JPH04246147A - 高成形性の得られる成形加工用アルミニウム合金板及びその製造方法 - Google Patents

高成形性の得られる成形加工用アルミニウム合金板及びその製造方法

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JPH04246147A
JPH04246147A JP2511491A JP2511491A JPH04246147A JP H04246147 A JPH04246147 A JP H04246147A JP 2511491 A JP2511491 A JP 2511491A JP 2511491 A JP2511491 A JP 2511491A JP H04246147 A JPH04246147 A JP H04246147A
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aluminum alloy
forming
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Seiichi Hirano
平野 清一
Hideo Yoshida
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のボディシ―ト
材をはじめとする輸送機器の製造に特に適した、プレス
加工時の成形性に優れた成形加工用アルミニウム合金の
製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車のボディシ―ト材をは
じめとする輸送機器用材料として各種アルミニウム合金
が開発され、使用されている。特に近年の地球温暖化対
策の各種法規制の強化により、多くの部品を鉄鋼材料か
らアルミニウム合金に転換することで軽量化を図る動き
が極めて活発である。例えば、自動車ボディシ―ト材と
しては、 1)成形性、2)形状凍結性(プレス加工時にプレス型
の形状が正確に出ること)、3)高強度、4)耐デント
性、5)耐食性等の性能が満たされることが必要である
【0003】こうした中で、プレス加工メ―カ―の要求
の厳しい日本国内では自動車ボディシ―ト材等用として
、成形性の良い5000系のAl−Mg−Zn−Cu合
金(特開昭53−103914、58−171547)
及びAl−Mg−Cu合金(特開平1−219139)
の開発が主になされてきた。これに対して、欧米では強
度の優れた6000系のAl−Mg−Si合金として6
009、6111、6016合金が開発されている。こ
れらの合金は塗装焼付工程で200℃で30min程度
の加熱処理により高強度が得られ、より一層の薄肉化、
つまり軽量化が可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】日本では塗装焼付温度
が塗膜の性能により170℃程度と低いため、30mi
nの加熱によって現状の合金及び製造工程では高強度化
は期待することができない。さらに、この6000系合
金はわずかではあるが室温時効硬化が進み成形性が劣り
、また耐食性もやや劣るとの問題があり、諸性能に対す
る要求の厳しい日本では5000系合金に対して600
0系合金はメリットがなく採用例はなかった。
【0005】このように、5000系合金が主に成形性
の面から6000系合金に比較して有利に開発が進めら
れてきたが、これまでに開発された合金でも例えば特開
昭62−27544、特開昭62−207850、特開
昭63−69952、特開平1−219139、特開平
1−225738、特開平2−118049、特開平2
−118050の実施例において、その性能が紹介され
ているが、伸びで24−34%、また張り出し特性を示
すエリクセン値で8.9−10.4mm程度であった。 このため、ドアのインナ―に見られるように厳しい張り
出し成形と延性が要求される部材の成形はむずかしく、
必ずしも満足の行くものではなかった。従って、伸びで
35%近くもしくはそれ以上の材料で、しかもエリクセ
ン値が10.5mm以上であり、つまり自動車等に用い
られるプレス成形用材料に要求される二軸での張り出し
特性が良好な材料の開発が望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような状況の中で、
本発明においては化学成分及び加工熱処理工程の検討に
より、約35%以上の高延性の材料で、しかもエリクセ
ン値に代表されるような張り出し特性が良好なプレス加
工用の材料を供給するものである。すなわち、本発明は
、重量で、Mg:3.5%以上6.0%以下、Cu:0
.05%以上0.5%以下、Si:0.01%以上0.
06%未満、Fe:0.01%以上0.08%未満、T
i:0.005%以上0.5%未満、B:0.0005
%以上0.05%未満、Be:0.5ppm以上100
ppm未満を含有し、残部はAl及び不純物からなる合
金板、もしくは、重量%で、Mg:3.5%以上6.0
%以下、Cu:0.05%以上0.5%以下、Si:0
.01%以上0.06%未満、Fe:0.01%以上0
.08%未満を含有し、さらにMn:0.02%以上0
.30%未満、Cr:0.02%以上0.20%未満、
V:0.02%以上0.20%未満、Zr:0.02%
以上0.10%未満の1種以上を含有し、残部はAl及
び不純物からなる合金板で、結晶粒径を20μm以上1
00μm以下とした合金板に関するものである。 さらに、以上の合金を半連続鋳造し、得られた鋳塊を通
常の方法により製品板厚まで圧延後、100℃/min
以上の昇温速度で450℃以上、560℃未満に加熱し
、この温度範囲で10sec以上、300sec未満の
保持の溶体化処理後、150℃以下まで100℃/mi
n以上の速度で冷却することを特徴とする高成形性の得
られる成形加工用アルミニウム合金板の製造方法に関す
るものである。
【0007】以上の特許請求範囲の限定理由は下記の通
りである。 Mg:Mgは固溶体効果により合金の強度を得る上で必
要である。3.5%未満では十分な強度が得られず、6
.0%を超えると熱間圧延時に圧延割れを起こしやすく
現時点では工業的ではない。 Cu:Cuを添加することにより、強度を増すとともに
、S相の析出により熱間加工時に均一変形を促進し、延
性に優れた良好な材料を得ることができる。しかし、こ
の高延性を得ることができるメカニズムについては、ま
だ不明な点も多い。下限未満では十分な強度と伸びが得
られないが、より好ましくは0.15%を越えた添加と
する。また上限を越えて添加すると耐食性が良好な材料
を得ることができない。 Si、Fe:下限未満では、99.99%ベ―ス高純度
地金を大量に使用しなければならず、工業的でない。ま
た、その上限を越えて含まれると高延性が得られない。 特にこれらの不純物の量の許容範囲はSiの方をFeよ
りも厳しくしている。Siは理想的には、0.05%未
満である。 Mn、Cr、V、Zr:これらを下限値以上添加するこ
とにより、さらに強度を増し、また結晶粒を均一化する
ことができ、成形性が向上する。しかし、その上限以上
の添加では、粗大な金属間化合物が増えてくるため、成
形性が低下し、また、結晶粒が細かくなりすぎて、スト
レッチャ―ストレインマ―クが発生しやすくなる。 Ti、B:複合して添加することにより、鋳塊の組織を
微細にし、熱間加工性を高めるなどの効果がある。この
効果は、Si、Fe等の不純物量が少ないほど著しくな
る。いずれも下限未満では効果が見られず、上限を超え
ると粗大な金属間化合物が形成されやすくなるので好ま
しくない。 Be:溶解、鋳造時、高温での加工時の酸化防止に効果
がある。下限未満ではその効果が見られず、上限を超え
ても効果が向上することはなく、公害問題等から好まし
くない。 結晶粒径:100μmを超えると、成形加工時に製品表
面に肌荒れが生じる。又、20μm未満ではストレッチ
ャーストレインマークが出やすくなるので、例えば成形
性の厳しい自動車ボディパネル外板には用いることがで
きない。
【0008】溶体化処理条件:100℃/min未満の
昇温速度で結晶粒が粗大化し、成形性が劣る。また、加
熱温度は、450℃未満では、Cu系の析出物の固溶が
不十分であり延性が低く、560℃以上では高温酸化に
より製品としての価値が劣る。また450℃以上の保持
時間は10sec未満では析出物の固溶が不十分であり
、300sec以上保持してもそれ以上性能が上がるこ
となく工業的に意味がないばかりか、表面酸化皮膜が厚
くなり溶接時に表面のみ接触抵抗が高くなり健全な溶接
ができなくなる可能性がある。さらに過剰に溶体化処理
を行うと結晶粒が粗大化しプレス成形時に肌荒れを起こ
す危険性がある。肌荒れは結晶粒径が100μm(理想
的には50μm)以下とすることにより防ぐことが可能
で、目に見えない所ではそれほど問題とならないが、例
えば自動車の外板のように目につく所では製品として問
題となる。さらに、溶体化処理後の150℃までの冷却
速度は100℃/min未満では粒界に金属間化合物や
不純物が析出し延性が低下するので成形性が劣る。
【0009】
【実施例】表1に示す合金を半連続鋳造後、500℃で
8hの均質化処理を行い後、室温まで冷却し、鋳肌部の
表面切削を行なった。次に、500℃まで再加熱し熱間
圧延を開始し、厚さ5mmまで圧延した。そして、35
0℃にて1hのバッチ炉での中間焼鈍を行い、冷間圧延
を経て、厚さ1mmの板とした。さらに、連続焼鈍炉に
おいて表2に示す条件において溶体化処理を行ない、冷
却の後、レベラ―矯正を施した。表3に供試材の評価結
果を示す。評価はJIS5号試験片(標点距離50mm
)によるひずみ速度50%/minによる圧延平行方向
の引張試験、エリクセン試験、50mm×100mmの
大きさの試験片を用いた5%塩化ナトリウム水溶液によ
る1000hの塩水噴霧試験により行なった。判定は、
伸びが34%以上及びエリクセン値が10.5mm以上
であり、かつ塩水噴霧試験において0.02mm以上の
深さの孔食が発生しなかった材料を合格とした。さらに
結晶粒径については、板面の観察において20μm以上
100μm以下を合格とした。
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】
【表3】
【0013】本発明1〜12は、いずれも特許請求範囲
内であり、良好な性能が得られている。比較例1はMg
量が特許請求範囲の下限よりも少ないため、引張強さ及
び耐力が低く、構造部材としては適切でない。比較例2
ではMg量が特許請求範囲の上限よりも多かったため、
熱間加工時に圧延割れを生じたため、以後の冷間圧延及
び評価を中止した。比較例3は、Cu量が特許請求範囲
の下限よりも少なかったため引張強さがやや低く、また
Cuの析出を利用した均一組織が得られなかったため伸
び及びエリクセン値が劣った。比較例4はCu量が特許
請求の範囲の上限よりも多かったため、強度は増加した
が伸び及びエリクセン値が低下した。さらに、1000
hの塩水噴霧試験後に0.1mm以上の深さの孔食が多
く発生した。比較例5はSi量が、また比較例6はFe
量がそれぞれ特許請求範囲の上限よりも多く含まれたた
め、伸び及びエリクセン値が低く成形性が劣った。比較
例7〜9は、いずれもMn、Cr、V、Zr等の遷移元
素の添加量が特許請求範囲の上限よりも著しく上回った
ため、鋳造時に1mm以上の大きさの粗大な金属間化合
物が多く形成されたため、熱間圧延以降の製造を中止し
た。比較例10は、溶体化処理において450℃以上の
保持時間が短すぎたためCuの固溶及び再結晶が不十分
となり、良好な伸び及びエリクセン値を得ることができ
なかった。又、結晶粒も細かくなりすぎた。比較例11
は溶体化処理時の昇温速度が小さかったために結晶粒が
粗大化した上に、冷却速度も小さかったために粒界にS
iやMgが著しく析出もしくは偏析し、良好な伸び及び
エリクセン値を得ることができなかった。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、プレス加工時の成形性
に優れた成形加工用アルミニウム合金を得ることができ
、従来プレス成形できなかった厳しい形状の自動車のボ
ディパネルをはじめ、その応用として各種用途の部材を
成形することができる。したがって、アルミニウム合金
の用途を広げることが可能になる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  重量%で、Mg:3.5%以上6.0
    %以下、Cu:0.05%以上0.5%以下、Si:0
    .01%以上0.06%未満、Fe:0.01%以上0
    .08%未満、Ti:0.005%以上0.5%未満、
    B:0.0005%以上0.05%未満、Be:0.5
    ppm以上100ppm未満を含有し、残部はAl及び
    不純物からなり、結晶粒径を20μm以上100μm以
    下とした高成形性の得られる成形加工用アルミニウム合
    金板。
  2. 【請求項2】  重量%で、Mg:3.5%以上6.0
    %以下、Cu:0.05%以上0.5%以下、Si:0
    .01%以上0.06%未満、Fe:0.01%以上0
    .08%未満、Ti:0.005%以上0.5%未満、
    B:0.0005%以上0.05%未満、Be:0.5
    ppm以上100ppm未満を含有し、さらにMn:0
    .02%以上0.30%未満、Cr:0.02%以上0
    .20%未満、V:0.02%以上0.20%未満、Z
    r:0.02%以上0.10%未満を含有し、残部はA
    l及び不純物からなり、結晶粒径を20μm以上100
    μm以下とした高成形性の得られる成形加工用アルミニ
    ウム合金板。
  3. 【請求項3】  重量%でMg:3.5%以上6.0%
    以下、Cu:0.05%以上0.5%以下、Si:0.
    01%以上0.06%未満、Fe:0.01%以上、0
    .08%未満、Ti:0.005%以上0.5%未満、
    B:0.0005%以上0.05%未満、Be:0.5
    ppm以上100ppm未満を含有し、残部はAl及び
    不純物からなる合金を半連続鋳造し、得られた鋳塊を通
    常の方法により製品板厚まで圧延後、100℃/min
    以上の昇温速度で450℃以上、560℃未満に加熱し
    、この温度範囲で10sec以上、300sec未満の
    保持の溶体化処理後、150℃以下まで100℃/mi
    n以上の速度で冷却することを特徴とする高成形性の得
    られる成形加工用アルミニウム合金板の製造方法。
  4. 【請求項4】  重量%でMg:3.5%以上6.0%
    以下、Cu:0.05%以上0.5%以下、Si:0.
    01%以上0.06%未満、Fe:0.01%以上0.
    08%未満、Ti:0.005%以上0.5%未満、B
    :0.0005%以上0.05%未満、Be:0.5p
    pm以上100ppm未満を含有し、さらにMn:0.
    02%以上0.30%未満、Cr:0.02%以上0.
    20%未満、V:0.02%以上0.20%未満、Zr
    :0.02%以上0.10未満の1種以上を含有し、残
    部はAl及び不純物からなる合金を半連続鋳造し、得ら
    れた鋳塊を通常の方法により製品板厚まで圧延後、10
    0℃/min以上の昇温速度で450℃以上、560℃
    未満に加熱し、この温度範囲で10sec以上、300
    sec未満の保持の溶体化処理後、150℃以下まで1
    00℃/min以上の速度で冷却することを特徴とする
    高成形性の得られる成形加工用アルミニウム合金板の製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0599696A1 (en) * 1992-11-17 1994-06-01 The Furukawa Electric Co., Ltd. Process for manufacturing aluminum alloy sheets excellent in strength and deep drawing formability
CN102912199A (zh) * 2012-10-29 2013-02-06 虞海香 一种车身用铝合金薄板
JP2018524468A (ja) * 2015-06-25 2018-08-30 ハイドロ アルミニウム ロールド プロダクツ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングHydro Aluminium Rolled Products GmbH 高強度かつ容易に成形可能なAlMgストリップおよび同を製造するための方法

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US11352686B2 (en) 2015-06-25 2022-06-07 Hydro Aluminium Rolled Products Gmbh High-strength and easily formable AlMg-strip, and method for producing the same

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