JPH04262605A - パラボラ系アンテナにおけるホーンの融雪構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、通信衛星を利用した通
信システム等に使用される軸対称型又はオフセット型の
パラボラアンテナ，カセグレンアンテナ，グレゴリアン
アンテナ等（以下パラボラ系アンテナと略称する）に関
し、特に前記アンテナのホーンへの着雪を防止するため
の融雪構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】このようなパラボラ系アンテナは野外に
設置され、自然環境に曝される機会が多いので、その対
策が必要である。例えば、雨や雪によってその性能が低
下しないように構造的に工夫が求められている。特に、
電波を発射するホーンの領域は電界強度のレベルが高い
ため、着雪等が生じるとアンテナの性能を大幅に低下さ
せるので、注意を要する。

【０００３】従来、ホーンの着雪を防止するには、ホー
ンの胴部に電熱線を巻き付け、降雪時にはこれに通電し
て付着した雪を融解する方式とか、ホーンの前面に温風
を吹きつけて雪を吹き飛ばし且つ付着しても直ちに融解
する方式等が採用されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方式
は構造が複雑であり、特に、一旦設置されたアンテナに
後から付加的に取付けることは殆ど不可能であった。本
発明は、このような従来技術の問題点を解決し、構造が
簡単で、付加的に設置することも容易な、パラボラ系ア
ンテナのホーンのための融雪構造を提供することを目的
とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この目的は、軸線が斜め
上方を指向するように位置決めされて使用されるパラボ
ラ系アンテナ本体の主鏡面から、前方に突出して設置さ
れたホーンの先端部の外周に、開口面をフィドームでカ
バーした外筒を、該外筒の底部を形成するリング状取付
け具を介して装着し、前記ホーンの外周面と前記外筒の
内周面と前記フィドームとによって実質的に密閉された
空間を形成し、該密閉空間の下部領域に強制通風手段を
具えた発熱手段を設けたことを特徴とするパラボラ系ア
ンテナにおけるホーンの融雪構造によって達成される。

【０００６】

【作用】本発明によれば、ホーンの先端領域の外周面と
、その周囲を取り囲む外筒の内周面と、外筒の先端開口
をカバーするフィドームとによって形成される狭い密閉
空間内の下部領域に発熱手段を設置したので、該空間内
の空気は効率的に加熱され、強制通風手段によって該空
間内に対流を形成し、外筒の上端部の温度を上昇させる
。これによって該部に付着した雪は速やかに融解されて
着雪の発生が防止される。

【０００７】以下、図面に示す好適実施例に基づいて、
本発明を更に詳細に説明する。

【０００８】

【実施例】図１において、中心軸を斜めに上方に向けた
姿勢で設置された軸対称型パラボラアンテナ本体１の主
鏡面の中心部からは、ホーン２が前方に突出して設け、
該ホーン２の軸線の延長上にはサブレフレクタ１３が設
置されている。本発明の融雪構造はこのホーン２の先端
領域に設置されている。この融雪構造は、ホーンの外周
を取り囲むようにして取付けられたＦＲＰ製の外筒３と
、斜めに切断された該外筒３の先端開口をカバーするよ
うに取付けられたフィドーム４とで構成されている。

【０００９】外筒３の取付けは、図２に示すように、二
つ割りの半体５ａ，５ｂからなるリング状取付け具５を
介して行われる。即ち、半体５ａ，５ｂを両側からホー
ン２の外周面に適合させ、ねじ６で両者を締めつけてホ
ーン２に固定する。そして外筒３を該取付け具５に嵌合
させて外からねじ７によって固定する。外筒３の上端部
はばね部材１２によって弾発的にホーン２の外周に支持
されている。

【００１０】この外筒３の内周面には、ファン８を具え
たヒータエレメント９からなる発熱手段が設置されてい
る。図１において、符号１０はこの発熱手段に対する電
力供給線であり、リング状取付け具５に穿孔された孔を
通って外に出でいる。これによって、ホーン２の先端領
域の外周に、リング状金具５を含む外筒３とフィドーム
４とによって形成された実質的に密閉された空間内に強
制通風手段付きの発熱手段が内蔵された本発明の融雪構
造が構成される。

【００１１】ヒータエレメント９に通電すると、ヒータ
は発熱して狭い密閉空間内の空気を加熱し、該空気はフ
ァン８によって前方に押し出されて対流が発生し、温ま
った空気は外筒３の上隅部を目指して上昇し、該部分に
熱を伝える。この部分は、その位置から明らかなように
、最も着雪Ａが生じ易い領域であるが、こうして対流に
よって常に高い温度に維持されているので、着雪はすぐ
に融かされ、障害を生じる程発達しないように未然に防
がれる。

【００１２】外筒３には、図３に示すように、前記上隅
部を除いて、硬質ウレタン等の断熱材１１が貼付されて
いるので、密閉空間内で発生した熱は、専ら断熱材の貼
付されていない前記上隅部から外部に伝達され、融雪効
果を高める。因みに、本発明者等の試算によれば、通常
の場合、ホーンの開口１ｍ２当たり約８００Ｗ程度の発
熱で効果があることが判っている。これは、２００ｍｍ
Φのホーンの場合には約２５Ｗの電力で足りることを意
味する。従って、小口径のホーンの場合には、特にヒー
タを設けなくても、ファンのモータの発熱量で足りる場
合もある。

【００１３】

【発明の効果】本発明によれば、ホーンの先端領域に狭
い密閉空間を形成し、そこに発熱手段を設置したので、
内部空気の効率的な加熱が可能になり、これによって生
じた対流によって高温の空気が着雪の生じ易いフィドー
ムの上隅部に集中するようにしたので、この部分の雪を
効果的に融かして着雪を除去することが可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の融雪構造の全体構成を示す側断面図で
ある。

【図２】同じく、リング状取付け具の構成を示す平面図
である。

【図３】同じく、外筒への断熱材の貼付領域を示す斜視
図である。

【符号の説明】

１…アンテナ本体 ２…ホーン ３…外筒 ４…フィドーム ５…リング状取付け具 ６，７…ねじ ８…ファン ９…ヒータエレメント １０…電力線 １１…断熱材

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　軸線が斜め上方を指向するように位置
   決めされて使用されるパラボラ系アンテナ本体（１）の
   主鏡面から、前方に突出して設置されたホーン（２）の
   先端部の外周に、開口面をフィドーム（４）でカバーし
   た外筒（３）を、該外筒（３）の底部を形成するリング
   状取付け具（５）を介して装着し、前記ホーン（２）の
   外周面と前記外筒（３）の内周面と前記フィドーム（４
   ）とによって実質的に密閉された空間を形成し、該密閉
   空間の下部領域に強制通風手段（８）を具えた発熱手段
   （９）を設けたことを特徴とするパラボラ系アンテナに
   おけるホーンの融雪構造。
2. 【請求項２】　　使用時に最も高い位置を占める上側先
   端領域を除いて、前記外筒（３）の外周面に断熱材（１
   ０）を貼付した請求項１に記載されたパラボラ系アンテ
   ナにおけるホーンの融雪構造。
3. 【請求項３】　　前記リング状取付け具（５）が二つ割
   りの部材（５ａ，５ｂ）で構成され、相互にねじ止めに
   よって一体化されている請求項１に記載されたパラボラ
   系アンテナにおけるホーンの融雪構造。