JPH04240820A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JPH04240820A
JPH04240820A JP3007879A JP787991A JPH04240820A JP H04240820 A JPH04240820 A JP H04240820A JP 3007879 A JP3007879 A JP 3007879A JP 787991 A JP787991 A JP 787991A JP H04240820 A JPH04240820 A JP H04240820A
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crystal display
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時彦 四宮
Tsunako Taniguchi
谷口 維子
Tomoaki Kuratate
知明 倉立
Kenichi Nakagawa
謙一 中川
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置に関する
ものであり、さらに詳しくは強誘電性液晶を用いた液晶
表示装置、いわゆる強誘電性液晶表示装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】典型的な先行技術のネマティック液晶を
用いた液晶表示装置としては、ツィストネマティック型
(Twisted  Nematic,  TN  型
)液晶表示装置、スーパーツイステッド型(Super
twisted  Birefrengence  E
fect,SBE  型)液晶表示装置がある。
【0003】しかしながらツイステッドネマティック型
液晶表示装置では、駆動方式のマルチプレックス化が進
むに従って駆動マージンが狭くなり、十分なコントラス
トが得られないという欠点が生じている。また、ツイス
テッドネマティック型液晶表示装置の改良型であり、大
きなツイスト角を用いるスーパーツイステッド型液晶表
示装置では、大容量表示に用いるとコントラストが低下
したり、応答速度が遅くなるという欠点が生じている。
【0004】そこで、このようなネマティック液晶を用
いる液晶表示装置を改良する装置として、1980年ク
ラーク(N.A.Clark)とラガバル(Lager
wall)によって、キラルスメクチックC液晶、すな
わち強誘電性液晶を用いた液晶表示装置が提案されてい
る(特開昭56−107216号公報、米国特許第43
67924号)。
【0005】この液晶表示装置は、液晶分子の誘電異方
性を利用する電界効果を用いる前記の液晶表示装置とは
異なり、強誘電性液晶の自発分極の極性と電界の極性と
を整合させる回転力を用いる液晶表示装置である。
【0006】この液晶表示装置の特徴として双安定性、
メモリー性、高速応答性などを挙げる事が出来る。すな
わち、強誘電性液晶をギャップを薄くしたセルに注入す
ると、界面の影響を受けて強誘電性液晶の螺旋構造がほ
どけ、液晶分子がスメクチック層法線にたいして傾き角
θだけ傾いて安定する領域と、逆方向に−θだけ傾いて
安定する領域とが混在し、双安定性を有する。このセル
内の強誘電性液晶に対して電圧を印加することによって
、液晶分子とその自発分極の向きを一様に揃える事がで
き、印加する電圧の極性を切り替えることによって液晶
分子の配向をある一定の状態から別の一定の状態へと切
り替えるスイッチング駆動が可能となる。  このスイ
ッチング騒動に伴い、セル内の強誘電性液晶では、複屈
折光が変化するので2つの偏光子間に上記セルを挟むこ
とによって、透過光を制御することができる。さらに、
電圧の印加を停止しても液晶分子の配向は、界面の配向
規制力によって電圧印加停止前の状態に維持されたいる
ので、メモリ効果も得ることができる。また、スイッチ
ング駆動に必要な時間は、液晶の自発分極と電界が直接
作用するためにツイステッドネマティック型液晶表示装
置の1/1000以下と高速応答性をもち、高速表示が
可能である。
【0007】そこで、この強誘電性液晶のメモリー効果
や高速応答性を利用してマルチプレックス駆動方式によ
る走査線の数が多い高解像度の液晶表示装置を構成する
ことが従来より試みられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、クラー
ク、ラガバル型の液晶表示装置にも多くの問題点が有っ
た。
【0009】まず当初のモデルでは、スメクチックC相
の層構造は、図4に示すようなブックシェルフ型とよば
れる基板に垂直な構造をとると考えられていた。しかし
ながら、従来のラビング等による配向法を用いて、セル
を作成した場合、予想されたスイッチング現象や、光学
的特性が大きく食い違い、提案されたモデルとは全く異
なるスイッチングをしていたことが判ってきた。
【0010】その要因の一つとして、層構造が、図5に
示すようなシェブロンと呼ばれる『く』の字型に折れ曲
がった構造をしていることがX線の小角散乱法を用いて
解析された[Rieker,T.P.,Clark,N
.Aら、phys.Rev.Lett.,59,p.2
658(1987)]。
【0011】もう一つ当初のモデルと異なる点は、自発
分極の方向や、液晶分子が一様な方向に揃ったユニフォ
ーム配向を取るだけでなく、分子が上基板と下基板でね
じれたツイスト配向をする事が報告されている[Glo
garova,M.andPavel,J.,J.Ph
ys.(France),45,p.143(1984
)。特に、ラビングにより配向させた強誘電性液晶素子
は、界面での規制力が強く働くため、ツイスト配向であ
ることが分かってきた。このような配向をとった場合、
一般的に2状態間のスイッチングでの光学的な分子軸の
差が効果的に現れず、高いコントラスト特性が得られな
いことが判った。
【0012】これらの欠点を解消するために、当初クラ
ークらが提案した、層構造モデルを達成する方式が幾つ
か提案されてきた。
【0013】その一つとしてSiO斜蒸着法を用いたも
ので、比較的高いプレチルトを基板界面に付与すること
で、層の折れ曲がりを防ぎ、斜めに傾斜した層構造を達
成した報告がある。また第二の方法として、折れ曲がり
構造をもつセルに高い電圧の交番電界を印加することに
より、層構造をブックシェルフ構造に変える方法が提案
されており[佐藤ら、第12回液晶討論会(名古屋)、
1F16(1986)]、いずれも高いコントラスト特
性が得られた事が報告されている。
【0014】しかしながら前記の斜め蒸着法は蒸着角度
を均一にする技術が難しいことや、真空プロセスを有す
るために、生産面で大きな問題がある。また電界を印加
する方法は、均一に層構造を変化させるのが難しく、長
期の時間の経過とともに序々に元のシェブロン構造に変
化するものも多く、未だ実用化には至っていない。
【0015】そこで、本発明はこのような問題点を解決
するためにシェブロン構造にも拘わらず高いコントラス
ト特性の液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明によれば表面に電
極を形成し、さらにその上に絶縁膜、配向膜を形成する
と共に、一軸配向処理を施した一対の基板を、その一軸
配向処理の方向を該一対の基板において略平行になるよ
う互いに対向して配置するとともに、これらの基板間に
カイラルスメクチックC相を有する液晶を介在させ液晶
パネルとし、前記電極に選択的に電圧を印加することに
よって液晶の光軸を切り替える駆動手段と、光軸の切り
替えを光学的に識別する手段を有する強誘電性液晶表示
装置において、カイラルスメクチツクC相に於ける層構
造がくの字形状に折れ曲がったシェブロン構造であり、
上記折れ曲がり方向が一軸配設処理方向に発生するライ
トニング欠陥とその欠陥の後方に発生するヘアピン欠陥
に囲まれた領域の内側、もしくは、一軸配設処理方向に
発生するヘアピン欠陥とその後方に発生するライトニン
グ欠陥に囲まれた領域の外側に発生する方向であって、
かつ上記切り替えの際に液晶分子の基板近傍での反転を
伴うものであり、上記液晶のティルト角θと上記基板の
界面付近の液晶分子のプレティルト角θPがθP≧θの
関係を満たしていることを特徴とするものであって、こ
のことにより上記目的を達成する。
【0017】また、本発明によれば、配向膜が有機高分
子膜であることによって上記目的を達成することができ
る。更に、本発明によれば、配向膜がラビング法により
一軸配向処理を施されてなるものであることによって上
記目的を達成することができる。
【0018】
【作用】本発明によれば、駆動手段により液晶の光軸を
切り替えた際にう液晶分子は一対の基板間のほぼ中央で
発生するシェブロン構造の折れ曲りの境界の近傍で反転
するのみならず、基板近傍でも反転するため、液晶分子
は一対の基板間にあって略一様に配向する。すなわち、
液晶分子は基板の一方から上記近傍の間にあっては略一
様に配向し、上記境界の近傍では配向が折れ曲がりのた
めに多少異なるが、この境界の近傍から基板の他方の間
では略一様に配向する。この結果、一対の基板間にあっ
て、液晶分子はほとんどねじられることのない配向(ほ
とんどツイストされない配向)を示す。
【0019】このように、液晶分子がほとんどねじられ
ることがないため、光軸の切り替えを光学的に識別する
手段、例えば偏光子と組み合わせて用いることにより遮
光の際に光の漏れを少なくすることが可能となり、コン
トラスト特性の改善が可能となる。
【0020】更に、本発明のシェブロン構造の折れ曲が
り方向が一軸配向処理方向に発生するライトニング欠陥
とその欠陥の後方に発生するヘアピン欠陥に囲まれた領
域の内側、もしくは一軸配向処理方向に発生するヘアピ
ン欠陥と後方に発生するライトニング欠陥に囲まれた領
域の外側に発生する方向であるため、本発明の折れ曲が
り方向とは逆の方向に比べて本発明では駆動手段により
液晶の光軸を切り替えた際、2状態間の光学的な分子軸
の差いわゆるメモリー角度が大きくなっている。従って
、液晶の光軸を切り替えた際、光軸の切り替えを光学的
に識別する手段、例えば偏光子と組み合わせて用いた場
合に光の透過する状態と光の非透過の状態との間の光の
透過量の差を大きくできるため、高いコントラスト特性
を示す。そして、本発明によれば基板界面における液晶
分子のプレティルト角度θPと液晶分子固有のティルト
角θとの関係をほぼθP≧θとすることで、2つのメモ
リー状態間の光軸角度はほぼ2θに広げることができ、
その結果、高いコントラスト特性を実現することができ
た。
【0021】更に、本発明によれば、配向膜として有機
高分子膜を用いることにより、プレチルト角度θPとテ
ィルト角θとの上記関係を良好に実現することができた
【0022】更に、本発明によれば簡便なラビング法を
用いた配向膜とし、そのラビング方向と液晶層の折れ曲
がり方向を決めることで、基板近傍、換言すけば界面で
の液晶分子の反転を容易にすることができ、シェブロン
構造を有する略一様な配向(ユニフォーム配向)を実現
した。この結果、比較的簡単に高いコントラスト特性を
実現することができた。
【0023】
【実施例】本発明の液晶表示装置似ついて、まずその基
本となる概念を説明する。
【0024】カイラルスメクチックC層における層構造
は、一般的には、『く』の字形状におれまがった構造を
していることが、知られている。このような構造を取る
理由は、カイラルスメクチックC相よりも高温側にある
液晶相(一般的には、スメクチックA相)での層間隔が
、カイラルスメクチックC相に変わるとき液晶分子が傾
くことにより小さくなるのに対して、基板界面付近の分
子は動きにくく、高温側の相での分子間隔を保とうとす
るために、界面での分子間隔を保ちながら、層間隔を縮
める必要が生じ、層が折れ曲がると考えられている。
【0025】ところが、この層の折れ曲がる方向は図6
に示すように、二通りの方向17,18に発生し、二つ
の異なった配向状態を生じる。そのとき層と層の折れ曲
がりの方向が異なった場所には、ジグザグ欠陥と呼ばれ
る配向欠陥が生じてくる。なお、図6は欠陥を模式的に
説明する断面図と平面図である。図6に示すように、ジ
グザグ欠陥には形状の異なる2種類の欠陥が発生し、そ
の形状から前者15をライトニング欠陥、後者16をヘ
アピン欠陥と名付けられており、この形状を観察するこ
とで層の折れ曲がり方向が推定できる[Jpn.J.A
ppl.Phys.,28,p.50(1988)]。
【0026】本発明においては、この折れ曲がり構造を
利用するものであって以下に説明する。
【0027】配向処理方向が、上下基板で同じ方向の場
合、配向処理方向に対して層の折れ曲がり方向が同じ方
向に折れ曲がるか、反対方向に折れ曲がるかで二つの異
なった配向状態をとる。この関係を図7に示す。
【0028】図7中に記されている円錐状の図形は、ス
イッチングの際に、液晶分子が動きうる軌道で、層法線
25に対して液晶のティルト角26(θ)だけ傾いた軌
道である。この関係に関しては、特開平1−15841
5の中でも論じられており、ラビング軸19と層の折れ
曲がり方向が逆である図4中23の場合をシェブロン1
(C1配向)、同じである図7中24の場合をシェブロ
ン2(C2配向)と定義している。以下本発明でも同様
の名称を使う。
【0029】C1配向とC2配向は、基板界面の液晶分
子のプレティルトが無い場合には、ほぼ等価な配向状態
を示すが、しかしながらラビング処理などの一軸配向処
理をした場合図8に示すような方向に、液晶分子のプレ
ティルト22が生ずる。このプレティルトを大きくして
やると、C1配向とC2配向で液晶分子の配向状態の差
が顕著になっていくプレティルト角度(θP)は2度程
度以上あれば差は顕著である。図9にその配向状態の違
いを示す。図9a,b、図9c,dは、基板界面での分
子が動きにくい場合のC1,C2配向のメミリ状態の分
子(Cダイレクター)の様子を記したものである。液晶
分子は上下基板間で捩れた状態を取っているので、この
場合のC1配向をシェブロン1ツイスト配向(C1Tw
  配向)、C2配向をシェブロン2ツイスト配向(C
2Tw  配向)と定義する。電界を印加した時のスイ
ッチングは、それぞれ図9ab間および図9cd間で起
こっている。この場合においては、メモリー状態の切り
替えは、シェブロン構造のつなぎめ部分(折れ曲がり部
分)14だけで起こっている。この場合図4を参照して
、上下基板での、界面における分子の配置を考えると、
図9a,bのC1Tw配向ではnダイレクタ20は大き
くねじれた状態になっており、図9c,dのC2Tw配
向では小さなねじれ状態になっている。いまセルの上下
に偏光板を直交させて配置し、セルをその中で回転させ
ると、C1Tw配向では消光する角度が無いのに対して
、C2Tw配向では消光する角度があるために、C1T
w配向に比べC2Tw配向の方が、良いコントラスト特
性が得られることが、報告されている(特開平−158
415)。
【0030】ところが、界面付近の分子を動き易くし、
分子の界面反転が発生した場合を考えると、状況が異な
ってくる。図9e,f,図9g,hは、界面反転が発生
した場合のC1,C2配向のメモリー状態の分子の様子
を記したものである。上下基板での液晶分子の捩れが解
消されるため、分子はほぼ一様に並んでいる。この場合
のC1配向をシェブロン1ユニフォーム(C1U)配向
、C2配向をシェブロン2ユニフォーム(C2U)配向
と定義する。今、電界を印加した時のスイッチングは、
それぞれ図9ef間およびず9gh間で起こっている。
【0031】この場合C1U配向においては、2つのメ
モリー状態と共に上下基板の分子のねじれ状態はなくな
り、しかも、2つのメモリー状態間の光軸角度(メモリ
ー角θM)が広くなることから、直交ニコル中で消光が
可能なだけでなく、セルを消光位置に設置し、電圧印加
をおこなうことで、もうひとつのメモリー状態に光軸を
切り替えると、光軸角の動きが大きいために、大きな透
過光強度変化を得られる。
【0032】ところがC2U配向においては、界面近傍
の分子の反転が起こったとしても、図9から分かるよう
に、第一のメモリー状態と第二のメモリー状態との間で
は、光軸の変化が、大きく取れない。従ってC1U配向
の方が、よりコントラストがとれることが理解できる。
【0033】以上のことから、コントラスト特性につい
ては、次の関係が成り立つ。
【0034】コントラスト大C1U>C2U≧C2Tw
>C1Twコントラスト小。
【0035】本発明においては、以上の知見に基づいて
液晶表示装置としてC1Uの配向を用いるものであるこ
とを特徴としており、この配向状態の見分け方を下記に
述べる。
【0036】まずC1かC2の見分けかたについて述べ
る。セル内のスペーサーや傷から発生するジグザグ欠陥
の形状から層の折れ曲がり方向が推定できる。欠陥はラ
イトニング欠陥とヘアピン欠陥の2種類の形状があり、
二つの欠陥は通常つながって閉じており、その欠陥でか
こまれた領域とその外側では、層の折れ曲がり方向が異
なる事が知られているので(図6参照)、ラビング方向
と層折れ曲がり方向を規定できる。またラビング方向は
分子のプレティルトの方向で図8の関係になる。
【0037】つぎにツイスト配向であるか、ユニフォー
ム配向かを見分けるための判別法について述べる。
【0038】1.セルに低周波の三角波を印加しながら
顕微鏡観察をすると、反転ドメインが観察される。その
際、シェブロン構造のつなぎめ(折れ曲がり部)で発生
する内部回位の移動によるドメイン反転は(舟型のドメ
インと呼ばれている)、ツイスト配向であるとユニフォ
ーム配向であるとに拘わらず発生する。従ってその反転
以外にもう一つ以上ドメイン反転が観測された場合、そ
の反転は界面での反転であり、スイッチング時にユニフ
ォーム状態を経由していると判断できる。
【0039】2.セルに十分な電界を(±10V程度)
印加して求めた光軸の移動角度に対して、メモリー時の
二つの安定状態(電圧無印加状態)間の光軸角度が、前
者の40%以上あるものがユニフォーム配向と言える。 なお、通常、ツイスト配向では30%台程度の値しか得
られない。
【0040】本発明においては、以上の知見に基づいて
液晶表示装置として大きいコントラスト特性の得られる
C1U配向を用いるものであるが、更にこのC1U配向
にあってコントラスト特性の優れたものとするためにの
条件を満たすものとすることが望ましい。
【0041】そこで、本発明は、様々な液晶を用いてC
1U配向におけるコーン角(2θ)とメモリー状態にお
ける光軸の変化角度(メモリー角θM)を調べたところ
、基板と液晶分子のなすプレチルト角θPに対する相関
があることを見いだした。つまりθP<θの時θM/2
θ≒0.5なのに対し、θP>θのときθM/2θ≒1
.0、またθP≒θのときは、θM/2θ=0.5〜1
.0の間でばらついていることが分かった。従ってθP
≧θの条件を満たすように、材料等を選べば、メモリー
時の光軸変化を効率良くとる事ができ、高いコントラス
ト特性を可能にすることができる。
【0042】なお、ここで述べたプレティルト角は、実
際のカイラルスメクチックC相では、現在測定方法が確
立していないので、ネマチック相で磁場容量法を用いて
測定した値を代用している。好ましくは、使用した液晶
材料用いて測定する必要があるが、カイラル成分を含ん
でいるので、カイラル成分を取り除いて測定する必要が
ある。一般には、プレティルトの液晶材料依存性は小さ
い(1〜2度程度)ので、代用の液晶を用いて測定して
も問題はない。
【0043】そこで、本発明は以上の知得に基づいて、
液晶表示装置としてC1Uの配向を用いると共にプレチ
ルト角θPとティルト角θとの関係をθP≧θとするも
のであることを特徴とするものである。
【0044】以下に本発明の液晶表示装置の一実施例に
ついて詳細に説明する。
【0045】図1は、本発明の一実施例である液晶表示
装置の断面を示した図である。ガラス基板1a上に30
0〜5000Å、好ましくは1000から3000Åの
厚さの複数本の透明電極2aが互いに平行となるように
ストライプ状に配列して形成され、その上に300〜5
000Å、好ましくは、500〜2000ÅのSiO2
の電極保護膜3aが、スパッタで形成され、さらにその
上に配向膜4aとしてチッソ石油化学(株)製のX−A
−2001(ポリイミド)をスピンコーターにて400
Åの厚さに形成し、この後レーヨン系の布を用いてラビ
ングによる一軸配向処理を行い基板9を形成した。
【0046】一方、もう片側のガラス基板1b上にも同
様の条件で複数本の透明電極2bが、互いに平行となる
ようにストライプ状に配列して形成され、その上に同様
の条件で電極保護膜3bを介して配向膜4bが形成され
、この後ラビングによって一軸配向処理を行い基板10
を形成した。
【0047】ついで、この基板10は、もう一方の基板
9と互いに配向膜4a,4bが対抗しあい、互いの透明
電極2a,2bが直交し、ラビング方向がほぼ一致する
ようにし、1.5μの間隔を隔ててシリカスペーサー5
を介してエポキシ樹脂製のシール部材6で貼り合わせた
【0048】これらの基板9,10間には、次の表1に
示すカイラルスメクチックC相を有するエステル系およ
びピリミジン系の混合液晶7(表1中液晶A〜G)を加
熱しつつ、真空注入法で注入口から注入したのち、アク
リル系のUV硬化型の樹脂8で注入口を封止して液晶セ
ル11を作成した。
【0049】
【表1】       液晶        ティルト角  θ 
                 主成分     
   A          22.3°      
        ピリミジン系液晶        B
          10.3°          
    エステル系液晶        C     
     18.0°              ピ
リミジン系液晶        D         
 12.7°              エステル系
液晶        E          18.1
°              ピリミジン系液晶  
      F          14.6°   
           ピリミジン系液晶      
  G            7.1°      
        ピリミジン系液晶        H
          13.5°          
    ピリミジン系液晶        I    
      14.1°              
エステル系液晶        J         
 14.5°              ピリミジン
系液晶        K          16.
7°              ピリミジン系液晶 
       L          22.4°  
            ピリミジン系液晶     
   M          11.8°      
        エステル系液晶        N 
           7.1°          
    ピリミジン系液晶更に、このセルの上下に偏光
軸をほぼ直交させた偏光板12a,12bを配置させ、
偏光板の一方の偏光軸をセルの液晶のどちらか一方の光
軸にほぼ一致させて液晶表示装置とした。ここで、液晶
7としては、後述の通り、表1中B,D,F,Gに示す
ものがプレティルト角θP≧ティルト角θPの関係を満
足するものとなり、本発明の液晶表示装置の実施例に対
応する。
【0050】この液晶表示装置と同様のセル構成であっ
てラビング方向が反平行で、セル厚約20μmのものを
作り、メルク社製のE−8液晶を注入し、磁気容量法を
用いて、ネマチック相での液晶分子のプレティルト角度
を測定した。その結果、配向膜PSI−A−2001で
はプレティルト角θPは12〜15度であった。図2は
配向膜がPSI−A−2001の場合における液晶のコ
ーン角度2θとメモリー角θMの比θM/2θを縦軸に
、プレティルト角θPを横軸にとって、液晶A〜Gにつ
いてプロットしたグラフである。
【0051】図2から判るように、C1U配向をとった
場合θP=θを境としてθP>θ場合のθP>2θの値
が、ほぼ1.0となり有効な光軸角度が得られた。しか
しながらθP<θの場合θM/2θの値は、通常0.5
程度しか得られないことがわかる。換言すれば、液晶G
,BにあってはθP>θであってメモリー角θMはティ
ルト角θの約2倍の値が得られ、そして液晶D,Fにあ
ってはθP≒θであってメモリー角θMはティルト角θ
の約2倍の値が得られ、いずれも最も望ましいスイッチ
ング動作時に得られる2つの状態間の光軸角度(最大の
光軸角度)に近い値が得られている。これに対し液晶A
,C,EにあってはθP<θであって、メモリー角θM
はティルト角θとほぼ同じ値が得られるに過ぎず、最も
望ましいスイッチング動作時に得られる2つの状態間の
光軸角度のほぼ半分に近い値が得られているに過ぎない
【0052】次に、θP≪θの場合の例について説明す
る。上記の構造のうち配向膜4a,4bをチッソ石油化
学(株)製のPSI−XS−014(ポリイミド・アミ
ド)に変え、同様にセル化し、チルト角の異なる複数の
液晶(表1中I〜N)を注入し、液晶セルとした。
【0053】このセル構造であってラビング方向が反平
行で、セル厚が約20μmのものを作り、メルク社製の
E−8液晶を注入し、磁場容量法を用いて、ネマチック
相での液晶分子のプレティルト角度を測定した。その結
果、プレティルト角度θPは配向膜PSI−X−S01
4では、1〜2度であった。図3は、配向膜がPSI−
X−S014の場合における液晶のコーン角度2θとメ
モリー角度θMの比θM/2θを縦軸に、プレティルト
角θPを横軸にとって、液晶I〜Nについてプロットし
たグラフである。なお、図3においてC1U配向、C1
Tw、配向C2Tw配向についてはそれぞれ●点、X点
、■点で示している。
【0054】図3から判るように、C1U配向をとった
場合、θP≪θではθM/2θの値がほぼ0.5が得ら
れるに過ぎず、最も望ましいスイッチング動作時に得ら
れる2つの状態間の光軸角度のほぼ半分に近い値が得ら
れるに止まる。又、参考のために、θP≪θでC1Tw
配向、C2Tw配向の例もプロットしているが、この場
合ではθM/2θの値がほぼ1/3が得られるに過ぎる
最も望ましいスイッチング動作時に得られる2つの状態
間の光軸角度のほぼ35%程度の値しかないことが判る
【0055】本発明は、実施例として液晶B,D,F,
Gを配向としてポリイミドを用いた例について説明した
が、θP≧θの関係となるように公知の液晶材料、配向
膜材料、配向処理を組み合わせることにより実施できる
のは言う迄もない。
【0056】
【発明の効果】本発明の液晶表示装置によれば、以上の
ようにシェブロン構造であるにも拘わらず、スイッチン
グ動作時の液晶の2状態間の光軸角度が最も望ましいス
イッチング動作時に得られる液晶の2つの状態間の光軸
角度にほぼ近い値、換言すれば液晶のテイルト角のほぼ
2倍の値として得られるため、液晶の性能を有効に発揮
させるスイッチング動作を実現することができ、コント
ラスト特性の良いものを提供するのに役立ち、強誘電液
晶表示装置の実用性を高めるものである。しかも、配向
膜として有機高分子膜を用いることができ、又配向膜は
ラビング法を用いた配向膜で実現できるため一層の実用
上のメリット大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置の実施例を示す断面図で
ある。
【図2】本発明の液晶表示装置の実施例とその比較例に
ついて、メモリー角θMとテイルト角θとの比を示すグ
ラフである。
【図3】液晶表示装置の他の例についてメモリー角θM
とティルト角θとの比を示すグラフである。
【図4】スメクチックC相の層構造を模式的に説明する
斜視図である。
【図5】スメクチックC相の層構造を模式的に説明する
斜視図である。
【図6】スメクチックC相の層構造の欠陥を模式的に説
明する断面図及び平面図である。
【図7】層構造の折れ曲がり方向と配向状態を模式的に
説明する図である。
【図8】ラビング処理をした場合の液晶分子のプレチル
トを模式的に説明する図である。
【図9】各種配向状態における液晶分子の様子をダイレ
クターにより模式的に示す図である。
【符号の説明】
1a,1b,9,10  基板 4a,4b  配向膜 7  液晶 12a,12b  偏光板 13  スメクチック層 14  シェブロン構造のつなぎめ部分15  ライト
ニング欠陥 16  ヘアピン欠陥 17,18  シェブロン構造 19  ラビング方向 20  液晶分子:Nダイレクター 21  Cダイレクター 22  プレティルト角度 23  C1配向 24  C2配向 25  スメクチック層の法線 26  液晶のティルト角 27  ローラー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  表面に電極を形成し、さらにその上に
    絶縁膜、配向膜を形成すると共に一軸配向処理を施した
    一対の基板を、その一軸配向処理の方向を該一対の基板
    において略平行になるように互いに対向して配置すると
    ともに、これらの基板間にカイラルスメクチックC相を
    有する液晶を介在させ液晶パネルとし、前記電極に選択
    的に電圧を印加することによって液晶の光軸を切り替え
    る騒動手段と、光軸の切り替えを光学的に識別する手段
    を有する強誘電性液晶表示装置において、  カイラル
    スメクチックC相に於ける層構造がくの字形状に折れ曲
    がったシェブロン構造であり、上記折れ曲がり方向が一
    軸配向処理方向に発生するライトニング欠陥とその欠陥
    の後方に発生するヘアピン欠陥に囲まれた領域の内側、
    もしくは、一軸配向処理方向に発生するヘアピン欠陥と
    その後方に発生するライトニング欠陥に囲まれた領域の
    外側に発生する方向であって、かつ上記切り替えの際に
    液晶分子の基板近傍での反転を伴うものであり、上記液
    晶のティルト角θと上記基板の界面付近の液晶分子のプ
    レティルト角θPがθP≧θの関係を満たしていること
    を特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】  上記配向膜が有機高分子膜であること
    を特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】  上記配向膜がラビング法により上記一
    軸配向処理を施こされてなるものであることを特徴とす
    る請求項1項記載の液晶表示装置。
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