JPH0425547A - 塩化ビニル系樹脂用改質剤、塩化ビニル系樹脂組成物および該組成物の製造方法 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂用改質剤、塩化ビニル系樹脂組成物および該組成物の製造方法

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JPH0425547A
JPH0425547A JP13054490A JP13054490A JPH0425547A JP H0425547 A JPH0425547 A JP H0425547A JP 13054490 A JP13054490 A JP 13054490A JP 13054490 A JP13054490 A JP 13054490A JP H0425547 A JPH0425547 A JP H0425547A
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JP
Japan
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vinyl chloride
chloride resin
resin
epoxy group
epoxidized
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JP13054490A
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English (en)
Inventor
Eitaro Nakamura
栄太郎 中村
Kazunori Ueki
一範 植木
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、線膨張率が小さくかつ強度特性と耐水性の良
好な、無機質補強塩化ビニル系樹脂組成物に関する。
(従来の技術) 塩化ビニル樹脂はその優れた耐薬品性、耐水性、耐候性
、難燃性等の特性から、パイプ、外壁材、デツキ材、窓
枠など建築材料として広く使用されている。しかしなが
ら熱可塑性のプラスチックの通例に漏れず、剛性の相対
的低さや、熱線膨張率の高さから、使用上補強具を数多
く要したり、形状設計の自由度を狭くしたりするので、
その使用上の利点である易施行性が充分に発揮できなか
ったり、長寿命性を発揮できなかったりする問題があっ
た。こうした問題に対し、ガラス繊維、Ca5O。
ウィスカー、K、Ti、O。ウィスカーなどの合成無機
針状補強剤や、タルク、マイカ、β型つォラスナイト、
ヘッドマナイト、ミネラルファイバーなどの天然鉱物系
の補強剤を塩化ビニル樹脂に混合して繊維強化塩化ビニ
ル樹脂とすることで対処し、線膨張率や剛性、耐衝撃性
が改善されることが知られている。ところが、本来疎水
性ポリマーである塩化ビニル樹脂は、本来親水性表面を
有する無機質補強剤との親和性がなく、充分な接着界面
強度を有しないこと、および補強剤の分散不良により補
強の程度が加工条件によりばらついたり、期待値よりも
低い補強効果しか発現しなかったり、さらには耐水強度
が低下すると云った種々の問題があった。これらの問題
に対し、シランカップリング剖やチタネート系カップリ
ング剤、シルコアアルミネート系カップリング剤などの
カップリング剤などでこれらの無機質補強剤を処理して
表面を親PVC化することが行われているが、分散性能
は改善されるものの、なお補強効果や耐水強度が劣る問
題を残していた。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者らは、これらの無機質補強塩化ビニル樹脂の諸
問題を解決すべく鋭意研究の結果、エポキシ基を有する
、ポリ塩化ビニル樹脂が無機物質に対する良好な接着性
を示すことに注目し、無機質補強剤とエポキシ基を含有
するポリ塩化ビニル系樹脂、ポリメチルメタクリレート
系共重合体またはメチルメタクリレート−スチレン−ア
クリロニトリル系共重合体との接触を良好にすることに
よって、無機物充填塩化ビニル系樹脂の強度特性と耐水
性の改善がなされることを見い出し、この知見に基づい
て本発明を完成するに到った。
(課題を解決するための手段) かくして本第1発明によれば、エポキシ基を含有する塩
化ビニル系樹脂、ポリメチルメタクリレート系共重合体
およびメチルメタクリレート−スチレン−アクリロニト
リル系共重合体から成る群から選択される少くとも1種
のエポキシ基含有樹脂とアスペクト比が10以上の無機
質補強剤とを混合してなることを特徴とする塩化ビニル
系樹脂用改質剤が提供される。
そして本第2発明によれば、エポキシ基を含有する塩化
ビニル樹脂に、塩化ビニル系樹脂、ポリメチルメタクリ
レート系共重合体およびメチルメタクリレート−スチレ
ン−アクリロニトリル系共重合体から成る群から選択さ
れる少くとも1種のエポキシ基含有樹脂とアスペクト比
が10以上の無機質補強剤とを混合してなることを特徴
とする塩化ビニル系樹脂組成物が提供される。
また、本第3発明によれば、第2発明の塩化ビニル系樹
脂組成物に高分子加工助剤を更に混合することを特徴と
する本第2発明の塩化ビニル系樹脂組成物が提供される
加えて本第4発明によれば、エポキシ基を含有する塩化
ビニル系樹脂、ポリメチルメタクリレート系共重合体お
よびメチルメタクリレート−スチレン−アクリロニトリ
ル系共重合体から成る群から選択される少くとも1種の
樹脂にアスペクト比が10以上の無機質補強剤を混合し
て加熱、溶融せしめた後、塩化ビニル系樹脂を混合する
ことを特徴とする無機物充填塩化ビニル系樹脂組成物の
製造方法が提供される。
本発明において、用いられるエポキシ基を含有する塩化
ビニル系樹脂は、i)塩化ビニルと、エポキシ基を有す
る単量体と、任意成分であるこれらと共重合可能な単量
体との共重合体、及びii)塩化ビニル系重合体にエポ
キシ基を付加せしめたものが代表例として挙げられる。
i)におけるエポキシ基を有する単量体の例としては、
アリルグリシジルエーテル、メタリルグリシジルエーテ
ルなどの不飽和アルコールのグリシジルエーテル類、グ
リシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グ
リシジル−P−ビニルベンゾエート、メチルグリシジル
イタコネート、グリシジルエチルマレート、グリシジル
ビニルスルホネート、グリシジル(メタ)アリルスルホ
ネートなどの不飽和酸のグリシジルエステル類、ブタジ
ェンモノオキサイド、ビニルシクロヘキセンモノオキサ
イド、2−メチル−5,6−ニポキシヘキセンなどのエ
ポキシドオレフィン類などがあげられる。また、エポキ
シ基を有する単量体及び塩化ビニル以外の必要に応じ使
用される任意成分としての単量体の例としては、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエス
テル;メチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテ
ル、セチルビニルエーテルなどのビニルエーテル:塩化
ビニリデン、弗化ビニリデンなどのビニリデン;マレイ
ン酸ジエチル、マレイン酸ブチルベンジル、マレイン酸
−ジー2−ヒドロキシエチル、イタコン酸ジメチル、(
メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸−2
−ヒドロキシプロピルなどの不飽和カルボン酸エステル
;エチレン、プロピレンなどのオレフィン; (メタ)
アクリロニトリルなどの不飽和ニトリル;スチレン、α
−メチルスチレン、P−メチルスチレンなどの芳香族ビ
ニルなどがあげられる。これらの単量体は、エポキシ基
含有塩化ビニル樹脂のゲル化性や硬度を調節するなどの
必要に応じ適当に選択される。
これらの原料を用いてエポキシ基含有塩化ビニル樹脂を
得るには、懸濁重合、乳化重合等良く知られた方法が採
用可能である。
またii)のエポキシ基の付加方法としては、塩化ビニ
ル樹脂を熱処理やアルカリ化合物との接触により脱塩化
水素した後、これを有機過酸などによりエポキシ化する
方法が用い得る。
エポキシ基含有塩化ビニル樹脂中のエポキシ基の含有量
は0.5重量%以上、10重量%以下が好ましい。0.
5重量%よりも少ないと無機質補強剤との接着力が不充
分となりやすく、10重量%より多いと接着力が既に十
分あるので不経済となりその上成形品の軟化温度を低下
させる不都合が生ずる。
また、エポキシ基を含むポリメチルメタクリレート系共
重合体としては、メチルメタクリレートとエポキシ基を
含む単量体及び必要に応じこれらと共重合可能な任意の
単量体との共重合体である。
エポキシ基を含む単量体としては、先にエポキシ基を有
する塩化ビニル樹脂の説明で例示した単量体がいずれも
使用可能であるが、共重合性の点からはグリシジルメタ
クリレートが好適である。
また任意成分としての単量体も前記した任意成分単量体
(ただし、メタアクリル酸メチルを除き塩化ビニルを加
える)の中から選択して使用できるが、共重合性の点か
らは、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチ
ルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートなど
のアクリル酸エステル類、スチレン、アクリロニトリル
などが好適に用いられる。エポキシ基を含むポリメチル
メタクリレート系共重合体におけるメチルメタクリレー
トの含有量は70重量%以上である。
一方、エポキシ基を含むメチルメタクリレート−スチレ
ン−アクリロニトリル系共重合体は、メチルメタクリレ
ート、スチレン及びアクリロニトリルとエポキシ基を含
む単量体とを必須成分とし、更に任意成分としての単量
体を加えた単量体の共重合体である。この場合の任意成
分としての単量体は前記の任意成分単量体のうちこれら
の必須成分を除き、塩化ビニルを加えたものが例示され
る。
この重合体におけるメチルメタクリレート、スチレン及
びアクリロニトリルの合計含有量は70重量%以上であ
る。
本発明に使用される無機質補強剤としては、アスペクト
比(縦、横、高さの寸法のうち、最大の寸法と最小の寸
法の比)が10以上のものが効果的である。アスペクト
比が10未満では改善の効果が顕著ではない。もちろん
、放射状に針状晶が生長しているものでも針の径と長さ
の比がこの範囲ならばよい。こうした無機質補強剤の例
としては、ガラス短繊維、ロックファイバー短繊維、C
a5O,ウィスカー、KzTihO+xウィスカー、金
属ウィスカーなどの合成無機針状補強剤や、タルク、マ
イカ、β型つォラスナイト、ヘノドマナイト、ミネラル
ファイバー、石綿粉などの天然鉱物系の補強剤が挙げら
れる。これらはシラン系、チタネート系、シルコアアル
ミネート系のカップリング剤等で処理されていてもいい
。これらの補強剤は、本発明の樹脂組成物中で5容量%
〜30容量%を占める様に配合される。5容量%未満で
は、線膨張率や強度の改善が不充分であり、30容量%
以上では、溶融粘度が高くなりすぎて加工できない。
本発明の樹脂組成物は、エポキシ基を有する塩化ビニル
系樹脂、ポリメチルメタクリレート系共重合体およびメ
チルメタクリレート−スチレン−アクリロニトリル系共
重合体から成る群のうち少くとも1つの樹脂により、無
機質補強剤との良好な接着性を有し、かつこれらの樹脂
と塩化ビニル系樹脂は混和性が良好なため、これらに付
随して無機質補強剤も均一に混和されて高い補強効果を
発揮する。
エポキシ基を有する樹脂と無機質補強剤の混合物き混合
される塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニル単独重合体、塩
素化塩化ビニル樹脂または塩化ビニル50重量%以上含
有する塩化ビニル共重合体である。塩化ビニル共重合体
における塩化ビニルと共重合可能な単量体としては、前
記の塩化ビニルとエポキシ基含存単量体との共重合体に
おけるそれらと共重合可能な単量体が例示される。塩化
ビニル系樹脂の重合度は特に限定されないが、500〜
3000が好適に使用される。
エポキシ基を有する樹脂として特に塩化ビニル系樹脂を
用いる場合は、これにアスペクト比が10以上の無機質
補強剤を混合することによっても、剛性、耐熱変形性、
低温脆化性等の改良された塩化ビニル系樹脂組成物を得
ることができる。即ち必ずしも、この組成物を更に塩化
ビニル系樹脂を混合しなくても目的を達し得る。この場
合塩化ビニル系樹脂を混合するか否かは経済性と目的、
効果0対比から選択す泪1よ°゛・ ヵ、、ヵまた、上
記組成物に更に高分子改質剤を混合することにより、接
着性や耐水性を増強したり、耐衝撃性を改善することが
できる。接着性や耐水性加工助 の増強に有効な高分子改質剤としては、N−アシルアル
キレンイミン系重合体やエポキシ樹脂(この場合は硬化
剤も必要)が挙げられる。
N−アシルアルキレンイミン系重合体はN−アシルアル
キレンイミン系重合体およびその部分ケン化物を含むも
のであって、式 〔ここにnは1または2、R及びR′は水素または01
〜CI6のアルキル基またはフェニル基、またはそのハ
ロゲン置換体またはアルキル(C,〜C16)フェニル
基またはそのハロゲン置換体である〕 の繰り返し単位を該重合体の20重量%以上含む線状の
重合体であって、垂蓋平均分子量が3万ないし100万
のものである。その典型例は2−エチルまたはプロピル
−2−オキサゾリンの重合体として得られる。N−アシ
ルアルキレンイミン系重合体の具体例、その原料および
作り方や得られた重合体の特性については、f Enc
yclopedia ofPolmyer 5cien
ce and Engineering、volume
 4Second EditionJl 986年Jo
hn Wiley &5ons、 Inc、  第52
5頁から第537頁に記載されている通りである。
該重合体は、前記式で表わされる構造を有する2以上の
異なるモノマーの共重合体であることができ、また前記
式で表わされる構造を有するモノマーとエチレングライ
コールやテトラメチレングライコールの如きアルキレン
グライコールまたはそれらに対応するチオグライコール
との共重合体であることもできる。これらのN−アシル
アルキレンイミン系重合体は、本発明の組成物中2重量
%を越えて使用されることはない。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA−ジグリシジ
ルエーテル型の液状エポキシ樹脂やその低重合物、およ
びそのハロゲン置換体、脂環式エポキシ樹脂、ノボラッ
ク型フェノール樹脂のポリグリシジルエーテルなど通常
エポキシ樹脂とじて公知のものが使える。また硬化剤と
しては、酸無水物やアミン類、ポリチオールなどエポキ
シ樹脂硬化剤として公知のものが使用可能である。エポ
キシ樹脂及び硬化剤は本発明の組成物中10重量%を超
えて使用されることはない。
本発明の組成物中には、耐衝撃性を改善するために、塩
化ビニル用耐衝撃助剤として公知の樹脂グラフトゴム粒
子や塩素化ポリエチレンなどの使用も可能である。これ
らの例としては、MBS樹脂として公知のブタジェン系
ゴム粒子にメチルメタクリレートを主体とする単量体を
グラフト重合したものや、耐候性改良を目的にジエン類
にかえてブチルアクリレートや2−エチルヘキシルアク
リレートなどの低Tgポリマーを与えるアクリレートを
使ったアクリルゴム粒子にメチルメタクリレートを主体
とする単量体をグラフト重合した耐候性、耐衝撃助剤な
どがある。さらには、エチレン−酢酸ビニル共重合体や
、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−
メチルメタクリレート共重合体、エチレン−プロピレン
共重合体などのエチレン系共重合体に塩化ビニルをグラ
フト重合した様な、グラフトポリマーも耐候性の良い耐
衝撃助剤として使用可能である。また塩素化ポリエチレ
ンも耐衝撃助剤として使用可能である。
これらの耐衝撃助剤は本発明の組成物中20%を超えて
使用されることはない。
本発明の樹脂組成物には、以上の配合剤の他、熱安定剤
、滑剤、加工助剤などの通常の塩化ビニル樹脂加工成形
に必要とされる配合剤を、公知の範囲で使用することが
できる。また必要に応じて充てん剤、着色剤、発泡剤、
難燃剤、光安定剤、帯電防止剤、酸化防止剤、可塑剤な
どの配合剤を使用してもよい。これらの例や使い方につ
いてはrポリ塩化ビニル−その基礎と応用」 (日刊工
業新聞社発行、(社)近畿化学工業協会ビニル部会績、
1988年io月25日)336頁〜374頁、380
頁〜413頁(熱安定剤、光安定剤、酸化防止剤、充て
ん剤、帯電防止剤、着色剤、難燃剤、発泡剤)や、rポ
リ塩化ビニル樹脂用滑剤j(工業調査会発行、高野窓−
著1971年12月5日発行)(滑剤)などに詳しく解
説されている。
加工助剤についてはポリメチルメタクリレート系共重合
体やメチルメタクリレート−スチレン−アクリロニトリ
ル系共重合体などが例示でき、ハイプレンB−401,
402,403(以上日本ゼオン社製)、メタブレンP
−501,550,551,530,531(以上三菱
レイヨン社製)、パラロイドに一12ONL 、125
.147、−710(以上ロームアンドハース社製)な
どとして市販されている。
本発明の樹脂組成物は、エポキシ基を含む塩化ビニル樹
脂、ポリメチルメタクリレート系共重合体およびメチル
メタクリレート−スチレン−アクリロニトリル系共重合
体から成る群のうち少くとも1種の樹脂とガラス繊維を
代表とするアスペクト比が10以上の無機質補強剤とを
混合して加熱、接触、溶融せしめて塩化ビニル系樹脂用
改質剤を調製する第一工程と、かくして得られた改質剤
としての混合物に塩化ビニル系樹脂を混合する第二工程
とに分けることが好ましい。これにより無機質補強剤と
エポキシ基含有樹脂との接触を良くして、本発明の組成
物の特徴である無機質補強剤と塩化ビニル樹脂の接着力
の改善効果をより大きくすることができる。本発明に使
用されるエポキシ基含有樹脂の粒径はいずれも5μ以下
、好適には2μ以下の球形粒子が好ましい。その表面エ
ポキシ基の濃度はI X 10−5ga+ol/g以上
、好適にはI X 10−’g+wol/g以上が好ま
しい。粒径が細かいこと、表面エポキシ濃度が高いこと
は、無機質補強剤との接触頻度を上げ、本発明の効果を
上げるのに有効である。より好ましいと考えられる二段
法において、エポキシ樹脂と硬化剤、あるいはN−アシ
ルアルキレンイミンなどの樹脂/無機質補強剤の接着状
態を増強する目的に使われる配合剤は、−段目で加えら
れるのが好ましい。エポキシ基を含む5μ以下の樹脂は
乾燥粉体として混合に供せられる他、樹脂の分散状態の
改善の観点から、重合層の水分散液として混合に供され
ても良い。この場合−段目の混合で水を除去しておくこ
とは云うまでもない。全組成物中−段目の混合に要する
混合物の割合は無機質補強剤の量や種類によって異なる
が組成物全体の10〜50重量%が良い。50重量%以
上では二段混合の効果が小さい。
本発明の組成物の混合には、ヘンシェルミキサー、スー
パーミキサーといった高速回転混合機や、リボンプレン
ダーのような低速混合機など公知の混合機が広く使用で
きる。当然のことながら、二本ロール押出混練機、ニー
ダ−、バンバリーなどの塩化ビニル樹脂用の混線機も広
く使用でき、これらの2種以上の組み合わせは多く実用
に供される。本発明の組成物は通常押出機によりベレッ
ト状にされて、最終成形品の成形に供せられる。ペレッ
トの押出や、ベレットからの成形に関しては、無機質補
強剤の成形に併う、スクリューやバレルの摩耗などがあ
るから、材質の変更や形状の工夫など公知の対応をすべ
きである。
(発明の効果) かくして本発明によれば、従来技術に比較して強度、耐
水性に優れた無機質補強塩化ビニル成形品を与える塩化
ビニル系樹脂組成物が得られる。
本発明の樹脂組成物は、塩化ビニル樹脂の特徴である難
燃性、耐候性、耐水性、耐薬品性の良さに加え塩化ビニ
ル樹脂の欠点であった剛性の低さ、耐熱変形の大きさ、
線膨張率の大きさ、低温脆化等の難点を解決できるため
、窓枠、サイデイング、デツキ材、雨樋などの建築用材
の成形材料として好適である。特に、金属インサート、
ラミネートなどの成形品に好適である。
(実施例) 以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する
。なお、実施例、比較例中の部及び%はとくに断りのな
いかぎり重量基準である。
(エポキシ基含有塩化ビニル樹脂の合成例)重炭酸ソー
ダ10g、水20kg、ジオクチルスルホサクシネート
30g1ジオクチルフタレート200 g、ジオクチル
パーオキシジカーボネート16grを攪拌機付耐圧容器
に入れて脱気した後、塩化ビニル7kgを入れて30分
間攪拌混合した。
次いで予め、脱気され、塩化ビニル1.5 kgを仕込
んだジャケット付反応容器にホモジナイザーを介して移
送し、反応液を42℃に昇温しで重合を開始させる。重
合転化率が60%に達したところで塩化ビニル1250
gr 、グリシジルメタクリレート250gの均一混合
物を300gr/時間で連続的に反応器内に注入した。
注入終了時の全重合転化率は75%であった。さらに重
合を進めて転化率85%まで重合を進めた後、重合禁止
剤としてビスフェノールAの20%メタノール溶液50
gを注入して重合反応を停止させた後冷却した(重合液
A)。
重合液Aの一部から未反応塩化ビニルを加温、減圧して
除去した後、スプレー乾燥機で乾燥、粉砕してエポキシ
基含有塩化ビニル樹脂A′を得た。
樹脂A′の平均粒径は0.92μ、表面エポキシ基濃度
は3.2X10−’g当量/gであった。
(エポキシ基含有ポリメチルメタクリレート系樹脂の合
成例) 水20kg、メチルメタクリレート9kg、エチルアク
リレート0.5kg、  ドデシルメルカプタン50g
rz  ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナト
リウム78gr、ラウリル硫酸ソーダ15gr、エチレ
ンジアミン四酢酸二ナトリウム10gr、ハイドロサル
ファイド2gr、過硫酸カリウム4grを攪拌機付耐圧
容器に入れ、減圧脱気后53℃で重合を開始した。反応
4時間目から、グリシジルメタクリレート0.5 kg
を、ドデシルメルカプタン2grとともに2時間にわた
って連続的に反応器内に仕込み144時間目重合を停止
した。重合の転化率は98゜7%であった(重合液B)
。重合液Bをスプレー乾燥し樹脂B′を得た。樹脂B′
の平均重合度は2800、粒径は0.12μ、表面エポ
キシ濃度は4X10−’g当量/gであった。
平均粒径は電子顕微鏡により、表面エポキシ基濃度の測
定法は以下の通りである。
(表面エポキシ基濃度) 樹脂5gとIN塩酸水溶液l−lとメタノール100m
fとを300sf共栓付広ロガラス容器に採り、マグネ
チックスクーラーで1時間混合した後、40℃で超音波
処理し、これを1/10 NのKOHのアルコール溶液
で滴定する(滴定量a■l)。
樹脂を入れずに同様に操作してブランクの滴定量b−1
)を測定する。
(表面エポキシ濃度) f+:INHcj2水溶液のファクターfz : 1/
ION KOH水溶液のファクターW:試料の重量g 実施例1 径10μのガラスファイバ短繊維(アスペクト比30)
100部と樹脂A′50部とをホバートミキサーで混合
しなから120°Cまで昇温した後、ジブチルスズメル
カプタイド1.5部を添加し冷却し混合物を取り出す。
この混合物151.5部をゼオン103EP  (日本
ゼオン(株)製 塩化ビニルホモポリマー、平均重合度
1050) 620部、ハイブレンB−214(日本ゼ
オン(株)製、MBS(ブタジェン系重合体にスチレン
、メチルメタアクリレートを主体とする単量体をグラフ
ト重合させたグラフト重合体系耐衝撃助剤)120部、
ハイブレンB−401(日本ゼオン(株)製、メタクリ
レート樹脂系加工助剤)27部、ジブチルスズメルカプ
タイド18部、グリセリンモノステアレート6部、ポリ
エチレンワックス2部とともに高速ミキサーにてブレン
ドした後、40m++φの単軸押出機によりダイス温1
78°Cで押出し、ベレット化した(コンパウンドC)
実施例2 径10μのガラスファイバ短繊維(アスペクト比30)
100部を攪拌しつつ、重合液A2B部にポリエチルオ
キサゾリン2部を溶解して添加、加熱して水分を蒸発さ
せた後冷却して混合物を得た。この混合物130.5部
を実施例1のガラスファイバ混合物151.5部にかえ
た以外は実施例1と同様に操作してコンパウンドDを得
た。
実施例3 重合液A2B部にかえて、重合液874部を用いた以外
は実施例2と同様に操作してコンパウンドEを得た。
実施例4 ガラスファイバ混合物151.5部にかえて、径10μ
のシラン処理ガラスファイバ(アスペクト比30)10
0部、EP−4100(層重化(株)製、液状エポキシ
樹脂)5部、フィンハード200(日本ゼオン(株)製
、メチルテトラヒドロフタル酸無水物)6部、2,4.
6− )す(ジメチルアミノ)フェノール0.1部、ジ
オクチルフタレート25部を樹脂A′50部、ジブチル
スズメルカプタイド1.5部とともに混合して、ガラス
ファイバ混合物とし、この混合物187.6部を使用し
た以外は、実施例1と同様にしてコンパウンドFを得た
実施例5 ジオクチルフタレート10部を樹脂A′とともに投入し
、径0.5μのチタン酸カリウム短繊維(アスペクト比
25)100部との混合温度を180°Cとして、ガラ
スファイバ混合物を得、これを161.5部使用した以
外は実施例1と同様に操作してコンパウンドGを得た。
実施例6 樹脂A′の代りに粒径0.2μのメチルメタクリレート
(45%)−スチレン(35%)−アクリロニトリル(
15%)−グリシジルメタクリレート(5%)の共重合
体(表面エポキシ基濃度:5.1g当量/g、平均分子
量: 80500 )を使用し、B−401を使わなか
った以外は実施例1と同様に操作して、コンパウンドH
を得た。
比較例1 樹脂A′を用いずゼオン103EPを670部とした以
外は実施例1と同じ様に操作してコンパウンド■を得た
比較例2 重合液Aを用いずにゼオン103EPを670部とした
以外は実施例2と同じ様に操作してコンパウンドJを得
た。
比較例3 ガラスファイバ短繊維にかえて重質炭酸カルシウム(ア
スペクト比″=、1)を使用した以外は実施例1と同様
に操作してコンパウンドKを得た。
以上の実施例、比較例で得たコンパウンドを、それぞれ
170℃で5分間2本ロールを用いて混練してシートを
取り出し、シートの引取方向を揃えて、175°Cで1
0分間積層熱プレスして、l閣厚と4閤厚の積層板を得
た。これより、シートの引取方向に平行にサンプルを取
り出し、JIS−K−6745、J I S−に−71
10に従って、引張試験及びノツチ付アイゾツト衝撃試
験を行ろた。引張試験の破断面は電子顕微鏡でガラス繊
維と樹脂の密着具合を観察した。さらにASTM−D6
96に従い、熱膨張率の測定を行った。得られた結果は
表1に示した。
表1に見る通り、本発明の樹脂組成物は、ガラス繊維と
の密着が良好で、伸びが小さく、熱膨張率も小さいうえ
、優れた耐衝撃強度を有している。
さらに耐水性も優れている。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)エポキシ基を含有する塩化ビニル系樹脂、ポリメ
    チルメタクリレート系共重合体およびメチルメタクリレ
    ート−スチレン−アクリロニトリル系共重合体から成る
    群から選択される少くとも1種のエポキシ基含有樹脂と
    アスペクト比が10以上の無機質補強剤とを混合してな
    ることを特徴とする塩化ビニル系樹脂用改質剤。
  2. (2)塩化ビニル系樹脂に、エポキシ基を含有する塩化
    ビニル系樹脂、ポリメチルメタクリレート系共重合体お
    よびメチルメタクリレート−スチレン−アクリロニトリ
    ル系共重合体から成る群から選択される少くとも1種の
    エポキシ基含有樹脂とアスペクト比が10以上の無機質
    補強剤とを混合してなることを特徴とする塩化ビニル系
    樹脂組成物。
  3. (3)特許請求の範囲第(2)項記載の塩化ビニル系樹
    脂組成物に高分子加工助剤を更に混合することを特徴と
    する塩化ビニル系樹脂組成物。
  4. (4)エポキシ基を含有する塩化ビニル系樹脂、ポリメ
    チルメタクリレート系共重合体およびメチルメタクリレ
    ート−スチレン−アクリロニトリル系共重合体から成る
    群から選択される少くとも1種のエポキシ基含有樹脂に
    アスペクト比が10以上の無機質補強剤を混合して加熱
    、溶融せしめた後、塩化ビニル系樹脂を混合することを
    特徴とする無機物充填塩化ビニル系樹脂組成物の製造方
    法。
JP13054490A 1990-05-21 1990-05-21 塩化ビニル系樹脂用改質剤、塩化ビニル系樹脂組成物および該組成物の製造方法 Pending JPH0425547A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003306589A (ja) * 2002-04-12 2003-10-31 Sekisui Chem Co Ltd ポリ塩化ビニル系樹脂組成物
CN102489576A (zh) * 2011-12-05 2012-06-13 中国航天科技集团公司长征机械厂 一种高精度转子壳体制造方法

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JP2003306589A (ja) * 2002-04-12 2003-10-31 Sekisui Chem Co Ltd ポリ塩化ビニル系樹脂組成物
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