JPH04240128A - 曲げ成形装置及び板状材の曲げ成形方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動車用の複曲面サイ
ドウインド用板硝子等の板状材を曲げ成形する曲げ成形
装置及び板状材の曲げ成形方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、自動車用複曲面サイドウインド
に使用される板硝子を曲げ形成する場合、垂直プレス炉
又は水平曲げ炉が使用されている。垂直プレス炉は、板
硝子を吊り治具に垂直に吊り下げ、加熱炉で加熱した後
、炉外のプレス成形型に引き出して成形型でプレス成形
し、さらに冷却ステーションに引き出して冷却・強化す
る。一方、水平曲げ炉は搬送ローラによって加熱炉内で
加熱された板硝子が水平曲げ炉内に搬入される。板硝子
が水平曲げ炉の終端付近まで搬送されると、上部の平板
吸着部材の吸着面全体に形成されている小孔から吸着部
材内にエアが吸い込まれ、この吸い込み力で板硝子が吸
着部材に吸着される。

【０００３】次に吸着部材が上昇し、側方からクエンチ
リングを板硝子の下方まで移動する。そしてクエンチリ
ング上に板硝子の周縁を載置して板硝子を吸着部材から
離し、冷却ステーションに運んでから冷却して強化する
。この際、クンチリング上でのガラスの重力によるなだ
れ込みでガラスが複曲面に成形される。一方、自動車用
のサイドウインド用ガラス板の周縁には黒色の通常、セ
ラミックカラーフリット層が焼付けられている。この黒
色セラミックカラーフリット層は成形前の板硝子に塗布
され、曲げ成形時に炉内で焼付けする必要がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の垂直
プレス炉では、ガラスを垂直に吊り治具によって吊るた
めに、吊り跡が残るという問題があった。また、従来の
水平曲げ炉には板硝子の搬送手段として搬送ローラが使
用されているので、炉内で成形型に対して板硝子の位置
決めができず、品質を均一に保てないという問題がある
。更に、このローラ搬送方式は、ローラのキズが出るた
めに炉内の温度を、黒色セラミックカラーフリット層が
焼付けられるのに充分な高温に設定することができない
。従って曲げ成形時に板硝子の周縁に塗布された黒色セ
ラミックカラーフリット層が充分な強度、耐久性をもっ
て焼付けられないという問題がある。

【０００５】また従来の水平曲げ炉には成形型が１つし
か設けられていないので成形型で板硝子を曲げ成形して
いる間、搬送されてきた次の板硝子が成形型の前で待機
しなければならず、生産性が低いという問題がある。本
発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、複曲
形状のサイドガラスの生産性向上を図ることができ、更
に品質の向上を図ることができる曲げ成形装置及び板状
材の曲げ成形方法を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、エアテーブルの両側に搬送ローラが設け
られた搬送路を有し、搬送用枠体の両端部を両側の搬送
ローラに載置すると共にエアテーブルの表面から高温の
空気を吹き上げて板状材を前記エアテーブルから浮遊さ
せて前記搬送用枠体内に保持し、前記板状材を搬送用枠
体と共に搬送する搬送手段と、前記搬送路の下流側に位
置し、前記搬送路で搬送されてきた搬送用枠体を所定位
置に位置決めする位置決め部材からなる位置決め手段と
、該位置決め部材の上方に位置し、位置決め部材に当接
した前記搬送用枠体の板状材を吸着する吸着手段と、前
記搬送路の一方の側部に第１の成形型及び前記吸着手段
の下方、第１の成形型の下方間を移動する第１のプレス
リングを備え、第１のプレスリングで前記吸着手段に吸
着された板状材を第１の成形型の下方まで搬送して第１
の成形型で曲げ成形する第１の成形手段と、前記搬送路
の他方の側部に第２の成形型及び前記吸着手段の下方、
第２の成形型の下方間を移動する第２のプレスリングを
備え、第２のプレスリングで前記吸着手段に吸着された
板状材を第２の成形型の下方まで搬送して第２の成形型
で曲げ成形する第２の成形手段と、を備えた曲げ成形装
置及び成形方法を提供するものである。

【０００７】

【作用】本発明によれば、搬送手段の搬送ローラで搬送
用枠体を搬送すると共にエアテーブルの表面から高温の
空気を吹き上げて板状材を加熱すると共に搬送路から浮
遊し、板状材を搬送用枠体に保持して搬送用枠体と共に
搬送することができる。従って、搬送しながら板状材を
所定の曲げ加工、強化加工の必要な温度まで加熱するこ
とができる。また同時に板状材を浮遊させる空気の温度
を板状材の周縁に塗布されている黒色セラミックカラー
フリット層が焼付けられる温度まで高めることができる
。

【０００８】また、搬送手段から搬送されてきた搬送用
枠体を位置決め部材で位置決めし、次に吸着手段で板状
材を吸着して板状材をハンドリングすることができる。 そして位置決めされた板状材を第１のプレスリングと第
２のプレスリングとで交互に第１の成形手段と第２の成
形手段とに振り分けることができる。従って、第１の成
形手段で板状材を曲げ成形している間に、第２の成形手
段で別の板状材を曲げ成形することができるので生産性
の向上を図ることができ、更に板状材を正確に曲げ成形
することができるので品質の向上を図ることができる。

【０００９】

【実施例】以下添付図面に従って本発明に係る曲げ成形
装置及び板状材の曲げ成形方法について詳説する。図１
に示すように本発明に係る曲げ成形装置１０は搬送手段
１２、位置決め手段１４、吸着手段１５、第１の成形手
段１６及び第２の成形手段１８等から成り、搬送手段１
２はエアテーブル２０と搬送ローラ２２とから成る搬送
路を備えている。エアーテーブル２０はその全域に孔２
０Ａ、２０Ａ…が形成され、孔２０Ａ、２０Ａ…にはエ
アテーブル２０の下方に設けられているエアーブロワー
（図示せず）から高温の空気が吹き上げられる。

【００１０】また、エアテーブル２０の両側には搬送ロ
ーラ２２、２２が設けられていて、搬送ローラ２２、２
２には矩形状の枠体２４の両端の脚部が載置される。こ
の場合枠体２４は脚部のみ搬送ローラ２２、２２に載置
されエアテーブル２０とは間隔をおいている。これによ
り枠体２４は搬送ローラ２２、２２で矢印Ａ方向に搬送
される。安定に搬送するために、搬送路の両側又は片側
にガイドを設けてもよい。ガイドを設けることにより、
搬送路に直交方向の枠体２４の位置を一定にできるため
、後工程での枠体２４の位置決めを行いやすくすること
ができる。枠体２４の内側には突起２４Ａ、２４Ｂ、２
４Ｃが設けられ、突起２４Ａ、２４Ｂに対向した位置に
はバー２４Ｄ、２４Ｅを介してローラ２４Ｆ、２４Ｆが
回転自在に設けられている。ローラ２４Ｆ、２４Ｆは駆
動手段（図示せず）により駆動される。

【００１１】これらの、突起２４Ａ、２４Ｂ、２４Ｃ及
びローラ２４Ｆ、２４Ｆは図１に示すように、自動車用
のサイドウインド用ガラス板２６がエアテーブル２０の
孔２０Ａ、２０Ａから吹き上げられる高温の空気でエア
テーブル２０から浮遊した時、板状材、例えばサイドウ
インド用ガラス板２６を所定位置に保持できる位置関係
に設けられている。これによりサイドウインド用ガラス
板２６は枠体２４と共に矢印Ａ方向に搬送される。又サ
イドウインド用ガラス板２６には高温の空気が吹き付け
られるので、サイドウインド用ガラス板２６が高温にな
りサイドウインド用ガラス板２６の周囲に塗布されてい
る黒色セラミックカラーフリット２６Ａを焼付けること
ができる。

【００１２】位置決め手段１４は搬送路２０の下流側に
位置し、搬送ローラ２２、２２の上方にストッパ２８、
２８を備え、ストッパ２８は枠体２４の両脚部に当接す
るように配置されている。そして、ストッパ２８にはシ
リンダ３０が設けられている。従ってシリンダ３０が作
動するとストッパ２８は搬送路２０の搬送方向に移動し
て、ストッパ２８を所定の位置に位置決めすることがで
きる。従ってサイドウインド２６を所定位置に位置決め
することができる。

【００１３】また４本のロッド３２を介して吸着手段１
５の吸着装置３６が昇降自在に設けられている。吸着装
置３６の底面には図示しないが全域に吸着用の孔が形成
され、この孔から空気を吸い込むことができる。従って
枠体２４がストッパ２８、２８に当接した時、吸着装置
３６を下降して吸着用の孔から空気を吸い込むと、枠体
２４に保持されているサイドウインド用ガラス板２６が
吸着装置３６の底面に吸着される。この場合もサイドウ
インド用ガラス板２６の位置決めされた位置は正確に保
たれる。

【００１４】図１上で搬送ローラ２２の左側には第１の
成形手段１６が設けられている。第１の成形手段１６は
成形型４０を備え、成形型４０は３本のロッド４２を介
して昇降可能に設けられている。また成形型４０の底面
全域には吸着用の孔が形成されている。そして成形型４
０の下方にはプレスリング４４が設けられ、プレスリン
グ４４は成形型４０の下方から吸着装置３６の下方まで
の間を、エアテーブル２０の搬送方向と直交する方向に
往復移動可能に設けられている。

【００１５】従ってプレスリング４４は吸着装置３６に
吸着されたサイドウインド用ガラス板２６を吸着装置３
６の下方で受け取り、成形型４０の下方まで搬送するこ
とができる。そしてサイドウインド用ガラス板２６が成
形型４０の下方まで移動すると、成形型４０が下降して
サイドウインド用ガラス２６を吸着した後、成形型４０
とプレスリング４４とで押圧してサイドウインド２６を
曲げ成形する。

【００１６】この成形型４０の左方向には冷却用の上吹
き口（図示せず）及び下吹き口４８が設けられ、上吹き
口と下吹き口４８の間にはクエンチリング５０が移動自
在に設けられている。クエンチリング５０は上下の吹き
口の間（即ち図１に示す位置）から成形型４０の下方位
置まで移動することができる。従ってクエンチリング５
０はプレスリング４４が退避した後、成形型４０の下方
で、曲げ成形されたサイドウインド用ガラス板２６を成
形型４０から受け取って冷却用の上下の吹き口で冷却強
化することができる。

【００１７】図１上で搬送ローラ２２の上側には第２の
成形手段１８が設けられている。第２の成形手段１８は
前述した第１の成形手段１６と同一部材で構成されてい
るので同一符号を付して説明を省略する。尚、図１上で
５２は炉、５４は案内用のローラである。前記の如く構
成された本発明に係る曲げ成形装置の作用について説明
する。

【００１８】まず、エアテーブル２０の下方のエアーブ
ロワーを作動してエアテーブル２０の穴２０Ａ、２０Ａ
…から高温の空気を吹き上げて、サイドウインド用ガラ
ス板２６をエアテーブル２０の上方に浮遊すると共に、
搬送ローラ２２、２２に枠体２４を載置してサイドウイ
ンド用ガラス板２６を枠体２４の突起２４Ａ、２４Ｂ、
２４Ｃ、ローラ２４Ｆ、２４Ｆ間に保持する。これによ
りサイドウインド用ガラス板２６は枠体２４と共にして
図１上で矢印Ａ方向に搬送される。この時サイドウイウ
ンド用ガラス板２６の周縁に塗布されている黒色セラミ
ックカラーフリット層２６Ａは、吹き上げられている高
温の空気で焼付けられる。

【００１９】搬送ローラ２２、２２で搬送されてきた枠
体２４はストッパ２８、２８に当接して停止する。従っ
て枠体２４を所定位置に位置決めすることができる。そ
して枠体２４が位置決めされると吸着手段２６が下降し
て、その底面から空気を吸い込んでサイドウインド用ガ
ラス板２６を底面に吸着する。従ってサイドウインド用
ガラス板２６の位置決めを保ったまま、ハンドリングで
きる。

【００２０】吸着装置３６がサイドウインド用ガラス板
２６を吸着すると、プレスリング４４が吸着装置３６の
下方まで移動してサイドウインド用ガラス板２６を吸着
装置３６から受けとり、成形型４０の下方まで搬送する
。次に成形型４０を下降すると共に成形型４０の底面に
設けられている吸い込み用の穴から空気を吸い込んで成
形型４０の下方に配置されているサイドウインド用ガラ
ス板２６を成形型４０の底面に吸着する。これによりサ
イドウインド用ガラス板２６の中央部は成形型４０の成
形面で曲げ成形される。

【００２１】次いで、下降している成形型４０とプレス
リング４４との間でサイドウインド用ガラス板２６を押
圧する。これにより成形型４０の底面に吸着されている
サイドウインド用ガラス板２６の両縁がプレスリング４
４で押圧されて曲げ成形される。曲げ成形完了後成形型
４０は上昇して図１に示す位置にもどり、プレスリング
は退避する。

【００２２】次に、クエンチリング５０が成形型４０の
下方まで移動して曲げ成形されたサイドウインド用ガラ
ス板２６を成形型４０からクエンチリング５０に載置す
る。サイドウインド用ガラス板２６がクエンチリング５
０に載置されると、クエンチリング５０は成形型４０の
下方から退避して冷却装置の下吹き口４８Ａと上吹き口
との間にもどる。従ってサイドウインド２６は下吹き口
４８Ａと上吹き口から吹き出される冷却用の空気で冷却
強化される。これによりサイドウインド用ガラス板２６
の曲げ成形が完了する。

【００２３】ところで、第１の成形手段１６でサイドウ
インド用ガラス板２６の曲げ成形を実行している間に、
エアテーブル２０から搬送されてきた新たなサイドウイ
ンド用ガラス板２６が吸着装置３６に吸着される。新た
なサイドウインド用ガラス板２６が吸着装置３６に吸着
されると第２の成形手段１８のプレスリング４４が吸着
装置３６の下方まで移動して新たなサイドウインド用ガ
ラス板２６を押圧、曲げ成形する。以下前述した第１の
成形手段１６と同じ工程で新たなサイドウインド用ガラ
ス板２６を曲げ成形する。

【００２４】このように本発明によればエアーテーブル
２０を搬送されてきたサイドウインド用ガラス板２６は
順次第１の成形手段１６と第２の成形手段１８とに交互
に振り分けられるので第１の成形手段１６でサイドウイ
ンド用ガラス板２６を曲げ成形している間に第２の成形
手段１８で別のサイドウインド用ガラス板２６を曲げ成
形することができる。

【００２５】前記実施例では自動車用サイドウインド用
ガラス板の曲げ成形について述べたが、本願発明の曲げ
成形装置が自動車のサイドウインド用ガラス板に限らず
、その他の部品のガラス板、例えばルーフ、リヤ用のガ
ラス板、プラスチィック等の他の板状材にも適用するこ
とができる。尚、サイドウインド用ガラス板２６の形状
が変わった場合、バー２４Ｄ、２４Ｅを取り替えて新た
なサイドウインド用ガラス板を保持することができる。

【００２６】

【発明の効果】以上述べたように本発明に係る曲げ成形
装置及び方法によれば、板状材を高温の空気で搬送する
ことができるので搬送時に板状材の周縁に塗布された黒
色セラミックカラーフリット層を焼付けることができる
。また第１、第２の成形手段に対する板状材の位置決め
が炉内でできるので品質の向上を図ることができる。 更に板状材を第１、第２の成形手段に交互に振り分ける
ことができるので板状材の曲げ成形を平行して行うこと
ができ、生産性の向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明に係る曲げ成形炉の斜視図である
。

【符号の説明】

１０…曲げ成形装置 １２…搬送手段 １４…位置決め手段 １５…吸着手段 １６…第１の成形手段 １８…第２の成形手段 ２０…エアーテーブル ２２…搬送ローラ ２６…サイドウインド用ガラス板 ２８…ストッパ ３６…吸着装置 ４０…成形型 ４４…プレスリング

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】エアテーブルの両側に搬送ローラが設けら
   れた搬送路を有し、搬送用枠体の両端部を両側の搬送ロ
   ーラに載置すると共にエアテーブルの表面から高温の空
   気を吹き上げて板状材を前記エアテーブルから浮遊させ
   て前記搬送用枠体内に保持し、前記板状材を搬送用枠体
   と共に搬送する搬送手段と、前記搬送路の下流側に位置
   し、前記搬送路で搬送されてきた搬送用枠体を所定位置
   に位置決めする位置決め部材からなる位置決め手段と、
   該位置決め部材の上方に位置し、位置決め部材に当接し
   た前記搬送用枠体の板状材を吸着する吸着手段と、前記
   搬送路の一方の側部に第１の成形型及び前記吸着手段の
   下方、第１の成形型の下方間を移動する第１のプレスリ
   ングを備え、第１のプレスリングで前記吸着手段に吸着
   された板状材を第１の成形型の下方まで搬送して第１の
   成形型で曲げ成形する第１の成形手段と、前記搬送路の
   他方の側部に第２の成形型及び前記吸着手段の下方、第
   ２の成形型の下方間を移動する第２のプレスリングを備
   え、第２のプレスリングで前記吸着手段に吸着された板
   状材を第２の成形型の下方まで搬送して第２の成形型で
   曲げ成形する第２の成形手段と、を備えたことを特徴と
   する曲げ成形装置。
2. 【請求項２】両側に搬送ローラが設けられたエアテーブ
   ル上を、前記エアテーブルの表面から高温の空気を吹き
   上げて板状材を浮遊させるとと共に、前記板状材をその
   内側に保持する搬送用枠体を前記ローラにより所定の方
   向に搬送することにより板状材を搬送する工程と、前記
   エアテーブル上を搬送されてきた板状材を所定位置に位
   置決めする工程と、位置決めされた板状材を二方向に振
   り分ける工程と、前記の二方向のそれぞれの所定位置で
   振り分けられた前記板状材を曲げ成形する成形工程と、
   を備えたことを特徴とする板状材の曲げ成形方法。