JPH04246055A - 用紙反転装置 - Google Patents

用紙反転装置

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JPH04246055A
JPH04246055A JP3032162A JP3216291A JPH04246055A JP H04246055 A JPH04246055 A JP H04246055A JP 3032162 A JP3032162 A JP 3032162A JP 3216291 A JP3216291 A JP 3216291A JP H04246055 A JPH04246055 A JP H04246055A
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roller
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rollers
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Takeshi Iijima
健 飯島
Ichiro Miyanaga
宮良 一郎
Masanori Katsuki
政徳 香月
Giichi Inoue
義一 井上
Koji Ishigaki
好司 石垣
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複写装置,プリンタ
,ファクシミリ等に設けられ、搬送されるシート状の用
紙の搬送方向を反転させる用紙反転装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、搬送されるシート状の用紙の搬送
方向を反転させる用紙反転装置としては、例えば図22
に示すようなものがある。この用紙反転装置は、上下方
向に用紙Pを搬送する縦搬送経路1に用紙Pを下方へ搬
送する一対の搬送ローラ2,3と、その下方に逆回転可
能な戻しローラユニット5とを設け、その搬送ローラ2
,3と戻しローラユニット5の戻しローラ9,15とに
よって用紙Pを縦搬送経路1内で下方へ搬送し、その用
紙の上端が分岐部4を通過した後で戻しローラ9を矢示
A方向に逆回転させてそれを上方へ反転搬送し、その用
紙Pを分岐部4に設けられて仮想線で示す回動位置に切
換えられている分岐爪6によって分岐経路7へ案内して
搬送ローラ2と8とによる搬送力によってそれを排出し
ている。
【0003】その戻しローラユニット5は、戻しローラ
9と2個のローラ11と12とによって構成されており
、その各ローラにそれぞれ一体に固定されるプーリ間に
タイミングベルト13を張装して、そのユニット全体を
ローラ軸14を中心に揺動可能にして、その戻しローラ
9に従動側の戻しローラ15を圧接回転可能に接触させ
ている。
【0004】この戻しローラユニット5は、図22の矢
示B方向に揺動したときにローラ12が矢示方向に回転
する駆動ローラ16に圧接してタイミングベルト13が
反時計回り方向に回動し、戻しローラ9が矢示Aと反対
方向に回転して縦搬送経路1内の用紙Pを下方に搬送す
る状態となり、矢示Bと反対方向に揺動したときにロー
ラ11が駆動ローラ16に圧接して矢示方向に回転して
いる補助ローラ17に圧接し、タイミングベルト13が
時計回り方向に逆回転して戻しローラ9が矢示A方向に
回転して縦搬送経路1内の用紙Pを上方に搬送する。
【0005】また、用紙反転装置には、縦搬送経路の一
方の用紙搬送ガイドが装置本体に対して開閉可能に形成
されるカバーに取付けられていて、そのカバーを装置本
体から開放することによって縦搬送経路が開放され、そ
こにジャム紙があった場合にはそれを容易に取り出せる
ことができるようにしたものもあり、このような用紙反
転装置では分岐爪が装置本体側に取付けられている。
【0006】さらに、特開昭60−128162号公報
に記載されているように、搬送路の分岐部にエアノズル
を設け、そこから搬送経路内を搬送される用紙にエアを
吹き付けてガイド板に押し付けるようにしたものや、特
開昭62−231963号公報に記載されているように
、用紙サイズ毎の動きの差を減らすため用紙の腰を利用
するためにU字形の反転経路を機内に設けるようにした
用紙反転装置もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな複数のローラによって揺動可能な戻しローラユニッ
トを構成してそれを正逆両方向に回転させ、それによっ
て用紙の搬送方向を反転させるようにした用紙反転装置
の場合には、機構が複雑になるためコスト高になる傾向
があった。
【0008】また、縦搬送経路の一方の用紙搬送ガイド
が開閉可能なカバーに取付けられている用紙反転装置の
場合には、分岐爪が装置本体側に設けられているので、
縦搬送経路内の用紙が本体側の用紙搬送ガイドと分岐爪
との間でジャムになると、カバーを開いても分岐爪が邪
魔になってそれを除去しづらいという欠点があった。ま
た、カバー側の用紙搬送ガイドには、分岐爪を支持して
いる長い軸との干渉を避けるための切欠きを設ける必要
があったので、カバーを閉じた用紙案内時にその切欠き
部分に用紙の先端が当たってジャムになることがあった
【0009】さらに、特開昭60−128162号公報
による用紙反転装置の場合には、エアを出力させるため
の装置やその出力タイミング等を制御するための装置が
必要であるため構成が複雑になり、特開昭62−231
963号公報によるものではU字形の反転経路を機内に
設けるために装置全体が大型化してしまう傾向があった
【0010】この発明は上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、機構が簡単でありながら用紙をジャ
ム等を発生させることなしに確実に反転させることがで
きる用紙反転装置を低コストで製作できるようにするこ
とを目的とする。また、開閉可能なカバーに縦搬送経路
の一方の用紙搬送ガイドが取付けられている用紙反転装
置の場合でも、その縦搬送経路で発生したジャム紙を容
易に取り除けるようにすると共に、搬送経路内での用紙
の搬送性を向上させてジャムが発生しにくくなるように
することを目的とする。さらに、簡単な構成及び機構に
より装置全体を小型にすることも目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、上下方向に用紙を搬送する縦搬送経路に
用紙を下方へ搬送する一対の搬送ローラを設けると共に
、その搬送ローラの下方にその搬送ローラによって下方
へ搬送された用紙を上方へ戻す一方向にのみ回転する互
いに接離可能な一対の戻しローラを設け、その戻しロー
ラと上記搬送ローラの間にその戻しローラによって縦搬
送経路内を上方に戻される用紙をその縦搬送経路から分
岐させる分岐経路を形成し、その分岐部に用紙の搬送経
路を縦搬送経路と分岐経路とに切り変える分岐爪を配設
して用紙反転装置を構成したものである。
【0012】そして、その一対の戻しローラの駆動側の
ローラを、ローラ軸上に複数のコロを間隔を置いて配置
したローラとし、その複数のコロ間の少なくとも1個所
以上に用紙を案内するガイド面を上記各コロの用紙接触
部よりも用紙搬送側に突出させた用紙案内部材を設けた
り、その戻しローラの駆動側のローラのローラ軸と同軸
上に回転自在に配設されて外径がその駆動側のローラの
外径よりも大きく、用紙との接触面の摩擦係数が上記駆
動側のローラに比して小さい用紙ガイドコロを設けたり
するとよい。
【0013】また、上下方向に用紙を搬送する縦搬送経
路に用紙を下方へ搬送する一対の搬送ローラを設けると
共に、その搬送ローラの下方にその搬送ローラによって
下方へ搬送された用紙を上方へ戻す一対の戻しローラを
設け、その戻しローラと上記搬送ローラの間にその戻し
ローラによって縦搬送経路内を上方に戻される用紙をそ
の縦搬送経路から分岐させる分岐経路を形成し、縦搬送
経路を形成する一方の用紙搬送ガイドを兼ねた装置本体
固定部に対して開閉可能なカバーを設け、そのカバー側
に用紙の搬送経路を縦搬送経路と分岐経路とに切り変え
る分岐爪を取付けて用紙反転装置を構成してもよい。
【0014】さらに、上記各用紙反転装置において、用
紙サイズを入力する用紙サイズ入力手段を設けると共に
、縦搬送経路の搬送ローラの上流側にその搬送経路内を
搬送される用紙を検知するためのセンサを配設し、その
センサからの用紙検知信号の出力タイミングを基準にし
て上記用紙サイズ入力手段から入力した各用紙サイズに
応じて異なるタイミングで分岐爪を分岐経路に用紙を案
内する位置に切換えて一対の戻しローラを圧接させる反
転タイミング制御手段を設けると効果的である。
【0015】また、その用紙反転装置において、用紙の
紙種に応じて異なる信号を出力する紙種信号出力手段を
設け、その手段からの出力信号に応じて分岐爪を上記分
岐経路に用紙を案内する位置に切換えると共に一対の戻
しローラを圧接させる反転タイミングを調整するタイミ
ング調整手段を設けると、さらに効果的である。
【0016】
【作用】このように構成した用紙反転装置によれば、用
紙を縦搬送経路内で自重を利用して下方へ搬送し、その
用紙を縦搬送経路の下方に設けた戻し側の一方向にのみ
回転する接離可能な一対の戻しローラによって搬送方向
を反転させて上方へ戻し、それを回動位置が切り変えら
れた分岐爪によって縦搬送経路から分岐経路へ搬送する
ことができる。したがって、戻しローラを複数個使用し
てそれを揺動させたり、それらのローラを正逆両方向に
回転させたりしない簡単な機構により、用紙をジャムを
発生させることなしに確実に反転させることができる。
【0017】そして、その用紙反転装置において、一対
の戻しローラの駆動側のローラをローラ軸上に複数のコ
ロを間隔を置いて配置したローラとし、その複数のコロ
間の少なくとも1個所以上に用紙を案内するガイド面を
上記各コロの用紙接触部よりも用紙搬送側に突出させた
用紙案内部材を設ければ、用紙は縦搬送経路を下方へ搬
送される際にその搬送路の下方に配設されている用紙案
内部材によって、離間状態にあってその用紙を上方へ戻
す方向に常に回転している戻しローラの駆動側のローラ
に接することなくローラ間に確実に搬送され、その戻し
ローラの圧接後にそれが反転されて上方に搬送される。
【0018】また、その戻しローラの駆動側のローラの
ローラ軸と同軸上に回転自在に配設されて外径がその駆
動側のローラの外径よりも大きく、用紙との接触面の摩
擦係数が上記駆動側のローラに比して小さい用紙ガイド
コロを設けても、用紙は縦搬送経路を下方へ搬送される
際にその用紙ガイドコロによって、離間状態にあって用
紙を上方へ戻す方向に回転している戻しローラの駆動側
のローラに接することなくそのローラ間にスムーズに搬
送され、その戻しローラの圧接後に反転されて上方に搬
送される。
【0019】さらに、縦搬送経路を形成する一方の用紙
搬送ガイドを兼ねた装置本体固定部に対して開閉可能な
カバーを設け、そのカバー側に分岐爪を取付ければ、そ
の分岐爪と用紙搬送ガイド板との間で用紙がジャムにな
った場合でも、カバーを開けば分岐爪はそのカバーと一
体で一方の用紙搬送ガイドと共に開放されるので、その
ジャム紙を容易に取り除くことができる。
【0020】また、用紙サイズ入力手段を設けて縦搬送
経路の搬送ローラの上流側に用紙を検知するためのセン
サを配設すると共に、分岐爪の位置を切換えて一対の戻
しローラを圧接させる反転タイミング制御手段を設けれ
ば、用紙が縦搬送経路内を下方に搬送された際にそれを
検知したセンサからの用紙検知信号の出力タイミングを
基準にして、反転タイミング制御手段が別に用紙サイズ
入力手段から入力した各用紙サイズに応じた最適なタイ
ミングで分岐爪を分岐経路に用紙を案内する位置に切換
えると共に一対の戻しローラを互いに圧接させるので、
用紙を反転させて戻すタイミングがずれて用紙が後続の
用紙と干渉してジャムになるようなことがなくなる。
【0021】そして、その用紙反転装置に紙種信号出力
手段とタイミング調整手段を設ければ、タイミング調整
手段が紙種信号出力手段からの出力信号に応じて分岐爪
を分岐経路に用紙を案内する位置に切換えると共に一対
の戻しローラを圧接させる反転タイミングを調整するの
で、用紙をさらに紙厚等の紙種も考慮した最適なタイミ
ングで反転させることができる。
【0022】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて具
体的に説明する。図1はこの発明による用紙反転装置を
示す概略構成図、図2は同じくその用紙反転装置を装着
した複写機全体を示す全体構成図である。
【0023】図2に示す複写機は、装置下方に給紙用の
トレイを複数段配置した給紙系23を設け、その選択さ
れた給紙段より用紙Pを給紙し、それをコロ等を用いた
搬送系により作像系24へ搬送し、そこで光学系25に
よりコンタクトガラス26上の原稿Dに対応する画像を
感光体27上に結像して潜像を形成し、それを現像装置
28によって顕像化して、それを転写部29で用紙Pに
転写する。
【0024】その片面に画像が転写された用紙Pは、定
着装置31を通った後で指定モードに応じて搬送分岐部
32をそのまま直進して排紙トレイ33上に排出された
り、下方の用紙反転装置30に一旦送り込まれた後に搬
送方向が反転されて上方に再び搬送されて両面トレイ3
6に送り込まれ、それが再び給紙されて画像が形成され
ていない裏面側に画像が転写されて搬送分岐部32を直
進して排紙トレイ33上に排出されたりする。
【0025】その用紙反転装置30は、図1に示すよう
に用紙搬送ガイド37,38及び39によって形成され
る用紙Pを上下方向に搬送する縦搬送経路41に、用紙
Pを下方へ搬送する一対の搬送ローラ43,44を設け
ると共に、その搬送ローラ43,44の下方にその搬送
ローラによって下方へ搬送された用紙Pを上方へ戻す図
1の矢示方向にのみそれぞれ回転する互いに接離可能な
一対の戻しローラ45,46を設けている。
【0026】そして、その戻しローラ45,46と搬送
ローラ43,44の間にその戻しローラ45,46によ
って縦搬送経路41内を上方に戻される用紙Pをその縦
搬送経路41から分岐させる分岐経路47を、用紙搬送
ガイド48と縦搬送経路41の一部も兼ねる用紙搬送ガ
イド39とによって形成し、その分岐部49に用紙Pの
搬送経路を縦搬送経路41と分岐経路47とに切り変え
る分岐爪51を配設すると共に、分岐経路47に搬送ロ
ーラ44に圧接回転する従動側の搬送ローラ40を設け
ている。
【0027】さらに、縦搬送経路41の搬送ローラ44
の搬送上流側にセンサ52を配設し、その矢示C方向に
回動可能なフィラー部52aが縦搬送経路41内を搬送
される用紙Pによって矢示C方向に回動することによっ
てその通過を検知可能にしている。分岐部49に配設さ
れている分岐爪51は、分岐用ソレノイド53によって
図1に仮想線で示す位置に回動可能であり、通常はそれ
がコイルスプリング54の付勢力によって同図に実線で
示す位置にあり、分岐用ソレノイド53を作動(オン)
させたときにコイルスプリング54の付勢力に抗してそ
れが仮想線で示す位置に切り変わる。
【0028】また、一対の戻しローラ45,46は、図
1で右方側が駆動側のローラであり、図示しない駆動モ
ータによって常に矢示方向に回転し、左方側が従動側の
ローラであってそれが駆動側の戻しローラ46に圧接す
ることによって矢示方向に回転する。その従動側の戻ロ
ーラ45はL字状の揺動レバー55の一端に回転自在に
支持されており、揺動レバー55は略中央がピン56に
支持されて揺動可能であり、他端にソレノイド57の可
動軸を連結して、それを作動(オン)させたときに揺動
レバー55が矢示E方向に揺動して従動側の戻しローラ
45が駆動側の戻しローラ46に用紙の搬送に適した所
定の加圧力で圧接して回転するようになっている。
【0029】この用紙反転装置30は、両面モードが選
択されると片面に画像が形成された用紙Pが図1の上方
から下方に向けて搬送され、それが同図で矢示方向に回
転する一対の搬送ローラ43,44により下方へと搬送
され、その用紙の上端(後端)が搬送ローラ43,44
のニップ部Npを通過すると、今度は自重により縦搬送
経路41内を落下し、その下端側が離間状態にある戻し
ローラ45と46の間に入り込む。
【0030】そして、その用紙Pの上端が分岐爪51に
よって案内される位置POa近傍に達するタイミングで
、分岐用ソレノイド53を作動させてその可動軸部分を
ソレノイド本体内に吸収し、分岐爪51を図1に実線で
示す位置から仮想線で示す位置に切り変える。この分岐
用ソレノイド53の作動タイミングは、例えばセンサ5
2が用紙Pの上端(後端)を検知してからその上端が位
置POa付近に達する予め定めた経過時間後に行う。
【0031】また、この分岐用ソレノイド53の作動と
殆んど同じタイミングでソレノイド57を作動させ、離
間状態にあった従動側の戻しローラ45を駆動側の戻し
ローラ46に、その間に下端側が送り込まれた用紙Pを
介して圧接させる。すると、戻しローラ46は常に図1
で矢示方向に回転しているため、その用紙Pは上方へ搬
送される。したがって、用紙Pはこれまで後端側であっ
た上端側が進行方向の変更により先端側となって搬送方
向が反転された状態で、図1に仮想線で示す位置にある
分岐爪51に案内されて分岐経路47内へ搬送され、そ
れが図2で説明した両面トレイ36へ搬送される。
【0032】このように、この用紙反転装置30は、用
紙の搬送方向を反転させるための搬送経路を水平状にす
ることなく略垂直の縦搬送経路41を使用しているので
、搬送経路を水平状に配置した場合には図1の搬送ロー
ラ43,44のニップ部Npに相当するニップ部を用紙
の後端が抜けた後は、その用紙は慣性力のみによって進
行するようになるため、それが分岐爪によって案内され
る位置(図1のPOaに相当)に到達するには必要以上
に時間がかかり、またその時間も一定しないので分岐爪
の切換えタイミングが難しく、そのタイミング次第によ
っては用紙がその分岐爪の部分でジャムになってしまう
ということがあったが、この実施例によればそのような
ことがない。
【0033】すなわち、図1の縦搬送経路41内を下方
へ搬送される用紙Pは、搬送ローラ43,44のニップ
部Npを抜けるとそれらのローラから搬送力を受けなく
なるが、その後は用紙自身の自重によって互いに離間状
態にある戻しローラ45と46の間へ進行する。このよ
うに用紙自身の自重を利用することにより、搬送経路上
の用紙搬送用のローラの数を最小限にすることができる
ので装置が簡単な構成になる。また、戻しローラ45,
46は一方向にのみ回転させているので、それだけ制御
が単純化すると共に機構も簡単になる。
【0034】図3は駆動側の戻しローラに用紙を案内す
る用紙案内部材を設けた用紙反転装置の例を示す実施例
である。この用紙反転装置60は、前述の図1の用紙反
転装置30に対して用紙の搬入と排出経路が逆に配設さ
れており、縦搬送経路61が垂直方向に対して若干傾斜
して配置され、搬送方向を反転させた後の用紙Pを搬出
する分岐経路69が略垂直に配置されている。そして、
分岐爪51の位置を切り変えるための分岐用ソレノイド
53、コイルスプリング54及び従動側の戻しローラ4
5を移動させる揺動レバー55、コイルスプリング58
、ソレノイド57の各部品の配設位置や部品形状が図1
のものに比べて若干異なるが、対応する部分には同一の
符号を付してある。
【0035】この用紙反転装置60は、一対の戻しロー
ラ45,46の駆動側のローラ46を、図4に示すよう
にローラ軸63上に複数のコロ46aを間隔を置いて配
置したローラとし、その複数のコロ46a間の2個所(
必要に応じて適宜増減できる)に用紙Pを案内するガイ
ド面64aを、図3に示すように各コロ46aの用紙接
触部46bよりも用紙搬送側(同図で左方)に突出させ
た板状の用紙案内部材64,64をそれぞれ設けている
【0036】駆動側の戻しローラ46は、それと一体の
ローラ軸63に駆動プーリ65(スプロケットであって
もよい)を固定し、そのプーリ65に巻き掛けたタイミ
ングベルト68を搬送ローラ44と一体で回転するプー
リ66と、そこから離れた位置に回転自在に設けられて
いるプーリ67とにそれぞれ張装し、そのタイミングベ
ルト68を矢示J方向に回動させることによって各ロー
ラが図3の矢示方向にそれぞれ回転するようにしている
【0037】そして、用紙Pが図3の縦搬送経路61か
ら下方へ向けて搬送されてくると、それが同図で矢示方
向に回転する一対の搬送ローラ43,44によって下方
へと搬送され、その用紙Pの上端(後端)が搬送ローラ
43,44のニップ部Npを通過すると、今度は自重に
よりその縦搬送経路61内を落下し、分岐爪51と用紙
搬送ガイド37及び用紙案内部材64とによって案内さ
れて下端側が離間状態にある戻しローラ45と46の間
に入り込む。
【0038】その際、用紙Pの上端(後端)が搬送ロー
ラ43の搬送上流側に配設されているセンサ52(簡略
化して図示している)を通過してからその後端が搬送ロ
ーラ43と44のニップ部Npを抜けるタイミングに合
せて分岐用ソレノイド53を作動(オン)させて分岐爪
51を図3に仮想線で示す位置に切り変えると共に、ソ
レノイド57を作動(オン)させて従動側の戻しローラ
45を駆動側の戻しローラ46に圧接させ、それらの矢
示方向への回転搬送力によって用紙Pを反転させて上昇
させ、搬送ローラ44と40とによって分岐経路69内
を矢示F方向へ搬送する。
【0039】そして、その用紙Pの先端を搬送ローラ4
0の搬送下流側に配設されている排出センサ62が検知
すると、分岐用ソレノイド53及びソレノイド57が共
にオフ状態になり、分岐爪51が図3に実線で示す位置
にコイルスプリング54の付勢力によって戻ると共に、
戻しローラ45が46からコイルスプリング58の付勢
力によって離間する。
【0040】ところで、図3のように用紙Pが縦搬送経
路61内を下降する際に戻しローラ46が常にその用紙
Pを戻す矢示方向に回転している場合には、図5に示す
ように下降する用紙Pの先端Paや図6に示すように用
紙Pの腹Pbが駆動側の戻しローラ46に接触し、用紙
Pの下方への進行に対して相反する方向への力が作用し
たり、摩擦力によるブレーキ作用が生じたりして用紙P
がスムーズに搬送されずにジヤムになる恐れがあった。
【0041】しかしながら、この実施例によれば、図4
示すように駆動側の戻しローラ46のコロ46a間に設
けた用紙案内部材64を、そのガイド面64aが図3に
示すように各コロ46aの用紙接触部46bよりも同図
で左方の用紙搬送側へ突出するように設けているため、
搬送ローラ43と44により縦搬送経路61内を下方へ
搬送される用紙Pは、戻しローラ46の各コロ46aに
接触することなく戻しローラ45と46の間に進行し、
ソレノイド57を作動させた反転時には用紙Pが図7に
示すように戻しローラ45によって駆動側の戻しローラ
46のコロ46aに紙の持つ腰の強さに抗して湾曲され
た状態で圧接され、それによって作用する搬送力によっ
て分岐経路69へ搬送される。
【0042】図8乃至図10は図3の用紙案内部材64
に代えて用紙ガイドコロ71を設けた用紙反転装置70
の実施例を示すものであり、図3及び図4に対応する部
分には同一の符号を付してある。
【0043】この用紙反転装置70は、図8及び図9に
示すように駆動側の戻しローラ46のローラ軸63と同
軸上に回転自在に配設されて外径がその駆動側の戻しロ
ーラ46の各コロ46aの外径よりも大きく、用紙Pと
の接触面(外周面)71aの摩擦係数がその各コロ46
aの外周面の摩擦係数に比して小さい用紙ガイドコロ7
1を設け、図3の用紙案内部材64を廃止して戻しロー
ラ46と分岐爪51との間に用紙搬送ガイド73を設け
た点のみが図3の用紙反転装置60と異なる。
【0044】その用紙ガイドコロ71は、ローラ軸63
の回転時にその軸63との摩擦により回転をしないよう
になっている。すなわち、たとえば用紙ガイドコロ71
の外面と用紙Pとの摩擦力による慣性モーメントが用紙
ガイドコロ71の内面とローラ軸63との摩擦力による
慣性モーメントに比べて大きくなるようにしたり、用紙
ガイドコロ71の内面とローラ軸63との間にボールベ
アリングを介装したりして摩擦係数を0(零)に近づけ
るようにしている。
【0045】この用紙反転装置70によっても、用紙P
を紙自身の自重によって縦搬送経路61内を下方へ自然
搬送した際に、用紙Pは図9に示すように戻しローラ4
6の外径よりも大きい用紙ガイドコロ71に接すること
はあっても、図8の矢示方向に回転している戻しローラ
46には接することなくそのまま離間状態にある戻しロ
ーラ45と46の間に進行するので、その際用紙に対し
て進行方向に相反する方向の力が作用しないため、それ
がスムーズに搬送される。そして、その用紙Pを反転さ
せて分岐経路69へ向けて搬送する際には、図10に示
すように戻しローラ45を用紙Pを介して戻しローラ4
6へ圧接させてそれを搬送する。
【0046】図11乃至図13は分岐爪を開放可能なカ
バーに設けた用紙反転装置の実施例を示す概略図である
。この用紙反転装置80は、縦搬送経路81を形成する
一方の用紙搬送ガイド82を兼ねた装置本体固定部83
に対して図12に示すように軸93を中心に開閉可能な
カバー84を設け、そのカバー84側に分岐爪85を取
付けている。
【0047】分岐爪85は、図13に示すようにカバー
84に回転可能に支持されている軸86に固定されてお
り、その軸86の一端には係合突起87を固定して、図
11に示すように略中央がピン89によって揺動可能に
支持される揺動レバー88の一端に形成した切欠き内に
係合突起87の先端を係合させている。そして、その揺
動レバー88の他端に分岐用ソレノイド53の可動軸を
連結すると共に、その揺動レバー88にコイルスプリン
グ54を取付けて、それによって揺動レバー88を分岐
用ソレノイド53の吸引方向に対抗する方向に常に付勢
している。
【0048】この用紙反転装置80は、図11に示すよ
うにカバー84を閉じた状態で縦搬送路81内を下方へ
搬送される用紙Pは、一対の搬送ローラ43,44によ
り更に下方へ搬送され、そのローラから後端(上端)が
離れて分岐爪85の位置に達したときに、分岐用ソレノ
イド53が作動(オン)して揺動レバー88が図11で
反時計回り方向に揺動し、分岐爪85が実線で示す位置
から仮想線で示す位置に切り変わる。そして、それまで
図11の矢示方向にそれぞれ圧接回転していた戻しロー
ラ45,46が逆回転し、用紙Pは分岐爪85に案内さ
れて分岐経路47に搬送される。
【0049】ところで、図11に示す縦搬送経路81内
を下方へ搬送される用紙Pは、装置本体固定部83の用
紙搬送ガイド82と分岐爪85との間でジャムになるこ
とがある。このような場合に分岐爪85が図14に示す
ように装置本体固定部83側にあったとすると、その分
岐爪85が邪魔になってジャム紙Pjを取り除くのが面
倒である。しかしながら、この実施例では分岐爪85を
図12に示すようにカバー84側に設けているので、そ
のカバー84を装置本体固定部83に対して開放すれば
、そのジャム紙を容易に取り除くことができる。
【0050】また、図14の用紙反転装置の場合には、
分岐爪85が装置本体固定部83側に取付けられている
ので、その分岐爪85を固定している軸86との干渉を
避けるために、カバー84側の用紙搬送ガイドには切吹
き84aを設ける必要があり、そのため用紙がその部分
に当ってジャムが発生しやすかったが、この実施例によ
れば図12に示すようにそのような切欠きをカバー84
の用紙搬送ガイド84bに形成していないので、ジャム
を発生させることなく用紙Pをスムーズに搬送すること
ができる。
【0051】図15乃至図21は用紙サイズ毎に用紙を
反転させるタイミングを異ならせるようにした用紙反転
装置の実施例を示し、図3に対応する部分には同一の符
号を付してある。
【0052】この用紙反転装置90は、図15に示すよ
うに用紙サイズを入力するキー等による用紙サイズ入力
手段94を設けると共に、縦搬送経路61の搬送ローラ
43の上流側にその搬送経路内を矢示G方向に搬送され
る用紙Pを検知するためのセンサ52を配設し、そのセ
ンサ52からの用紙検知信号の出力タイミングを基準に
して用紙サイズ入力手段94から入力した各用紙サイズ
に応じて異なるタイミングで分岐用ソレノイド53を駆
動して、分岐爪51を分岐経路69に用紙Pを案内する
仮想線で示す位置に切り変え、それと同時に戻しローラ
45を46に圧接させる制御装置100を設けている。
【0053】また、用紙サイズの他に、更に用紙の紙厚
等の紙種に応じて異なる信号を出力する紙種信号出力手
段95を外部から操作できる選択キー等により設け、制
御装置100がその手段からの出力信号に応じて一対の
戻しローラ45,46を互いに圧接させる反転タイミン
グを調整すると共に、後述する排紙センサ107からの
信号に応じて戻しローラ46を駆動する駆動モータ10
8も制御する。すなわち、この実施例ではその制御装置
100が反転タイミング制御手段及びタイミング調整手
段として機能する。
【0054】この制御装置100は、各種判断及び処理
機能を有する中央処理装置(CPU)と、各種のプログ
ラムを含む各処理プログラム及びデータを格納したRO
Mと、処理データを格納するデータメモリであるRAM
と、入出力回路(I/O)とからなるマイクロコンピュ
ータであり、タイマの機能も備えている。
【0055】この用紙反転装置90は、定着装置(図2
の定着装置31を参照)を出た用紙Pを直接機外へ排出
させる際に使用する排出搬送路96と縦搬送経路61と
の分岐部に切換爪97を設け、更にその搬送上流側の搬
送経路上に定着センサ92を設けて、用紙Pの先端をそ
の定着センサ92が検知した時に、切換爪97を指定さ
れているモードにしたがって図15に実線と仮想線で示
す位置とに切り変えるようにしている。
【0056】その切換爪97は図示しないソレノイドに
より、分岐爪51は図16及び図17に具体的な形状を
示す分岐用ソレノイド53によってそれぞれ駆動され、
分岐用ソレノイド53はその可動軸53aがレバー98
を介してアーム99に連結されている。そのアーム99
は略中央に分岐爪51と一体に固定される分岐爪用レバ
ー101を揺動可能に取り付けると共に、その右端側に
下端側をローラ支持レバー104の右端部分に固定した
引張りコイルスプリング102の上端側を取り付け、そ
のアーム99の下面部分を中央部分がピン103によっ
て揺動可能に支持されるローラ支持レバー104の右端
側の上面に常に接触させている。
【0057】ローラ支持レバー104は、L字状の下端
部分に戻しローラ45を回転自在に取付けており、右端
部には戻しスプリング105を取付けてそれが常に時計
回り方向に回動付勢されるようにして、その揺動角を図
示しないストッパにより所定角度に規制して、常にアー
ム99の下部がローラ支持レバー104の右端側上面に
接触するようにしている。
【0058】したがって、分岐用ソレノイド53が図1
6に示すようにオフ状態では、その可動軸53aとアー
ム99は自重及び戻しスプリング105の付勢力によっ
て下方へ移動しており、ローラ支持レバー104が時計
回り方向に回動して戻しローラ45が駆動側の戻しロー
ラ46から離間状態にあって、分岐爪51は同様に時計
回り方向に回動している分岐爪用レバー101によって
図16に示す位置に支点51aを中心に回動している。
【0059】そして、分岐用ソレノイド53がオン状態
になると、図17に示すようにアーム99が上方に引き
上げられて分岐爪51が仮想線で示す位置から反時計回
り方向に回動し、ローラ支持レバー104が戻しスプリ
ング105の付勢力に抗して回動して戻しローラ45が
46に圧接する。
【0060】この用紙反転装置90は、反転排紙モード
時には図15に示す切換爪97が同図に実線で示す位置
に回動し、非反転モードには用紙を水平状態で排出搬送
路96に案内する同図に仮想線で示す位置に回動する。 そして、非反転モード時には排出搬送路96内の用紙P
を排出ローラ対106によって機外へ排出し、その排紙
を排出ローラ対106の搬送上流側近傍に配設した排紙
センサ107により検知して、それによって排紙枚数の
カウント及びジャム発生の有無をチエックしている。
【0061】また反転モード時には、図15に実線で示
す位置に移動した切換爪97によって矢示G方向に案内
された用紙Pは、センサ52を通過して搬送ローラ43
,44に達するが、その際センサ52が用紙Pの先端を
検知すると、分岐用ソレノイド53を図18に示すよう
にオフ状態して分岐爪51を図15に実線で示す位置に
する。したがって、用紙Pはさらに用紙搬送ガイド37
,73にガイドされながら縦搬送経路61内を下方へ搬
送され、その下部側が離間状態にある戻しローラ45と
46の間に入り込む。
【0062】そして、用紙Pの後端(上端)がセンサ5
2を抜けると、それと同時に制御装置100はCPU内
のタイマのカウントをスタートさせ、そのカウント値が
指定されている用紙サイズ各に異なる図18に示すカウ
ント値(時間)Tに達すると分岐用ソレノイド53を作
動(オン)させ、分岐爪51を図15に仮想線で示す位
置に切り変える。なお、その分岐用ソレノイド53をオ
ンにする各用紙サイズ毎に異るカウント値は、全ての用
紙サイズにおいて用紙Pの後端が搬送ローラ43,44
のニップよりも下側になるタイミングに予め設定してあ
る。
【0063】そして、前述したように、その分岐用ソレ
ノイド53の作動に連動して戻しローラ45が46へ圧
接するため、それらが共に図15の矢示方向に回転して
用紙Pが反転されて上方に搬送されていく。それ以降は
非反転モードと同じ動作で排出ローラ対106によって
機外へ排出される。
【0064】そして、次の用紙Pが再びセンサ52によ
って検知されると、その分岐用ソレノイド53を再びオ
フにする。また、図18に示すように最終の用紙Pの排
出を排紙センサ107によって検知すると、分岐用ソレ
ノイド53と駆動モータ108を共にオフにする。なお
、センサ52が用紙Pを検知しなくなってから分岐用ソ
レノイド53をオンにするタイミングは、分岐用ソレノ
イドの作動に伴う遅延時間(80〜120ms)を考慮
して、実際には分岐爪51の動作(戻しローラ45の4
6への圧接も連動)は、図18のカウント値T+遅延時
間を含んだタイミングで動作させるようにするとよい。
【0065】ところで、図15の縦搬送経路61を下方
に搬送される用紙Pは、その後端(上端)が搬送ローラ
43,44を抜けると、その時点より初速が搬送ローラ
43と44とによる搬送スピードで用紙搬送ガイド37
,73に沿って自由落下状態となる。その際の落下速度
は、用紙Pの紙幅や搬送方向の長さにより用紙Pのガイ
ド板との摩擦抵抗が異るため、それらの相違によって大
きな影響を受ける。
【0066】すなわち、用紙Pの通過をセンサ52が検
知してからカウントした図18に示すカウント値Tが一
定の値(時間)に達した時の用紙後端(上端)の位置は
、用紙サイズ毎にそれぞれ異なる位置になる。これは、
図19及び図20に示す反転時間Ton(用紙Pの後端
をセンサ52が検知してからその用紙の先端を排紙セン
サ107が検知する迄の時間)が、用紙の紙幅や搬送方
向の長さによって相違する実験結果からも明らかである
【0067】そのため、カウント値Tが短い場合には、
用紙Pの後端が十分下方に位置しないうちに分岐爪51
が図15に仮想線で示す位置に切り変わってしまうため
、用紙Pの上方への反転動作時にその先端が搬送ローラ
40,44のニップに入らずに耳折れが発生し易い。 また、カウント値Tが長い場合には、自由落下の時間が
大きくなるため用紙Pの落下位置のバラツキが大きくな
って、続いて搬送されてくる用紙との間隔のバラツキが
大きくなる。
【0068】そして、そのカウント値Tが所定の時間を
越える長さにまでなると、用紙Pが搬送ローラ40,4
4のニップに入る前に後続の用紙がセンサ52に到達し
て分岐用ソレノイド53がオフ状態になってしまうため
、用紙Pがジャムになってしまう。ところが、この実施
例では、用紙サイズ(用紙幅、搬送方向の長さ)毎に分
岐爪51を切り変えるタイミングとなるカウント値T(
時間)を、図21に示すように用紙サイズ毎に異ならせ
て、用紙サイズ毎に最適なタイミングにしているので、
そのような不都合が生じることがない。
【0069】そして、このタイミング制御は、例えば複
写動作開始と同時に用紙サイズを制御装置100のメモ
リに格納し、その格納した用紙サイズにより図21のデ
ータテーブルを検索して該当するデータを読み出すこと
によって行う。
【0070】また、この実施例では、複写機等の画像形
成装置の操作部に設けられている紙種信号出力手段95
(図15)から入力した紙厚(その他に摩擦抵抗等の相
違による紙種で設定してもよい)によってもカウント値
Tをさらに加減してその値を補正するようにしているの
で、さらに最適な反転タイミングで用紙を確実に反転さ
せることができる。すなわち、操作部から入力した紙厚
モードが厚紙モードであればカウント値(時間)Tを+
10msとし、薄紙モードであればカウント値Tを−1
0msのタイミングに調整する。
【0071】なお、この実施例では、制御装置100へ
の用紙の紙厚情報の入力を外部からキー等による紙種信
号出力手段95によって行うようにしたが、この手段を
搬送経路上に設けた紙厚検知用のセンサによって自動的
に検知するようにしてもよい。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
次に記載する効果を奏する。請求項1の発明によれば、
用紙を自重を利用して縦搬送経路内を下方に搬送して互
いに離間状態にある戻しローラの間に送り込み、それら
を圧接させることによって用紙を反転させて上方へ送り
出すため、戻しローラを揺動させたり逆回転させたりし
ないので機構が簡単であり、低コストにできながら用紙
をジャム等を発生させることなしに確実に反転させるこ
とができる。
【0073】請求項2及び3の発明によれば、縦搬送経
路内を下降する用紙はそれを戻す方向に回転している戻
しローラに用紙案内部材及び用紙ガイドコロによって接
触しないので、その下降時に戻しローラから搬送方向に
逆行する摩擦力を受けないのでジャム等が発生すること
なくスムーズに搬送され、戻しローラの圧接後にはそれ
が確実に反転されて排出される。
【0074】請求項4の発明によれば、分岐爪を開閉可
能なカバー側に設けることにより、そのカバー側の用紙
搬送ガイドに切欠きを形成しないで済むのでジャムが起
りにくくなる。また、その分岐爪の部分でジャムになっ
たときにはカバーを開放すればそれと一緒に分岐爪が開
放されるので、ジャム紙を容易に取り除くことができる
【0075】請求項5の発明によれば、用紙サイズ毎に
、又請求項6の発明によればそれに加えて紙種に応じて
調整した最適な反転タイミングで分岐爪の位置を切換え
ると共に一対の戻しローラを圧接させて用紙を反転搬送
するので、用紙サイズや紙種毎に異なる用紙の縦搬送径
路内における搬送速度のバラツキを吸収することができ
るため用紙の耳折れやジヤムの発生を減らすことができ
る。又、反転タイミングを微妙に制御することにより動
作バラツキを吸収するため、装置全体を従来のように複
雑で且つ大型化する必要がなく簡単な機構で用紙を反転
搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による用紙反転装置を示す概略構成図
である。
【図2】図1の用紙反転装置を装着した複写機全体を示
す全体構成図である。
【図3】駆動側の戻しローラに用紙案内部材を設けた用
紙反転装置の実施例を示す概略構成図である。
【図4】図3の用紙反転装置の戻しローラと用紙案内部
材の位置関係を示す平面図である。
【図5】用紙反転装置に用紙案内部材が無かった場合に
用紙の先端が戻しローラに接して不都合を生じる様子を
説明するための説明図である。
【図6】用紙反転装置に用紙案内部材が無かった場合に
用紙の腹の部分が戻しローラに接して不都合を生じる様
子を説明するための説明図である。
【図7】図3の用紙反転装置の一対の戻しローラが用紙
を挾んで圧接した状態を示す平面図である。
【図8】図3の用紙案内部材に代えて用紙ガイドコロを
設けた用紙反転装置の実施例を示す概略構成図である。
【図9】図8の用紙反転装置の戻しローラと用紙ガイド
コロの位置関係を示す平面図である。
【図10】図9の一対の戻しローラが用紙を挾んで圧接
した状態を示す平面図である。
【図11】分岐爪を開放可能なカバーに設けた用紙反転
装置の実施例を示す概略構成図である。
【図12】図11の用紙反転装置のカバーを開放した状
態を示す概略図である。
【図13】図11の用紙反転装置を一部を断面にして示
す平面図である。
【図14】分岐爪が装置本体固定部側に設けられている
場合の不都合を説明するための説明図である。
【図15】用紙サイズ毎に異なるタイミングで反転させ
るようにした用紙反転装置の実施例を制御系と共に示す
概略構成図である。
【図16】図15の用紙反転装置の一対の戻しローラが
離間状態にある様子を示す概略図である。
【図17】図16の一対の戻しローラが圧接状態にある
様子を示す概略図である。
【図18】図15の用紙反転装置のタイミングチャート
を示すタイミング図である。
【図19】用紙の紙幅と反転時間との関係を示す線図で
ある。
【図20】用紙の搬送方向の長さと反転時間との関係を
示す線図である。
【図21】用紙サイズ毎に異ならせたカウント値Tの例
を示した図である。
【図22】従来の用紙反転装置の一例を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
30,60,70,80,90  用紙反転装置37,
48,73,82  用紙搬送ガイド    41,6
1  縦搬送径路 40,43,44  搬送ローラ          
45,46  戻しローラ 47,69  分岐径路              
    49  分岐部51,85  分岐爪    
                52  センサ53
  分岐用ソレノイド               
 57  ソレノイド 62,107  排紙センサ            
  63  ローラ軸 64  用紙案内部材               
     64a  ガイド面 71  用紙ガイドコロ              
    83  装置本体固定部 84  カバー                  
        94  用紙サイズ入力手段 95  紙種信号出力手段             
   100  制御装置 P  用紙

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  上下方向に用紙を搬送する縦搬送経路
    に用紙を下方へ搬送する一対の搬送ローラを設けると共
    に、該搬送ローラの下方にその搬送ローラによって下方
    へ搬送された用紙を上方へ戻す一方向にのみ回転する互
    いに接離可能な一対の戻しローラを設け、該戻しローラ
    と前記搬送ローラの間にその戻しローラによって前記縦
    搬送経路内を上方に戻される用紙を該縦搬送経路から分
    岐させる分岐経路を形成し、その分岐部に用紙の搬送経
    路を前記縦搬送経路と分岐経路とに切り変える分岐爪を
    配設したことを特徴とする用紙反転装置。
  2. 【請求項2】  請求項1記載の用紙反転装置において
    、前記一対の戻しローラの駆動側のローラを、ローラ軸
    上に複数のコロを間隔を置いて配置したローラとし、そ
    の複数のコロ間の少なくとも1個所以上に用紙を案内す
    るガイド面を前記各コロの用紙接触部よりも用紙搬送側
    に突出させた用紙案内部材を設けたことを特徴とする用
    紙反転装置。
  3. 【請求項3】  請求項1記載の用紙反転装置において
    、前記戻しローラの駆動側のローラのローラ軸と同軸上
    に回転自在に配設されて外径がその駆動側のローラの外
    径よりも大きく、用紙との接触面の摩擦係数が前記駆動
    側のローラに比して小さい用紙ガイドコロを設けたこと
    を特徴とする用紙反転装置。
  4. 【請求項4】  上下方向に用紙を搬送する縦搬送経路
    に用紙を下方へ搬送する一対の搬送ローラを設けると共
    に、該搬送ローラの下方にその搬送ローラによって下方
    へ搬送された用紙を上方へ戻す一対の戻しローラを設け
    、該戻しローラと前記搬送ローラの間にその戻しローラ
    によって前記縦搬送経路内を上方に戻される用紙を該縦
    搬送経路から分岐させる分岐経路を形成し、前記縦搬送
    経路を形成する一方の用紙搬送ガイドを兼ねた装置本体
    固定部に対して開閉可能なカバーを設け、該カバー側に
    用紙の搬送経路を前記縦搬送経路と分岐経路とに切り変
    える分岐爪を取付けたことを特徴とする用紙反転装置。
  5. 【請求項5】  請求項1乃至4のいずれか一項に記載
    の用紙反転装置において、用紙サイズを入力する用紙サ
    イズ入力手段を設けると共に、前記縦搬送経路の搬送ロ
    ーラの上流側に該搬送経路内を搬送される用紙を検知す
    るためのセンサを配設し、該センサからの用紙検知信号
    の出力タイミングを基準にして前記用紙サイズ入力手段
    から入力した各用紙サイズに応じて異なるタイミングで
    前記分岐爪を分岐経路に用紙を案内する位置に切換えて
    前記一対の戻しローラを圧接させる反転タイミング制御
    手段を設けたことを特徴とする用紙反転装置。
  6. 【請求項6】  請求項5記載の用紙反転装置において
    、用紙の紙種に応じて異なる信号を出力する紙種信号出
    力手段を設け、該手段からの出力信号に応じて前記分岐
    爪を前記分岐経路に用紙を案内する位置に切換えると共
    に前記一対の戻しローラを圧接させる反転タイミングを
    調整するタイミング調整手段を設けたことを特徴とする
    用紙反転装置。
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