JPH04247346A - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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JPH04247346A
JPH04247346A JP1320991A JP1320991A JPH04247346A JP H04247346 A JPH04247346 A JP H04247346A JP 1320991 A JP1320991 A JP 1320991A JP 1320991 A JP1320991 A JP 1320991A JP H04247346 A JPH04247346 A JP H04247346A
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optical recording
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JP1320991A
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Inventor
Junko Nakamura
純子 中村
Fumiyoshi Kirino
文良 桐野
Masahiko Takahashi
正彦 高橋
Toshio Niihara
敏夫 新原
Makoto Suzuki
良 鈴木
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Hitachi Ltd
Maxell Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光磁気記録媒体に係り、
特に高密度記録および600nm以下の波長での光強度
変調オーバーライトに適した光磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】光磁気記録をより高密度にするには、多
値記録、ピットエッジ記録などいくつかの方法がある。 その方法の一つとして、微小磁区を記録し、短波長光を
用いて再生することが有効である。従来の光変調オーバ
ーライト用媒体はTbFeCoに代表されるような希土
類−鉄族元素系二層膜であった。この膜は短波長領域に
おいてカー回転角が減少してしまい、それに伴い再生信
号も減少するため、短波長光で再生したとき十分なC/
N比がとれなかった。
【0003】一方、Co/Pt交互積層多層膜は短波長
光に対して大きなカー回転角を示す光磁気材料として注
目されており、多くの研究機関で研究が進められている
【0004】以上、これらに関する公知な例として、高
密度記録に関しては特開昭62−175948、オーバ
ーライトに関しては、特開平2−69907あるいは特
開平1−251356を挙げることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来オーバーライ
ト技術では、情報の読み出しに寄与する層にTbFeC
o系材料を用いているため、短波長光を用いたときに、
再生に十分なカー回転角を得ることができなかった。
【0006】本発明の目的は、微小磁区を記録し短波長
光で再生できるオーバーライト可能な高密度光磁気記録
媒体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、光
磁気ディスクにおける光磁気記録膜として二種以上の磁
性層からなる光磁気記録膜を用いること、および情報の
読み出しに寄与する層に短波長光で大きなカー回転角を
有する媒体を用いることにより達成される。
【0008】本発明における光磁気記録媒体は、基板上
に少なくとも磁気特性の異なる二層以上の磁性層を有し
ている。その中で、再生に用いる光の波長でカー回転角
が最も大きいものを第一磁性層とした。この磁性層は再
生レーザ光の入射側に設けることが必要である。例えば
、レーザ光を基板を介して入射する場合には、基板側に
設けることで最も大きな磁気光学効果を得ることができ
る。この磁性層として具体的にはPt,Pd,Rh,A
u,Alと、鉄族元素或いは鉄族元素系合金あるいはM
nとをオングストロームオーダで交互に積層した超構造
膜を用いた。さらに具体的には、鉄族元素としてFe,
Co,Niの内より選ばれる少なくとも1種類の元素を
、鉄族元素系合金としてFe,Co,Niの内より選ば
れる少なくとも一種類の元素とGd,Ho,Dy,Tb
,Ce,Pr,Nd,Sm,Pt,Pd,Rh,Auま
たは/およびNb,Ti,Ta,Crの内より選ばれる
少なくとも一種類の元素との合金を用いた。Tbなど上
記の元素を添加することにより磁性層の飽和磁化,キュ
リー温度等の磁気特性を制御することができる。例えば
、Tbを含むCo膜とPtとを交互積層した磁性層では
Tbの添加により飽和磁化が減少し、キュリー温度は低
くなる。短波長での磁気光学効果を得るには、この交互
積層多層膜の膜厚は50Å以上必要であった。また、T
bFeCo膜を用いていた従来ディスクのC/N比は5
0dB程度あり、再生を行うのに十分な値であった。こ
のTbFeCo膜は800nm付近で約0.35°の磁
気光学効果を有していた。従って、従来ディスクと同程
度あるいはそれ以上のC/N比を得るためには、読み出
し層である第一磁性層のカー回転角は600nm以下の
波長において0.35° 以上であることが必要である
。特に、再生に用いるレーザ光の波長でのカー回転角が
0.4° 以上であることが好ましい。
【0009】次にこの交互積層多層膜と磁気的に結合す
るよう設ける磁性層には希土類元素と鉄族元素との合金
、さらにNb,Ti,Ta,Crの内より選ばれる少な
くとも一種の元素を含む合金を用いた。たとえばTb−
Fe−Co,Gd−Dy−Fe−Coである。さらに磁
気的結合力を制御するための磁性層を設けてもよい。 ここで、この希土類元素と鉄族元素を主体とする合金に
おいて、磁気モーメントが希土類元素の副格子磁化が優
勢となるような組成にすると良い。これは得られる記録
磁区形状が良好形状となるからである。
【0010】ところで、このようにして形成した磁性層
の厚さが全体で1000Å以上になるとレーザ光照射時
に主として磁性層内部での熱の拡散により光スポットの
周囲の部分の温度が上昇しにくくなり、記録や消去に高
パワーなレーザ光が必要である。さらに、レーザ光照射
時、光スポットの中心部分の温度が非常に高くなるので
、記録・消去の繰返しで膜の構造緩和や結晶化が起こり
磁気特性が変動する場合があるため、書換え回数が少な
くなることが考えられる。以上のことから磁性層の厚さ
は1000Å以下が良い。
【0011】さらに、この磁性層を窒化シリコンなどの
誘電体層ではさみ込むことにより磁気光学効果の増大を
図ることができた。さらに入射側と反対側に光を反射す
る層を設けることにより、光の利用効率が向上するため
磁気光学効果は増大した。この時、磁性層の膜厚をレー
ザ光が透過しうる膜厚とすることが重要で、特に第一磁
性層を50Å〜300Åにすると良い。
【0012】この磁性層の上に設けた保護層により磁性
層の酸化を防ぐことができた。ここで保護層は1層であ
る必要はなく、誘電体と金属といった2層の保護層とし
ても良い。また、この保護層の厚さを制御することによ
り磁性層の温度分布が制御できるので、信頼性の向上、
磁区形状の制御及び磁性層の構造緩和の抑制ができた。 特に磁界変調記録方式を用いて記録する場合は矢羽根型
の記録磁区の“尾”の部分を短くすることができ、高密
度記録に有利となる。この保護層の材料は誘電体層、或
いは/及び、金属層とした。金属層としては、Ag,P
b,Pd,Cu,Al,Pt,Au,Rh,Crより選
ばれる少なくとも一種の元素を主体とし、これに上記主
元素以外の元素或いはTi,Ta,Nb,Ni,W,M
oの内より選ばれる少なくとも一種の元素を含有した膜
を用いた。さらに、金属層のそれぞれの元素の濃度を制
御することにより、熱伝導率の制御が可能となり、よっ
て磁性層の温度分布の制御が可能となる。さらに、これ
ら保護層の膜厚を制御することにより、磁性層の熱伝導
率を制御し、記録感度を最適にすることができる。
【0013】
【作用】磁気特性の異なる二層以上の磁性層を持つオー
バーライト可能な光磁気記録媒体において、情報の読み
出しに寄与する層のカー回転角が他の磁性層のそれより
も大きく、さらに短波長光で大きな値を有することを特
徴とした光記録媒体を用いた。これにより、波長の短い
光で十分大きな磁気光学効果を得ることができ、エラー
やノイズを生じることなく記録再生ができた。さらに光
強度変調によるオーバーライトができ、よって短波長レ
ーザに対応したオーバーライト可能な高密度光磁気記録
媒体を得ることができた。
【0014】
【実施例】〔実施例 1〕本実施例において作製した光
磁気記録膜の断面構造を示す模式図を図1に示す。まず
、凹凸の案内溝を有するプラスチックまたはガラス等の
基板1上にスパッタリング法により誘電体層2である窒
化シリコンを600Åの膜厚に形成した。ターゲットに
Siを、放電ガスにはAr90%/N210% 混合ガ
スをそれぞれ用い、放電ガス圧力10mTorrにて反
応性スパッタ法により形成した。この上に第一磁性層3
として、白金族元素としてPtを鉄族元素系合金にTb
15Co85を用い交互に積層した。さらに第二磁性層
4として希土類−鉄族元素系合金膜であるTb28Fe
62Co10を連続積層した。交互積層多層膜は二元同
時スパッタ法により作製した。放電ガスにArを、ター
ゲットにはPtと、Co円板にTbチップを貼り付けた
複合体ターゲットを使用し、放電ガス圧力5mTorr
、投入電力密度6.3W/cm2にてスパッタした。ま
たTbFeCo膜はターゲットにTbFeCo合金を、
放電ガスにArをそれぞれ用い、放電ガス圧力5mTo
rr,投入RF電力密度4.3W/cm2なる条件にて
スパッタして作製した。なお、本実施例ではガラスやプ
ラスチックの基板を用い製膜法はスパッタ法を用いたが
、本発明の効果は基板の材質や製膜法に依存するもので
はない。また、基板の上に直接第一磁性層を積層した場
合も、本発明の効果は変わらない。また、光の入射方向
も基板を介さず記録膜形成面側からでも良い。
【0015】また、第一磁性層の構造はPt9Å/Tb
15Co854Åの交互積層膜で膜厚は200Åである
。室温での保磁力(Hc)が5kOeで、キュリー温度
(Tc)が約160℃である。第二磁性層のTb28F
e62Co10膜は膜厚が300Åで磁気特性はHc=
2kOe,Tc=約250℃である。この時、オーバー
ライトを行なうにあたって初期化磁界で情報が消去され
ないために、Pt/TbCo交互積層多層膜の保磁力は
TbFeCoのそれより大きくなければならない。さら
にその上に誘電体層2として窒化シリコンを200Å、
先と同様の条件にて反応性スパッタ法により作製した後
、金属層6としてAl90Ti10膜を500Åの膜厚
に形成した。Al90Ti10膜の成膜条件については
ターゲットにAlTi合金を、放電ガスにArをそれぞ
れ用い、放電ガス圧力は10mTorr,投入RF電力
密度は3.2W/cm2である。
【0016】このようにして作製した記録膜自体の磁気
光学効果の波長依存性を図2に示す。図2で示した磁気
光学効果に、誘電体層によるエンハンス効果は含まれて
いない。従来使用していた希土類−鉄族元素系合金、例
えばTbFeCo膜は、図3に示すように、光の波長8
00nmでは0.3°以上のカー回転角を有しているが
、短い光の波長に対してはこの値の3分の2以下の0.
18°(λ=400nm)になっていた。この合金と、
白金族元素あるいはAu,Alと鉄族元素あるいはその
合金の多層膜とを交換結合させた本発明を用いると、波
長400nmの光においてカー回転角は0.4°以上で
あった。
【0017】また、Pt9Å/Co4Å交互積層多層膜
での保磁力は1kOeと小さかったが、Tbを鉄族元素
に添加することにより、4kOeの保磁力を得ることが
できた。この膜の磁気特性や磁気光学効果は、添加元素
の含有率を変える以外に、交互積層多層膜の各層の内部
応力,各層の膜厚、あるいは製膜時の基板温度等を変化
させることによっても制御することができる。
【0018】このディスクに、波長530nmのレーザ
光を用い、回転数;2400rpm ,記録レーザパワ
ー;5mW,記録周波数;15MHz,再生レーザ出力
;2.0mWなる条件で、記録位置;r=30mmに記
録した。得られた再生出力は搬送波対雑音比(C/N)
で52dBであった。偏光顕微鏡により形成された記録
磁区の形状を観察したところ、長さ0.5μm,幅0.
45μmの良好形状の記録磁区が形成されていた。これ
は光変調記録の結果である。この他、磁界変調記録方式
を用いて記録したときの磁区形状を顕微鏡観察したとこ
ろ、“尾”の部分が短い矢羽根型磁区が形成されていた
。このことはピットエッジ記録にとって好適であり、高
密度光記録に有利である。
【0019】このディスクを用い、オーバーライトの実
験を行った。線速を4.2m/s とし、低レベルレー
ザ光PLを2.0mW、高レベルレーザ光PHを5.0
mWに設定し、2MHzの信号を記録した後、3MHz
の信号を重ね書きした。すると、2MHzの信号は完全
に消去され、3MHzの信号が記録されていた。このよ
うに、短波長レーザに対応したオーバーライトが可能で
あることが確認された。
【0020】次に繰返しオーバーライトを行なった。最
初52dBであったC/N比は、107回オーバーライ
トを繰り返した後にも変化はみられなかった。
【0021】この効果はPt/TbCo交互積層多層膜
とTbFeCoの磁気的に結合した膜に限るものではな
く、Pt以外にもPdやRhでもなんら違いはない。ま
た、TbCoについても同様で、Mn,Al,Co,F
e,NiあるいはFeCo,FeNi,NiCo,Mn
Co等の合金でも同様の効果が得られた。希土類−鉄族
元素系合金についていえば、Tb以外にもHo,Dyで
も同様の効果があり、希土類−鉄族元素合金にさらにN
b,Ti,Ta,Crなどの元素を含有した合金を用い
ても同じである。これらの元素を含むと膜の耐食性は著
しく向上するとともに磁気特性の精密制御も可能である
。さらに、Pt/TbCoをPd/Coにかえた交換結
合膜を作製したところ、Pt/TbCoを用いたディス
クと同様の効果があった。Pd/TbCoでは、さらに
垂直磁気異方性が増大し、記録した情報の安定性が向上
する。
【0022】〔実施例 2〕本実施例において製造した
光ディスクの構造を図4に示す。凹凸の案内溝を有する
プラスチックあるいはガラス基板1上にスパッタリング
法により窒化シリコンの誘電体層2を形成した。この上
に第一磁性層3として、白金族元素にPtを鉄族元素に
Coを用い交互に積層した。さらに第二磁性層4として
希土類−鉄族元素系合金膜であるTb26Fe59Co
12Nb3 を連続積層し、さらに第三磁性層5として
(Tb65Dy35)25Fe63Co12を積層した
【0023】誘電体層はターゲットにSiを、放電ガス
にはAr90%/N210% を用い、10mTorr
で反応性スパッタ法により形成した。交互積層多層膜は
二元同時スパッタ法により作製した。放電ガスにArを
、ターゲットにはPtとCoをそれぞれ用い、放電ガス
圧力5mTorr、投入電力密度6.3W/cm2にて
スパッタした。 またTbFeCoNb,TbDyFeCo膜の作製もス
パッタ法により行った。ターゲットにTbFeCoNb
合金、TbDyFeCo合金を使用した。放電ガスはA
rを用い、スパッタ条件は放電ガス圧力5mTorr,
投入RF電力密度4.2W/cm2,4.6W/cm2
である。下地層の窒化シリコンの膜厚は600Åである
。第一磁性層の交互積層多層膜の構造はPt12Å/C
o4Åで、その全体の膜厚は150Åである。室温での
保磁力(Hc)は1.5kOe で、キュリー温度(T
c)は約220℃である。続いて第二磁性層であるTb
26Fe59Co12Nb3を300Å積層した(Hc
=18kOe,Tc=約200℃)。さらに第三磁性層
である(Tb65Dy35)25Fe63Co12を3
00Å積層した(Hc=1.6kOe,Tc=約300
℃)。ここで、各磁性層の機能は次の通りである。まず
、第一磁性層は再生の際の読み出し層であり、第二磁性
層のTbFeCoNbが記録層であり、そして第三磁性
層は補助層である。上記の構造の記録膜を使用したディ
スクでオーバーライトを行なうには、第一磁性層と第二
磁性層の磁化の向きは常に揃っていなければならない。 よって、第一磁性層と第二磁性層の磁気的な結合力は第
二磁性層と第三磁性層のそれよりも大きいことが必要不
可欠である。また、第一磁性層の見かけの保磁力は初期
化磁界より大きくなければならない。この磁気的結合力
を制御するには、超構造膜である第一磁性層の最上層(
第二磁性層と隣接する層)をCoとしたり、結合力制御
層を設けたりすればよい。スパッタの際の到達真空度を
上げることによっても磁気的な結合力を強めることがで
きる。これら磁性層の上に保護層として誘電体層2であ
る窒化シリコンを100Å、さらに金属層6であるAl
92Ta8膜を500Åの膜厚に形成した。その時のス
パッタ条件は窒化シリコンについては上記基板1上に作
製した誘電体層2の作製と同様である。 Al92Ta8膜についてはターゲットにAl92Ta
8合金を、放電ガスにArをそれぞれ用い、放電ガス圧
力は10mTorr,投入RF電力密度は3.0W/c
m2とした。
【0024】このようにして作製した記録膜の磁気光学
効果の波長依存性を図5に示す。窒化シリコンの持つエ
ンハンス作用のため磁気光学効果は大幅に増大し、0.
8°以上になった。用いる波長で最大の磁気光学効果を
得るには窒化シリコンや光磁気記録膜の膜厚を制御すれ
ばよいことはいうまでもない。
【0025】このディスクに、実施例1で作製したディ
スクと同様の条件にて、半径r=30mm位置に記録及
び再生を行った。記録条件などは実施例1と同様とした
。得られたC/N比は51dBであり、偏光顕微鏡の観
察から、長さ0.4μm,幅0.4μmの良好形状を有
する記録磁区が確認された。また、この記録膜の温度分
布は、金属層6の熱伝導率を選択することにより容易に
制御できることから、磁区形状を任意に選択できる。そ
の結果、ピットエッジ記録などにも好適であり、さらに
磁界変調記録方式を用いた記録においても有効である。 また、最適記録パワーより1mW大きなパワーを用いて
記録、消去を行ったところ、記録/再生/消去を107
回以上繰り返してもC/Nの劣化は見られなかった。
【0026】次に、ディスクのオーバーライト実験を行
った。8.5m/s の線速度のもとで、記録レーザパ
ワーを4.0mW,再生レーザパワーを1.5mWとし
、2MHzの信号を記録した後、3MHzの信号を重ね
書きした。すると、2MHzの信号は完全に消去され、
3MHzの信号が記録できていた。
【0027】次に、繰返しオーバーライトを行なったと
ころ、C/Nは107 回オーバーライトしたのちでも
、初期特性の51dBから変化はみられなかった。
【0028】これらの効果はPt/Co交互積層膜、T
bFeCoNbとTbDyFeCoの交換結合膜に限る
ものではなく、Pt以外のPdやRh,Alを用いても
なんら違いはない。また、Coについても同様で、Fe
Ni,NiCo等の合金あるいはFe,Ni,Mn単体
でも同様の効果が得られた。希土類−鉄族元素系合金と
して、Tb,Dy以外の希土類元素、例えばGdやHo
でも同様の効果があり、希土類−鉄族元素合金にさらに
Nb,Ti,Ta,Crなどの元素を含有した合金を用
いると、磁気特性を低下させずに膜の耐食性を増すとい
う効果が得られた。さらにTbFeCoにNdやPrを
5〜15at%程度添加すると特に短波長領域の光に対
してTbFeCoのみの場合よりさらに大きなカー回転
角が得られた。この効果はNdやPrの他にCeやSm
を添加しても同様である。この他TbFeCoにGdを
加えてもカー回転角の増大の効果が見られた。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、短波長光で大きな磁気
光学効果を得ることができるので、高密度記録に有用で
ある短波長光を用いてのオーバーライトを可能にした。 この他、金属層を記録膜上に形成することにより、光記
録媒体の温度分布を容易に制御でき、記録磁区形状を任
意に選択できるとともに、オーバーライトを繰返しても
再生出力に変化を生じなかった。この膜はピットエッジ
記録にも好適な記録膜構造である。また、磁界変調方式
記録を行うと矢羽根型記録磁区の“尾”の長さを短くす
ることができるので、ピット間干渉を抑制でき、高密度
光磁気記録媒体を実現した。
【0030】このように本発明の光磁気記録媒体を用い
ることにより、光強度変調及び磁界変調いずれの方式に
も好適であり、しかも短波長光を用いた高密度記録とオ
ーバーライトが共に実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】光磁気ディスクの断面構造を示す模式図。
【図2】実施例1における光磁気記録膜の磁気光学効果
の波長依存特性図。
【図3】従来ディスクに用いたTbFeCo膜の磁気光
学効果の波長依存特性図。
【図4】光磁気ディスクの断面構造を示す模式図。
【図5】実施例1における光磁気記録膜の磁気光学効果
の波長依存特性図。
【符号の説明】
1…基板、2…誘電体層、3…第一磁性層、4…第二磁
性層、5…第三磁性層、6…金属層。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に少なくとも二層以上の磁性層を有
    し、照射するレーザ光の強度を変調することにより情報
    の重ね書き(オーバーライト)が可能な光磁気記録媒体
    において、情報の読み出しに寄与する磁性層のカー回転
    角が、他の磁性層のカー回転角よりも大きいことを特徴
    とする光磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の読み出しに寄
    与する磁性層が、波長600nm以下の短波長領域で0
    .35° 以上のカー回転角を有することを特徴とする
    光磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項及び第2項記載の読
    み出しに寄与する磁性層を超構造膜としたことを特徴と
    する光磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第3項記載の超構造膜とし
    て、Pt,Pd,Rh,Au,Alのうちより選ばれる
    少なくとも一種類の元素と、Fe,Co,Ni,Mnの
    うちより選ばれる少なくとも一種類の元素とを交互に積
    層するか、あるいはPt,Pd,Rh,Au,Alのう
    ちより選ばれる少なくとも一種類の元素と、Fe,Co
    ,Ni,Mnのうちより選ばれる少なくとも一種類の元
    素とGd,Ho,Dy,Tb,Ce,Pr,Nd,Sm
    ,Pt,Rh,Pd,Al,Auまたは/およびNb,
    Ti,Ta,Crのうちより選ばれる少なくとも一種類
    の元素との合金とを交互に積層した層からなることを特
    徴とした光磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第1項及び第2項記載の読
    み出しに寄与する磁性層を超構造膜とし、さらに情報を
    書き込む磁性層として希土類−遷移金属非晶質膜を設け
    、これらの層を磁気的に結合させたことを特徴とする光
    磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】特許請求の範囲第5項記載の希土類−遷移
    金属非晶質膜として希土類元素と鉄族元素との合金を用
    い、希土類元素として、Gd,Ho,Dy,Tb,Ce
    ,Pr,Nd,Smの内より選ばれる少なくとも一種類
    の元素を、鉄族元素としてFe,Coの内より選ばれる
    少なくとも1種類の元素を主体とする合金とを用いたこ
    とを特徴とする光磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】特許請求の範囲第1項記載の各々の磁性層
    の磁気特性として、磁性層が二層の場合、読み出し層の
    保磁力;Hc1と書き込み層の保磁力;Hc2との間に
    はHc1>Hc2(室温)が成立ち、かつ、読み出し層
    のキュリー温度;Tc1は書き込み層のキュリー温度;
    Tc2より低く、さらに優位には、Hc1は1kOe以
    上であることを特徴とした光磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】特許請求の範囲第1項記載の磁性層の合計
    の膜厚をレーザ光が透過し得る膜厚とし、さらに優位に
    は該第一磁性層の膜厚を300Å以下としたことを特徴
    とする光磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】特許請求の範囲第1項記載のレーザ光入射
    方向と反対側に保護層を設けたことを特徴とする光磁気
    記録媒体。
  10. 【請求項10】特許請求の範囲第9項記載の保護層とし
    て、誘電体層を設けるか、或いは/及び金属層であるC
    u,Al,Pt,Pd,Au,Rh,Cr,Ag,Pb
    より選ばれる少なくとも一種の元素を主体とし、これに
    主元素以外の元素或いはTi,Ta,Nb,Ni,W,
    Moの内より選ばれる少なくとも一種の元素を含有した
    層を設けることを特徴とする光磁気記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06259800A (ja) * 1993-03-05 1994-09-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光学デバイス

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