JP2003335534A - ガラス板の曲げ成形方法および装置 - Google Patents

ガラス板の曲げ成形方法および装置

Info

Publication number
JP2003335534A
JP2003335534A JP2003063069A JP2003063069A JP2003335534A JP 2003335534 A JP2003335534 A JP 2003335534A JP 2003063069 A JP2003063069 A JP 2003063069A JP 2003063069 A JP2003063069 A JP 2003063069A JP 2003335534 A JP2003335534 A JP 2003335534A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass plate
bending
frame member
glass
upper mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003063069A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Fukami
正生 深見
Shinya Ota
進哉 太田
Tatsuo Yajima
辰雄 矢島
Tomoo Kajikawa
智生 梶川
Mikihisa Sasaki
幹尚 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP2003063069A priority Critical patent/JP2003335534A/ja
Publication of JP2003335534A publication Critical patent/JP2003335534A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】複雑な複曲面形状の曲げに対応できる成形精度
を有するとともに、各種の欠点が生じないガラス板の曲
げ成形方法および装置を提供する。 【解決手投】上モールド58と枠部材34とでガラス板
Gをプレスする前に、加熱軟化したガラス板Gを枠部材
34の成形面に載置することで、ガラス板Gをその自重
により予備曲げ成形する。この予備曲げ成形によるガラ
ス板Gの変形量を所定の予備曲げ成形量調整手段(16
0、170、180、190、200)により調整する
工程と、予備曲げ成形されたガラス板Gを上モールド5
8および枠部材34でプレスする工程とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス板の曲げ成
形方法および装置に関し、特に軟化点近傍の温度まで加
熱されたガラス板を任意の複曲面に曲げ成形するのに好
適なガラス板の曲げ成形方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車の窓ガラスには、様々
な形状・曲率を持った湾曲ガラス板が使用され、このよ
うな湾曲ガラス板を製造する方法として、種々の手法が
提案されている。これらの手法のうち加熱炉内における
プレス成形法は、ガラス板を高温状態で曲げ成形できる
ため、縦断面が略S字状といった複雑形状、または深曲
げ形状を実現する上で好適である。例えば下記特許文献
1には、ガラス板が載置される下モールドとして中空の
箱形部品を用い、プレス成形時にこの中空内にエアを供
給することで中空内の気圧を上げ、ガラス板の裏面全域
をエアの圧力により上モールドに押し付ける技術が開示
されている。この技術は、ガラス板の裏面を広範囲にわ
たって均一に押圧できるため、複雑形状を容易に実現で
きるとされている。
【0003】
【特許文献1】特開平1−52628号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては、プレス成形とエアによる加圧とを併
用し、ほとんど平板状のガラス板を所望の複雑形状また
は深曲げ形状となるよう瞬間的に曲げ成形するため、曲
げ成形時にガラス板がその隅々まで充分に延びきらず、
曲げ成形後のガラス板の各部に光学的な歪みが生じた
り、面内に皺が寄ってしまったりすることがあった。こ
れらの問題は、ほとんど平板状のガラス板がプレス成形
およびエアの加圧によって短時間で大きく曲げられるた
めに生じる。よって、充分に時間をかけて曲げ成形する
ことで、上記問題を回避することができるかもしれない
が、それでは湾曲ガラス板の生産効率を低下させてしま
うという新たな問題が生じる。
【0005】また、プレス成形に用いられる下モールド
および上モールドは、ガラス板を傷付けないようにする
ため、成形面が耐熱性クロス等の織布で覆われることが
一般的である。そして、複雑形状等を実現させるための
これらのモールドは、製造される湾曲ガラス板の形状に
合わせてその形状が大きく湾曲しており、その形状は曲
げ成形前のガラス板の形状と大きく乖離している。その
ため、モールドとガラス板とが局所的に強く接触する部
位が生じ易く、ガラス板を繰り返しプレス成形するうち
に、これらの部位における耐熱性クロスが破れ易くなる
といった問題があった。
【0006】さらに、モールドの形状と大きく乖離した
形状のガラス板を無理にプレス成形した場合、ガラス板
の外周部にガラス板を支持するリングの跡が残ったり、
クラックが生じたりすることがあった。
【0007】本発明は、このような従来技術の問題点を
解決すべく提案されたものであり、従来技術では製造が
困難であった複雑形状および深曲げ形状のガラス板の製
造を高い生産効率で実現し、また予備曲げ成形の高速化
を図ることができるガラス板の曲げ成形方法および装置
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、略鉛直下方に向けて成形面を有する上モ
ールドと、略鉛直上方に向けて成形面を有しかつこの成
形面が前記上モールドの成形面と係合する枠部材とで、
予め加熱軟化されたガラス板をプレスすることにより、
前記ガラス板を所望形状に曲げ成形する方法において、
前記上モールドと前記枠部材とで前記ガラス板をプレス
する前に、前記加熱軟化したガラス板を前記枠部材の成
形面に載置することで、前記ガラス板をその自重により
予備曲げ成形するとともに、この予備曲げ成形による前
記ガラス板の変形量を所定の予備曲げ成形量調整手段に
より調整する工程と、前記予備曲げ成形されたガラス板
を前記上モールドおよび前記枠部材でプレスする工程と
を有することを特徴とするガラス板の曲げ成形方法を提
供する。
【0009】また、本発明の一態様において、前記加熱
軟化されたガラス板を前記枠部材に落下して載置する工
程と、前記ガラス板を前記枠部材に載置した状態で前記
上モールド直下まで搬送する工程と、前記ガラス板を前
記枠部材に載置する直前から前記ガラス板をプレスする
直前までの間に、前記ガラス板の自重による変形量を前
記予備曲げ成形量調整手段により調整することで、前記
ガラス板を前記上モールドの成形面に近似した形状に予
備曲げ成形する工程とを有することが好ましい。
【0010】また、本発明の一態様において、前記予備
曲げ成形量調整手段は、略鉛直上方に向けて成形面を有
しかつ前記枠部材の内周側に設置された下モールドであ
り、この下モールドの成型面は、エア吸引手段と連通す
る複数の孔を有し、このエア吸引手段により前記複数の
孔からエアが吸引されることで、前記ガラス板の予備曲
げ成形が促進されることが好ましい。
【0011】また、本発明の一態様において、前記ガラ
ス板を、エアフローティング手段でエアフローティング
支持するとともに位置決めする工程と、前記位置決めさ
れたガラス板を、このガラス板の上方から近づけた吸着
手段により吸着支持するとともに前記枠部材の上方まで
搬送する工程とを有することが好ましい。
【0012】また、本発明の一態様として、複数種類の
予備曲げ成形量調整手段を用意し、曲げ成形されるガラ
ス板の型式に応じて所望の予備曲げ成形量調整手段を選
択する工程をさらに有することが好ましい。
【0013】一方、本発明は、略鉛直下方に向けて成形
面を有する上モールドと、略鉛直上方に向けて成形面を
有しかつこの成形面が前記上モールドの成形面と係合す
る枠部材とを備え、予め加熱軟化されたガラス板を前記
上モールドと前記枠部材とでプレスすることにより、前
記ガラス板を所望形状に曲げ成形する装置において、前
記枠状部材上の加熱軟化されたガラス板の予備曲げ成形
による変形量を調整する予備曲げ成形量調整手段をあさ
らに備えたことを特徴とするガラス板の曲げ成形装置を
提供する。
【0014】また、本発明の一態様において、前記加熱
軟化されたガラス板を保持するとともに、このガラス板
を前記枠部材に落下して載置させる手段と、前記ガラス
板を載せた枠部材を前記上モールド直下まで搬送する手
段とをさらに備え、前記ガラス板を前記枠部材に載置す
る直前から前記ガラス板をプレスする直前までの間に、
前記ガラス板の自重による変形量を前記予備曲げ成形量
調整手段により調整することで、前記ガラス板を前記上
モールドの成形面に近似した形状に予備曲げ成形するこ
とが好ましい。
【0015】また、本発明の一態様において、前記ガラ
ス板をエアフローティング支持するエアフローティング
手段と、前記エアフローティング支持されたガラス板を
位置決めする位置決め手段と、前記位置決めされたガラ
ス板にその上方から近づき、前記ガラス板を吸着支持す
るとともに前記枠部材上方まで搬送する吸着手段とをさ
らに備えることが好ましい。
【0016】また、本発明の一態様において、複数種類
の予備曲げ成形量調整手段と、曲げ成形されるガラス板
の型式に応じて所望の予備曲げ成形量調整手段を選択す
る制御手段とをさらに備えることが好ましい。
【0017】また、本発明の一態様において、前記予備
曲げ成形量調整手段は、略鉛直上方に向けて成形面を有
しかつ前記枠部材の内周側に設置された下モールドであ
り、この下モールドの成型面は、エア吸引手段と連通す
る複数の孔を有し、このエア吸引手段により前記複数の
孔からエアが吸引されることで、前記ガラス板の予備曲
げ成形が促進されることが好ましい。
【0018】また、本発明の一態様において、前記予備
曲げ成形量調整手段は、前記枠部材に載置されたガラス
板の所望部位を加熱するための加熱手段であり、前記枠
部材と共に搬送される前記ガラス板の所望部位が前記加
熱手段により加熱されることで、前記ガラス板の予備曲
げ成形が促進されることが好ましい。
【0019】また、本発明の一態様において、前記予備
曲げ成形量調整手段は、加熱手段を内蔵した吸着手段で
あり、前記加熱軟化したガラス板が前記吸着手段により
吸着保持されている間に、前記ガラス板の所望部位が加
熱されることで前記ガラス板の予備曲げ成形が促進され
ることが好ましい。
【0020】また、本発明の一態様において、前記予備
曲げ成形量調整手段は、加熱手段を内蔵したエアフロー
ティング手段であり、前記加熱軟化したガラス板が前記
エアフローティング手段によりエアフローティング支持
されている間に、前記ガラス板の所望部位が加熱される
ことで、前記ガラス板の予備曲げ成形が促進されること
が好ましい。
【0021】また、本発明の一態様において、前記予備
曲げ成形量調整手段は、固定フレームとこの固定フレー
ムに枢設された可動フレームとで構成された枠部材であ
り、前記可動フレームが前記固定フレームとの枢設部分
を回動軸として傾斜することで、前記加熱軟化したガラ
ス板の縁部が前記可動フレームによって押し上げられ、
前記ガラス板の予備曲げ成形が促進されることが好まし
い。
【0022】また、本発明の一態様において、前記予備
曲げ成形量調整手段は、固定フレームとこの固定フレー
ムに枢設された可動フレームとで構成された外側枠部材
と、この外側枠部材の内周側に配設されかつこの外側枠
部材よりも平坦な形状の内側枠/平板部材とを有し、前
記加熱軟化したガラス板は、前記内側枠/平板部材に載
置されてから前記外側枠部材に載せ換えられ、前記可動
フレームが前記固定フレームとの枢設部分を回動軸とし
て傾斜することで、前記加熱軟化したガラス板の縁部が
前記可動フレームによって押し上げられ、前記ガラス板
の予備曲げ成形が促進されることが好ましい。
【0023】また、本発明の一態様において、前記上モ
ールド、前記枠部材、および前記予備曲げ成形量調整手
段は、加熱炉内に設置されていることが好ましい。
【0024】さらに、本発明の一態様において、前記上
モールドは、その成形面に複数の孔を有し、これらの孔
にはエア供給/排出手段が連結されていることが好まし
い。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に従って本発明に
係るガラス板の曲げ成形方法および装置の好ましい実施
の形態について説明する。
【0026】図1、図2に示すガラス板の曲げ成形装置
10は、加熱炉12、位置決めゾーン14、成形炉1
6、風冷強化ゾーン18、搬出用ローラコンベア20、
および各部の駆動を制御するコントローラCTR等によ
って構成される。加熱炉12は、複数のゾーンによって
区分された電気加熱炉であり(位置決めゾーン14およ
び成形炉16も含まれる)、各ゾーンには、天井ヒータ
22a、床面ヒータ22b、および側面ヒータ22cが
設置されている。なお、一部のゾーンでは、説明の便宜
のためヒータの図示を省略している。
【0027】各ヒータの発熱量は、曲げ成形するガラス
板Gの大きさおよび厚さ等に応じて、ゾーン毎に設定さ
れている。ガラス板Gは、加熱炉12内をローラコンベ
ア28により搬送され、搬送される過程で所定の曲げ成
形温度(650〜720℃)まで加熱され、その後位置
決めゾーン14に搬入される。
【0028】位置決めゾーン14は、ハースベッド30
(請求項のエアフローティング手段に相当)、トラベリ
ングポジショナー32(請求項の位置決め手段に相
当)、および図2のフラットモールド35(請求項の吸
着手段に相当)から構成される。ハースベッド30は、
ガラス板Gと対向する面がガラス板Gのサイズよりも大
きい定盤であり、その平坦な表面には多数のエア噴射孔
33、33…(図2)が密に形成されている。
【0029】また、ハースベッド30の下部には、エア
噴射孔33、33…に連通するエア取入口(不図示)が
形成され、このエア取入口にダンパー(不図示)を介し
て燃焼ブロワー(不図示)が連結されている。したがっ
て、燃焼ブロワーからの圧縮エアは、ダンパーによって
圧力調整された後、エア取入口からエア噴射孔33、3
3…を介してハースベッド30の上方に向けて噴射され
る。噴射されたエアの圧力は、ガラス板Gをエアフロー
ティング支持できるように設定されている。よって、位
置決めゾーン14に搬入されたガラス板Gは、このエア
の圧力によってハースベッド30上方にハースベッド3
0から離間して浮上し、いわゆるエアフローティング支
持される。
【0030】ローラコンベア28の後半部分およびハー
スベッド30で形成される搬送路は、ガラス板Gの搬送
方向下流(図2では右向き)に向けて僅か(例えば1度
程度)の下り勾配をもっている。そのため、ローラコン
ベア28により与えられた慣性力とガラス板のGの自重
とが相俟って、ガラス板Gはハースベッド30上をエア
フローティング支持されながら右向きに移動する。
【0031】図3に示すように、ポジショナー32、3
2はエアフローティング支持されたガラス板Gの下流側
のコーナ部を受けるように合計2箇所に設けられてい
る。これらのポジショナー32、32は、ガラス板Gの
搬送方向(以下、X方向という)、およびX方向に対し
て直交する水平方向(以下、Y方向という)に各々移動
自在に設けられている。一対のポジショナー32、32
の先端は二股状に作られ、これら先端部のそれぞれ下側
にはガラス板Gの縁部に当接させるためのディスク32
a、32bが回動自在に取り付けられている。ガラス板
Gが位置決めゾーン14に搬入されると、ガラス板Gの
先頭縁部がディスク32a、32aに当接し、これによ
りガラス板Gの搬入方向移動が規制され、ガラス板Gの
X方向の位置決めが行われる。
【0032】また、ポジショナー32、32は、ガラス
板Gをディスク32a、32aで受けながらX方向に移
動すると同時に、Y方向の位置合わせのために各先端部
のディスク32b、32bをガラス板Gのコーナ部に当
接させた状態でポジショナー32、32をY方向内側に
移動させ、ガラス板GをY方向に微少距離移動させる。
これによりガラス板GのY方向の位置決めが行われる。
したがって、ガラス板Gは、位置決めゾーン14におい
て、XおよびY方向に位置決めされる。
【0033】この位置決めは、後段の成形炉16に配置
された成形モールド(枠部材34、下モールド56およ
び上モールド58)の位置に、ガラス板Gの位置を正確
に合わせるために行われる。前述の如く位置決めされた
ガラス板Gは、後述するフラットモールド35により吸
着されてから、成形炉16に搬入される。
【0034】ここで、ポジショナー32の機構について
説明する。図3,4に示すように、ポジショナー32、
32は、X方向に配設されたボールねじ装置134、お
よびY方向に配置されたボールねじ装置136等で構成
される。ボールねじ装置134の送りねじ138は、X
方向に配設された基台140に沿って設けられるととも
に、ボールねじ装置134のナット142は、Xブロッ
ク144の下部に設けられている。Xブロック144
は、ナット142を介して送りねじ138に螺合される
とともに、基台140に沿って配設された一対のレール
146、146にX方向移動自在に支持されている。し
たがって、ボールねじ装置134のモータ135を正転
または逆転駆動すると、Xブロック144がX方向に移
動する。
【0035】図4の破線で示される送りねじ148は、
Xブロック144の上面にY方向に沿って設けられる。
また、ボールねじ装置136のナット150は、Yブロ
ック152の下部に設けられている。Yブロック152
は、ナット150を介して送りねじ148に螺合される
とともに、Xブロック144の上面にY方向に沿って配
設された一対のレール154、154にY方向移動自在
に支持されている。
【0036】したがって、ボールねじ装置136のモー
タ137を正転または逆転駆動すると、Yブロック15
2がY方向に移動する。よって、ボールねじ装置134
および136を駆動することにより、Yブロック152
に固定されたポジショナー32がX方向およびY方向に
移動する。なお、位置決めゾーン14においても、位置
決め中のガラス板Gを高温に保つため、ハースベッド3
0上方の炉壁に天井ヒータが設置されている。
【0037】一方、図2のフラットモールド35は、ガ
ラス板Gと対向する面がガラス板Gのサイズよりも大き
な定盤であり、その平坦な下側表面には多数のエア噴射
孔および吸引孔が密に形成されている。また、フラット
モールド35の上部には、これらのエア噴射孔および吸
引孔に連通するエア取入口(不図示)が形成され、この
エア取入口にダンパー(不図示)を介して燃焼ブロワー
(不図示)およびエア吸引手段が連結されている。フラ
ットモールド35は、搬送手段によりハースベッド30
の上方位置と、成形炉16内の下モールド56(後述)
の上方位置との間を往復移動可能に構成されている。
【0038】成形炉16は、位置決めゾーン14と連通
しており、その内部雰囲気は位置決めゾーン14と同様
に不図示のヒータによって高温状態に保たれている。位
置決めゾーン14でガラス板Gが位置決めされ、下降し
てきたフラットモールド35によりガラス板Gが吸着保
持される際に、ハースベッド30のエア噴射孔33、3
3…から噴射されるエア圧は、ガラス板Gをエアフロー
ティングさせる際よりも高められ、フラットモールド3
5によるガラス板Gの吸着保持が助けられる。
【0039】フラットモールド35により吸着保持され
たガラス板Gは、その状態でフラットモールド35と共
に成形炉16内の下モールド56の上方位置に搬入され
る。下モールド56の上方まで搬送されたガラス板G
は、フラットモールド35による吸着保持が解除され、
枠部材34(後述)上に落下して載置される。なお、フ
ラットモールド35は上下動のみでき、下モールド56
がフラットモールド35の下方まで移動し、この後に吸
着保持を解除してガラス板Gを枠部材34上に載置する
ような構成を採ってもよい。
【0040】成形炉16内には、下モールド56および
上モールド58等が設置されている。下モールド56
は、成形炉16内に設けられたレール24A上をX方向
(図の左右方向)に移動できるようになっている。位置
決めゾーン14から搬送されたガラス板Gは、図2の想
像線で示される位置で枠部材34および下モールド56
上に載置される。すると、下モールド56が右向きに移
動し、図2の実線で示される位置、すなわち上モールド
58と相対する位置まで移動する。下モールド56など
の移動は、不図示の搬送手段(例えばタイミングベルト
等)により行われる。一方、上モールド58は、不図示
の昇降手段により昇降自在に支持されている。
【0041】図5は、ガラス板G、枠部材34、下モー
ルド56および上モールド58等の位置関係を示す要部
断面図である。下モールド56は、枠部材34の内周側
に配設されている。下モールド56の成形面57には、
略全面に亘って所定間隔毎に孔56A、56A…が設け
られ、各孔はエア経路86に通じている。エア経路86
には配管雄ヘッド88が連通し、下モールド56の移動
の結果、配管雄ヘッド88が配管雌ヘッド89(図2参
照)に嵌合する。配管雌ヘッド89は、図2のエア供給
/排出装置(請求項のエア供給/排出手段に相当)16
0に、二点鎖線で示すパイプ162を介して連結されて
いる。
【0042】したがって、エア供給/排出装置160を
駆動することにより、図5の各孔56Aからエアが噴出
されたり、または各孔56Aからエアが吸引されたりす
る。各孔56Aからエアが吸引されることにより、ガラ
ス板Gが下モールド56のS字の如く湾曲した成形面5
7に吸着保持される。
【0043】また、下モールド56を囲むように枠部材
34が配置されている。枠部材34は、成形されるべき
湾曲ガラス板の曲げ形状に略近い形状をした周縁形状に
形成されている。この枠部材34は、複数の支持腕8
4、84…により下モールド56の側壁で支持されてい
る。
【0044】下モールド56はシャトル56B上に固定
され、シャトル56Bは炉床24の下に設けられたレー
ル24A上にスライド自在に支持されている。炉床24
には、シャトル56Bの脚が水平移動できるように、ス
リットが設けられている。したがって、下モールド56
等は、不図示の搬送手段(タイミングベルト)により図
の左右向きに移動可能となっており、図2の想像線の位
置にあるとき、枠部材34上にガラス板Gが載置され、
図2の実線の位置にあるとき、上モールド58と相対向
し、上モールド58と協動してガラス板Gの曲げ成形が
行われる。
【0045】上モールド58は、その成形面がガラス板
Gの略全面に対応する。上モールド58の成形面59に
は、略全面に亘って所定間隔毎の孔58A、58A…が
形成され、各孔58Aはエア経路90に通じている。エ
ア経路90はダクト92を介してエア供給/排出装置1
64(図2)に連結されている。したがって、エア供給
/排出装置164を駆動することにより、図5の各孔5
8Aからエアが噴出されたりまたは吸引されたりする。
各孔58Aからエアが吸引されることにより、ガラス板
Gが上モールド58のS字の如く湾曲した成形面59に
吸着保持される。下モールド56の成形面57は、上モ
ールド58の成形面59が略反転された形状に作られて
いる。
【0046】また、上モールド58は架台58Bの下部
に固定されており、既述のように、架台58Bは成形炉
16の天井部より不図示の昇降手段を介して昇降自在に
支持されている。上モールド58の成形面59の形状
は、炉外で曲げ成形される場合には、ガラス板Gの製品
形状と略同一形状とするのが好ましい。ただし、本実施
形態のように、成形炉16内部で曲げ成形される場合に
は、曲げ成形後に強化ゾーン18に搬送される過程でガ
ラス板Gが自重により変形することを見越して、若干ガ
ラス板Gの製品形状と異ならせるのが好ましい。
【0047】図2に示した風冷強化ゾーン18は、クエ
ンチシャトル68および風冷強化装置70等から構成さ
れる。クエンチシャトル68には、図2の左側にクエン
チリング72が固定され、右側にキャッチ部材74が固
定されている。クエンチリング72は、成形炉16で曲
げ成形されたガラス板Gを受け取るための器具であり、
その形状は成形すべき湾曲ガラス板の曲げ形状に概略一
致する。このクエンチリング72は、クエンチシャトル
68がX方向に往復走行することにより、成形炉16内
の上モールド58の下方位置(ガラス板の「受取位
置」)と風冷強化装置70による風冷強化位置(ガラス
板の「受渡位置」)との間で往復移動する。
【0048】風冷強化装置70は、上吹口ヘッド76と
下吹口ヘッド78とからなり、それぞれ送風機(不図
示)から供給された冷却風をガラス板Gの上下両面に噴
射する。ガラス板Gは、クエンチリング72に支持され
た状態で上吹口ヘッド76と下吹口ヘッド78との間の
「風冷強化位置」に位置決めされた後、上吹口ヘッド7
6と下吹口ヘッド78とから噴射される冷却風によって
風冷強化される。また、下吹口ヘッド78による冷却風
圧力は、ガラス板Gをエアフローティング支持すること
が可能な圧力に設定されている。これにより、「風冷強
化位置」に位置決めされたガラス板Gは、エアフローテ
ィング支持された状態で風冷強化される。この間、クエ
ンチシャトル68が図2の左向きに前述の「受取位置」
にまで移動する。
【0049】一方、キャッチ部材74は、「風冷強化位
置」でエアフローティング支持された状態で風冷強化さ
れたガラス板Gを受け取るものであり、ガラス板Gを載
置するための複数本のフレームを有している。このキャ
ッチ部材74は、クエンチシャトル68がX方向に往復
走行することにより、「風冷強化位置」と搬出用ローラ
コンベア20の入口との間を往復移動する。
【0050】なお、クエンチシャトル68は、チェーン
駆動装置またはタイミングベルト駆動装置等の水平方向
移動装置(不図示)によってX方向に往復移動される。
また、搬出用ローラコンベア20の入口には、エアフロ
ーティング装置80が設置されている。このエアフロー
ティング装置80から上方に向けて噴射されるエアによ
って、クエンチシャトル68により搬送されてきた風冷
強化後のガラス板Gは浮上し、ストッパ80Aに押し付
けられる。この間、クエンチシャトル68が図2の左向
きに前述の「受取位置」まで移動する。また、エアフロ
ーティング装置80は、エア圧を漸次低下制御し、エア
フローティング支持されたガラス板Gを静かに搬出用ロ
ーラコンベア20に載置させる。ローラコンベア20に
載置されたガラス板Gは、後段の図示しない検査ゾーン
へ搬送される。
【0051】次に、曲げ成形装置10の作用について説
明する。各部の駆動はコンピュータで構成されたコント
ローラCTRによって制御される。
【0052】まず、所定の寸法および形状に切断された
平板状のガラス板Gを、ローラコンベア28により加熱
炉12内の前半部分(図2の上流側(左側))で搬送
し、所定の曲げ成形温度まで加熱する(図6のステップ
S1)。そして、このガラス板Gをローラコンベア28
によって加熱炉12の前半部分から位置決めゾーン14
に搬入する。
【0053】次に、位置決めゾーン14に搬入されたガ
ラス板Gを、ハースベッド30によって、エアフローテ
ィング支持するとともに、エアフローティング状態でポ
ジショナー32、32をガラス板Gの縁部に当接させ
て、ガラス板Gを所定の位置に位置決めする。
【0054】次いで、フラットモールド35によりガラ
ス板Gを吸着保持し、かつ成形炉16に向けて移動させ
ることにより、位置決めされたガラス板Gを成形炉16
に搬入する。成形炉16内において、フラットモールド
35によるガラス板Gの吸着保持が解除され、ガラス板
Gは落下して枠部材34および下モールド56に支持さ
れる(図6のステップS2)。この状態で、フラットモ
ールド35は成形炉16から位置決めゾーン14内の
「原点位置」に戻る。
【0055】成形炉16において、ガラス板Gは下モー
ルド56の枠部材34上に載置されている。枠部材34
は、通常は下モールド56より高い位置にあるので、当
初は枠部材34でガラス板Gの周縁部を支持し、しかる
後に自重により変形(予備曲げ成形)しつつあるガラス
板を、下モールド56で支持するようになる。よって、
ガラス板Gが必要以上に変形することを抑止する。
【0056】ガラス板Gを載置した下モールド56等
は、上モールド58の直下まで搬送され、その間におい
てもガラス板Gの予備曲げ成形が続行される(図6のス
テップS3)。下モールド56が上モールド58の直下
に到達すると、配管雄ヘッド88は配管雌ヘッド89と
嵌合し、エア経路86がエア供給/排出装置160に連
通する。
【0057】下モールド56に載置されたガラス板Gの
自重による予備成形の促進は、下モールド56側のエア
供給/排出装置160を運転して下モールド56の孔5
6A、56A…からエアを吸引し、ガラス板Gを下モー
ルド56の形状に倣わせることにより行われる(図6の
ステップS4)。孔56A、56A…およびエア供給/
排出装置160が、請求項の予備曲げ成形量調整手段に
相当する。
【0058】このとき、上モールド58を下降させてガ
ラス板Gに接近させるとともに、上モールド58の孔5
8A、58A…からエアを噴出させ、ガラス板Gを下モ
ールド56の形状に倣わせることにより、下モールド5
6によるエアの吸引を補助させることもできる。また、
下モールド56等と一緒にエア供給/排出装置160を
移動させる構成を採ることにより、ガラス板Gをハース
ベッド30から上モールド58直下まで搬送する最中に
下モールド56によるエアの吸引を行え、予備曲げ成形
の促進を長時間にわたって実施できる。
【0059】下モールド56による予備曲げ成形の促進
が終了する際に、上モールド58を下降させてガラス板
Gに接近させる。上モールド58によるガラス板Gの曲
げ成形は、上モールド58側のエア供給/排出装置16
4を運転して上モールド58の孔58A、58A…から
エアを吸引し、ガラス板Gを上モールド58の形状に倣
わせ、さらに上モールド58と枠部材34とでプレスす
ることにより行われる(図6のステップS5)。
【0060】このとき、下モールド56側のエア供給/
排出装置160の運転状態を切り替え、下モールド56
の孔56A、56A…からエアを噴出させ、ガラス板G
を上モールド58の形状に倣わせることにより、上モー
ルド58によるエアの吸引を補助させることもできる。
【0061】上モールド58は、ガラス板Gの曲げ成形
を行うとともに、徐々に上昇し、所定の位置で停止す
る。なお、上モールド58が上昇し始めると、下モール
ド56の孔からのエア噴出は停止される。これに同期し
て、シャトルドア12Aを開いてから、クエンチシャト
ル68を図2の左向きに移動させ、下モールド56と上
モールド58との間にクエンチリング72を挿入する。
【0062】次いで、上モールド58による吸引保持を
解除してガラス板Gをクエンチリング72に移載する。
そして、クエンチシャトル68を図2の右向きに移動さ
せ、クエンチリング72を風冷強化ゾーン18の「風冷
強化位置」に設置する。この後、シャトルドア12Aを
閉じ、風冷強化ゾーン18の上吹口ヘッド76および下
吹口ヘッド78から噴射されるエアによってガラス板G
を風冷強化するとともに、下吹口ヘッド78から噴射さ
れるエアでガラス板Gをエアフローティング支持する。
このとき、次のガラス板Gがフラットモールド35によ
り、成形炉16内に搬入されている。
【0063】次に、ガラス板Gの風冷強化中に、クエン
チシャトル68を図2の左向きに移動させ、クエンチリ
ング72を再び下モールド56と上モールド58との間
に挿入し、プレス成形後の次のガラス板Gをクエンチリ
ング72に移載する。この時、キャッチ部材74は「風
冷強化位置」に挿入され、風冷強化ゾーン18によるエ
アフローティングを解除することにより、風冷強化後の
ガラス板Gがキャッチ部材74に移載される。
【0064】この後、クエンチシャトル68を図2の右
向きに移動させ、プレス成形された次のガラス板Gを、
風冷強化ゾーン18で風冷強化するとともに、風冷強化
ゾーン18で風冷強化された先のガラス板Gを搬出用ロ
ーラコンベア20に移載する。このガラス板Gは、搬出
用ローラコンベア20によって後段の検査ゾーンへ搬出
される。以上の手順は、予定の製造枚数に達するまで繰
り返される(図6のステップS6)。
【0065】以上説明したように、本実施の形態の曲げ
成形装置10では、下モールド56における予備曲げ成
形を促進または抑制することにより、従来製造が困難で
あった複雑形状および深曲げ形状のガラス板の製造を、
高い生産効率で実現できる。また、単に自重のみを利用
した場合に比べ、予備曲げ成形に要する時間を短縮させ
ることができる。なお、本発明は以上の実施形態に限定
されるものではなく、各種の態様が採り得る。例えば、
上記実施の形態ではガラス板Gの曲げ成形を加熱炉の内
部で行っているが、これを加熱炉の外部で行ってもよ
い。
【0066】次に、本発明のその他の実施形態について
説明する。
【0067】図7〜図11には、請求項の予備曲げ成形
量調整手段の各種の態様が示され、これらを単一でまた
はいくつかを組み合わせて用いることにより、ガラス板
の曲げ成形精度を向上させることができる。曲げ成形装
置にこれら複数種類の予備曲げ成形量調整手段を組み込
んでおけば、ガラス板の型式等に応じて、所望の手段を
適宜選択して利用できる。すなわち、ガラス板はその型
式に応じて、形状、大きさ、厚さ、およびその他の物性
がまちまちであり、適切な予備曲げ成形量調整手段が選
択されるべきである。なお、ガラス板の型式とその型式
に使用する予備曲げ成形量調整手段との組み合わせに関
する情報は、コントローラCTRが持つデータベースに
格納されている。
【0068】図7(a)は、フラットモールド35と上
モールド58との間の搬送経路中に、ガラス板の予備曲
げ成形を促進するためのヒータ(請求項の予備曲げ成形
量調整手段に相当)170を設置した態様を示す。ヒー
タ170は、下モールド56の成形面57(図2)に載
置されたガラス板Gを部分的に加熱し軟化させることに
より、ガラス板Gの自重による予備曲げ成形を促進させ
る。この場合、ガラス板Gの曲げの深い部分を集中的に
加熱するため、それらの部分に対応させて電気ヒータ
(またはガスバーナ)172、172…を配設すること
により、ガラス板Gを下モールド56の成形面57(も
しくは上モールド58の成形面59)に近い形状に短時
間で予備曲げ成形できる。
【0069】フラットモールド35は鉛直方向にのみ可
動であり、フラットモールド35がガラス板Gを吸着保
持すると、下モールド56はフラットモールド35の下
方位置(ガラス板Gの受取位置)まで移動してガラス板
Gを受け取り、上モールド58の下方位置(ガラス板G
のプレス位置)まで移動する。下モールド56は、その
下部に設けられたシャトル174が、炉床176の下の
レール(図示せず)にスライド自在に支持されるととも
に、チェーン駆動装置またはタイミングベルト駆動装置
等の水平方向移動装置(不図示)によって上記移動が実
現される。
【0070】ガラス板Gの移載された下モールド56
は、ハースベッド30から上モールド58まで移動する
際にヒータ170直下で一旦停止し、このヒータ170
によりガラス板Gを所定時間加熱してから、再び上モー
ルド58直下に向けて移動する。もしくは、下モールド
56を停止させることなく、低速で移動させ続けるよう
にしてもよい。
【0071】また、ヒータ170を昇降移動自在に設
け、ヒータ170とガラス板Gとの距離をガラス板Gの
大きさや厚さに応じて適宜調節するようにしてもよい。
さらに、ヒータ170をガラス面に対してマトリクス状
に配設した複数のローカルヒータで構成し、ローカルヒ
ータ毎に昇降移動させてもよい。ローカルヒータ17
2、172…の各々の高さ方向の位置および温度を個別
に制御することにより、ガラス板Gの温度分布を自由に
変化させることができる。
【0072】なお、図7(b)に示すように、フラット
モールド35と吸引ダクト178とを球面ジョイント1
78aを介して連結し、連結支点Pを支点としてフラッ
トモールド35を揺動自在に設置してもよい。フラット
モールド35にはリンク35c、35cを介してロッド
35b、35bが連結され、これらのロッド35b、3
5bをそれぞれ独立して上下動させることにより、フラ
ットモールド35を揺動させることができる。
【0073】枠部材34は、製造しようとする湾曲ガラ
ス板の形状に応じて、部分的に大きくせり上がった形状
を有することがある。そこで、フラットモールド35を
揺動させることにより、枠部材34の形状に応じた姿勢
でガラス板Gを落下させることができるようになり、ガ
ラス板Gを枠部材34に落下させた際に局所的にガラス
板Gと枠部材34とが衝突することを防止することがで
きる。よって、ガラス板Gに加わる衝撃が低減され、ガ
ラス板Gに余計な歪みや欠陥が発生するのを防止でき
る。
【0074】ハースベッド30上にガラス板Gが位置決
めされると、吸引ダクト178およびロッド35bとと
もにフラットモールド35が降下する。吸引ダクト17
8に連結された図示しないエア供給/排出手段を駆動さ
せることでフラットモールド35に設けられた孔35a
からエアを吸引することにより、ガラス板Gをフラット
モールド35の下面に吸着保持させる。その後、枠部材
34の形状に応じてフラットモールド35を傾斜させて
から、エアの吸引を停止することでガラス板Gを枠部材
34に落下して載置する。
【0075】次に、図8はフラットモールド35に予備
曲げ成形を促進させるためのヒータ(請求項の予備曲げ
成形量調整手段に相当)180を設置した例を示す。こ
のヒータ180によって、フラットモールド35に吸着
保持されたガラス板Gを、下モールド56に受け渡す前
に予め加熱することができる。これにより、ガラス板G
の軟化が局所的に進行し、下モールド56におけるガラ
ス板Gの予備曲げ成形が促進される。ヒータ180は、
所望のレイアウトで配設された複数の電気ヒータ(また
はガスバーナ)182、182…で構成される。なお、
本構成と図7に示すヒータ170とを併用してもよい。
【0076】次に、図9はハースベッド30に予備曲げ
成形を促進させるためのヒータ(請求項の予備曲げ成形
量調整手段に相当)190を設置した例を示す。ハース
ベッド30上にエアフローティング支持されたガラス板
Gを、このヒータ190により、下モールド56に受け
渡す前に予め加熱する。これにより、ガラス板Gの軟化
が促進され、下モールド56におけるガラス板Gの予備
曲げ成形が促進される。ヒータ190は、所望のレイア
ウトで配設された複数の電気ヒータ(またはガスバー
ナ)192、192…で構成される。なお、本構成と図
7に示すヒータ170とを併用してもよい。
【0077】次に、図10(a)、(b)は、固定フレ
ームと可動フレームとで構成された枠部材を予備曲げ成
形量調整手段として用いる例を示す。同図(b)に示す
ように枠部材200は、2本の固定フレーム201と4
個のヒンジ203と2本の可動フレームとで構成されて
いる。また、同図(a)に示すように、固定フレーム2
01は計4本の支持部材204(手前の2本のみ図示)
により架台56Bに固定され、固定フレーム201の両
端部には、ヒンジ203を介して可動フレーム202が
傾斜自在に連結されている。可動フレーム202には図
示しない駆動装置が取り付けられ、ヒンジ203を回動
軸として可動フレーム202を任意に傾斜させることが
できる。
【0078】一方、枠部材200の内周側には、側面視
で略水平(完全な水平、または枠部材200よりも浅い
曲率を持っていてもよい)の枠部材210(請求項の内
側枠/平板部材に相当)が配設されている。枠部材21
0の形状は図10(b)に示すように上面視で略四角形
であり、その4隅には、図10(a)に示す2本の支持
部材211が固定されている。
【0079】支持部材211の一端は架台56Bを貫通
するとともに、ラック211aが設けられている。ラッ
ク211aには回転軸227に取り付けられたピニオン
228が咬合している。回転軸227は架台56Bに取
り付けられたサーボモータ226の図示しないスピンド
ルと連結され、サーボモータ226によって任意に回転
させられる。よって、サーボモータ226の回転駆動に
より、ピニオン228が回転し、その回転方向に応じて
ラック211aおよび支持部材211は上下動し、枠部
材210を任意に上下動させることができる。
【0080】また、架台56Bは紙面に対して直交する
方向(すなわちガラス板の搬送方向)に延伸する2本の
直動ガイド(以下、LMガイドという)224に設置さ
れ、すなわち上記方向に対してスライド自在な状態で設
置されている。LMガイド224は図示しない炉床に設
置された基台220に保持されている。基台220の側
壁にはラック221が設置され、このラック221はピ
ニオン222と咬合し、ピニオン222は架台56Bに
設置されたサーボモータ223の図示しないスピンドル
に連結されている。よって、サーボモータ223を駆動
してピニオン222を回転させると、架台56はその回
転方向に応じてLMガイド224上を前進または後退
し、枠部材200を図7のフラットモールド35直下か
ら上モールド58直下まで移動させることができる。
【0081】以上のように、図7のフラットモールド3
5から落下したガラス板Gを最初に枠部材210で受け
取ってから枠部材200に徐々に移載することで、ヒン
ジ203や下モールド56の一部が局所的にガラス板に
対して当たって、ガラス板に傷が付くのを防ぐことがで
きる。また、枠部材200をフラットモールド35直下
から上モールド58直下まで移動させながら、可動フレ
ーム202の傾きを急峻に変化させることでガラス板G
の縁部を積極的に曲げ成形でき、予備曲げ成形を短時間
で完了させることができる。
【0082】なお、枠部材210の内周側には図1で説
明したのと同様の下モールド56が設置されている。こ
の下モールド56には、フレキシブルホース(図示せ
ず)の一端が連結され、フレキシブルホースの他端には
バキューム手段(図示せず)が接続されている。そのた
め、ガラス板Gを搬送する最中にバキュームを開始する
ことで予備曲げ成形を促進させることもできる。このよ
うに、枠部材200、210および下モールド56は、
請求項に記載の予備曲げ成形量調整手段に相当する。
【0083】ここで、本実施の形態によるガラス板の曲
げ成形手順について説明する。まず、図2のフラットモ
ールド35からガラス板Gを受け取る直前においては、
枠部材210が枠部材200よりも高い位置に配設さ
れ、下モールド56は固定フレーム201よりも若干下
の位置に配設される。よって、フラットモールド35か
ら落下したガラス板Gは、枠部材210に移載される。
その後、架台56Bは上モールド58直下に向けて水平
移動を開始し、また枠部材210が図示しない駆動装置
により下降し始める。その結果、ガラス板Gの縁部は徐
々に可動フレーム202へと載せ換えられる。
【0084】また、可動フレーム202は図示しない駆
動装置によりヒンジ203を回動軸として上向きに傾斜
を開始する。これら一連の動作は架台56Bが上モール
ド58直下に到達するまで行われ、最終的にガラス板G
は枠部材210から枠部材200へ完全に移載される。
その後、上モールド58が下降し、枠部材200と上モ
ールド58とでガラス板Gをプレスする。その際に、可
動フレーム202を上向きにさらに傾斜させることによ
り、ガラス板Gの縁部を上モールド58の成型面に押し
付ける。以上によりガラス板Gのプレスが完了すると、
上モールド58の成型面でエアの吸引を行ってガラス板
Gを上モールド58の成型面に吸着させ、上述のクエン
チリングにガラス板Gを載せ換える。以降の手順は既に
説明したとおりである。
【0085】図11(a)、(b)および(c)は、図
10に示した予備曲げ成形量調整手段の変形例を示す。
この例は図10に示した下モールド220を取り払い、
代わりに上下動可能な湾曲プレート210aを設置し
た。湾曲プレート210a(請求項の内側枠/平板部材
に相当)は枠部材210同様に支持部材211aにより
支持され、図示しない駆動装置により支持部材211a
は上下動する。湾曲プレート210aのガラス板Gが載
置される面は、単曲または複曲の形状を有する。このよ
うにすることで、ガラス板Gは枠部材200に移載され
る前においても、自重による予備間曲げ成形が行われ
る。
【0086】なお、図11(c)に示すように、中心に
上下動しない下モールド210bを設置し、その両側に
上下動可能なプレート210cおよび210dを設置し
てもよい。プレート210cおよび210dにおけるガ
ラス板Gが載置される面は、単曲または複曲の何れであ
ってもよい。
【0087】図12は、枠部材200の変形例を示す。
同図に示すように架台56B上には、下モールド56
と、下モールド56の周囲に設置されかつ上下動自在に
可動する枠部材210と、枠部材210の周囲に設置さ
れた枠部材200とが設置されている。下モールド56
は、加熱されたガラス板Gの中央近傍領域を支持し、軟
化したガラス板Gが極度に撓むことを抑制する。
【0088】また、枠部材210は、カウンタウェイト
233の働きによって常時最上の位置で保持されている
が、受圧部235が押圧ロッド58cによって押される
ことで下降する。架台56Bには支持フレーム231が
立設し、この支持フレーム231にはフレーム232が
枢設されている。フレーム232の一端部にはカウンタ
ウェイト233が固定され、フレーム232の他端部に
はフレーム234が枢設されている。フレーム234の
一端には、枠部材210と受圧部235とが固定されて
いる。
【0089】枠部材210は曲げ成形前のガラス板Gの
外形サイズよりも小さめの大きさを有し、ガラス板Gの
外周から若干内側の位置を支える金属製の器具である。
また、枠部材210は側面視で水平形状(または湾曲形
状)を有するとともに、載置されたガラス板Gに傷を付
けないようにするため、ステンレスクロス等の耐熱製織
布で覆われている。
【0090】また、枠部材200は、架台56Bに立設
する支持部材204によって支持された固定フレーム2
01と、固定フレーム201にヒンジ203を介して連
結された可動フレーム202と、可動フレーム202に
固定されたフレーム236とで構成されている。フレー
ム236の端部には、図示しないサーボモータのスピン
ドルに連結されたアーム237が当接し、ヒンジ203
を回転軸として可動フレーム202を回動させる構成と
なっている。
【0091】一方、枠部材200の上方には、上モール
ド58が待機している。上モールド58は、成型面が下
向きとなるように架台58Bに設置され、架台58Bに
は下向きに押圧ロッド58Cが立設され、上モールド5
8にはダクト92が連通している。上モールド58は、
その内部が中空の金属製モールドであり、ガラス板Gと
当接する面が所定の湾曲形状を有する。成形面には無数
の孔が空いており、ダクト92を介して吸引することに
より、各孔からエアがモールド内に吸い込まれ、プレス
成形後のガラス板Gを吸引により吸着支持できる。ま
た、その逆にダクト92を介してエアを吹き出すことも
できる。
【0092】以上のように、ガラス板Gのプレスの際に
押圧ロッド58cが受圧部235を押すことにより、枠
部材210が下降し、枠部材210上のガラス板Gは枠
部材200に移載される。このような構成を採用するこ
とで、枠部材210を上下動させるためのサーボモータ
を設置する必要がなくなり、コストを低減させることが
でき、また曲げ成形の制御を簡便にすることができる。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、ガラス板
の予備曲げ成形における変形量を調整することで、モー
ルド等の成形面に近似した形状にガラス板を予備成形す
るため、その後のプレス成形の際にガラス板に、歪み等
が生じることを防ぐことができる。また、従来技術では
製造が困難であった複雑形状および深曲げ形状のガラス
板の製造を高い生産効率で実現できる。また、ガラス板
の曲げ成形を加熱炉内で行うことにより、成形精度、品
質等をより一層向上させることができる。また、枠部材
の内周側に下モールドを設置することにより、垂れ下が
ったガラス板を下モールドにより支持されるため、予備
曲げ成形の段階でガラス板が湾曲しすぎることを防ぐこ
とができる。また、上モールドの成形面に設けられてい
る複数の孔から吸引することにより、曲げ成形の精度を
向上させることができる。以上の本発明は、自動車、鉄
道、船舶、航空機、または建築物等で使用されるガラス
板の曲げ成形に適用でき、特に自動車のリアガラスの曲
げ成形に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガラス板の曲げ成形装置の一実施
形態をその一部を透視して示した斜視図である。
【図2】図1に示した曲げ成形装置の構造を模式的に示
した側面図である。
【図3】ポジショナーの構造を示す平面図である。
【図4】ポジショナーの構造を示す側面図である。
【図5】予備曲げ成形量調整手段の一実施形態を示す要
部断面図である。
【図6】ガラス板の曲げ成形手順を示すフローチャート
である。
【図7】(a)予備曲げ成形量調整手段の他の実施形態
を示す説明図、(b)フラットモールドの一実施形態を
示す部分破断側面図である。
【図8】予備曲げ成形量調整手段の他の実施形態を示す
説明図である。
【図9】予備曲げ成形量調整手段の他の実施形態を示す
説明図である。
【図10】(a)予備曲げ成形量調整手段の他の実施形
態を示す側面図、(b)予備曲げ成形量調整手段の他の
実施形態を示す上面図である。
【図11】(a)予備曲げ成形量調整手段の他の実施形
態を示す側面図、(b)予備曲げ成形量調整手段の他の
実施形態を示す上面図、(c)予備曲げ成形量調整手段
の他の実施形態を示す上面図である。
【図12】予備曲げ成形量調整手段の他の実施形態を示
す側面図である。
【符号の説明】
10…曲げ成形装置、12…加熱炉、14…位置決めゾ
ーン、16…成形炉、18…風冷強化ゾーン、20…搬
出用ローラコンベア、34…枠部材、56…下モール
ド、56A…孔、58…上モールド、58A…孔、70
…風冷強化装置、72…クエンチリング、74…キャッ
チ部材、76…上吹口ヘッド、78…下吹口ヘッド、8
0…エアフローティング装置、170、180、190
…ヒータ、200…枠部材、G…ガラス板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢島 辰雄 神奈川県愛甲郡愛川町角田字小沢上原426 番1 旭硝子株式会社内 (72)発明者 梶川 智生 愛知県知多郡武豊町字旭1番地 旭硝子株 式会社内 (72)発明者 佐々木 幹尚 愛知県知多郡武豊町字旭1番地 旭硝子株 式会社内 Fターム(参考) 4G015 AA04 AA09 AB03 AB10

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】略鉛直下方に向けて成形面を有する上モー
    ルドと、略鉛直上方に向けて成形面を有しかつこの成形
    面が前記上モールドの成形面と係合する枠部材とで、予
    め加熱軟化されたガラス板をプレスすることにより、前
    記ガラス板を所望形状に曲げ成形する方法において、 前記上モールドと前記枠部材とで前記ガラス板をプレス
    する前に、前記加熱軟化したガラス板を前記枠部材の成
    形面に載置することで、前記ガラス板をその自重により
    予備曲げ成形するとともに、この予備曲げ成形による前
    記ガラス板の変形量を所定の予備曲げ成形量調整手段に
    より調整する工程と、 前記予備曲げ成形されたガラス板を前記上モールドおよ
    び前記枠部材でプレスする工程とを有することを特徴と
    するガラス板の曲げ成形方法。
  2. 【請求項2】前記加熱軟化されたガラス板を前記枠部材
    に落下して載置する工程と、 前記ガラス板を前記枠部材に載置した状態で前記上モー
    ルド直下まで搬送する工程と、 前記ガラス板を前記枠部材に載置する直前から前記ガラ
    ス板をプレスする直前までの間に、前記ガラス板の自重
    による変形量を前記予備曲げ成形量調整手段により調整
    することで、前記ガラス板を前記上モールドの成形面に
    近似した形状に予備曲げ成形する工程とを有する請求項
    1に記載のガラス板の曲げ成形方法。
  3. 【請求項3】前記ガラス板を、エアフローティング手段
    でエアフローティング支持するとともに位置決めする工
    程と、 前記位置決めされたガラス板を、このガラス板の上方か
    ら近づけた吸着手段により吸着支持するとともに前記枠
    部材の上方まで搬送する工程とを有する請求項2に記載
    のガラス板の曲げ成形方法。
  4. 【請求項4】複数種類の予備曲げ成形量調整手段を用意
    し、曲げ成形されるガラス板の型式に応じて所望の予備
    曲げ成形量調整手段を選択する工程をさらに有する請求
    項1〜3の何れか一項に記載のガラス板の曲げ成形方
    法。
  5. 【請求項5】略鉛直下方に向けて成形面を有する上モー
    ルドと、略鉛直上方に向けて成形面を有しかつこの成形
    面が前記上モールドの成形面と係合する枠部材とを備
    え、予め加熱軟化されたガラス板を前記上モールドと前
    記枠部材とでプレスすることにより、前記ガラス板を所
    望形状に曲げ成形する装置において、 前記枠状部材上の加熱軟化されたガラス板の予備曲げ成
    形による変形量を調整する予備曲げ成形量調整手段をさ
    らに備えたことを特徴とするガラス板の曲げ成形装置。
  6. 【請求項6】前記加熱軟化されたガラス板を保持すると
    ともに、このガラス板を前記枠部材に落下して載置させ
    る手段と、 前記ガラス板を載せた枠部材を前記上モールド直下まで
    搬送する手段とをさらに備え、 前記ガラス板を前記枠部材に載置する直前から前記ガラ
    ス板をプレスする直前までの間に、前記ガラス板の自重
    による変形量を前記予備曲げ成形量調整手段により調整
    することで、前記ガラス板を前記上モールドの成形面に
    近似した形状に予備曲げ成形する請求項5に記載のガラ
    ス板の曲げ成形装置。
  7. 【請求項7】前記ガラス板をエアフローティング支持す
    るエアフローティング手段と、 前記エアフローティング支持されたガラス板を位置決め
    する位置決め手段と、 前記位置決めされたガラス板にその上方から近づき、前
    記ガラス板を吸着支持するとともに前記枠部材上方まで
    搬送する吸着手段とをさらに備えた請求項6に記載のガ
    ラス板の曲げ成形装置。
  8. 【請求項8】複数種類の予備曲げ成形量調整手段と、曲
    げ成形されるガラス板の型式に応じて所望の予備曲げ成
    形量調整手段を選択する制御手段とをさらに備えた請求
    項5〜7の何れか一項に記載のガラス板の曲げ成形装
    置。
  9. 【請求項9】前記予備曲げ成形量調整手段は、略鉛直上
    方に向けて成形面を有しかつ前記枠部材の内周側に設置
    された下モールドであり、この下モールドの成型面は、
    エア吸引手段と連通する複数の孔を有し、このエア吸引
    手段により前記複数の孔からエアが吸引されることで、
    前記ガラス板の予備曲げ成形が促進される請求項5〜8
    の何れか一項に記載のガラス板の曲げ成形装置。
  10. 【請求項10】前記予備曲げ成形量調整手段は、前記枠
    部材に載置されたガラス板の所望部位を加熱するための
    加熱手段であり、前記枠部材と共に搬送される前記ガラ
    ス板の所望部位が前記加熱手段により加熱されること
    で、前記ガラス板の予備曲げ成形が促進される請求項5
    〜8の何れか一項に記載のガラス板の曲げ成形装置。
  11. 【請求項11】前記予備曲げ成形量調整手段は、加熱手
    段を内蔵した吸着手段であり、前記加熱軟化したガラス
    板が前記吸着手段により吸着保持されている間に、前記
    ガラス板の所望部位が加熱されることで前記ガラス板の
    予備曲げ成形が促進される請求項5〜8の何れか一項に
    記載のガラス板の曲げ成形装置。
  12. 【請求項12】前記予備曲げ成形量調整手段は、加熱手
    段を内蔵したエアフローティング手段であり、前記加熱
    軟化したガラス板が前記エアフローティング手段により
    エアフローティング支持されている間に、前記ガラス板
    の所望部位が加熱されることで、前記ガラス板の予備曲
    げ成形が促進される請求項5〜8の何れか一項に記載の
    ガラス板の曲げ成形装置。
  13. 【請求項13】前記予備曲げ成形量調整手段は、固定フ
    レームとこの固定フレームに枢設された可動フレームと
    で構成された枠部材であり、前記可動フレームが前記固
    定フレームとの枢設部分を回動軸として傾斜すること
    で、前記加熱軟化したガラス板の縁部が前記可動フレー
    ムによって押し上げられ、前記ガラス板の予備曲げ成形
    が促進される請求項5〜8の何れか一項に記載のガラス
    板の曲げ成形装置。
  14. 【請求項14】前記予備曲げ成形量調整手段は、固定フ
    レームとこの固定フレームに枢設された可動フレームと
    で構成された外側枠部材と、この外側枠部材の内周側に
    配設されかつこの外側枠部材よりも平坦な形状の内側枠
    /平板部材とを有し、前記加熱軟化したガラス板は、前
    記内側枠/平板部材に載置されてから前記外側枠部材に
    載せ換えられ、前記可動フレームが前記固定フレームと
    の枢設部分を回動軸として傾斜することで、前記加熱軟
    化したガラス板の縁部が前記可動フレームによって押し
    上げられ、前記ガラス板の予備曲げ成形が促進される請
    求項5〜8の何れか一項に記載のガラス板の曲げ成形装
    置。
  15. 【請求項15】前記上モールド、前記枠部材、および前
    記予備曲げ成形量調整手段は、加熱炉内に設置されてい
    る請求項5〜14の何れか一項に記載のガラス板の曲げ
    成形装置。
  16. 【請求項16】前記上モールドは、その成形面に複数の
    孔を有し、これらの孔にはエア供給/排出手段が連結さ
    れている請求項5〜15の何れか一項に記載のガラス板
    の曲げ成形装置。
JP2003063069A 2002-03-13 2003-03-10 ガラス板の曲げ成形方法および装置 Pending JP2003335534A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003063069A JP2003335534A (ja) 2002-03-13 2003-03-10 ガラス板の曲げ成形方法および装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002-68608 2002-03-13
JP2002068608 2002-03-13
JP2003063069A JP2003335534A (ja) 2002-03-13 2003-03-10 ガラス板の曲げ成形方法および装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003335534A true JP2003335534A (ja) 2003-11-25

Family

ID=29714080

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003063069A Pending JP2003335534A (ja) 2002-03-13 2003-03-10 ガラス板の曲げ成形方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003335534A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005206458A (ja) * 2003-12-26 2005-08-04 Asahi Glass Co Ltd ガラス板の曲げ成形方法及びその装置
WO2008075694A1 (ja) * 2006-12-19 2008-06-26 Asahi Glass Company, Limited ガラス板の曲げ成形方法及びガラス板の曲げ成形装置
WO2009072530A1 (ja) * 2007-12-04 2009-06-11 Asahi Glass Company, Limited ガラス板の曲げ成形方法及びガラス板の曲げ成形装置
KR101138308B1 (ko) 2011-12-22 2012-04-25 (주)대호테크 윈도우 글라스 밴딩성형장치의 평면유리 로딩장치
KR20180095516A (ko) * 2015-11-02 2018-08-27 글래스텍 인코포레이티드 유리 시트 위치설정 장치 및 방법
WO2022168698A1 (ja) * 2021-02-03 2022-08-11 Agc株式会社 曲げ成形装置、及び曲げ成形方法
CN115650603A (zh) * 2022-09-08 2023-01-31 江苏莘翔机电股份有限公司 一种玻璃保压机

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005206458A (ja) * 2003-12-26 2005-08-04 Asahi Glass Co Ltd ガラス板の曲げ成形方法及びその装置
JP5223680B2 (ja) * 2006-12-19 2013-06-26 旭硝子株式会社 ガラス板の曲げ成形方法及びガラス板の曲げ成形装置
US8387415B2 (en) 2006-12-19 2013-03-05 Asahi Glass Company, Limited Method for bending a glass sheet and apparatus for bending a glass sheet
WO2008075694A1 (ja) * 2006-12-19 2008-06-26 Asahi Glass Company, Limited ガラス板の曲げ成形方法及びガラス板の曲げ成形装置
CN101558017B (zh) * 2006-12-19 2011-12-28 旭硝子株式会社 玻璃板的弯曲成形方法及玻璃板的弯曲成形装置
KR101376348B1 (ko) 2006-12-19 2014-03-20 아사히 가라스 가부시키가이샤 유리판의 굽힘 성형 방법 및 유리판의 굽힘 성형 장치
US8468850B2 (en) 2007-12-04 2013-06-25 Asahi Glass Company, Limited Bending method for a glass plate and bending apparatus for a glass plate
WO2009072530A1 (ja) * 2007-12-04 2009-06-11 Asahi Glass Company, Limited ガラス板の曲げ成形方法及びガラス板の曲げ成形装置
JPWO2009072530A1 (ja) * 2007-12-04 2011-04-28 旭硝子株式会社 ガラス板の曲げ成形方法及びガラス板の曲げ成形装置
JP5493866B2 (ja) * 2007-12-04 2014-05-14 旭硝子株式会社 ガラス板の曲げ成形方法及びガラス板の曲げ成形装置
KR101138308B1 (ko) 2011-12-22 2012-04-25 (주)대호테크 윈도우 글라스 밴딩성형장치의 평면유리 로딩장치
KR20180095516A (ko) * 2015-11-02 2018-08-27 글래스텍 인코포레이티드 유리 시트 위치설정 장치 및 방법
US10894736B2 (en) 2015-11-02 2021-01-19 Glasstech, Inc. Glass sheet positioning apparatus and method
KR102610655B1 (ko) 2015-11-02 2023-12-07 글래스텍 인코포레이티드 유리 시트 위치설정 장치 및 방법
WO2022168698A1 (ja) * 2021-02-03 2022-08-11 Agc株式会社 曲げ成形装置、及び曲げ成形方法
CN115650603A (zh) * 2022-09-08 2023-01-31 江苏莘翔机电股份有限公司 一种玻璃保压机
CN115650603B (zh) * 2022-09-08 2024-01-23 江苏莘翔机电股份有限公司 一种玻璃保压机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8387414B2 (en) Method and apparatus for bending a glass sheet
US8468850B2 (en) Bending method for a glass plate and bending apparatus for a glass plate
JP5223680B2 (ja) ガラス板の曲げ成形方法及びガラス板の曲げ成形装置
KR102034910B1 (ko) 성형용 유리판들을 위치 조정하기 위한 방법 및 장치
US20050138967A1 (en) Method for bending a glass sheet and apparatus therefor
JPH03505082A (ja) ガラス板を運搬するための方法及び装置
JP6498354B2 (ja) 送風機を使用するガラス曲げ装置およびガラス曲げ方法
JPWO2007125973A1 (ja) ガラス板の曲げ成形方法及びガラス板の曲げ成形装置
JPH06501912A (ja) 板ガラスを曲げ加工するための方法及び装置
JP2010531797A (ja) ガラスシートを成形のために位置決めするための方法及びシステム
JPH0475852B2 (ja)
JP2003335534A (ja) ガラス板の曲げ成形方法および装置
FI77009C (fi) Anordning foer boejning av glasskivor.
US6918268B2 (en) Plate-shaped member positioning apparatus and glass sheet bending apparatus
US20080120996A1 (en) Method and Device for Tempering Glass Sheets
JP5454205B2 (ja) ガラス板の曲げ成形装置及び曲げ成形方法
JP2005206458A (ja) ガラス板の曲げ成形方法及びその装置
CN113683297A (zh) 一种全自动开片系统
JP4052014B2 (ja) ガラス板の曲げ成形方法および装置
JP2010030859A (ja) ガラス板の曲げ成形装置及び曲げ成形方法
JP2002293561A (ja) ガラス板の曲げ成形方法及びその装置
JP2000243806A (ja) ウエハの加熱処理装置
JP2001151522A (ja) ガラス板の曲げ成形装置
JP2001270726A (ja) ガラス板曲げ成形装置及びガラス板曲げ成形方法