JPH04260662A - 圧電セラミックス組成物 - Google Patents
圧電セラミックス組成物Info
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- JPH04260662A JPH04260662A JP3017898A JP1789891A JPH04260662A JP H04260662 A JPH04260662 A JP H04260662A JP 3017898 A JP3017898 A JP 3017898A JP 1789891 A JP1789891 A JP 1789891A JP H04260662 A JPH04260662 A JP H04260662A
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Landscapes
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧電セラミックス組成物
に関し、さらに詳しく述べると、例えば圧電アクチュエ
ータなどのような圧電素子において有利に用いることが
できる圧電セラミックス組成物に関する。本発明による
圧電セラミックス組成物は、従来の圧電セラミックス組
成物に比較して、圧電特性及びキュリー温度の両面にお
いてすぐれている。
に関し、さらに詳しく述べると、例えば圧電アクチュエ
ータなどのような圧電素子において有利に用いることが
できる圧電セラミックス組成物に関する。本発明による
圧電セラミックス組成物は、従来の圧電セラミックス組
成物に比較して、圧電特性及びキュリー温度の両面にお
いてすぐれている。
【0002】
【従来の技術】圧電材料、すなわち、圧電セラミックス
組成物についての研究はかなり以前から行われており、
また、したがって、かかる圧電セラミックス組成物を利
用した製品は多岐にわたりかついろいろな分野で広く用
いられている。圧電セラミックス組成物を利用した製品
としては、例えば、セラミックフィルタ、ガラス遅延線
、超音波応用振動子、圧電ブザー、圧電点火ユニット、
超音波モータ、圧電ファン、圧電センサ、そして圧電ア
クチュエータなどをあげることができる。ここで、圧電
アクチュエータは、圧電現象を介して発生する変位や力
を機械的駆動源として利用するものであり、特に最近、
メカトロニクスの分野において注目されているものの1
つである。圧電アクチュエータは、圧電効果を利用した
固体素子であるので、磁性体にコイルを巻いた構成の従
来の電磁式アクチュエータと比較して、消費電力が少な
い、応答速度が速い、変位量が大きい、発熱が少ない、
寸法及び重量が小さい、などのすぐれた特徴を有してい
る。
組成物についての研究はかなり以前から行われており、
また、したがって、かかる圧電セラミックス組成物を利
用した製品は多岐にわたりかついろいろな分野で広く用
いられている。圧電セラミックス組成物を利用した製品
としては、例えば、セラミックフィルタ、ガラス遅延線
、超音波応用振動子、圧電ブザー、圧電点火ユニット、
超音波モータ、圧電ファン、圧電センサ、そして圧電ア
クチュエータなどをあげることができる。ここで、圧電
アクチュエータは、圧電現象を介して発生する変位や力
を機械的駆動源として利用するものであり、特に最近、
メカトロニクスの分野において注目されているものの1
つである。圧電アクチュエータは、圧電効果を利用した
固体素子であるので、磁性体にコイルを巻いた構成の従
来の電磁式アクチュエータと比較して、消費電力が少な
い、応答速度が速い、変位量が大きい、発熱が少ない、
寸法及び重量が小さい、などのすぐれた特徴を有してい
る。
【0003】ところで、上述のような圧電素子に用い得
るものとして、いろいろなタイプの圧電セラミックス組
成物が公知である。すなわち、昭和35年に発行された
特許第275421号に記載される如きPZT系セラミ
ックス(PbTiO3−PbZrO3系固溶体)に単純
酸化物を添加する技術からはじまって、数多くの圧電セ
ラミックス組成物が特許文献から公知である。例えば、
米国特許第 2,911,370号は、PZT系セラミ
ックスに対して、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、
希土類金属等の元素を添加したりPbの一部をストロン
チウム(Sr)、カルシウム(Ca)等のアルカリ土類
金属の元素に置き換えたりして、得られるセラミックス
組成物の圧電定数及び誘電率を高めることを教示してい
る。また、特開昭62−298192号公報は、アクチ
ュエータ素子に用いられている圧電磁器組成物として、
Pb(Zr x Ti y )O3なる基本組成を有す
るものを教示するとともに、記載の組成物は、アクチュ
エータ用材料として使用可能な圧電歪定数を有し、かつ
誘電損失が極めて小さいものであると報告している。な
お、特開昭62−298192号公報に記載の圧電磁器
組成物は、組成式中のxとyの和が1であり、0.54
≦x≦0.57であり、Pb 原子の10〜15モル%
をCa, Sr及びBa の少なくとも一種で置換し、
これにSb を、Sb2O3 に換算して0.3〜3.
0重量%含有せしめたものであり、かつMn, Cr,
Feの少なくとも一種をそれぞれMnO2, Cr2O
3, Fe2O3に換算して0.05〜1.0重量%含
有せしめたものである。
るものとして、いろいろなタイプの圧電セラミックス組
成物が公知である。すなわち、昭和35年に発行された
特許第275421号に記載される如きPZT系セラミ
ックス(PbTiO3−PbZrO3系固溶体)に単純
酸化物を添加する技術からはじまって、数多くの圧電セ
ラミックス組成物が特許文献から公知である。例えば、
米国特許第 2,911,370号は、PZT系セラミ
ックスに対して、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、
希土類金属等の元素を添加したりPbの一部をストロン
チウム(Sr)、カルシウム(Ca)等のアルカリ土類
金属の元素に置き換えたりして、得られるセラミックス
組成物の圧電定数及び誘電率を高めることを教示してい
る。また、特開昭62−298192号公報は、アクチ
ュエータ素子に用いられている圧電磁器組成物として、
Pb(Zr x Ti y )O3なる基本組成を有す
るものを教示するとともに、記載の組成物は、アクチュ
エータ用材料として使用可能な圧電歪定数を有し、かつ
誘電損失が極めて小さいものであると報告している。な
お、特開昭62−298192号公報に記載の圧電磁器
組成物は、組成式中のxとyの和が1であり、0.54
≦x≦0.57であり、Pb 原子の10〜15モル%
をCa, Sr及びBa の少なくとも一種で置換し、
これにSb を、Sb2O3 に換算して0.3〜3.
0重量%含有せしめたものであり、かつMn, Cr,
Feの少なくとも一種をそれぞれMnO2, Cr2O
3, Fe2O3に換算して0.05〜1.0重量%含
有せしめたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】圧電セラミックス組成
物は、もしもそれを例えば圧電アクチュエータなどのよ
うな圧電歪を利用した素子において利用するのであるな
らば、より大きな圧電特性を有することが望ましい。ま
た、もしもこの圧電アクチュエータを自動車等の部品と
して利用するのであるならば、使用温度が 150℃近
くにまで上昇することから、分極劣化の目安であるキュ
リー温度は 200℃以上であることが必要である。し
かし、従来の圧電セラミックス組成物において、圧電特
性が大きく、しかもキュリー温度が高い材料は皆無であ
る。例えば、先に述べた従来の技術のセラミックス組成
物は、いずれも 200℃以下のキュリー温度を示すの
で、自動車用として高温部で使用することが困難である
。
物は、もしもそれを例えば圧電アクチュエータなどのよ
うな圧電歪を利用した素子において利用するのであるな
らば、より大きな圧電特性を有することが望ましい。ま
た、もしもこの圧電アクチュエータを自動車等の部品と
して利用するのであるならば、使用温度が 150℃近
くにまで上昇することから、分極劣化の目安であるキュ
リー温度は 200℃以上であることが必要である。し
かし、従来の圧電セラミックス組成物において、圧電特
性が大きく、しかもキュリー温度が高い材料は皆無であ
る。例えば、先に述べた従来の技術のセラミックス組成
物は、いずれも 200℃以下のキュリー温度を示すの
で、自動車用として高温部で使用することが困難である
。
【0005】本発明の目的は、したがって、圧電特性及
びキュリー温度の両面においてすぐれた圧電セラミック
ス組成物を提供することにある。
びキュリー温度の両面においてすぐれた圧電セラミック
ス組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記した目
的を達成すべく鋭意研究の結果、PZT系セラミックス
、すなわち、PbTiO3−PbZrO3 系固溶体に
Sr, Ba, Sbの3種の元素を同時に添加するこ
とによってセラミックス組成物を構成するのが有効であ
るという知見を得、本発明を完成するに至った。
的を達成すべく鋭意研究の結果、PZT系セラミックス
、すなわち、PbTiO3−PbZrO3 系固溶体に
Sr, Ba, Sbの3種の元素を同時に添加するこ
とによってセラミックス組成物を構成するのが有効であ
るという知見を得、本発明を完成するに至った。
【0007】本発明は、次式により表される組成:Pb
0.89−xSr0.11Bax (Zr a Tib
Sbc )O3 (上式において、0.01≦x≦0
.04、0.545 ≦a≦0.555 、 0.435 ≦b≦0.445 、そして0.005
≦c≦0.015 であり、但し、a,b及びcの和は
1である)を有していることを特徴とする圧電セラミッ
クス組成物にある。
0.89−xSr0.11Bax (Zr a Tib
Sbc )O3 (上式において、0.01≦x≦0
.04、0.545 ≦a≦0.555 、 0.435 ≦b≦0.445 、そして0.005
≦c≦0.015 であり、但し、a,b及びcの和は
1である)を有していることを特徴とする圧電セラミッ
クス組成物にある。
【0008】本発明による圧電セラミックス組成物は、
今までの圧電セラミックス組成物には認められないすぐ
れた特性、例えば、3500以上の比誘電率εr 、7
0以上の電気機械結合係数Kp、 200℃以上のキュ
リー温度Tc 、そして 600×10−12 m/V
以上の圧電定数d33を有している。本発明による圧電
セラミックス組成物は、前記した通り、特に自動車の圧
電アクチュエータ用として、そしてその他の圧電素子用
としても、有利に利用することができる。例えば圧電ア
クチュエータは、公知な技法を用いて、例えば、圧電セ
ラミックスの薄板を2枚貼り合わせてバイモルフ型構造
とすることにより、あるいは圧電セラミックスの薄板を
数10〜数 100枚積層しかつ、その際、その1枚1
枚を厚み方向の分極が逆になるように交互に積層固着し
て積層型構造とすることにより、製造することができる
。
今までの圧電セラミックス組成物には認められないすぐ
れた特性、例えば、3500以上の比誘電率εr 、7
0以上の電気機械結合係数Kp、 200℃以上のキュ
リー温度Tc 、そして 600×10−12 m/V
以上の圧電定数d33を有している。本発明による圧電
セラミックス組成物は、前記した通り、特に自動車の圧
電アクチュエータ用として、そしてその他の圧電素子用
としても、有利に利用することができる。例えば圧電ア
クチュエータは、公知な技法を用いて、例えば、圧電セ
ラミックスの薄板を2枚貼り合わせてバイモルフ型構造
とすることにより、あるいは圧電セラミックスの薄板を
数10〜数 100枚積層しかつ、その際、その1枚1
枚を厚み方向の分極が逆になるように交互に積層固着し
て積層型構造とすることにより、製造することができる
。
【0009】
【作用】PbTiO3−PbZrO3系固溶体にSb
を添加すると電気機械結合定数(いわゆるK定数)や比
誘電率が向上することが知られており、また、PbTi
O3−PbZrO3 系固溶体のPb をSr で置換
することにより比誘電率が向上することも知られている
。しかし、先にも述べたように、今まで提案されている
圧電セラミックス組成物においては、特に自動車用圧電
アクチュエータに適した圧電特性を奏するもの、すなわ
ち、圧電定数とキュリー温度がともに高いものは全く見
あたらない。この理由として、各添加元素単体の圧電特
性に及ぼす効果は既に知られているけれども、そのよう
な元素が複合して添加された場合、それによって導かれ
る効果がまだ明確になっていないことが考えられる。
を添加すると電気機械結合定数(いわゆるK定数)や比
誘電率が向上することが知られており、また、PbTi
O3−PbZrO3 系固溶体のPb をSr で置換
することにより比誘電率が向上することも知られている
。しかし、先にも述べたように、今まで提案されている
圧電セラミックス組成物においては、特に自動車用圧電
アクチュエータに適した圧電特性を奏するもの、すなわ
ち、圧電定数とキュリー温度がともに高いものは全く見
あたらない。この理由として、各添加元素単体の圧電特
性に及ぼす効果は既に知られているけれども、そのよう
な元素が複合して添加された場合、それによって導かれ
る効果がまだ明確になっていないことが考えられる。
【0010】本発明者は、特に自動車用圧電アクチュエ
ータに適した圧電特性を有するセラミックス組成物を提
供すべく研究していく過程で、 PbTiO3−PbZ
rO3系固溶体にSb を添加すると、Sb 添加量が
0.5〜1.5モル%の間にある時にK定数のピークを
得ることができること、そしてまた、Sr を添加する
と比誘導率が向上するということ、さらにまた、この固
溶体にBa を1〜4モル%の量で添加すると、Sb
又はSr を単独で添加するよりも比誘電率を大いに向
上することができるということ、を見い出した。また、
本発明者は、Sr, Ba, Sbを記載の量で同時に
添加した場合、得られるセラミックス組成物のキュリー
温度が 200℃以上と顕著に向上するということも見
い出した。
ータに適した圧電特性を有するセラミックス組成物を提
供すべく研究していく過程で、 PbTiO3−PbZ
rO3系固溶体にSb を添加すると、Sb 添加量が
0.5〜1.5モル%の間にある時にK定数のピークを
得ることができること、そしてまた、Sr を添加する
と比誘導率が向上するということ、さらにまた、この固
溶体にBa を1〜4モル%の量で添加すると、Sb
又はSr を単独で添加するよりも比誘電率を大いに向
上することができるということ、を見い出した。また、
本発明者は、Sr, Ba, Sbを記載の量で同時に
添加した場合、得られるセラミックス組成物のキュリー
温度が 200℃以上と顕著に向上するということも見
い出した。
【0011】
【実施例】以下、本発明をその実施例及び比較例につい
て説明する。なお、比較例では、以下に記載するように
、Sr, Ba及びSb のうち2種類を添加した。 例 1 組成(Pb0.89−x Sr0.11Bax )(Z
r0.55Ti0.44Sb0.11)O3 を有する
圧電体とその特性評価 PbO, ZrO2, TiO2, SrCO3, B
aCO3 、そしてSb2O5 を原料として使用した
。これらの原料の粉末を、(Pb0.89−x Sr0
.11Bax )(Zr0.55Ti0.44Sb0.
01)O3(x =0,1,2,3,4又は5モル%)
となるように秤量した後、ボールミルで48時間にわた
って湿式混合した。次いで、これを乾燥した後、 80
0℃で8時間にわたって仮焼し、再び48時間にわたっ
て湿式混合し、粉砕し、そして乾燥した。 このようにして得られた圧電原料に1重量%のPVA(
ポリビニルアルコール)を加え、98MPaの圧力下に
円板形に成形した後、1250℃で2時間にわたって焼
成して直径15mm及び厚さ1mmの円板を得た。標記
の組成を有する圧電体(圧電セラミックス)が得られた
。
て説明する。なお、比較例では、以下に記載するように
、Sr, Ba及びSb のうち2種類を添加した。 例 1 組成(Pb0.89−x Sr0.11Bax )(Z
r0.55Ti0.44Sb0.11)O3 を有する
圧電体とその特性評価 PbO, ZrO2, TiO2, SrCO3, B
aCO3 、そしてSb2O5 を原料として使用した
。これらの原料の粉末を、(Pb0.89−x Sr0
.11Bax )(Zr0.55Ti0.44Sb0.
01)O3(x =0,1,2,3,4又は5モル%)
となるように秤量した後、ボールミルで48時間にわた
って湿式混合した。次いで、これを乾燥した後、 80
0℃で8時間にわたって仮焼し、再び48時間にわたっ
て湿式混合し、粉砕し、そして乾燥した。 このようにして得られた圧電原料に1重量%のPVA(
ポリビニルアルコール)を加え、98MPaの圧力下に
円板形に成形した後、1250℃で2時間にわたって焼
成して直径15mm及び厚さ1mmの円板を得た。標記
の組成を有する圧電体(圧電セラミックス)が得られた
。
【0012】得られた圧電体の電気特性を評価するため
、圧電体に銀電極を取り付け、 100℃で50KV/
cmの印加電圧下にシリコンオイル中で30分間にわた
って分極処理した。次いで、この分極処理後の圧電体の
電気特性をインピーダンスアナライザで測定し、評価し
た。なお、本例で実施した評価項目は、以下の表1に示
されるように、比誘電率εr 、電気機械結合係数(K
定数)Kp及びK33、キュリー温度Tc 、そして圧
電定数d33であった。そして、評価項目のデータから
、TC>200 ℃及びd33>66で自動車の圧電ア
クチュエータ用として有効と考えられるものを○ (可
) で評価し、一方、○の範囲から外れるものを△(不
可) 及び×(不良)の2段階で評価した。得られた評
価結果を以下の表1に示すが、この表から、Ba の添
加量は1〜4%の範囲が好ましいことが理解される。 例 2 組成(Pb0.87Sr0.11Ba0.02)(Zr
0.55Ti0.45−x Sbx )O3 を有する
圧電体とその特性評価 前記例1に記載の手法を繰り返したが、本例では、(P
b0.87Sr0.11Ba0.02)(Zr0.55
Ti0.44−x Sb x )O3(x=0,1又は
2モル%)となるように原料粉末を秤量した。得られた
評価結果を以下の表2に示すが、この表から、Sb の
添加量は1モル%が好ましいことが理解される。 例 3 組成(Pb0.89−x Srx Ba0.02)(Z
r0.55Ti0.44Sb0.01)O3 を有する
圧電体とその特性評価 前記例1に記載の手法を繰り返したが、本例では、(P
b0.89−x Srx Ba0.02)(Zr0.5
5Ti0.44Sb0.01)O3(x=10,11又
は12モル%)となるように原料粉末を秤量した。得ら
れた評価結果を以下の表3に示すが、この表から、Sr
の添加量は11モル%が好ましいことが理解される。 比較例1 組成(Pb0.89Sr0.11)(Zr0.55Ti
0.45−x Sbx )O3 を有する圧電体とその
特性評価 前記例1に記載の手法を繰り返したが、本例では、比較
のため、Pb0.89Sr0.11(Zr0.55Ti
0.44−x Sbx )O3(x=0,1,2又は3
モル%)となるように原料粉末を秤量した。得られた評
価結果を以下の表4に示すが、この表から、いずれの場
合にも満足し得る結果が得られなかったことが理解され
る。 比較例2 組成Pb1−x Srx (Zr0.55Ti0.44
Sb0.01)O3を有する圧電体とその特性評価 前記例1に記載の手法を繰り返したが、本例では、比較
のため、Pb1−x Srx (Zr0.55Ti0.
44Sb0.01)O3(x=10,11又は12モル
%)となるように原料粉末を秤量した。得られた評価結
果を以下の表5に示すが、この表から、いずれの場合に
も満足し得る結果が得られなかったことが理解される。 比較例3 組成Pb1−x Bax (Zr0.55Ti0.44
Sb0.01)O3を有する圧電体とその特性評価 前記例1に記載の手法を繰り返したが、本例では、比較
のため、Pb1−x Brx (Zr0.55Ti0.
44Sb0.01)O3( x=1,2,3,4又は5
モル%)となるように原料粉末を秤量した。得られた評
価結果を以下の表6に示すが、この表から、いずれの場
合にも満足し得る結果が得られなかったことが理解され
る。
、圧電体に銀電極を取り付け、 100℃で50KV/
cmの印加電圧下にシリコンオイル中で30分間にわた
って分極処理した。次いで、この分極処理後の圧電体の
電気特性をインピーダンスアナライザで測定し、評価し
た。なお、本例で実施した評価項目は、以下の表1に示
されるように、比誘電率εr 、電気機械結合係数(K
定数)Kp及びK33、キュリー温度Tc 、そして圧
電定数d33であった。そして、評価項目のデータから
、TC>200 ℃及びd33>66で自動車の圧電ア
クチュエータ用として有効と考えられるものを○ (可
) で評価し、一方、○の範囲から外れるものを△(不
可) 及び×(不良)の2段階で評価した。得られた評
価結果を以下の表1に示すが、この表から、Ba の添
加量は1〜4%の範囲が好ましいことが理解される。 例 2 組成(Pb0.87Sr0.11Ba0.02)(Zr
0.55Ti0.45−x Sbx )O3 を有する
圧電体とその特性評価 前記例1に記載の手法を繰り返したが、本例では、(P
b0.87Sr0.11Ba0.02)(Zr0.55
Ti0.44−x Sb x )O3(x=0,1又は
2モル%)となるように原料粉末を秤量した。得られた
評価結果を以下の表2に示すが、この表から、Sb の
添加量は1モル%が好ましいことが理解される。 例 3 組成(Pb0.89−x Srx Ba0.02)(Z
r0.55Ti0.44Sb0.01)O3 を有する
圧電体とその特性評価 前記例1に記載の手法を繰り返したが、本例では、(P
b0.89−x Srx Ba0.02)(Zr0.5
5Ti0.44Sb0.01)O3(x=10,11又
は12モル%)となるように原料粉末を秤量した。得ら
れた評価結果を以下の表3に示すが、この表から、Sr
の添加量は11モル%が好ましいことが理解される。 比較例1 組成(Pb0.89Sr0.11)(Zr0.55Ti
0.45−x Sbx )O3 を有する圧電体とその
特性評価 前記例1に記載の手法を繰り返したが、本例では、比較
のため、Pb0.89Sr0.11(Zr0.55Ti
0.44−x Sbx )O3(x=0,1,2又は3
モル%)となるように原料粉末を秤量した。得られた評
価結果を以下の表4に示すが、この表から、いずれの場
合にも満足し得る結果が得られなかったことが理解され
る。 比較例2 組成Pb1−x Srx (Zr0.55Ti0.44
Sb0.01)O3を有する圧電体とその特性評価 前記例1に記載の手法を繰り返したが、本例では、比較
のため、Pb1−x Srx (Zr0.55Ti0.
44Sb0.01)O3(x=10,11又は12モル
%)となるように原料粉末を秤量した。得られた評価結
果を以下の表5に示すが、この表から、いずれの場合に
も満足し得る結果が得られなかったことが理解される。 比較例3 組成Pb1−x Bax (Zr0.55Ti0.44
Sb0.01)O3を有する圧電体とその特性評価 前記例1に記載の手法を繰り返したが、本例では、比較
のため、Pb1−x Brx (Zr0.55Ti0.
44Sb0.01)O3( x=1,2,3,4又は5
モル%)となるように原料粉末を秤量した。得られた評
価結果を以下の表6に示すが、この表から、いずれの場
合にも満足し得る結果が得られなかったことが理解され
る。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】
【表4】
【0017】
【表5】
【0018】
【表6】
【0019】
【発明の効果】PbTiO3−PbZrO3 系圧電体
を自動車部品として使用する場合、エンジン周辺部等の
高温部での使用が考えられる。ここでもしも冷却を行っ
ても、 100℃以上の場合になる可能性が大きく、圧
電体の実使用領域を考慮すると、材料のキュリー温度は
200℃以上が必要と考えられる。本発明では、以上
に詳述したように、キュリー温度を 200℃以上とす
ることにより、エンジン周辺部分の高温部での使用が可
能となる。また、したがって、冷却の必要を少なくする
ことができる。さらにまた、アクチュエータとして使用
する場合、圧電定数が大きいため、歪が大きく、積層枚
数が小さくすみ、コンパクトにできる。加えて、一定電
圧下での歪が大きいために、使用電圧を小さくすること
ができる。
を自動車部品として使用する場合、エンジン周辺部等の
高温部での使用が考えられる。ここでもしも冷却を行っ
ても、 100℃以上の場合になる可能性が大きく、圧
電体の実使用領域を考慮すると、材料のキュリー温度は
200℃以上が必要と考えられる。本発明では、以上
に詳述したように、キュリー温度を 200℃以上とす
ることにより、エンジン周辺部分の高温部での使用が可
能となる。また、したがって、冷却の必要を少なくする
ことができる。さらにまた、アクチュエータとして使用
する場合、圧電定数が大きいため、歪が大きく、積層枚
数が小さくすみ、コンパクトにできる。加えて、一定電
圧下での歪が大きいために、使用電圧を小さくすること
ができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 次式により表される組成:Pb0.8
9−xSr0.11Bax (Zr a Tib Sb
c )O3 (上式において、0.01≦x≦0.04
、0.545 ≦a≦0.555 、 0.435 ≦b≦0.445 、そして0.005
≦c≦0.015 であり、但し、a,b及びcの和は
1である)を有していることを特徴とする圧電セラミッ
クス組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3017898A JP2825029B2 (ja) | 1991-02-08 | 1991-02-08 | 圧電セラミックス組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3017898A JP2825029B2 (ja) | 1991-02-08 | 1991-02-08 | 圧電セラミックス組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04260662A true JPH04260662A (ja) | 1992-09-16 |
JP2825029B2 JP2825029B2 (ja) | 1998-11-18 |
Family
ID=11956557
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3017898A Expired - Fee Related JP2825029B2 (ja) | 1991-02-08 | 1991-02-08 | 圧電セラミックス組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2825029B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0748172A (ja) * | 1993-08-05 | 1995-02-21 | Toyota Motor Corp | アクチュエータ用圧電材料組成物 |
JPH0769723A (ja) * | 1993-09-01 | 1995-03-14 | Toyota Motor Corp | 圧電材料組成物 |
CN106116572A (zh) * | 2016-06-21 | 2016-11-16 | 淄博宇海电子陶瓷有限公司 | 高压电系数的陶瓷材料及其制备方法 |
JP2019019018A (ja) * | 2017-07-13 | 2019-02-07 | Fdk株式会社 | 圧電磁器組成物および圧電磁器組成物の製造方法 |
-
1991
- 1991-02-08 JP JP3017898A patent/JP2825029B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0748172A (ja) * | 1993-08-05 | 1995-02-21 | Toyota Motor Corp | アクチュエータ用圧電材料組成物 |
JPH0769723A (ja) * | 1993-09-01 | 1995-03-14 | Toyota Motor Corp | 圧電材料組成物 |
CN106116572A (zh) * | 2016-06-21 | 2016-11-16 | 淄博宇海电子陶瓷有限公司 | 高压电系数的陶瓷材料及其制备方法 |
JP2019019018A (ja) * | 2017-07-13 | 2019-02-07 | Fdk株式会社 | 圧電磁器組成物および圧電磁器組成物の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2825029B2 (ja) | 1998-11-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |