報に基づき車輪がロック傾向又はロック状態であるか
否かを再度判定し、ロック傾向又はロック状態では無い
と判定されたときにのみ、車輪のブレーキ圧を再増加さ
せるとしたため、ロック傾向又はロック状態であるのに
直ちに再増圧に移行して、そのロック状態を更に酷くす
るという事態を確実に排除できると共に、車速変化やブ
レーキ摩擦材のフェード等によるμ低下に関わらず、常
に一定のブレーキ操作〜減速度の関係を得て、乗員に違
和感を与えることも無く、良好な制動特性を確保できる
【0064】また請求項2記載の発明は、請求項1記載
の発明において、ロック傾向又はロック状態では無いと
判定されたとき、目標減速度設定値に応じた目標制動ト
ルクを設定し、さらに、実制動トルク検出値が目標制動
トルク設定値よりも小さいと比較判断されたときにのみ
、両制動トルク差に対応した量だけ車輪のブレーキ圧を
再増加させるようにした。このため、再増圧の前に、ロ
ック判定及び制動トルク判定の2回の制動状況チェック
がなされ、これにより、再増圧の慎重を期することがで
き、過不足の少ない増圧量となり、且つ、制動トルクの
チェックによってタイヤ,路面間の摩擦力も最大限、有
効に利用した高精度な制動となる。
【0065】さらに請求項3記載の発明では、輪荷重を
加味した目標減速度を設定しているから、輪荷重が大き
くなるほど、大きな目標減速度が設定される等、積載条
件が変わっても、前述した各効果を一層高める総合制御
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クレーム対応図である。
【図2】本発明の一実施例の全体構成を示すブロック図
である。
【図3】コントローラの構成を示すブロック図である。
【図4】ブレーキ液圧制御の処理を、図5と共に示すフ
ローチャートである。
【図5】ブレーキ液圧制御の処理を、図4と共に示すフ
ローチャートである。
【図6】ブレーキ液圧制御の処理を示すフローチャート
である。
【図7】疑似車速の演算処理を示すフローチャートであ
る。
【図8】踏力と目標減速度の関係を示すグラフである。
【図9】目標減速度と目標ブレーキ圧の関係を示すグラ
フである。
【図10】目標減速度と目標制動トルクの関係を示すグ
ラフである。
【図11】制動トルク偏差と再増圧値の関係を示すグラ
フである。
【符号の説明】
2FL〜2RR      車輪 4              総合制御ブレーキ装置
10FL〜10RR  ブレーキ 12            アクチュエータ14FL
〜14RR  車輪速センサ 16FL〜16RR  輪荷重センサ 18FL〜18RR  制動トルクセンサ24    
        踏力センサ26          
  前後加速度センサ32            コ
ントローラ48            CPU

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ブレーキ操作に応じて車輪のブレーキ
    圧を高めるようにした車両のブレーキ装置において、ブ
    レーキ操作状況を検出するブレーキ状況検出手段と、こ
    のブレーキ状況検出手段の検出情報に基づく車両減速度
    の目標値を設定する目標減速度設定手段と、制動時の実
    減速度を検出する実減速度検出手段と、この実減速度検
    出手段の検出値と前記目標減速度設定手段の設定値とを
    比較する減速度比較手段と、この減速度比較手段により
    実減速度が目標減速度よりも小さいと比較判断されたと
    きに、車輪の回転状況を検出する車輪回転検出手段と、
    この車輪回転検出手段の検出情報に基づき車輪がロック
    傾向又はロック状態であるか否かを判定するロック判定
    手段と、このロック判定手段がロック傾向又はロック状
    態では無いと判定したときにのみ、車輪のブレーキ圧を
    再増加させる再増圧指令手段とを備えたことを特徴とす
    る総合制御ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】  ブレーキ操作に応じて車輪のブレーキ
    圧を高めるようにした車両のブレーキ装置において、ブ
    レーキ操作状況を検出するブレーキ状況検出手段と、こ
    のブレーキ状況検出手段の検出情報に基づく車両減速度
    の目標値を設定する目標減速度設定手段と、制動時の実
    減速度を検出する実減速度検出手段と、この実減速度検
    出手段の検出値と前記目標減速度設定手段の設定値とを
    比較する減速度比較手段と、この減速度比較手段により
    実減速度が目標減速度よりも小さいと比較判断されたと
    きに、車輪の回転状況を検出する車輪回転検出手段と、
    この車輪回転検出手段の検出情報に基づき車輪がロック
    傾向又はロック状態であるか否かを判定するロック判定
    手段と、このロック判定手段がロック傾向又はロック状
    態では無いと判定したときにのみ、前記目標減速度設定
    手段の設定値に応じた目標制動トルクを設定する目標制
    動トルク設定手段と、車輪の実制動トルクを検出する実
    制動トルク検出手段と、この実制動トルク検出手段の検
    出値と前記目標制動トルク設定手段の設定値とを比較す
    る制動トルク比較手段と、この制動トルク比較手段によ
    り実制動トルクが目標制動トルクよりも小さいと比較判
    断されたときにのみ、実制動トルクと目標制動トルクと
    の差に対応した量だけ車輪のブレーキ圧を再増加させる
    再増圧指令手段とを備えたことを特徴とする総合制御ブ
    レーキ装置。
  3. 【請求項3】  前記目標減速度設定手段は、車輪の輪
    荷重を検出する手段を含み、この手段の検出値に応じた
    目標減速度を設定することを特徴とした請求項1又は2
    記載の総合制御ブレーキ装置。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08108834A (ja) * 1994-10-11 1996-04-30 Nissan Diesel Motor Co Ltd 車両の制動力配分制御装置
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