JPH0425950B2 - - Google Patents

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JPH0425950B2
JPH0425950B2 JP60011101A JP1110185A JPH0425950B2 JP H0425950 B2 JPH0425950 B2 JP H0425950B2 JP 60011101 A JP60011101 A JP 60011101A JP 1110185 A JP1110185 A JP 1110185A JP H0425950 B2 JPH0425950 B2 JP H0425950B2
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JP
Japan
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antibiotic
culture
chromatography
medium
substance
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JP60011101A
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Hiroki Komyama
Shinji Funayama
Iwao Umezawa
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Kitasato Institute
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Kitasato Institute
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Publication date
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Priority to US06/822,820 priority patent/US5109133A/en
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Compounds Of Unknown Constitution (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Other In-Based Heterocyclic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は新規な制癌性抗生物質83−16−aお
よびその製造法に関する。 従来の技術 ストレプトマイセス属が生産するマイコトリ
エニン類抗生物質としては、マイコトリエニン
、(J.Antiotics35、1460、1982)あるい
はアンサトリエニンA2、A3(J.Antibiotics36、
187、1983)があげられる。これら抗生物質は、
各種の真菌類に対して抗真菌活性を示すが、抗
生物質83−16−aは抗真菌活性を示さないにも
かかわらず、人の培養癌細胞(HeLa S3細胞)
に強い殺細胞作用を有し、又、マウス腫瘍に対
して抗腫瘍効果を示す。更に抗生物質83−16−
aはマウスに対する急性毒性がマイコトリエニ
ン類より低く、100mg/Kg腹腔投与しても特に
毒性は観察されなかつた。このように効果の特
異な低毒性物質は知られていない。 発明が解決しようとする問題点 本発明は放線菌が生産し、医療用として有用
な新規抗生物質を得ることを目的とする。 問題点を解決するための手段 本発明者らは、新規な抗生物質を探索を目的
として種々の土壌から菌株を分離し、その生産
する代謝産物について研究を続けた結果、新潟
県で採取した土壌から分離した菌株83−16の培
養物中に、一部の真菌類に対して抗菌活性を示
し、しかもサルコーマ180腫瘍細胞および
HelaS3細胞に増殖抑制作用を有する物質が生
産されることを見出した。そして該培養物か
ら、HeLa細胞増殖抑制活性物質を分離、精製
し、その理化学的性質を調べた結果、後述の如
くこの理化学的性質を有する物質は他に見当ら
ないことから、この物質を新規物質であると判
断し、抗生物質83−16−aと呼称することにし
た。 本発明はかかる新知見に基いて完成されたも
のであつて、新規な制癌性抗生物質83−16−a
またはその塩およびそれらの製造法を提供する
ものである。 本発明の抗生物83−16−aは、ストレプトマ
イセス属に属する抗生物質83−16−a生産菌を
培地に培養して培養中に抗生物質83−16−aを
蓄積せしめ、その培養物から抗生物質83−16−
aを採取することにより製造される。 本発明で使用される抗生物質83−16−a生産
菌は、ストレプトマイセス属に属するが、例え
ば、本発明者が分離したストレプトマイセス属
に属する菌株83−16は、本発明に最も有効に使
用される菌株の一例であつて、本菌株の菌学的
特徴を示すと次の通りである。 株の菌学的特徴を示すと次の通りである。 a 形態的特徴 83−16菌株はワツクスマン寒天平板培地上で
27℃、14日間静置培養後の観察では、菌糸状に
発育し、その基底菌糸は分断することはなく、
気菌糸は不規則に分岐し、輪生状に分岐するこ
とはなく、その先端には、胞子嚢は認められ
ず、20個以上鎖状につながつた、ほぼ直線状の
胞子鎖が認められる。大部分の胞子は、長径約
0.8〜1.0μm短径約0.5〜0.7μmの楕円形ないし
筒形であり、その表面は粗面である。 b 次の各培地における生育状態(27℃で14日間
培養後の各培地における生育状態)の観察は次
の通りである。
【表】 るか、または全然形成されない。
c 次の各生理学的性質 生育温度範囲;20〜37℃で生育が可能であ
り、27℃付近が最適である。 ゼラチンの液化(グルコース・ペプトン・
ゼラチン培地上);凝陽性 スターチの加水分解(スターチ・無機塩寒
天培地上);陰性 脱脂牛乳の凝固、ペプトン化(10%スキム
ミルク倍地上);ペプトン化凝陽性、脱脂牛
乳の凝固、陰性、 メラニン様色素の生成(チロシン寒天倍地
およびペプトン・イースト・鉄寒天倍地
上);陽性 硫化水素の生成(ペプトン・イースト鉄寒
天倍地上);陰性 亜硝酸塩の生成(硝酸塩倍地上);陰性 d 次の各炭素源の同化性(プリドハム・コ
ドリーブ寒天倍地上27℃で1〜2ヶ月後に観
察) L−アラビノース + D−キシロース + D−グルコース + D−フラクトース + イノシトール + L−ラノース + ラフイノース + D−マンニトール + e 細胞壁の組成 Beckerらの方法〔Appl.Microbiol.,13、
236〜243(1965)〕に基づいて分析した結果、
LL型のジアミピメリン酸が検出された。 以上の菌学的性質から、本83−16菌株はストレ
プトマイセス属に属する菌株であることは明らか
である。 なお、本菌株は工業技術院微生物工業研究所に
受託番号微工研第7981号(FEREM−PNO.7981)
として寄託されている。 以上、抗生物質83−16−a生産菌について説明
したが、放線菌の一般的性状として菌学上の性状
は極めて変異し易く、一定したものではなく、自
然的にあるいは通常行われる紫外線照射、X線照
射または変異誘導剤例えばN−メチル−N−ニト
ロ−N−ニトロングアニジン、エチルメタンスル
ホネートなどを用いる人工的変異手段により変異
することは周知の事実であり、この様な人工的変
異株は勿論、自然変異株も含め、ストレプトマイ
セス属に属し、抗生物質83−16−aを生産する能
力を有する菌株はすべて本発明に使用することが
できる。 本発明においては、先ずストレプトマイセス属
に属する抗生物質83−16−a生産菌が適当な倍地
に培養される。本菌の培養においては、通常放線
菌の培養が一般に用いられる。倍地としては、微
生物が同化し得る炭素源、消化し得る窒素源、さ
らには必要に応じ無機塩などを含有させた栄養倍
地で培養される。同化し得る炭素源としては、ブ
ドウ糖、糖蜜、澱粉、デキストリン、セルロー
ス、コーン・ステーブ・リカー、グリセリン、有
機酸などが単独または組合わせて用いられる。消
化し得る窒素源としては、ペブトン、肉エキス、
酵母エキス、乾燥酵母、大豆粉、コーン・ステー
プ・リカー、線実粕、カゼイン、大豆蛋白分解
物、アミノ酸、尿素などの有機窒素源、硝酸塩、
アンモニウム塩などの無機窒素化合物が単独また
は組合せて用いられる。その他、必要に応じナト
リウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシ
ウム塩、リン酸塩などの無機塩類が添加される。
さらに倍地には必要に応じて、本菌の生育や抗生
物質83−16−aの生産を促進する微量栄養素、発
育促進物質、前駆物質を適当に添加してもよい。 培養は通常振とうまたは通気撹拌培養などの好
気的条件下で行うのがよい。工業的には、深部通
気撹拌培養が好ましい。倍地のPHは中性付近で培
養を行うのが好ましい。培養温度は20〜37℃でも
行い得るが、通常は24〜30℃、好ましくは27℃付
近に保つのがよい。培養時間は、液体培養の場
合、通常3〜6日培養を行うと、本抗生物質が生
成蓄積される。好ましくは培養物中の蓄積量が最
大に達したときに培養を終了すればよい。これら
の培養組成、倍地の液性の培養温度、撹拌速度通
気量などの培養条件は、使用する菌株の種類や外
部の条件などに応じて、好ましい結果が得られる
ように適宜調節、選択されることは言うまでもな
い。液体培養において発泡があるときは、シリコ
ン油、植物油、界面活性剤などの消泡剤を適宜使
用する。 このようにして得られた培養物中に蓄積された
抗生物質83−16−aは主として培養瀘液中に含有
されているので、培養物を必要に応じて濾過補助
剤、例えばセライト、ハイフロスーバーセルなど
を加えて濾過するか、または遠心分離して培養瀘
液と菌体に分離し、その培養瀘液から抗生物質83
−16−aを採取するのが有利である。 培養瀘液から抗生物質83−16−aを分離精製す
るためには、抗生物質83−16−aが後述のよう
に、ヘキサン、水に不溶性であり、メタノール、
エタノールなどのアルコール系溶媒、ジクロルメ
タン、クロロホルムなどのクロロホルム系溶媒、
アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン
系溶媒などの多くの有機溶媒に可溶である弱酸性
物質であるので、これらの性質を利用した精製法
が用いられる。通常、培養瀘液を非親水性有機溶
媒、例えば、クロロホルム、ジクロルメタン、酢
酸エチル、酢酸ブチルなどで抽出することによ
り、抗生物質83−16−aが有機溶媒層に転溶され
る。上記抽出操作を行う際、培養瀘液を予めPH
5.0〜7.0の範囲に調節するのが好ましい。 このようにして得られた有機溶媒層は、必要に
応じ、金属イオンなどを除去するために希薄なエ
チレンジアミン四酢酸塩水溶液で洗滌した後、
種々の脱水剤、例えば無水硫酸ナトリウム、無水
硫酸マグネシウムなどを加えて脱水される。脱水
された有機溶媒層は減圧下で有機溶媒が留去され
る。この濃縮操作において、抗生物質83−16−a
が分解するのを防ぐために、通常加熱温度が60℃
以下となるように行うのが好ましい。残渣にヘキ
サン、石油エーテルなどの有機溶倍を加えて抗生
物質83−16−aを沈澱させることができる。得ら
れた沈澱物は、数回ヘキサンなどで洗滌後、吸引
濾過または遠心分離により、抗生物質83−16−a
を褐色の粗製物として採取することができる。 上記の粗製物をさらに精製するためには、抗生
物質83−16−a物質と混雑物との溶解度の差や、
混じり合わない二液相間の分配の差や、各種吸着
担体に対する吸着力の差を利用した多くの手段が
可能であるが、特にクロマトグラフイーは抗生物
質83−16−a物質の精製に有効な方法である。抗
生物質83−16−a物質の精製に有効なクロマトグ
ライーは、シリカゲル、アルミナ、活性炭、セル
ロース、ヒドロキシアパタイト、HP−20などの
吸着樹脂などによる吸着クロマトグラフイー、シ
ラン化シリカゲル、オクタデシルシラン化シリカ
ゲルなどを用いる逆相分配クロマトグラフイー、
セフアデツクスLH−20、トヨパールなどを用い
た分子ふるいに基づくゲル濾過クロマトグラフイ
ー、DEAEセルロース、DEAEセフアデツクス、
DEAEトヨパールなどを用いられるイオン交換ク
ロマトグラフイーなどが挙げられる。 抗生物質83−16−aは、これらのクロマトグラ
フイーや電気泳動、向流分配、限外濾過、蒸溜な
どの手段を単独あるいは任意の順序にて組合せ、
または反復して用いることにより分離精製するこ
とができる。例えば上記粗製物を少量のクロロホ
ルム、ベンゼンなどに溶かし、これを予め充填さ
れたシリカゲルのカラムに吸着させ、ベンゼン−
アセトン系混合溶媒を用いてカラムクロマトグラ
フイーを行い、その活性画分を集め減圧濃縮せし
める。これをさらに少量のクロロホルムなどに溶
かし、シリカゲルカラムに吸着させ、クロロホル
ム−メタノール系混合溶媒を用いてカラムクロマ
トグラフイーを行い、その活性画分を減圧濃縮
後、少量のメタノールに溶かし、これを逆層シリ
カゲルカラムに乗せ、メタノール、水系混合溶媒
でカラムクロマトグラフフイーを行うことによ
り、抗生物質83−16−aを分離し、精製すること
ができる。 このようにして得られた抗生物質83−16−aは
弱酸性物質であるから、公知の方法により塩、例
えば、ナトリウム塩カルシウム塩、マグネシウム
塩などを形成し得る。 次に本抗生物質83−16−aの理化学的性質につ
いて述べる。 組成 C36H50N2O7(高分解能マス・スペストルによ
る) 分子量 622〔フイールド・デソープシヨン(FD)・マ
ス・スペクトルによる〕 融点 131℃(128℃から一部湿潤し始め、132℃で
ほぼ液化したが、褐変しない) 比旋光度 〔α〕20 D+174°(C=0.1、メタノール) 紫外線吸収スペクトル(メタノール中)第1
図の通りであつて、 λMeOH nax282、271、260nm 赤外部吸収スペクトル(KBrデイスク法) 第2図の通りであつて、 3400、2940、1730、1650、1620、1540、
1450、1300、1205、1160、1090、1000cm-1に極
大吸収帯を有する、 溶媒に対する溶解性 ヘキサン、水に不溶、クロロホルム、ジクロ
ロメタン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、
酢酸ブチル、アセトン、メタノール、エタノー
ルに可溶、 呈色反応 ヨード反応および硫酸発色反応は陽性、ニン
ヒドリン反応、ドラゲンドルフ反応、塩化第二
鉄反応は陰性、 塩基性、酸性、中性の区別 弱酸性物質、 物質の色および形状 無色の不安形粉末 〓 ブロトン核磁気共鳴スペクトル〔CDCl3中、
トリメチルシラン(TMS)基準〕 第3図の通り、 〓 C−13核磁気共鳴スペクトル(CDCl3中、
TMS基準) 第4図の通り、 〓 マス・スペクトル 主なマス・フラグメント・ピークを下記に示
す(EI−MS法) m/z622、604、590、572、423、405、391、
373、199、155、111、83 〓 シリカゲル薄層クロマトグラフイー(TLC)
担体としてメルク社製Kieselgel60F254を用い
る下記の展開溶媒におけるRf値を示す。 展開溶媒 Rf値 クロロホルム−メタノール(9:1) 0.47 クロロホルム−メタノール(19:1) 0.26 トルエン−アセトン(6:4) 0.31 ベンゼン−酢酸エチル(1:1) 0.24 〓 酸、アルカリに対する安定性 酸性下では常温で安定、塩基性(PH10以上)
下では不安定、 以上述べた抗生物質83−16−a物質の理化学的性
質に比較的類似した既知抗生物質として、第2表
の通り、マイコトリエニン(アンサトリエニン
A)、マイコトリエニン(アンサトリエニン
B)、アンサトリエニンA2、アンサトリエニン
A3、アンサトリエノンAが挙げられるが、抗生
物質83−16−a物質とは、分子組成、分子式、核
磁気共鳴スペクトルが明らかに異つており、抗生
物質83−16−a物質は新規抗生物質と認められ
る。 第2表 Mycotrienin C36H48N2O8 366 Mycotrienin C36H48N2O8 638 Ansatrienin A C36H48N2O8 636 Ansatrienin B C36H50N2O8 638 Ansatrienin A2 C34H46N2O8 610 Ansatrienin A3 C34H46N2O8 610 Anatrienin A C36H48N2O8 634 (Mycotrienin とAnatrienin A、
Mycotrienin とAnatrienin Bとは同一物質
である。 本発明の抗生物質83−16−aは下記の化学構造
式を有するものと認められた。 作 用 本発明の抗生物質83−16−aの生物学的性質に
ついて述べる。 (1) 抗菌、抗真菌スペクトル ペーパーデイスク法による微生物生育最小濃
度(MIC)は第3表に示す通りである。
【表】 (2) HeLaS3細胞に対する殺細胞作用 4×104個のHeLaS3細胞を、細胞培養器中で
26日間培養せしめ、抗生物質83−16−aを培地
中に添加し、更に3日間培養してその細胞数を
計測したところ、HeLa S3細胞の50%致死量
は、約0.07μg/mlであつた。また抗生物質83
−16−aを1.0μg/mlになるように添加した場
合は、ほとんどのHeLa S3細胞は死滅した。 (3) 抗腫瘍活性 サルコーマ180腫瘍をICRマウスの腹腔に移
植し、抗生物質83−16−aを1〜5日7〜11日
腹腔内投与したところ、10mg/Kg/dayで33
%、また20mg/Kg/dayで76%の延命率が認め
られた。 発明の効果 本発明の抗生物質83−16−aは第3表で示す如
く、多くのグラム陽性細菌、グラム陰性細菌、酵
母および真菌類に対して抗菌活性を示さず、一部
の真菌類、例えばピリキユラリア・オリゼエに対
してMICmg/mlの弱い抗真菌活性しか示さない
が、HeLaS3細胞およびサルコーマ180腫瘍細胞
に対して増殖抑制活性を有し、制癌剤として有用
な物質である。 実施例 次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
るが、これにより本発明を限定するものではな
い。 実施例 1 83−16−a生産菌の培養 500ml容三角フラスコにグルコース2.0%、ペブ
トン0.5%、肉エキス0.5%、乾燥酵母0.3%、食塩
0.5%、炭酸カルシウム0.3%を含む液体培地(PH
7.0)〔A培地〕100mlを減菌し、これにグルコー
ス1.0%、ププトン0.5%、肉エキス5.0%、食塩
0.3%、寒天1.2%を含む寒天斜面培地上に27℃で
14日間培養したストレプトマイセスSP、NO、83
−16(FERM−P7981)の斜面培養から1白金耳
を接種し、振幅17cm毎分120回往復するレシプロ
カル・シエーカーで、27℃で721時間振とう培養
して種母を得た。次に、200容ジヤー・フアー
メンターにA培地120を仕込み減菌した後、上
記方法で得られた種母2.5を無菌的に移植し、
28℃で毎分60の空気を通気し、撹拌しながら3
日間培養して、培養液約110を得た。 実施例 2 培養物からの抗生物質83−16−aの抽出 実施例1で得られた培養液に、約5Kgのハイフ
ロスーパーセルを加え吸引濾過し、その濾過約
105を6N塩酸でPHを6付近に調整した後、60
の酢酸エチルを加え撹拌して、抗生物質83−16−
aを酢酸エチル層に転溶させた。水層と酢酸エチ
ル層とを分液した後、水槽に再び60の酢酸エチ
ルを加えて抗生物質83−16−aを転溶させた。次
に両酢酸エチル層を合せて約4になるまで減圧
濃縮し、濃縮液を2の脱イオン水で洗浄した
後、有機溶培層に無水硫酸ナトリウムを加え脱水
し、溶媒を減圧下で留去して抗生物質83−16−a
を含有する油状物約30gを得た。 実施例 3 シリカゲルクロマトグラフイーによる抗生物質
83−16−aの精製。 実施例2で得られた油状物を、予めベンゼンを
用いて充填されたシリカゲル60(メルク社製)カ
ラム(4.6×60cm)に吸着せしめ、展開、溶出溶
媒を、ベンゼンからアセトンに連続的に変化させ
ることによりクロマトグラフイーを行つた。溶出
液のうち、HeLa細胞に対し殺細胞活性のあるフ
ラクシヨンを集めて減圧濃縮し、残渣を予めクロ
ロホルムを用いて充填されたシリカゲルカラムに
再び吸着させ、展開溶倍をクロロホルムからクロ
ロホルム:メタノール(1:1)混合溶媒に連続
的に変えることによりクロマトグラフイーを行
い、得られた活性画分を減圧濃縮して、純度約50
%程度の抗生物質83−16−a約200mgを得た。 実施例 4 高速液体クロマトグラフイーまたは分取・薄層
シリカゲルクロマトグラフイーによる抗生物質
83−16−a物質の単離 抗生物質83−16−a物質の純品を得るために
は、高速液体クロマトグラフイー、あるいは分取
薄層シリカゲルクロマトグラフイーにより分離精
製した。高速液体クロマトグラフイーでは、送液
ポンプとしてTRIROTAR−V(日本分光)、検出
機としてUVIDEC−100−V(日本分光)、カラム
は、オクタデンルシラン化シリカゲルのYMCパ
ツクカラムA−324、内径10mm×長さ300mm(山村
化研究所)を用いた。実施例3で得られた抗生物
質83−16−a粗精製物約5mgをメタノール100μ
に溶解させたサンプルをインジエクトし、展開
溶媒として水:メタノール=36:64混合溶媒を用
い、波長272nmの紫外部吸収で抗生物質83−16−
aに該当するピークを集めた。この画分を減圧濃
縮してメタノールを除いた後、クロロホルムを加
え抗生物質83−16−aをクロロホルムに転溶さ
せ、精製水でクロロホルム層を洗浄し、次に無水
硫酸ナトリウムで脱水してクロロホルム層を減圧
濃縮乾固して抗生物質83−16−aの純品約2.0mg
を得た。 分取薄層クロマトグラフイーを薄層クロマトグ
ラフイー用プレートとして、シリカゲル60F254
20cm×20cm(メルク社製)を用い、20mgの抗生物
質83−16−a粗精製物を少量のクロロホルムに溶
かしたものを、シリカゲルプレートに帯状にスポ
ツトして、クロロホルム、メタノール=19:1混
液で展開して、紫外線ランプ下で検出され得る抗
生物質83−16−aのスポツトを掻き取つた。次に
掻き都つたシリカゲルをアセトンで抗生物質83−
16−aを抽出し、その抽出液を減圧乾固して抗生
物質83−16−aの純品約9mgを得た。
【図面の簡単な説明】
第1図は抗生物質83−16−aの紫外線吸収スペ
クトル、第2図は該抗生物質の赤外線吸収スペク
トル、第3図は該抗生物質のプロトン核磁気共鳴
スペクトル、第4図は該抗生物質の核磁気共鳴ス
ペクトルを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式、 で表される新規な抗生物質83−16−aまたはそ
    の塩。 2 ストレプトマイセス属に属する抗生物質83
    −16−a生産菌を培地に培養して培養物中に抗
    生物質83−16−aを蓄積せしめ、その培養物か
    ら抗生物質83−16−aを採取することを特徴と
    する新規抗生物質83−16−aまたはその塩の製
    造法。 3 抗生物質83−16−aの生産菌がストレプト
    マイセス・スピーシーズ83−16株(FERM P
    −7981)である特許請求の範囲第2項に記載の
    製造法。
JP60011101A 1985-01-25 1985-01-25 新規な制癌性抗生物質83−16−aおよびその製造法 Granted JPS61170396A (ja)

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JP60011101A JPS61170396A (ja) 1985-01-25 1985-01-25 新規な制癌性抗生物質83−16−aおよびその製造法
DE8686300498T DE3687170T2 (de) 1985-01-25 1986-01-24 Antitumorale antibiotika und deren herstellung.
EP86300498A EP0189330B1 (en) 1985-01-25 1986-01-24 Antitumor antibiotics and their production
US06/822,820 US5109133A (en) 1985-01-25 1986-01-27 Antibiotic trienomycins and their production

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JP60011101A JPS61170396A (ja) 1985-01-25 1985-01-25 新規な制癌性抗生物質83−16−aおよびその製造法

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JPS61170396A JPS61170396A (ja) 1986-08-01
JPH0425950B2 true JPH0425950B2 (ja) 1992-05-06

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JP60011101A Granted JPS61170396A (ja) 1985-01-25 1985-01-25 新規な制癌性抗生物質83−16−aおよびその製造法

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JPH0662576B2 (ja) * 1985-04-22 1994-08-17 日清製粉株式会社 マイコトリエニン系化合物

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