JPH04249537A - ガラス強化ポリカーボネート系樹脂組成物 - Google Patents

ガラス強化ポリカーボネート系樹脂組成物

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JPH04249537A
JPH04249537A JP41870190A JP41870190A JPH04249537A JP H04249537 A JPH04249537 A JP H04249537A JP 41870190 A JP41870190 A JP 41870190A JP 41870190 A JP41870190 A JP 41870190A JP H04249537 A JPH04249537 A JP H04249537A
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polycarbonate resin
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Akihiro Saito
明宏 斎藤
Hideyuki Itoi
糸井 秀行
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガラス強化ポリカーボネ
ート系樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、透明性が
高く、しかも高い剛性を有するガラス強化ポリカーボネ
ート系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート系樹脂は、透明性、耐
熱性および耐衝撃性に優れていることから、ガラスの代
替材料として、レンズ、プリズム等の光学用途に採用さ
れている。しかし、ガラスに比べて剛性が低いため、高
い剛性を必要とする用途においては、ガラス繊維等の適
当なフィラーを添加することによって、物理的特性の改
良を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ガラス
フィラー等を添加した場合には、ガラスの屈折率(慣用
のガラスでは通常1.545程度)とポリカーボネート
の屈折率(慣用のポリカーボネートの場合通常1.58
2程度)との差が大きいために、ポリカーボネート系樹
脂の大きな特徴である透明性が損なわれるという不都合
があった。そこで本発明は、高い剛性を維持しつつ透明
性が改善されたガラス強化ポリカーボネート系樹脂組成
物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は第1に、(A)
(a−1)ポリカーボネート系樹脂と、(a−2)脂肪
族または脂環式ジオールおよび、テレフタル酸およびイ
ソフタル酸の混合物から誘導されるコポリエステルとを
、(a−1):(a−2):99:1〜10:90の重
量比で含む樹脂組成物に、(1)(B)グラスファイバ
ーが  (a−1)99〜40重量部に対して1〜60
重量部の割合で含まれており、かつ(2)(a−1)お
よび(B)の屈折率の差が0.01以下であることを特
徴とするガラス強化ポリカーボネート系樹脂組成物を提
供するものである。
【0005】本発明の第1のものにおいては、ポリカー
ボネート系樹脂は公知のものが使用でき、通常、式(化
3):
【0006】
【化3】 上記式中、RおよびR´はそれぞれ独立して、ハロゲン
原子、一価の炭化水素基または炭化水素オキシ基であり
、Wは二価の炭化水素基、−S−、−S−S−、−O−
、−S(=O)−、−(O=)S(=O)−、または−
C−(=O)−であり、nおよびn´はそれぞれ独立し
て0〜4の整数であり、bは0または1である、で示さ
れるジフェノールから誘導されるジフェノール成分と、
カーボネート成分とからなる。上記式において、Rおよ
びR´がハロゲン原子の場合には、例えば塩素原子また
は臭素原子等が挙げられる。一価の炭化水素基の場合に
は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラ
ルキル基またはアルカリール基等が挙げられる。また炭
化水素オキシ基の場合の炭化水素基は前記した炭化水素
基を挙げることができる。
【0007】また、Wが二価の炭化水素基の場合には、
アルキレン基、アルキリデン基、シクロアルキレン基、
またはシクロアルキリデン基等である。
【0008】ジフェノールの具体例としては、例えばジ
フェノール;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパン(いわゆるビスフェノールA);2,2−ビス
(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン;2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)シクロヘキサン;1,1−ビス(3,5−ジメ
チル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン;1,
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカン;1,4ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン;1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン;1,1−
ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)シ
クロドデカン;4,4−ジヒドロキシジフェニルエーテ
ル;4,4−チオジフェノール;4,4−ジヒドロキシ
−3,3−ジクロロジフェニルエーテル;および4,4
−ジヒドロキシ−2,5−ジヒドロキシジフェニルエー
テル等が挙げられる。その他に米国特許明細書第2,9
99,835号、第3,028,365号、第3,33
4,154号および第4,131,575号に記載され
ているジフェノールが使用できる。このようなポリカー
ボネートは、例えばホスゲンを使用する公知の界面重合
法、溶融重合法等によって製造できる。
【0009】なお、ポリカーボネートは分枝していても
よい。そのような分枝ポリカーボネートは、多官能性芳
香族化合物をジフェノールおよび/またはカーボネート
先駆体と反応させることにより、分枝した熱可塑性ラン
ダム分枝ポリカーボネートとして得られる。
【0010】次に、本発明で使用するコポリエステルは
、脂肪族または脂環式ジオールおよび、テレフタル酸お
よびイソフタル酸の混合物から誘導される。脂肪族ジオ
ールは2〜18個、好ましくは2〜12個の炭素原子数
を有する。具体的には、エチエレングリコール、1,2
−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,
2−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,3
−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,2−
ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,3−プロパ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチルヘ
キサンジオール−1,3等が挙げられる。好適な脂肪族
ジオールは、1,4−ブタンジオールである。 脂環式ジオールは6〜18個の炭素原子を有する。具体
的には、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シ
クロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタ
ノール等が挙げられる。これらの脂環式ジオールはシス
またはトランス立体配置のいずれか、または両者の混合
物として使用できる。好適な脂環式ジオールは1,4−
シクロヘキサンジメタノールである。
【0011】テレフタル酸およびイソフタル酸の混合物
は、5〜99モル%のイソフタル酸を含有することがで
きる。このテレフタル酸およびイソフタル酸の混合物は
他に、少量の、例えば0.5〜2重量%の脂肪族または
他の芳香族ジカルボン酸を含有することができる。使用
できる脂肪族ジカルボン酸は約50個以下の炭素原子数
を有し、脂環式、直鎖および分枝鎖の酸、例えば、アジ
ピン酸、シクロヘキサン二酢酸、C14〜C18の不飽
和酸の二量化物(炭素原子総数32〜36個)および三
量化物等を包含する。芳香族ジカルボン酸は約36個以
下の炭素原子を有し、ヘキサヒドロテレフタル酸、テト
ラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒド
ロイソフタル酸、ならびにエンドメチレン−およびエン
ドエチレンテトラヒドロフタル酸、ヘキサクロロエンド
メチレンテトラヒドロフタル酸およびテトラブロモフタ
ル酸を包含する。
【0012】上記コポリエステルは、公知の方法、例え
ば米国特許明細書第2,465,319号、同第2,9
01,466号および同第3,047,539号等に記
載された方法により製造できる。好適なコポリエステル
はポリ(1,4−シクロヘキサンジメタノールテレフタ
レート−コ−イソフタレート)および(1,4−ブチレ
ンテレフタレート−コ−イソフタレート)である。これ
らのコポリエステルは市販されている。
【0013】これらのコポリエステルは、フェノール/
四塩化エタン(60/40)溶媒または類似の溶剤中、
25〜35℃で測定した固有粘度が0.30〜20dl
/gの範囲にある。特に好適なコポリエステルは固有粘
度が0.40〜1.2dl/gの範囲にある。
【0014】上記した(a−2)コポリエステルは、(
a−1)ポリカーボネートに対して、(a−1):(a
−2)=99:1〜10:90の重量比で使用する。(
a−2)コポリエステルの量が多すぎると耐熱性が損な
われ、少なすぎると本発明の効果が得られない。
【0015】次に、本発明で使用するグラスファイバー
は、屈折率が高く、ポリカーボネートに近いほど好まし
い。特に屈折率が1.576〜1.585であるものが
好ましい。そのようなグラスファイバーは、例えばEC
Rグラスとして旭ファイバーグラス株式会社から市販さ
れている。グラスファイバーは成分(a−1)99〜4
0重量部に対して1〜60重量部使用する。グラスファ
イバーの量が少なすぎると、機械的特性が低下し、多す
ぎるとポリカーボネートの特性が活かされない。
【0016】上記した成分(a−1)と(B)の屈折率
の差は、0.01以下であり、好ましくは0.005以
下である。0.01より差が大きいと樹脂組成物の透明
性が低下して実用的でなくなる。
【0017】本発明はさらに、(A´)次式(化4):
【0018】
【化4】 および次式(化5):
【0019】
【化5】 上記式中、RおよびR´はそれぞれ独立して、ハロゲン
原子、一価の炭化水素基または炭化水素オキシ基であり
、Wは二価の炭化水素基、−S−、−S−S−、−O−
、−S(=O)−、−(O=)S(=O)−、または−
C(=O)−であり、nおよびn´はそれぞれ独立して
0〜4の整数であり、Xは炭素数6〜18を有する二価
の脂肪族基であり、bは0または1である、で示される
構造単位を有するコポリエステルカーボネート  99
〜40重量部に対して、(B)グラスファイバー  1
〜60重量部を含み、かつ(A´)および(B)の屈折
率の差が0.01以下であることを特徴とするガラス強
化ポリカーボネート系樹脂組成物を提供する。好ましく
はさらに、前記した(a−2)コポリエステルを、(A
´):(a−2)=99:1〜10:90の重量比で含
む。
【0020】本発明で使用するコポリエステルカーボネ
ートは、上記式(化4)および(化5)で示される構成
単位を有することが必要である。まず、(化4)で示さ
れる構成単位はジフェノール成分およびカーボネート成
分よりなる。ジフェノール成分を導入するために使用で
きるジフェノールは、先に記載した(化3)で示される
ジフェノールである。特に、上記式(化3)において、
RおよびR´がハロゲン原子の場合、例えば塩素原子ま
たは臭素原子等が挙げられる。一価の炭化水素基の場合
には、炭素数1〜12を有するアルキル基、例えばメチ
ル基、エチル基、プロピル基、デシル基等;炭素数4〜
8を有するシクロアルキル基、例えばシクロペンチル基
、シクロヘキシル基等;炭素数6〜12を有するアリー
ル基、例えばフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等
;炭素数7〜14を有するアラルキル基、例えばベンジ
ル基、シンナミル基等;または炭素数7〜14を有する
アルカリール基、例えば、トリル基、クメニル基等が挙
げられ、好ましくはアルキル基である。また炭化水素オ
キシ基の炭化水素基は前記した炭化水素基を挙げること
ができる。そのような炭化水素オキシ基としては、アル
コキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基
、アラルキルオキシ基またはアルカリールオキシ基であ
り、アルコキシ基およびアリールオキシ基が好ましい。
【0021】また、Wが二価の炭化水素基の場合には、
炭素数1〜30を有するアルキレン基、例えばメチレン
基、エチレン基、トリメチレン基、オクタメチレン基等
、炭素数2〜30を有するアルキリデン基、例えばエチ
リデン基、プロピリデン基等、または、炭素数6〜16
を有するシクロアルキレン基、例えばシクロヘキシレン
基、シクロドデシレン基等もしくはシクロアルキリデン
基、例えばシクロヘキシリデン基等である。
【0022】本発明において有効なジフェノールとして
は、例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン(いわゆるビスフェノールA);2,2−ビス(
3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン
;2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフ
エニル)プロパン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)シクロヘキサン;1,1−ビス(3,5−ジメチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン;1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカン;1,4−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン;1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン;1,1−
ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)シ
クロドデカン;4,4−ジヒドロキシジフェニルエーテ
ル;4,4−チオジフェノール;4,4−ジヒドロキシ
−3,3−ジクロロジフェニルエーテル;および4,4
−ジヒドロキシ−2,5−ジヒドロキシジフェニルエー
テル等が挙げられ、その他に米国特許明細書第2,99
9,835号、第3,028,365号、第3,334
,154号および第4,131,575号に記載されて
いるジフェノールが使用できる。
【0023】またカーボネート成分を導入するための前
駆物質としては、例えばホスゲン、ジフェニルカーボネ
ート等が挙げられる。
【0024】次に、(化5)で示される構成単位は、ジ
フェノール成分および二価酸成分からなる。ジフェノー
ル成分の導入については、上記したのと同様のジフェノ
ールを使用できる。二価酸成分を導入するために使用す
るモノマーとしては、二価の酸またはその等価物質であ
る。二価の酸としては例えば炭素数8〜20、好ましく
は10〜12の脂肪族二酸である。この二価の酸または
その等価物質は、直鎖状、分枝状、環状のいずれであっ
ても良い。脂肪族二酸は、α、ω−ジカルボン酸が好ま
しい。そのような二価の酸としては例えば、セバシン酸
(デカン二酸)、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、オ
クタデカン二酸、アイコサン二酸等の直鎖飽和脂肪族ジ
カルボン酸が好ましく、セバシン酸およびドデカン二酸
が特に好ましい。また、等価物質としては、上記した二
価の酸の、例えば酸クロリドのような酸ハライド、例え
ばジフェニルエステルのようなジ芳香族エステル等が挙
げられる。ただし、エステルのエステル部分の炭素数は
、上記した酸の炭素数には含めない。上記した二価の酸
またはその等価物質は、単独でも良く、また2種以上の
組合せであっても良い。
【0025】成分(A´)のコポリエステルカーボネー
トは、(化4)(化5)で示される上記した2種の構成
単位の割合は任意であるが、好ましくは(化5)の単位
が2モル%以上、特に7モル%以上である。(化5)の
単位の占める割合が多くなるとコポリエステルカーボネ
ートの屈折率がグラスに近付くので好ましい。
【0026】成分(A´)のコポリエステルカーボネー
トの重量平均分子量は、通常10,000〜100,0
00、好ましくは18,000〜40,000である。 ここでいう重量平均分子量とは、ポリカーボネート用に
補正されたポリスチレンを用いて、GPC(ゲル浸透ク
ロマトグラフィー)によって測定されたものである。 (また、メチルクロリド中、25℃で測定した固有粘度
が、0.35〜0.65であるものが好ましい。)成分
(A´)のコポリエステルカーボネートは、例えばホス
ゲンを用いる公知の界面重合法、溶融重合法等によつて
製造できる。例えば、クイン(Quinn)の米国特許
第4,238,596号明細書ならびにクインおよびマ
ルケジッヒ(Markezich)の米国特許第4,2
38,597号明細書に記載された方法で製造すること
ができる。具体的には、まず、エステル形成基とジフェ
ノールとの反応に先立ち酸ハライドを形成し、次いでホ
スゲンと反応させる。なお、ゴールドベルグ(Gold
berg)の塩基性溶液法(米国特許第3,169,1
21号明細書)では、ピリジン溶媒が使用でき、またジ
カルボン酸が用いられる。α、ω−ジカルボン酸(例え
ばセバシン酸)のジエステル、(例えばジフェニルエス
テル)を使用する溶融重合法もまた使用できる。好まし
い製造方法は、米国特許第4,286,083号明細書
のコカノウスキー(Kochanowski)の改良法
である。この方法では、アジピン酸のような低級の二酸
をあらかじめ塩の形(好ましくはナトリウム塩のような
アルカリ金属塩)にしておき、ジフェノールが存在する
反応容器に添加する。ホスゲンとの反応中、水相をアル
カリ性のpH、好ましくは約pH8〜9に保持し、次い
でホスゲンとの反応の残り最小限約5%のところで、p
H10〜11に上げる。
【0027】界面重合法、例えばビスクロロフォーメー
ト法による場合には、ポリカーボネートやコポリエステ
ルカーボネートの合成において良く知られている一般的
な触媒系を使用するのが好ましい。主な触媒系としては
、第3級アミン、アミジンまたはグアニジンのようなア
ミン類が挙げられる。第3級アミンが一般的に使用され
、その中でもトリエチルアミンのようなトリアルキルア
ミンが特に好ましい。
【0028】また、成分(A´)のコポリエステルカー
ボネートは、その末端がフェノールであっても十分な耐
衝撃強度を有するが、p−t−ブチルフェノール、イソ
ノニルフェノール、イソオクチルフェノール、m−また
はp−クミルフェノール(好ましくはp−クミルフェノ
ール)、クロマニル化合物、例えばクロマンのような、
よりかさ高い末端基を導入すると、より低温衝撃性が優
れたコポリエステルカーボネートを得ることができる。
【0029】次に、使用するグラスファイバーとしては
、第1の発明において記載した(B)グラスファイバー
である。グラスファイバーは成分(A´)99〜40重
量部に対して1〜60重量部使用する。グラスファイバ
ーの量が少なすぎると、機械的特性が低下し、多すぎる
とポリカーボネートの特性が活かされない。
【0030】上記した成分(A´)と成分(B)の屈折
率の差は0.01以下であり、好ましくは0.005以
下である。0.01より差が大きいと樹脂組成物の透明
性が低下して実用的でなくなる。
【0031】本発明のガラス強化ポリカーボネート系樹
脂組成物は、剛性を維持しつつ透明性が高いので、レン
ズ、プリズム等の光学用途に有利に使用できるばかりで
なく、軽量であることを活かして、サンルーフ、窓、園
芸用ハウス等にガラスの代替品として使用できる。
【0032】
【実施例】以下の実施例により本発明をさらに詳しく説
明する。なお、実施例では以下のものを使用した。 成分(A) (a−1)ポリカーボネート(商標:LEXAN、ビス
フェノールAカーボネート、日本ジーイープラスチック
ス株式会社製、nD=1.582)、以下、PCと呼ぶ
。 (a−2)コポリエステル(商標:コダールA150、
1,4−シクロヘキサンジメタノールと、テレフテル酸
およびイソフタル酸の混合物との共重合体、イーストマ
ンコダック社製) 成分(A´) CPEC:以下のようにして製造したコポリエステルカ
ーボネート(nD=1.581);ドデカン二酸(DD
DA)7.2g(31ミリモル)およびNaOH錠剤2
.7g(68ミリモル)を水180mlに溶解し、DD
DAのジナトリウム塩を製造した。次に、底部に試料取
出し口を備え、上部に5つの口を持つ2000mlのモ
ルトンフラスコに、撹拌羽根、pH測定端、注入管およ
びドライアイスコンデンサー付きのクライゼンアダプタ
ーを装着した。この重合フラスコに、ビスフェノールA
71g(311ミリモル)、トリエチエルアミン0・9
ml、p−クミルフェノール2.0g(9ミリモル)、
メチレンクロリド220mlおよび先に製造したDDD
Aのジナトリウム塩を仕込んだ。引き続いて、このフラ
スコに、ホスゲンを2g/分の速度で注入した。 このとき、50%NaOH水溶液を注入管より追加しな
がら、溶液をpH8に10分間維持した。その後、さら
にホスゲンの注入を続けながら、50%NaOH水溶液
を注入管より追加して溶液のpHを10.5とし、10
分間このpHに維持した。使用したホスゲンの量は全部
で40g(400ミリモル)であつた。反応終了後、溶
液のpHを11〜11.5に調整して、有機溶媒相を水
相から分離した。有機溶媒相を2%の塩酸300mlで
3回、次いでイオン交換水300mlで5回洗浄した後
、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、▲ろ▼過した。これ
をメタノール1500ml中に投入して重合物を沈殿さ
せた。得られた重合物を▲ろ▼過により分離し、メタノ
ール500mlで1回、次いでイオン交換水500ml
で4回洗浄した後、110℃で15時間乾燥した。かく
して次式(化6)および(化7)の構造単位を、90:
10のモル比で有するコポリエステルカーボネートを得
た。この固有粘度(メチレンクロリド中25℃で測定)
は0.46であった。以下ではこれをCPECと略記す
る。
【0033】
【化6】
【0034】
【化7】 成分(B) グラスファイバーA(商標:FT121、Eガラス、屈
折率1.545、旭ファイバーグラス株式会社製)グラ
スファイバーB(商標:ECRグラス、屈折率1.57
9、旭ファイバーグラス株式会社製)実施例1および比
較例1〜2 各成分を表1に示す割合(重量比)で混合し、260℃
、150rpm、15Kg/時間(押出速度)に設定し
た2軸押出機(30mm)で押出し、ペレットを作成し
、次いで、80トンの成形機を用いて、設定温度260
℃、金型温度80℃で射出成形した。得られた成形品に
ついてヘイズおよび曲げ弾性率を測定した。結果を表1
に示す。ヘイズは50×50×3mmの試験片について
、ヘイズメーターを使用して測定し、曲げ弾性率はAS
TM  D790にしたがって測定した。
【0035】
【0036】実施例1と比較例1とを比べると、本発明
に従いコポリエステルを混合することにより透明性が顕
著に向上し、しかも剛性は維持されることが明らかであ
る。比較例2に示すように、低屈折率のガラスを用いた
場合、すなわちポリカーボネートとの屈折率の差が大き
い場合には、本発明の効果は得られない。 実施例2および比較例3〜4 各成分を表2に示す量で混合し、実施例1と同様にして
成形品を製造し、ヘイズおよび曲げ弾性率を測定した。 結果を表2に示す。なお、参考のために、比較例1の結
果も併記した。
【0037】
【0038】慣用のポリカーボネートに代えてコポリエ
ステルカーボネートを用いることによって、透明性が著
しく改善された。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、透明性が高く、かつ高
い剛性を有するガラス強化ポリカーボネート系樹脂組成
物を提供することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (A)(a−1)ポリカーボネート系
    樹脂と、(a−2)脂肪族または脂環式ジオールおよび
    、テレフタル酸およびイソフタル酸の混合物から誘導さ
    れるコポリエステルとを、(a−1):(a−2)=9
    9:1〜10:90の重量比で含む樹脂組成物に、(1
    )(B)グラスファイバーが  (a−1)99〜40
    重量部に対して1〜60重量部の割合で含まれており、
    かつ(2)(a−1)および(B)の屈折率の差が0.
    01以下であることを特徴とするガラス強化ポリカーボ
    ネート系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】  (A´)次式(化1):【化1】 および次式(化2): 【化2】 上記式中、RおよびR´はそれぞれ独立して、ハロゲン
    原子、一価の炭化水素基または炭化水素オキシ基であり
    、Wは二価の炭化水素基、−S−、−S−S−、−O−
    、−S(=O)−、−(O=)S(=O)−、または−
    C(=O)−であり、nおよびn´はそれぞれ独立して
    0〜4の整数であり、Xは炭素数6〜18を有する二価
    の脂肪族基であり、bは0または1である、で示される
    構造単位を有するコポリエステルカーボネート  99
    〜40重量部に対して、(B)グラスファイバー  1
    〜60重量部を含み、かつ(A´)および(B)の屈折
    率の差が0.01以下であることを特徴とするガラス強
    化ポリカーボネート系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】  (a−2)脂肪族または脂環式ジオー
    ルおよび、テレフタル酸およびイソフタル酸の混合物か
    ら誘導されるコポリエステルを、前記(A´)のコポリ
    エステルカーボネート:(a−2)コポリエステル=9
    9:1〜10:90の重量比でさらに含む請求項2記載
    のガラス強化ポリカーボネート系樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH06212068A (ja) * 1993-01-20 1994-08-02 Teijin Chem Ltd 強化芳香族ポリカーボネート樹脂組成物
WO2008003537A1 (de) * 2006-07-03 2008-01-10 Evonik Röhm Gmbh Extrudierte polymerplatten für anisotrope lichtstreuung mit hoher dimensionsstabilität

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WO2008003537A1 (de) * 2006-07-03 2008-01-10 Evonik Röhm Gmbh Extrudierte polymerplatten für anisotrope lichtstreuung mit hoher dimensionsstabilität

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